JP3872709B2 - 組織切片の作製方法及びその作製装置 - Google Patents

組織切片の作製方法及びその作製装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は組織切片の作製方法及びその作製装置に関し、更に詳細には凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料を薄切面に沿って薄切りし、顕微鏡観察用の標本等に用いる組織切片の作製方法及びその作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
病理組織の観察には、生物試料を薄切りして得た組織切片をスライドガラスに張り付けた標本を顕微鏡観察することが行われている。
この様に、顕微鏡観察用の標本に用いる組織切片は、光が透過できる程度に薄く切断することを要する。このため、組織切片を切り出す生物試料は、凍結によって又はパラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定し、薄切りし易くしている。
しかし、凍結によって又はパラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定した生物試料でも、図5に示す如く、形態を固定した生物試料12が載置された台14を矢印方向に移動し、固定されたナイフ10で薄切りした組織切片16は、生物試料12の薄切面の外側(上方)にカーリングする。
カーリングした組織切片16を、平坦なスライドガラス上に載置すると、どうしても皺等が発生し、顕微鏡観察用の標本としては不適当なものとなる。
特に、凍結して形態を固定した生物試料12(以下、凍結生物試料12と称することがある)を薄切りして得た組織切片16は、パラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定した生物試料12(以下、包埋固定剤固定の生物試料12と称することがある)を薄切りして得た組織切片16よりも、そのカーリングの程度が大きくなることがある。
【0003】
また、凍結生物試料12から切り出された組織切片16は、病理学的迅速検査に用いられることが多く、パラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定する時間的余裕がないことが普通である。
このため、従来は、図6(a)に示す様に、凍結生物試料12が載置された台14を矢印方向に移動し、固定されたナイフ10で薄切りした組織切片16の先端部を、人手によって細筆100の先端に付着させた後、図6(b)に示す様に、組織切片16の先端部が付着した細筆100を薄切速度に合わせて移動することにより、カーリングが抑制された組織切片16を採取している。
しかし、図6(a)(b)に示す操作を人手で行うためには、操作者は熟練を要し、組織切片16を切り出す凍結生物試料12は、同一試料を再度得られないことが多い。このため、組織切片16の切り出しに失敗は許されず、操作者は細心の注意力も要する。更に、操作者が、凍結生物試料12から感染するおそれもある。
しかも、凍結生物試料12から切り出された組織切片16の迅速検査に基づいて迅速に適切な診断を行うには、多くの経験を積んだ病理医を必要とするため、
凍結生物試料12を用いた病理学的迅速検査を行うことのできる病院等は限定される。
尚、包埋固定剤固定の生物試料12についても、図6(a)(b)に示す操作を人手で行うためには、操作者は熟練を要すること、組織切片16を切り出す包埋固定剤固定の生物試料12は、同一試料を再度得られないことが多く、組織切片16の切り出しに失敗は許されず、操作者は細心の注意力を要することは、凍結生物試料12の場合と同様である。
【0004】
かかる従来の生物試料12からの組織切片の作製方法に対して、例えば特開平4−177143号公報、特開平7−159298号公報及び特開2002−31586号公報には、透明フィルムの粘着剤が塗布された塗布面を生物試料に貼付した後、透明フィルム直下の生物試料をナイフ等の刃で薄切りし、得られた組織切片を透明フィルムに付着して取り出す方法が提案されている。かかる透明フィルムを生物試料に貼付する際には、特開平4−177143号公報及び特開平7−159298号公報に提案された方法では、ローラ又はプランジャを用いて透明フィルムを生物試料に押し付けている。
また、特開平6−323967号公報では、生物試料を薄切りして得られた組織切片を水中に投下し、水面に浮いてくる組織切片を透明フィルムですくい上げる方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前掲の特許公報に提案された方法によれば、図6(a)(b)に示す熟練を要する操作を人手で行うことなく透明フィルムの一面側に組織切片を付着できる。
しかしながら、透明フィルムの粘着剤が塗布された塗布面を生物試料に押し付けて貼付するため、粘着剤が生物試料に直接接触し、生物試料の押付面近傍の組織細胞が粘着剤に因る変質等の影響を受けるおそれがある。
更に、貼付された透明フィルムと生物試料との間に空気溜りが存在すると、生物試料から薄切りされた組織切片に皺等が発生し易く、透明フィルムを所定押圧力で生物試料に押し付けて透明フィルムと生物試料との間の空気を排出することが必要である。このため、透明フィルムが押し付けられた生物試料の押付面近傍の組織細胞が破壊されるおそれ、或いは生物試料の表面が透明フィルムによる圧縮・開放が繰り返されことによって、得られた組織切片の厚みが安定しないおそれがある。
しかも、同一生物試料から複数枚の組織切片を薄切りし、複数枚の顕微鏡観察用の標本を作製する場合、生物試料から組織切片を薄切りする都度、生物試料との間の空気を完全に排出するように透明フィルムを生物試料に押し付けることを要する。更に、得た組織切片の固体識別が容易となるように、薄切りした順序で組織切片を透明フィルムの一面側に付着することも要する。
このため、透明フィルムの一面側に複数枚の組織切片を薄切りした順序で付着するまでの段階が、顕微鏡観察用の標本を作製する際の律速段階となる。
【0006】
また、生物試料を薄切りして得られた組織切片を水中に投下し、水面に浮いてくる組織切片を透明フィルムですくい上げる方法では、凍結生物試料を用いる場合には採用することができず、パラフィン等の疎水性の包埋固定剤で固定された包埋固定剤固定の生物試料を用いる場合に限定される。
しかも、パラフィン等の疎水性の包埋固定剤で固定された包埋固定剤固定の生物試料を用いる場合にも、水中に複数の組織切片を投入すると、各組織切片の固体識別が困難となるため、水中に投入した組織切片を透明フィルムですくい上げた後、次の組織切片を投入する。このため、組織切片の作製段階が、顕微鏡観察用の標本を作製する際の律速段階となる。
そこで、本発明の課題は、凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料のいずれにも適用でき、フィルムを生物試料に押し付けることなく組織切片をフィルムに迅速に付着できる組織切片の作製方法及びその作製装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を達成すべく検討を重ねた結果、生物試料の薄切りを開始したとき、生物試料の薄切面の外側に組織切片の先端部がカーリングする。この組織切片の先端部を、生物試料から離れて走行する温度調整されたフィルムに当接させて付着し、組織切片の薄切速度に同調してフィルムを走行することによって、フィルムを生物試料に押し付けることなく組織切片をフィルムに迅速に付着できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料の薄切面に沿って、先端部の一面側がテーパ面に形成されたナイフを用いて薄切りし、顕微鏡観察用の標本に用いる組織切片を作製する際に、該生物試料の薄切面に対して近接可能に設けられ、前記薄切面から離れて走行するフィルムをガイドする近接ローラと、前記テーパ面が近接ローラ側に向いているナイフの先端が生物試料の薄切面に所定角度で当接して薄切りを開始する薄切開始点との最短距離を、前記ナイフの先端による生物試料の薄切りを開始したとき、前記生物試料の薄切面の外側にカーリングする組織切片の先端部が前記フィルムの一面側に当接するように、前記近接ローラの中心を前記薄切開始点に対して近接方向又は離反方向に移動して調整し、且つ前記組織切片の先端部が当接したフィルムに付着するように、前記生物試料とフィルムとの温度差を調整した後、前記フィルムの一面側に先端部が付着した組織切片を、前記近接ローラ及びナイフを所定位置に保持した状態で前記生物試料を所定方向に移動して薄切しつつ、前記生物試料から切り離された組織切片の全体をフィルムの一面側に付着するように、前記組織切片の薄切速度と同調した速度で前記フィルムを走行することを特徴とする組織切片の作製方法にある。
【0008】
また、本発明は、凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料を薄切面に沿って薄切りし、顕微鏡観察用の標本に用いる組織切片を作製する組織切片の作製装置において、該生物試料を薄切面に沿って薄切りする、先端部の一面側がテーパ面に形成されたナイフと、前記生物試料の薄切面に対して近接可能に設けられた近接ローラにガイドされ、前記薄切面から離れて走行するフィルムの走行手段とを具備し、前記近接ローラと前記テーパ面が近接ローラ側を向いているナイフの先端が生物試料の薄切面に当接して薄切りを開始する薄切開始点との最短距離を、前記ナイフの先端による生物試料の薄切面の外側にカーリングする組織切片の先端部が前記フィルムの一面側に当接するように、前記近接ローラの位置を、前記近接ローラの中心を薄切開始点に近接方向又は離反方向に移動して調整する距離調整手段と、前記フィルムの一面側に当接した前記組織切片の先端部が付着するように、前記フィルムと生物試料との温度差を調整する温度差調整手段と、前記近接ローラ及びナイフを所定位置に保持した状態で前記生物試料を所定方向に移動して薄切し、前記生物試料から切り離された組織切片の全体がフィルムの一面側に付着されるように、先端部が前記フィルムの一面側に付着された組織切片の薄切速度と前記フィルムの走行速度とを同調する同調手段とが設けられていることを特徴とする組織切片の作製装置でもある。
【0009】
かかる本発明において、近接ローラの移動を、生物試料の薄切面に先端が当接するナイフのテーパ面の延長線と前記生物試料の薄切面の延長線とが薄切開始点で交差して形成する交差角の二等分線上を、前記近接ローラの中心が移動するようにして行うことによって、近接ローラ、ナイフ及び生物試料の薄切面との干渉を避けることができる。この近接ローラとして、直径が2〜40mmのローラを好適に用いることができる。
また、生物試料とフィルムとの温度差を、前記フィルムの温度及び生物試料の薄切り操作を行う雰囲気温度との少なくとも一方を調整することによって行うことにより、生物試料とフィルムとの温度差を容易に調整できる。特に、フィルムの温度を、生物試料の形態を固定する氷又は包埋固定剤の一部を溶融して組織切片を前記フィルムに付着し得る温度に調整することが好ましい。
この様に、フィルムの温度を調整する場合であっても、生物試料の薄切り操作を行う雰囲気温度を、前記生物試料の固定された形態が保持できるように温度調整することによって、生物試料の薄切り操作を安定して行うことができる。
【0010】
本発明によれば、生物試料の薄切りを開始したとき、生物試料の薄切面の外側に組織切片の先端部がカーリングすることを利用し、生物試料から離れて走行するフィルムに組織切片の全体を付着できる。
つまり、生物試料の薄切りを開始したとき、生物試料の薄切面の外側にカーリングする組織切片の先端部が、生物試料から離れて走行するフィルムに当接する。この生物試料とフィルムとの温度差は、フィルムの一面側に当接した組織切片の先端部が付着されるように温度調整されている。
このため、フィルムの一面側に端部が付着した組織切片は、その組織切片の薄切速度に同調してフィルムを走行することによって、フィルムの一面側に組織切片の全体を付着できる。
この様に、生物試料から離れて走行するフィルムに組織切片の全体を迅速に付着できるため、フィルムが押し付けられた生物試料の押付面近傍の組織細胞がフィルムの押圧力に因り破壊されるおそれや組織切片の厚みが不安定となるおそれを解消できる。
更に、組織切片の付着を、フィルムと生物試料との温度差に基づいて行うため、フィルムの一面側に粘着剤等を塗布することを要せず、生物試料の押付面近傍の組織細胞が粘着剤に因る変質等の影響を受けるおそれも解消できる。
また、本発明によれば、生物試料から薄切りされた組織切片を直ちに走行するフィルムに付着するため、同一生物試料から複数枚の組織切片を薄切りする場合も、走行フィルムに薄切り順に組織切片を容易に付着でき、組織切片の固体識別も容易にできる
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る組織切片の作製装置の一例を図1に示す。図1は、凍結生物試料から組織切片を作製する作製装置を説明する概略図である。
図1に示す組織切片の作製装置には、凍結された凍結生物試料12を薄切面に沿って薄切りする薄切手段20が設けられている。薄切手段20には、凍結生物試料12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28と、試料把持部28を上下方向に移動するサーボモータ22と、試料把持部28を左右方向に移動するサーボモータ24とが設けられている。更に、凍結生物試料12を薄切りするナイフ10が回動可能に設けられた筒体11に設けられており、筒体11によってナイフ10の凍結生物試料12の薄切面に対する角度を調整できる。
【0012】
かかる固着治具25に固定された凍結生物試料12の薄切面から離れて走行する透明フィルムから成るテープ32の走行手段30が設けられている。この走行手段30は、基板71に立設された取付盤31と、取付盤31と別体に設けられた取付板46とに設けられている。
取付盤31には、テープ32が巻かれたテープ筒体36を支承するガイドローラ34,34と、テープ32を駆動ローラである引取ローラ44との間で把持する加圧ローラ42,42、スプリング37によってテープ筒体36に所定力で当接するブレーキローラ33とが設けられている。このブレーキローラ33と引取ローラ44との間でテープ32に所定の張力を付与する。
更に、取付板46には、テープ筒体36から引き出されて走行するテープ32を案内するガイドローラ35、凍結生物試料12の薄切面に最も近接された近接ローラ38及びガイドローラ40が設けられている。
このガイドローラ40は、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を調整するローラであり、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を大きくすると、テープ32の走行距離を短縮でき、装置の小型化を図ることができるが、後述する様に、テープ32に付着された組織切片が近接ローラ38を通過する際に曲げられて破損するおそれがある。このため、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を、テープ32に付着された組織切片が近接ローラ38を通過する際に曲げられて破損するおそれのない巻付角となるようにガイドローラ40の位置を調整する。
かかる走行手段30によれば、駆動ローラである引取ローラ44によってテープ筒体36から所定の張力で引き出されたテープ32は、ガイドローラ35を通り、凍結生物試料12の薄切面に最も近接された近接ローラ38及びガイドローラ40を通過し、加圧ローラ42,42と引取ローラ44との間を通過して巻取ローラ(図示せず)に巻き取られる。
尚、近接ローラ38は、直径が2〜40mmのローラを好適に用いることができる。
【0013】
また、図1に示す作製装置には、走行手段30によって走行するテープ32と凍結生物試料12との距離を調整する距離調整手段が設けられている。この距離調整手段としては、左右方向に延びるスリット52に挿入された螺子によって基台58に取り付けられている板体56と、上下方向に延びるスリット54に挿入された螺子によって板体56に取り付けられている取付板46とが設けられている。
更に、取付板46の上下方向に延びるスリット54に挿入された螺子を緩めたとき、取付板46を上下方向に移動する螺子48と、板体56の左右方向に延びるスリット52に挿入された螺子を緩めたとき、取付板46のスリット54に挿入された螺子を締めて一体となった板体56及び取付板46を左右方向に移動する螺子50とが設けられている。
【0014】
かかる距離調整手段を用い、ナイフ10で凍結生物試料12の薄切りを開始したとき、凍結生物試料12の薄切面の外側にカーリングする組織切片16の先端部が当接するように、凍結生物試料12の薄切面とテープ32との距離を調整する。
図1に示す組織切片の作製装置では、凍結生物試料12の薄切面に最も近接された近接ローラ38を移動し、近接ローラ38でガイドされるテープ32と凍結生物試料12の薄切面との距離を調整する。
この近接ローラ38の移動によって、図2に示す様に、凍結生物試料12の薄切面にナイフ10の先端が当接して薄切りを開始する薄切開始点Pと近接ローラ38との最短距離Cを調整する。
かかる近接ローラ38の移動は、近接ローラ38の中心Oが、凍結生物試料12の薄切面の延長線Rに角度θで当接するナイフ10のテーパ面の延長線Mと凍結生物試料12の薄切面の延長線Rとが薄切開始点Pで交差して形成する交差角αの二等分線N上を移動することが好ましい。近接ローラ38が二等分線N上を移動することにより、近接ローラ38とナイフ10や凍結生物試料12の薄切面との干渉を避けることができる。
尚、近接ローラ38でガイドされるテープ32と凍結生物試料12の薄切面との距離を調整する際に、近接ローラ38が装着されている取付板46に装着されているガイドローラ40も、近接ローラ38と共に移動する。
【0015】
更に、図1に示す組織切片の作製装置では、テープ32の一面側に当接した組織切片16の先端部が付着するように、テープ32と生物試料12との温度差を調整する温度差調整手段が設けられている。
かかる温度調整手段としては、テープ32の走行路に設けられ、テープ32を所望温度に加熱する加熱装置60と、薄切手段20、ナイフ10及び近接ローラ38等を外気から遮断する遮蔽箱62内の空気を循環し所望温度に保持する温度調整装置64と、薄切手段20及びナイフ10を冷却し、凍結生物試料12の形態が保持できるように、冷媒が供給される熱交換チューブ65,66とが設けられている。熱交換チューブ65は、凍結生物試料12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28と、試料把持部28を上下方向に移動するサーボモータ22と、試料把持部28を左右方向に移動するサーボモータ24とから成る薄切手段20が設けられた部分の雰囲気を冷却し、熱交換チューブ66は、ナイフ10及び筒体11が設けられた部分の雰囲気を冷却するものである。更に、温度調整装置64には、除菌フィルター70及びプレフィルタ72が設けられており、遮蔽箱62内を循環する空気の冷却及び除菌等を図っている。
この様な温度調整手段によれば、温度調整装置64及び熱交換チューブ65,66によって、凍結生物試料12の形態が保持できる温度に保持されている雰囲気下で、凍結生物試料12から組織切片16(図5)を薄切りできる。凍結生物試料12から組織切片16を良好に薄切りできる温度条件としては、ナイフ10及び凍結生物試料12を−1〜−40℃の温度に保持することが好ましい。
一方、テープ32は、近接ローラ38にガイドされる際に、当接する組織切片16を付着できる温度となるように、遮蔽箱62内に設けられた加熱装置60で加熱できる。加熱装置60のヒータとしては、公知のヒータ、例えば加熱ブロック、カートリッジヒータ、テープヒータ等を用いることができる。
【0016】
この様に、温度調整されたテープ32に組織切片16の全体を、皺や切断等が発生することなく付着するには、組織切片16の先端が付着されたテープ32を、組織切片16の薄切速度に同調した速度で走行させることが必要である。
このため、図1に示す組織切片の作製装置には、組織切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とを同調する同調手段として、引取ローラ44を駆動するサーボモータ(図示せず)と、試料把持部28を上下方向に移動し、ナイフ10で凍結生物試料12から組織切片16を薄切りするサーボモータ22とを、同期する制御部(図示せず)が設けられている。
ここで言う「同調」とは、組織切片16の先端が付着されたテープ32を、組織切片16の薄切速度に対し、組織切片16に皺や切断等が発生することのない速度で走行させることを言う。このため、テープ32の走行速度(Vt)と試料把持部28の移動速度(Vs)との速度比(Vt/Vs)が1.2〜0.8の範囲内となるように、サーボモータ22を調整することが好ましい。
尚、図1に示す組織切片の作製装置に用いられているサーボモータに代えてリニアモータやステッピングモータを使用できる。
【0017】
図1に示す組織切片の作製装置を用いて凍結生物試料12を用いて組織切片16を作製する際には、先ず、液体窒素やドライアイスアセトン液を用い、試料を直接又は氷晶粗大化防止剤やカルボキシメチルセルース(CMC)を混合した糊料液で包埋して凍結して凍結生物試料12を得る。この凍結生物試料12を固着治具25に固定するには、凍結生物試料12を氷晶粗大化防止剤用いて固定する。この氷晶粗大化防止剤にカルボキシメチルセルースを混合してもよく、市販のOCTコンパウンドを用いることができる。
この様にして凍結生物試料12を固定した固着治具25を、試料把持部28のクランプ26に固着し、筒体11を回動してナイフ10の先端が凍結生物試料12の薄切面に当接する角度θ(図2)を調整する。
【0018】
次に、螺子48,50によって、近接ローラ38を移動し、近接ローラ38と凍結生物試料12の図2に示す最短距離Cが、ナイフ10により凍結生物試料12の薄切りを開始したとき、薄切面の外側にカーリングする組織切片16の先端部が当接する距離となるように調整する。
この近接ローラ38の移動は、図2に示す様に、近接ローラ38の中心Oが、凍結生物試料12の薄切面Rに角度θで当接するナイフ10のテーパ面の延長線Mと凍結生物試料12の薄切面の延長線Rとが薄切開始点Pで交差して形成する交差角αの二等分線N上を移動することにより、近接ローラ38とナイフ10や凍結生物試料12の薄切面との干渉を避けることができる。
更に、人手によって、テープ筒体36から引き出したテープ32を、ガイドローラ35、加熱装置60、近接ローラ38、ガイドローラ40、引取ローラ44及び巻取ローラ(図示せず)に巻き取られるように、各ローラ等に掛け渡す。
【0019】
次いで、図1に示す組織切片の作製装置に電源を投入し、引取ローラ44を駆動してテープ32の走行を開始すると共に、走行するテープ32を、テープ筒体36と近接ローラ38との間で且つ遮蔽箱62内に位置する加熱装置60によって加熱し、近接ローラ38にガイドされるテープ32の温度を、凍結生物試料12の形態を固定する氷の一部を溶融して組織切片16をテープ32に付着し得る温度、具体的には0〜40℃(好ましくは10〜30℃)に調整する。
同時に、凍結生物試料12の薄切り雰囲気を−1〜−40℃の温度に維持すべく、温度調整装置64によって遮蔽箱62内の全体を冷却すると共に、凍結生物試料12を冷却する熱交換チューブ65及びナイフ10を冷却する熱交換チューブ66に冷媒を供給する。
更に、サーボモータ24を駆動し、凍結生物試料12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28を左右方向に所定距離移動し、凍結生物試料12から薄切りされる組織切片16の厚さを決定する。このサーボモータ24による試料把持部28の左右方向への移動距離は、予めサーボモータ24の駆動を制御する制御部に設定されている。
その後、サーボモータ22を駆動し、試料把持部28を上下方向に移動し、ナイフ10によって凍結生物試料12から組織切片16を薄切りする。このサーボモータ22は、テープ32に付着した組織切片16に皺等が発生しないように、組織切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とを同調すべく、引取ローラ44を駆動するサーボモータ(図示せず)と制御部により同期されている。
【0020】
この様に、凍結生物試料12をナイフ10で所定厚さに薄切りした組織切片16を、走行するテープ32に付着する状態を図3(a)〜(e)に示す。
但し、図3(a)〜(e)においては、図1では上下方向に移動していた凍結生物試料12の固着治具25を、左右方向の移動に変えて示す。
先ず、固定されたナイフ10の先端に固着治具25を矢印A方向に移動し、凍結生物試料12をナイフ10の先端方向に移動する[図3(a)]。この際、テープ32は、固着治具25の移動方向に走行を開始している。
更に、固着治具25を矢印A方向に移動し、凍結生物試料12にナイフ10の先端を食い込ませて組織切片16の薄切りを開始する[図3(b)]。
この薄切りされた組織切片16は、ナイフ10の先端の傾斜面によって凍結生物試料12の薄切面の外側に持ち上げられ、その先端部が近接ローラ38でガイドされているテープ32に当接する[図3(c)]。テープ32は、近接ローラ38を通過する際の温度が、凍結生物試料12の形態を固定する氷の一部を溶融して組織切片16をテープ32に付着し得る温度、具体的には0〜40℃(好ましくは10〜30℃)となるように、図1に示す加熱装置60によって調整されているため、テープ32に当接した組織切片16の先端部は、テープ32に付着する。
【0021】
テープ32に先端部が当接し付着した組織切片16は、先端部がテープ32と共に矢印方向に移動しつつ、固着治具25の矢印A方向への移動に伴なって凍結生物試料12から薄切りされる。
この際に、テープ32を引き取る引取ローラ44を駆動するサーボモータ(図示せず)と固着治具25を矢印A方向に移動するサーボモータ22は制御部により同期され、組織切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とは同調されている。このため、薄切りされた組織切片16のうち、テープ32に付着した部分はテープ32と共に移動しつつ、連続して薄切りされた部分がテープ32に当接し付着する[図3(d)]。このため、皺等の発生を防止しつつ、組織切片16をテープ32に付着できる。
その後、凍結生物試料12からの組織切片16の薄切りが終了すると、テープ32に全体が付着された組織切片16を得ることができ、固着治具25を矢印A方向と逆方向に移動し、図3(a)の状態に戻る[図3(e)]。この際に、ナイフ10の先端が凍結生物試料12の薄切面に接触しないように、ナイフ10の先端と凍結生物試料12の薄切面との間に隙間を形成する。
尚、図3(a)の状態に戻り、次の薄切り操作に入る場合には、サーボモータ24を駆動し、凍結生物試料12を所定距離移動して凍結生物試料12から薄切りされる組織切片16の厚さを決定する。
【0022】
図3(a)〜(e)の動作を繰り返すことによって、テープ32の一面側に複数の組織切片16を薄切り順に付着できる。
かかる組織切片16が付着されたテープ32は、引取ローラ44に引き取られた後、巻取ローラ(図示せず)に巻き取られる。
巻取ローラに巻き取られたテープ32に付着された組織切片16には、長尺のテープ32に付着された状態、或いはテープ32を組織切片16毎に切断した状態で染色等が施され顕微鏡観察用の標本に作製される。
図1に示す装置によれば、凍結生物試料12を連続して薄切りされた複数の組織切片16を非熟練者でも得ることができ、複数の顕微鏡観察用やその他の光学分析用の標本を容易に形成できる。このため、凍結生物試料12から組織切片16を、皺等を防止しつつ薄切りできる熟練者が不存在の病院等でも、凍結生物試料12を用いた病理学的迅速検査を行うことができる。
更に、凍結生物試料12から組織切片16を人手によらず且つ外界から遮断されて所定温度に冷却された空気が循環する遮蔽箱62内で薄切りできるため、操作者が、凍結生物試料12から感染するおそれも解消できる。
また、テープ32を凍結生物試料12に押し付けることなく組織切片16をテープ32に迅速に付着できる。このため、前掲の特許公報で提案された装置の如く、テープ32に付着された組織切片16の付着面近傍の組織細胞がテープ32の押付力で破壊されたり、組織切片16の厚さが不揃いとなることを防止でき、組織切片16をテープ32に付着する段階が、顕微鏡観察用の標本を作製する際の律速段階となることも防止できる。
【0023】
図1に示す作製装置の図3(a)〜(e)の動作において、図3(a)〜図3(c)までの動作における組織切片16の薄切速度を、図3(d)の動作における組織切片16の薄切速度に比較して遅くするようにサーボモータ22を制御することが好ましい。かかるサーボモータ22の制御によって、凍結生物試料12の薄切面から外側にカーリングする組織切片16のカーリング程度を調整可能である。この場合も、組織切片16の薄切速度に同調するようにテープ32の走行速度を調整すべく、引取ローラ44を駆動するサーボモータを制御することが好ましい。
また、図1に示す装置では、組織切片16が付着されたテープ32を一旦巻取ローラに巻き取っているが、一旦巻き取ることなく連続してテープ32に付着した組織切片16に染色等を施してもよい。
更に、図1に示す装置では、ナイフ10及び凍結生物試料12を−1〜−40℃の温度に保持すべく、ナイフ10及び凍結生物試料12を個別に冷却できるようにしてもよい。この冷却には、ナイフ10を装着する筒体11及び凍結生物試料12を固着する固着治具25の各々に、冷媒が供給される冷却用パイプ或いはペルチェ素子を設置することによって可能である。この様に、ナイフ10及び凍結生物試料12を、その設置されている雰囲気温度とは個別に所定温度に冷却を行うことができる場合には、図1に示す熱交換チューブ65,66及び温度調整装置64による遮蔽箱62内の温度調整を不要にし得る。
【0024】
図1に示す装置は、凍結生物試料12から組織切片16を作製する装置として用いられているが、融点が室温以上のパラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定した包埋固定剤固定の生物試料12を薄切りして組織切片16を作製する装置としても使用できる。
つまり、融点が室温以上のパラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定した包埋固定剤固定の生物試料12を薄切りして組織切片16を、図1に示す装置で作製する場合には、生物試料12を薄切りする雰囲気を冷却することを要しない。このため、遮蔽箱62内の空気を冷却する温度調整装置64を停止すると共に、熱交換チューブ65,66への冷媒の供給を停止することによって、包埋固定剤固定の生物試料12を薄切りして組織切片16を作製できる。
かかる装置では、テープ32に当接した組織切片16の先端部が付着するように、テープ32と生物試料12との温度差を調整する温度差調整手段としては、遮蔽箱62内に設けられた加熱装置60が用いられる。
この加熱装置60により、近接ローラ38を通過する際の温度が、包埋固定剤固定の生物試料12の形態を固定する包埋固定剤の一部を溶融して組織切片16をテープ32に付着し得る温度、具体的には、包埋固定剤として汎用されている融点60℃のパラフィンを用いた場合、65〜70℃となるように、テープ32を加熱する。
尚、遮蔽箱62内に加熱装置60が設けられているため、遮蔽箱62内の温度が所定温度以上に昇温される場合には、温度調整装置64を駆動して遮蔽箱62内の温度を10〜25℃に保持してもよい。
【0025】
また、融点が室温以上のパラフィン等の包埋固定剤によって形態を固定した包埋固定剤固定の生物試料12を薄切りして組織切片16を作製する専用の装置としては、図4に示す装置を用いることができる。
図4に示す装置では、図1に示す遮蔽箱62内の空気を循環し所望温度に保持する温度調整装置64及び冷媒が供給される熱交換チューブ65,66の設置を省略している。
このため、テープ32に当接した組織切片16の先端部が付着するように、テープ32と生物試料12との温度差を調整する温度差調整手段としては、遮蔽箱62内に設けられた加熱装置60が用いられる。
この加熱装置60により、近接ローラ38を通過する際の温度が、包埋固定剤固定の生物試料12の形態を固定する包埋固定剤の一部を溶融して組織切片16をテープ32に付着し得る温度、具体的には、包埋固定剤として汎用されている融点60℃のパラフィンを用いた場合、65〜70℃となるように、テープ32を加熱する。
この様に、遮蔽箱62内に加熱装置60が設けられているため、遮蔽箱62内の温度が所定温度以上に昇温される場合には、遮蔽箱62内の温度を所定温度に保持すべく、遮蔽箱62内を換気する換気装置を設けてもよく、遮蔽箱62を撤去可能としてもよい。
尚、図4に示す装置の構成部材として、図1に示す装置の構成部材と同一部材を用いることができるものについては、図1に示す構成部材と同一番号を付して詳細な説明を省略した。
【0026】
図1〜図4に示すテープ32としては、テープ32をカバーガラスとして使用するため、透明フィルムから成るテープを用いたが、テープ32をカバーガラスとして使用しない場合、例えばテープ32に付着した組織切片16をスライドガラス上に転写する場合には、不透明フィルムから成るテープであってもよい。
また、図1に示す装置では、遮蔽箱62内に設けられた加熱装置60によってテープ32を加熱しているが、遮蔽箱62外の温度が高く、近接ローラ38を走行するテープ32の温度を、テープ32に当接した組織切片16が付着する温度に維持できれば加熱装置60によるテープ32の加熱を省略してもよい。
更に、図3(e)の状態から図3(a)の状態に移行する間もテープ32を走行すると、テープ32が無駄になるため、図3(e)の状態から図3(a)の状態に移行する間は、テープ32の走行を停止するように引取ローラ44を駆動するサーボモータを制御することが好ましい。
尚、図1及び図4に示す装置に用いることができる生物試料としては、医学分野が対象とする動物から採取した試料のみならず、農学分野等が対象とする植物から採取した試料であっても用いることができる。
【0027】
【実施例】
本発明を実施例によって更に詳細に説明する。
実施例1
図1に示す装置を用い、豚肺臓、豚肝臓又は豚筋肉から切り出した試料を凍結した凍結生物試料12から組織切片16を得る。
ここで、図1に示す装置に用いるテープ32としては、セルロースアセテートから成る透明フィルムで形成された幅24mmのテープ32を使用し、凍結生物試料12としては、豚肺臓、豚肝臓又は豚筋肉から切り出した試料を、氷晶粗大防止糊材としてのカルボキシメチルセルロースに埋め込んで凍結して得た凍結生物試料12を用いた。
この凍結生物試料12は、カルボキシメチルセルロースを塗布した固着治具25の面に載置し凍結して固着した後、凍結生物試料12を固定した固着治具25を、試料把持部28のクランプ26に固着した。試料把持部28に固定した凍結生物試料12の薄切面に、ナイフ10の先端が当接する角度θ(図2)を22.5度になるようにナイフ10を装着した筒体11を回動して調整する。
この様に、凍結生物試料12及びナイフ10を固着又は装着した部分を冷却すべく、熱交換チューブ65,66に冷媒を供給し、ナイフ10の温度を−16〜−20℃に保持すると共に、試料把持部28の温度を−21〜−25℃に保持した。更に、遮蔽箱62内の空気を循環する温度調整装置64を駆動し、遮蔽箱62内を−15〜−25℃に保持した。
【0028】
また、図1に示す直径10mmの近接ローラ38を、取付板46及び板体56に設けられた螺子48,50によって、近接ローラ38と凍結生物試料12との図2に示す最短距離C(図2)を0.4mmに調整した。
次いで、テープ筒体36から引き出したテープ32を、ガイドローラ35、加熱装置60、近接ローラ38、ガイドローラ40、引取ローラ44及び巻取ローラ(図示せず)に巻き取られるように、各ローラ等に掛け渡した後、サーボモータ24を駆動し、凍結生物試料12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28を左右方向に所定距離移動し、凍結生物試料12から薄切りされる組織切片16の厚さを5μmに設定し、引取ローラ44を駆動してテープ32の走行を開始した。走行するテープ32は、近接ローラ38にガイドされるテープ32の温度が0〜20℃となるように、遮蔽箱62内に位置する加熱装置60によって加熱される。
その後、サーボモータ22を駆動し、試料把持部28を上下方向に移動し、ナイフ10によって凍結生物試料12から厚さ5μmの組織切片16を薄切りする。このサーボモータ22は、テープ32に付着した組織切片16に皺等が発生しないように、組織切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とを同調すべく、引取ローラ44を駆動するサーボモータと同期されている。
かかる厚さ5μmの組織切片16の薄切りを、15回/分の速度で行った。この際、テープ32の走行速度(Vt)と試料把持部28の移動速度(Vs)との速度比(Vt/Vs)を0.9に調整した。その結果、皺等のない良好な複数枚の組織切片16がテープ32の長手方向に間隔を置いて付着していた。
【0029】
実施例2
実施例1において、厚さ5μmの組織切片16の薄切りを、60回/分の速度で行い、テープ32の走行速度(Vt)と試料把持部28の移動速度(Vs)との速度比(Vt/Vs)を0.9に調整した他は、実施例1と同様にして薄切り操作を行った。テープ32に付着した組織切片16は、やや前縁部に潰れている個所が存在するものの、顕微鏡観察可能な標本であった。
【0030】
実施例3
実施例1において、近接ローラ38と凍結生物試料12との図2に示す最短距離C(図2)を2mmに調整した他は、実施例1と同様にして薄切り操作を行った。テープ32に付着した複数の組織切片16には、やや斑が存在するものの、合格レベルであった。
【0031】
実施例4
図4に示す装置を用い、豚肺臓、豚肝臓又は豚筋肉から切り出した試料をホルマリンで固定した後、エタノールによる脱水及びキシレンによる透徹を施し、最終的に融点60℃のパラフィンで包埋した生物試料12から組織切片16を得る。
ここで、図4に示す装置に用いるテープ32としては、セルロースアセテートから成る透明フィルムで形成された幅24mmのテープ32を使用し、融点60℃のパラフィンで包埋した生物試料12を固着治具25に固着した後、固着治具25を試料把持部28のクランプ26に固着した。試料把持部28に固定した生物試料12の薄切面に、ナイフ10の先端が当接する角度θ(図2)を22.5度になるようにナイフ10を装着した筒体11を回動して調整する。
【0032】
また、図4に示す直径10mmの近接ローラ38を、取付板46及び板体56に設けられた螺子48,50によって、近接ローラ38と生物試料12との図2に示す最短距離C(図2)を0.4mmに調整した。
次いで、テープ筒体36から引き出したテープ32を、ガイドローラ35、加熱装置60、近接ローラ38、ガイドローラ40、引取ローラ44及び巻取ローラ(図示せず)に巻き取られるように、各ローラ等に掛け渡した後、サーボモータ24を駆動し、生物試料12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28を左右方向に所定距離移動し、生物試料12から薄切りされる組織切片16の厚さを5μmに設定し、引取ローラ44を駆動してテープ32の走行を開始した。走行するテープ32は、近接ローラ38にガイドされるテープ32の温度が65〜70℃となるように、遮蔽箱62内に位置する加熱装置60によって加熱する。
その後、サーボモータ22を駆動し、試料把持部28を上下方向に移動し、ナイフ10によって生物試料12から厚さ5μmの組織切片16を薄切りする。このサーボモータ22は、テープ32に付着した組織切片16に皺等が発生しないように、組織切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とを同調すべく、引取ローラ44を駆動するサーボモータと同期されている。
かかる厚さ5μmの組織切片16の薄切りを、15回/分の速度で行った。この際、テープ32の走行速度(Vt)と試料把持部28の移動速度(Vs)との速度比(Vt/Vs)を0.9に調整した。その結果、皺等のない良好な複数枚の組織切片16がテープ32の長手方向に間隔を置いて付着していた。
尚、遮蔽箱62内の温度を15〜25℃に維持されるように、遮蔽箱62内を換気した。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、熟練者でなくても生物試料から良好な組織切片を容易に且つ安全に作製できる。このため、顕微鏡観察用の標本を容易に作製できる結果、熟練者が不存在の病院や検査機関等でも病理学的検査を行うことができ、患者に適切な治療を施すことができる。
また、病理学的検査を行うことのできる病理専門医が不存在の離島や僻地の病院等でも、作製した標本の顕微鏡画像をインターネット等によって病理専門医に送り、病理専門医の判断に基づいて患者に適切な治療を施すことができる。
更に、形態学的標本作製に不慣れな分野、例えばライフサイエンス分野の研究者等でも種々の観察目的の達成し得る標本を容易に作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る組織切片の作製装置の一例を説明するための概略図である。
【図2】 図1に示す作製装置の近接ローラ38と凍結生物試料12の薄切面との間隔Cを調整する調整方法を説明するための説明図である。
【図3】 ナイフ10で所定厚さに薄切りした組織切片16が走行するテープ32に付着する状態を説明する説明図である。
【図4】 本発明に係る組織切片の作製装置の他の例を説明するための概略図である。
【図5】 凍結生物試料12から薄切りされた組織切片16が凍結生物試料12の薄切面の外側にカーリングする状態を説明する説明図である。
【図6】 従来の人手によるカーリングが抑制された組織切片16を採取する採取方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 ナイフ
11 筒体
12 生物試料(凍結生物試料)
16 組織切片
20 薄切手段
22,24 サーボモータ
25 固着治具
26 クランプ
28 試料把持部
30 走行手段
31 取付盤
32 テープ
33 ブレーキローラ
34,35,40 ガイドローラ
36 テープ筒体
38 近接ローラ
42 加圧ローラ
44 引取ローラ
46 取付板
48,50 螺子
52,54 スリット
56 板体
60 加熱装置
62 遮蔽箱
64 温度調整装置
65,66 熱交換チューブ

Claims (12)

  1. 凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料の薄切面に沿って、先端部の一面側がテーパ面に形成されたナイフを用いて薄切りし、顕微鏡観察用の標本に用いる組織切片を作製する際に、
    該生物試料の薄切面に対して近接可能に設けられ、前記薄切面から離れて走行するフィルムをガイドする近接ローラと、前記テーパ面が近接ローラ側に向いているナイフの先端が生物試料の薄切面に所定角度で当接して薄切りを開始する薄切開始点との最短距離を、前記ナイフの先端による生物試料の薄切りを開始したとき、前記生物試料の薄切面の外側にカーリングする組織切片の先端部が前記フィルムの一面側に当接するように、前記近接ローラの中心を前記薄切開始点に対して近接方向又は離反方向に移動して調整し、
    且つ前記組織切片の先端部が当接したフィルムに付着するように、前記生物試料とフィルムとの温度差を調整した後、
    前記フィルムの一面側に先端部が付着した組織切片を、前記近接ローラ及びナイフを所定位置に保持した状態で前記生物試料を所定方向に移動して薄切しつつ、前記生物試料から切り離された組織切片の全体をフィルムの一面側に付着するように、前記組織切片の薄切速度と同調した速度で前記フィルムを走行することを特徴とする組織切片の作製方法。
  2. 近接ローラの移動を、生物試料の薄切面に先端が当接するナイフのテーパ面の延長線と前記生物試料の薄切面の延長線とが薄切開始点で交差して形成する交差角の二等分線上を、前記近接ローラの中心が移動するようにして行う請求項1記載の組織切片の作製方法。
  3. 近接ローラとして、直径が2〜40mmのローラを用いる請求項1又は請求項2記載の組織切片の作製方法。
  4. 生物試料とフィルムとの温度差を、前記フィルムの温度及び生物試料の薄切り操作を行う雰囲気温度の少なくとも一方を調整することによって行う請求項1〜3のいずれか一項記載の組織切片の作製方法。
  5. フィルムの温度を、生物試料の形態を固定する氷又は包埋固定剤の一部を溶融して組織切片を前記フィルムに付着し得る温度に調整する請求項1〜4のいずれか一項記載の組織切片の作製方法。
  6. 生物試料の薄切り操作を行う雰囲気温度を、前記生物試料の固定された形態が保持できるように温度調整する請求項1〜5のいずれか一項記載の組織切片の作製方法
  7. 凍結又は包埋固定剤によって形態が固定された生物試料を薄切面に沿って薄切りし、顕微鏡観察用の標本に用いる組織切片を作製する組織切片の作製装置において、
    該生物試料を薄切面に沿って薄切りする、先端部の一面側がテーパ面に形成されたナイフと、前記生物試料の薄切面に対して近接可能に設けられた近接ローラにガイドされ、前記薄切面から離れて走行するフィルムの走行手段とを具備し、
    前記近接ローラと前記テーパ面が近接ローラ側を向いているナイフの先端が生物試料の薄切面に当接して薄切りを開始する薄切開始点との最短距離を、前記ナイフの先端による生物試料の薄切面の外側にカーリングする組織切片の先端部が前記フィルムの一面側に当接するように、前記近接ローラの位置を、前記近接ローラの中心を薄切開始点に近接方向又は離反方向に移動して調整する距離調整手段と、
    前記フィルムの一面側に当接した前記組織切片の先端部が付着するように、前記フィルムと生物試料との温度差を調整する温度差調整手段と、
    前記近接ローラ及びナイフを所定位置に保持した状態で前記生物試料を所定方向に移動して薄切し、前記生物試料から切り離された組織切片の全体がフィルムの一面側に付着されるように、先端部が前記フィルムの一面側に付着された組織切片の薄切速度と前記フィルムの走行速度とを同調する同調手段とが設けられていることを特徴とする組織切片の作製装置。
  8. 距離調整手段が、生物試料の薄切面に先端が当接するナイフのテーパ面の延長線と前記生物試料の薄切面の延長線とが薄切開始点で交差して形成する交差角の二等分線上を前記近接ローラの中心が移動するように、前記近接ローラを移動して調整する距離調整手段である請求項7記載の組織切片の作成装置。
  9. 近接ローラが、直径が2〜40mmのローラである請求項7又は請求項8記載の組織切片の作製装置。
  10. 温度差調整手段が、フィルムの温度及び生物試料の薄切り操作を行う雰囲気温度との少なくとも一方を調整する温度差調整手段である請求項7〜9のいずれか一項記載の組織切片の作製装置。
  11. フィルムの走行路に、前記フィルムの温度を、生物試料を固定する氷又は包埋固定剤の一部が溶融して組織切片を前記フィルムに付着し得る温度に調整するフィルム温度調整手段が設けられている請求項7〜10のいずれか一項記載の組織切片の作製装置。
  12. 生物試料を薄切する雰囲気を、前記生物試料の固定された形態が保持できるように温度調整する温度調整手段が設けられている請求項7〜11のいずれか一項記載の組織切片の作製装置。
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