JP2007163850A - 静電潜像現像用キャリアの製造方法及び製造装置、並びにそのキャリア - Google Patents

静電潜像現像用キャリアの製造方法及び製造装置、並びにそのキャリア Download PDF

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直樹 今橋
Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
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Abstract

【課題】キャリア付着が起き難く、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、地汚れが少なく、および高耐久を達成できる静電潜像現像用キャリアの製造方法、およびその製造方法で製造された静電潜像現像剤用キャリアを提供すること。
【解決手段】芯材粒子又は静電潜像現像用キャリアとしての被処理粒子材料が、分級用メッシュ材の回転と気体の吸引力により、分級が促進される分級装置で分級処理され、分級装置は、表面の少なくとも一部領域周囲にメッシュ材が設けられたロータをハウジング内に有し、メッシュ材が設けられたロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、ロータ内又はハウジング内に被処理粒子材料を導入するための被処理粒子材料導入手段と、メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備えたものであること。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法に使用される二成分現像剤に用いられる静電潜像現像用キャリアの製造方法、該製造方法で製造された静電潜像現像用キャリア、それを用いた静電潜像現像剤、および静電潜像現像剤を備えるプロセスカートリッジに関する。
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリアあるいは、それらの表面を樹脂などで被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分系現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分系方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化するデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分系現像方式が広く採用されている。
近年、解像度アップ、ハイライト再現性、均一性(粒状性)向上、及びカラー化などに対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化が図られており、特に、これらの潜像(ドット)を、忠実に現像できる現像システムが重要な課題となってきている。そのため、プロセス条件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案がなされている。プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また、書込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また信頼性などの点で依然大きな課題がある。
小粒径キャリアの使用も種々提案されている。
特許文献1には、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが提案されている。これは、樹脂コートされていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、また樹脂コートされていないため、寿命が短い。
また、特許文献2には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積S1と、下記式
Figure 2007163850
によって算出される該キャリアの比表面積S2とが、1.2≦S1/S2≦2.0の条件を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
この小粒径キャリアを使用する場合には、次のような利点が得られる。
(1)単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくいという特徴がある。
しかし、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生し易いことが非常に大きな課題であり、感光体の傷や定着ローラ傷の発生原因となっていたので、実用化が難しかった。
特に、平均粒径が30μmより小さいキャリアになると、ざらつきが大幅に改良され高画質となる。しかし、平均粒径が30μmより小さいキャリアは、キャリア付着が非常に起こり易く、課題が大きかった。
即ち、キャリア付着は次式に示す条件となったときに、キャリア粒子、または切断された磁気ブラシの形態で付着する。
Figure 2007163850
磁気束縛力(Fm)は、Fm=k×(キャリアの磁気モーメント)×(磁界の傾き)で表わされる。ここで、キャリアの磁気モーメント=質量×磁化=[(4/3)π・r3・ρ]×M(r:キャリアの半径、ρ:キャリアの真比重)である。
前記のように、キャリアの磁気モーメントはr3に比例するから、キャリアの小粒径化に伴って、粒径の3乗の割合で急激に小さくなる。
キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリアの抵抗、および現像剤帯電量に関係している。従って、キャリア付着を防止するためFcを小さくするように、各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などに密接に関係するため大幅には変えることは難しいのが現状である。
従って、キャリア付着防止のためには、磁気束縛力Fmの小さな粒子の存在を減らすことが有効である。
このような問題を解決する方法として、高画質の画像が得られ、高耐久性でかつキャリア付着の発生がしにくい、重量平均粒径Dwが25〜45μmで、44μm以下の粒径の粒子の含有割合が70重量%以上で、22μm以下の粒径の粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比Dw/Dpが1〜1.30の狭い範囲にある電子写真現像剤用キャリアを製造するために、ふるい機の金網に超音波振動を付与し、粒子に上下方向の加速度を与えて、22μm未満の小径粒子を効率良く、シャープにカットする技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
この方法によると、粒子に上下方向の加速度を与えるので、同じ粒径の粒子でも、実質的に質量のすなわち真比重の大きな粒子と同様の挙動となって、メッシュ材を効率よく通過させることができる。また、特許文献3には、さらに、ふるいの効率を向上させるために、共振リング付きの超音波振動子を使用することが記載されている。
しかしながら、ふるい機に目開きの小さなメッシュ材を貼って使用する場合、メッシュ材が薄く強度が小さい(糸が細い)ため、長時間使用するとキャリアの重みでメッシュ材のエッジが破れ、未分級の微粒がそのまま製品に混入し、微粉含有率が多くなるという不具合がある。
更に、形状が球形に近く、また表面の凹凸が小さい粒子の場合、共振リング付きの超音波振動子を使用した振動ふるいを用いても、分級性能を維持することが難しくなる。理由は、メッシュの目詰まりである。
前記の粒子の形状が球形に近く、また表面の凹凸が小さくなると、メッシュの線材と粒子の接触面積が大きくなり、メッシュを通過するための抵抗が上がって、メッシュが目詰まりし易くなる。粒子が小粒径化すると、前記の目詰まりは一段と増幅される傾向にある。
メッシュ材の目詰まりが発生した場合、開口部に球形の粒子が潜り込んでいる状態となっているため、取り除くことが非常に難しく、メッシュ材の交換が必要となる。
メッシュ材は、樹脂製の糸で編んだものもあるが、通常、ステンレス製が使用されている。樹脂製の糸で編んだメッシュ材の場合、糸の剛性が小さいため、メッシュ材に超音波が有効に伝わらず、全く分級できないためである。
一方、ステンレスメッシュ材は目開きが細かくなると、製造コストが極めて高くなり、結果的に芯材、およびコートキャリアの製造コストが上がるという大きな問題がある。
このような課題に対して、キャリア磁性体芯材粒子を製造する際、複数の羽根を持ち、回転軸方向の一方に排出流路に連なる開口部を有し、前記羽根取り付け部内側にメッシュ材が密接して設置されている、高速回転可能なローターと、前記ローターで分級された芯材粒子を取り出す排出流路と、前記排出流路を介して前記ローター内部の空気を吸引する吸引手段とを備える分級装置で分級処理されていることで、課題を解決できることを見出した。
またさらに、磁化Mを大きくすること等によってより一層の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
特開昭58−144839号公報 特許第3029180号公報 特開2001−209215号公報
従って、本発明の主たる目的は、キャリア付着が起き難く、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、地汚れが少なく、および高耐久を達成できる静電潜像現像用キャリアの製造方法、およびその製造方法で製造された静電潜像現像剤用キャリアを提供することである。また、この静電潜像現像用キャリアを用いた現像剤を提供することである。さらに、前記現像剤を使用したプロセスカートリッジを提供することである。
上記課題は、本発明の(1)「磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリア粒子の製造方法において、該芯材粒子又は静電潜像現像用キャリアとしての被処理粒子材料が、分級用メッシュ材の回転と気体の吸引力により、分級が促進される分級装置で分級処理され、該分級装置は、表面の少なくとも一部領域周囲に該メッシュ材が設けられたロータをハウジング内に有し、該メッシュ材が設けられた該ロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、該ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、該ロータ内又は該ハウジング内に被処理粒子材料を導入するための被処理粒子材料導入手段と、該メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、該メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備えたものであることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方法」、
(2)「前記ロータは、筒状に形成され、該筒状部の少なくとも1部全周に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、表面に放射状に立設された複数の板状の羽根により小領域に区分されているものであることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法」、
(3)「前記小径粒子排出路は、前記ロータの回転軸方向の一方に設けられ、また、前記大径粒子取出口は、前記ハウジングの下方に設けられたものであることを特徴とする前記(1)項又は第(2)項に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法」、
(4)「前記メッシュ材の目開きが前記被処理粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法」、
(5)「該キャリアは表面を少なくとも樹脂を含む被覆層によって被覆されており、該被覆層はアミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を少なくとも含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(6)「磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリアの製造装置において、該製造装置は、分級用メッシュ材が表面の少なくとも一部領域全周に設けられたロータをハウジング内に有し、該メッシュ材が設けられた該ロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、該ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、該ロータ内又は該ハウジング内に被処理芯材粒子材料を導入するための被処理f粒子材料(前記芯材粒子又は静電潜像現像用キャリア)導入手段と、該メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、該メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備え、前記メッシュ材の回転と前記吸引により、前記メッシュ材による前記被処理粒子材料の分級が促進されるものであることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造装置」、
(7)前記ロータは、筒状に形成され、該筒状部の少なくとも1部全周に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、表面に放射状に立設された複数の板状の羽根により小領域に区分されているものであることを特徴とする前記第(6)項に記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置」、
(8)「前記小径粒子排出路は、前記ロータの回転軸方向の一方に設けられ、また、前記大径粒子取出口は、前記ハウジングの下方に設けられたものであることを特徴とする前記第(6)項又は第(7)項に記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置」、
(9)「前記メッシュ材の目開きが前記被処理粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍であることを特徴とする前記第(6)項乃至第(8)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置」、
(10)「前記キャリアは表面を少なくとも樹脂を含む被覆層によって被覆されており、該被覆層はアミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を少なくとも含むことを特徴とする前記第(6)項乃至第(9)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(11)「該芯材粒子は重量平均粒径Dwが22〜32μmで、かつ1.0<Dw/Dp<1.2であって、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0.5〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%となる粒度分布を有し、前記第(1)項乃至第(5)項記載のいずれかの製造方法又は前記第(6)項乃至第(10)項記載のいずれかの製造装置で製造されたことを特徴とする静電潜像現像用キャリア」、
(12)「該芯材粒子中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が0.5〜5重量%であることを特徴とする前記第(11)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、
(13)「1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、50〜150emu/gであることを特徴とする前記第(11)項又は第(12)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、
(14)「該芯材粒子がMn−Mg−Sr系フェライトである前記第(11)項乃至第(13)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア」、
(15)「該芯材粒子がMnフェライトである前記第(11)項乃至第(13)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア」、
(16)「該芯材粒子がマグネタイトである前記第(11)項乃至第(13)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(17)「トナーとキャリアからなる静電潜像用現像剤において、該キャリアとして、前記第(11)項乃至第(16)項のいずれかに記載のキャリアを用いることを特徴とする静電潜像用現像剤」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(18)「感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電部材と、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング部材との内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、該現像剤として前記第(17)項に記載の静電潜像現像剤を保持することを特徴とするプロセスカートリッジ」により達成される。
以下の詳細かつ具体的説明から明らかなように、本発明によると、従来における問題を解決することができ、以下のような静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することができる。
即ち、(1)磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリアの製造方法、製造装置において、該芯材粒子又は静電潜像現像用キャリアとしての被処理粒子材料が、分級用メッシュ材の回転と気体の吸引力により、分級が促進される分級装置で分級処理され、該分級装置は、表面の少なくとも一部領域周囲に該メッシュ材が設けられたロータをハウジング内に有し、該メッシュ材が設けられた該ロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、該ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、該ロータ内又は該ハウジング内に被処理粒子材料を導入するための被処理粒子材料導入手段と、該メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、該メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備えたものであることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法、又は請求項6記載の製造装置により、キャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好なキャリアを提供することができる。
(2)また、前記ロータは、筒状に形成され、該筒状部の少なくとも1部全周に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、表面に放射状に立設された複数の板状の羽根により小領域に区分されているものであることを特徴とする請求項1項記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法、又は請求項6記載の製造装置により、キャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好なキャリアを効率よく提供することができる。
(3)さらに、前記小径粒子排出路が、前記ロータの回転軸方向の一方に設けられ、また、前記大径粒子取出口が、前記ハウジングの下方に設けられたものであることを特徴とする請求項1若しくは2記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法、又は請求項6若しくは7記載の製造装置により、キャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好なキャリアを、より効率よく提供することができる。
(4)前記メッシュ材の目開きが該被処理粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍であることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方法、製造装置により、キャリア付着の発生がさらに少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好なキャリアの製造方法、製造装置を提供することができる。
(5)該キャリアは表面を少なくとも樹脂を含む被覆層によって被覆されており、該被覆層はアミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を少なくとも含む静電潜像現像用キャリアの製造方法により、経時変化を抑えることが可能なキャリアの製造方法、製造装置を提供することができる。
(6)磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、該芯材粒子は重量平均粒径Dwが22〜32μmで、かつ1.0<Dw/Dp<1.2であって、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0.5〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%となる粒度分布を有し、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法、又は請求項6〜10のいずれかに記載の製造装置で製造されたことを特徴とする静電潜像現像用キャリアにより、キャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好なキャリアを提供することができる。
(7)該芯材粒子中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が0.5〜5重量%であることにより、さらにキャリア付着の発生を抑えられたキャリアを提供することができる。
(8)1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、50〜150emu/gであることより、さらにキャリア付着を抑えることができる。
(9)該芯材粒子がMn−Mg−Sr系フェライトであることにより、さらにキャリア付着を抑えることができる。
(10)該芯材粒子がMnフェライトであることにより、さらにキャリア付着を抑えることができる。
(11)該芯材粒子がマグネタイトであることにより、さらにキャリア付着を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1に、本発明の静電潜像現像用キャリア(以下、キャリアとも言う)の製造方法、および製造装置の一例を示す。この装置において、(101)は分級装置の本体(ハウジング)であり、この例では筒状に形成されていて、その下部には、この例の装置ではホッパー状に形成された排出経路(102a)の末端に、分級処理済キャリア芯材の取出し口(102)が設けられ、また、排出経路(102a)の空間の一部を利用して、分級処理前キャリア芯材を投入するための導入手段としての導入管(103)が取り付けられている。また、ハウジング(101)の円筒部分には駆動部(104)(ロータ駆動手段)が設けてあり、駆動部(104)は回転軸を介してロータ(105)を回転させることができる。ロータ(105)は、この例では横型で先端が筒状に形成され、この筒状部に連なる末端がロート状に狭まり、その先に排出管(108a)が連なっている。
このロータ(105)は、少なくとも1部が筒状に形成され、該筒状部の外周の全面に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、その表面外周に放射状に立設された板状の複数の羽根(106)により小領域に区分されているものであり、この例では図2に示されるように、円盤状板の周縁上に複数の羽根(106)と、この羽根の内側部分に密着させてメッシュ材(107)が取り付けられている構造となっている。羽根(106)は、この例では左右2枚の羽根板支持枠(106a)(106b)に支持・固定されている。個々の羽根(106)(106)は、ロータ(105)の全周に帯状に設けられたメッシュ材(107)の領域(分級領域)を、羽根板支持枠(106a)(106b)と共に各小領域に区分している。また、この羽根(106)は、ロータ(105)の全周に亘って放射状に立設されているので、ロータ(105)の回転に伴って、ハウジング(101)内に導入され分級処理されるキャリア芯材(比重・密度が比較的大)がロータ(105)円周のメッシュ材(107)の方向に分散されることを促進する(被処理材料としてのキャリア芯材がロータ回転軸方向にずれて飛散することを抑制、例えばロータ開口部(105a)の方向に飛散することを抑制)のに寄与し、メッシュ材(107)を通過しない処理済みの大粒径キャリア芯材の流動化・回収促進にも寄与する。
また、ロータ(105)の回転軸方向の一方に設けられた開口部(105a)に対向するようにして微粉の排出流路(108)がロート状に設けられており、排出流路(108)の空洞部内には、ロータ(105)の回転軸の軸受(図示せず)が配置され、この軸受を支えるための3本の支持腕(120°の相互間隔で)排出流路(108)の壁面から中心部に向って伸びている(図示せず)。
この装置を用いてキャリア芯材粒子を分級処理するには例えば以下のように行う。駆動部(104)によりロータ(105)を高速回転させながら、排出流路(108)からハウジング(101)内部を吸引した状態で、導入管(103)からキャリア芯材を気流に同伴させて投入すると、キャリア芯材を同伴した気流はロータ(105)外周から羽根(106)、メッシュ材(107)を通る間に、ロータ(105)が発生する遠心力および被処理粒体への吸引力に因って、メッシュ材による篩い分けにより、微粉成分と粗粉成分に分級され、微粉成分は排出流路(108)から、粗粉成分(キャリア芯材製品)は取出し口(102)からハウジング(101)外に取り出すことができる。
この際、メッシュ材(107)が設けられていないとき、羽根(106)周辺に発生する排出流路(108)に流れ込む向きの気流の流速が、排出流路(108)端面から近いと速くなり、遠いと遅くなるといった現象が起こるために、排出流路端面からの距離に相応する形で分級点に差が発生してしまい、結果としてシャープな粒度分布が得られないという不具合が発生する。
また、メッシュ材(107)の目開きはキャリア芯材粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍の範囲にあることが好ましい。Dwの0.5倍より小さいと、メッシュ部分の目詰まりが起きやすく、Dwの1.5倍より大きいとメッシュによる篩い分け効果が発現しにくくなる。
この例の装置においては、被処理材が被覆層塗工前のキャリア芯材の場合について説明したが、本発明に係る製造方法及び製造装置は、被処理材が被被覆層を形成後の静電潜像現像用キャリアの場合にも適用することができる。ただ、被覆層塗工前のキャリア芯材を分級する場合には、分級済みのキャリア芯材(廃品の元になる規格外粒子を含まない)にのみ被覆層を塗工処理することができる。したがって、以下、被処理材が被覆層塗工前のキャリア芯材の場合について説明している。
また、この例においては、ロータ(105)を横型(回転軸方向が横)としたが、本発明においては、ロータ(105)を縦型(回転軸方向が縦)とすることができる。
また、この例においては、メッシュ材(107)を通過した小径粒子(小径粒子排出路(108)から排出される粒子)が、規格外の小粒径のもので、メッシュ材(107)を通過しない大径粒子(大径粒子取出口(102)から取り出される粒子)が規格内の粒径のものである場合について説明したが、本発明においては、逆に、メッシュ材(107)を通過した小径粒子(小径粒子排出路(108)から排出される粒子)を、規格内の粒径のものとし、大径粒子(大径粒子取出口(102)から取り出される粒子)が規格外の超粗大粒径のものとすることが可能である。
また、この例の装置では、本体(101)を円筒状に形成したが、本発明において、本体(101)は、無論、必ずしも円筒状に限らず、ロータ(105)の円滑な回転を妨げないものであればよい。
また、この例では、ロータ(105)の先端(図1中のローター(105)の右端)を開口(105a)としているが、本発明においては、この開口部全体又は一部に例えば他のメッシュ材を設けることができる。
さらに、この例では、羽根(106)を、ロータ(105)のメッシュ材(107)の外表面全周に放射状に立設しているが、本発明においては、メッシュ材(107)の内表面側に立設してもよい。
さらに、この例では、導入管(103)から導入された被処理材料のうち、メッシュ材(107)を通過した小粒径のものが排出管(108a)から排出される場合について説明したが、本発明においては、被処理材料をこの逆方向に流す、つまり、被処理材料を排出管(108a)の方向から導入(したがってその場合は排出管(108a)の位置に導入管)し、メッシュ材(107)を通過した小粒径のものを導入管(103)から排出する(したがってその場合は導入管(103)の位置に排出管を設け、その先端は、メッシュ材(107)面に、より接近させることが好ましい)ことも、より優れた操作であるとまでは云えないが、可能ではある。
次に、本発明の静電潜像現像剤用キャリアについて説明する。
本発明のキャリアは、磁性を有する芯材粒子とその表面を被覆する樹脂を含む層とからなる。
本発明のキャリアにおいて、芯材粒子の重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、好ましくは23〜30μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも大きいと、キャリア付着がより起こりにくくなるが、潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなって、ドット径のバラツキが大きくなり粒状性が低下する。また、トナー濃度を高くした場合、地汚れし易くなる。なお、前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。それぞれの電界が強いほどキャリア付着し易い。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が7重量%以下、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。20μmより小さい粒子が7重量%より多くなると、粒径分布が広がって来て、磁気ブラシの至るところに磁気モーメントの小さな粒子が存在するようになり、キャリア付着が急激に悪くなる。
また、20μmより小さい粒径を有する芯材粒子の含有割合は0.5重量%以上が好ましい。0.5重量%以上だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
更に、重量平均粒径Dwが22〜32μmの芯材粒子における粒径分布に対して、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上となるシャープな粒径分布の磁性体の表面を樹脂で被覆することにより、各粒子の磁気モーメントの広がりを押さえた静電潜像現像剤用キャリアが得られ、キャリア付着を大幅に改善出来た。
本発明においてキャリア、キャリア芯材及びトナーに関して言う重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表される。
Figure 2007163850
上記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
本発明においてキャリアおよびキャリア芯材の粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100:Honewell社製)を用いた。
本発明者らは、キャリアの磁気束縛力Fmに関係する磁化Mについて、大きさを替えたサンプルを試作して検討し、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときの磁気モーメントが、50emu/g以上、より好ましくは70emu/g以上とすることにより、キャリア付着が改良されることを見出した。その上限値は特に制約されないが、通常、150emu/g程度である。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
前記磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
本発明のキャリアで使用する1000エルステッドの磁場を印加したときに、50emu/g以上となる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
Figure 2007163850
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明において、より好ましく用いられる1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが70emu/g以上の芯材粒子としては、例えば、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
キャリア芯材の嵩密度は2.1g/cm3以上、より好ましくは2.35g/cm3 以上であると、キャリア付着防止に有利である。嵩密度が小さい芯材は、多孔性、または表面の凹凸が大きい。
嵩密度が小さいと、1KOeの磁気モーメント(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁気モーメントの値が小さくなるため、キャリア付着に対して不利である。
また、凹凸が大きいと場所によりコート樹脂の厚みが違ってきて、帯電量、および抵抗の不均一性を生じ易く、経時での耐久性、キャリア付着などに影響を与える。
嵩密度を大きくするには、焼成温度を高くすることなどにより可能であるが、芯材同士が融着し易くなり、解砕し難くなるため2.6g/cm3未満が好ましく、2.5g/cm3未満であることがさらに好ましい。
本発明において、キャリアの電気抵抗率(Ω・cm)は、印加電界50V/mmにおける1×1014Ω・cm以上1×1017Ω・cm以下であることが好ましい。また、印加電界250V/mmにおけるキャリア電気抵抗率は、1×10Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることが好ましい。電気抵抗率が上記範囲の場合、帯電性の環境による変動及び現像剤放置時の帯電量の低下を抑制することができる。印加電界50V/mmにおけるキャリア電気抵抗率が1×1014Ω・cmより小さいと、放置時の帯電量の低下が大きくなることがある。また、温湿度による帯電量の変動が大きくなることがある。印加電界250V/mmにおけるキャリア電気抵抗率が1×1016Ω・cmより大きいと、連続印刷時にキャリアのチャージアップによる画像濃度の低下が生じることがある。
上記キャリア抵抗率は、次の方法により、測定することができる。
図3に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(22a)、(22b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(21)にキャリア(23)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率R(Ω・cm)を算出する。
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、被覆層厚の制御によって可能である。また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は、以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
キャリア被覆層に使用される樹脂としては、従来公知の各種のものを用いることができるが、次式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂が好ましく用いられる。
Figure 2007163850
上記式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、R2は炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
上記式のアリール基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリール基には、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。
該アリール基には、各種の置換基が結合していてもよい。
上記式のアリーレン基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリーレン基には、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。
該アリーレン基には、各種の置換基が結合していてもよい。
本発明では、前記シリコーン樹脂としてストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明では、前記シリコーン樹脂として変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
更に、本発明では、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂など。
キャリア芯材粒子表面に被覆層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
特に、流動層型コーティング装置を用いる方法は、均一な被覆層を形成するのに有効である。
キャリア芯材粒子表面上に被覆層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。被覆層の厚みはきわめて小さいことから、芯材粒子表面上に被覆層を形成したキャリアとキャリア芯材粒子の粒径は実質的に同じである。
前述のシリコーン樹脂からなる被覆層にアミノシランカップリング剤を含有させることにより、耐久性の良好なキャリアを得ることができる。
本発明で用いるアミノシランカップリング剤としては以下のようなものが挙げられる。含有量は、0.001〜30重量%が好ましい。
H2N(CH2)3Si(OCH3)3 MW 179.3
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3 MW 221.4
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC2H5) MW 161.3
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H52 MW 191.3
H2NCH2CH2NHCH2Si(OCH3)3 MW 194.3
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2 MW 206.4
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3 MW 224.4
(CH3)2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H52 MW 219.4
(C4H9)2NC3H6Si(OCH33 MW 291.6
被覆層中のシリコーン樹脂を含有する樹脂は、焼成することで縮合させることができ、焼成温度は、160〜300℃であることが好ましい。焼成温度が160℃未満であると、縮合が十分に進行しないために被覆層が削れやすくなるため、経時でトナースペントが発生しやすくなり、帯電性が不安定になりやすい。また、焼成温度が300℃より高くなると、縮合が進行しすぎるために被覆層が脆くなるため、経時でトナースペントが発生しやすくなり、帯電性が不安定になりやすい。
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとからなる。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに十分な流動性を付与することが肝要である。これには、一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dtは9.0〜3.0μm、好ましくは7.5〜3.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100重量部当り、トナー2〜25重量部、好ましくは3〜20重量部の割合である。
なお、トナー粒径はコールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定した。
なお、感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を前記のキャリア、および現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジとして電子写真システムに採用することが出来た。
(プロセスカートリッジ)
図5は、本発明のプロセスカートリッジの構成例を示す概略図である。この例のプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)(32)は、像担持体の典型例である感光体(35)の周囲に帯電手段(34)、本発明の現像剤を用いる現像手段(30)、クリーニング手段(37)が配置されたものであり、露光手段や転写手段を有する画像形成装置(図示せず)に着脱自在に搭載される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。ただし、「部」は重量部を表わす。
キャリアの製造例
(キャリア製造例1)
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)に対して、比表面積が1270m/gの導電性カーボン、粒子径0.3μmのアルミナ微粒子を、それぞれシリコーン樹脂固形分に対して5重量%となるように調整した液を、ホモジナイザーを使用して、30分間分散した後、この分散液を固形分10重量%になるように希釈し、この分散液にさらにアミノシランカップリング剤[NH(CHSi(OCH)]を、シリコーン樹脂の固形分に対して3重量%添加・混合させてキャリア被覆層塗布液を得た。
次に、キャリア芯材粒子(1)(CuZnフェライト、1KOeの磁気モーメント57emu/g)を本発明による分級装置を用いて分級処理を行った。分級処理の際、排出流路からの吸引エア量を0.3m3/min、ロータ回転数を5000rpmとした。また、ロータ内側に設けられたメッシュ材の目開きを27μmとした。
次に、上記処理で得られた芯材粒子表面に、上記分散液を流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、50g/minの割合で塗布した。更に、250℃で2時間加熱して、平均被覆層厚0.6μmのキャリアAを得た。キャリア被覆層の厚さの測定は、キャリアを破砕し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察することで求めた。
(キャリア製造例2)
キャリア製造例1において、本発明による分級装置で分級処理を行わないこと以外は全く同様にして、キャリアBを得た。
(キャリア製造例3)
キャリア製造例1において、ロータ内側にメッシュ材を設けないこと以外は全く同様にして、キャリアCを得た。
(キャリア製造例4)
キャリア製造例1において、ロータ内側のメッシュ材の目開きを80μmとすること以外は全く同様にして、キャリアDを得た。
(キャリア製造例5)
キャリア製造例1において、ロータ内側のメッシュ材の目開きを11μmとすること以外は全く同様にして、キャリアEを得た。
分級処理後、ロータ内側のメッシュ材を観察したところ、メッシュの一部に目詰まりが確認できた。
(キャリア製造例6)
キャリア製造例1において、キャリア芯材粒子(2)(MnMgSrフェライト、1KOeの磁気モーメント73emu/g)を使用すること以外は全く同様にして、キャリアFを得た。
(キャリア製造例7)
キャリア製造例1において、キャリア芯材粒子(3)(Mnフェライト、1KOeの磁気モーメント80emu/g)を使用すること以外は全く同様にして、キャリアGを得た。
(キャリア製造例8)
キャリア製造例1において、キャリア芯材粒子(4)(マグネタイト、1KOeの磁気モーメント81emu/g)を使用すること以外は全く同様にして、キャリアHを得た。
(キャリア製造例9)
キャリア製造例1と全く同様にしてキャリア被覆層塗布液を得た。
次に、キャリア芯材粒子(1)(CuZnフェライト、1KOeの磁気モーメント57emu/g)を図4に示す振動ふるい機に1Kg/分の割合で供給し分級処理を行った。
使用した振動ふるい機は、フレーム(9)に支持された70cmφの網面(ステンレス製、635メッシュ・目開き20μm・開孔率25%)(5)に、共振部材として共振リング(6)を取付け、そのリング(6)に36kHzの超音波を発振する振動子(8)を取り付けた構造となっている。また、該フレーム(9)に支持された網面(5)は、ベース(4)にスプリング(3)を介して支持されており、ベース(4)内には図示しない振動モーターが設置さている。
この振動モーターによる3次元運動と超音波を発信する振動子(8)による微振動を同時に発生させながら、網面(5)上に供給されたキャリア芯材粒子の分級処理を行った。
次に、上記処理で網面(5)上に残った芯材粒子表面に、キャリア製造例1と全く同様にしてキャリア被覆層塗布液を塗布し、キャリアIを得た。
キャリアA〜Iの特性値を表1にまとめた。
Figure 2007163850
トナーの製造例
ポリエステル樹脂 100部
キナクリドン系マゼンタ顔料 3.5部
含フッ素4級アンモニウム塩 4部
以上の各成分をブレンダーにて充分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均粒径6.8μm、真比重1.20g/cm3のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
(現像剤の作成及び評価)
以上のキャリア製造例で得たキャリアA〜Iとトナー製造例で得たトナーを用いて現像剤を作成し、画像形成を行ない、その画像品質確認を行なった。なお、画像はイマジオカラー4000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)で作成した。
以下の画像形成の実施例において採用した試験方法は次のとおりである。
(1)画像濃度:上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計で測定し、評価を行った。表中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(2)粒状度:下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を下記のようにランクに置き換えて評価した。
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
ランク
◎(大変良好):0以上0.1未満
○(良好) :0.1以上0.2未満
△(使用可能):0.2以上0.3未満
×(使用不可):0.3以上
(3)地汚れ:画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。表中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(4)キャリア付着:キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、感光体ドラム上から粘着テープで転写して評価した。
副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像パターンを作成し、直流バイアス400Vを印加して現像し、2ドットラインのライン間に付着したキャリアの個数(面積100cm2)粘着テープで転写し、その個数を目視で観察して評価を行った。
表中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(実施例1)
キャリアA(100部)に対して、トナー(11部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率はおおよそ50%であった。
次に、前記現像条件のリコー製イマジオカラー4000を使用し、前述の測定評価方法により、画像品質の確認を行った。
(実施例2〜6、及び比較例1〜3)
キャリアB〜Iを用いること以外は全く同様にして現像剤を作成し、前述の測定評価方法により、画像品質の確認を行った。
評価結果を表2にまとめた。
Figure 2007163850
本発明の静電潜像現像用キャリアの製造方法の一例を示した図である。 図1のローターを詳しく説明した図である。 本発明におけるキャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図である。 本発明における超音波発振器付きの振動ふるい機の説明構造図を示す。 本発明におけるプロセスカートリッジの説明図である。
符号の説明
1 キャリア芯材
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 網面
6 共振リング
7 ケーブル
8 振動子
9 フレーム
21 セル
22a 電極
22b 電極
23 キャリア
30 現像手段
32 プロセスカートリッジ(画像形成ユニット)
34 帯電手段
35 感光体
37 クリーニング手段
101 本体
102 取出し口
102a 排出経路
103 導入管
104 駆動部
105 ロータ
105a ロータ開口部
106 羽根
106a 羽根板支持枠
106b 羽根板支持枠
107 メッシュ材
108 排出流路
108a 排出管

Claims (18)

  1. 磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリア粒子の製造方法において、該芯材粒子又は静電潜像現像用キャリアとしての被処理粒子材料が、分級用メッシュ材の回転と気体の吸引力により、分級が促進される分級装置で分級処理され、該分級装置は、表面の少なくとも一部領域周囲に該メッシュ材が設けられたロータをハウジング内に有し、該メッシュ材が設けられた該ロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、該ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、該ロータ内又は該ハウジング内に被処理粒子材料を導入するための被処理粒子材料導入手段と、該メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、該メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備えたものであることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  2. 前記ロータは、筒状に形成され、該筒状部の少なくとも1部全周に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、表面に放射状に立設された複数の板状の羽根により小領域に区分されているものであることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  3. 前記小径粒子排出路は、前記ロータの回転軸方向の一方に設けられ、また、前記大径粒子取出口は、前記ハウジングの下方に設けられたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  4. 前記メッシュ材の目開きが前記被処理粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  5. 該キャリアは表面を少なくとも樹脂を含む被覆層によって被覆されており、該被覆層はアミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  6. 磁性を有する芯材粒子と該粒子表面に被覆層を有する静電潜像現像用キャリアの製造装置において、該製造装置は、分級用メッシュ材が表面の少なくとも一部領域全周に設けられたロータをハウジング内に有し、該メッシュ材が設けられた該ロータを回転駆動させるロータ駆動手段と、該ロータ又は前記ハウジング内を吸引する吸引手段と、該ロータ内又は該ハウジング内に被処理芯材粒子材料を導入するための被処理粒子材料(前記芯材粒子又は静電潜像現像用キャリア)導入手段と、該メッシュ材を通過した小径粒子を排出する小径粒子排出路と、該メッシュ材を通過しない大径粒子を取り出す大径粒子取出口とを備え、前記メッシュ材の回転と前記吸引により、前記メッシュ材による前記被処理粒子材料の分級が促進されるものであることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造装置。
  7. 前記ロータは、筒状に形成され、該筒状部の少なくとも1部全周に前記メッシュ材が架設されており、該メッシュ材は、表面に放射状に立設された複数の板状の羽根により小領域に区分されているものであることを特徴とする請求項6に記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置。
  8. 前記小径粒子排出路は、前記ロータの回転軸方向の一方に設けられ、また、前記大径粒子取出口は、前記ハウジングの下方に設けられたものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置。
  9. 前記メッシュ材の目開きが前記被処理粒子重量平均粒径Dwの0.5〜1.5倍であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置。
  10. 前記キャリアは表面を少なくとも樹脂を含む被覆層によって被覆されており、該被覆層はアミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を少なくとも含むことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアの製造装置。
  11. 該芯材粒子は重量平均粒径Dwが22〜32μmで、かつ1.0<Dw/Dp<1.2であって、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0.5〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%となる粒度分布を有し、請求項1乃至5記載のいずれかの製造方法又は請求項6乃至10記載のいずれかの製造装置で製造されたことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  12. 該芯材粒子中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が0.5〜5重量%であることを特徴とする請求項11に記載の静電潜像現像用キャリア。
  13. 1000エルステッドの磁界を印加したときの該芯材粒子の磁気モーメントが、50〜150emu/gであることを特徴とする請求項11又は12に記載の静電潜像現像用キャリア。
  14. 該芯材粒子がMn−Mg−Sr系フェライトである請求項11乃至13のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  15. 該芯材粒子がMnフェライトである請求項11乃至13のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  16. 該芯材粒子がマグネタイトである請求項11乃至13のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  17. トナーとキャリアからなる静電潜像用現像剤において、該キャリアとして、請求項11乃至16のいずれかに記載のキャリアを用いることを特徴とする静電潜像用現像剤。
  18. 感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電部材と、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング部材との内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、該現像剤として請求項17に記載の静電潜像現像剤を保持することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009064003A (ja) * 2007-08-09 2009-03-26 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010282168A (ja) * 2009-05-01 2010-12-16 Ricoh Co Ltd 二成分現像剤、並びにこれを用いた画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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