JP3869885B2 - 自動車用グラスラン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドア等のサッシュ部に取付けられてウィンドガラスの端縁をシールする自動車用グラスランに関し、特にサッシュ部のコーナ部位に取付けられるものとして好適に用いられる自動車用グラスランに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の自動車用グラスランとして、実開平2−30725号公報,
実開平2−90134号公報により提案されたものが知られている。このものは、図7に示すように、グラスランを、押出し成形により形成したストレート部と、隣接するストレート部の各一端部をインサートしてモールド成形により形成したコーナ部とで一体に形成したものである。以下、このようなグラスランについて、例えば図9に示すグラスラン100を例にして詳細に説明する。
【0003】
上記の図9に示すグラスラン100は、ドアDのサッシュ部2内に内嵌された基底部110と、一対の側壁部12,13とから横断面形状が略コ字状に形成され、各側壁部12,13の先端側がサッシュ部2の車内外方向の両開口縁部に係合されて抜け止め状態で保持されている。そして、上記両側壁部12,13の各先端から基底部110側に向けて延びる一対のシールリップ部14,15でウィンドガラス3を挟み込むことによりウィンドガラス3との間のシール性を確保する一方、上記各シールリップ部14,15とは逆の側に延びるカバーリップ部16,17がサッシュ部2の各開口部外縁に密着することによりサッシュ部2の開口縁部との間のシール性を確保するようにされる。
【0004】
ここで、上記グラスラン100は、ドアピラー側のコーナ部位2aに内嵌されるコーナ部100bについて図10及び図11に示すように、ストレート部100aを上記両側壁部12,13が基底部110の付根から角度を変えて外方に開かれた状態(図11に実線で示す断面形状参照)で押出し成形により形成し、サッシュ部2に対し上記両側壁部12,13を基底部110側の付根位置近傍で互いに閉じる側に曲げて嵌入させることにより、その弾性復元力をサッシュ部2の両溝壁22,23に対し作用させてサッシュ部2に対する保持機能を発揮させるとともに、両シールリップ部14,15を所定のラップ代LR 分だけ圧接させてウィンドガラス3とのシール性を確保するようになっている。そして、上記のストレート部100a,100aの各一端部を型内にインサートした状態でモールド成形される上記コーナ部100bは、そのモールド成形の特性上、及び、上記ストレート部100aの押出し成形時の形状からシールリップ部14,15が互いに開いた形状に成形され、このコーナ部100bも上記のストレート部100aと同様に両側壁部12,13を互いに閉じる側に曲げてサッシュ部2のコーナ部位2aに嵌入されるようになっている。
【0005】
ここにおいて、このコーナ部100bは、サッシュ部2への嵌入に際し両側壁部12,13を閉じる側に曲げると、そのコーナ角度が拡大することになるため、拡大した状態でサッシュ部2のコーナ部位2aの角度β(図7参照)と合致するように、上記コーナ角度をサッシュ部2のコーナ部位2aの角度βよりも上記拡大分だけ小さい角度β′(図11参照)にしてモールド成形される。加えて、上記両側壁部12,13を閉じる側に曲げてサッシュ部2に嵌入させると、その両側壁部12,13の先端であるカバーリップ部16,17の位置が高さH1 だけ変位することになるため、その高さH1 に応じてコーナ部100bのカバーリップ部16も逃がし量H2 を設定し、これにより、サッシュ部2のコーナ部位2aに嵌入させた状態でコーナ部100bのカバーリップ部16がそのコーナ部位2aに沿って鋭角となってコーナ部位2aにおけるサッシュ部2の開口部外縁に密着するようにしてシール性の確保を図るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の如くコーナ角度βや逃がし量H2 を設定してコーナ部100bを成形しても、そのコーナ部100bをサッシュ部2のコーナ部位2aに嵌め込むと、コーナ部100bの各部位が均一に変形せずに複雑に変形するため、コーナ部100bにおいて、特にシールリップ部14,15の一部が奥方に倒れたり、それに引張られてカバーリップ部16,17が上記コーナ部位2aの開口部外縁から浮き上がったりする場合がある。こうなると、そのコーナ部100bのシールリップ部14,15とウィンドガラス3との間のシール性の低下を招いたり、カバーリップ部16,17とサッシュ部2との間のシール性の低下及び外部からの見栄え(外観性)の低下を招くことになる。このため、再度、上記コーナ部100bの成形形状の設計をやり直すことになる。
【0007】
つまり、上記のコーナ部100bの設計においては、サッシュ部2のコーナ部位2aへの嵌入に際する変形は両側壁部12,13の基底部110に対する開き角度、上記コーナ角度β′及びカバーリップ部16の逃がし量H2 (逃がし形状)等の種々の要素が相互に影響するため最適な成形形状を計算等により決定することは極めて困難となる。このため、長年の経験により上記両側壁部12,13の
開き角度に対するコーナ角度β′や逃がし量H2 等の寸法仕様を定めてモールド(金型)を形成し、成形したコーナ部100bを実際にサッシュ部2のコーナ部位2aに取付けて収まり具合を検証し、不都合あれば、上記の寸法仕様を変更して上記モールドの修正を行うという試行錯誤を行っているのが現状である。
【0008】
しかるに、上記コーナ部100bにおいて、シールリップ部14,15によるウィンドガラス3とのシール性を重視すると、サッシュ部2に対するカバーリップ部16,17の密着性が損なわれてサッシュ部2との間のシール性の低下を招き易く、逆に上記サッシュ部2に対するカバーリップ部16,17の密着性を重視すると、ウィンドガラス3に対するシールリップ部14,15の密着性が損なわれてウィンドガラス3との間のシール性の低下を招き易くなるこのため、両シール性を両立させるのは困難となる上、上記のコーナ部100bの変形性状の複雑さから、コーナ部100bではシールリップ部14,15のラップ代がストレート部100aのそれから変化してしまいストレート部100aと同じラップ代を確保することは困難となる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウィンドガラスとの間のシール性の向上と、サッシュ部との間のシール性や外観性の向上との両立を図りつつ、特にコーナ部の設計の容易化を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、横断面形状が凹溝型のサッシュ部内に内嵌されるものであって、上記サッシュ部の溝底に沿って配置される基底部と、この基底部の車内側及び車外側の両端から横断面形状が略コ字状になるように上記サッシュ部の開口側に延びる一対の側壁部と、この一対の側壁部の各先端から上記基底部の側に向けて延びる一対のシールリップ部とを一体のものとして備えた自動車用グラスランを前提とする。このものにおいて、上記基底部に、蛇腹状にされて車内外方向に伸縮可能な伸縮部を形成する。そして、上記伸縮部として、サッシュ部に取付け前の状態では伸びた状態になり、上記サッシュ部に内嵌された状態では弾性変形により収縮した状態になるように形成する構成とするものである。
【0011】
上記の構成の場合、基底部に伸縮部が形成され、この伸縮部がサッシュ部に取付け前の状態では伸びた状態にされているため、押出し成形及びモールド成形のいずれの成形法によりグラスランを製造するにしても、基底部に対する両側壁部の形状をグラスランがサッシュ部に内嵌された状態における形状のままで両側壁部が上記伸縮部の伸びに対応した寸法だけ両側に平行移動した状態のものにすることが可能になる。このため、サッシュ部のコーナ部位に配設するコーナ部であっても、そのサッシュ部のコーナ部位の形状のままで製造すればよく、両側壁部の開き角度に基づくコーナ角度の拡大やカバーリップ部の逃がし量等を一切考慮することなく容易に設計することが可能になる。そして、サッシュ部への取付け作業も上記伸縮部を収縮させて両側壁部を平行移動させるだけでグラスランをサッシュ部に容易に内嵌させることが可能となり、ストレート部及びコーナ部の別を問わず、シールリップ部のウィンドガラスに対する関係及びカバーリップ部のサッシュ部に対する関係を確実に同じ状態にしてサッシュ部に対し取付けることが可能になる。このため、コーナ部であっても、シールリップ部のラップ代をいかにするかは、上記の如く伸縮部の収縮量、すなわち、両側壁部の平行移動量だけ考慮すればよいだけであるため、コーナ部におけるシールリップ部のラップ代をストレート部と同じ量だけ確保することが容易に可能になる。
【0012】
また、請求項記載の発明は、上記伸縮部を、サッシュ部のコーナ部位に配設されるコーナ部の基底部にのみ対し適用するものである。
【0013】
上記の構成の場合、伸縮部がコーナ部の基底部にのみ形成されているため、サッシュ部のコーナ部位に内嵌させても、コーナ部の全域でシールリップ部のラップ代を均一に確保してウィンドガラスとの間のシール性を良好に確保することが可能になる上、カバーリップ部が設けられている場合においても、そのカバーリップ部とサッシュ部とを密着させた状態にしてサッシュ部との間のシール性を良好に確保することが可能になる。加えて、コーナ部の設計が従来の両側壁部の開き角度を考慮する必要がある場合と比べ、それを考慮する必要がなく極めて容易になる。
【0014】
さらに、請求項記載の発明は、請求項1記載の発明における伸縮部として、車内外方向に相対向する蛇腹状波部を備えるものとし、サッシュ部に内嵌された状態では相対向する蛇腹状波部が互いに密着するように収縮させた構成とするものである。
【0015】
上記の構成の場合、サッシュ部に内嵌された状態では伸縮部の相対向する蛇腹状波部が互いに密着した状態に収縮されているため、基底部がそれ以上車内外方向に縮むことがなく、従って、両側壁部が車内外方向内側に移動することが確実に阻止される。加えて、上記伸縮部の収縮に伴う弾性復元力が両側壁部をサッシュ部の各溝壁側に押し付ける側に比較的大きく作用する。このため、サッシュ部に対するグラスランの保持状態の維持が確実に行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0017】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るグラスラン1がサッシュ部2に内嵌されて取付けされた状態を示している。
【0018】
上記サッシュ部2は、溝底21と、この溝底21に対しそれぞれ略直角に交差する両溝壁22,23とから全体として凹溝形状に形成されたものであり、車外側(図1の右側)の溝壁22の深さが相対的に浅く、車内側(図1の左側)の溝壁23の深さが相対的に深くなるように形成されている。上記車外側の溝壁22の外方端側(図1の下方端側)には開口縁部が車内側にわずかに湾曲して係合部22aが形成され、車内側の溝壁23の開口縁部には車外側に突出する係合凸部23aが形成されている。そして、このサッシュ部2に対しウィンドガラス3が、サッシュ部2の車内外方向(図1の左右方向)の中心位置よりもできるだけ車外側にオフセットされた位置に嵌入するように配設されている。
【0019】
また、上記グラスラン1は、中間部に伸縮部10が形成された基底部11と、この基底部の車内外方向(図1の左右方向)の両端から横断面形状が略コ字状になるように外方(図1の下方)に延びる一対の側壁部12,13と、この一対の側壁部12,13の各先端から上記基底部11の側に湾曲して延びて上記ウィンドガラス3に圧接される一対のシールリップ部14,15と、これらとは逆に延びてサッシュ部2の開口縁部に密着するカバーリップ部16,17とを備え、これらがゴムや合成樹脂等により一体に成形されたものである。
【0020】
上記伸縮部10はグラスラン1の長手方向に延びる複数の波部10a,10a,…により蛇腹状に形成されて上記車内外方向に伸縮可能に構成されたものである。上記伸縮部10は、サッシュ部2に内嵌された状態では隣接する波部10a,10aの壁が互いに密着した状態になるよう収縮され、これにより、長さがサッシュ部2の溝底21の幅より所定寸法短くされた基底部11の一端が車外側の溝壁22に、他端側が支持片11aを介して車内側の溝壁23にそれぞれ圧接状態で支持されている。
【0021】
上記車外側の側壁部12は上記基底部11の車外側端部から溝壁22に沿って延び、その外方端の外面側には上記係合部22aの周囲に密着して抜け止め機能を果たす係止部12aが形成されている。上記車内側の側壁部13には、車内側の溝壁23の側に突出する厚肉で塊状の係止凸部13aが形成され、この係止凸部13aが上記サッシュ部2の係合凸部23aの内側に係合することにより抜け止めされ、これら係止部12aと係止凸部13aとによりグラスラン1がサッシュ部2内に保持された状態に保たれている。
【0022】
上記一対のシールリップ部14,15の両先端は、上記両側壁部12,13がサッシュ部2に取付けられた状態で、所定のラップ代LR を有して互いに圧接するようにされている。なお、図1では、上記ラップ代LR を明確にするために両シールリップ部14,15の各先端が重なり合った状態に図示しているが、実際には両先端は互いに当接して両シールリップ部14,15が上記ラップ代LR に相当する分だけ撓んで弾性変形した状態になる。
【0023】
また、上記車外側のカバーリップ部16の外表面は溝壁22の開口縁から連続してウィンドガラス3の側にかけて滑らかに湾曲するように形成され、さらに、上記車外側のカバーリップ部16、車内側のシールリップ部14、及び、車内側のカバーリップ部17の各外表面の形状が全体として車外側から車内側にかけて滑らかに湾曲するように形成されており、これにより、サッシュ部2からウィンドガラス3にかけての外面が滑らかに連続されてフラッシュサーフェス化されている上、ウィンドガラス3が開状態の場合においても、グラスラン1の外部に露出する部分のフラッシュサーフェス化が図られている。
【0024】
このようなグラスラン1は、ストレート部1a,1a,…(図7参照)と、これらを連結するコーナ部1b,1bとから形成されており、各ストレート部1a及び各コーナ部1bはウィンドガラス3の周端に沿った略コ字形のサッシュ部2に内嵌された状態では共に図1に示す上記のグラスラン1と同じ横断面形状になっている。そして、上記グラスラン1は、押出し成形により形成したストレート部1a,1aの各一端部をモールド内にインサートした状態でコーナ部1bをモールド成形することにより、上記各ストレート部1aと各コーナ部1bとが一体になった状態で形成される。この成形された状態、すなわち、サッシュ部2に内嵌される前の状態においては、上記各ストレート部1a及び各コーナ部1bは共に図2に示す横断面形状(図4に実線で示す形状も併せて参照)とされ、互いに同じ横断面形状とされている。この内嵌される前の状態では、上記伸縮部10の隣接する波部10a,10a間が互いに開いて上記伸縮部10が車内外方向に延びた状態にされ、その延びた寸法だけ両側壁部12,13が上記車内外方向に平行移動して両シールリップ部14,15間が開いた状態にされている。
【0025】
加えて、上記コーナ部1bは、図3及び図4に示すように、サッシュ部2のコーナ部位2aの角度β(図7参照)と同じコーナ角度βを有するように成形され、かつ、上記コーナ部位2aの角部に沿って車内外方向両側のカバーリップ部16,17が鋭角な角部を有するように形成されている。
【0026】
そして、上記各ストレート部1aとコーナ部1bとは、共に、両側壁部12,13を車内外方向に平行移動するように閉じることにより伸縮部10を収縮させ(図4に一点鎖線で示す形状参照)、この状態でサッシュ部2内に嵌め込むことにより係止部12aをサッシュ部2の係合部22aに、係止凸部13aを係合凸部23aの内側にそれぞれ係止させて取付けられる(図1参照)。これにより、上記両側壁部12,13が上記伸縮部10の弾性復元力を受けてサッシュ部2の両溝壁22,23に押し付けられ、グラスラン1はサッシュ部2に保持された状態に維持される。この際、上記伸縮部10の各波部10aが互いに密着状態に収縮されるため、サッシュ部2の両溝壁22,23に対するグラスラン1の両側壁部12,13の押付け状態が良好に保持され、グラスラン1のサッシュ部2に対する保持状態の維持を良好に行うことができる。加えて、コーナ部1bであっても、両側壁部12,13が平行移動するだけであるため、両シールリップ部14,15がストレート部1aと同じラップ代LR (図1参照)を有して互いに圧接するとともに、両カバーリップ部16,17がストレート部1aと同様に上記コーナ部位2aの各開口部外縁に密着し、ウィンドガラス3との間のシール性と、サッシュ部2との間のシール性とを共に良好に実現させた状態で両立させることができる上、サッシュ部とグラスランとの境界部分の見栄えを向上させて外観性の向上を図ることができる。
【0027】
<第2実施形態>
図5及び図6は本発明の第2実施形態に係るグラスラン1′を示し、このグラスラン1′は従来のグラスラン100の場合と同じストレート部100aと、第1実施形態のグラスラン1の場合と同じコーナ部1bとを組み合わせたものである。つまり、本第2実施形態はコーナ部1bにのみ伸縮部10を設けた場合のグラスラン1′を示すものである。
【0028】
この場合には、コーナ部1bを挟んだ両側のストレート部100a,100a(図7参照)の各一端部の基底部110をV溝状に切欠いてV溝開口部111を形成し(図5参照)、このV溝開口部111と共に上記両ストレート部100aの一端部をコーナ部形成用モールド内にそれぞれインサートし、コーナ部1bのモールド成形を行う。上記V溝開口部111は、基底部110において少なくとも上記コーナ部1bの伸縮部10の幅と同じか大きい開口幅に形成される。そして、上記モールド成形により、コーナ部1b側の伸縮部10の波部10a,10a,…が上記V溝開口部111に連続し、かつ、そのV溝開口部111の奥方に進むに従い各波部10aの間隔が狭まって上記V溝開口部111の奥端で合致した状態で両ストレート部100a,100aとコーナ部1bとが一体に形成される。
【0029】
なお、上記グラスラン1′のその他の構成は第1実施形態のものと同様であるために、同一部材には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0030】
そして、上記第2実施形態の場合、コーナ部位2a以外のサッシュ部2には上記ストレート部100aの両側壁12,13を基底部110に対し内側に曲げながら内嵌させることにより、係止部22a(図9参照)及び係合凸部23aによる係止と上記両側壁部12,13の曲げに伴う弾性復元力とにより上記ストレート部100aを比較的強固に保持させることができる。一方、上記コーナ部位2aに対しては、両側壁部12,13を互いに平行に内側に移動させてコーナ部1bの伸縮部10を収縮させながら上記コーナ部位2aに内嵌させることにより、不規則な変形を生じることなく、ウィンドガラス3に対してはシールリップ部14,15を所定のラップ代を有して圧接させることができ、カバーリップ部16,17を上記コーナ部位2aの外面に密着させることができる。従って、この場合においても、ストレート部100a及びコーナ部1bの双方をサッシュ部2に対し確実に保持状態に取付けてその状態を維持させることができる上、コーナ部位2aであっても、ウィンドガラス3との間のシール性とサッシュ部2との間のシール性とを共に向上させた状態で両立させることができる。
【0031】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施形態では、サッシュ部2に内嵌させて取付けた状態では伸縮部10の各波部10aが互いに密着するように収縮されたものを示したが、これに限らず、上記の取付けた状態では伸縮部10の各波部10aが必ずしも互いに密着した状態にする必要はなく、多少の隙間を開けた状態で収縮されていてもよい。この場合でも、上記伸縮部10の収縮に伴う弾性復元力を両側壁部12,13に作用させることができる。また、上記伸縮部10を構成する波部10aの数はグラスラン1,1′の形状、サイズ等に応じて定めればよく、その波部10aの肉厚や形状も基底部11の支持剛性等との関係で定めればよい。さらに、コーナ部1bのモールド成形材料をストレート部1aの押出し成形材料よりも硬め(低弾性係数)のものを用い、これにより、サッシュ部2のコーナ部位2aに対するコーナ部1bの支持剛性がより高くなるようにしてもよい。
【0032】
上記第1実施形態では、ストレート部1aの押出し成形を図2に示す形状で成形するように説明したが、これに限らず、例えば図8に示すように、両側壁部12,13が基底部11に対し所定の開き角度で開いた形状で上記押出し成形を行ってもよい。ただし、この場合においても、コーナ部1bのモールド成形は図2
に示すように両側壁部12,13を互いに平行にした形状で行う。このようにした場合、ストレート部1aをサッシュ部2に内嵌させた時のサッシュ部2に対する保持状態の維持を、伸縮部10の弾性復元力と、両側壁部12,13の曲げに伴う弾性復元力との両者により行なわせることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における自動車用グラスランによれば、サッシュ部のコーナ部位に配設するグラスランのコーナ部であっても、そのサッシュ部のコーナ部位の形状のままで製造すればよく、従来必要としていた両側壁部の開き角度に基づくコーナ角度の拡大やカバーリップ部の逃がし量等についての考慮を一切することなく容易に設計することができる。加えて、サッシュ部への取付け作業も上記伸縮部を収縮させて両側壁部を平行移動させるだけで、ストレート部及びコーナ部の別を問わず、シールリップ部のウィンドガラスに対する関係及びカバーリップ部が設けられている場合にはカバーリップ部のサッシュ部に対する関係を確実に同じ状態にして、グラスランをサッシュ部に対し容易に取付けることができる。このため、コーナ部であっても、コーナ部におけるシールリップ部のラップ代をストレート部と同じ量だけ容易に確保することができ、ウィンドガラスとの間のシール性と、サッシュ部に対するシール性とを共に向上させた状態で両立させることができる。
【0034】
また、請求項記載の発明によれば、伸縮部がグラスランのコーナ部の基底部にのみ形成されているため、そのコーナ部をサッシュ部のコーナ部位に内嵌させても、コーナ部の全域でシールリップ部のラップ代を均一に確保してウィンドガラスとの間のシール性を良好に確保することができる上、カバーリップ部が設けられている場合においても、そのカバーリップ部とサッシュ部とを密着させた状態にしてサッシュ部との間のシール性を良好に確保することができる。加えて、コーナ部の設計が従来の両側壁部の開き角度を考慮する必要がある場合と比べ、それを考慮する必要がなくコーナ部の設計を極めて容易に行うことができる。
【0035】
さらに、請求項記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、両側壁部が車内外方向内側に移動することを確実に阻止し、上記伸縮部の収縮に伴う比較的大きい弾性復元力によりサッシュ部に対するグラスランの保持状態の維持を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のグラスランをサッシュ部に取付け状態における図7のA−A線端面図である。
【図2】 図1のグラスランの成形時の形状を示す端面図である。
【図3】 コーナ部を含む部分のグラスランの斜視図である。
【図4】 図3のものの側面図及び断面図である。
【図5】 第2実施形態におけるストレート部の一端部の斜視図である。
【図6】 第2実施形態のコーナ部とストレート部との接合部分を示す平面図及び断面図である。
【図7】 グラスランをサッシュ部に取付けた状態のドアの正面図である。
【図8】 他の成形形状を示す図2相当図である。
【図9】 従来のグラスランの例を示す図1対応図である。
【図10】 図9のものの図3対応図である。
【図11】 図9のものの図4対応図である。
【符号の説明】
1,1′ グラスラン
1b グラスランのコーナ部
2 サッシュ部
2a サッシュ部のコーナ部位
3 ウィンドガラス
10 伸縮部
10a 蛇腹状波部
11 基底部
12,13 側壁部
14,15 シールリップ部

Claims (2)

  1. 横断面形状が凹溝型のサッシュ部内に内嵌されるものであって、上記サッシュ部の溝底に沿って配置される基底部と、この基底部の車内側及び車外側の両端から横断面形状が略コ字状になるように上記サッシュ部の開口側に延びる一対の側壁部と、この一対の側壁部の各先端から上記基底部の側に向けて延びる一対のシールリップ部とを一体のものとして備えた自動車用グラスランにおいて、
    上記基底部には蛇腹状にされて車内外方向に伸縮可能な伸縮部が形成されており、
    上記伸縮部は、サッシュ部に取付け前の状態では伸びた状態にされ、上記サッシュ部に内嵌された状態では弾性変形により収縮した状態になるように形成されており、
    サッシュ部のコーナ部位に配設されるコーナ部及び上記サッシュ部の上記コーナ部位以外の部位に配設されるストレート部のうち上記コーナ部の基底部にのみ、伸縮部が形成されている
    ことを特徴とする自動車用グラスラン。
  2. 請求項1において、
    伸縮部は、車内外方向に相対向する蛇腹状波部を備え、サッシュ部に内嵌された状態では相対向する蛇腹状波部が互いに密着するように収縮されている
    ことを特徴とする自動車用グラスラン。
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