JP4982039B2 - 負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を燃料電池に提供する燃料電池システム、燃料電池システム制御方法および集合住宅 - Google Patents

負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を燃料電池に提供する燃料電池システム、燃料電池システム制御方法および集合住宅 Download PDF

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本発明は、各複数の負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池に提供することができる燃料電池システムおよび燃料電池システム制御方法に関する。特に本発明は、燃料電池の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池に対して設けられた分散レギュレータを制御することにより水素を燃料電池へ提供する、燃料電池システムおよび燃料電池システム制御方法に関する。
燃料電池を用いた分散型電源においては、燃料改質型の燃料電池システムが知られている。燃料改質型の燃料電池システムは、都市ガス、プロパンガス等を改質して水素を生成する改質器を備え、改質器が生成する水素を燃料電池に供給する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−185182号公報
しかし、現状の改質器は、生成する水素の量を変動させるのに数秒の時間を要する。このため、負荷電力が大きく変動した場合に、燃料電池が必要とする量の水素を改質器が供給できず、燃料電池の発電量を負荷電力に応答よく追従させることが困難であった。
また、改質器は、起動時の暖機運転に数十分の時間を要する。したがって、燃料電池が発電する必要がないときに改質器の運転を停止していた場合には、燃料電池が発電を開始しようとしたときに必要な水素を迅速に供給することができなかった。
また、従来の燃料電池システムでは、燃料電池ごとに改質器を備え、改質器は各々の燃料電池が必要とする水素を生産する。このようなシステムでは、燃料電池が最大の電力量を発電するために必要とする水素量を生産することのできる改質器を、各々の燃料電池に設置する必要がある。また、燃料電池が発電する電力が少なく、燃料電池が必要とする水素量が、改質器が生産することができる水素量よりも少ない場合でも、改質器は燃料電池が必要とする水素を生産する必要がある。このため、例えば、集合住宅の各住居に燃料電池を設置したとき、集合住宅全体としては、全ての改質器が生産することのできる水素量を有効に使用できず、無駄が多い。
また、燃料電池は水素を含む排気ガスを排出する。この排気ガスが持つ熱量を改質器で消費することによってエネルギーの効率化を図るシステムがあるが、排気ガスの持つ熱量を改質器に回収するための設備が必要であった。
このような課題を解決するために、本発明の第1の形態における燃料電池システムは、水素を生成する改質器と、改質器が生成した水素により発電する複数の燃料電池と、燃料電池毎に設けられ、燃料電池の各々に提供する水素の圧力を目的圧力以下に保ちつつ水素を燃料電池に提供する分散レギュレータと、燃料電池の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池に対して設けられた分散レギュレータを制御することにより水素を燃料電池へ提供する制御部とを備えた。
制御部は、燃料電池の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池に対して設けられた分散レギュレータを制御することにより水素を燃料電池へ提供するので、各複数の負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池に提供することができる。
また本形態における燃料電池システムは、改質器により生成された水素を貯蔵する水素貯蔵バッファと、水素貯蔵バッファに貯蔵された水素を、分散レギュレータへ提供する中央レギュレータとを更に備え制御部は、改質器が生成する水素の量が、複数の燃料電池が消費する水素の総量よりも多い場合に水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵し、改質器が生成する水素の量が、燃料電池が消費する水素の合計量より小さい場合に、中央レギュレータを用いて水素を分散レギュレータへ供給する。
制御部は改質器が生成する水素の量が、複数の燃料電池が消費する水素の総量よりも多い場合に水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵し、改質器が生成する水素の量が、燃料電池が消費する水素の合計量より小さい場合に、中央レギュレータを用いて水素を分散レギュレータへ供給するので、複数の燃料電池が必要とする水素の合計量を過不足なく迅速に分散レギュレータへ供給できる。
また本形態における燃料電池システムは、水素が燃料電池に提供される前に、改質器により生成された水素の純度を高める高純度化装置を更に備えた。このため、燃料電池の排気ガスが減少し、排気ガスを改質器に導く配管等の設備が不要になる。改質器は、時間あたりの最大の水素生成量が、燃料電池が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さい。このため、改質器を小型にすることができる。また、定格に近い出力領域で改質器を駆動することになるので、高い効率で改質器を駆動することができる。
また本形態における燃料電池システムは、改質器により生成された水素を水素貯蔵バッファへ加圧蓄積する水素ポンプを更に備え制御部は、改質器が生成する水素の量が、複数の燃料電池が消費する水素の総量よりも多い場合に、水素ポンプを用いて水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵する。このため、水素貯蔵バッファに水素を貯蔵する必要があるときに、改質器が生成する水素の圧力が、水素貯蔵バッファに水素を蓄積するための圧力より低い場合であっても、水素貯蔵バッファに水素を貯蔵することができる。また、改質器の出力を高く保ち、予め定めた効率より高い効率で改質器を駆動し続けることができる。
制御部は、複数の燃料電池による水素の消費量の総量の変動を、水素貯蔵バッファを用いて緩衝することにより、改質器の動作の変動を低減する。このため、改質器の出力を変動させるときに生じるエネルギーのロスを削減できる。
また本形態における燃料電池システムは、各燃料電池から提供される電力により動作する複数の負荷の消費電力を測定する電力測定装置を更に備え、制御部は、電力測定装置により測定された消費電力を複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、改質器により生成される水素の量の方が多い場合に、水素ポンプを駆動することにより水素を水素貯蔵バッファへ加圧蓄積する。このため、各複数の負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を分散レギュレータに提供することができる。
また、制御部は、改質器が生成した水素を、水素ポンプを用いて夜間に水素貯蔵バッファへ貯蔵する。このため、消費電力が少ない夜間であっても、改質器を高い効率で駆動し続けることができる。制御部は、改質器を停止することなく全日の間動作させ続ける。このため、改質器を起動するときに生じるエネルギーのロスを削減することができる。
本発明の他の形態における燃料電池システム制御方法は、改質器を用いて水素を生成するステップと、燃料電池毎に設けられた分散レギュレータを用いて、燃料電池の各々に提供する水素の圧力を目的圧力以下に保ちつつ水素を燃料電池に提供するステップと、燃料電池を用いて、改質器が生成した水素により発電するステップと、燃料電池の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池に対して設けられた分散レギュレータを制御することにより水素を燃料電池へ提供する制御ステップとを備えた。
また本形態における燃料電池システム制御方法は、改質器により生成された水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵するステップと、中央レギュレータを用いて、水素貯蔵バッファに貯蔵された水素を分散レギュレータへ提供するステップとを更に備え、制御ステップは、改質器が生成する水素の量が、複数の燃料電池が消費する水素の総量よりも多い場合に水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵し、改質器が生成する水素の量が、燃料電池が消費する水素の合計量より小さい場合に、中央レギュレータを用いて水素を分散レギュレータへ供給する。
また本形態における燃料電池システム制御方法は、水素が燃料電池に提供される前に、高純度化装置を用いて、改質器により生成された水素の純度を高めるステップを更に備えた。
また、制御ステップは、改質器が生成する水素の量が、複数の燃料電池が消費する水素の総量よりも多い場合に、水素ポンプを用いて水素を水素貯蔵バッファへ貯蔵する。
また、制御ステップは、複数の燃料電池による水素の消費量の総量の変動を、水素貯蔵バッファを用いて緩衝することにより、改質器の動作の変動を低減する。
また本形態における燃料電池システム制御方法は、電力測定装置を用いて、各燃料電池から提供される電力により動作する複数の負荷の消費電力を測定するステップを更に備え、制御ステップは、電力測定装置により測定された消費電力を複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、改質器により生成される水素の量の方が多い場合に、水素ポンプを駆動することにより水素を水素貯蔵バッファへ加圧蓄積する。
また、制御ステップは、改質器が生成した水素を、水素ポンプを用いて夜間に水素貯蔵バッファへ貯蔵する。また、制御ステップは、改質器が生成した水素を、水素ポンプを用いて夜間に水素貯蔵バッファへ貯蔵する。また、制御ステップは、改質器を停止することなく全日の間動作させ続ける。
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
本発明によれば、制御部は燃料電池の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池に対して設けられた分散レギュレータを制御することにより水素を燃料電池へ提供するので、各複数の負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池に提供することができる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の開発手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システム30の構成の一例を示す図である。本実施形態は、各複数の負荷が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池に提供することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
燃料電池システム30は、例えば複数の住居(110a〜110c、以下110と総称する。)を含む集合住宅に電力を供給する。ここで、集合住宅とは、一の建築物に複数の住居110を設けたものであってよく、異なる領域に設けられた複数の建築物のそれぞれを住居110としたものであってもよい。
住居110bおよび住居110cは、住居110aと同一の構成要素を持つ。住居110bおよび住居110cが持つ各構成要素の符号の末尾にそれぞれbおよびcの符号を付けることにより、いずれの住居110の構成要素であるかを識別する。すなわち、燃料電池システム30は、複数の燃料電池(48a〜48c、以下48と総称する。)、複数の負荷(54a〜54c、以下54と総称する。)、複数の電力測定装置(52a〜52c、以下52と総称する。)、および複数の分散レギュレータ(62a〜62c、以下62と総称する。)、ならびに、住居110が有さない単独の改質器40、高純度化装置60、水素ポンプ44、水素貯蔵バッファ42、中央レギュレータ46、バイパス配管56、および制御部50を備える。
以下、住居110aの各構成要素の動作について説明する。本実施形態においては、燃料電池48aは、住居110aに設けられ、負荷54aに電力を供給する。
燃料電池48aは、例えば固体高分子形燃料電池(PEFC)である。燃料電池48aは、改質器40が生成し、分散レギュレータ62aを経由して供給される水素により発電する。
分散レギュレータ62aは、燃料電池48a毎に設けられ、燃料電池48aに提供する水素の圧力を目的圧力以下に保ちつつ水素を燃料電池48aに提供する。分散レギュレータ62aが、燃料電池48aに供給する水素の圧力を適切な値に保つことで、燃料ガスの圧力差による燃料電池48aの劣化を抑制することができる。
負荷54aは、燃料電池48aから提供される電力により動作する。電力測定装置52aは、負荷54aの消費電力を測定する。本実施例では、電力測定装置52aは、燃料電池48aから負荷54aに流れる電流を測定する。
以上、住居110aの各構成要素の動作について説明したが、住居110bおよび住居110cの持つそれぞれの各構成要素の動作は、住居110aの各構成要素の動作と同一であるので説明を省略する。
改質器40は、水素を生成する。改質器40は、例えば、都市ガス、プロパンガス等を改質して、水素ガスを生成する。改質器40は、燃料電池48が消費する水素を供給する。
改質器40は、燃料電池48の各々が消費する水素の量の合計量を供給するので、いずれかの燃料電池48が消費する水素の量が増加したときに、別のいずれかの燃料電池48が消費する水素の量が減少した場合には、改質器40が供給すべき水素の量の時間的な変動量が小さくなる。したがって、各々の負荷54が消費する電力が時間的に変動した場合であっても、改質器40が生成する水素の量の時間的な変動を小さくすることができる。
また、改質器40が生成した水素を分散レギュレータ62に導く配管内に水素を蓄積できる。したがって、燃料電池48が必要とする水素の量の合計量の増加量を、改質器40が生成した水素を分散レギュレータ62に導く配管内に蓄積されている水素によって補うことができる場合には、改質器40が生成する水素の量を変動させずに、燃料電池48に水素を供給することができる。このため、改質器40が生成する水素の量の時間的な変動を更に小さくすることができる。
改質器40が生成した水素ガスは、高純度化装置60を経由して、燃料電池48に供給される。このとき、燃料電池48に供給される水素の圧力は大気圧より20kPaから200kPa程度高く設定する。この圧力は、改質器40の運転条件により設定することができる。また、配管に絞りを入れて負圧を高めたり、ポンプで強制的に圧力を高めたりすることもできる。また、高純度化装置60の出口の圧力を調整して設定してもよい。
この圧力は限定されるものではないが、大気圧より20kPa程度高い圧力以下の場合は、燃料電池48の稼働率が高まったときに増加した水素消費量を補えなくなるおそれがある。また、大気圧より200kPa程度以上高い圧力では、余計なエネルギーを要するおそれがあり、また、改質器40の運転条件によってこの圧力を設定した場合には、改質反応において生成物の選択率が低下する場合がある。
改質器40が生成した水素は、PSA法、水素分離膜法、CO選択酸化法などの水素精製方法で精製して用いることができる。それぞれの水素精製方法は、規模や燃料電池48の性能などから適宜に選択される。このような水素精製方法を用いて水素の純度を高めると、燃料電池48の運転効率が上がるので有利である。
本実施例の高純度化装置60は、PSA法を用いて、水素が燃料電池48に提供される前に、水素の純度を高度に高める。PSA法で水素の純度を高度に高めた場合、燃料電池48からの排気ガスが減少するとともに、排気ガスに含まれる水素を燃料電池48の燃料とすることで、排気ガスに含まれる水素をそれぞれの燃料電池48の近傍で消費することもできる。
一般に、燃料電池48に供給する水素の純度が低いほど、排気ガスが多く生成される。この排気ガスの持つ熱量を無駄にしないためには、例えば、排気ガスを改質器40で燃焼させるべく、排気ガスを改質器40に導くための配管等を設置する必要がある。しかしながら、本実施例では、高純度化装置60によって燃料電池48の排気ガスが減少するので、排気ガスを改質器40に導くための配管等の設備が不要になる。
水素貯蔵バッファ42は、改質器40により生成された水素を貯蔵する。本実施例では、水素貯蔵バッファ42は、水素貯蔵合金を有する。水素貯蔵合金は、例えば、Ti−Cr−V系合金よりなる。水素貯蔵バッファ42の水素貯蔵合金は、水素を選択的に吸着するので、水素の純度を高めることができる。
また、水素貯蔵バッファ42が水素を貯蔵するので、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が必要とする水素の量の合計量に比べて不足する場合であっても、水素貯蔵バッファ42に貯蔵された水素を用いて、燃料電池48が必要とする水素の量の合計量を供給できる。したがって、本実施例の改質器40は、時間あたりの最大の水素生成量が、燃料電池48が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さくてよい。これにより、改質器40を小型にすることができる。
水素ポンプ44は、改質器40により生成され、高純度化装置60により高純度化された水素を水素貯蔵バッファ42へ加圧蓄積する。中央レギュレータ46は、水素貯蔵バッファ42に貯蔵された水素を、分散レギュレータ62へ提供する。これにより、分散レギュレータ62を操作することで、対応する燃料電池48に水素を供給できるよう、分散レギュレータ62にかかる水素の圧力を適切な値に維持できる。
例えば、分散レギュレータ62が、対応する燃料電池48に1気圧で水素を供給するよう水素の流量を制御するとき、中央レギュレータ46は、分散レギュレータ62に供給する水素の圧力が1.1気圧になるように、水素貯蔵バッファ42から供給する水素の流量を制御する。
バイパス配管56は、改質器40が生成した水素を、水素貯蔵バッファ42を経由させずに分散レギュレータ62へ供給する。このため、水素の貯蔵および水素の放出のためにエネルギーを消費することなく、分散レギュレータ62に水素を供給することができる。
制御部50は、燃料電池48の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池48に対して設けられた分散レギュレータ62を制御することにより水素を燃料電池48へ提供する。
また、制御部50は、改質器40が生成する水素の量が、複数の燃料電池48が消費する水素の総量よりも多い場合に水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵し、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が消費する水素の合計量より小さい場合に、中央レギュレータ46を用いて水素を分散レギュレータ62へ供給する。これにより、複数の燃料電池48が必要とする水素の合計量を過不足なく迅速に分散レギュレータ62へ供給できる。
また、制御部50は、改質器40が生成する水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵する場合に、水素ポンプ44を用いて水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵する。このため、水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵する必要があるときに、改質器40が生成する水素の圧力が、水素貯蔵バッファ42に水素を蓄積するための圧力より低い場合であっても、水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵することができる。
このように、制御部50は、複数の燃料電池48による水素の消費量の総量の変動を、水素貯蔵バッファ42を用いて緩衝することにより、改質器40の動作の変動を低減する。改質器40の動作の変動を低減することで、改質器40を効率よく駆動できる。
一般に、改質器40が効率良く水素を生成するためには、改質器40は適切な温度を維持し、熱平衡状態を安定させる必要がある。改質器40が生成する水素の量を変えるには、改質器40に与える熱量を変える必要があるが、改質器40に与える熱量を変更すると、改質器40の内部の熱平衡状態がくずれ、温度の偏りが一時的に大きくなる。このため、再度、熱平衡状態が安定するまでの間、改質効率が低下する。また、改質器40に与える熱量の変更を繰り返すと、改質器40の温度変化が繰り返し発生することになり、温度サイクルの影響で改質器40が劣化する。
しかしながら、本実施形態の燃料電池システム30では、個々の燃料電池48のそれぞれが改質器40を備える場合に比べて、改質器40の動作の変動を低減できるので、改質器40の出力を変動させるときに生じるエネルギーのロスを削減できる。また、制御部50が、水素貯蔵バッファ42を用いて、改質器40の動作の変動を更に低減するので、改質器40の出力を変動させるときに生じるエネルギーのロスを更に削減できる。また、温度サイクルの影響で改質器40が劣化することを抑制できる。
図2は、改質器40における、出力と効率との関係の一例を示す図である。横軸は改質器40における定格に対する出力の割合であり、縦軸は改質効率である。一般に、改質器40の効率は、改質器40の出力に依存する。したがって、効率の下限となる基準効率を定めると、改質器40の効率を基準効率以上とするための、改質器40の出力の下限が定まる。本実施例における改質器40は、時間あたりの最大の水素生成量が、燃料電池48が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さいので、より定格に近い出力領域で改質器40を駆動することになり、高い効率で改質器40を駆動することができる。
また、予め定めた効率より高い効率で改質器40を駆動すべく改質器40の出力を高く保った場合に、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が消費する水素の量よりも多くなっても、制御部50が水素ポンプ44を制御して、余剰の水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵して、燃料電池48による水素の消費量の変動を緩衝する。したがって、改質器40の出力を高く保つよう改質器40を制御することで、燃料電池48が消費する水素の量が一時的に低くなった場合でも、予め定めた効率より高い効率で改質器40を駆動し続けることができる。
また、制御部50は、改質器40が生成した水素を、水素ポンプ44を用いて夜間に水素貯蔵バッファ42へ貯蔵するよう制御する。一般に、夜間は、昼間に比べて消費電力が少なく、燃料電池48が必要とする水素の量も昼間に比べて少ない。しかしながら、夜間に、改質器40を予め定めた効率よりも高い効率で駆動し続けたときに、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が必要とする水素の量よりも多い場合でも、改質器40が生産した余剰の水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵することができる。このように、消費電力が少ない夜間であっても、改質器40を高い効率で駆動し続けることができる。
図3は、燃料電池48の出力電圧に基づいて分散レギュレータ62を制御する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、燃料電池48のそれぞれについて、出力電圧と、予め定めた基準電圧とを比較し、差があるか否かを判定する(S222)。
S222において、出力電圧と基準電圧に差がある場合は、燃料電池48に供給すべき水素の流量を計算する(S224)。このとき、電力測定装置52によって計測する電力または電流に基づいて、対応する燃料電池48が必要とする水素の量を計算してもよい。S224で計算された、燃料電池48の各々に供給すべき水素の流量に基づいて、対応する分散レギュレータ62を制御し、燃料電池48の各々に供給すべき水素を供給し、処理を終了する。
S222において、出力電圧と基準電圧に差がない場合は、処理を終了する。
また、S222の判断に用いる基準電圧として、基準電圧の上限および基準電圧の下限を定めてもよい。すなわち、S222において、燃料電池48の出力電圧が基準電圧の上限を越える場合、または、燃料電池48の出力電圧が基準電圧の下限を下回る場合は、SS224およびS226を実行して、処理を終了する。また、S222において、燃料電池48が出力する電圧が、基準電圧の下限以上であり、かつ、基準電圧の上限以下である場合は、処理を終了する。
このように、制御部50が、燃料電池48の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池48に対して設けられた分散レギュレータ62を制御することにより水素を燃料電池48へ提供するので、各複数の負荷54が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池48に提供することができる。
また、制御部50は、燃料電池48が消費する水素の量の合計量と、改質器40が生成する水素の量とを比較して、水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵するか否かを判断する。
図4は、水素を水素貯蔵バッファ42に貯蔵するか否かを、水素の消費量と水素の生成量とに基づいて判定する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、燃料電池48の各々が必要とする水素の量を計算し、その合計値を、燃料電池48が必要とする水素の量の合計量とする(S242)。なお、S242において制御部50は、燃料電池48の各々が必要とする水素の量を、対応する電力測定装置52により測定された消費電力に基づいて計算する。
S242において計算された、燃料電池48が必要とする水素の量の合計量と、改質器40が生成する水素の量を比較する(S244)。
S244において、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が必要とする水素の合計量を上回る場合、貯蔵すべき水素の量を計算する(S246)。S246において制御部50は、例えば、改質器40が時間あたりに生成する水素の量と、燃料電池48が時間あたりに必要とする水素の合計量との差を、時間あたりに貯蔵すべき水素の量とする。
S246で計算された貯蔵すべき水素の量に基づいて、水素ポンプ44を駆動することにより水素貯蔵バッファ42へ水素を加圧蓄積し(S248)、処理を終了する。
S244において、改質器40が生成する水素の量が、燃料電池48が必要とする水素の合計量を下回る場合、供給すべき水素の量を計算する(S250)。S250において制御部50は、例えば、燃料電池48が時間あたりに必要とする水素の合計量と、改質器40が時間あたりに生成する水素の量との差を、時間あたりに供給すべき水素の量とする。
S250で計算された供給すべき水素の量に基づいて、中央レギュレータ46を制御して水素貯蔵バッファ42から分散レギュレータ62に水素を供給し(S252)、処理を終了する。
このように、制御部50が、電力測定装置52により測定された消費電力を複数の燃料電池48が発電するために必要な水素の総量と比較して、改質器40により生成される水素の量の方が多い場合に、水素ポンプ44を駆動することにより水素を水素貯蔵バッファ42へ加圧蓄積するので、各複数の負荷54が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を分散レギュレータ62に提供することができる。
また、制御部50は、水素を水素貯蔵バッファ42に貯蔵するか否かを、分散レギュレータ62に供給する水素の圧力で判定する。
図5は、水素を貯蔵するか否かを、分散レギュレータ62に供給する水素の圧力で判定する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、バイパス配管56内の水素の圧力を、分散レギュレータ62に供給する水素の圧力として検出し、予め定めた基準圧力と比較する(S202)。
S202において、バイパス配管56内の水素の圧力が基準圧力を越える場合は、水素の圧力が基準圧力を越えないために水素貯蔵バッファ42に貯蔵すべき水素の量を計算する(S204)。S204で計算された貯蔵すべき量の水素に基づいて、水素ポンプ44を駆動して水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵し(S206)、処理を終了する。
S202において、バイパス配管56内の水素の圧力が基準圧力を下回る場合は、水素の圧力が基準圧力を下回らないために水素貯蔵バッファ42から供給すべき水素の量を計算する(S208)。S208で計算された供給すべき量の水素に基づいて、中央レギュレータ46を制御して水素貯蔵バッファ42から水素を供給し(S210)、処理を終了する。
また、S202の判断に用いる基準圧力として、基準圧力の上限および基準圧力の下限を定めてもよい。すなわち、S202において、バイパス配管56内の水素の圧力が、基準圧力の上限を越える場合は、S204およびS206を実行して、処理を終了する。また、S202において、バイパス配管56内の水素の圧力が、基準圧力の下限を下回る場合は、S208およびS210を実行して、処理を終了する。また、S202において、生成される水素の圧力が、基準圧力の下限以上であり、かつ、基準圧力の上限以下である場合は、処理を終了してよい。
また、S202において制御部50は、分散レギュレータ62に供給される水素の圧力のそれぞれを、分散レギュレータ62のそれぞれの近傍で検出し、予め定めた基準圧力と比較してもよい。例えば、分散レギュレータ62に供給される水素の圧力の中で最小の圧力と、予め定めた基準圧力とを比較する。分散レギュレータ62に供給される水素の圧力の中で最小の圧力が基準圧力を越える場合は、S204およびS206を実行して、処理を終了する。また、分散レギュレータ62に供給される水素の圧力の中で最小の圧力が基準圧力を下回る場合は、S208およびS210を実行して、処理を終了する。
このように、制御部50が、改質器40が生成する水素の圧力が予め定めた圧力を下回った場合に、中央レギュレータ46を制御することにより水素を分散レギュレータ62へ提供し、改質器40が生成する水素の圧力が予め定めた圧力を越えた場合に、水素ポンプ44を駆動することにより水素を水素貯蔵バッファ42へ加圧蓄積するので、分散レギュレータ62に提供する水素の圧力を適切な値に維持できる。このため、燃料電池48が水素を必要としたときに、対応する分散レギュレータ62を操作することで迅速に燃料電池48に水素を供給できる。
図6は、一日における水素の生成と消費の時間発展の一例を示す図である。横軸は時刻であり、縦軸は時間あたりに生成される水素量または時間あたりに消費される水素量である。制御部50は、例えば、改質器40が生成する時間あたりの水素の量を、一日を通じて一定となるよう制御する。また、制御部50は、改質器40を停止することなく全日の間動作させ続ける。
すなわち、時刻t0から時刻t1の時間帯および時刻t4から時刻t5の時間帯は、改質器40が生成する時間あたりの水素の量が、燃料電池48が消費する時間あたりの水素の合計量を上回る。これらの時間帯では、制御部50は、燃料電池48が消費する水素の合計量を、バイパス配管56を用いて分散レギュレータ62に供給しつつ、水素ポンプ44を制御して、余剰に生成される量の水素を水素貯蔵バッファ42に貯蔵する。
また、時刻t2から時刻t3の時間帯では、燃料電池48が時間あたりに消費する水素の合計量が、改質器40が時間あたりに生成する水素の量を上回る。これらの時間帯では、制御部50は、改質器40が生成する水素を、バイパス配管56を用いて分散レギュレータ62に供給しつつ、中央レギュレータ46を制御して、不足する量の水素を水素貯蔵バッファ42から供給する。
また、時刻t1から時刻t2の時間帯および時刻t3から時刻t4の時間帯では、改質器40が生成する時間あたりの水素の量が、燃料電池48が消費する時間あたりの水素の量と同じである。これらの時間帯では、制御部50は、改質器40が生成する水素を、バイパス配管56を用いて分散レギュレータ62に水素を供給する。
一般に、改質器40は、起動時に暖機運転させて改質器40を昇温させる必要がある。したがって、改質器40を停止させると、起動時に暖機運転に要するエネルギーが無駄になる。また、改質器40の起動と停止を繰り返すと、改質器40の温度サイクルによって改質器40が劣化する。また、暖機運転には数十分の時間を要し、その期間には、改質器40は燃料電池48に供給する水素を生成できない。
しかしながら、本実施形態の燃料電池システム30によれば、制御部50が、改質器40を停止することなく全日の間動作させ続けるので、改質器40を起動するときに生じるエネルギーのロスを削減することができる。また、起動と停止を繰り返すことによる改質器40の劣化を抑えることができる。また、改質器40を継続的に運転させることで、燃料電池48が水素を必要とするときに、改質器40が水素を生成できる。
図7は、制御部50が有するコンピュータ500の構成の一例を示す図である。本例において、コンピュータ500は、燃料電池システムを図1から図6において説明した、燃料電池システム30として機能させるプログラムを格納する。
コンピュータ500は、CPU700と、ROM702と、RAM704と、通信インターフェース706と、ハードディスクドライブ710と、フレキシブルディスクドライブ712と、CD−ROMドライブ714とを備える。CPU700は、ROM702、RAM704、ハードディスクドライブ710、フレキシブルディスク720、及び/又はCD−ROM722に格納されたプログラムに基づいて動作する。
例えば、燃料電池システム30を機能させるプログラムは、コンピュータ500を、図1から図6に関連して説明した制御部50として機能させ、燃料電池システムを機能させる。
通信インターフェース706は、例えば燃料電池48、改質器40、水素ポンプ44、中央レギュレータ46、分散レギュレータ62、および電力測定装置52と通信し、それぞれの状態等に関する情報を受信し、またそれぞれを制御する制御信号を送信する。格納装置の一例としてのハードディスクドライブ710、ROM702、又はRAM704は、設定情報、及びCPU700を動作させるためのプログラム等を格納する。また、当該プログラムは、フレキシブルディスク720、CD−ROM722等の記録媒体に格納されていてもよい。
フレキシブルディスクドライブ712は、フレキシブルディスク720がプログラムを格納している場合、フレキシブルディスク720からプログラムを読み取りCPU700に提供する。CD−ROMドライブ714は、CD−ROM722がプログラムを格納している場合、CD−ROM722からプログラムを読み取りCPU700に提供する。
また、プログラムは記録媒体から直接RAMに読み出されて実行されても、一旦ハードディスクドライブ710にインストールされた後にRAM704に読み出されて実行されてもよい。更に、上記プログラムは単一の記録媒体に格納されても複数の記録媒体に格納されても良い。また記録媒体に格納されるプログラムは、オペレーティングシステムとの共同によってそれぞれの機能を提供してもよい。例えば、プログラムは、機能の一部または全部を行うことをオペレーティングシステムに依頼し、オペレーティングシステムからの応答に基づいて機能を提供するものであってもよい。
プログラムを格納する記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROMの他にも、DVD、PD等の光学記録媒体、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアーカードなどの半導体メモリー等を用いることができる。又、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM等の格納装置を記録媒体として使用してもよい。
以上の説明から明らかなように本実施形態によれば、制御部50は燃料電池48の出力電圧の各々に基づいて、対応する燃料電池48に対して設けられた分散レギュレータ62を制御することにより水素を燃料電池48へ提供するので、各複数の負荷54が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を対応する燃料電池48に提供することができる。
制御部50は改質器40が生成する水素の量が、複数の燃料電池48が消費する水素の総量よりも多い場合に水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵し、改質器40が生成する水素の量が燃料電池48が消費する水素の合計量より小さい場合に、中央レギュレータ46を用いて水素を分散レギュレータ62へ供給するので、複数の燃料電池48が必要とする水素の合計量を過不足なく迅速に分散レギュレータ62へ供給できる。
高純度化装置60は水素が燃料電池48に提供される前に、改質器40により生成された水素の純度を高めるので、燃料電池48の排気ガスが減少し、排気ガスを改質器40に導く配管が不要になる。改質器40は時間あたりの最大の水素生成量が、燃料電池48が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さいので、改質器40を小型にすることができる。また、定格に近い出力領域で改質器40を駆動することになるので、高い効率で改質器40を駆動することができる。
制御部50は改質器40が生成する水素の量が、複数の燃料電池48が消費する水素の総量よりも多い場合に、水素ポンプ44を用いて水素を水素貯蔵バッファ42へ貯蔵するので、水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵する必要があるときに、改質器40が生成する水素の圧力が、水素貯蔵バッファ42に水素を蓄積するための圧力より低い場合であっても、水素貯蔵バッファ42に水素を貯蔵することができる。また、改質器40の出力を高く保ち、予め定めた効率より高い効率で改質器40を駆動し続けることができる。
制御部50は複数の燃料電池48による水素の消費量の総量の変動を、水素貯蔵バッファ42を用いて緩衝することにより、改質器40の動作の変動を低減するので、改質器40の出力を変動させるときに生じるエネルギーのロスを削減できる。制御部50は電力測定装置52により測定された消費電力を複数の燃料電池48が発電するために必要な水素の総量と比較して、改質器40により生成される水素の量の方が多い場合に、水素ポンプ44を駆動することにより水素を水素貯蔵バッファ42へ加圧蓄積するので、各複数の負荷54が消費する電力を発電するために必要な量のみの水素を分散レギュレータ62に提供することができる。
制御部50は改質器40が生成した水素を、水素ポンプ44を用いて夜間に水素貯蔵バッファ42へ貯蔵するので、消費電力が少ない夜間であっても、改質器40を高い効率で駆動し続けることができる。制御部50は改質器40を停止することなく全日の間動作させ続けるので、改質器40を起動するときに生じるエネルギーのロスを削減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の実施形態に係る燃料電池システム30の構成の一例を示す。 改質器40における、出力と効率との関係の一例を示す。 燃料電池48の出力電圧に基づいて分散レギュレータ62を制御する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。 水素を水素貯蔵バッファ42に貯蔵するか否かを、水素の消費量と水素の生成量とに基づいて判定する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。 水素を貯蔵するか否かを、分散レギュレータ62に供給する水素の圧力で判定する場合の、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。 一日における水素の生成と消費の時間発展の一例を示す。 制御部50が有するコンピュータ500の構成の一例を示す。
符号の説明
40・・・改質器、44・・・水素ポンプ、46・・・中央レギュレータ、50・・・制御部、56・・・バイパス配管、60・・・高純度化装置、62・・・分散レギュレータ、48・・・燃料電池、52・・・電力測定装置、54・・・負荷、30・・・燃料電池システム

Claims (10)

  1. 水素を生成する改質器と、
    前記改質器により生成された水素を貯蔵する水素貯蔵バッファと、
    前記改質器が生成した水素により発電する複数の燃料電池と、
    前記複数の燃料電池にそれぞれ設けられ、前記複数の燃料電池のそれぞれに提供する水素の圧力を目的圧力以下に保ちつつ水素を前記複数の燃料電池にそれぞれ提供する分散レギュレータと、
    前記改質器により生成された水素を前記水素貯蔵バッファへ加圧蓄積する水素ポンプと、
    前記水素貯蔵バッファに貯蔵された水素を、前記分散レギュレータへ提供する中央レギュレータと、
    前記改質器が生成した水素を、前記水素貯蔵バッファ、前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを経由させずに前記分散レギュレータへ供給するバイパス配管と、
    前記複数の燃料電池のそれぞれから提供される電力により動作する複数の負荷のそれぞれの消費電力を測定する電力測定装置と、
    前記複数の燃料電池のそれぞれの出力電圧に基づいて、前記複数の燃料電池のうちの対応する燃料電池に対して設けられた前記分散レギュレータを制御することにより、前記複数の負荷のそれぞれの消費電力を発電するために必要な量の水素を前記複数の燃料電池へそれぞれ提供するとともに、前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを用いて、前記複数の負荷の消費電力を発電するために必要な水素の合計量を前記分散レギュレータに提供する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記電力測定装置により測定された消費電力を前記複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、前記改質器により生成される水素の量の方が少ない場合に、前記電力測定装置により測定された消費電力に基づいて前記水素貯蔵バッファから提供すべき不足する水素の量を計算し、計算された水素の量に基づいて、前記中央レギュレータを制御して前記水素貯蔵バッファから前記分散レギュレータに不足する量の水素を提供し、前記電力測定装置により測定された消費電力を前記複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、前記改質器により生成される水素の量の方が多い場合に、前記電力測定装置により測定された消費電力に基づいて前記水素貯蔵バッファに貯蔵すべき余剰となる水素の量を計算し、計算された水素の量に基づいて、前記水素ポンプを駆動することにより前記水素貯蔵バッファへ余剰となる量の水素を加圧蓄積し、
    前記バイパス配管および前記水素貯蔵バッファから前記分散レギュレータに提供される水素の圧力が、前記制御部が前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを制御することによって予め定められた値に維持される
    燃料電池システム。
  2. 水素が前記分散レギュレータに提供される前に、前記改質器により生成された水素の純度を高める高純度化装置
    を更に備える請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記改質器は、時間あたりの最大の水素生成量が、前記複数の燃料電池が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さい
    請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御部は、前記改質器を停止することなく全日の間動作させ続ける
    請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 複数の住居を有する集合住宅であって、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池システム
    を備え、
    前記複数の住居のそれぞれは、前記燃料電池、前記負荷および前記分散レギュレータを有する
    集合住宅。
  6. 改質器を用いて、水素を生成するステップと、
    水素ポンプを用いて、前記改質器により生成された水素を水素貯蔵バッファへ加圧蓄積するステップと、
    複数の燃料電池にそれぞれ設けられた分散レギュレータを用いて、前記複数の燃料電池のそれぞれに提供する水素の圧力を目的圧力以下に保ちつつ水素を前記複数の燃料電池にそれぞれ提供するステップと、
    中央レギュレータを用いて、前記水素貯蔵バッファに貯蔵された水素を前記分散レギュレータへ提供するステップと、
    前記改質器が生成した水素を前記水素貯蔵バッファ、前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを経由させずに前記分散レギュレータへ供給するバイパス配管を介して、前記改質器が生成した水素を前記分散レギュレータへ供給するステップと、
    前記複数の燃料電池を用いて、前記改質器が生成した水素により発電するステップと、
    前記複数の燃料電池のそれぞれから提供される電力により動作する複数の負荷のそれぞれの消費電力を測定するステップと、
    前記複数の燃料電池のそれぞれの出力電圧に基づいて、前記複数の燃料電池のうちの対応する前記燃料電池に対して設けられた前記分散レギュレータを制御することにより、前記複数の負荷のそれぞれの消費電力を発電するために必要な量の水素を前記複数の燃料電池へそれぞれ提供するとともに、前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを用いて、前記複数の負荷の消費電力を発電するために必要な水素の合計量を前記分散レギュレータに提供する制御ステップと
    を備え、
    前記制御ステップは、前記測定された消費電力を前記複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、前記改質器により生成される水素の量の方が少ない場合に、前記測定された消費電力に基づいて前記水素貯蔵バッファから提供すべき不足する水素の量を計算し、計算された水素の量に基づいて、前記中央レギュレータを制御して前記水素貯蔵バッファから前記分散レギュレータに不足する量の水素を提供し、前記測定された消費電力を前記複数の燃料電池が発電するために必要な水素の総量と比較して、前記改質器により生成される水素の量の方が多い場合に、前記測定された消費電力に基づいて前記水素貯蔵バッファに貯蔵すべき余剰となる水素の量を計算し、計算された水素の量に基づいて、前記水素ポンプを駆動することにより前記水素貯蔵バッファへ余剰となる量の水素を加圧蓄積し、
    前記制御ステップで前記水素ポンプおよび前記中央レギュレータを制御することによって、前記バイパス配管および前記水素貯蔵バッファから前記分散レギュレータに提供される水素の圧力が予め定められた値に維持される
    燃料電池システム制御方法。
  7. 水素が前記燃料電池に提供される前に、高純度化装置を用いて、前記改質器により生成された水素の純度を高めるステップ
    を更に備える請求項6に記載の燃料電池システム制御方法。
  8. 前記制御ステップは、更に、前記改質器を停止することなく全日の間動作させ続ける
    請求項6または7に記載の燃料電池システム制御方法。
  9. 前記改質器は、時間あたりの最大の水素生成量が、前記複数の燃料電池が消費する時間あたりの最大の水素消費量の合計量よりも小さい
    請求項6から8のいずれか一項に記載の燃料電池システム制御方法。
  10. 前記燃料電池、前記分散レギュレータおよび前記負荷は、集合住宅が有する複数の住居のそれぞれに設けられる
    請求項6から9のいずれか一項に記載の燃料電池システム制御方法。
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