JP3883379B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真用現像剤及び現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア、あるいは、それらの表面を樹脂などで被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分現像方式はキャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化するデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分現像方式が広く採用されている。
【0003】
近年、解像度アップ、ハイライト再現性向上、およびカラー化などに対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化がはかられており、特にこれらの潜像(ドット)を、忠実に現像できる現像システムが重要な課題となってきている。そのため、プロセス条件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案がなされている。プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また書き込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また信頼性などの点で依然大きな課題がある。
【0004】
一方、現像剤としては、小粒径トナーの使用によりドットの再現性が大幅に改良される。しかし、小粒径トナーを含む現像剤には、地汚れの発生、画像濃度の不足などの解決すべき課題が残っている。また、小粒径のフルカラートナーの場合、十分な色調を得るため、低軟化点の樹脂が使用されるが、黒トナーの場合に比べて、キャリアへのスペント量が多くなり、現像剤が劣化して、トナー飛散および地肌汚れが起こり易くなる。
【0005】
小粒径キャリアの使用も種々提案されている。この小粒径キャリアを使用する場合には、次のような利点得られる。
(1)表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることが出来、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくいという特徴がある。
しかし、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生し易く、感光体の傷や定着ローラー傷の発生原因となっていたので、実用性に問題があった。
本発明者らは、小粒径キャリアにおいてキャリア付着しているキャリアの粒径について調べてみたところ、元々の粒径分布に対して、小粒径側のキャリアが優先的に付着する傾向があり、キャリア付着しているキャリアには、22μm未満の粒子の比率が圧倒的に多いことを見出した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、高画質の画像を得ることができ、高耐久性であり、かつキャリア付着の発生しにくいキャリアを用いた電子写真用現像剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、高画像濃度でかつ地汚れが少ない画像を得ることができるとともに、ドットのバラツキが小さくハイライトの再現性が良好であり、画像中の穂跡の発生が少ない電子写真用現像剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下に示す電子写真用現像剤及び現像方法が提供される。
(1)トナーと、磁性材料のみからなる芯材粒子と該粒子表面を被覆する樹脂層から構成されるキャリアとからなる電子写真用現像剤であって、該トナーは重量平均粒径が6.0μm以下であり、該キャリアは重量平均粒径Dwが25〜36.4μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が70重量%以上で、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ該キャリアの重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpが1〜1.30の範囲にあることを特徴とする電子写真用現像剤。
(2)前記キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が3重量%以下であることを特徴とする前記(1)に記載の電子写真用現像剤。
(3)前記キャリアの抵抗率(LogR)が14.0Ωcm以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の電子写真用現像剤。
(4)前記キャリアを構成する芯材粒子が、1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、60emu/g以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
(5)前記キャリアを構成する芯材粒子が、1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、75emu/g以上であることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれかに記載の電子写真用現像剤。
(6)前記キャリアの樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
(7)トナーによるキャリアの被覆率が50%のときの該トナーの帯電量が35μc/g以下であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
(8)現像剤を用いる現像方法において、該現像剤として前記(1)〜(7)のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法。
(9)現像バイアス電圧として交流電圧を用いることを特徴とする前記(8)に記載の現像方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電子写真用現像剤を構成するキャリア(以下、単にキャリアとも言う)は、磁性材料のみからなる芯材粒子とその表面を被覆する樹脂層とからなる。
本発明のキャリアにおいて、その重量平均粒径Dwは、25μm〜45μmの範囲であり、好ましくは30μm〜45μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも大きいと、キャリア付着が起りにくいものの、高画像濃度を得るために、トナー濃度を高くすると、地汚れが急速に増大する上、潜像のドット径が小さい場合、ドット再現のバラツキが大きく、穂跡も発生し易くなる。なお、前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現像を示す。それぞれの電界が強いほどキャリア付着し易い。画像部はトナーが現像されることにより電界が弱められる為、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
【0009】
さらに、本発明のキャリアにおいて、その44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合は70重量%以上、好ましくは75重量%以上である。その22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合は7重量%以下、好ましくは3重量%以下である。その重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpは1〜1.30、好ましくは1〜1.25である。小粒径キャリアの場合、キャリア付着しているキャリアの大部分は、22μm未満の微細粒子である。
本発明者らは、重量平均粒径Dwが25μm〜36.4μmの小粒径キャリアにおいて、22μmより小さい粒子の重量比率を変化させてキャリア付着を評価したところ、22μm未満の粒径を有する粒子が7重量%以下ならば問題ないことが判明した。更に、44μmよりも小さい粒子が70重量%以上であり、かつ、Dw/Dp比が1〜1.30である、即ち、キャリアの粒径分布がシャープであると、ドットのバラツキが小さく、ハイライト再現性の良いキャリアを得ることができることが判明した。また、この場合には、キャリア付着の問題もなく、高画像濃度が得られることも判明した。粒径分布が広いとドットのバラツキが大きくなる理由は、粒径の大きなキャリアがドット再現性を阻害している為だと考えられる。22μm未満の粒子が3重量%以下であると、キャリア付着が更に発生しにくくなる。
【0010】
本発明のキャリアは、磁性材料を粉砕し、その粉砕物粒子を所定の粒径が得られるように分級し、この分級により得られた芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成することに得ることができる。
前記分級には、風力分級やふるい分級(ふるい分け)等が包含される。キャリア芯材粒子の製造には、振動ふるいが好ましく用いられているが、従来一般的に用いられている振動ふるいでは、小粒径の粒子を分級しようとすると、そのふるい(金網)の小さな網目がすぐに詰まってしまうという不都合を生じるため、その分級のための作業性は非常に悪いものであった。
本発明者らは、小粒径粒子を効率よく、シャープにカットし得る方法を開発すべく種々検討したところ、ふるい機を用いて粒子を分級する際に、その金網に超音波振動を与えることにより、22μm未満の小径粒子を効率よく、シャープにカットし得ることを見出した。
【0011】
金網を振動させる超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。この場合のコンバータは、PZT振動子からなる。超音波振動により金網を振動させるためには、コンバータにより発生される超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達させる。超音波振動が伝達された共振部材は、その超音波振動により共振し、そして、その共振部材に固定されている金網を振動させる。
金網を振動させる周波数は、20〜50kHz、好ましくは30〜40kHzである。共振部材の形状は、金網を振動させるのに適した形状であればよく、通常はリング状である。
金網を振動させる振動方向は、垂直方向であるのが好ましい。
【0012】
図1に超音波発振器付振動ふるい機の説明構造図を示す。
図1において、1は振動ふるい器、2は円筒容器、3はスプリング、4はベース(支持台)、5は金網、6は共振リング、7は高周波電流ケーブル、8はコンバータ、9はリング状フレームを示す。
図1に示した超音波発振器付振動ふるい器(円形ふるい機)を作動させるには、ケーブル7を介して高周波電流をコンバータ8に供給する。コンバータ8に供給された高周波電流は超音波振動に変換される。コンバータ8で発生した超音波振動は、そのコンバータ8が固定されている共振リング8及びそれに連設するリング状フレーム9を垂直方向に振動させる。この共振リング6の振動により、共振リング6とフレーム9に固定されている金網5が垂直方向に振動する。
超音波発振器付きの振動ふるい機は販売されており、例えば、晃栄産業(株)より製品名「ウルトラソニック」として入手可能である。
【0013】
本発明のキャリアは、磁性材料の粉砕物粒子の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子とした後、この樹脂被覆粒子を分級することによっても製造することができる。この場合の樹脂被覆粒子の分級は、前記した超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて行うのが好ましい。
【0014】
本発明のキャリアーを構成する芯材粒子の材料としては、従来公知の各種の磁性材料が用いられる。
本発明で用いるキャリア芯材粒子において、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときのその磁気モーメントは、60emu/g以上、好ましくは75emu/g以上である。その上限値は特に制約されないが、通常、150emu/g程度である。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
【0015】
前記磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
【0016】
1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが60emu/g以上となる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。この場合、フェライトとは一般に次式で表される焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどでの金属原子あり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明においてより好ましく用いられる1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが75emu/g以上の芯材粒子としては、例えば、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg系フェライト、Mn系フェライトなどの磁性体粒子が挙げられる。
【0017】
本発明のキャリアは、前記芯材粒子の表面に樹脂層を形成することによって製造される。樹脂層を形成するための樹脂としては、キャリアの製造に用いられている従来公知の各種のものを用いることができる。
本発明においては、前記樹脂としては、下記式で表される繰り返し単位を含むシリコーン樹脂を好ましく用いることができる。
【0018】
【化1】
【化2】
【化3】
前記式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基またはアリール基(フェニル基、トリル基等)を示し、R2は炭素数1〜4のアルキレン基又はアリーレン基(フェニレン基等)を示す。
【0019】
本発明では、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0020】
本発明では、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。
【0021】
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0022】
本発明で使用できる前記シリコーン樹脂には、アミノシランカップリング剤を適量(0.001〜20重量%)含有させることができるが、このようなものとしては以下のようなものが挙げられる。
H2N(CH2)3Si(OCH3)3 MW 179.3
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3 MW 221.4
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)2−OC2H5 MW 161.3
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2 MW 191.3
H2NCH2CH2NHCH2Si(OCH3)3 MW 194.3
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2
MW 206.4
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3 MW 224.4
(CH3)2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2MW 219.4
(C4H9)2NC3H6Si(OCH3)3 MW 291.6
【0023】
更に、本発明では、キャリア芯材粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂など。
【0024】
キャリア芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。特に流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
【0025】
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
【0027】
本発明のキャリアにおいて、その抵抗率(LogR)(R:キャリアの抵抗)は、15.0Ωcm以下、好ましくは14.0Ωcm以下である。その下限値は、特に制約されないが、通常、10.0Ωcm程度である。キャリアの抵抗率が前記範囲よりも高くなると、キャリア付着を生じやすくなるが、キャリア抵抗率を前記範囲に保持すると、キャリア付着が生じにくくなる上、現像能力が高くなって、充分な画像濃度が得られるようになる。
【0028】
上記キャリア抵抗率は、次の方法により、測定することができる。
図2に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極12a、12bを収容したフッ素樹脂製容器からなるセル11にキャリア13を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A High Resistance Meter;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率LogR(Ωcm)を算出する。
【0029】
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。
また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することもできる。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することが出来る。
【0030】
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとからなる。
本発明に使用されるトナーは重量平均粒径が6.0μm以下であり、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものである。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
【0031】
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレーが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
【0032】
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
【0033】
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0034】
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
【0035】
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
【0036】
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
【0037】
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに十分な流動性を付与することが肝要である。これには一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、テフロン、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
【0039】
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dtは6.0μm以下であり、好ましくは6.0〜4.0μm、より好ましくは6.0〜4.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100重量部当り、トナー2〜25重量部、好ましくは4〜15重量部の割合である。
【0040】
本発明のキャリアとトナーとからなる現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、0.1〜0.8%、好ましくは0.2〜0.6%である。また、本発明の現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量は、50μc/g以下、好ましくは35μc/g以下である。その下限値は、特に制約されないが、通常、15μc/g程度である。
【0041】
なお、前記被覆率は以下の式で算出される。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt)×(1/4)×100
前記式中、Dcはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dtはトナーの重量平均粒径(μm)、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρtはトナー真密度(g/cm3)、ρcはキャリア真密度(g/cm3)をそれぞれ表す。
トナーの真比重は、1.25g/cm3(但し、カーボン量は8.8%)とする。
【0042】
本発明明細書においてキャリア、キャリア芯材及びトナーに関して言う重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは以下の式で表される。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
前記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
【0043】
本発明明細書においてキャリア及びキャリア芯材粒子に関して言う個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。
この場合の個数平均粒径Dpは以下の式で表される。
Dp=(1/N)×{ΣnD}
前記式中、Nは計測した全粒子数を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは各チャネル(2μm)に存在する粒子粒径の下限値を示す。
【0044】
粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA 9320−X100:Honewell社製)を用いた。
その測定条件は以下の通りである。
(1)粒径範囲:100〜8μm
(2)チャネル長さ(チャネル幅):2μm
(3)チャネル数:46
【0045】
本発明で電子写真用現像剤容器は、現像剤を収納させる容器に対して、前記した本発明の現像剤を収納させたものである。この場合の容器としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
【0046】
本発明の画像形成装置は、現像容器を搭載した画像形成装置において、その現像容器として、前記した本発明の現像容器を用いたものである。この場合の画像形成装置としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
【0047】
本発明の現像方法は、その現像剤として前記した本発明の現像剤を用いる方法である。この場合、外部から印加する現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳させた交流電圧を印加すると、充分な画像濃度が得られる。特に、ドット再現性のバラツキが小さく、またハイライトの再現性が良好となる。
また、本発明の小粒径トナーを使用する場合、上記の特定粒径分布を有する小粒径キャリアを使用することにより、ドット再現性の良好で、かつ、地汚れ、キャリア付着のない高画質を得ることができる。
【0048】
【実施例】
以下本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。以下において、「部」は重量部を表わす。
【0049】
トナーの製造例
(トナー製造例1)
ポリエステル樹脂 60部
スチレンアクリル樹脂 25部
カルナウバワックス1号品 5部
カーボンブラック(三菱化学社製:#44) 9部
含クロムアゾ化合物(保土ヶ谷化学T−77) 3部
以上の各成分をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均平均粒径8.3μm、真比重1.25g/cm3のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.7部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーIを得た。
【0050】
(トナー製造例2)
風力分級機で重量平均粒径5.8μm、真比重1.25g/cm3とする以外は、トナー製造例1と全く同様にして、トナーIIを得た。
【0051】
キャリアの製造例
(キャリア製造実施例1)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、シリコーン樹脂溶液(固形分:5%)を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示した性状を持つキャリア芯材粒子▲1▼(Cu−Znフェライト)5Kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に270℃で2時間加熱して、膜厚0.43μm、真比重5.0g/cm3のキャリアAを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0052】
(キャリア製造実施例2)
表1のキャリア芯材粒子▲2▼を使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、膜厚0.43μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアBを得た。
【0053】
(キャリア製造実施例3)
表1のキャリア芯材粒子▲3▼を使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、膜厚0.42μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアCを得た。
【0054】
(キャリア製造実施例4)
表1のキャリア芯材粒子▲4▼を使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、膜厚0.43μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアDを得た。
【0055】
(キャリア製造実施例5)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5%のシリコーン樹脂溶液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示したキャリア芯材粒子▲1▼(Cu−Znフェライト)5Kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱して、膜厚0.41μm、真比重5.0g/cm3のキャリアEを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0056】
(キャリア製造実施例6)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)中に、樹脂固形分に対して7%のカーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)をボールミルを使用して60分間分散し、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示したキャリア芯材粒子▲1▼(Cu−Znフェライト)5Kgの各粒子表面上に、上記の分散液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に350℃で2時間加熱して、膜厚0.43μm、真比重5.1g/cm3のキャリアFを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0057】
(キャリア製造実施例7)
表1のキャリア芯材粒子▲5▼を使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、膜厚0.44μm真比重5.1g/cm3のキャリアGを得た。
【0058】
(キャリア製造実施例8)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)に、樹脂固形分に対して7%のカーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)をボールミルを使用して60分間分散し、この分散液を希釈して、固形分5%の分散液を得た後、これに更にアミノシランカップリング剤(NH2(CH2)3Si(OCH3)3)を、シリコーン樹脂の固形分に対して3%添加・混合させて分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示したキャリア芯材粒子▲1▼(Cu−Znフェライト)5Kgの各粒子表面上に、上記の分散液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に200℃で2時間加熱して、膜厚0.44μm、真比重5.1g/cm3のキャリアHを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0059】
(キャリア製造実施例9)
表1のキャリア芯材粒子▲6▼(Cu−Znフェライト)を使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、膜厚0.44μmのキャリアIを得た。
【0060】
(キャリア製造実施例10)
表1のキャリア芯材▲4▼・5Kgを、超音波発振振動子を有する振動ふるい機で5分間振動させて、表1に示す性状を持つキャリア芯材▲7▼を得た。振動ふるい機は図1に示す構造を有するもので、フレーム9に支持された70cmφの金網(635メッシュ)5に直接接触して共振リング6を取付け、そのリング6に36kHzの超音波を発振する振動子8を設けたふるい装置1である。金網5は、ベース4にスプリング3を介して支持された円筒容器2内に配設されている。ベース4内には図示しない振動モータが設置され、その駆動により発生する高周波電流はケーブル7を介して共振リング6に取付けた振動子8に送られ、超音波が発振される。この超音波により、共振リング6が振動し、その振動は網面5全体の垂直方向の振動を生じさせる。円筒容器2内の金網5上に供給されたキャリア芯材▲4▼はふるい処理を受けた後、円筒容器2の下部にキャリア芯材▲7▼として回収された。メッシュの目詰まりは全くなかった。超音波発振器付きの振動ふるい機1を用いることにより、22μm未満の比率を6.3重量%から0.2重量%と極めて少量にすることが出来た。収率は、約92重量%あった。このキャリア芯材▲7▼を用い、キャリア製造実施例1と全く同じ方法でコートキャリアJを得た。
【0061】
(キャリア製造実施例11)
キャリア製造実施例4でキャリア芯材▲4▼を用いて得た比較用のキャリアDを、キャリア製造実施例で用いたふるい装置1によりふるい処理(微粒子をカット)して、表1に示す粒径特性をもつ本発明のキャリアD’を得た。キャリアDの芯材▲4▼は22μm未満の粒子を6.3重量%含有するものであったが、ふるい処理により、キャリアD’の22μm未満粒子含有量は0.4重量%となっていた。ふるい処理中、メッシュの目詰まりは全くなかった。
【0062】
(キャリア製造実施例12及び13)
表1のキャリア芯材粒子▲8▼及び▲9▼(Mn−フェライト)をキャリア芯材粒子▲1▼に代えて使用する以外は製造実施例1と全く同様にして、それぞれ膜厚0.43μm及び0.44μmのキャリアK及びLを得た。キャリアK及びLに用いた芯材粒子の1KOeの磁界を印加時の磁気モーメントはそれぞれ76emu/g及び85emu/gであった。
【0063】
(現像剤の製造及び評価)
以上のトナー製造例1及び2で得たトナーI及びトナーIIと、キャリア製造実施例1〜13で得たキャリアA〜Lを用いて、種々の現像剤を製造した。また、得られた現像剤を用いて画像形成を行い、その画像品質確認および信頼性試験等の特性試験を行った。尚、画像はイマジオMF250(リコー製デジタル複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.40mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.35mm
・感光体線速度 90mm/sec
・(現像スリーブ線速度/感光体線速度)=2.5
・帯電電位(Vd):−700V
・画像部(べた原稿)にあたる部分の露光後の電位(VL):−100V
・現像バイアス:DC−450V
・品質評価は転写紙上で実施
【0064】
以下の画像形成の実施例において採用した試験方法は次のとおりである。
(1)画像濃度:上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をマクベス濃度計で5個所測定し平均値を出す。(目標:1.35以上)
(2)地汚れ:上記現像条件における地肌部の地汚れを10段階で評価した。ランクが高い程地汚れが少なく、ランク10が最少の地汚れを示す。(目標:ランク8以上)
(3)平均ドット径/およびばらつきの分散上記現像条件において、プリンターモードで、400DPIの1ドット独立(主走査・副走査共)の網点画像を作成し、ドット16個を5個所計測して、合計80個のドット径の平均径と、それらのドットの平均径のバラツキ(分散:σ)を計測した。(目標:σ≦0.15)
(4)穂跡:現像バイアスを350V印加したときの、黒ベタ部の穂跡を10段階で評価した。ランクが高い程穂跡が少なく、ランク10が最少の穂跡を示す。(目標:ランク7以上)
(5)キャリア付着:
キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても全て紙に転写して来ないので、評価が難しい。そこで、キャリア付着を直接感光体ドラム上で観察・評価した。
また、現像バイアスが同じでも、画像パターンによってキャリア付着発生のし方が異なる為、次の方法でキャリア付着の起こりにくさを評価した。
即ち、画像全体を地肌(即ち、非画像部であり帯電電位は−700ボルトである)とし、現像バイアスを標準のDC−450Vから変化させて、キャリア付着の発生し始める電圧(Vc)を求めた。印加するバイアスの絶対値が小さいほど、キャリア付着しにくいキャリア、または現像剤である。
(6)50Kラン後の地汚れ
トナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行なった。上記現像条件における地肌部の地汚れを10段階で評価した。ランクが高い程地汚れ少なく、ランク10が最少の地汚れを示す。(目標:ランク7以上)
【0065】
実施例1(参考例)
キャリアA(100部)に対して、トナーI(11.4部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、10.2%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であり、トナー帯電量は、−43μc/gであった。
次に、前記現像条件のイマジオMF250を使用し、前述の測定評価方法により、まず画像品質の確認を行った。画像濃度は1.38、地汚れはランク8、分散が0.13とバラツキの少ない小径ドットが形成されていた。
また、キャリア付着、穂跡はほとんど発生しておらず、高画質であった。
引き続き、画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行なった。5万枚ランニング後に、地汚れを確認したところ、地汚れはランク7と良好なレベルであり、他の画像品質も初期と同じ高画質が維持されていた。
【0066】
比較例1
キャリアB(100部)に対して、トナーI(10部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、10.0%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であり、トナー帯電量は、−43μc/gであった。
実施例1と全く同様にして、イマジオMF250で評価を行ったところ、キャリア付着は問題なかったが、ドットのバラツキが大きく、また穂跡も発生していた。引き続き5万枚ランニングしたところ、地汚れが増えており、ドット周辺でトナーのちりが見られた。
【0067】
実施例2〜12(実施例2〜6、8〜12は参考例)及び比較例2〜3
トナーとキャリアの組み合わせを表2に示すように変更して、被覆率50%の現像剤を作成した以外は、実施例1(参考例)と全く同様にして評価を行った。尚、実施例6(参考例)においては、イマジオMF250(リコー製デジタル複写機・プリンター複合機)の現像条件の現像バイアスDC−450Vの代わりに4KHzの矩形波を用い、AC電圧の積分平均値で表示した電圧の積分平均値が−450ボルトとなる値とした。各比較例、実施例、参考例における現像剤の特性を表2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
注)実施例1〜6、8〜12は参考例である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、特定重量平均粒径を有するトナーと、特定の粒径分布を有する小粒径キャリアとを使用することにより、高画像濃度で地汚れが少なく、かつ、小径ドットの再現性が良好な電子写真用現像剤を提供することができる。
また、本発明の電子写真用現像剤用のキャリアは、キャリア付着が起り難く、画像中の穂跡が発生しにくいという特徴を有する。
更に、キャリアの電気特性、磁気特性、および小粒径トナーとの組み合わせにより高画質、高信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波発振器付きの振動ふるい機の説明構造図を示す。
【図2】キャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図である。
【符号の説明】
1 振動ふるい機
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 金網
6 共振リング
7 ケーブル
8 コンバータ(振動子)
9 リング状フレーム
11 セル
12 電極
13 キャリア
Claims (9)
- トナーと、磁性材料のみからなる芯材粒子と該粒子表面を被覆する樹脂層から構成されるキャリアとからなる電子写真用現像剤であって、該トナーは重量平均粒径が6.0μm以下であり、該キャリアは重量平均粒径Dwが25〜36.4μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が70重量%以上で、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ該キャリアの重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpが1〜1.30の範囲にあることを特徴とする電子写真用現像剤。
- 前記キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が3重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用現像剤。
- 前記キャリアの抵抗率(LogR)が14.0Ωcm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用現像剤。
- 前記キャリアを構成する芯材粒子が、1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、60emu/g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
- 前記キャリアを構成する芯材粒子が、1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、75emu/g以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
- 前記キャリアの樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
- トナーによるキャリアの被覆率が50%のときの該トナーの帯電量が35μc/g以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
- 現像剤を用いる現像方法において、該現像剤として請求項1〜7のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法。
- 現像バイアス電圧として交流電圧を用いることを特徴とする請求項8に記載の現像方法。
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