JP3874960B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示基板等の基板にレジストを塗布し、これを露光した後現像処理する一連の工程を実施する複数の処理ユニットからなる基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(LCD)の製造においては、ガラス製の矩形のLCD基板にフォトレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、回路パターンに対応してレジスト膜を露光し、これを現像処理するという、いわゆるフォトリソグラフィー技術により回路パターンが形成される。
【0003】
このレジスト液を塗布する工程では、矩形のLCD基板は、レジストの定着性を高めるために、アドヒージョン処理ユニットにて疎水化処理(HMDS処理)され、冷却ユニットで冷却後、レジスト塗布ユニットに搬入される。
【0004】
レジスト塗布ユニットでは、矩形の基板をスピンチャック上に保持した状態で回転させながら、その上方に設けられたノズルから基板の表面中心部にレジスト液を供給し、基板の回転による遠心力によってレジスト液を拡散させ、これにより、基板の表面全体にレジスト膜が塗布される。
【0005】
このレジスト液が塗布された基板は、周縁の余分なレジストが除去された後、加熱処理ユニットに搬入され、プリベーク処理が行われる。次いで、基板は、冷却ユニットで冷却された後、露光装置に搬送され、そこで所定のパターンが露光される。そして、その後現像処理され、ポストベーク処理が施されて、所定のレジストパターンが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなLCD基板の塗布・現像工程において、加熱処理ユニットによるプリベーク処理およびポストベーク処理を行う際には、加熱プレートに基板を直接載置するか、または加熱プレートに基板が直接接触することを避け、加熱プレートの固定ピンに載置して加熱プレートからの輻射熱によって加熱する、いわゆるプロキシミティー方式が採用される。
【0007】
しかしながら、上記いずれの場合でも基板が加熱される際、その中央部が比較的速く昇温され、その周辺部は中央部よりも遅く昇温される傾向がある。その結果、中央部と周辺部との温度差が生じ、それに起因して、基板の周辺部に「反り」が生じる場合がある。また、近年、LCD基板の薄型化が進み、基板自体に「撓み」が生じやすくなっている。このような「反り」や「撓み」が生じると、加熱プレート自体の温度均一性をいくら向上しても、熱履歴が部分的にばらつき、処理均一性の低下につながり、現像処理後に回路パターンの線幅の変動を招ねくおそれがある。
【0008】
一方、熱履歴を均一にするために、基板を降下して加熱プレートに載置する際、基板を段階的に降下して、基板を段階的に加熱プレートに近づけ、基板の中央部と周辺部とを徐々に加熱して、基板の面内温度が均一になるようにして反りを防止する方法が考えられている。
【0009】
しかしながら、このように面内温度がある程度均一化されたとしても、「撓み」が生じた場合に熱履歴を十分に均一にすることは困難である。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、基板の「反り」や「撓み」を有効に防止して基板の搬送や処理を行うことができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、基板に対するレジスト塗布処理、露光後の現像処理、およびそれらの前後に行う熱的処理を含む一連の工程を実施する基板処理装置であって、
前記基板を加熱処理する加熱処理ユニットを含む前記一連の工程を実施するための複数の処理機構と、
前記各処理ユニットに対する基板の搬入出を行うための搬送機構と、
前記加熱処理ユニットの外部に設けられ、基板の下面にパレットを密着させた状態で装着するパレット装着ポートとを具備し、
前記搬送機構により、前記加熱処理ユニットに、このパレットが装着された状態の基板が搬入され、
前記パレットは、基板の反りや撓みを抑制するために、
内部に設けられた吸気路と、
この吸気路から延び、前記基板を吸着する吸着孔と、
外部の吸引手段により前記吸気路内を吸引する吸気口と、
吸引後に前記吸気口を閉じる蓋と、
を有することを特徴とする基板処理装置が提供される。
【0012】
本発明の第2の観点によれば、基板に対するレジスト塗布処理、露光後の現像処理、およびそれらの前後に行う熱的処理を含む一連の工程を実施する基板処理装置であって、
前記基板を加熱処理する加熱処理ユニットを含む前記一連の工程を実施するための複数の処理機構と、
前記各処理ユニットに対する基板の搬入出を行うための搬送機構と、
基板の下面にパレットを密着させた状態で装着するパレット装着ポートとを具備し、
前記搬送機構により、前記加熱処理ユニットに、このパレットが装着された状態の基板が搬入され、
前記搬送機構は、前記加熱処理ユニットによる加熱後に前記基板と前記パレットとを別々に搬送するためにパレットを専用で搬送する保持アームを有し、
前記パレットは、基板の反りや撓みを抑制するために、
内部に設けられた吸気路と、
この吸気路から延び、前記基板を吸着する吸着孔と、
外部の吸引手段により前記吸気路内を吸引する吸気口と、
吸引後に前記吸気口を閉じる蓋と、
を有することを特徴とする基板処理装置が提供される。
【0020】
このような構成によれば、パレット装着ポートにおいて基板の下面にパレットを密着させた状態で装着するので、基板搬送および処理の際に、基板に「反り」や「撓み」が生じることを有効に防止することができる。また、基板がこのようなパレットに密着された状態で加熱処理を行うユニットに搬入された際には、このように基板に「反り」や「撓み」が生じることを防止することができる他、加熱プレートの熱がパレットを介して基板へ速やかに伝熱されて基板を均一に加熱することができるので、基板の熱履歴の部分的ばらつきによる処理の不均一を回避することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される塗布処理ユニットを備えたLCD基板のレジスト塗布・現像処理システムを示す斜視図である。
【0025】
この塗布・現像処理システムは、複数の基板Gを収容するカセットCを載置するカセットステーション1と、基板Gにレジスト塗布および現像を含む一連の処理を施すための複数の処理ユニットを備えた処理部2と、露光装置(図示せず)との間で基板Gの受け渡しを行うためのインターフェイス部3とを備えており、処理部2の両端にそれぞれカセットステーション2およびインターフェイス部3が配置されている。
【0026】
カセットステーション1は、カセットCと処理部2との間でLCD基板の搬送を行うための搬送機構10を備えている。そして、カセットステーション1においてカセットCの搬入出が行われる。また、搬送機構10はカセットの配列方向に沿って設けられた搬送路10a上を移動可能な搬送アーム11を備え、この搬送アーム11によりカセットCと処理部2との間で基板Gの搬送が行われる。
処理部2は、前段部2aと中段部2bと後段部2cとに分かれており、それぞれ中央に搬送路12、13、14を有し、これら搬送路の両側に各処理ユニットが配設されている。そして、これらの間には中継部15、16が設けられている。
【0027】
前段部2aは、搬送路12に沿って移動可能な主搬送装置17を備えており、搬送路12の一方側には、2つの洗浄ユニット(SCR)21a、21bが配置されており、搬送路12の他方側には紫外線照射装置(UV)および冷却装置(COL)が上下に重ねられてなる紫外線照射/冷却ユニット25、2つの加熱処理装置(HP)が上下に重ねられてなる加熱処理ユニット26、および2つの冷却装置(COL)が上下に重ねられてなる冷却ユニット27が配置されている。
【0028】
また、中段部2bは、搬送路13に沿って移動可能な主搬送装置18を備えており、搬送路13の一方側には、レジスト塗布処理ユニット(CT)22および基板Gの周縁部のレジストを除去する周縁レジスト除去ユニット(ER)23が一体的に設けられており、搬送路13の他方側には、2つの加熱装置(HP)が上下に重ねられてなる加熱処理ユニット28、加熱処理装置(HP)と冷却処理装置(COL)が上下に重ねられてなる加熱処理/冷却ユニット29、およびアドヒージョン処理装置(AD)と冷却装置(COL)とが上下に積層されてなるアドヒージョン処理/冷却ユニット30が配置されている。
【0029】
さらに、後段部2cは、搬送路14に沿って移動可能な主搬送装置19を備えており、搬送路14の一方側には、3つの現像処理ユニット(DEV)24a、24b、24cが配置されており、搬送路14の他方側には2つの加熱処理装置(HP)が上下に重ねられてなる加熱処理ユニット31、および加熱処理装置(HP)と冷却装置(COL)が上下に積層されてなる2つの加熱処理/冷却ユニット32、33が配置されている。
【0030】
上記主搬送装置17,18,19は、それぞれ水平面内の2方向のX軸駆動機構、Y軸駆動機構、および垂直方向のZ軸駆動機構を備えており、さらにZ軸を中心に回転する回転駆動機構を備えており、それぞれ基板Gを支持するアーム17a,18a,19aを有している。
【0031】
なお、処理部2は、搬送路を挟んで一方の側に洗浄処理ユニット21a、レジスト処理ユニット22、現像処理ユニット24aのようなスピナー系ユニットのみを配置しており、他方の側に加熱処理ユニットや冷却処理ユニット等の熱系処理ユニットのみを配置する構造となっている。
【0032】
また、中継部15、16のスピナー系ユニット配置側の部分には、薬液供給ユニット34が配置されており、さらにメンテナンスが可能なスペース35が設けられている。
【0033】
インターフェイス部3は、処理部2との間で基板を受け渡しする際に一時的に基板を保持するエクステンション36と、さらにその両側に設けられた、バッファーカセットを配置する2つのバッファーステージ37と、これらと露光装置(図示せず)との間の基板Gの搬入出を行う搬送機構38とを備えている。搬送機構38はエクステンション36およびバッファステージ37の配列方向に沿って設けられた搬送路38a上を移動可能な搬送アーム39を備え、この搬送アーム39により処理部2と露光装置との間で基板Gの搬送が行われる。
【0034】
このように各処理ユニットを集約して一体化することにより、省スペース化および処理の効率化を図ることができる。
【0035】
このように構成される塗布・現像処理システムにおいては、カセットC内の基板Gが、処理部2に搬送され、処理部2では、まず、前段部2aの紫外線照射/冷却ユニット25の紫外線照射装置(UV)で表面改質・洗浄処理が行われ、その後そのユニットの冷却装置(COL)で冷却された後、洗浄ユニット(SCR)21a,21bでスクラバー洗浄が施され、前段部2aに配置された加熱処理装置(HP)の一つで加熱乾燥された後、冷却ユニット27のいずれかの冷却装置(COL)で冷却される。
【0036】
その後、基板Gは中段部2bに搬送され、レジストの定着性を高めるために、ユニット30の上段のアドヒージョン処理装置(AD)にて疎水化処理(HMDS処理)され、下段の冷却装置(COL)で冷却後、レジスト塗布ユニット(CT)22でレジストが塗布され、周縁レジスト除去ユニット(ER)23で基板Gの周縁の余分なレジストが除去される。その後、基板Gは、中段部2bに配置された加熱処理装置(HP)の一つでプリベーク処理され、ユニット29または30の下段の冷却装置(COL)で冷却される。
【0037】
その後、基板Gは中継部16から主搬送装置19にてインターフェイス部3を介して露光装置に搬送されてそこで所定のパターンが露光される。そして、基板Gは再びインターフェイス部3を介して搬入され、必要に応じて後段部2cのいずれかの加熱処理装置(HP)でポストエクスポージャーベーク処理を行った後、現像処理ユニット(DEV)24a,24b,24cのいずれかで現像処理され、所定の回路パターンが形成される。現像処理された基板Gは、後段部2cのいずれかの加熱処理装置(HP)にてポストベーク処理が施された後、冷却装置(COL)にて冷却され、主搬送装置19,18,17および搬送機構10によってカセットステーション1上の所定のカセットに収容される。
【0038】
次に、図2ないし図4を参照しつつ、本実施の形態に係る加熱処理装置(HP)について説明する。図2は、本実施の形態に係る加熱処理装置(HP)の断面図であり、図3は、図2に示した加熱処理装置(HP)に用いる金属製のパレットの平面図であり、図4は、図2に示した加熱処理装置(HP)の断面図であって、基板の加熱処理状態を示す。
【0039】
図2に示すように、加熱処理処理装置(HP)には、昇降自在のカバー41が設けられ、このカバー41の下側には、基板Gを加熱するための加熱プレート42がその加熱面を水平にして配置されいてる。この加熱プレート42には、ヒーター(図示せず)が装着されており、所望の温度に設定可能となっている。
【0040】
この加熱プレート42と基板Gとの間には、加熱プレート42からの熱を基板Gに伝熱するための伝熱パレット43が介在されている。この伝熱パレット43は良熱伝導性の材料で構成されていることが好ましく、例えばアルミニウム等の金属で構成される。
【0041】
また、加熱プレート42の複数の孔を通挿して、伝熱パレット42を昇降するための複数の第1のリフトピン44が昇降自在に設けられていると共に、加熱プレート42および伝熱パレット43の複数の孔を通挿して、基板Gを昇降するための複数の第2のリフトピン45が昇降自在に設けられている。これら第1および第2のリフトピン44,45は、それぞれ、水平に延在された支持部材46,47を介して、昇降機構48により昇降されるようになっている。
【0042】
これにより、昇降機構48により第1のリフトピン44が上昇されて伝熱パレット43が上方位置にある状態で、第2のリフトピン45が上昇して、搬入された基板Gを受け取り、次いで、図4に示すように、第1のリフトピン44が降下して、伝熱パレット43を加熱プレート42上に載置し、その後、第2のリフトピン45が降下して、基板Gを伝熱パレット43上に載置し、加熱処理終了後、図2に示すように、第2のリフトピン45が再び上昇して基板Gを搬出位置まで持ち上げ、第1リフトピン44が上昇して伝熱パレット43を冷却位置に持ち上げるようになっている。
【0043】
加熱プレート42の上面には、伝熱パレット43を吸着するためのバキューム溝50が設けられており、このバキューム溝50には、吸引孔51が連通されて、吸引機構52により吸引されるようになっている。この吸引機構52を作動させることにより、伝熱パレット43を加熱プレート42に真空吸着させることができる。また、金属製のパレット43の上面にも、図3にも示すように、基板Gを吸着するための環状のバキューム溝53が設けられており、このバキューム溝53には、吸引孔54および吸引孔55が連通され、図4に示すように、伝熱パレット43が加熱プレート42に吸着された際に、吸引機構56が吸引孔に連通され、この状態で吸引機構56を作動させることにより、基板Gを伝熱パレット43に真空吸着させ、これらを密着させるようになっている。
【0044】
次に、このような加熱処理装置(HP)による処理について説明する。
まず、図2に示すように、昇降機構48により第1のリフトピン44が上昇されてパレット43が上方位置にある状態で、第2のリフトピン45が上昇して、搬入された基板Gを受け取る。
【0045】
次いで、図4に示すように、第1のリフトピン44が降下して、伝熱パレット43が加熱プレート42上に載置され、吸引機構52により吸引孔51を介してバキューム溝50が吸引され、伝熱パレット43が加熱プレート42に吸着される。
【0046】
その後、第2のリフトピン45が降下して、基板Gが伝熱パレット43上に載置され、吸引機構56により吸引孔54,55を介してバキューム溝53が吸引されて基板Gが金属製のパレット43に真空吸着され、基板Gが伝熱パレット43に密着される。
【0047】
この状態で加熱プレート42により基板Gの加熱処理が開始される。この場合に、伝熱パレット43が基板Gに密着させるまでの間、加熱プレート42からの熱は、伝熱パレット43によって一時的に遮断されているため、基板Gには熱による反りは生じない。そして、基板Gが伝熱パレット43に密着された後は、基板Gが伝熱パレットに拘束された状態で加熱プレート42に載置されているので、基板に「反り」や「撓み」が生じることを防止することができる。また、伝熱パレット43が基板Gに密着しているので、加熱プレート42の熱が伝熱パレット43を介して基板Gへ速やかに伝熱されて基板Gを均一に加熱することができる。したがって、基板Gの熱履歴の部分的ばらつきによる処理の不均一を回避することができる。具体的には現像後の線幅の均一化を図ることができる。
【0048】
加熱処理終了後、図2に示すように、第2のリフトピン45が再び上昇されて基板Gが搬出位置まで持ち上げられ、主搬送装置18により搬出されるとともに、第1リフトピン44が上昇されて伝熱パレット43が冷却位置に持ち上げられる。
【0049】
なお、この先行の基板Gへの加熱処理が終了した後、後続の基板Gへの加熱処理を開始するまでの間に、金属製のパレット43の温度が所定温度以下まで低下されていない場合には、温度が低下していない伝熱パレット43に後続の基板Gを載置した際に、その基板が急激に加熱され、「反り」が生じる虞れがある。
【0050】
したがって、このような対策として、図5に示すように、冷却手段としてファン60を設け、先行の基板Gへの加熱処理が終了した時点で、伝熱パレット43を冷却位置に位置させるとともにファン60により伝熱パレット43を冷却し、パレット43の温度を所定温度以下に低下させることが有効である。なお、冷却手段はファン60に限らず、パレット43上方に水冷またはガス冷却構造の冷却板を上下動可能に設けこの冷却板をパレット43に接触させることや、搬送アームによってパレット43に冷却板を載置すること等、種々のものを採用することができる。
【0051】
また、このような熱の影響を排除するための他の対策としては、伝熱パレット43を有する加熱処理装置(HP)を複数個設け、先行の基板Gについて一つの加熱処理装置(HP)を使用した後、後続の基板Gについては、他の加熱処理装置を使用することが挙げられる。これにより、伝熱パレット43の温度がある程度低下してから基板Gを搬入することができる。
【0052】
さらに、上の例とは異なり、伝熱パレット43を第1のリフトピン44に固定するのではなく、取り外せるようにし、基板Gの搬入時に伝熱パレット43も搬入するようにするようにすることによってもこのような熱影響を排除することができる。
【0053】
伝熱パレット43に基板Gを吸着させる際には、図6に示すように、第1のリフトピン44の内部に吸引孔57を設け、この吸引孔57を介して吸引を行って基板Gを伝熱パレット43に真空吸着させることもできる。この場合には、伝熱パレット43の吸着溝53および吸着孔54に対応する位置に第1の支持ピン44がくるようにすればよい。このようにすることにより、伝熱パレット43を加熱プレート42に載置しない状態でも基板Gを伝熱パレット43に容易に吸着させることができる。そして、その後に伝熱パレット43を下降して加熱プレート42に載置しても、パレット43が基板Gを拘束しているので、加熱プレート42からの熱で基板Gが反ることがなく、基板Gを段階的に下降させる等の操作は不要となる。
【0054】
上述した実施の形態では、加熱処理装置(HP)における処理のみに伝熱パレット43を用いたが、この伝熱パレット43を基板Gの下側に密着させた状態で、主搬送装置17,18,19により、レジスト塗布・現像処理システムの少なくとも一部の処理装置に搬送し処理するようにしてもよい。このようにパレット43に密着された状態で基板を搬送し、処理することにより、基板Gに「反り」や「撓み」がほとんどない状態で基板Gの搬送および処理を行うことができる。
【0055】
この場合には、システム1内に基板Gに放熱パレット43を装着するパレット装着ポートが必要であるが、このようなポートは種々の位置に配置することが可能である。例えば、図7に示すように、カセットステーション1にパレット装着ポート80を配置してもよいし、また、図8に示すように、2段の加熱処理装置(HP)を備えた加熱処理ユニット28の下段の加熱処理装置の代わりに、パレット装着ポート81を配置することもできる。
【0056】
この場合に、このようにパレット43を装着した状態で処理可能な処理装置としては、上述の加熱処理装置(HP)の他、例えば、冷却処理装置(COL)、表面洗浄ユニット(SCR)、現像処理ユニット(DEV)などである。なお、周縁レジスト除去ユニット(ER)や裏面洗浄ユニット(SCR)では、パレットは処理の妨げとなるおそれがあるので、これらの処理ユニットには、パレットを外した状態で搬入するように構成することが好ましい。
【0057】
パレット43を基板Gに装着するタイミングとしては、例えば、周縁レジスト除去ユニット(ER)の処理が終了した後、または、カセットステーション1から基板Gを取り出す際を挙げることができる。特に、周縁レジスト除去ユニット(ER)の処理が終了した後に装着することにより、次のプリベーク処理において、基板Gを均一に熱処理することができるので好ましく、この場合には加熱処理ユニット28の位置のパレット装着ポート81を設けることが好都合である。
【0058】
また、パレット43を基板Gに密着した状態でシステム内を搬送する場合には、真空吸着力が経時的に小さくなるおそれがあるため、システム内の適宜の位置で真空引きできるように構成することが好ましい。この場合に、図9の平面図(a)および側面図(b)に示すように、パレット43内部に吸気路91を設け、吸気路91から上方に延びるように複数の基板吸着孔92を形成し、かつパレット43側面に吸気口93を設けて、吸気口93から適宜の吸引手段で吸引し、吸引後に吸気路93に蓋94をすることにより、吸着保持力を上昇させることができる。
【0059】
このように、基板の搬送および熱処理以外にパレットを用いる場合には、上述したようにパレットの「反り」や「撓み」を抑制する効果のほうが大きいから、パレットには必ずしも伝熱効果を奏する必要はない。
【0060】
なお、このように、システム内にパレット装着ポートを設ける場合には、前述の加熱処理装置(HP)において加熱処理にのみパレット43を使用する際に、予めパレット43と基板Gとを密着した状態で搬入することが可能となり、加熱処理装置(HP)でパレット43を装着することが不要となり、リフトピンに真空吸着孔を設けること等が不要となる。この場合に、加熱後、パレット43と基板Gとを別々に搬送する必要があるが、これは主搬送装置17,18,19にパレット専用のアームを設けることにより実現することができる。その際に、パレット43の吸着孔が微小になっており、そこから空気が侵入して加熱終了時に吸着力が切れるようにすることにより、加熱後の搬送をスムーズに行うことができる。また、パレット装着ポートに冷却機構を設けることにより、加熱終了後のパレットをそこで冷却させることが可能となる。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、レジスト塗布・現像処理システムに本発明を適用した場合について説明したが、他の用途に用いる加熱処理装置に対して適用可能である。また、基板としてLCD基板の場合について説明したが、液晶表示装置用のカラーフィルター基板、半導体ウエハ等、他の基板に対して適用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、加熱プレートによる基板の加熱時に、伝熱パレットが基板に密着した状態で加熱プレートと基板との間に介装されているので、基板に「反り」や「撓み」が生じることを防止することができ、また、加熱プレートの熱が伝熱パレットを介して基板へ速やかに伝熱されて基板を均一に加熱することができ、基板の熱履歴の部分的ばらつきによる処理の不均一を回避することができる。
【0063】
また、基板に対するレジスト塗布処理、露光後の現像処理、およびそれらの前後に行う熱的処理を含む一連の工程を実施する基板処理装置において、パレット装着ポートにおいて基板の下面にパレットを密着させた状態で装着し、これを搬送装置で少なくとも一部処理機構へ搬送するので、基板搬送および処理の際に、基板に「反り」や「撓み」が生じることを有効に防止することができる。また、基板がこのようなパレットに密着された状態で加熱処理を行うユニットに搬入された際には、このように基板に「反り」や「撓み」が生じることを防止することができるほか、また、加熱プレートの熱がパレットを介して基板へ速やかに伝熱されて基板を均一に加熱することができるので、基板の熱履歴の部分的ばらつきによる処理の不均一を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるLC基板のレジスト塗布・現像処理システムを示す平面図。
【図2】本実施の形態に係る加熱処理装置(HP)を示す断面図。
【図3】図2に示した加熱処理装置(HP)に用いる伝熱パレットの平面図。
【図4】図2に示した加熱処理装置(HP)の基板加熱処理状態を示す断面図。
【図5】加熱処理装置の他の実施形態を示す断面図。
【図6】基板を伝熱パレットに吸着させる吸着機構の他の構成を示す図。
【図7】パレット装着ポートの配置位置の一例を示す平面図。
【図8】パレット装着ポートの配置位置の他の例を示す側面図。
【図9】基板を伝熱パレットに吸着させる吸着機構のさらに他の構成を示す平面図および側面図。
【符号の説明】
28,29;加熱処理ユニット
42;加熱プレート
43;伝熱パレット
44;第1のリフトピン
45;第2のリフトピン
48;昇降機構
50;バキューム溝
53;バキューム溝
80,81;パレット装着ポート
HP;加熱処理装置
G;LCD基板
Claims (5)
- 基板に対するレジスト塗布処理、露光後の現像処理、およびそれらの前後に行う熱的処理を含む一連の工程を実施する基板処理装置であって、
前記基板を加熱処理する加熱処理ユニットを含む前記一連の工程を実施するための複数の処理機構と、
前記各処理ユニットに対する基板の搬入出を行うための搬送機構と、
前記加熱処理ユニットの外部に設けられ、基板の下面にパレットを密着させた状態で装着するパレット装着ポートとを具備し、
前記搬送機構により、前記加熱処理ユニットに、このパレットが装着された状態の基板が搬入され、
前記パレットは、基板の反りや撓みを抑制するために、
内部に設けられた吸気路と、
この吸気路から延び、前記基板を吸着する吸着孔と、
外部の吸引手段により前記吸気路内を吸引する吸気口と、
吸引後に前記吸気口を閉じる蓋と、
を有することを特徴とする基板処理装置。 - 基板に対するレジスト塗布処理、露光後の現像処理、およびそれらの前後に行う熱的処理を含む一連の工程を実施する基板処理装置であって、
前記基板を加熱処理する加熱処理ユニットを含む前記一連の工程を実施するための複数の処理機構と、
前記各処理ユニットに対する基板の搬入出を行うための搬送機構と、
基板の下面にパレットを密着させた状態で装着するパレット装着ポートとを具備し、
前記搬送機構により、前記加熱処理ユニットに、このパレットが装着された状態の基板が搬入され、
前記搬送機構は、前記加熱処理ユニットによる加熱後に前記基板と前記パレットとを別々に搬送するためにパレットを専用で搬送する保持アームを有し、
前記パレットは、基板の反りや撓みを抑制するために、
内部に設けられた吸気路と、
この吸気路から延び、前記基板を吸着する吸着孔と、
外部の吸引手段により前記吸気路内を吸引する吸気口と、
吸引後に前記吸気口を閉じる蓋と、
を有することを特徴とする基板処理装置。 - 加熱処理後の前記パレットを冷却する冷却機構を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
- 前記冷却機構は、前記パレット装着ポートに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
- 前記パレットは、前記基板を吸着する微少の吸着孔を有し、前記吸着孔から空気が侵入することにより、加熱終了時に吸着力が切れるようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
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