JP4057255B2 - 薄切片作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包埋材の中に検体が埋め込まれた試料ブロックの表層部分を薄く切り出して、薄切片状の試料を作成する際の薄切片作成方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
生体組織の観察や検査を行う際、生体組織をパラフィンなどの包埋材の中に埋め込んで試料ブロックを作成した後、この試料ブロックを薄く切断して、観察用または検査用の薄切片を作成している。
【0003】
図1に、薄切片を作成する際に使用される装置の概要を示す。試料ブロック1は切込み量調整機構2に保持され、更に、この切込み量調整機構2は切断送り機構3に取り付けられている。切込み量調整機構2は試料ブロック1をその切断面に対して垂直方向に送り出し、切断送り機構3は試料ブロック1をその切断面に対して平行方向に送り出す。
【0004】
切込み量調整機構2の移動領域の上方には、カッタ4が配置されている。カッタ4は直動機構5上に取り付けられている。直動機構5の移動方向は、カッタ4の刃先に対して平行であり、切込み量調整機構2の移動方向及び切断送り機構3の移動方向に対して直交している。
【0005】
キャリアテープ6は切込み量調整機構2の移動領域の上方に架け渡されている。キャリアテープ6は、カッタ4の刃先の手前までは試料1の上面の近傍を試料1の上面に対して平行に走行し、カッタ4の刃先の手前で斜め上方に走行方向を変えた後、カッタ4から離れる方向に引き込まれて行く。
【0006】
試料ブロック1から薄切片を切り出す際には、切込み量調整機構2を用いて試料ブロック1の高さ(従って、切込み量)を調整した後、切断送り機構3を用いて試料ブロック1をカッタ4に向けて送り出す。同時に、切断送り機構3の動きに連動させて、試料ブロック1と同一の速度でキャリアテープ6を走行させる。このとき、必要に応じて直動機構5を連動させる。試料ブロック1は、その表層部分がカッタ4で薄く切断される。切り取られた薄切片は、キャリアテープ6の表面に貼り付けられ、その状態でキャリアテープ6とともに回収される。
【0007】
図5に、切り出された薄切片7がキャリアテープ6の表面に貼り付けられて回収される際の状況を示す。試料ブロック1をカッタ4の刃先に向けて切断送り速度(V1)で移動させて、試料ブロック1の表層部を薄く切断する。切リ取られた薄切片7は、先端部分から順にキャリアテープ6に貼り付けられて、試料ブロック1から離れて行く。このとき、薄切片7の生成速度は切断送り速度(V1)と同一である。
【0008】
従来の方法では、キャリアテープ6の引き込み速度(V2)を切断送り速度(V1)と同一に設定していたので、薄切片7の生成速度とキャリアテープ6の引き込み速度(V2)が同一であった。このため、薄切片7は、試料ブロック1から切り離される前の状態がそのまま保たれた状態でキャリアテープ6側に移る。このとき、薄切片7にキャリアテープ6から若干の張力が加わるので、薄切片7が破損することがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の薄切片作成方法の問題点に鑑み成されたもので、本発明の目的は、試料ブロックから切り取られた薄切片をキャリアテープに貼り付けた状態で回収する際、薄切片を破損するおそれがない薄切片作成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄切片作成方法は、
包埋材の中に検体が埋め込まれた試料ブロックをカッタに向けて送り出してその表層部を薄く切り取り、切り取られた薄切片をキャリアテープの表面に貼り付けて回収する薄切片の作成方法において、
キャリアテープの引き込み速度を、カッタに対する試料ブロックの送り速度よりも遅く設定することを特徴とする。
【0011】
本発明の薄切片作成方法によれば、キャリアテープの引き込み速度を、カッタに対する試料ブロックの送り速度に対して所定の割合で遅めに設定することによって、試料ブロックから切り取られた直後の薄切片に対して、キャリアテープから加えられる張力を小さく抑えることができる。その結果、薄切片の破損を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の薄切片作成方法について図面を用いて説明する。なお、本発明の方法が適用される装置自体の構成は、先に図1に示したものと共通であるので、その説明は省略する。
【0013】
図2に、切り出された薄切片7がキャリアテープ6の表面に貼り付けられて回収される際の状況を示す。試料ブロック1をカッタ4の刃先に向けて切断送り速度(V1)で移動させて、試料ブロック1の表層部を薄く切断する。このとき、本発明の方法では、キャリアテープ6の引き込み速度(V2)を、切断送り速度(V1)に対して、例えば0.8倍程度の遅い速度に設定する。
【0014】
切断された薄切片7は、先端部分から順にキャリアテープ6に貼り付けられて、試料ブロック1から離れて行く。このとき、薄切片7の生成速度は切断送り速度(V1)と同一であるが、キャリアテープ6の引き込み速度(V2)は切断送り速度(V1)よりも遅く設定されているので、図3(a)〜(c)に示すように切断が進行する。即ち、先ず、薄切片7の先端部がキャリアテープ6に貼り付いた後(図3(a))、その後方で薄切片7が弛んでキャリアテープ6から離れる(図3(b))。次いで、その後方で薄切片7が再びキャリアテープ6に貼り付く(図3(c))。この様な動作を複数回繰り返しながら、最終的に、薄切片7が試料ブロック1から切り離される。
【0015】
その結果、切り取られた薄切片7は、図4に示すように、キャリアテープ6上で波打った形状で、キャリアテープ6に貼り付けられて回収される。
【0016】
本発明の方法によれば、キャリアテープ6の引き込み速度を上記のように設定することによって、試料ブロック1から切り取られた直後の薄切片7に対して、キャリアテープ6から加えられる張力を小さく抑えることができるので、薄切片7の破損を防止することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、試料ブロックから切り取られた直後の薄切片に対して、キャリアテープから加えられる張力を小さく抑えることができるので、薄切片の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄切片作成方法が適用される装置の概略構成を示す図。
【図2】本発明の薄切片作成方法について説明する図。
【図3】本発明の方法を適用した場合の、薄切片がキャリアテープに保持されて回収される状況を示す図、(a)は薄切片の先端部がキャリアテープの表面に貼り付いた状態、(b)は薄切片に弛みが生じて部分的にキャリアテープから離れた状態、(c)は薄切片が再びキャリアテープの表面に貼り付いた状態を表す。
【図4】本発明の方法を適用した場合の、キャリアテープ上に回収された薄切片の状態を示す図。
【図5】従来の薄切片作成方法について説明する図。
【符号の説明】
1・・・試料ブロック、
2・・・切込み量調整機構、
3・・・切断送り機構、
4・・・カッタ、
5・・・直動機構、
6・・・キャリアテープ、
7・・・薄切片。
Claims (1)
- 包埋材の中に検体が埋め込まれた試料ブロックを、カッタに向けて送り出してその表層部を薄く切り取り、切り取られた薄切片をキャリアテープの表面に貼り付けて回収する薄切片の作成方法において、
キャリアテープの引き込み速度を、カッタに対する試料ブロックの送り速度よりも遅く設定することを特徴とする薄切片作成方法。
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