JP2008287044A - 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】キャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好で、長期に亘って安定した帯電付与能力を有することが可能な電子写真現像剤用キャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】磁性を有する芯材粒子表面に被覆層を形成したキャリアにおいて、該キャリアは、芯材粒子の表面に少なくともシリコーン樹脂を含有する被覆層を被覆する工程と、シリコーン樹脂を含有する被覆層が形成された粒子をトナーと共に混合・攪拌した後トナーを吸引・除去する工程とを含む工程で製造され、該キャリアの流動度が17.0秒/50g以上26.0秒/50g以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア又はそれらの表面を樹脂等で被覆したコートキャリアと、トナーを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分系現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分系現像方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期に亘って高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービーム等で感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化する、いわゆるデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分系現像方式が広く採用されている。
近年、解像度アップ、ハイライト再現性の向上、画像の粒状性(ザラツキ)の改良、カラー化等に対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化が図られており、特に、これらの潜像(ドット)を、忠実に現像できる現像システムが重要な課題となっており、プロセス条件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案がなされている。
プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また、書き込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また、信頼性等の点で依然大きな課題がある。
現像剤の面からは、トナーの小粒径化、キャリアの小粒径化が検討されており、小粒径キャリアの使用について種々提案されている。
特許文献1には、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが開示されている。しかしながら、樹脂が被覆されていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、寿命が短い。
特許文献2には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し、該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積Sと、下記式
Figure 2008287044
によって算出される該キャリアの比表面積Sとが下記条件
Figure 2008287044
を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが開示されている。
この小粒径キャリアを使用する場合には、次のような利点が得られる。
(1)単位体積当たりの表面積が大きいため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)単位体積当たりの表面積が大きく、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくい。
しかしながら、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生しやすいという問題があり、感光体の傷や定着ローラー傷の発生原因となっているため、実用化が難しい。
特に、重量平均粒径が30μmより小さいキャリアを用いると、ざらつきが大幅に改良され高画質となるが、キャリア付着が非常に起こりやすく、長期間に亘って、高画質を維持できないという問題がある。
即ち、キャリア付着は、次式条件になったときに、キャリア又は切断された磁気ブラシの形態で付着する。
Figure 2008287044
磁気束縛力は
Figure 2008287044
で表される。ここで、
Figure 2008287044
である(r:キャリアの半径、ρ:キャリアの真比重)。
上記のように、キャリアの磁気モーメントは、rに比例するから、キャリアの小粒径化に伴って急激に小さくなる。
キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリア抵抗及び現像剤帯電量に関連している。したがって、キャリア付着を防止するためには、Fcを小さくするように各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、トナー飛散等と密接に関係するため、大幅に変えることは難しいのが現状である。
一方、現像剤としては、小粒径トナーの使用により、ドットの再現性が大幅に改良される。しかし、小粒径トナーを含む現像剤には、地汚れの発生、画像濃度の不足等の解決すべき課題が残っている。また、小粒径のフルカラートナーの場合、十分な色調を得るため、低軟化点の樹脂が使用されるが、黒トナーの場合に比べて、キャリア表面の汚染(スペント)が多くなり、現像剤が劣化して、トナー飛散及び地肌汚れが起こりやすくなる。
さらに、プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、キャリアの表面のスペントを防ぎながら、長期間に亘って安定した帯電付与能力を有することが、重要になっている。
我々は、先に、磁性を有する芯材粒子と該粒子表面を被覆する樹脂層とからなり、重量平均粒径Dwが22〜32μmで、かつ個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが、1<Dw/Dp<1.20である電子写真キャリアであって、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が98〜100重量%、44μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が98〜100重量%であって、キャリア付着が起き難く、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で地汚れが少なく、高耐久性の電子写真現像剤用キャリアを提案(特許文献3)したが、本発明は、これを更に改良したものである。
特開昭58−144839号公報 特許第3029180号公報 特開2005−250424号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、キャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好で、長期に亘って安定した帯電付与能力を有することが可能な電子写真現像剤用キャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
上記の課題は下記の手段(1)〜(9)によって解決される。
(1)磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなるキャリアにおいて、該キャリアは、芯材粒子の表面に少なくともシリコーン樹脂を含有する被覆層を被覆する工程と、シリコーン樹脂を含有する被覆層が形成された粒子をトナーと共に混合・攪拌した後トナーを吸引・除去する工程とを含む工程で製造され、該キャリアの流動度が17.0秒/50g以上26.0秒/50g以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
(2)重量平均粒径が22〜32μmであり、個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.0以上1.2以下であり、粒径が0.02μm以上20μm以下である粒子の含有量が0重量%以上7重量%以下であり、粒径が0.02μm以上36μm以下である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下であることを特徴とする、前記(1)に記載の電子写真現像剤用キャリア。
(3)1KOeの磁界中における前記芯材粒子の磁化は、65emu/g以上120emu/g以下であることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の電子写真現像剤用キャリア。
(4)前記被覆層は、アミノシランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(5)前記被覆層は、硬質粒子をさらに含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(6)前記硬質粒子は、Siの酸化物からなる粒子、Tiの酸化物からなる粒子及びAlの酸化物からなる粒子の少なくとも一つを含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア及びトナーを含むことを特徴とする現像剤。
(8)感光体及び該感光体の表面に形成された静電潜像を前記(7)に記載の現像剤で現像する現像装置を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(9)少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を前記(7)に記載の現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程を有することを特徴とする画像形成方法。
次に、本発明を図面と共に具体的に説明する。
なお、いわゆる当業者は、特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明は、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明の電子写真現像剤用キャリア(以下、単に「キャリア」ともいう)は、磁性を有する芯材粒子と、その表面を被覆するシリコーン樹脂を含有する被覆層からなる。
キャリア芯材粒子表面に被覆層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。キャリア芯材粒子表面上に形成する被覆層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。被覆層の膜厚は芯材粒子の粒径と比較して極めて小さいことから、表面に被覆層が形成されているキャリアの粒径と芯材粒子の粒径とは、実質的に同じである。
芯材粒子としては、磁性材料の破砕物粒子を用いることができる。また、フェライト、マグネタイト等の芯材粒子の場合には、焼成前の一次造粒品を分級し、焼成した粒子を分級処理により異なる粒度分布を有する粒子粉体に分級した後、複数の粒子粉体を混合することにより得ることができる。芯材粒子を分級する方法としては、ふるい分け機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等の公知の分級方法を用いることができるが、生産性が良好で分級点の変更が容易にできることから重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等の風力分級機を用いることが好ましい。
さらに本発明のキャリアは、上記のようにしてシリコーン樹脂を含む被覆層形成後、トナーと共に混合・攪拌した後、トナーを吸引・除去する工程を有する。キャリアとトナーとの混合・攪拌は、ターブラ・シェーカー・ミキサー、ナウターミキサー、V型混合器、Wコーン型混合器等の従来公知の攪拌混合装置を用いることができるが、ターブラ・シェーカー・ミキサーを用いることが好ましい。これにより、被覆層表面に付着している被覆層形成時に発生する遊離成分がトナーに移行し、その後トナーと共に吸引・除去されるため、キャリア表面から除去することができる。
このようにして製造されたキャリアは、流動性が向上し、安定した帯電性を得ることができる。
キャリアの流動度は17.0秒/50g以上26.0秒/50g以下が好ましい。この場合にトナーとの混合性が良好となり、帯電の立ち上がりが早く、適正な帯電特性を保持し、高画像を維持することができる。
流動度が17.0秒/50gより小さい場合、キャリアの形状をほぼ真球状態にしなければならなくなり、またかさ密度も大きくする必要があり材料が限定される上、コスト高となる。
流動度が26.0秒/50gより大きい場合、トナーとの混合性が悪く、適正な帯電特性を保持することが難しくなりやすい。
本発明におけるキャリアの流動度は、JIS−Z−2502に従って、図1に示す測定装置を用いて計るが、漏斗は図2に示すように改造したものを用いた。図において、1は漏斗、2は漏斗保持体、3は支柱、4は支持台である。
本発明において、芯材粒子の表面に形成される被覆層(キャリア被覆層)を形成する際にシリコーン樹脂が用いられる(好ましくは、反応性シリコーン樹脂が用いられる)ことで、キャリア電気抵抗を高くすることが可能となる。
キャリア被覆層を形成する際に用いられるシリコーン樹脂は、一般式(1)
Figure 2008287044
で示される繰り返し単位の少なくとも一つを含有することが好ましい。
ここで、Rは水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基、メトキシル基、炭素数1〜4の低級アルキル基又はアリール基(フェニル基、トリル基等)であり、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基又はアリーレン基(フェニレン基等)である。
アリール基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜14がさらに好ましい。アリール基としては、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基、ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。なお、アリール基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
アリーレン基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜14がさらに好ましい。アリーレン基としては、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基、ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。なお、アリーレン基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
本発明においては、キャリア被覆層を形成する際に、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。ストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406、SR2411(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
また、キャリア被覆層を形成する際に、エポキシ変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂を用いてもよい。エポキシ変性シリコーン樹脂としては、ES−1001N(以上、信越化学工業社製)、SR2115(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられ、アクリル変性シリコーン樹脂としては、KR−5208(信越化学工業社製)等が挙げられ、ポリエステル変性シリコーン樹脂としては、KR−5203(信越化学工業社製)等が挙げられ、アルキッド変性シリコーン樹脂としては、KR−206(信越化学工業社製)、SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられ、ウレタン変性シリコーン樹脂としては、KR−305(信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明において、キャリア被覆層は、シリコーン樹脂の他に、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂等を含有してもよい。
本発明の上記キャリアは、更に、重量平均粒径(Dw)が22〜32μm、個数平均粒径(Dp)に対する重量平均粒径(Dw)の比が1.0〜1.2、粒径0.02〜20μmのキャリア粒子の含有量が0〜7重量%、及び、粒径0.02〜36μmのキャリア粒子の含有量が90〜100重量%の要件を満たしているのが好ましい。これにより特に、キャリアはキャリア付着の発生が少なく、粒状性の良好なものとなる。
キャリアの重量平均粒径(Dw)は、22〜32μmであるが、好ましくは23μm〜30μmである。重量平均粒径(Dw)が、22μmより小さいとキャリア付着が多く発生する不具合がある。また、32μmよりも大きいとキャリア付着が起こりにくくなるが、静電潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなって、ドット径のバラツキが大きくなり粒状性が低下することがある。また、トナー濃度を高くした場合、地汚れが発生しやすくなることがある。このとき、印加される電界が強い程、キャリア付着が起こりやすくなる。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着が起こりにくい。キャリア付着は、感光体や定着ローラーの傷の原因となる等の不具合を生じるので好ましくない。
また、キャリアの個数平均粒径(Dp)と重量平均粒径(Dw)の比Dw/Dpは、1.0〜1.2であるのが好ましい。Dw/Dpの値が、1.20より大きいと微粒子の比率が大きくなり、耐キャリア付着性が悪化することがある。
本発明においてキャリア(キャリア芯材及びトナーについても同じ)に関していう個数平均粒径(Dp)及び重量平均粒径(Dw)は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものであり、次式で表わされる。
Dp={1/Σ(n)}×{Σ(nD)}
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
ここで、Dは、各チャンネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャンネルに存在する粒子数である。なお、チャンネルは、粒径分布図における粒径の範囲を等分に分割するための長さであり、本発明においては、2μmを採用することができる。また、各チャンネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャンネルの粒径の下限値を採用することができる。粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。
その測定条件は以下の通りである。
[1]粒径範囲 :100〜0μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅) :2μm
[3]チャネル数 :50
本発明のキャリアは、粒径が0.02〜20μmである粒子の含有量は7重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5重量%以下、特に好ましくは3重量%以下である。上記粒子の含有量が7重量%より多くなると、粒径分布が広くなり、磁気ブラシ中に磁気モーメントの小さな粒子が存在するようになり、キャリア付着が発生することがある。また、上記粒子の含有量は、生産性を向上させるために、0.5重量%以上であることが好ましい。
更に、本発明のキャリアは、粒径が0.02〜36μmである粒子の含有量が90重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、92重量%以上である。このようにすることで、表面が樹脂で被覆された各キャリア粒子の粒径ばらつきを小さくすることができ、各粒子の磁気モーメントの分布のばらつきが抑えやすくなり、キャリア付着の発生を大幅に改善することができる。
本発明のキャリアにおける芯材粒子は、1kOeの磁界を印加したときの磁化が、65〜120emu/gであるのが好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。芯材粒子の磁化が65emu/gよりも小さくなると、キャリア付着が発生しやすくなることがある。また、芯材粒子の磁化が120emu/gより大きくなると、流動性が悪くなることがある。
芯材粒子の磁化は、B−HトレーサーBHU−60(理研電子社製)を用いて、以下のようにして測定することができる。円筒のセルに芯材粒子1gを詰めて装置にセットし、磁場を徐々に大きくして、3kOeまで変化させ、次に徐々に小さくして0にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくして3kOeとする。さらに、徐々に磁場を小さくして0にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−H曲線を作成し、その図より1kOeの磁化を算出する。
本発明において、1kOeの磁界を印加したときの磁化が65〜120emu/gとなる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。
フェライトとは、下記一般式(2)
(MO)x(NO)y(Fe)z (2)
で示される焼結体である。
ここで、x、y及びzは、フェライトの組成を表し、M及びNとしては、それぞれ独立に、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等が挙げられ、金属酸化物と酸化鉄(III)との完全混合物から構成されている。
本発明のキャリアにおける被覆層は、アミノシランカップリング剤をさらに含有することが好ましい。これにより、安定した帯電付与性をもつキャリアを得ることができる。アミノシランカップリング剤としては、以下のようなものが挙げられる。
N(CHSi(OCH
N(CHSi(OC
N(CHSi(CH(OC
N(CHSi(CH)(OC
N(CHNHCHSi(OCH
N(CHNH(CHSi(CH)(OCH
N(CHNH(CHSi(OCH
(CHN(CHSi(CH)(OC
(CN(CHSi(OCH
なお、被覆層中のアミノシランカップリング剤の含有量は0.001〜30重量%が適当である。
また、本発明のキャリアにおける被覆層を補強するために、キャリア被覆層は、硬質粒子をさらに含有することが好ましい。中でも、金属酸化物からなる粒子は、粒子径の均一性が高く、キャリア被覆層の成分と高い親和性が得られ、キャリア被覆層の補強効果が大きいため、好ましく用いられる。
硬質粒子の粒径は5〜500nmであるのが好ましい。粒径が5nmより小さいとキャリア被覆層の補強効果が少なく、500nmより大きいとキャリア被覆層からの脱離が発生しやすくなる。
被覆層中の硬質粒子の含有量は、2〜70重量%であることが好ましく、5〜40重量%がさらに好ましい。硬質粒子の含有量は、粒径、比表面積によって適宜選択すればよいが、2重量%未満では、被覆層の耐摩耗性を向上させる効果が発現しにくくなることがあり、70重量%を超えると、硬質粒子、被覆層の脱離が発生しやすくなり、色特性の劣化が起こりやすくなる。
上記の、硬質粒子で好ましい金属酸化物としては、Siの酸化物、Tiの酸化物又はAlの酸化物であることが好ましく、硬質粒子は、単独又は二種以上混合して用いることができる。
本発明の現像剤は、本発明のキャリアとトナーからなる。
本発明のキャリアとトナーとからなる現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、10〜90%、好ましくは20〜80%である。また、本発明の現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量は、好ましくは10〜50μc/g、より好ましくは15〜35μc/gである。帯電量が10μc/gより低いと、地汚れ、およびトナー飛散が多くなる。また、50μc/gより大きいとキャリア付着が起き易くなる。
トナーとしては、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂、着色剤、微粒子、帯電制御剤、離型剤等を含有する公知の各種トナーを用いることができる。トナーは、重合法、造粒法等の製造方法を用いて製造することができ、不定形又は球形のトナーが得られる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも用いることができる。
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。なお、これらは、単独又は二種以上混合して用いることができる。
ポリエステル樹脂は、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂と比較して、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる。ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
アルコール成分としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体が挙げられる。
カルボン酸成分としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、3,3−ジカルボキシメチルブタン酸、テトラカルボキシメチルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの重縮合物等を用いることができ、具体的には、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販品が挙げられる。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料等の公知の染顔料を単独又は二種以上混合して用いることができる。
磁性トナーは磁性体を含有するが、磁性体としては、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト等の微粉末を用いることができる。
トナーは、摩擦帯電性を制御するために、モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、4級アンモニウム塩、有機染料等の帯電制御剤を含有してもよい。
さらに、トナーは、必要に応じて、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独又は二種以上混合して用いることができる。
トナーは、この他の添加剤を含有してもよい。良好な画像を得るためには、トナーに流動性を付与することが好ましい。このためには、一般に流動性向上剤として、疎水化された金属酸化物の粒子、滑剤等の粒子を添加することが有効であり、金属酸化物、樹脂、金属石鹸等の粒子を添加剤として用いることができる。添加剤の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、酸化セリウム、炭化ケイ素等の研磨剤、表面を疎水化したSiO、TiO等の無機酸化物等の流動性付与剤、公知のケーキング防止剤及びそれらの表面処理物等が挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
トナーの重量平均粒径は、3.0〜9.0μmであることが好ましく、3.5〜7.5μmがさらに好ましい。なお、トナーの粒径は、コールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
本発明の現像剤を用いての画像形成は、感光体の表面に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像工程と、感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、転写後の感光体の表面に残存する現像剤をクリーニングするクリーニング工程を少なくとも経て行われる。
本発明のプロセスカートリッジは、感光体及び感光体の表面に形成された静電潜像を本発明の現像剤で現像する現像装置を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在である。なお、プロセスカートリッジは、上記以外に、感光体の表面を帯電させる帯電ブラシ等の帯電装置と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレード等のクリーニング装置等をさらに一体に支持してもよい。
図3に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。本プロセスカートリッジは、感光体35、帯電装置34、現像装置30、クリーニング装置37をケース32に一体に結合して構成され、複写機、プリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成される。このとき、現像装置においては、本発明の現像剤を用いて現像が行われる。
本発明の電子写真現像剤用キャリアは,特定の粒子密度の芯材粒子を有し、この芯材粒子の表面にシリコーン樹脂及び導電性カーボンからなる被覆層を形成して、特定の体積抵抗率を有することから、キャリア付着の発生が少なく、粒状性が良好で、安定した帯電付与能力を保持しており、良質の二成分系現像剤を提供することができ、更に、プロセスカートリッジ、画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は、ここに例示される実施例に限定されるものではない。ただし、部は、重量部を表す。
(トナー製造例)
ポリエステル樹脂100部、キナクリドン系マゼンタ顔料3.5部及び含フッ素4級アンモニウム塩4部をブレンダーで充分に混合した後、2軸式押出し機で溶融混練し、放冷した。次に、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均粒径6.8μm、真比重1.20のトナー母粒子を得た。
更に、トナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ粒子R972(日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
(キャリア作製例1)
Fe、CuO、及びZnOを後述の量比で含む混合物を、湿式ボールミルを用いて粉砕物の粒子径が1μm以下になるように粉砕した。このようにして得られた粉砕物にポリビニルアルコールを添加し、次いで、スプレードライヤーにより造粒を行った。この造粒物を電気炉で焼成した後、解砕し、分級し、粒度調整して芯材1を得た。この芯材1の成分分析を行ったところ、Feが46mol%、CuOが27mol%、ZnOが27mol%であることが確認された。
次に、シリコーン樹脂(SR2411、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)に対して平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子をシリコーン樹脂の固形分に対して40部となるように調製した液を、ホモジナイザーを使用して、30分間分散させた。得られた分散液を固形分が10部になるように希釈し、この希釈液に、
Figure 2008287044
で表されるアミノシランカップリング剤をシリコーン樹脂の固形分に対して3部添加して混合し、被覆層塗布液を得た。
次に、芯材1に対して被覆層塗布液を、流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、50g/分の割合で塗布した。更に、250℃で2時間加熱して、表1に示す特性を有する、平均被覆層厚みが0.6μmのキャリア1を作製した。
(キャリア作製例2)
キャリア1を100部とトナー5部をターブラ・シェーカー・ミキサー(TypeT2F)を用いて混合、攪拌した後、トナーのみを吸引・除去してキャリア2を作製した。
(キャリア作製例3)
キャリア製作例1において、分級、粒度調整条件を変更して作製した芯材2を使用する以外は全く同様にしてキャリア3を作製した。
(キャリア作製例4)
キャリア3を100部とトナー5部をターブラ・シェーカー・ミキサー(TypeT2F)を用いて混合、攪拌した後、トナーのみを吸引・除去してキャリア4を作製した。
(キャリア作製例5)
キャリア作製例1において、分級、粒度調整条件を変更して作製した芯材3を使用する以外は全く同様にして平均被覆層厚みが0.6μmのキャリアを作製した。このキャリア100部とトナー5部をターブラ・シェーカー・ミキサー(TypeT2F)を用いて混合、攪拌した後、トナーのみを吸引・除去してキャリア5を作製した。
(キャリア作製例6)
Fe、及びMnOからなる混合物を、湿式ボールミルを用いて粉砕物の粒子径が1μm以下になるように粉砕した。このようにして得られた粉砕物にポリビニルアルコールを添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒を行った。この造粒物を電気炉で焼成した後、解砕、分級し、粒度調整した粒子の表面をプラズマ処理した後、分級、粒度調整して芯材4を得た。この芯材4の成分分析を行ったところ、Feが78mol%、MnOが22mol%であった。
得られた芯材4に実施例1と同様にして、被覆層を設け、250℃にて2時間加熱し、乾燥させて得たキャリアを100部とトナー5部をターブラ・シェーカー・ミキサー(TypeT2F)を用いて混合、攪拌した後、トナーのみを吸引・除去してキャリア6を作製した。
(キャリア作製例7)
平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子の代わりに、疎水性シリカ(R972、日本アエロジル株式会社製)を被覆層塗布液の固形分量に対して20部を添加して被覆層を形成した以外は、キャリア製作例2と同様にして、平均被覆層厚みが0.6μmのキャリア7を作製した。
(キャリア作製例8)
平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子の代わりに、粒子径15nmのルチル型酸化チタン粒子を被覆層塗布液の固形分量に対して20部を添加して被覆層を形成した以外は、キャリア製作例2と同様にして、平均被覆層厚みが0.6μmのキャリア8を作製した。
Figure 2008287044
(比較例1)
100部のキャリア1に対して、トナー製造例で作製したトナー8部を加えて、ボールミルで20分攪拌して、現像剤を作製した。
(比較例2及び実施例1〜5)
キャリア1の代わりに、表2に示すキャリアを用いた以外は、比較例1と同様にして、現像剤を作製した。
(現像剤の作製及び評価)
以上の現像剤を用いて、画像形成を行い、その画像品質を評価した。なお、画像を形成する際には、デジタルカラー複写機・プリンター複合機イマジオカラー5000(リコー社製)を使用した。
なお、採用した評価方法は、次の通りである。
(1)画像濃度
上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計で、5箇所測定し、平均値を求めた。
(2)粒状度
下記式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を、◎(大変良好):0以上0.1未満、○(良好):0.1以上0.2未満、△(使用可能):0.2以上0.3未満、×(使用不可):0.3以上のランクに置き換えて評価した。
Figure 2008287044
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a、b:係数
(3)地汚れ
画像上の地肌部の汚れを目視で評価し、◎:大変良好、○:良好、×:不良(許容不可のレベル)として、判定した。
また、40℃、90Rh%条件下で出力した画像上地肌部の汚れを目視で評価し、◎:大変良好、○:良好、×:不良(許容不可のレベル)として、判定した。
(4)キャリア付着
キャリア付着が発生しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、感光体上から粘着テープで転写して評価した。具体的には、帯電電位(Vd)を−750V、現像バイアス(Vb)をDC−400Vに固定し、地肌部(未露光部)を現像し、感光体上の30cmに付着したキャリアの個数を直接カウントしてキャリア付着の評価を行い、◎:大変良好、○:良好、△:使用可能、×:不良(許容不可のレベル)として、判定した。
Figure 2008287044
流動度測定装置の一例を示す。 測定装置に用いた漏斗の一例を示す。 プロセスカートリッジの一例を示す。
符号の説明
1 漏斗
2 漏斗保持体
3 支柱
4 支持台
30 現像装置
32 ケース
34 帯電装置
35 感光体
37 クリーニング装置

Claims (9)

  1. 磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなるキャリアにおいて、
    該キャリアは、芯材粒子の表面に少なくともシリコーン樹脂を含有する被覆層を被覆する工程と、シリコーン樹脂を含有する被覆層が形成された粒子をトナーと共に混合・攪拌した後トナーを吸引・除去する工程とを含む工程で製造され、
    該キャリアの流動度が17.0秒/50g以上26.0秒/50g以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  2. 重量平均粒径が22〜32μmであり、
    個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.0以上1.2以下であり、
    粒径が0.02μm以上20μm以下である粒子の含有量が0重量%以上7重量%以下であり、
    粒径が0.02μm以上36μm以下である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  3. 1KOeの磁界中における前記芯材粒子の磁化は、65emu/g以上120emu/g以下であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  4. 前記被覆層は、アミノシランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
  5. 前記被覆層は、硬質粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
  6. 前記硬質粒子は、Siの酸化物からなる粒子、Tiの酸化物からなる粒子及びAlの酸化物からなる粒子の少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア及びトナーを含むことを特徴とする現像剤。
  8. 感光体及び該感光体の表面に形成された静電潜像を請求項7に記載の現像剤で現像する現像装置を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を請求項7に記載の現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016153837A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法

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