JP3925911B2 - 電子写真現像剤用キャリア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真現像剤用キャリア、現像剤、現像剤容器、画像形成装置、現像方法及びキャリアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア、あるいは、それらの表面を樹脂などで被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化するデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分現像方式が広く採用されている。
【0003】
近年、解像度アップ、ハイライト再現性向上、およびカラー化などに対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化が図られており、特に、これらの潜像(ドット)を、忠実に現像できる現像システムが重要な課題となってきている。そのため、プロセス条件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案がなされている。プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また、書き込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また信頼性などの点で依然大きな課題がある。
【0004】
一方、現像剤としては、小粒径トナーの使用によりドットの再現性が大幅に改良される。しかし、小粒径トナーを含む現像剤には、地汚れの発生、画像濃度の不足などの解決すべき課題が残っている。また、小粒径のフルカラートナーの場合、十分な色調を得るため、低軟化点の樹脂が使用されるが、黒トナーの場合に比べて、キャリアへのスペント量が多くなり、現像剤が劣化して、トナー飛散および地肌汚れが起こり易くなる。
【0005】
小粒径キャリアの使用も種々提案されている。例えば、特許第2832013号公報には、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、現像部において交流成分と直流成分を有するバイアス電界を付与しながら、現像剤担持体に担持されている、該静電潜像の帯電極性と同極性に帯電し得るトナー及びキヤリアを有する二成分系現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方法において、該キヤリアは、フエライト粒子を有するキヤリア芯材の表面が該キヤリア芯材重量を基準にして0.1〜5.0重量%の電気絶縁性樹脂で被覆されたものであり、該電気絶縁性樹脂で被覆された後の該キヤリアの重量平均粒径が30〜65μmであり、該キヤリア芯材表面における平均細孔径が1,500〜30,000Åであることを特徴とする現像方法が記載されている。
【0006】
また、特許第3029180号公報には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し、該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積S1と、下記式
【0007】
【数1】
2=(6/ρ・D50)×104(ρはキャリアの比重)
によって算出される該キャリアの比表面積S2とが
【0008】
【数2】
1.2≦S1/S2≦2.0
の条件を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
【0009】
また、特開平10−198077号公報には、静電潜像現像剤に用いられるキャリアであって、該キャリアの体積平均粒径の50%径(D50)が30〜80μmの範囲にあり、体積平均粒径の10%径(D10)と体積平均粒径の50%径の比率(D50/D10)が1.8以下であり、体積平均粒径の90%径(D90)と体積平均粒径の50%径の比率(D90/D50)が1.8以下であり、体積粒径で20μm以下のキャリアが3%未満であり、且つ、該キャリアの1kOeにおける磁化が52〜65emu/gの範囲にあることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリアが記載されている。
【0010】
この小粒径キャリアを使用する場合には、次のような利点が得られる。
(1)単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくいという特徴がある。
【0011】
しかし、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生し易いことが非常に大きな課題であり、感光体の傷や定着ローラー傷の発生原因となっていたので、実用化が難しかった。
【0012】
本発明者らは、小粒径キャリアにおいて感光体へキャリア付着しているキャリアの粒径について調べてみたところ、元々の粒径分布に対して、小粒径側のキャリアが優先的に付着する傾向があり、キャリア付着しているキャリアには、22μm未満の粒子の比率が圧倒的に多いことを見出した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の主たる目的は、ドット再現性、およびハイライトの再現性が良好で、かつ、画像濃度が高く、地汚れの少ない高画質を得ることができるキャリア、および現像剤を提供することである。同時に、キャリア付着の起き難い高信頼・高耐久キャリア、および現像剤を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記現像剤を収納させた現像剤容器を提供することにある。
また、本発明の更なる目的は、前記現像剤容器を搭載した画像形成装置を提供することにある。
さらにまた、他の目的は、前記キャリアの製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下に示す電子写真現像剤用キャリア、現像剤、現像容器、画像形成装置、現像方法及びキャリアの製造方法が提供される。
即ち、上記課題は、本発明の(1)「キャリア粒子を含有する電子写真用キャリアであって、前記キャリア粒子は、磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面を被覆する樹脂とからなり、前記キャリア粒子は1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上であり、前記キャリア粒子の重量平均粒径Dwが25〜45μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上、62μm以上の粒子が1重量%未満、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7.0重量%以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア」、(2)「該キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が、3重量%以下であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(3)「該キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が、1重量%以下であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(4)「キャリア抵抗(LogR・cm)が12.0以上であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(5)「キャリア芯材がMnMgSr系フェライトであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(6)「キャリア芯材がMnフェライトであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(7)「キャリア芯材がマグネタイトであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(8)「該被覆層がシリコーン樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」、(9)「該樹脂層がアミノシランカップリング剤による反応生成物を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア」により達成される。
【0015】
また、上記課題は、本発明の(10)「トナーと、前記第(1)項乃至第(9)項のいずれか1に記載のキャリアとを用いたことを特徴とする電子写真用現像剤」により達成される。
【0016】
また、上記課題は、本発明の(11)「現像剤が収納された現像剤容器であって、該現像剤が前記第(10)に記載の現像剤であることを特徴とする現像剤容器」により達成される。
【0017】
また、上記課題は、本発明の(12)「現像剤容器を搭載した画像形成装置であって、該現像剤容器が前記第(11)項に記載の現像剤容器であることを特徴とする画像形成装置」により達成される。
【0018】
また、上記課題は、本発明の(13)「現像剤を用いる現像方法において、該現像剤として前記第(10)に記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法」により達成される。
【0019】
また、上記課題は、本発明の(14)「(i)磁性材料の粉砕物粒子を分級することによって、重量平均粒径が25〜45μmであり、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上で、62μm以上の粒子が1重量%未満であり、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ、1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上である芯材粒子を得る工程と、(ii)該芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成する工程とを有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れか1に記載の電子写真現像用キャリアを製造する方法」、(15)「(i)磁性材料の粉砕物粒子の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子を得る工程と、(ii)該樹脂被覆粒子を分級して、重量平均粒径が25〜45μmであり、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上で、62μm以上の粒子が1重量%未満であり、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ、1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上であるキャリアを得る工程を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れか1に記載の電子写真現像用キャリアを製造する方法」、(16)「該磁性材料の粉砕物粒子を分級するために、超音波発振器付きの振動ふるい機を用いることを特徴とする前記第(14)項に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法」、(17)「該樹脂被覆粒子を分級するために、超音波発振器付きの振動ふるい機を用いることを特徴とする前記第(15)項に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法」、(18)「該振動ふるい機が、ふるい機に設置されている共振リングによって超音波振動を金網面に伝える構造を有することを特徴とする前記第(16)項または第(17)項に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法」により達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の電子写真現像剤用キャリア(以下、単にキャリアともいう)は、磁性を有する芯材粒子とその表面を被覆する樹脂層とからなる。
【0021】
本発明のキャリアにおいて、その重量平均粒径Dwは、25μm〜45μmの範囲であり、好ましくは30μm〜45μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも大きいと、キャリア付着が起こりにくいが、高画像濃度を得るために、トナー濃度を高くした場合、地汚れが急速に増大する。また、潜像のドット径が小さい場合は、ドット径のバラツキが大きくなる。
なお、前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。それぞれの電界が強いほどキャリア付着し易い。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
【0022】
さらに、本発明のキャリアにおいて、その44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合は70重量%以上、好ましくは75重量%以上である。好ましくは44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が95重量%以下、さらに好ましくは、90重量%以下である。95重量%以下だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
62μm以上の粒子は、3重量%未満、好ましくは1重量%未満である。62μm以上の粒径を有する粒子の含有割合が0.3重量%以上が好ましい。0.3重量%以上だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。62μm以上の粒子の含有量が多いほど、ドット径のバラツキが大きくなる。62μm以上のキャリアの重量のわずかな差が、44μm〜62μmの範囲のキャリアの重量%に大きな影響を与えているためだと考えられる。
22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合は、7重量%以下、好ましくは3重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。22μmより小さい粒径を有するキャリア粒子の含有割合が0.1重量%以上が好ましい。0.1重量%以上だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
【0023】
小粒径キャリアの場合、キャリア付着しているキャリアの大部分は、22μm未満の微細粒子である。
本発明者らは、重量平均粒径Dwが25μm〜45μmの小粒径キャリアにおいて、22μmより小さい粒子の重量比率を変化させてキャリア付着を評価したところ、22μm以下の粒径を有する粒子が7重量%以下ならば大きな問題はないが、3重量%、更に1重量%とすると、キャリア付着は更に改善されることが判明した。
同時に、1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上とすることにより、キャリア付着は実質的に発生しなくなった。
【0024】
本発明のキャリアは、磁性材料を粉砕し、その粉砕物粒子を所定の粒径が得られるように分級し、この分級により得られた芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成することに得ることができる。
前記分級には、風力分級やふるい分級(ふるい分け)等が包含される。キャリア芯材粒子の製造には、振動ふるいが好ましく用いられているが、従来一般的に用いられている振動ふるいでは、小粒径の粒子を分級しようとすると、そのふるい(金網)の小さな網目がすぐに詰まってしまうという不都合を生じるため、その分級のための作業性は非常に悪いものであった。
【0025】
本発明者らは、小粒径粒子を効率よく、シャープにカットし得る方法を開発すべく種々検討したところ、ふるい機を用いて粒子を分級する際に、その金網に超音波振動を与えることにより、22μm未満の小径粒子を効率よく、シャープにカットし得ることを見出した。
【0026】
金網を振動させる超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。この場合のコンバータは、PZT振動子を用いたものである。超音波振動により金網を振動させるためには、コンバータにより発生される超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達させる。超音波振動が伝達された共振部材は、その超音波振動により共振し、そして、その共振部材に固定されている金網を振動させる。
金網を振動させる周波数は、20〜50kHz、好ましくは30 〜40kHzである。共振部材の形状は、金網を振動させるのに適した形状であればよく、通常はリング状である。
金網を振動させる振動方向は、垂直方向であるのが好ましい。
【0027】
図1に超音波発振器付振動ふるい機の説明構造図を示す。
図1において、(1)は振動ふるい器、(2)は円筒容器、(3)はスプリング、(4)はベース(支持台)、(5)は金網、(6)は共振リング、(7)は高周波電流ケーブル、(8)はコンバータ、(9)はリング状フレームを示す。図1に示した超音波発振器付振動ふるい器(円形ふるい機)を作動させるには、ケーブル(7)を介して高周波電流をコンバータ(8)に供給する。コンバータ(8)に供給された高周波電流は、超音波振動に変換される。コンバータ(8)で発生した超音波振動は、そのコンバータ(8)が固定されている共振リング(8)及びそれに連設するリング状フレーム(9)を垂直方向に振動させる。この共振リング(6)の振動により、共振リング(6)とフレーム(9)に固定されている金網(5)が垂直方向に振動する。
超音波発振器付きの振動ふるい機は販売されており、例えば、晃栄産業(株)より製品名「ウルトラソニック」として入手可能である。
【0028】
本発明のキャリアは、磁性材料の粉砕物粒子を分級することによって、あるいはフェライト、マグネタイト等の芯材の場合には、焼成前の一次造粒品を作った段階で分級し、更に焼成、分級して芯材を得ることもできる。また、芯材の表面に樹脂被膜を形成した後、この樹脂被覆粒子を分級することによっても製造することができる。それぞれの段階の粒子の分級は、前記した超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて行なうのが好ましい。
【0029】
本発明のキャリアーを構成する芯材粒子の材料としては、従来公知の各種の磁性材料が用いられる。
本発明で用いるキャリア芯材粒子において、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときのその磁気モーメントは、70emu/g以上、好ましくは76emu/g以上である。その上限値は特に制約されないが、通常、150emu/g程度である。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
【0030】
前記磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
【0031】
本発明のキャリアで使用する1000エルステッドの磁場を印加したときに、70emu/g以上となる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
【0032】
【数3】
(MO)x(NO)y(Fe23)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明において、より好ましく用いられる1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが76emu/g以上の芯材粒子としては、例えば、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
【0033】
キャリアの嵩密度が2.2g/cm3以上、より好ましくは2.3g/cm3以上であると、キャリア付着防止に有利である。嵩密度が小さい芯材は、多孔性、または表面の凹凸が大きい。
嵩密度が小さいと、1KOeの磁気モーメント(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁気モーメントの値が小さくなるため、キャリア付着に対して不利である。
また、凹凸が大きいと場所によりコート樹脂の厚みが違ってきて、帯電量、および抵抗の不均一性を生じ易く、経時での耐久性、キャリア付着などに影響を与える。
【0034】
本発明のキャリアにおいて、その抵抗率(LogR・cm)は、12.0以上、より好ましくは13.0以上である。キャリアの抵抗率が前記範囲よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。感光体の線速度、および、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。上記の抵抗範囲のキャリアは、適正なトナー帯電量のもとで使用することにより、充分な画像濃度が得られることが分かった。
【0035】
上記キャリア抵抗率は、次の方法により、測定することができる。
図2に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(12a)、(12b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(11)にキャリア(13)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率LogR・Ωcmを算出する。
【0036】
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2 又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は、以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
【0037】
本発明のキャリアは、前記芯材粒子の表面に樹脂層を形成することによって製造される。樹脂層を形成するための樹脂としては、キャリアの製造に用いられている従来公知の各種のものを用いることができる。
本発明においては、下記式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂も好ましく用いることができる。
【0038】
【化1】
Figure 0003925911
前記式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、R2は炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
【0039】
本発明では、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0040】
本発明では、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。
【0041】
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0042】
本発明で使用できる前記シリコーン樹脂には、アミノシランカップリング剤を適量(0.001〜30重量%)含有させることができるが、このようなものとしては以下のようなものが挙げられる。
Figure 0003925911
【0043】
更に、本発明では、キャリア芯材粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂など。
【0044】
キャリア芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
【0045】
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
【0046】
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとからなる。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
【0047】
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレーが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
【0048】
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
【0049】
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
【0050】
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0051】
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
【0052】
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
【0053】
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
【0054】
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
【0055】
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0056】
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに十分な流動性を付与することが肝要である。これには、一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、ポリテトラフルオルエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
【0057】
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dtは9.0〜4.0μm、好ましくは7.5〜4.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100重量部当り、トナー2〜25重量部、好ましくは4〜15重量部の割合である。
【0058】
本発明のキャリアとトナーとからなる現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、10〜80%、好ましくは20〜60%である。また、本発明の現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量は、35μc/g以下、より好ましくは25μc/g以下である。その下限値は、特に制約されないが、通常、15μc/g程度である。帯電量が、35μc/g以下、更に25μc/g以下になると画像濃度が高くなり、一段と高画質となる。
なお、前記被覆率は以下の式で算出される。
【0059】
【数4】
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt)×(1/4)×100
前記式中、Dcはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dtはトナーの重量平均粒径(μm)、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρtはトナー真密度(g/cm3)、ρcはキャリア真密度(g/cm3)をそれぞれ表わす。
【0060】
本発明において、キャリア、キャリア芯材及びトナーに関していう重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは、以下の式で表わされる。
【0061】
【数5】
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
前記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
【0062】
粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA 9320−X100:Honewell社製)を用いた。
その測定条件は以下の通りである。
(1)粒径範囲:100〜8μm
(2)チャネル長さ(チャネル幅):2μm
(3)チャネル数:46
(4)屈折率:2.42
【0063】
本発明で電子写真用現像剤容器は、現像剤を収納させる容器に対して、前記した本発明の現像剤を収納させたものである。この場合の容器としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
【0064】
本発明の画像形成装置は、現像容器を搭載した画像形成装置において、その現像容器として、前記した本発明の現像容器を用いたものである。この場合の画像形成装置としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
【0065】
本発明の現像方法は、その現像剤として前記した本発明の現像剤を用いる方法である。
この場合、外部から印加する現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳させた電圧を印加すると、画像濃度が高く、地汚れの少ない高画質を得ることができる。特に、ドット再現性、およびハイライトの再現性が良好となる。上記の現像バイアスを印加する場合、直流バイアスのみを印加するときに比べて、実質的な現像ポテンシャル、および地肌ポテンシャルが大きくなる。そのため、従来はキャリア付着が起こり易かったが、本発明のキャリアによって、両立が可能となった。
【0066】
また、本発明の小粒径トナーを使用する場合、上記の特定粒径分布を有する小粒径キャリアを使用することにより、ドット再現性の良好で、かつ、地汚れ、キャリア付着のない高画質を得ることができる。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。以下において、「部」は重量部を表わす。
トナーの製造例
(トナー製造例1)
ポリエステル樹脂 100部
キナクリドン系マゼンタ顔料 3.5部
含フッ素4級アンモニウム塩 4部
以上の各成分をブレンダーにて充分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均平均粒径7.6μm、真比重1.20g/cm3のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーIを得た。
【0068】
(トナー製造例2)
トナー製造例1と同様にして、重量平均粒径5.8μm、真比重1.20g/cm 母体トナーを作成し、この母体トナー粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)の添加量1.0部として、トナーIIを得た。
【0069】
キャリアの製造例
(キャリア製造例1)
シリコーン樹脂(SR2411 トーレダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、シリコーン樹脂溶液(固形分:5%)を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示した性状を持つキャリア芯材粒子▲1▼(MnMgSr系フェライト、1KOeの磁気モーメント77emu/g)5Kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μm、真比重5.0g/cm3のキャリアAを得た。膜厚の調整はコート液量により行なった。
【0070】
(キャリア製造例2)
表1のキャリア芯材粒子▲2▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.51μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアBを得た。
【0071】
(キャリア製造例3)
表1のキャリア芯材粒子▲3▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.52μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアCを得た。
【0072】
(キャリア製造例4 )
表1のキャリア芯材粒子▲4▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.53μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアDを得た。
【0073】
(キャリア製造例5)
表1のキャリア芯材粒子▲5▼(1KOeの磁気モーメント74emu/g)を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.51μm、真比重5.0g/cm3の比較用キャリアEを得た。
【0074】
(キャリア製造例6)
表1のキャリア芯材粒子▲6▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.51μm、真比重5.0g/cm3のキャリアFを得た。
【0075】
(キャリア製造例7)
表1のキャリア芯材粒子▲7▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.50μm、真比重5.0g/cm3のキャリアGを得た。
【0076】
(キャリア製造例8)
表1のキャリア芯材粒子▲8▼を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.53μm、真比重5.0g/cm3のキャリアHを得た。
【0077】
(キャリア製造例9)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5%のシリコーン樹脂溶液を得た。固形分に対して、
3重量%のアミノシランカップリング剤 H2N(CH23Si(OC253を添加し、流動床型コーティング装置を用いて、表1に示したキャリア芯材粒子▲1▼5Kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱して、膜厚0.52μm、真比重5.0g/cm3のキャリアIを得た。膜厚の調整はコート液量により行なった。
【0078】
(キャリア製造例10)
シリコーン樹脂(SR2411:トーレダウコーニングシリコーン社製)中に、樹脂固形分に対して3重量%のカーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)および、5重量%のアミノシランカップリング剤 H2N(CH23Si(OC253を添加し、ボールミルを使用して60分間分散し、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
次に、流動床型コーティング装置を用いて、表1に示したキャリア芯材粒子▲1▼5Kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱して、膜厚0.50μm、真比重5.0g/cm3のキャリアJを得た。膜厚の調整はコート液量により行なった。
【0079】
(キャリア製造例11)
表1のキャリア芯材粒子▲9▼(Mnフェライト:1KOeの磁気モーメントが83emu/g)を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.51μm、真比重5.0g/cm3のキャリアKを得た。
【0080】
(キャリア製造例12)
表1のキャリア芯材粒子X(マグネタイト:1KOeの磁気モーメントが81emu/g)を使用する以外は製造例1と全く同様にして、膜厚0.53μm、真比重5.0g/cm3のキャリアLを得た。
【0081】
(キャリア製造例13)
コーティング後の加熱温度を260℃とする以外は、キャリア製造例9と全く同じ方法でキャリアを作成し、膜厚0.52μm、真比重5.0g/cm3のキャリアMを得た。
【0082】
(キャリア製造例14)
コーティング後の加熱温度を300℃とする以外は、キャリア製造例9と全く同じ方法でキャリアを作成し、膜厚0.52μm、真比重5.0g/cm3のキャリアNを得た。
【0083】
(キャリア製造例15)
表1のキャリア芯材▲1▼5Kgを、超音波発振振動子を有する振動ふるい機で5分間振動させて、表1に示す性状を持つキャリア芯材XIを得た。振動ふるい機は図1に示す構造を有するもので、フレーム(9)に支持された70cmφの金網(635メッシュ)(5)に直接接触して共振リング(6)を取付け、そのリング(6)に36kHzの超音波を発振する振動子(8)を設けたふるい装置(1)である。金網(5)は、ベース(4)にスプリング(3)を介して支持された円筒容器(2)内に配設されている。ベース(4)内には図示しない振動モータが設置され、その駆動により発生する高周波電流は、ケーブル(7)を介して共振リング(6)に取付けた振動子(8)に送られ、超音波が発振される。この超音波により、共振リング(6)が振動し、その振動は網面(5)全体の垂直方向の振動を生じさせる。円筒容器(2)内の金網(5)上に供給されたキャリア芯材▲1▼はふるい処理を受けた後、円筒容器(2)の金網の上にキャリア芯材XIとして回収された。メッシュの目詰まりは全くなかった。超音波発振器付きの振動ふるい機(1)を用いることにより、22μm未満の比率を6.2重量%から0.6重量%と極めて少量にすることができた。収率は、約93重量%あった。このキャリア芯材XIを用い、キャリア製造例1と全く同じ方法でコートキャリアOを得た。
【0084】
(キャリア製造例16)
キャリア製造例4において、キャリア芯材▲4▼を用いて得た比較用のキャリアDを、キャリア製造例15で用いたふるい装置(1)によりふるい処理(微粒子をカット)して、表1に示す粒径特性をもつ本発明のキャリアD’を得た。キャリアDの芯材▲4▼は22μm未満の粒子を8.5重量%含有するものであったが、ふるい処理により、キャリアD’の22μm未満粒子含有量は0.5重量%となっていた。ふるい処理中、メッシュの目詰まりは全くなかった。
【0085】
(現像剤の製造及び評価)
以上のトナー製造例1及び2で得たトナーI及びトナーIIと、キャリア製造実施例1〜16で得たキャリアA〜D’を用いて、種々の現像剤を製造した。
また、得られた現像剤を用いて画像形成を行ない、その画像品質確認および信頼性試験等の特性試験を行なった。
なお、画像はイマジオカラー4000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ): 0.40mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター): 0.70mm
・感光体線速度 200mm/sec
・(現像スリーブ線速度/感光体線速度)=1.50
・書込み密度:600dpi
・帯電電位(Vd):−700V
・画像部(べた原稿)にあたる部分の露光後の電位(Vl):−150V
・現像バイアス:DC−600V/交流バイアス成分:2KHZ、−200V〜−1000V、50%duty
・品質評価は転写紙上で実施、但しキャリア付着は現像後転写前の状態を感光体上で観察した。
【0086】
以下の画像形成の実施例において採用した試験方法は次のとおりである。
(1)平均ドット径/およびばらつきの分散:上記現像条件において1ドット画像を作成し、ドット16個を5個所計測して、合計80個のドット径の平均径と、それらのドットの平均径のバラツキ(分散:σ)を計測した。(プリンターモードで主走査、副走査共に200線となるように、●○○●○○……と潜像を形成した。)
(2)ハイライト部の均一性:下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を下記のようにランクに置き換え、表示した(ランク10が最良)。
【0087】
【数6】
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
ランク
ランク10: 0〜0.1
ランク9: 0.1〜0.2
ランク8: 0.2〜0.3
ランク7: 0.3〜0.4
ランク6: 0.4〜0.5
ランク5: 0.5〜0.6
ランク4: 0.6〜0.7
ランク3: 0.7〜0.8
ランク2: 0.8〜0.9
ランク1: 0.9以上
(3)画像濃度:上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計で、5個所測定し平均値を出す。
(4)地汚れ:上記現像条件における地肌部のよごれを10段階で評価した。ランクが高いほど地汚れが少なく、ランク10が最良。
評価方法/転写紙上の地肌部(非画像部)に付着しているトナーの個数を数え、1cm当たり付着個数に換算して、地汚れランクとした。各ランクとトナー付着数(⇒個/cm)は以下の通りである。
ランク10 :0〜36
ランク9 :37〜72
ランク8 :73〜108
ランク7 :109〜144
ランク6 :145〜180
ランク5 :181〜216
ランク4 :217〜252
ランク3 :253〜288
ランク2 :289〜324
ランク1 :325以上
(5)キャリア付着:地肌ポテンシャル=Vb−Vd
キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、キャリア付着を直接感光体ドラム上で観察・評価した。また、画像パターンによってキャリア付着発生の仕方が異なるため、次の方法でキャリア付着の起こりにくさを評価した。
現像バイアス(Vb)をDC−600Vに固定し、帯電電位(Vd)を−700、−750、−800……と変化させて、地肌部(⇒未露光部)を現像し、キャリア付着の発生し始める帯電電位(Vd)を求めた。
Vb−Vdの値を計算し、これをキャリア付着発生の地肌ポテンシャルとした。値が大きいほど、キャリア付着し難い。なお、交流バイアス成分として、DCバイアスに対して±400V重畳印加(周波数2KHz、50%duty)とした。
(6)50Kラン後の地汚れ:初期画像出しに使用したマゼンタトナーI、またはトナーIIを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行なった。上記現像条件における地肌部の地汚れを10段階で評価した。ランクが高い程地汚れ少なく、ランク10が最良。
評価方法/転写紙上の地肌部(非画像部)に付着しているトナーの個数を数え、1cm当たり付着個数に換算して、地汚れランクとした。各ランクとトナー付着数(⇒個/cm)は以下の通りである。
ランク10 :0〜36
ランク9 :37〜72
ランク8 :73〜108
ランク7 :109〜144
ランク6 :145〜180
ランク5 :181〜216
ランク4 :217〜252
ランク3 :253〜288
ランク2 :289〜324
ランク1 :325以上
【0088】
(実施例1)
キャリアA(100部)に対して、トナーI(10.1部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、9.2Wt%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であり、トナー帯電量は、−38μc/gであった。
次に、前記現像条件のリコー製イマジオカラー4000を使用し、前述の測定評価方法により、まず画像品質の確認を行なった。
画像濃度は1.57、地汚れはランク8、分散が0.17とバラツキの少ない小径ドットが形成されていた。キャリア付着が発生し始める地肌ポテンシャルは、250Vであった。引き続き、画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行なった。
5万枚ランニング後に、地汚れを確認したところ、地汚れはランク7と良好なレベルであり、高画質が維持されていた。
【0089】
(比較例1)
キャリアB(100部)に対して、トナーI(9.2部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、8.4Wt%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であり、トナー帯電量は、−37μc/gであった。
実施例1と全く同様にして、イマジオカラー4000で評価を行なったところ、キャリア付着は実施例1と変わらなかったが、ドットのバラツキが0.24と大きかった。また、5万枚ランニングしたところ、地汚れが増えてきていた。
【0090】
(実施例2〜13及び比較例2〜4)
トナーとキャリアの組み合わせを表2に示すように変更して、被覆率50%の現像剤を作成した以外は、実施例1 と全く同様にして評価を行なった。
各比較例、実施例における品質評価結果を表2に示す。
【0091】
【表1−1】
Figure 0003925911
【0092】
【表1−2】
Figure 0003925911
【0093】
【表2−1】
Figure 0003925911
【0094】
【表2−2】
Figure 0003925911
キャリア付着が発生し始める地肌ポテンシャル=DCバイアス電圧(VD)−帯電電位(Vd)
【0095】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、特定の粒径分布を有する小粒径キャリアを使用することにより、高画像濃度で地汚れが少なく、かつ、小径ドットの再現性が良好なキャリア、および現像剤を提供することができる。また、本発明のキャリアは、キャリア付着が起こりにくいという特徴を有する。更に、キャリアの電気特性、磁気特性、および小粒径トナーとの組み合わせにより高画質、高信頼性が得られるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における超音波発振器付きの振動ふるい機の説明を示す構造図である。
【図2】キャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図である。
【符号の説明】
1 振動ふるい機
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 金網
6 共振リング
7 ケーブル
8 コンバータ(振動子)
9 リング状フレーム
11 セル
12a 電極
12b 電極
13 キャリア

Claims (18)

  1. キャリア粒子を含有する電子写真用キャリアであって、前記キャリア粒子は、磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面を被覆する樹脂とからなり、前記キャリア粒子は1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上であり、前記キャリア粒子の重量平均粒径Dwが25〜45μmであり、該キャリア中の44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上、62μm以上の粒子が1重量%未満、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7.0重量%以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  2. 該キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が、3重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  3. 該キャリア中の22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が、1重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  4. キャリア抵抗(LogR・cm)が12.0以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  5. キャリア芯材がMnMgSr系フェライトであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  6. キャリア芯材がMnフェライトであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  7. キャリア芯材がマグネタイトであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  8. 該被覆層がシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  9. 該樹脂層がアミノシランカップリング剤による反応生成物を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  10. トナーと、請求項1乃至のいずれか1に記載のキャリアとを用いたことを特徴とする電子写真用現像剤。
  11. 現像剤が収納された現像剤容器であって、該現像剤が請求項10に記載の現像剤であることを特徴とする現像剤容器。
  12. 現像剤容器を搭載した画像形成装置であって、該現像剤容器が請求項11に記載の現像剤容器であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 現像剤を用いる現像方法において、該現像剤として請求項10に記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法。
  14. (i)磁性材料の粉砕物粒子を分級することによって、重量平均粒径が25〜45μmであり、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上で、62μm以上の粒子が1重量%未満であり、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ、1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上である芯材粒子を得る工程と、(ii)該芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成する工程とを有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1に記載の電子写真現像用キャリアを製造する方法。
  15. (i)磁性材料の粉砕物粒子の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子を得る工程と、(ii)該樹脂被覆粒子を分級して、重量平均粒径が25〜45μmであり、44μmよりも小さい粒径を有する粒子の含有割合が75重量%以上で、62μm以上の粒子が1重量%未満であり、22μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7重量%以下であり、かつ、1KOeにおける磁気モーメントが76emu/g以上であるキャリアを得る工程を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1に記載の電子写真現像用キャリアを製造する方法。
  16. 該磁性材料の粉砕物粒子を分級するために、超音波発振器付きの振動ふるい機を用いることを特徴とする請求項14に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法。
  17. 該樹脂被覆粒子を分級するために、超音波発振器付きの振動ふるい機を用いることを特徴とする請求項15に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法。
  18. 該振動ふるい機が、ふるい機に設置されている共振リングによって超音波振動を金網面に伝える構造を有することを特徴とする請求項16または17に記載の電子写真現像用キャリアの製造方法。
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