JP3882617B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料としての水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池システムに関し、特にアイドル運転に必要とされる微小な空気流量を燃料電池スタックへ供給する際の燃料電池システムの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解質として固体高分子を用いた燃料電池において、固体高分子膜をイオンが移動可能とするため、一般に燃料電池スタックへ供給する空気を加湿している。この加湿が不十分だと、燃料電池スタックにおける固体高分子膜が乾燥し、イオンの移動が阻害され発電効率が低下する。従って、燃料電池スタックへ供給する空気は全て充分な加湿を行うことが必要である。
【0003】
また、この加湿に使用する水は、燃料電池スタックからの排気に含まれる加湿した水分及び水素と酸素が反応した時にできる生成水を回収して行っている。仮に、加湿に要する水量が多く、生成水の量が少ないとすると、水の消費が過大となり、加湿に必要な水を確保できなくなり、水収支が悪化することになる。よって、生成水の量と、加湿に要する水量がバランスしていることが必要である。
【0004】
このため、供給した水素量の反応に必要な空気量を精度良く供給することが要求される。もし、空気量が過剰だと、過剰であってもスタックに供給する際は加湿する必要があり、故に水の消費が多くなる一方、水素の量は、空気量より少ないため、生成水の量も少なくなり、水収支は悪化してしまう。
【0005】
特に車両用燃料電池システムにおいては、アイドル運転時のような、供給される水素量が極めて小さい時、これに合わせて、供給する空気流量も微少に精度良く制御することが必要とされる。
【0006】
そこで、このようなアイドル運転時の微小な空気流量を制御する従来の燃料電池システムとしては、例えば、特開平11−317234号公報に記載のものがある。
【0007】
この従来技術では、燃料電池に対して空気を供給する空気ブロワと、空気ブロワと燃料電池との間に燃料電池負荷に応じて流量を調節する調節弁を有する構成において、部分負荷と最低負荷との間、すなわちアイドル運転時における燃料電池に対する空気流量の調整は、空気ブロワの回転数を一定として、調整弁の開度の制御により行う技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アイドル運転時に必要とされる微小な空気流量は、例えば全負荷の数%以下であるのに対し、従来の技術における空気ブロワでは、回転数を低下させても、空気ブロワの内部漏れ等により例えば全負荷の30%以下の空気流量を微小に制御することは困難であるという問題点があった。
【0009】
また、調整弁においても全負荷の数%の空気流量を供給するための開度制御は、調整弁自体の制御精度とほぼ同程度となり、やはりアイドル運転時に必要とされる微小な空気流量を制御することは困難である。
【0010】
この時、空気ブロワ回転数を低下させても、アイドル運転に必要な空気流量まで低下させることは困難で、アイドル運転に必要な空気流量以上の流量が供給されるため、過剰な供給空気により空気ブロワの吐出圧が上昇し、消費エネルギが増加し燃費の悪化も招く恐れもある。
【0011】
また、従来の技術では、スタックに供給される空気流量の変動や、スタックで消費する空気量の変化によって、スタック内圧も変動してしまうという問題点があった。
【0012】
特に、アイドル運転時のような空気流量が微小な場合、わずかな空気流量の変化やスタックで消費する空気量の変化でも、スタック内圧が大きく変動する恐れがある。スタック内圧は、固体高分子膜保護のため精度良く制御する必要があるが、従来の技術では、スタック内圧の制御精度が低下し、高分子膜を劣化させる恐れがある。
【0013】
さらに、通常スタックの空気極内部に生成される水は、空気極を流れる空気の流れによりスタック外部へ排出される。しかし、アイドル運転時において、仮に空気流量を微小に設定したとしても、空気の流れが弱いと、スタックの空気極内部に生成される水が排出されず、所謂水つまりを起こしてしまい、すると空気の供給が不十分となり、発電効率が低下し、アイドル運転を安定して継続することが困難となる。これを避けるため、空気流量を大きくすると、やはり水収支が悪化してしまうとともに、上述のようにスタック内圧の変動が大きくなるためスタック内圧の制御精度が低下し、高分子膜を劣化させる恐れがある。
【0014】
すなわち、従来の技術では、アイドル運転時、空気流量やスタック内圧を精度良く制御することが困難であり、水収支や燃費の悪化や、高分子膜の劣化を招く恐れがあるという問題点があった。
【0015】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、アイドル運転時等の燃料電池スタックへ微小な空気流量を供給する際、燃費を悪化させることなく、空気流量・圧力の制御精度を向上することができる燃料電池システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、空気を供給する空気供給手段と、水素を供給する水素供給手段と、供給された空気と水素とを基に発電する発電手段と、前記空気供給手段の作動状態を変更して前記空気供給手段が供給する空気流量を制御する第一空気流量制御手段と、前記空気供給手段と前記発電手段との間の空気供給流路の開度を変えて該空気供給流路を流れる空気流量を制御する第二空気流量制御手段と、前記発電手段から未使用分の空気を排出する排出流路と前記空気供給手段とを直接結ぶバイパス流路と、該バイパス流路の開度を変えて該バイパス流路を流れる空気流量を制御する第三空気流量制御手段と、前記排出流路と前記バイパス流路との合流部分より下流の合流部分下流流路に設けられ、該合流部分下流流路の開度を変え、前記発電手段内部の空気流路の圧力を制御する空気圧力制御手段と、を備え、前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する場合、第一空気流量制御手段により、前記空気供給手段が供給する空気流量を最小値に設定し、第三空気流量制御手段の開度を所定開度に設定し、第二空気流量制御手段の開度を変えて前記発電手段に供給する空気流量を制御することを要旨とする燃料電池システムである。
【0017】
上記目的を達成するため、請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記空気圧力制御手段により、前記合流部分下流流路の開度を略一定に設定することを要旨とする。
【0018】
上記目的を達成するため、請求項3記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記所定流量はアイドル運転時において、前記発電手段の発電に必要十分な空気流量とすることを要旨とする。
【0019】
上記目的を達成するため、請求項4記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する場合、第三空気流量制御手段の開度を全開とすることを要旨とする。
【0020】
上記目的を達成するため、請求項5記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記発電手段へ所定流量以上の空気流量を供給する場合、第三空気流量制御手段の開度を所定開度以下とすることを要旨とする。
【0021】
上記目的を達成するため、請求項6記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第一空気流量制御手段により前記空気供給手段が供給する空気流量の最小値が大きいほど、前記第三空気流量制御手段の全開時の開口面積及び該バイパス流路内径を大きくすることを要旨とする。
【0022】
上記目的を達成するため、請求項7記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記第一空気流量制御手段は、前記空気供給手段が供給する空気流量を、前記空気供給手段が安定して供給可能な空気流量の最小値に設定するとともに、該最小値を予め定めた基準値と比較し、前記最小値が前記基準値より大きければ、第三空気流量制御手段の開度をより大きく設定し、前記最小値が前記基準値より小さければ、第三空気流量制御手段の開度をより小さく設定することを要旨とする。
【0023】
上記目的を達成するため、請求項8記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する際、第三空気流量制御手段の開度を一時的に小さくし前記発電手段へ供給される空気流量を大きくし、前記発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出する水排出制御手段を備えたことを要旨とする。
【0024】
上記目的を達成するため、請求項9記載の発明は、請求項8記載の燃料電池システムにおいて、前記水排出制御手段は、第三空気流量制御手段の開度を所定間隔ごとに一定時間小さくすることを要旨とする。
【0025】
上記目的を達成するため、請求項10記載の発明は、請求項9記載の燃料電池システムにおいて、前記水排出制御手段は、前記発電手段の発電量が大きいほど前記所定間隔を短くすることを要旨とする。
【0026】
上記目的を達成するため、請求項11記載の発明は、請求項9記載の燃料電池システムにおいて、前記水排出制御手段は、前記発電手段に供給される空気流量が大きいほど前記所定間隔を短くすることを要旨とする。
【0027】
上記目的を達成するため、請求項12記載の発明は、請求項8記載の燃料電池システムにおいて、前記水排出制御手段は、前記発電手段に供給される空気流量を検出し、該検出値が予め定めた閾値を下回った場合、第三空気流量制御手段の開度を一時的に小さくし前記発電手段へ供給される空気流量を大きくし、前記発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することを要旨とする。
【0028】
上記目的を達成するため、請求項13記載の発明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記発電手段へ供給する空気流量を、前記所定流量以下から、前記空気供給手段が供給する空気流量の最小値以上に急増する場合、第一空気流量制御手段により、前記空気供給手段が供給する空気流量を増加させるとともに、前記空気供給手段が供給する空気流量を増加開始してから所定時間の間、第二空気流量制御手段及び第三空気流量制御手段の開度を共に全開とし、前記所定時間経過後、第三空気流量制御手段の開度を全閉とし、第一空気流量制御手段及び第二空気流量制御手段により、前記発電手段に供給する空気流量を制御することを要旨とする。
【0029】
上記目的を達成するため、請求項14記載の発明は、請求項13記載の燃料電池システムにおいて、前記所定時間は、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値の変化幅が大きいほど、長くすることを要旨とする。
【0030】
上記目的を達成するため、請求項15記載の発明は、請求項14記載の燃料電池システムにおいて、前記所定時間は、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値の変化幅が所定量よりも小さい場合、0とすることを要旨とする。
【0031】
上記目的を達成するため、請求項16記載の発明は、請求項13記載の燃料電池システムにおいて、前記発電手段へ供給する空気流量が、目標値に対して小さい所定値以上になった場合、前記所定時間経過前でも、第三空気流量制御手段の開度を全閉とすることを要旨とする。
【0032】
上記目的を達成するため、請求項17記載の発明は、請求項16記載の燃料電池システムにおいて、前記所定値は、第二空気流量制御手段の開度が全開の時の空気流量に対する、第三空気流量制御手段の開度が全開の時の空気流量の比率に1を加えた値で、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値を割った値とすることを要旨とする。
【0033】
上記目的を達成するため、請求項18記載の発明は、請求項13記載の燃料電池システムにおいて、前記空気供給手段が供給する空気流量の時間に対する増加率が所定増加率を超えた場合、前記所定時間経過前でも、第三空気流量制御手段の開度を全閉とすることを要旨とする。
【0034】
上記目的を達成するため、請求項19記載の発明は、請求項13記載の燃料電池システムにおいて、前記空気供給手段が供給する空気流量の変化を検出する供給空気流量変化検出手段を備え、前記供給空気流量変化検出手段により前記空気供給手段が供給する空気流量が低下している場合、該低下量が大きい程、前記所定時間を長くすることを要旨とする。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量は、空気供給流路と、バイパス流路とに分かれ、余分な空気流量をバイパス流路に流すことにより、空気供給流路を通り発電手段へ全負荷の数%程度の微小な空気流量を精度よく供給することが可能となるという効果がある。
【0036】
さらに、空気供給手段が供給する空気流量のうち、発電手段へ供給されない余分な空気流量はバイパス流路に流れるため、空気供給手段が供給する空気の圧力が上昇せず、消費エネルギを抑制することができるという効果がある。
【0037】
請求項2記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量は、第二空気流量制御手段の開度と第三空気流量制御手段の開度との比率に基づき、空気供給流路とバイパス流路とに振り分けられ、空気供給流路を通り発電手段へ供給された空気流量は、発電手段で必要量が消費された後、排出流路を通り、排出流路とバイパス流路の合流部分で、再びバイパス流路を流れる空気流量と一緒になる。ここで、空気供給流路を通り発電手段へ供給された空気流量は微小であり発電手段で消費される量も微小なため、合流部分より下流流路における空気流量は、空気供給手段が最初に供給した空気流量とほぼ等しく、また、空気供給手段が供給する空気流量が一定であれば、第二空気流量制御手段の開度を変え該発電手段に供給する空気流量を制御しても、変動もほとんど無い。
【0038】
従って、空気圧力制御手段が、合流部分より下流流路の開度を変え、ここを流れる空気流量を絞り発電手段内部の空気流路の圧力を制御する際、下流流路の空気流量はほぼ一定であるため、空気圧力制御手段の開度を略一定に設定することにより、アイドル運転時の発電手段内部の空気圧力の変動を抑制し、高精度に制御することができるという効果がある。
【0039】
請求項3記載の発明によれば、アイドル運転時は発電手段に供給する空気流量の目標値が変化しても、第一空気流量制御手段が第三空気流量制御手段は最初に設定した値のままとし、第二空気流量制御手段のみにより発電手段に供給する空気流量を制御することができ、制御を簡素化することができるという効果がある。
【0040】
請求項4記載の発明によれば、第三空気流量制御手段の開度に対する第二空気流量制御手段の開度の比率が小さくなり、発電手段へより微小な空気流量を精度良く供給することが可能となるという効果がある。
【0041】
請求項5記載の発明によれば、発電手段へ供給する空気流量範囲全域において、精度良く空気流量を供給することが可能となるという効果がある。
【0042】
請求項6記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量の最小値に応じて適切な空気流量をバイパス流路に流すことができ、発電手段へ微小な空気流量を精度良く供給することが可能となるという効果がある。
【0043】
請求項7記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量の最小値が、経時劣化や外気温、外気圧等により変動しても、安定した空気流量の供給が可能となるとともに、安定して供給可能な空気流量の最小値が変化しても、該変動に基づき第三空気流量制御手段の開度を設定することにより、バイパス流路を流れる空気流量を調整し、空気供給流路を通り発電手段へ供給される空気流量に、該変化の影響が表れないようにし、発電手段へ微小な空気流量を精度良く供給することが可能となるという効果がある。
【0044】
請求項8記載の発明によれば、発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となるとともに、この場合でも、バイパス流路における空気流量を減らし、その分空気供給流路における空気流量を増やし、発電手段へ供給される空気流量を大きくするのであって、空気圧力制御手段を流れる空気流量はほぼ一定であるため、発電手段内部の空気流路の圧力は、変動が抑制され、高精度に制御されるという効果がある。
【0045】
請求項9記載の発明によれば、確実に発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となるという効果がある。
【0046】
請求項10記載の発明によれば、発電量が大きく、すなわち発電手段における生成水が多く発生し、発電手段内部の空気流路に水が溜まりやすい場合ほど、短い間隔で発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となるという効果がある。
【0047】
請求項11記載の発明によれば、発電手段に供給される空気流量が大きく、すなわち発電手段における生成水が多く発生し、発電手段内部の空気流路に水が溜まりやすい場合ほど、短い間隔で発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となるという効果がある。
【0048】
請求項12記載の発明によれば、発電手段内部の空気流路に溜まる水を適切なタイミングで排出することが可能となるという効果がある。
【0049】
請求項13記載の発明によれば、空気供給手段に対する負荷を低減して、空気を流れやすくできるようになり、空気供給手段が供給する空気流量を短時間で増加可能とし、応答性を向上させるという効果がある。
【0050】
請求項14記載の発明によれば、空気供給手段に対する負荷がより長い時間低減され、空気をより流れやすくし、空気供給手段が供給する空気流量の応答性が目標値に応じて適切に向上されるという効果がある。
【0051】
請求項15記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量の増加が小さく、あえて空気供給手段に対する負荷を低減しなくても、応答性が確保できる場合に、所定時間を0とするができ、制御が簡略化されるという効果がある。
【0052】
請求項16記載の発明によれば、空気供給手段に対する負荷を増加させ、空気供給手段が供給する空気流量の増加を抑制し、発電手段へ供給する空気流量が目標値以上となることを防止し、制御性を向上するという効果がある。
【0053】
請求項17記載の発明によれば、第三空気流量制御手段の開度を全閉とした時に、発電手段へ供給する空気流量が目標値に略一致することとなり、制御性が向上するという効果がある。
【0054】
請求項18記載の発明によれば、空気流量増加率が過大となり、発電手段へ供給する空気流量が目標値以上となる恐れがある場合にも、空気供給手段に対する負荷を増加させ、空気供給手段が供給する空気流量の増加を抑制し、発電手段へ供給する空気流量が目標値以上となることを防止し、制御性を向上するという効果がある。
【0055】
請求項19記載の発明によれば、空気供給手段が供給する空気流量が経時劣化により低下し応答性が低下する恐れがある場合にも、空気供給手段に対する負荷がより長い時間低減され、空気をより流れやすくし、空気供給手段が供給する空気流量の応答性が、空気供給手段が供給する空気流量に応じて適切に向上されるという効果がある。
【0056】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して、本発明に係る燃料電池システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0057】
図1は、本発明に係る燃料電池システムの要部構成を示す概念図である。同図において、燃料電池システムは、空気を供給する空気供給手段102と、水素を供給する水素供給手段107と、供給された空気と水素とを基に発電する発電手段104と、空気供給手段102の作動状態を変更して空気供給手段102が供給する空気流量を制御する第一空気流量制御手段101と、空気供給手段102と発電手段104との間の空気供給流路の開度を変えて該空気供給流路を流れる空気流量を制御する第二空気流量制御手段103と、発電手段104から未使用分の空気を排出する排出流路と空気供給手段102とを直接結ぶバイパス流路と、該バイパス流路の開度を変えて該バイパス流路を流れる空気流量を制御する第三空気流量制御手段105と、を備えている。
【0058】
そして、発電手段104へ所定流量以下の空気流量を供給する場合、第一空気流量制御手段101により、空気供給手段102が供給する空気流量を最小値に設定し、第三空気流量制御手段105の開度を所定開度に設定し、第二空気流量制御手段103の開度を変えて発電手段104に供給する空気流量を制御することを特徴とする。
【0059】
これにより、発電手段104へ供給する空気流量が所定流量、例えば全負荷時の数%程度以下の場合に、空気供給手段102が供給する空気流量は、第二空気流量制御手段を通る空気供給流路と、第三空気流量制御手段を通るバイパス流路とに分かれ、余分な空気流量をバイパス流路に流すことにより、空気供給流路を通り発電手段104へ微小な空気流量を精度よく供給することができる。
【0060】
ここで、空気供給流路とバイパス流路とを流れる空気流量は、各流路に設けられた第二空気流量制御手段103の開度と第三空気流量制御手段105の開度との比率に基づいて定まるため、第二空気流量制御手段103の開度が、例えば全負荷の数%に相当する微小な開度を制御できない場合でも、第二空気流量制御手段103の例えば全開時の開度を第三空気流量制御手段105の開度の例えば1/10に設定できれば、空気供給流路を通り発電手段104へ供給される空気流量は、空気供給手段102の供給する全負荷の空気流量の1/10となり、微小な空気流量を精度良く制御することが可能となる。
【0061】
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態は、請求項1乃至請求項7に記載の発明に対応する燃料電池システムであり、まず構成を説明する。
【0062】
図2は、第1の実施形態の燃料電池システムを示す全体システム図である。図2において、燃料電池システムは、空気を浄化するフィルタ1と、浄化された空気を圧縮するコンプレッサ2と、空気流量を測定する空気流量センサ3と、バイパス流路21の空気流量を制御するバイパス空気流量制御弁4と、燃料電池スタック7の空気極へ供給する空気流量を制御するメイン空気流量制御弁5と、空気圧力を測定する圧力センサ6と、供給された空気及び水素を用いて発電する燃料電池スタック7と、空気極の圧力を制御する圧力制御弁8と、高圧水素ガスを貯蔵する水素タンク9と、高圧水素ガスを減圧するプレッシャレギュレータ10と、水素ガス流量を測定する水素流量センサ11と、水素ガス流量を制御する水素流量制御弁12と、燃料電池スタック7からの排ガスを燃焼させる燃焼器13と、コントロールユニット14と、バイパス流路21と、空気供給流路22と、空気排出流路23と、バイパス流路21と空気排出流路23との合流部分より下流の流路24と、水素供給流路25と、水素排出流路26と、燃焼ガス排出流路27とを備えている。
【0063】
フィルタ1は、コンプレッサ2が吸い込む空気中の不純物を取り除く。コンプレッサ2は、フィルタ1を通して浄化された空気を吸い込み、圧縮して吐出し、燃料電池スタック7へ空気を供給する。また、コントロールユニット14により回転数制御され、供給する空気流量が制御される。
【0064】
空気流量センサ3は、空気供給流路22を流れる空気流量を検出し、検出値をコントロールユニット14に入力する。また、コントロールユニット14は、空気流量センサ3の検出値に基づき、メイン空気流量制御弁5の開度を制御し、空気供給流路22を流れ、燃料電池スタック7へ供給される空気流量を制御する。
【0065】
バイパス空気流量制御弁4は、コントロールユニット14からの指令に基づき、開度を変更し、バイパス流路21を流れる空気流量を制御する。
【0066】
圧力センサ6は、空気供給流路22における燃料電池スタック7に入る直前の圧力を検出し、検出値をコントロールユニット14に入力する。また、コントロールユニット14は、圧力センサ6の検出値に基づき、圧力制御弁8へ指令を送る。圧力制御弁8は、コントロールユニット14からの指令に従い、バイパス流路21と空気排出流路23との合流部分より下流の流路24の開度を変えることにより、燃料電池スタック内部の空気流路の圧力を制御する。
【0067】
燃料電池スタック7は、メイン空気流量制御弁5を通り供給される空気と、水素流量制御弁12を通り供給される水素とを用いて発電する。
【0068】
水素タンク9は、水素を貯蔵する。プレッシャレギュレータ10は、水素タンク9から供給される水素の圧力を一定の圧力に制御して出力する。
【0069】
水素流量センサ11は、水素供給流路25を流れる水素流量を検出し、検出値をコントロールユニット14に入力する。また、コントロールユニット14は、水素流量センサ11の検出値に基づき、水素流量制御弁12の開度を制御し、水素供給流路25を流れ、燃料電池スタック7へ供給される水素流量を制御する。
【0070】
燃焼器13は、内部に触媒を有し、燃料電池スタック7から排気され、空気排出流路23と、バイパス流路21と空気排出流路23との合流部分より下流の流路24と通り供給される空気と、燃料電池スタック7から排気され、水素排出流路26を通り供給される水素とを燃焼させ、燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスは、燃焼ガス排出流路27を通り、外部へ排気される。
【0071】
以上説明した構成において、フィルタ1とコンプレッサ2とが図1における空気供給手段(102)に相当し、水素タンク9とプレッシャレギュレータ10が水素供給手段(107)に相当し、燃料電池スタック7が発電手段(104)に相当し、コントロールユニット14が第一空気流量制御手段(101)に相当し、空気流量センサ3とメイン空気流量制御弁5とコントロールユニット14が第二空気流量制御手段(103)に相当し、バイパス空気流量制御弁4とコントロールユニット14が第三空気流量制御手段(105)に相当し、水素流量センサ11と水素流量制御弁12とコントロールユニット14が水素流量制御手段(108)に相当し、圧力センサ6と圧力制御弁8とコントロールユニット14が空気圧力制御手段(106)に相当し、空気供給流路22が空気供給流路に相当し、空気排出流路23が排出流路に相当し、バイパス流路21がバイパス流路に相当し、バイパス流路21と空気排出流路23との合流部分より下流の流路24が、該排出流路と該バイパス流路の合流部分より下流の流路に相当する。
【0072】
次に本発明の特徴である、燃料電池スタック7へ供給する空気流量の制御に関する作用を説明する。
【0073】
図3は、第1の実施形態の作用を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、コントロールユニット14において、予め定められた一定の制御周期毎に繰り返し実行される。制御周期は実験的に定められるが、例えば1〜100ms程度の値である。
【0074】
まず、ステップS31では、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が所定流量以下か否かを判定し、所定流量以下の場合、ステップS32へ進み、所定流量以上の場合、ステップS36へ進む。
【0075】
ステップS32では、コンプレッサ2の回転数を最低回転数に設定する。ステップS33では、バイパス空気流量制御弁4の開度を所定開度に設定する。ステップS34では、圧力センサ6の検出値に基づき、該検出値が予め定めた値となるよう圧力制御弁8の開度を設定する。
【0076】
ステップS35では、空気流量センサ3の検出値に基づき、燃料電池スタック7へ供給される空気流量が目標空気流量となるよう、メイン空気流量制御弁5の開度を変える。
【0077】
また、ステップS31から、ステップS36へ進んだ場合、ステップS36ではバイパス空気流量制御弁4の開度を所定開度以下に設定する。ステップS37では、圧力センサ6の検出値に基づき、該検出値が予め定めた値となるよう圧力制御弁8の開度を設定する。
【0078】
ステップS38では、空気流量センサ3の検出値に基づき、燃料電池スタック7へ供給される空気流量が目標空気流量となるよう、コンプレッサ2の回転数及びメイン空気流量制御弁5の開度を変える。
【0079】
以上のフローチャートにより、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が所定流量以下の場合、すなわち、微小流量を供給する場合、ステップS31からステップS32へ進み、これ以降のステップにより、コンプレッサ2の回転数を最低回転数まで下げ、コンプレッサ2が供給する空気流量を最小値に設定し、これにより、例えば全負荷の30%程度まで供給する空気流量を下げ、さらにバイパス空気流量制御弁4の開度を所定開度に設定することにより、コンプレッサ2が供給する空気流量は、バイパス流路21と空気供給流路22とに分かれ、余分な空気流量をバイパス流路21に流すことにより、以下に説明する理由により空気供給流路22を通り燃料電池スタックへ全負荷の数%程度の微小な空気流量を供給することが可能となる。
【0080】
すなわち、バイパス流路21を流れる空気流量Q1と空気供給流路22とを流れる空気流量Q2は、各流路に設けられたバイパス空気流量制御弁4の開度S1とメイン空気流量制御弁5の開度S2との比率に基づき定まり、Q1:Q2≒S1:S2の関係が成立する。また、コンプレッサ2が供給する空気流量をQ0とすると、Q0=Q1+Q2である。従って、空気供給路22を通り燃料電池スタック7へ供給される空気流量Q2は、
【数1】
Q2=Q0/(1+S1/S2) …(1)
(1)式で表される。
【0081】
従って、コンプレッサ2が供給する空気流量Q0が全負荷の30%の時、バイパス空気流量制御弁4の開度S1に対しメイン空気流量制御弁5の開度S2が例えば1/10に設定できれば、空気供給流路22を通り燃料電池スタック7へ供給される空気流量Q2は、(1)式からQ0の1/11、すなわち全負荷の約3%となり、微小な空気流量を精度良く制御することが可能となる。また、例えばメイン空気流量制御弁5の全開時の開度とバイパス空気流量制御弁4の全開時の開度が同じであり、バイパス空気流量制御弁4の開度が全開であるとすると、バイパス空気流量制御弁4の開度S1に対するメイン空気流量制御弁5の開度S2を1/10に設定するというのは、メイン空気流量制御弁の開度は全開時の1/10、つまり10%という比較的大きな値に設定すれば良いことになり、確実に微小な空気流量を制御することができる。
【0082】
ここで仮に、バイパス流路21及びバイパス空気流量制御弁4が無く、メイン空気流量制御弁5のみで燃料電池スタック7へ供給する空気流量を制御する場合、メイン空気流量制御弁5の絶対的な開度を精度良く制御する必要がある。従って、上記と同じ全負荷の3%の空気流量を燃料電池スタック7へ供給するためには、全負荷の3%に相当する微小な開度を設定する必要があり、一般に制御精度が2%程度はあることを考慮すると、全負荷の3%に相当する微小な開度の設定は極めて困難なものとなる。
【0083】
さらに、コンプレッサ2が供給する空気流量のうち、燃料電池スタック7へ供給されない余分な空気流量はバイパス流路21に流れるため、コンプレッサ吐出圧が上昇せず、消費エネルギが抑制される。
【0084】
また、ステップS33でバイパス空気流量制御弁4の開度S1を所定開度に設定する際、開度を全開に設定しても良く、この場合、(1)式における、メイン空気流量制御弁の開度S2の比率S1/S2が大きくなるため、より微小な空気流量を精度良く制御することが可能となる。
【0085】
また、本発明では、コンプレッサ2が供給する空気流量は、バイパス空気流量制御弁4の開度とメイン空気流量制御弁5の開度との比率に基づき、バイパス流路21と空気供給流路22とに振り分けられ、空気供給流路22を通り燃料電池スタック7へ供給された空気流量は、燃料電池スタック7で必要量が消費された後、空気排出流路23を通り、空気排出流路23とバイパス流路21の合流部分で、再びバイパス流路21を流れる空気流量と一緒になる。ここで、空気供給流路22を通り燃料電池スタック7へ供給された空気流量は微小であり燃料電池スタック7で消費される量も微小なため、合流部分より下流流路における空気流量は、コンプレッサ2が最初に供給した空気流量とほぼ等しく、また、コンプレッサ2が供給する空気流量が一定であれば、メイン空気流量制御弁5の開度を変え燃料電池スタック7に供給する空気流量を制御しても、変動もほとんど無い。
【0086】
従って、圧力制御弁8が、合流部分より下流の流路24の開度を変え、ここを流れる空気流量を絞り燃料電池スタック7内部の空気流量の圧力を制御する際、下流流路24の空気流量はほぼ一定であるため、ステップS34で、圧力センサ6の検出値に基づき、該圧力センサ6の検出値が予め定めた値となるよう圧力制御弁8の開度を設定した後、該開度を保つようにすることにより、燃料電池スタック7内部の空気流路の圧力は、変動が抑制され、高精度に制御される。
【0087】
また、ステップS31における所定流量は、例えばアイドル運転時において燃料電池スタック7の発電に必要十分な空気流量、すなわち、アイドル運転時に要する最大流量とすると良い。この場合、アイドル運転時において、燃料電池スタック7に供給する空気流量の目標値が変化しても、コンプレッサ回転数及びバイパス空気流量制御弁4の開度は最初に設定した値のままとし、メイン空気流量制御弁5の開度のみにより燃料電池スタック7に供給する空気流量を制御することができ、制御が簡素化される。
【0088】
また、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が所定流量以上の場合、ステップS36へ進み、ステップS36において、バイパス空気流量制御弁4の開度を所定開度以下、例えば、全閉に設定する。これにより、コンプレッサ2の供給する空気流量の大部分が空気供給流路22に流れるため、燃料電池スタック7へ供給する空気流量範囲全域において、精度良く空気流量を供給することが可能となる。
【0089】
なお、本発明において、図4に示すように、コンプレッサ2が最低回転数の時に供給する空気流量の最小値が大きいほど、バイパス空気流量制御弁4の全開時の開口面積及びバイパス流路21断面積を大きくしても良い。この場合、(1)式において、コンプレッサ2が供給する空気流量の最小値Q0が大きくても、これに応じてバイパス空気流量制御弁4の開度S1も大きくなり、メイン空気流量制御弁5の開度S2を変えずとも空気供給流路22とを流れる空気流量Q2は結果的に同じレベルとなり、すなわち、Q0に応じて適切な空気流量がバイパス流路21に流れることとなり、燃料電池スタック7へ微小な空気流量を精度良く供給することが可能となる。
【0090】
さらに、図3のステップS32及びS33で設定されたコンプレッサ2の回転数及びバイパス空気流量制御弁4の開度は、図5に示すフローチャートに従い設定しても良い。
【0091】
図5は、ステップS32とS33におけるサブルーチンとして作用するものであり、図3と同様にコントロールユニット14において、予め定められた一定の制御周期ごとに繰り返し実行される。制御周期は実験的に定められるが、例えば1〜100ms程度の値である。
【0092】
ステップS51では、コンプレッサ2の回転数を最低回転数に近い、予め定めた回転数に設定する。ステップS52では、ステップS51で設定された回転数で、コンプレッサ2が安定した空気流量を供給しているか判定する。これは、例えば、ある時間内、空気流量センサ3により空気流量を検出し、その変動量が、許容レベル内にあるか否かで判定を行う。
【0093】
ステップS52で、コンプレッサ2が安定して空気流量を供給していないと判定した場合、ステップS53に進み、コンプレッサ2の回転数を増加させ、再度ステップS52に進み、コンプレッサ2が安定して空気流量を供給しているか判定し、以後、ステップS52〜ステップS53を繰り返し、コンプレッサ2が安定して空気流量を供給する回転数を求める。
【0094】
ステップS52で、コンプレッサ2が安定して空気流量を供給すると判定したら、ステップS54へ進む。ステップS54では、コンプレッサ2の供給空気流量を、基準値と比較し、その差を求める。ここで、基準値は、例えば、前回のアイドル運転において設定した回転数における流量とする。
【0095】
ステップS55では、ステップS54で求めたコンプレッサ2の供給空気流量の基準値との差を基に、図6に従い、バイパス空気流量制御弁4の開度を設定する。
【0096】
以上のフローチャートによりコンプレッサ2が供給する空気流量を、コンプレッサ2が安定して供給可能な空気流量の最小値に設定することにより、コンプレッサ2が供給する空気流量の最小値が、経時劣化や外気温、外気圧等により変動しても、安定した空気流量の供給が可能となるとともに、安定して供給可能な空気流量の最小値が変化しても、該変動に基づきバイパス空気流量制御弁4の開度を設定することにより、バイパス流路21を流れる空気流量を調整し、空気供給流路22を通り燃料電池スタック7へ供給される空気流量に、該変化の影響が表れないようにすることができ、燃料電池スタック7へ微小な空気流量を精度良く供給することが可能となる。
【0097】
〔第2の実施形態〕
次に第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態は、請求項8乃至請求項12に記載の発明に対応する燃料電池システムである。その構成は、第1の実施形態と同等であるため、説明を省略する。
【0098】
次に作用を説明する。
図7は、第2の実施形態の作用を示すフローチャートである。図7のフローチャートは、コントロールユニット14において、予め定められた一定の制御周期ごとに繰り返し実行される。制御周期は実験的に定められるが、例えば1〜100ms程度の値である。
【0099】
ステップS71では、前回、バイパス空気流量制御弁4の開度を小さくした後、所定間隔経過したか否かを判定し、所定間隔経過した場合に、次のステップS72へ進む。ステップS72では、バイパス空気流量制御弁4の開度を一定時間、小さく設定する。
【0100】
ここで、所定間隔は、例えば図8に示すように、本フローチャート実行中における発電量、あるいは、燃料電池スタック7へ供給される空気流量に基づき設定される。
【0101】
以上のフローチャートにより、バイパス空気流量制御弁4の開度を一時的に小さくし燃料電池スタック7へ供給される空気流量を大きくし、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となるとともに、この場合でも、バイパス流路21における空気流量を減らし、その分空気供給流路22における空気流量を増やし、燃料電池スタック7へ供給される空気流量を大きくするのであって、圧力制御弁8を流れる空気流量はほぼ一定であるため、燃料電池スタック7内部の空気流路の圧力は、変動が抑制され、高精度に制御される。
【0102】
ここで、バイパス空気流量制御弁4の開度は所定間隔ごとに一定時間小さくされるため、確実に発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となる。なお、バイパス空気流量制御弁4の開度は、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出するために必要な空気流量を供給できる開度に設定し、また、開度を小さくする一定時間は、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出するために必要な時間に設定する。
【0103】
また、所定間隔は燃料電池スタック7の発電量が大きいほど、あるいは、燃料電池スタック7に供給される空気流量が大きいほど、短くすることとしたため、発電量が大きく、すなわち燃料電池スタック7における生成水が多く発生し、燃料電池スタック7内部の空気流路に水が溜まりやすい場合ほど、短い間隔で燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出することが可能となる。
【0104】
図9のフローチャートは、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出するための他の方法を示したものであり、コントロールユニット14において、予め定められた一定の制御周期ごとに繰り返し実行される。制御周期は実験的に定められるが、例えば1〜100ms程度の値である。
【0105】
ステップS91では、燃料電池スタック7へ供給される空気流量が、予め定めた閾値以下か否かを判定し、閾値以上の場合は処理を終了し、閾値以下の場合は、ステップS93へ進む。ステップS93では、バイパス空気流量制御弁4の開度を一定時間、小さく設定する。
【0106】
以上のフローチャートでは、燃料電池スタック7に供給される空気流量を検出し、該検出値が予め定めた閾値を下回った場合、すなわち、空気流量が低下して、生成水を流すことができない程に流速が下がって、燃料電池スタック7内部の空気流路に水が溜まり、該空気流路の圧力損失が増加し、ここを流れる空気流量が低下した場合、バイパス空気流量制御弁4の開度を一時的に小さくし燃料電池スタック7へ供給される空気流量を大きくすることにより、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を適切なタイミングで排出することが可能となる。
【0107】
なお、バイパス空気流量制御弁4の開度は、燃料電池スタック7内部の空気流量に溜まる水を排出するために必要な空気流量を供給できる開度に設定し、また、開度を小さくする一定時間は、燃料電池スタック7内部の空気流路に溜まる水を排出するために必要な時間に設定する。
【0108】
また、ステップS92で用いる閾値は、燃料電池スタック7内部の空気流路に水が溜まり、該空気流路の圧力損失が増加し、ここを流れる空気流量が低下した時の値であり、実験的に定めるものとする。
【0109】
〔第3の実施形態〕
次に第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態は、請求項13乃至請求項19に記載の発明に対応する燃料電池システムである。その構成は、第1の実施形態と同等であるため、説明を省略する。
【0110】
次に作用を説明する。
図10は、第2の実施形態の作用を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、コントロールユニット14において、予め定められた一定の制御周期ごとに繰り返し実行される。制御周期は実験的に定められるが、例えば1〜100ms程度の値である。
【0111】
ステップS101では、燃料電池スタック7へ供給する空気流量の目標値は、アイドル運転時における所定流量以下の微小流量から、コンプレッサ2の最低回転数における供給空気流量以上へ増加するか否か判定し、否の場合、本処理を終了し、増加する場合、ステップS102へ進む。
【0112】
ステップS102では、コンプレッサ2の回転数を増加する。ステップS103では、メイン空気流量制御弁5の開度を全開に設定する。ステップS104では、バイパス空気流量制御弁4の開度を全開に設定する。ステップS105では、燃料電池スタック7へ供給される空気流量は、目標値に対し、所定値以上近づいたか否かを判定し、近づいたと判定されれば、ステップS107へ飛び、近づいていないと判定されれば、ステップS106へ進む。
【0113】
ステップS106では、コンプレッサ2の回転数を増加開始後、所定時間経過したか否か判定し、経過していない場合、ステップS105へ戻り、経過した場合、ステップS107へ進む。
【0114】
ステップS107では、バイパス空気流量制御弁4の開度を全閉に設定する。ステップS108では、空気流量センサ3の検出値に基づき、燃料電池スタック7へ供給される空気流量が目標空気流量となるよう、コンプレッサ2の回転数及びメイン空気流量制御弁5の開度を変える。
【0115】
以上のフローチャートにより、図11のタイムチャートに示すように、燃料電池スタック7へ供給する空気流量を、アイドル運転時における所定流量以下の微小流量から、コンプレッサ2が供給する空気流量の最小値以上に急増する場合(図11(a))、コンプレッサ2の回転数を増加し、コンプレッサ2が供給する空気流量を増加させる(図11(b))とともに、コンプレッサ2の回転数を増加し、コンプレッサ2が供給する空気流量を増加開始してから所定時間TBOの間、メイン空気流量制御弁5とバイパス空気流量制御弁4との開度を共に全開とする(図11(e)(d))ことにより、コンプレッサ2に対する負荷を低減し、空気を流れやすくすることにより、コンプレッサ2が供給する空気流量を短時間で増加可能とし、燃料電池スタック7へ供給される空気流量(図11(c))における応答性を向上させることが可能となる。
【0116】
ここで仮に、バイパス流路21およびバイパス空気流量制御弁4が無く、メイン空気流量制御弁5のみで燃料電池スタック7へ供給する空気流量を制御すると仮定し、燃料電池スタック7へ供給する空気流量を、アイドル運転時における所定流量以下の微小流量から、コンプレッサ2が供給する空気流量の最小値以上に急増する場合のタイムチャートを表したのが図12である。
【0117】
図12では、空気流量目標値が図12(a)に示すように増加し、コンプレッサ2の回転数を増加し、コンプレッサ2が供給する空気流量を増加させる(図12(b))が、メイン空気流量制御弁5を全開(図12(c))としても、バイパス空気流量制御弁4が無い分、コンプレッサ2に対する負荷が増加し、空気が流れにくくなり、コンプレッサ2が供給する空気流量の増加に時間を要し、燃料電池スタック7へ供給される空気流量(図12(b))における応答性は、図11(c)と比べ遅くなり、本発明の効果は明らかである。
【0118】
また、所定時間TBOは、図13に示すように、燃料電池スタック7へ供給する空気流量の目標値の変化幅(図11におけるΔQ)が大きく、すなわち、コンプレッサ2が供給する空気流量をより多く増加させる場合ほど、長くすることにより、コンプレッサ2に対する負荷がより長い時間低減され、空気をより流れやすくし、コンプレッサ2が供給する空気流量の応答性が目標値に応じて適切に向上される。
【0119】
さらに、図13の(a)に示すように、燃料電池スタック7へ供給する空気流量の目標値の変化幅ΔQが小さい場合、すなわち、コンプレッサ2が供給する空気流量の増加が小さく、あえてコンプレッサ2に対する負荷を低減しなくても、応答性が確保できる程度の所定の変化幅ΔQよりも小さい場合、所定時間TBOを0とすることにより、制御が簡略化される。
【0120】
また、コンプレッサ2において、空気流量センサ3を用いて定期的にコンプレッサ2の供給する空気流量を測定し、初期状態からの供給空気流量の変化量を検出し(供給空気流量変化検出手段)、該検出値により、コンプレッサ2が供給する空気流量が経時劣化等により低下していることが確認され、応答性が低下する恐れがある場合、図14に示すように、コンプレッサ2が供給する空気流量の初期状態からの低下量ΔDが大きい程、所定時間TBOを長くすることにより、コンプレッサ2に対する負荷がより長い時間低減され、空気をより流れやすくし、コンプレッサ2が供給する空気流量の応答性が、コンプレッサ2が供給する空気流量に応じて適切に向上される。
【0121】
また、ステップS105〜S107に示すように、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が、目標値に対して小さい所定値以上になった場合、所定時間経過前でも、バイパス空気流量制御弁の開度を全閉とすることにより、コンプレッサ2に対する負荷を増加させ、コンプレッサ2が供給する空気流量の増加を抑制し、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が目標値以上となることを防止し、制御性を向上する。
【0122】
ここで、上記所定値を、メイン空気流量制御弁の開度が全開の時の空気流量に対する、バイパス空気流量制御弁の開度が全開の時の空気流量の比率に1を加えた値で、燃料電池スタック7へ供給する空気流量の目標値を割った値とすることにより、バイパス空気流量制御弁の開度を全閉とした時に、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が目標値に略一致することとなり、制御性が向上する。
【0123】
さらに、ステップS105における他の例として、コンプレッサ2が供給する空気流量の時間に対する増加率が所定増加率を超えた場合、すなわち、該増加率が過大となり、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が目標値以上となる恐れがある場合、ステップS107へ飛ぶようにしても良く、この場合でも、上述と同様に、バイパス空気流量制御弁4の開度を全閉とすることにより、コンプレッサ2に対する負荷を増加させ、コンプレッサ2が供給する空気流量の増加を抑制し、燃料電池スタック7へ供給する空気流量が目標値以上となることを防止し、制御性を向上する効果が得られる。
【0124】
なお、以上説明した構成において、燃料電池スタック7へ供給する水素は、水素タンク9に貯蔵されたものを用いたが、これに限るものではなく、例えば、メタノールやガソリンといった燃料を改質して水素を発生させても良い。
【0125】
また、本発明において燃料電池スタック7へ供給する空気を加湿する場合、アイドル運転時に燃料電池へ供給される空気量はコンプレッサの最低流量よりも少なくてもよいので、従来の燃料電池システムよりも水収支を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の構成を示す全体システム図である。
【図3】第1の実施形態のコントロールユニット内で行われる、アイドル運転時の空気流量の制御を表すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態のバイパス空気流量制御弁全開時の開口面積及びバイパス流路の断面積の設定方法を示す図である。
【図5】第1実施形態のコントロールユニット内で行われる、アイドル運転時のコンプレッサ回転数及びバイパス空気流量制御弁の開度の設定方法を表すフローチャートである。
【図6】第1実施形態のバイパス空気流量制御弁の開度の設定方法を表す図である。
【図7】第2実施形態のコントロールユニット内で行われる、バイパス空気流量制御弁の開度の設定方法を表すフローチャートである。
【図8】第2実施形態のバイパス空気流量制御弁の制御方法を表す図である。
【図9】第2実施形態のコントロールユニット内で行われる、バイパス空気流量制御弁の開度の設定方法を表すフローチャートである。
【図10】第3実施形態のコントロールユニット内で行われる、アイドル運転時から空気流量を増加させる際の制御を表すフローチャートである。
【図11】第3実施形態のアイドル運転時から空気流量を増加させる際の制御を表すタイムチャート図である。
【図12】従来技術における、アイドル運転時から空気流量を増加させる際の制御を表すタイムチャート図である。
【図13】第3実施形態の制御パラメータを表す図である。
【図14】第3実施形態の制御パラメータを表す図である。
【符号の説明】
1…フィルタ
2…コンプレッサ
3…空気流量センサ
4…バイパス空気流量制御弁
5…メイン空気流量制御弁
6…圧力センサ
7…燃料電池スタック
8…圧力制御弁
9…水素タンク
10…プレッシャレギュレータ
11…水素流量センサ
12…水素流量制御弁
13…燃焼器
14…コントロールユニット
21…バイパス流路
22…空気供給流路
23…空気排出流路
24…バイパス流路21と空気排出流路23との合流部分より下流の流路
25…水素供給流路
26…水素排出流路
27…燃焼ガス排出流路
Claims (19)
- 空気を供給する空気供給手段と、
水素を供給する水素供給手段と、
供給された空気と水素とを基に発電する発電手段と、
前記空気供給手段の作動状態を変更して前記空気供給手段が供給する空気流量を制御する第一空気流量制御手段と、
前記空気供給手段と前記発電手段との間の空気供給流路の開度を変えて該空気供給流路を流れる空気流量を制御する第二空気流量制御手段と、
前記発電手段から未使用分の空気を排出する排出流路と前記空気供給手段とを直接結ぶバイパス流路と、
該バイパス流路の開度を変えて該バイパス流路を流れる空気流量を制御する第三空気流量制御手段と、
前記排出流路と前記バイパス流路との合流部分より下流の合流部分下流流路に設けられ、該合流部分下流流路の開度を変え、前記発電手段内部の空気流路の圧力を制御する空気圧力制御手段と、
を備え、
前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する場合、
第一空気流量制御手段により、前記空気供給手段が供給する空気流量を最小値に設定し、
第三空気流量制御手段の開度を所定開度に設定し、
第二空気流量制御手段の開度を変えて前記発電手段に供給する空気流量を制御することを特徴とする燃料電池システム。 - 前記空気圧力制御手段により、前記合流部分下流流路の開度を略一定に設定することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記所定流量はアイドル運転時において、前記発電手段の発電に必要十分な空気流量とする
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する場合、第三空気流量制御手段の開度を全開とする
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記発電手段へ所定流量以上の空気流量を供給する場合、第三空気流量制御手段の開度を所定開度以下とする
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記第一空気流量制御手段により前記空気供給手段が供給する空気流量の最小値が大きいほど、前記第三空気流量制御手段の全開時の開口面積及び該バイパス流路内径を大きくする
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記第一空気流量制御手段は、前記空気供給手段が供給する空気流量を、前記空気供給手段が安定して供給可能な空気流量の最小値に設定するとともに、
該最小値を予め定めた基準値と比較し、
前記最小値が前記基準値より大きければ、第三空気流量制御手段の開度をより大きく設定し、
前記最小値が前記基準値より小さければ、第三空気流量制御手段の開度をより小さく設定する
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記発電手段へ所定流量以下の空気流量を供給する際、第三空気流量制御手段の開度を一時的に小さくし前記発電手段へ供給される空気流量を大きくし、前記発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出する水排出制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記水排出制御手段は、第三空気流量制御手段の開度を所定間隔ごとに一定時間小さくする
ことを特徴とする請求項8記載の燃料電池システム。 - 前記水排出制御手段は、前記発電手段の発電量が大きいほど前記所定間隔を短くする
ことを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。 - 前記水排出制御手段は、前記発電手段に供給される空気流量が大きいほど前記所定間隔を短くする
ことを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。 - 前記水排出制御手段は、前記発電手段に供給される空気流量を検出し、該検出値が予め定めた閾値を下回った場合、第三空気流量制御手段の開度を一時的に小さくし前記発電手段へ供給される空気流量を大きくし、前記発電手段内部の空気流路に溜まる水を排出する
ことを特徴とする請求項8記載の燃料電池システム。 - 前記発電手段へ供給する空気流量を、前記所定流量以下から、前記空気供給手段が供給する空気流量の最小値以上に急増する場合、
第一空気流量制御手段により、前記空気供給手段が供給する空気流量を増加させるとともに、前記空気供給手段が供給する空気流量を増加開始してから所定時間の間、
第二空気流量制御手段及び第三空気流量制御手段の開度を共に全開とし、
前記所定時間経過後、第三空気流量制御手段の開度を全閉とし、
第一空気流量制御手段及び第二空気流量制御手段により、前記発電手段に供給する空気流量を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記所定時間は、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値の変化幅が大きいほど、長くする
ことを特徴とする請求項13記載の燃料電池システム。 - 前記所定時間は、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値の変化幅が所定量よりも小さい場合、0とすることを特徴とする請求項14記載の燃料電池システム。
- 前記発電手段へ供給する空気流量が、目標値に対して小さい所定値以上になった場合、前記所定時間経過前でも、第三空気流量制御手段の開度を全閉とする
ことを特徴とする請求項13記載の燃料電池システム。 - 前記所定値は、第二空気流量制御手段の開度が全開の時の空気流量に対する、第三空気流量制御手段の開度が全開の時の空気流量の比率に1を加えた値で、前記発電手段へ供給する空気流量の目標値を割った値とする
ことを特徴とする請求項16記載の燃料電池システム。 - 前記空気供給手段が供給する空気流量の時間に対する増加率が所定増加率を超えた場合、前記所定時間経過前でも、第三空気流量制御手段の開度を全閉とする
ことを特徴とする請求項13記載の燃料電池システム。 - 前記空気供給手段が供給する空気流量の変化を検出する供給空気流量変化検出手段を備え、
前記供給空気流量変化検出手段により前記空気供給手段が供給する空気流量が低下している場合、該低下量が大きい程、前記所定時間を長くする
ことを特徴とする請求項13記載の燃料電池システム。
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