図1は、本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1はインタフェース部、2はカラー判定部、3は付加画像記憶部、4はカラー画像記憶部、5は白黒画像記憶部、6は画像合成部、7は画像出力部、8は制御部である。インタフェース部1は、外部から送られてくる入力画像を受け取る。入力画像は、例えばラスタ形式で表される画像データのほか、ページ記述言語(以下PDLと記す)で記述された画像データなど、種々のデータであってよい。入力画像はカラー判別部2及び画像合成部6に渡される。
カラー判定部2は、入力画像について、出力ページ毎に当該ページがカラーであるか白黒であるかの判定を行う。ページ中に一部でも白黒以外の部分が存在すれば、その入力画像はカラーであると判定することができる。
付加画像記憶部3は、入力画像に付加する付加画像を1以上記憶することができる。図1に示した例では、カラー画像記憶部4と白黒画像記憶部5を設けている。カラー画像記憶部4には、カラーで出力した場合に最適に出力される付加画像が記憶されている。また、白黒画像記憶部5は、白黒で出力した場合に最適に出力される付加画像が記憶されている。カラー画像記憶部4及び白黒画像記憶部5に記憶される付加画像は、入力画像と同様、ラスタ形式やPDL形式など、各種の形式のデータでよい。また、カラー、白黒とも、複数の付加画像を記憶させておいてもよい。
画像合成部6は、カラー判定部2の判定結果に応じて、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像、あるいは、白黒画像記憶部5に記憶されている白黒の付加画像のいずれかを入力画像に付加する機能を有する。例えば、入力された画像がカラーであるとカラー判定部2で判定された場合には、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を入力画像に付加することができる。また、例えば入力された画像が白黒であるとカラー判定部2で判定された場合には、白黒画像記憶部5に記憶されている白黒の付加画像を入力画像に付加することができる。もちろん、入力された画像が白黒の場合でも、カラーの付加画像を付加することも可能である。付加画像を入力画像に付加する処理は、例えば出力がラスタ形式であれば、入力画像と付加画像を合成すればよい。また、例えばPDLであれば、同じページ中に入力画像と付加画像を描画するコマンドを画像出力部7へ渡せばよい。
画像出力部7は、画像合成部6で入力画像に付加画像を付加した画像データに従って画像を形成する。あるいは、その画像データを例えば外部ネットワークへ出力してもよい。この画像出力部7において画像を形成する場合でも、外部ネットワークを介して他の装置において画像形成する場合でも、カラー画像を形成する場合には白黒画像を形成する場合よりも効率が低下する場合が多い。しかし画像合成部6において入力画像がカラーか白黒かに応じて付加画像を付加しているので、例えば白黒の入力画像に白黒の付加画像が付加されていれば、効率よく画像を形成することができ、付加画像のみがカラーであることによる生産性の低下を抑えることができる。
制御部8は、画像処理装置全体の動作を制御する。この例では、カラー判定部2からの判定結果に従った付加画像記憶部3に対する付加画像の読み出し制御や画像合成部6における入力画像への付加画像の付加の制御なども行っている。もちろんこれらの制御は各部において行ってもよい。さらに制御部8は、課金に関する制御等も行う。課金は、例えば画像出力部7から出力される画像の特性、例えばカラーか白黒かに応じて行うことができる。あるいは、カラー判定部2における入力画像の特性の判定結果、例えば、入力画像がカラーであるか白黒であるかに応じて課金することができる。また外部から付加画像を付加するか否かを切り換え可能に構成することができ、制御部8はこの指示に従って画像合成部6を制御することができる。課金時の金額は、付加画像を付加するか否かに応じて異ならせることができる。また、付加画像として常にカラーあるいは常に白黒等といった指定が可能なように構成してもよい。
図2は、本発明の第1の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、インタフェース部1にPDLで記述された入力画像が入力され、画像合成部6から出力される画像もPDLで記述されたデータであるものとする。もちろん、入力画像及び画像合成部6から出力される画像はこれに限らず、ラスタ形式などであってもよく、動作はほぼ同じである。
インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S11においてカラー判定部2は、入力画像のページごとに、当該ページがカラーか白黒かを判定する。当該ページがカラーであると判定された場合には、S12において、画像合成部6はカラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
一方、入力画像の当該ページが白黒であるとカラー判定部2で判定された場合には、S13において、画像合成部6は白黒画像記憶部5に記憶されている白黒の付加画像を付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S14において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終頁まで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S11へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。
図3は、本発明の第1の実施の形態における入力画像と出力画像の一例の説明図である。上述のような動作の一例によって、例えば図3(A)に示すように、入力画像がカラーの文書である場合には、出力される画像にはカラーの付加画像が付加された文書が出力されることになる。また、例えば図3(B)に示すように、入力画像が白黒の文書である場合には、出力される画像には白黒の付加画像が付加された文書が出力される。なお、図3においては付加画像が文書の上部に挿入されているが、付加画像が挿入される位置は任意である。
上述のように出力装置がプリンタなどの画像形成装置の場合には、カラー画像の形成には白黒画像形成時の数倍の時間がかかることがあるが、このように白黒の入力画像に対しては白黒の付加画像を付加することによって、白黒の画像出力時の生産性を低下させずに、付加画像を付加することができる。
また、この第1の実施の形態ではカラーの付加画像と白黒の付加画像を別に保持しているので、図3(A)に示すようにカラーで付加画像を付加した場合に限らず、図3(B)に示したように白黒で付加画像を付加する場合でも、白黒の画像に対して最良の付加画像を付加することができる。そのため、カラー画像を白黒で画像形成した場合のように色によって不鮮明になったり、内容が判読できなくなるといった事態を防止することができる。
図4は、本発明の第1の実施の形態における課金方法の一例の説明図である。ここでは、付加画像を付加するか否かを選択できるものとし、また、入力画像がカラーか白黒かによって課金する料金を異ならせる例を示している。すなわち、付加画像を付加するか否かと、入力画像がカラーか白黒かの組み合わせにより、4通りの料金体系を管理することになる。一般に、カラーで出力する場合の料金は、白黒で出力する場合の料金に比べて高く、例えば料金Aは料金Cよりも高い。また、例えば付加画像として広告を付加して画像を形成する場合を考えると、付加する広告の料金は広告主が負担するため、付加画像を付加する場合には料金を安くすることができる。すなわち、料金Aよりも料金Bの方が安く、また、料金Cよりも料金Dの方が安く設定できる。もちろん、広告等の付加画像を付加する場合には、料金を無料にするような設定を行ってもよい。
例えば図3(A)においてカラーの入力画像に付加画像を付加せずに出力する場合には料金Aが適用されるが、付加画像を付加した場合には、料金Bが適用される。この場合、入力画像がカラーであるので、付加画像がカラーであっても白黒であっても料金は同じである。一方、図3(B)に示すように入力画像が白黒の場合には、そのまま出力すれば料金Cが適用される。付加画像を付加する場合には、上述のように白黒の付加画像が付加されるので、出力画像は白黒となり、料金Dが適用されることになる。従来のように、白黒の入力画像にカラーの付加画像を付加するといったことがないので、カラーの付加画像のためにカラーの課金がなされるといった不具合は発生しない。
なお、図4では課金する料金を料金A〜Dの4種に区別した例を示しているが、この区分はこの例に限られるものではない。例えば、入力画像の色数を検知し、例えば赤と黒の2色しか使っていない場合には2色カラー用の料金を別途規定するなどといったことも考えられる。また、付加画像を付加する数によって料金を異ならせることも考えられる。
図4に示した例では、入力画像がカラーか白黒かによって料金を切り換えているが、図3に示すように入力画像がカラーの場合にはカラーの付加画像を付加し、入力画像が白黒の場合には白黒の付加画像を付加する場合には、画像合成部6あるいは画像出力部7から出力される画像がカラーか白黒かによって料金を切り換えても、同様の課金を行うことができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態における入力画像と出力画像の別の例の説明図である。上述の説明では、入力画像が白黒であれば、白黒の付加画像を付加していた。しかし、例えば広告主の意向などによって、付加画像は必ずカラーで付加するといったことも考えられる。すなわち、図3と同様に入力画像がカラーである場合には、図5(A)に示すようにカラーの付加画像を付加する。入力画像が白黒である場合にも、図5(B)に示すようにカラーの付加画像を付加することになる。例えば出力装置がカラーと白黒の場合で出力速度が変わらないような場合には、このようなことも考えられる。
このような場合、入力画像が白黒であっても画像合成部6から出力される画像はカラー画像となる。しかし、図4に示すように入力画像がカラーか白黒かによって料金を切り換えることによって、このように入力画像が白黒でカラーの付加画像を付加する場合でも、白黒の画像として課金を行うことができる。このように、入力画像がカラーか白黒かによって料金を切り換えることによって、ユーザにとって利便性の高い料金体系を提供することを可能にしている。
図6は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。9は白黒変換部である。この第2の実施の形態では、付加画像記憶部3には白黒画像記憶部5が設けられておらず、白黒の入力画像に対しては、対応する付加画像が付加画像記憶部3に記憶されていない場合の例を示している。
白黒変換部9は、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を白黒の付加画像へ変換する。画像合成部6では、カラー判定部2の判定結果に応じて、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像あるいは白黒変換部9で白黒に変換した付加画像のいずれかを入力画像に付加して出力する。
図7は、本発明の第2の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、インタフェース部1にPDLで記述された入力画像が入力され、画像合成部6から出力される画像もPDLで記述されたデータであるものとする。もちろん、入力画像及び画像合成部6から出力される画像はこれに限らず、ラスタ形式などであってもよく、動作はほぼ同じである。
インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S21においてカラー判定部2は、入力画像のページごとに、当該ページがカラーか白黒かを判定する。当該ページがカラーであると判定された場合には、S22において、画像合成部6はカラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
一方、入力画像の当該ページが白黒であるとカラー判定部2で判定された場合には、S23において、画像合成部6は、白黒変換部9から白黒の付加画像を受け取る。この白黒の付加画像は、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を白黒変換部9において白黒に変換したものである。そして、受け取った白黒の付加画像を付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S24において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終頁まで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S21へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。
このような第2の実施の形態における動作によって、例えば上述の図3に示したように、カラーの入力画像に対してはカラーの付加画像が付加され、また、白黒の入力画像に対しては白黒に変換された付加画像が付加される。これによって、カラー画像の形成には白黒画像形成時の数倍の時間がかかるような場合でも、白黒の入力画像に対しては白黒の付加画像が付加されるので、白黒の画像出力時の生産性を低下させずに、付加画像を付加することができる。もちろん、カラーと白黒の画像形成に要する時間が変わらない場合には、図5に示したように白黒の入力画像に対してもカラーの付加画像を付加してもよい。
なお、この第2の実施の形態における課金の制御については、上述の第1の実施の形態と同様に行うことができるので、ここでの説明は省略する。
図8は、本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。この第3の実施の形態は、上述の第2の実施の形態と同様、付加画像記憶部3には白黒画像記憶部5が設けられておらず、白黒の入力画像に対しては、対応する付加画像が付加画像記憶部3に記憶されていない場合の別の例を示している。またこの第3の実施の形態では、インタフェース部1にPDLで記述された入力画像が入力され、画像合成部6から出力される画像もPDLで記述されたデータである場合に有効である。
この第3の実施の形態では、画像合成部6は、カラー判定部2の判定結果に応じて、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を入力画像に付加するPDL命令として、カラーで付加する命令を入力画像に付加するか、白黒で付加する命令を入力画像に付加するかを切り換える。これによって、例えば画像出力部7あるいは外部の画像形成装置においてPDLで記述された画像を解釈する際に、PDLの命令に従って付加画像がカラーあるいは白黒で入力画像に付加されることになる。
図9は、本発明の第3の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S31においてカラー判定部2は、入力画像のページごとに、当該ページがカラーか白黒かを判定する。当該ページがカラーであると判定された場合には、S32において、画像合成部6はカラー画像記憶部4に記憶されている付加画像をカラーで付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
一方、入力画像の当該ページが白黒であるとカラー判定部2で判定された場合には、S33において、画像合成部6は、カラー画像記憶部4に記憶されているカラーの付加画像を白黒で付加するPDL命令を入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S34において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終ページまで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S31へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。
このような第3の実施の形態における動作によって生成されたPDLの画像を解釈すれば、例えば上述の図3に示したように、カラーの入力画像に対してはカラーの付加画像が付加され、また、白黒の入力画像に対しては白黒に変換された付加画像が付加されることになる。これによって、カラー画像の形成には白黒画像形成時の数倍の時間がかかるような場合でも、白黒の入力画像に対しては白黒の付加画像が付加されるので、白黒の画像出力時の生産性を低下させずに、付加画像を付加することができる。もちろん、カラーと白黒の画像形成に要する時間が変わらない場合には、図5に示したように白黒の入力画像に対しても付加画像をカラーで付加してもよい。
なお、この第3の実施の形態における課金の制御については、上述の第1の実施の形態と同様に行うことができるので、ここでの説明は省略する。
上述の第1ないし第3の実施の形態では、入力画像がカラーか白黒かに応じて、カラーあるいは白黒の付加画像を付加する例を示した。上述の課金の説明においても触れたが、例えば2色あるいは3色のみによる画像形成によって画像形成時間や課金される料金が異なる場合も考えられる。そのような場合には、それらに応じた付加画像を付加画像記憶部3に記憶させておいたり、それらに応じた変換部を設けたり、あるいはそれらに応じた画像形成がなされるPDL命令を付加すればよい。付加画像の種類が多い場合、幾つかについては予め用意し、対応する付加画像が存在しないとき、第2の実施の形態を用いて記憶されている付加画像から変換したり、あるいは第3の実施の形態を用いて対応する出力がなされるようにPDL命令を付加することもできる。
また、上述の例では入力画像の特性の一つとして色に着目し、対応する付加画像を入力画像に付加する例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば入力画像の特性として、ページのサイズ、ページの印字方向、解像度や、テキストやイメージといった描画オブジェクトなど、様々な特性毎に、対応する付加画像を入力画像に付加することが可能である。以下、いくつかの入力画像の特性について、上述の本発明の第1の実施の形態をもとに、その変形例として説明する。
図10は、本発明の第1の実施の形態における第1の変形例を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。41はサイズ判定部である。サイズ判定部41は、インタフェース部1で受け取った入力画像について、各ページ毎に例えばA4,B4などといったサイズを判定する。また付加画像記憶部3には、複数のサイズの付加画像が記憶されている。それぞれのサイズについて、複数の付加画像を記憶しておくこともできる。
画像合成部6は、サイズ判定部41の判定結果に従って、付加画像記憶部3に記憶されている、対応するサイズの付加画像を入力画像に付加する。例えば小さい入力画像に対しては小さいサイズの付加画像を付加し、大きい入力画像に対しては大きいサイズの付加画像を付加することができる。
図11は、本発明の第1の実施の形態における第1の変形例の動作の一例を示すフローチャートである。インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S51においてサイズ判定部41は、入力画像のページごとに、当該ページのサイズを判定する。この例ではサイズがA4かB4かを判定する例を示している。もちろん、他のサイズについても判定するようにしてもよい。
S51で判定した当該ページのサイズがA4である場合には、S52において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されているA4サイズに対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。一方、入力画像の当該ページのサイズがB4であるとサイズ判定部41で判定された場合には、S53において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されているB4サイズに対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S54において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終ページまで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S51へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。以上により、複数ページの入力画像の各ページに対して、ページのサイズに応じた付加画像を付加することができる。
図12は、本発明の第1の実施の形態における第1の変形例の入力画像と出力画像の一例の説明図である。上述のような動作の一例によって、例えば図12(A)に示すように、A4サイズの入力画像に対しては、A4サイズに応じた付加画像が付加され、出力されることになる。また、例えば図12(B)に示すように、B4サイズの入力画像に対してはB4サイズに応じた付加画像が付加され、出力されることになる。このようにして、例えば小さい入力画像に対しては小さいサイズの付加画像を付加し、大きい入力画像に対しては大きいサイズの付加画像を付加することができる。なお、図12においては付加画像が文書の上部に挿入されているが、付加画像が挿入される位置は任意である。
例えば小さな入力画像に対して大きい付加画像を付加してしまうと、入力画像の内容が多くの部分が潰れてしまったり、あるいは付加画像がはみ出してしまうといった不具合が発生する可能性がある。また、大きい入力画像に対して小さな付加画像を付加すると、例えば広告などの付加画像では無視される場合も多くなるため、付加画像によるインパクトを損なわれてしまう。この第1の変形例によれば、このような不具合を解消することができる。
なお、ここでは第1の実施の形態において入力画像の特性としてページのサイズに従って付加画像を付加する例を示した。しかしこれに限らず、例えば上述の第2の実施の形態のように1ないし複数のサイズの付加画像を用意しておき、その他のサイズについてはサイズの変換を行うように構成することも可能である。あるいは上述の第3の実施の形態のように、付加画像を当該ページのサイズに応じて変形するPDL命令を付加するように構成してもよい。
図13は、本発明の第1の実施の形態における第2の変形例を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。42は印字方向判定部である。印字方向判定部42は、インタフェース部1で受け取った入力画像について、各ページ毎に例えば縦長でそのまま出力可能であるのか、あるいは横長で90度回転して出力するのかといった印字方向を判定する。また付加画像記憶部3には、複数の印字方向に対応した付加画像が記憶されている。それぞれの印字方向について、複数の付加画像を記憶しておくこともできる。
画像合成部6は、印字方向判定部42の判定結果に従って、付加画像記憶部3に記憶されている、対応する印字方向の付加画像を入力画像に付加する。例えば縦長でそのまま出力可能な入力画像に対してはそのままの方向の付加画像を付加し、横長で90度回転して出力する入力画像に対しては90度回転した方向の付加画像を付加することができる。
図14は、本発明の第1の実施の形態における第2の変形例の動作の一例を示すフローチャートである。インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S61において印字方向判定部42は、入力画像のページごとに、当該ページの印字方向を判定する。この例では印字方向として、縦長で短手方向を主走査方向とする印字方向(縦長方向)であるか、あるいは横長で長手方向を主走査方向とする印字方向(横長方向)であるかを判定する例を示している。もちろん、使用する用紙の向きによっては縦長の場合に長手方向が主走査方向となり、横長の場合に短手方向が主走査方向となる場合もあるが、ここでは入力画像の特性として縦長方向なのか横長方向なのかを判定することとする。
S61で判定した当該ページの印字方向が縦長である場合には、S62において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されている縦長方向に対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。一方、入力画像の当該ページの印字方向が横長であると印字方向判定部42で判定された場合には、S63において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されている横長方向に対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S64において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終ページまで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S61へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。以上により、複数ページの入力画像の各ページに対して、ページの印字方向に応じた付加画像を付加することができる。
図15は、本発明の第1の実施の形態における第2の変形例の入力画像と出力画像の一例の説明図である。上述のような動作の一例によって、例えば図15(A)に示すように、縦長方向の入力画像に対しては、縦長方向に応じた付加画像が付加され、出力されることになる。また、例えば図15(B)に示すように、横長印字方向の入力画像に対しては横長方向に応じた付加画像が付加され、出力されることになる。このようにして、入力画像の印字方向に応じた向きや大きさで付加画像を付加することが可能になる。なお、図15においては付加画像が入力画像の上部に挿入されているが、付加画像が挿入される位置は任意である。
例えば縦長方向の入力画像に対して横長方向の付加画像を付加してしまうと、入力画像の幅内に収まらず、付加画像が切れてしまったり、あるいは付加画像によって横長の画像として出力されてしまう可能性がある。また、横長方向の入力画像に対して縦長方向の付加画像を付加すると、左右の余白が無駄になってしまうことが考えられる。この第2の変形例によれば、このような不具合を解消することができる。
なお、ここでは第1の実施の形態において入力画像の特性としてページの印字方向に従って付加画像を付加する例を示した。しかしこれに限らず、例えば上述の第2の実施の形態のように1ないし複数の印字方向の付加画像を用意しておき、その他の印字方向については印字方向の変換を行うように構成することも可能である。あるいは上述の第3の実施の形態のように、同一の付加画像を当該ページの印字方向に応じて変換(回転)するPDL命令を付加するように構成してもよい。
図16は、本発明の第1の実施の形態における第3の変形例を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。43は解像度判定部である。解像度判定部43は、インタフェース部1で受け取った入力画像について解像度を判定する。また付加画像記憶部3には、複数の解像度に対応した付加画像が記憶されている。それぞれの解像度について、複数の付加画像を記憶しておくこともできる。
画像合成部6は、解像度判定部43の判定結果に従って、付加画像記憶部3に記憶されている、対応する解像度の付加画像を入力画像に付加する。例えば600dpiの解像度の入力画像に対しては600dpiの解像度の付加画像を付加し、1200dpiの解像度の入力画像に対しては1200dpiの解像度の付加画像を付加することができる。
図17は、本発明の第1の実施の形態における第3の変形例の動作の一例を示すフローチャートである。インタフェース部1が入力画像を受け取ると、S71において解像度判定部43は、入力画像の解像度を判定する。この例では解像度として、600dpiであるか、あるいは1200dpiであるかを判定する例を示している。もちろん、入力画像の解像度はこの2つに限られるものではなく、任意の解像度でよく、解像度判定部43も任意の解像度を判定可能に構成しておくことができる。
S71で判定した入力画像の解像度が600dpiである場合には、S72において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されている600dpiの解像度に対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。一方、入力画像の解像度が1200dpiであると解像度判定部43で判定された場合には、S73において、画像合成部6は付加画像記憶部3に記憶されている1200dpiの解像度に対応する付加画像を付加するPDL命令を、入力画像のPDLで記述されたデータ中に付加し、当該ページの画像のPDLデータを画像出力部7に出力する。
S74において、入力画像の最終ページまで出力したか否かを判定し、最終ページまで出力していなければ、次のページについての処理を行うべく、S71へ戻る。このようにして、入力画像のすべてのページについて上述のような処理を繰り返し行う。以上により、複数ページの入力画像の各ページに対して、入力画像の解像度に応じた付加画像を付加することができる。なお、解像度判定部43による解像度の判定は、入力画像単位で行うほか、入力画像の各ページ単位で判定を行ってもよい。
図18は、本発明の第1の実施の形態における第3の変形例の入力画像と出力画像の一例の説明図である。上述のような動作の一例によって、例えば図18(A)に示すように、600dpiの解像度の入力画像に対しては、600dpiの解像度の付加画像が付加され、出力されることになる。また、例えば図18(B)に示すように、1200dpiの解像度の入力画像に対しては1200dpiの解像度の付加画像が付加され、出力されることになる。このようにして、入力画像の解像度に応じた解像度の付加画像を付加することが可能になる。なお、図18においては付加画像が入力画像の上部に挿入されているが、付加画像が挿入される位置は任意である。
例えば600dpiの解像度の入力画像に対して1200dpiの解像度の付加画像を付加してしまうと、付加画像は縦横とも2倍の大きさの画像として入力画像に付加されてしまうため、入力画像の幅内に収まらなくなってしまう可能性がある。また、紙面の大部分を付加情報が占有してしまう場合も発生する可能性がある。逆に、1200dpiの解像度の入力画像に対して600dpiの解像度の付加画像を付加すると、縦横とも1/2に縮小されてしまうため、内容が潰れて読めなかったり、左右の余白が無駄になってしまうことが考えられる。この第3の変形例によれば、このような不具合を解消することができる。
なお、ここでは第1の実施の形態において入力画像の特性として、入力画像の解像度に従って付加画像を付加する例を示した。しかしこれに限らず、例えば上述の第2の実施の形態のように1ないし複数の解像度の付加画像を用意しておき、その他の解像度については解像度の変換を行うように構成することも可能である。あるいは上述の第3の実施の形態のように、同一の付加画像を入力画像の解像度変換(拡大縮小)するPDL命令を付加するように構成してもよい。
以上、入力画像の特性として、色の他にサイズ、印字方向、解像度を用いる例を示した。もちろん、このほかの特性を用いて判定を行い、判定結果に従って付加画像を付加することが可能である。また、各変形例では課金については述べていないが、上述の第1の実施の形態と同様に、それぞれの特性に応じた課金を行うとともに、それぞれの特性において付加画像を付加するか否か、及び、付加する付加画像に応じた課金が可能である。例えば入力画像の特性として解像度を用いる場合、例えば解像度の粗いテスト印字時には料金を安く、高画質出力時には料金を高く等の設定を、付加画像の有無に応じて設定することが可能である。
また、複数の特性の組み合わせ毎に、対応する付加画像を付加してもよい。もちろん課金についてもこれらの特性に応じた課金も可能であり、例えば解像度の荒い白黒のテスト印字時には料金を安く、高画質でカラー出力時には料金を高く等の設定を、付加画像の有無に応じて設定することが可能である。
1…インタフェース部、2…カラー判定部、3…付加画像記憶部、4…カラー画像記憶部、5…白黒画像記憶部、6…画像合成部、7…画像出力部、8…制御部、9…白黒変換部、41…サイズ判定部、42…印字方向判定部、43…解像度判定部。