JP3873170B2 - 電子カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、手首等の身体に装着して手軽に携帯することのできる電子カメラに関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
今日においては、電子カメラの小型化が急速に図られており、その中には一体的に設けられたバンドにより、手首に装着して携帯可能なリスト型の電子カメラ(以下、リスト型カメラという)も出現するに至っている。このリスト型カメラにあっては、カメラ本体の側面部にレンズが配置されている。したがって、ユーザは、リスト型カメラを一方の左手首に装着して、レンズを被写体に向け、右手指でシャッター操作することにより、撮像を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、リスト型カメラは、手首に装着して携帯しそのまま撮像できることから、携帯性や機動性の面では優れる。しかし、左手首に装着したカメラのレンズは固定的であることから、所望の被写体を撮像することが困難となったり、迅速あるいは自由に所望の被写体を撮像することができないという欠点を有する。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、携帯性や機動性を損なうことなく、撮像する被写体の自由度を向上させることのできる電子カメラを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明にかかる電子カメラにあっては、バンドにより腕に取り付けられる支持体と、この支持体に12時6時方向に摺動可能に取り付けられ、12時側の端部に被写体を結像するレンズが配置されると共に、このレンズにより結像された被写体を撮像する撮像手段を有するカメラ本体とを備え、前記カメラ本体の摺動方向に沿った両端部には、湾曲状の凹条又は凸条が形成され、前記支持体には、前記カメラ本体側面の湾曲状の凹条又は凸条に嵌合する湾曲状の凸条又は凹条が形成され、前記カメラ本体を12時方向に摺動させると、前記カメラ本体が斜状に起き上がることを特徴としている。したがって、携帯する際には、カメラ本体が腕に取り付けられた支持体に取り付けられていることから、手軽に携帯することができ携帯性及び機動性は確保される。そして、撮像を行う際には、カメラ本体を摺動させれば、これに伴ってカメラ本体が摺動方向に移動し、レンズの向位置も変化することから、任意の撮像角度で撮像を行うことができ、これにより撮像する被写体の自由度を向上させることができる。
【0023】
また、請求項2記載の発明にあっては、前記カメラ本体は、前記支持体から取り外し可能である。したがって、撮像を行う際には、カメラ本体を支持体から離脱させれば、自由な姿勢で撮像を行うことができる。また、カメラ本体を片手あるいは両手で持ち、自由に撮像角度を調整することができる。したがって、撮像を行う際の姿勢上の制約及び撮像角度調整上の制約を伴うことなく、撮像を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態にかかる電子カメラ1は、ホルダー2と、このホルダー2の両端部に係止されたリストバンド3、及び前記ホルダー2上に着脱自在に取り付けられたカメラ本体4とで構成されている。リストバンド3の端部には、バックル301が係止されている。なお、図2以降においては、バックル301を省略して図示する。
【0027】
カメラ本体4はケース401を有し、このケース401の裏面部422には開口部402が設けられている。ケース401の内部には、制御部403及びこの制御部403に接続された操作部404、時計部405、電池部406、撮像カメラ部407、無線リンク・送受信部408、LCD表示部409が設けられており、LCD表示部409の表面はケース401の上面から露出している。
【0028】
撮像カメラ部407は、前記開口部402に配置された撮像レンズ410、この撮像レンズ410の光軸上に配置されたイメージセンサ411、このイメージセンサ411に順次接続されたアンプ/ADC412、画像信号処理部452、画像データメモリ413を備え、画像信号処理部412と画像データメモリ413とが制御部403に接続されている。アンプ/ADC412は、イメージセンサ411から出力された撮像信号を保持するCDS、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅後の撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)からなるユニット回路からなる。
【0029】
画像信号処理部412は、各種の信号処理、及び画像処理機能を備えたものであり、アンプ/ADC412を経てデジタル信号に変換された撮像信号からビデオ信号を生成し、イメージセンサ411によって撮像した被写体像をスルー画像として制御部403に送り、制御部403はLCD表示部409にスルー画像を表示させる。また、撮像時には、撮像信号を圧縮して所定のフォーマットの画像ファイルを生成し、それをフラッシュメモリ等からなる画像データメモリ413に記憶させ、再生時には圧縮した画像ファイルを伸張してLCD表示部409に表示させる。
【0030】
無線リンク・送受信部408は、Bluetooth方式を採用するものであって、無線デバイスID記憶部414、無線リンク制御部415、情報変復調部416、拡散変復調部417、送受信部418及びアンテナ419を備えており、無線リンク制御部415は前記制御部403に接続されている。無線デバイスID記憶部414には、Bluetooth通信相手となる携帯電話端末5のIDが記憶されており、無線リンク制御部415は、無線リンク・送受信部408の各部を制御するものである。情報変復調部416は送受信する情報を変復調し、拡散変復調部417は送受信する情報を拡散変復調する。送受信部418は、アンテナ419により受信される情報及びアンテナ419から送信する情報を送受信処理する。
【0031】
また、カメラ本体4とBluetoothにより近接無線接続される携帯電話端末5も、無線リンク・送受信部501を備えているとともに、携帯電話・送受信部502を備えている。無線リンク・送受信部501は、前記カメラ本体4側と同様に、Bluetooth方式を採用するものであって、無線デバイスID記憶部503、無線リンク制御部504、情報変復調部405、拡散変復調部506、送受信部507及びアンテナ508を備えており、無線デバイスID記憶部503には、Bluetooth通信相手となるカメラ本体4のIDが記憶されている。
【0032】
携帯電話・送受信部502は、一般的な携帯電話端末と同様の回路構成であって、スピーカ509、マイク510、音声/データ処理部511、通信制御部512、受送信部513及びアンテナ514を備え、通信制御部512は、前記無線リンク制御部504に接続されている。したがって、この携帯電話端末5は、無線基地局6、移動体通信網7、及び無線基地局6を介して、カメラ又は表示画面付携帯電話端末9や、他の携帯電話端末10、あるいは画像表示機能付情報端末11に接続可能であるとともに、インターネット12を介してPC13等に接続可能である。
【0033】
図2に示すように、前記カメラ本体4のケース401の表面部420には、前記LCD表示部409が設けられているとともに、撮像時に握りやすくするための、円曲状の突起421が設けられている。
【0034】
前記ホルダー2は、台座201とこの台座201に着脱及び回動自在に支持された枠体202とから構成されている。枠体202は、基端枠部203、この基端枠部203の両端部に直交する方向に延設された一対のアーム部204、205とを有する略コ字状の部材であり、基端枠部203にて台座201に取り付けられている。
【0035】
すなわち、図3に示すように、台座201には一対のヒンジ片206、206が突設されており、各ヒンジ片206、206には、貫通孔207が形成されている。一方、枠体202の基端枠部203には、その両端部に大径孔208と、この大径孔208に連なり外部に連通する小径孔209とが形成されているともに、大径孔208に連通する切欠部221(図2参照)が設けられている。
【0036】
大径孔208内には図4に示す回動脱着機構210が配置されている。この回動脱着機構210は、スプリング211と、このスプリング211により突出方向に付勢される円筒形の可動体212とで構成されている。可動体212は、スプリング211の端部が弾接する基部213と、この基部213の中心部に突設されたピン部214、基部213の周部に突設された連設部215、この連設部215の先端部に形成され前記基部213と同一径からなる先端部216、及びこの先端部206の中心部に突設されたボタン部217とを一体的に有してなる。
【0037】
この回動脱着機構210は、図3に示したように、スプリング211の一端部を前記大径孔208の奥壁に弾接させ、かつ、他端部を可動体212の基部213に弾接させることにより、前記大径孔208内に収容配置されている。これにより、前記ヒンジ片206の貫通孔207にピン部214が挿通して、枠体202は台座201に回動自在に取り付けられ、ボタン部217は前記小径孔209から外部に突出した状態となる。またこの状態で、ボタン部217を押圧すると、スプリング211に抗して可動体212が退入し、ピン部214が貫通孔207から離脱することにより、枠体202が台座201から離脱するように構成されている。
【0038】
そして、前記カメラ本体4は、図2に示すように、枠体202の内部に配置されるとともに、アーム部204、205の先端部に挿通されたピン218により枠体202に回動自在に支持されている。
【0039】
なお、図5に示すように、基端枠部203の内側には、第1凸条219が設けられており、カメラ本体4のケース401には、この第1凸条219に係脱自在な係合する第1凹条(図示せず)が設けられている。また、図6に示すように、台座201の他端部側には、第2凸条220が設けられており、カメラ本体4のケース401には、その裏面部422には、この第2凸条220に係脱自在な係合する第2凹条(図示せず)が設けられている。
【0040】
以上の構成にかかる本実施の形態において通常時は、図2に示したように、台座201に枠体202を係止して台座201上に位置させるとともに、カメラ本体4も台座201上に位置させた状態で、リストバンド3を左手首に巻き付けて、電子カメラ1を携帯する。このとき、第1凸条219に前記第1凹条が係合し、かつ第2凸条220に前記第2凹条(図示せず)が係合することにより、枠体202及びカメラ本体4は台座201上に水平状体で係止されている。なお、この状態では時計モードが設定され、LCD表示部409には、時計部405により計時されている現在時刻が表示されている。
【0041】
そして、図5に示すように、撮像を行うに際しては、枠体202の自由端部をカメラ本体4とともに持ち上げて一体的に回動させて、第2凸条220と前記第2凹条とを解離させる。さらに、第1凸条219と前記第1凹条とを解離させて、矢印aで示すように、カメラ本体4の自由端部を下方に回動させる。これにより、同図に示すように、枠体202は斜状に変位するともに、カメラ本体4は枠体202の自由端部と台座201との間に起立(直立)した状態となる。よって、起立したカメラ本体4の一面側(表面部420側)にLCD表示部409が位置し、他面側(裏面部422側)に、撮像レンズ410が位置することとなる。しかる後に、所定の操作により撮像モードを設定すると、撮像カメラ部407が起動して、時計モードから撮像モードに切り替わる。その結果、LCD表示部409には、撮像レンズ410によりイメージセンサ411状に結像された被写体の画像が表示される。
【0042】
したがって、この状態でカメラ本体4をユーザの目の前方に翳すことにより、ユーザの目の前方には、スルー画像が表示されているLCD表示部409が位置することとなる。次に、LCD表示部409に所望の被写体画像が表示された時点で、カメラ本体4に設けられているシャッターボタン(図示せず)を操作する。すると、画像信号処理部412は、アンプ/ADC412を経てデジタル信号に変換された撮像信号を圧縮して所定のフォーマットの画像ファイルを生成し、それを画像データメモリ413に記憶させる。これにより、撮像が終了することとなる。
このようにして撮像が終了したならば、カメラ本体4及び枠体202を前述とは逆に折り畳むことにより、図2に示した通常時の状態に復帰させることができる。
【0043】
また、図2に示した状態でボタン部217を押圧すると、前述のように、スプリング211に抗して可動体212が退入し、ピン部214が貫通孔207から離脱することにより、枠体202が台座201から離脱する。したがって、図6に示したように、カメラ本体4は枠体202と一体的に台座201から離脱する。これにより、台座201と一体化してカメラ本体4を自由に移動操作して撮像を行うことができる。そして、撮像が終了したならば、ヒンジ片206、206に切欠部221、221を嵌合させた後、ボタン部217をワンタッチ操作する。すると、スプリング211に抗して可動体212が一旦退入した後進出し、ピン部214が貫通孔207に係合する。これにより、枠体202が台座201か係止され、さらに、第1凸条219を前記第1凹条に、第2凸条220を前記第2凹条に各々係止させることにより、図2に示した通常時の状態に復帰させることができる。
【0044】
(第2の実施の形態)
図7〜図10は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。この第2の実施の形態にかかる電子カメラ1は、ホルダー2と、このホルダー2の両端部に係止されたリストバンド3、及び前記ホルダー2上に着脱自在に取り付けられたカメラ本体4とで構成されている。カメラ本体4は平面視において矩形のケース401を有し、このケース401の内部には、前述の図1に示した第1の実施の形態と同様の回路が内蔵されている。ケース401の所定の隅部には、撮像レンズ410が突設されており、この撮像レンズ410に近接する側面には、シャッターボタン423が配置されている。このシャッターボタン423からの操作信号は、図1に示した操作部404を介して制御部403に入力されるように構成されている。また、カメラ本体4のケース401の表面部420には、前記LCD表示部409が設けられている。
【0045】
一方、ケース401の裏面部422にはその中心部に、円筒状の係止部424が突設されており、この係止部424の先端部には、半径方向に突出するカメラ側凸部425とカメラ側凹部426とが交互かつ等間隔に設けられている。また係止部424の周部には、非撮像時係合孔427と撮像時係合孔428とが同一円周上に約45°の間隔をおいて形成されている。
【0046】
前記ホルダー2は、前記係止部424が内嵌可能なリング部222を有し、そリング部222の内周部には、中心方向に突出するホルダー側凸部223とホルダー側凹部224とが、カメラ側凸部425及びカメラ側凹部426と同一間隔で形成されている。また、リング部222の上面には、突出する方向に付勢されているピン225が出没自在に突出しており、このピン225はロック解除ボタン226に連係され、このロック解除ボタン226が押圧されると退入するように構成されている。さらに、リング部222の外周部には、レンズプロテクタ227が延設されており、このレンズプロテクタ227は水平方向に延在する延出部228と、この延出部228の先端部に起立する方向に設けられたカバー部229とを有している。
【0047】
そして、カメラ本体4側の係止部424が有するカメラ側凸部425をホルダー2側のリング部222が有するホルダー側凹部224に合致させてカメラ本体を回転させることにより、図8に示すように、カメラ側凸部425がホルダー側凸部223の下面側に位置して、カメラ本体4がホルダー2に固定されるように構成されている。また、この固定状態においては、ピン225が非撮像時係合孔427に係合するとともに、撮像レンズ410はレンズプロテクタ227のカバー部229と対向する位置となるように構成されている。
【0048】
以上の構成にかかる本実施の形態において通常時は、前述のようにカメラ側凸部425がホルダー側凸部223の下面側に位置し、ピン225が非撮像時係合孔427に係合することによって、図9に示すように、撮像レンズ410はレンズプロテクタ227のカバー部229と対向する位置となっている。したがって、撮像レンズ410はレンズプロテクタ227により保護される。また、このとき、時計モードが設定されていることによりLCD表示部409には、時計部405(図1参照)により計時されている現在時刻が表示されている。
【0049】
撮像を行うに際して、ロック解除ボタン226を押圧すると、ピン225が退入して非撮像時係合孔427から離脱する。したがって、図9に示すように、カメラ本体4を矢印b方向に回転させることが可能となる。そして、図10に示すように、(約45°の)回転に伴って撮像レンズ410が12時の位置まで到達すると、ピン225が撮像時係合孔428に係合してカメラ本体4は位置決めされる。この状態で、所定の操作により撮像モードを設定すると、撮像カメラ部407が起動して、時計モードから撮像モードに切り替わる。これにより、LCD表示部409には、撮像レンズ410によりイメージセンサ411上に結像された被写体の画像が表示される。したがって、LCD表示部409に所望の被写体画像が表示された時点で、カメラ本体4に設けられているシャッターボタン423を操作することにより、撮像を行うことができる。
【0050】
また、撮像レンズ410が12時の位置まで到達した状態においては、カメラ側凸部425がホルダー側凹部224と合致している。よって、図7に示したように、カメラ本体4をホルダー2から取り外すことも可能となり、カメラ本体4を自由に移動操作して撮像を行うことができる。
【0051】
そして、撮像が終了したならば、カメラ側凸部425をホルダー側凹部224に合致させてカメラ本体を回転させることにより、カメラ側凸部425がホルダー側凸部223の下面側に位置し、かつ、ピン255が再度非撮像時係合孔427と係合することにより、カメラ本体4はホルダー2に固定されることとなる。
(第3の実施の形態)
図11〜図15は、本発明の第3の実施の形態を示すものである。この第3の実施の形態にかかる電子カメラ1は、ホルダー2と、このホルダー2の両端部に係止されたリストバンド3、及び前記ホルダー2上に摺動自在自在に取り付けられたカメラ本体4とで構成されている。カメラ本体4は平面視において矩形のケース401を有し、このケース401の内部には、前述の図1に示した第1の実施の形態と同様の回路が内蔵されている。ケース401の12時側の面に撮像レンズ410が配置され、ケース401の表面部420にLCD表示部409が設けられている。
【0052】
一方、ケース401の両側部下面には、湾曲状のカメラ側ガイド面430と、このカメラ側ガイド面430に沿ったカメラ側凹条431とカメラ側凸条432とが形成されている。このカメラ側凸条432の撮像レンズ410が設けられた面と反対側の面の近傍には、図13に明示したように一端部が外部に開放状の組付孔433が形成されている。組付孔433にはスプリング434と、このスプリング434により突出方向に付勢され、先端部が組付孔433の外部に突出するロックピン435とが収容配置されている。
【0053】
他方、図11に示すように、前記ホルダー2の両側部上面には、前記カメラ側ガイド面430と同一の曲率からなる湾曲状のホルダー側ガイド面230、230が形成されている。このホルダー側ガイド面230、230間には凹部231が形成されており、この凹部231の両側部には、前記ホルダー側ガイド面230に沿ったホルダー側凸条232とホルダー側凹条233とが形成されている。各ホルダー側凹条233の両端部には、組付貫通孔234が形成されている。
【0054】
これらホルダー側凹条233の両端部に形成された各々一対の組付貫通孔234のうち、一端部側(6時側)に位置する一対の組付貫通孔234には撮像開始時用リリースピン235が配置され、他端部側(12時側)に位置する一対の組付貫通孔234には撮像終了時用リリースピン236が配置され、これら撮像開始時用リリースピン235と撮像終了時用リリースピン236とは同一構成であって、スプリング237により付勢されることによって、ホルダー側凹条233よりも退入し、かつ、外部に突出している。
【0055】
そして、図13に示すように、カメラ側ガイド面430をホルダー側ガイド面230に接触させ、カメラ側凹条431をホルダー側凸条232に嵌合させ、かつカメラ側凸条432をホルダー側凹条233に嵌合させることにより、カメラ本体4はホルダー2に摺動自在に支持されている。
【0056】
なお、図13に示すように前記凹部231の12時側の長さは、撮像レンズ410を含むカメラ本体4の同方向の全長よりも長く、また、凹部231の12時側の端部は開放状であって開口部250が設けられている。これにより、カメラ本体4を開口部250を介して外部に引き出し、ホルダー2と分離できるように構成されている。
【0057】
以上の構成にかかる本実施の形態において通常時は、図13に示すように、ロックピン435先端部が、撮像開始時用リリースピン235側の組付貫通孔234の端部と係合することにより、カメラ本体4はホルダー2の凹部231に格納された状態で固定されている。このとき、時計モードが設定されていることによりLCD表示部409には、時計部405(図1参照)により計時されている現在時刻が表示されている。
【0058】
また、撮像を行うに際しては、図14に示すように、リストバンド3を左手首LAに巻き付けて、電子カメラ1を携帯し、右手RHの親指R1と人差指R2で図13及び図14の矢印cに示すように、撮像開始時用リリースピン235を押圧すると、該撮像開始時用リリースピン235がスプリング237に抗して退入し、ロックピン435の先端部に圧接する。すると、ロックピン435がスプリング434に抗して退入し、ロックピン435は撮像開始時用リリースピン235側の組付貫通孔234から離脱する。したがって、この状態で図13及び図4の矢印dに示すように、カメラ本体4をスライドさせると、カメラ本体4はカメラ側ガイド面430に沿って移動しつつ斜状に起き上がる。
【0059】
そして、移動に伴ってカメラ本体4が最終位置まで到達すると、ロックピン435先端部が、撮像終了時用リリースピン236側の組付貫通孔234の端部と係合することにより、カメラ本体4は斜状に起き上がった状態で固定される。この状態で、所定の操作により撮像モードを設定すると、撮像カメラ部407が起動して、時計モードから撮像モードに切り替わる。これにより、LCD表示部409には、撮像レンズ410によりイメージセンサ411上に結像された被写体の画像が表示される。したがって、LCD表示部409に所望の被写体画像が表示された時点で、カメラ本体4に設けられているシャッターボタン(図示せず)を操作することにより、撮像を行うことができる。
【0060】
また、撮像が終了したならば、右手RHの親指R1と人差指R2で、撮像終了時用リリースピン236を押圧すると、該撮像開始時用リリースピン235がスプリング237に抗して退入し、ロックピン435の先端部に圧接する。すると、ロックピン435がスプリング434に抗して退入し、ロックピン435は撮像開始時用リリースピン235側の組付貫通孔234から離脱する。したがって、この状態でカメラ本体4を逆方向にスライドさせると、カメラ本体4はカメラ側ガイド面430に沿って移動しつつ斜状に傾倒しつつ格納位置に移動する。そして、移動に伴ってカメラ本体4が格納位置まで到達すると、ロックピン435先端部が、撮像開始時用リリースピン235側の組付貫通孔234の端部と係合することにより、カメラ本体4は格納状態で固定される。
【0061】
なお、図15に示したように、カメラ本体4を格納位置から最終位置との間に停止させて撮像を行うことも可能であり、この場合にはカメラ本体4を任意の傾斜角度にして撮像を行うことができる。また、最終位置からさらにスライドさせることにより、開口部250を介してカメラ本体4をホルダー2から引き抜き、ホルダー2と分離することにより、一層自由に撮像を行うこともできる。
【0062】
【発明の効果】
【0065】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、手軽に携帯可能であって携帯性及び機動性を確保することができるとともに、撮像を行う際には、カメラ本体を摺動させれば、これに伴ってカメラ本体が摺動方向に移動し、レンズの向位置も変化することから、任意の撮像角度で撮像を行うことができ、これにより撮像する被写体の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を用いたシステムの構成図である。
【図2】同実施の形態を示す斜視図である。
【図3】同実施の形態の要部断面図であるである。
【図4】回動脱着機構の斜視図である。
【図5】カメラ本体を起立させた状態の斜視図である。
【図6】カメラ本体を取り外した状態の斜視図である。
【図7】第2の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図8】同実施の形態の要部断面図であるである。
【図9】同実施の形態の平面図である。
【図10】同実施の形態のカメラ本体を角度変化させた状態の平面図である。
【図11】第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図12】同実施の形態の要部断面図であるである。
【図13】同実施の形態の要部断面図であるである。
【図14】同実施の形態の操作状態を示す斜視図である。
【図15】同実施の形態のカメラ本体を角度変化させた状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 電子カメラ
2 ホルダー
3 リストバンド
4 カメラ本体
201 台座
202 枠体
203 基端枠部
204 アーム部
206 ヒンジ片
206 先端部
207 貫通孔
208 大径孔
209 小径孔
210 回動脱着機構
211 スプリング
212 可動体
213 基部
214 ピン部
215 連設部
216 先端部
217 ボタン部
218 ピン
219 凸条
219 第1凸条
220 第2凸条
221 切欠部
222 リング部
223 ホルダー側凸部
224 ホルダー側凹部
225 ピン
226 ロック解除ボタン
226 延出部
227 レンズプロテクタ
228 延出部
229 カバー部
230 ホルダー側ガイド面
231 凹部
232 ホルダー側凸条
233 ホルダー側凹条
234 組付貫通孔
235 撮像開始時用リリースピン
236 撮像終了時用リリースピン
237 スプリング
255 ピン
401 ケース
402 開口部
410 撮像レンズ
427 非撮像時係合孔
428 撮像時係合孔
430 カメラ側ガイド面
431 カメラ側凹条
432 カメラ側凸条
433 組付孔
434 スプリング
435 ロックピン

Claims (2)

  1. バンドにより腕に取り付けられる支持体と、
    この支持体に12時6時方向に摺動可能に取り付けられ、12時側の端部に被写体を結像するレンズが配置されると共に、このレンズにより結像された被写体を撮像する撮像手段を有するカメラ本体とを備え、
    前記カメラ本体の摺動方向に沿った両端部には、湾曲状の凹条又は凸条が形成され、
    前記支持体には、前記カメラ本体側面の湾曲状の凹条又は凸条に嵌合する湾曲状の凸条又は凹条が形成され、
    前記カメラ本体を12時方向に摺動させると、前記カメラ本体が斜状に起き上がることを特徴とする電子カメラ。
  2. 前記カメラ本体は、前記支持体から取り外し可能であることを特徴とする請求項1記載の電子カメラ。
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