JP3877201B2 - 電極の清掃装置 - Google Patents
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- B23K9/00—Arc welding or cutting
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用中においてガスノズルの内部やチップの先端部に堆積したスパッターを簡単に除去することができる電極の清掃装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば自動車部品のような各種部品をスポット的に連結する手段としてアーク溶接が広く利用されている。このアーク溶接に使用される電極としては、チップホルダーの先端に装着したコンタクトチップの周りを円筒状のガスノズルで覆ったものが一般的に用いられている。一方、電気溶接を継続していると、前記ガスノズルの内部やコンタクトチップの先端部にスッパターと称される溶接屑や塵等の付着物が堆積し、このスパッターが正確に溶接処理を行うのを邪魔するおそれがあるため、定期的に電極を取り外して清掃するか、若しくは電極を新しいものに交換する必要があった。
【0003】
しかしながら、電極を清掃するにはロボットアーム等の装置より取り外した後、更にガスノズルとコンタクトチップを分解し、それぞれを人手によってブラッシングする等の作業が必要で、面倒なうえに完全な清掃も難しく、また長時間要するという問題点があった。また、新しい電極に交換すれば清掃処理が不要であるが、コスト的に高くなるとともに、資源の無駄使いになり省資源に反するという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、ガスノズルの内部やコンタクトチップの先端部に堆積する付着物を、電極をバラバラに分解することなく組み立てたままの状態で清掃処理を行うことが可能で、簡単かつ確実に除去することができる電極の清掃装置を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の電極の清掃装置は、チップホルダーの先端に装着したコンタクトチップの周りを円筒状のガスノズルで覆った電極の清掃装置であって、軸方向に回転可能な円筒状ホルダーを基台上に設けて、このホルダーの先端部に前記ガスノズルの内径と略等しい外径を有しガスノズルとコンタクトチップの隙間内に挿入可能なノズル清掃用のコイルスプリングを取り付け、前記ホルダーの上端には、コイルスプリング内に位置しコンタクトチップの先端部に当接するチップ清掃用のカッターを取り付けたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図面は、本発明を自動車用部品のアーク溶接に使用される電極10を清掃する場合を示すものであり、図1において1は基台、2はこの基台1上に設けられた軸方向に回転可能な円筒状のホルダー、3は該ホルダー2を回転するためのモータ等の駆動源である。なお、電極10はチップホルダー11の先端に装着したコンタクトチップ12の周りを円筒状のガスノズル13で覆ったものである。
【0007】
そして、このホルダー2の先端部には、前記電極10のガスノズル13の内径と略等しい外径を有しガスノズル13とコンタクトチップ12の隙間内に挿入可能なノズル清掃用のコイルスプリング4が取り付けられている。このコイルスプリング4の取り付け方法としては、図示のものでは、ホルダー2の先端部にコイルスプリング4の内径と等しい外径を有する円筒部材2aが突設されており、該円筒部材2aにコイルスプリング4を嵌合したうえ外側から金属製の帯状バンド5で巻き締めて固定したものとしてある。
【0008】
また、前記ホルダー2の円筒部材2aの上端には、コイルスプリング内に位置しコンタクトチップ12の先端部に当接するチップ清掃用のカッター6を取り付けたものとすることもできる。このカッター6としては、図3(b)に示されるように、上端面に複数個の切り欠き部が形成されて刃部を形成したものを用いることができ、この場合にはノズルの清掃と同時にカッター先端部の清掃もできることとなり好ましい。なおカッター6は、図3(a)に示されるように、下部に垂設したロッド6aの下端面をホルダー2内に内蔵したスプリング7により常に上向きの弾発力が付与されるよう構成されており、コンタクトチップ12の先端部に常に当接して確実な清掃処理が行えるようになっている。
【0009】
このように構成されたものは、チップホルダー11の先端に装着したコンタクトチップ12の周りを円筒状のガスノズル13で覆った電極10の清掃装置であって、軸方向に回転可能な円筒状ホルダー2を基台1上に設けて、このホルダー2の先端部に前記ガスノズル13の内径と略等しい外径を有しガスノズル13とコンタクトチップ12の隙間内に挿入可能なノズル清掃用のコイルスプリング4を取り付けたものであり、図2に示されるように、前記ガスノズル13をコイルスプリング4に嵌合して駆動源3を始動させると該コイルスプリング4が回転してガスノズル内面に堆積したスパッターを掻き落とす構造である。
この場合、コイルスプリング4の外径はガスノズル13の内径と略等しいものとしてあるので、ガスノズル内面に密着して確実にスパッターを掻き落とすことができることとなる。また、ガスノズル13の挿入方向が若干ズレたとしても、コイルスプリング4の撓みによりガスノズル内面に確実に密着させることができるので清掃処理に影響はなく、ガスノズル内面を傷付けることもない。更には、掻き落としたスパッターもコイルスプリング4の隙間を通して自然に落下するのでコイルスプリング4に悪影響を与えることもなく、また特別なスパッター除去手段を設ける必要もない。
【0010】
一方、ホルダー2の先端部に電極10のコンタクトチップ12先端に当接するチップ清掃用のカッター6を取り付けた場合には、コイルスプリング4の回転に同期してカッター6も回転するため、コンタクトチップ12の先端部が研削されて表面に堆積したスパッターが効率よく除去されることとなる。
このようにして電極10の清掃処理を終えた後は、電極10をコイルスプリング4から抜き取り再度ロボットアーム等にセットして利用に供されるが、従来のように清掃に際して電極10のガスノズル12とコンタクトチップ12を分解あるいは組立する必要がないため、簡単かつ短時間で清掃処理を終えることができることとなる。
【0011】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明はホルダー内部やチップ先端部に堆積する付着物を、電極をバラバラに分解することなく組み立てたままの状態で清掃処理を行うことが可能で、簡単かつ確実に除去することができるものである。よって本発明は従来の問題点を一掃した電極の清掃装置として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す正面図である。
【図2】清掃状態を示す正面図である。
【図3】(a)はホルダーの正面図、(b)はカッターの平面図である。
【符号の説明】
1 基台
2 ホルダー
4 コイルスプリング
6 カッター
10 電極
12 コンタクトチップ
13 ガスノズル
Claims (1)
- チップホルダー(11)の先端に装着したコンタクトチップ(12)の周りを円筒状のガスノズル(13)で覆った電極(10)の清掃装置であって、軸方向に回転可能な円筒状ホルダー(2)を基台(1)上に設けて、このホルダー(2)の先端部に前記ガスノズル(13)の内径と略等しい外径を有しガスノズル(13)とコンタクトチップ(12)の隙間内に挿入可能なノズル清掃用のコイルスプリング(4)を取り付け、前記ホルダー(2)の上端には、コイルスプリング内に位置しコンタクトチップ(12)の先端部に当接するチップ清掃用のカッター(6)を取り付けたことを特徴とする電極の清掃装置。
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- 2001-10-26 JP JP2001329163A patent/JP3877201B2/ja not_active Expired - Lifetime
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