JP3863355B2 - オペアンプ回路のバイアス電流制御方法、オペアンプ回路及び半導体装置 - Google Patents

オペアンプ回路のバイアス電流制御方法、オペアンプ回路及び半導体装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器全般に広く使用されている基本動作回路であり入力電圧範囲が広く出力振幅を電源電圧までとることのできるレイル・ツー・レイル(RAIL to RAIL)型オペアンプ回路に関するものである。
【0002】
近年の電子回路は、低消費電力化、低ノイズ化のために、低電源電圧化が要求されている。電子回路を構成するオペアンプ回路を低電源電圧化しようとすると、入力電圧範囲が狭くなる。このようなオペアンプ回路をボルテージホロア接続した場合、正負電源電圧範囲近くまで出力振幅が得られない。このため、入力電圧範囲を正負電源電圧範囲近傍まで広げたレイル・ツー・レイル型オペアンプ回路が用いられるようになってきている。
【0003】
【従来の技術】
図5は、従来のレイル・ツー・レイル型オペアンプ回路10の回路図である。オペアンプ回路10は、入力段回路11、出力段回路12、制御回路13から構成されている。
【0004】
入力段回路11は、第1及び第2入力差動対21,22、第1及び第2電流源23,24を含む。
第1入力差動対21は低入力電圧時用の差動対であり、PチャネルMOSトランジスタQ1,Q2から構成される。各トランジスタQ1,Q2のゲートは非反転入力端子(正入力端子)T1と反転入力端子(負入力端子)T2にそれぞれ接続され、第1入力電圧VIN+と第2入力電圧VIN−が印加される。両トランジスタQ1,Q2はソースが互いに接続され、その接続点は両トランジスタQ1,Q2にバイアス電流を供給する第1電流源23を介して高電位電源VDに接続されている。
【0005】
第2入力差動対22は高入力電圧時用の差動対であり、NチャネルMOSトランジスタQ3,Q4から構成される。各トランジスタQ3,Q4のゲートは第1及び第2入力端子T1,T2にそれぞれ接続され、第1入力電圧VIN+と第2入力電圧VIN−が印加される。両トランジスタQ3,Q4のソースは互いに接続され、その接続点は両トランジスタQ3,Q4にバイアス電流を供給する第2電流源24を介して低電位電源VSに接続されている。
【0006】
第1入力差動対21を構成するトランジスタQ1,Q2のドレインは出力段回路12の第1カレントミラー回路25に直接接続され、第2入力差動対22を構成するトランジスタQ3,Q4のドレインは第2及び第3カレントミラー回路26,27を介して第1カレントミラー回路25に接続されている。
【0007】
第1カレントミラー回路25は出力段のNMOSトランジスタQ5のゲートに接続され、そのトランジスタQ5のソースは低電位電源VSに接続され、ドレインは抵抗R1を介して高電位電源VDに接続されている。トランジスタQ5と抵抗R1の間のノードは出力端子T3に接続され、その出力端子T3から出力信号OUTが出力される。
【0008】
第1電流源23はPMOSトランジスタQ8から構成され、トランジスタQ8のソースは高電位電源VDに接続され、ドレインは第1入力差動対21を構成するトランジスタQ1,Q2間のノードに接続され、ゲートは制御回路13に接続されている。
【0009】
第2電流源24はカレントミラー接続されたNMOSトランジスタQ9,Q10から構成され、両トランジスタQ9,Q10のソースは低電位電源VSに接続されている。入力側トランジスタQ9のドレインは制御回路13に接続され、出力側トランジスタQ10のドレインは第2入力差動対22を構成するトランジスタQ3,Q4間のノードに接続されている。
【0010】
制御回路13は、第1入力電圧VIN+に応答して、図6に示すように、第1及び第2電流源23,24から第1及び第2入力差動対21,22に供給する第1及び第2バイアス電流I1,I2を、それらの合計値が一定値となるように制御する。
【0011】
制御回路13は、一定の電流Iを流すように設定された定電流源28を備え、その電流Iを差動対29により第1入力電圧VIN+に基づいて第1及び第2バイアス電流I1,I2に分配する。
【0012】
即ち、差動対29は一対のNMOSトランジスタQ11,Q12から構成され、両トランジスタQ11,Q12のソースは互いに接続され、その接続点は定電流源28を介して低電位電源VSに接続されている。トランジスタQ11のゲートは高電位電源VDと低電位電源VSの間に直列接続された抵抗R11,R12による基準電圧Vaが印加され、トランジスタQ12のゲートには第1入力電圧VIN+が印加されている。従って、トランジスタQ11,Q12には、第1入力電圧VIN+と基準電圧Vaの大小関係に応じたバイアス電流I11,I12が流れる。
【0013】
トランジスタQ11のドレインはPMOSトランジスタQ13のドレインに接続されている。トランジスタQ13のソースは高電位電源VDに接続され、ゲートは自身のドレインと第1電流源23のトランジスタQ8のゲートに接続されている。従って、トランジスタQ8及びQ13はカレントミラー回路を構成し、トランジスタQ8に流れるバイアス電流I1を差動対29のトランジスタQ11に流れる電流I11は実質的に同一値とする。
【0014】
トランジスタQ12のドレインはカレントミラー回路30の入力側のPMOSトランジスタQ14のドレインに接続され、カレントミラー回路30の出力側のPMOSトランジスタQ15のドレインは第2電流源24のトランジスタQ9のドレインに接続されている。従って、第2電流源24のトランジスタQ10は、トランジスタQ15,Q14,Q10により差動対29のトランジスタQ12に流れる電流I12と実質的に同一値のバイアス電流I2を流す。
【0015】
トランジスタQ11,Q12に流れる電流I11,I12は定電流源28が流す電流Iを分流したものであるから、第1及び第2バイアス電流I1,I2の合計値は一定(=I)となる。
【0016】
そして、第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−が低電圧であって第1電流源23が電流Iを流す領域(I1=I)の時にはトランジスタQ1,Q2による第1入力差動対21にて出力段のトランジスタQ5,Q6を駆動する。また、入力電圧VIN+,VIN−が高電圧であって第2電流源24が電流Iを流す領域(I2=I)の時にはトランジスタQ3,Q4による第2入力差動対22にてトランジスタQ5,Q6を駆動している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オペアンプ回路10は、トランジスタQ5,Q6に流れる電流I5,I6の電流値によるノードN1,N2の電圧V1,V2に基づいて、最終出力段のトランジスタQ7を駆動している。そして、第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−の電位が等しい場合、その電位の絶対値に関わらず出力信号OUTに電圧変動が生じないことが、特性上、高い同相信号除去比(CMRR:Common Mode Rejection Ratio)を得るために望ましい。
【0018】
しかしながら、第1入力電圧VIN+の変化に基づく電流I11の変動は、トランジスタQ13とトランジスタQ8からなるカレントミラー回路を介してバイアス電流I1の変動として伝達される。一方、第1入力電圧VIN+の変化に基づく電流I12の変動は、カレントミラー回路30及びカレントミラー回路からなる第2電流源24(トランジスタQ9,Q10)を介してバイアス電流I2の変動として伝達される。
【0019】
従って、第1及び第2バイアス電流I1,I2の変化に時間的な差が生じる、即ち第1及び第2入力差動対21,22の動作に時間的な差が生じる。これにより、過渡的には、トランジスタQ5,Q6に流れる電流I5,I6が定電流にならず、出力段トランジスタQ7に流れる電流が変動する。このため、オペアンプ回路10の同相信号除去比低下を招いていた。
【0020】
また、第1及び第2バイアス電流I1,I2の電流切替点は抵抗R11,R12による抵抗分割にてほぼ一義的に設定されるが、第1及び第2入力差動対21,22を構成するPMOSトランジスタQ1,Q2及びNMOSトランジスタQ3,Q4の動作可能電圧はプロセス条件等の諸条件により変動する。このため、プロセスバラツキ等によって、切り替わった第1又は第2入力差動対21,22が動作可能な状態に達していない場合がある。
【0021】
例えば、プロセスバラツキ等によって第1及び第2入力差動対21,22を構成するPMOSトランジスタQ1,Q2及びNMOSトランジスタQ3,Q4の動作点が基準電圧Vaと高電位電源VDとの間になる。すると、第2入力差動対22のNMOSトランジスタQ3,Q4は、第1及び第2バイアス電流I1,I2が変化し始めるときの第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−では動作しない。
【0022】
従って、第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−の上昇に伴う第1及び第2バイアス電流I1,I2の切替によって第1入力差動対21のPMOSトランジスタQ1,Q2が動作しなくなったとき、第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−の電位が動作点に達しない、即ち動作可能な状態に達していないため第2入力差動対22は動作しない。これにより、オペアンプ回路10の動作不良を招く場合があった。
【0023】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的はプロセスバラツキ等による動作不良の発生を抑え、高い同相信号除去比を得ることのできるオペアンプ回路のバイアス電流制御方法、オペアンプ回路及び半導体装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1〜7記載の発明によれば第1及び第2入力電圧の少なくとも一方の入力電圧に応じて変化する前記第2バイアス電流と略同一値の第3の電流を生成し、所定の定電流から第3の電流を減算して、第1バイアス電流を生成するようにした。これにより、第1及び第2バイアス電流の変動量の絶対値が等しく合計値が常に一定に制御され、それらバイアス電流の変動に時間的な差が生じない。
【0025】
制御回路は、請求項3に記載の発明のように、第2の電流源と略同一の第3の電流を流すように接続された第3の電流源と、第3の電流源の第1のトランジスタのドレインにカスケード接続された第2のトランジスタとを備え、第2のトランジスタは第1のトランジスタと同一極性であり、第2のトランジスタのゲートに第1又は第2入力電圧を印加して前記第1のトランジスタの飽和/非飽和を制御して第3の電流を流すようにした。これにより、第2バイアス電流と同一値の第3の電流を容易に生成する。
【0026】
制御回路は、請求項4に記載の発明のように、第1及び第2バイアス電流の合計値の定電流を流す第2の定電流源と、定電流源と第1の電源との間に接続され、第1電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第1のトランジスタと、第2の定電流源と第2の電源との間に接続され、第電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第2のトランジスタと、第2電流源と略同一の電流を流すように第2のトランジスタとカレントミラー接続された第3のトランジスタと、第3のトランジスタとカスケード接続され、ドレインが第入力差動対と第1電流源との間に接続され、ゲートに第1又は第2入力電圧が印加され、第3のトランジスタと同一極性の第4のトランジスタと、を備える。
【0027】
また、請求項5に記載の発明は、第1及び第2入力差動対のそれぞれから電流が供給されるカレントミラー回路と、カレントミラー回路の出力側トランジスタのドレインにゲートが接続され、ソースが第2の電源に接続され、ドレインが抵抗を介して第1の電源に接続され、そのドレインから出力信号を出力する出力用トランジスタとからなる出力段を備えた。
【0028】
請求項2〜5の何れか一項に記載のオペアンプ回路において、全てのトランジスタの各々は、請求項6に記載の発明のようにMOSトランジスタで構成されるか又はバイポーラトランジスタで構成される
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
図1は、本実施形態のレイル・ツー・レイル(RAIL to RAIL)型オペアンプ回路40の回路図である。
【0031】
オペアンプ回路40は、入力段回路41、出力段回路42及び制御回路43から構成されている。
入力段回路41は、低入力電圧用差動対(以下、第1入力差動対という)51、高入力電圧用差動対(以下、第2入力差動対という)52、高電圧側電流源(以下、第1電流源という)53、低電圧側電流源(以下、第2電流源という)54を含む。
【0032】
第1入力差動対51はPチャネルMOSトランジスタQ21,Q22から構成される。各トランジスタQ21,Q22のゲートは非反転入力端子(正入力端子)T11と反転入力端子(負入力端子)T12にそれぞれ接続され、第1入力電圧VIN+と第2入力電圧VIN−が印加される。両トランジスタQ21,Q22はソースが互いに接続され、その接続点は両トランジスタQ21,Q22にバイアス電流を供給する第1電流源53を介して高電位電源VDに接続されている。そして、両トランジスタQ21,Q22のドレインは出力段回路42に接続されている。
【0033】
第2入力差動対52はNチャネルMOSトランジスタQ23,Q24から構成される。各トランジスタQ23,Q24のゲートは第1及び第2入力端子T11,T12にそれぞれ接続され、第1入力電圧VIN+と第2入力電圧VIN−が印加される。両トランジスタQ23,Q24のソースは互いに接続され、その接続点は両トランジスタQ23,Q24にバイアス電流を供給する第2電流源54を介して低電位電源VSに接続されている。そして、両トランジスタQ23,Q24のドレインはそれぞれカレントミラー回路55,56を介して出力段回路42に接続されている。
【0034】
第1電流源53はPMOSトランジスタQ25から構成されている。トランジスタQ25は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインが第1入力差動対51に接続され、ゲートが制御回路43に接続されている。
【0035】
第2電流源54はNMOSトランジスタQ26から構成されている。トランジスタQ26は、ソースが低電位電源VSに接続され、ドレインが第2入力差動対52に接続され、ゲートが制御回路43に接続されている。
【0036】
トランジスタQ23に接続されるカレントミラー回路55は一対のPMOSトランジスタQ27,Q28から構成されている。入力側トランジスタQ27は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインがトランジスタQ23に接続され、ゲートがドレインと出力側トランジスタQ28のゲートに接続されている。トランジスタQ28は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインが出力段回路42のカレントミラー回路57に接続されている。
【0037】
トランジスタQ24に接続されるカレントミラー回路56は一対のPMOSトランジスタQ29,Q30から構成されている。入力側トランジスタQ29は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインがトランジスタQ24に接続され、ゲートがドレインと出力側トランジスタQ30のゲートに接続されている。トランジスタQ30は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインが出力段回路42のカレントミラー回路57に接続されている。
【0038】
出力段回路42のカレントミラー回路57は一対のNMOSトランジスタQ31,Q32から構成されている。トランジスタQ31は、ソースが低電位電源VSに接続され、ドレインがトランジスタQ22のドレイン及びトランジスタQ28のドレインに接続され、ゲートがドレインとトランジスタQ32のゲートに接続されている。トランジスタQ32は、ソースが低電位電源VSに接続され、ドレインがトランジスタQ21のドレイン及びトランジスタQ30のドレインに接続されている。更に、トランジスタQ32のドレインは出力段トランジスタQ33のゲートに接続されている。
【0039】
出力段トランジスタQ33はNMOSトランジスタからなり、ソースが低電位電源VSに接続され、ドレインが抵抗R21を介して高電位電源VDに接続されている。更にトランジスタQ33のドレインは出力端子T13に接続されている。その出力端子T13からは、第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−に基づく電位を持つ出力信号OUTが出力される。
【0040】
制御回路43は、第1電流源53が定電流I1aを流すように制御するとともに、第2入力電圧VIN−に基づいて第2電流源54が第2入力差動対52に供給する第2バイアス電流I2aと同一値の電流I2bを定電流I1aに加算して生成した電流を、第1入力差動対51に供給する第1バイアス電流I1bとする。
【0041】
詳述すると、制御回路43は、定電流源61,62、PMOSトランジスタQ41、NMOSトランジスタQ42,Q43,Q44を含む。第1の定電流源61は一定の電流Iを流すように設定され、トランジスタQ41を介して高電位電源VDに接続されるとともに、トランジスタQ42を介して低電位電源VSに接続されている。
【0042】
トランジスタQ41は、ソースが高電位電源VDに接続され、ドレインが定電流源61に接続され、ゲートがドレインと第1電流源53のトランジスタQ25のゲートに接続されている。従って、トランジスタQ41及びトランジスタQ25はカレントミラー接続され、定電流源61の電流Iと同一値の定電流I1aをトランジスタQ25に流す。
【0043】
トランジスタQ42はソースが低電位電源VSに接続され、ドレインが定電流源61に接続され、ゲートがドレインと第2電流源54のトランジスタQ26のゲートに接続されている。
【0044】
第2の定電流源62はNMOSトランジスタQ43から構成され、このトランジスタQ43には、同一極性のNMOSトランジスタQ44がカスケード接続されている。そして、これらトランジスタQ43,Q44は、第2電流源54のトランジスタQ26及び第2入力差動対Q23のトランジスタQ23と同じ電気的特性を持ち、同様に接続されている。
【0045】
即ち、トランジスタQ43はソースが低電位電源VSに接続され、ドレインがトランジスタQ44のソースに接続され、ゲートがトランジスタQ42のゲートに接続されている。従って、トランジスタQ43はトランジスタQ42とカレントミラー接続されている。トランジスタQ44はゲートが第1入力端子T11に接続されて第1入力電圧VIN+が印加されている。
【0046】
トランジスタQ23のゲート電圧が第1入力電圧VIN+によって制御され、それによりソース電圧、即ちトランジスタQ26のドレイン電圧が変更され、トランジスタQ26の飽和/非飽和が制御される。同様に、トランジスタQ44はゲート電圧が第1入力電圧VIN+によって制御され、それによりソース電圧、即ちトランジスタQ43のドレイン電圧が変更され、そのトランジスタQ43の飽和/非飽和が制御される。従って、トランジスタQ43はトランジスタQ26に流れる第2バイアス電流I2aと同一値の電流I2bを流す。
【0047】
トランジスタQ44はドレインが第1電流源53と第1入力差動対51の間のノードN11に接続されている。従って、第1電流源53に流れる電流I1aは、第1入力差動対51に供給する第1バイアス電流I1bとトランジスタQ44に流れる電流I2bとに分岐される。即ち、第1電流源53の定電流I1aに対して、第2バイアス電流I2aと同一値である負の電流I2bを加算することで、第2バイアス電流I2aと逆相の第1バイアス電流I1bを生成する。
【0048】
次に、上記ように構成されたオペアンプ回路40において、同相の第1及び第2入力電圧VIN+,VIN−が入力される場合における第1及び第2バイアス電流I1b,I2aの制御を説明する。
【0049】
図2は、第1及び第2バイアス電流I1b,I2aの制御を説明するための原理図であり、電流制御回路70の回路図である。尚、図2において、図1と同様の構成については同じ符号を付して説明する。
【0050】
図2に示すように、ノードN11と低電位電源VSとの間にはNMOSトランジスタQ51が接続され、そのトランジスタQ51はゲートとドレインが接続されている。
【0051】
第2電流源54を構成するトランジスタQ26にはNMOSトランジスタQ52がカスケード接続されている。即ち、トランジスタQ26のドレインにはNMOSトランジスタQ52のソースが接続され、そのトランジスタQ52のゲートには入力電圧VIN(=VIN+=VIN−)が印加される。トランジスタQ52のドレインは、ゲートがドレインに接続されたPMOSトランジスタQ53のドレインに接続され、そのトランジスタQ53のソースは高電位電源VDに接続されている。
【0052】
図2において、NMOSトランジスタQ51が図1の第1入力差動対51に対応し、トランジスタQ52が第2入力差動対52に対応する。従って、トランジスタQ51に第1バイアス電流I1bが流れ、トランジスタQ52に第2バイアス電流I2aが流れる。
【0053】
トランジスタQ25は、トランジスタQ41,Q25よりなるカレントミラー回路によって定電流源61の電流Iと同じ値の電流I1aを流す。この電流I1aは、定電流となる。
【0054】
トランジスタQ26,Q43は、それらトランジスタQ26,Q43とトランジスタQ42からなるカレントミラー回路により、定電流源61の電流Iに基づく電流I2a,I2bをそれぞれ流す。これら電流I2a,I2bは、それぞれのトランジスタQ26,Q43にカスケード接続されたトランジスタQ52,Q44のゲート電圧、即ち入力電圧VINに対応する。
【0055】
即ち、入力電圧VINが高電位電源VDと等しい時、電流I2aと電流I2bの値は電流Iの値と等しい(I2a=I2b=I)。従って、トランジスタQ25の電流I1aは全てトランジスタQ43に流れ、トランジスタQ51に流れる電流I1bの値は0(ゼロ)となる。
【0056】
入力電圧VINの電圧低下に従い、トランジスタQ44のソース電圧も低下する。トランジスタQ43のドレイン電圧はトランジスタQ44のソース電圧と同電圧であるため、トランジスタQ43のドレイン電圧は入力電圧VINの低下に従い低下する。トランジスタQ43のドレイン電圧がトランジスタQ42のドレイン電流と同じ電流値を流すことができない電圧にまで低下したとき、トランジスタQ43のドレイン電流は低下し、電流I2bの値は電流Iよりも小さく(I2b<I)なる。従って、電流I2bの値は定電流I1aと等しくなくなり(I2b≠I1a)、トランジスタQ27の電流I1bの値は0より大きく(I1b>0)なる。
【0057】
さらに入力電圧VINが低下していくと、トランジスタQ43は動作不能となり、電流I2bはゼロ(I2b=0)となる。この時、トランジスタQ25に流れる電流I1aは全てトランジスタQ51に流れ、電流I1bの値は定電流源61の電流Iと等しく(I1b=I1a=I)なる。
【0058】
トランジスタQ26,Q52は、トランジスタQ43,Q44と同様にカスケード接続されており、トランジスタQ26のドレイン電圧は入力電圧VINによりトランジスタQ43のドレイン電圧と同電位となり、それらに流れる電流I2a,I2bは等しく(I2a=I2b)なる。
【0059】
そして、入力電圧が低電位電源VSと等しい時、電流I2aと電流I2bの値は0となる。従って、トランジスタQ25に流れる電流I1aは全てトランジスタQ51に流れ、電流I1bは定電流源61の電流Iと等しく(I1b=I1a=I)なる。
【0060】
以上を図示すると、図3のように示される。
入力電圧VINがHi(高電位電源VD近傍)の時、I2a=I,I1b=0である。
【0061】
入力電圧VINが低下し、入力電圧VINからトランジスタQ44及びQ53のゲート端子−ソース端子間電圧VGSを減算した電圧が、トランジスタQ43及びQ26が電流Iを出力できる限界電圧VHを下回ったとき、I2a<I及びI1b>0となる。
【0062】
入力電圧VINがさらに低下し、入力電圧VINからトランジスタQ44及びQ53のゲート端子−ソース端子間電圧VGSを減算した電圧が、トランジスタQ43及びQ26が電流を出力できる限界電圧VLを下回ったとき、I2a=0及びI1b=Iとなる。
【0063】
トランジスタQ44,Q52に流れる電流I2b,I2aの変動は、同じゲート電圧、即ち入力電圧VINによって生じるものであり、同時である。トランジスタQ25による電流I1aが定電流であることから、電流I2bの変動によって生じる電流I1bの変動も電流I2aと同時に変動し、その変動量(絶対値)は同じになる。
【0064】
また、このI2a<Iとなり始めるときの入力電圧VIN(VH)は、電流I、トランジスタQ42〜Q53の素子サイズに加え、その他のプロセス条件他の諸条件によって変動・決定する電圧であり、回路定数設定時に一義的に決定する電圧値ではなく、その時の状態・状況により自ずと決まる値である。即ち、各トランジスタQ42〜Q53の動作点に応じて電圧VH,VLが決定される。
【0065】
次に、上記のように構成されたオペアンプ回路40の作用を説明する。
制御回路43は、定電流源61によりバイアス電流Iを供給する。
定電流源61による電流Iは、トランジスタQ41,Q25により構成されるカレントミラー回路を介してトランジスタQ44及び第1入力差動対51のトランジスタQ21,Q22へ電流を供給する。このトランジスタQ25による供給電流I1aは定電流となる。
【0066】
同様に、トランジスタQ42,Q43,Q26により構成されるカレントミラー回路を介して電流IはトランジスタQ44及び第2入力差動対52のトランジスタQ23,Q24へ供給される。
【0067】
トランジスタQ44のゲートには第1入力電圧VIN+が印加されており、第1入力電圧VIN+がHiレベルの時にはトランジスタQ43はトランジスタQ42の電流をそのままミラーし、I2b=Iとなる。I2b=I1aであることから、第1入力差動対51のトランジスタQ21,Q22への第1バイアス電流I1bの値はゼロ(I1b=0)となる。
【0068】
第1入力電圧VIN+の電圧低下に従い、トランジスタQ44のソース電圧も低下する。トランジスタQ43のドレイン電圧はトランジスタQ44のソース電圧と同電圧であるため、トランジスタQ43のドレイン電圧はVIN+の低下に従い低下する。トランジスタQ43のドレイン電圧がトランジスタQ42のドレイン電流と同じ電流値を流すことができない電圧にまで低下した時、トランジスタQ43のドレイン電流は減少しI2b<Iとなる。従って、I2b≠I1aとなり、第1入力差動対51のトランジスタQ21,Q22への第1バイアス電流I1bはゼロより大きく(I1b>0)なる。
【0069】
更に第1入力電圧VIN+が低下していくとトランジスタQ43は動作不能になり、電流I2bはゼロ(I2b=0)となる。この時、第1バイアス電流I1bは第1電流源53の電流I1aと等しく(I1b=I1a=I)なる。
【0070】
トランジスタQ26,Q23,Q24は、トランジスタQ43,Q44と同様に接続されており、トランジスタQ26のドレイン電圧は第1入力電圧VIN+によりトランジスタQ43のドレイン電圧と同電圧になり、それらに流れる電流I2a,I2bは等しく(I2a=I2b)なる。
【0071】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)制御回路43は、第2バイアス電流I2aと同一値の電流I2bを第1電流源53に流れる電流I1aに加算して第1バイアス電流I1bを生成するようにした。そのため、第1バイアス電流I1bの変化時刻と第2バイアス電流I2aのそれとに時間的差が無く、各バイアス電流I1b,I2aの変動量(絶対値)は同じになる。このように、制御回路43は、第1及び第2入力差動対51,52に供給する第1及び第2バイアス電流I1b,I2aの電流値の合計を常に一定(=I)とする。これにより、出力段のトランジスタQ31,Q32にそれぞれ流れる電流I31,I32は、入力電圧VIN+,VIN−に電位差が無い場合、それらの電位に関わらず一定電流となる。その結果、出力電圧に変動が生じないため、高い同相入力除去比を得ることができる。
【0072】
(2)制御回路43は、第2入力差動対52のトランジスタQ23及び第2電流源54のトランジスタQ26と同様にカスケード接続されたトランジスタQ44及びQ43を備え、トランジスタQ44のドレインは第1電流源25と第1入力差動対51の間のノードN11に接続され、第2のバイアス電流I2aと同一値の電流I2bを第1電流源25が流す電流I1aに加算する(分岐する)。従って、第1入力差動対51に供給される第1バイアス電流I1bと第2バイアス電流I2aの変動量の絶対値は同一になり、その変化点(第1及び第2バイアス電流I1b,I2aが変化し始める時の入力電圧VIN+の値)はトランジスタQ43,Q44の状態(電気的特性)により決定される。その結果、プロセス条件等によって各トランジスタの電気的特性が変動しても、それに対応して変化点が変更されるため、第1及び第2入力差動対51,52のトランジスタQ21〜Q24の動作不良を抑止することができる。
【0073】
尚、前記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○上記実施形態では、制御回路43は第1入力電圧VIN+に基づいて第1及び第2バイアス電流I1b,I2aの電流量を制御するようにしたが、図4に示すように、第2入力電圧VIN−に基づいて第1及び第2バイアス電流I1B,I2aを制御するようにしたオペアンプ回路80に具体化してもよい。
【0074】
このオペアンプ回路80は制御回路81を含み、その制御回路81はPMOSトランジスタQ61からなる電流源82と、そのトランジスタQ61と同一極性でカスケード接続されたPMOSトランジスタQ62を含む。トランジスタQ62のゲート電圧は第2入力電圧VIN−により制御され、それによりPMOSトランジスタQ61の飽和/非飽和を制御する。このように構成されたオペアンプ回路80は、上記実施形態のオペアンプ回路40と同様に、高い同相信号除去比を得ることができ、プロセスバラツキ等による動作不良の発生を抑えることができる。
【0075】
○上記実施形態において、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとを入れ替えて実施してもよい。その際、高電位電源VDと低電位電源VSとを入れ替えて供給することはいうまでもない。このように構成されたオペアンプ回路は、第1入力電圧VIN+により高電位電源VDに接続された電流源のトランジスタにカスケード接続されたPMOSトランジスタのゲート電圧を制御する、又は第2入力電圧VIN−により低電位電源VSに接続された電流源のトランジスタにカスケード接続されたNMOSトランジスタのゲート電圧を制御する。
【0076】
○上記実施形態のトランジスタの全て又は一部を、NチャネルMOSトランジスタをNPNバイポーラトランジスタに、PチャネルMOSトランジスタをPNPバイポーラトランジスタに置換えて実施しても良い。
【0077】
以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1) 第1の差動対と、前記第1の差動対と逆極性のトランジスタからなる第2の差動対とを第1及び第2入力電圧が入力される入力段として有し、前記各入力差動対にそれぞれ第1及び第2バイアス電流を供給するオペアンプ回路のバイアス電流制御方法であって、
前記第2バイアス電流を前記第1及び第2入力電圧の少なくとも一方の入力電圧に応じて制御するとともに、所定の定電流に前記第2バイアス電流と略同一値の電流を加算して前記第1バイアス電流を制御するようにしたことを特徴とするオペアンプ回路のバイアス電流制御方法。
(付記2) 第1の差動対と、前記第1の差動対と逆極性のトランジスタからなる第2の入力差動対と第1及び第2入力電圧が入力される入力段として備え、前記第1及び第2の入力差動対にそれぞれ第1及び第2バイアス電流を供給するオペアンプ回路において、
前記第1入力差動対と第1の電源との間に接続された第1電流源と、
前記第2入力差動対と第2の電源との間に接続され、前記第2バイアス電流を供給する第2電流源と、
前記第1電流源を所定の定電流源として駆動し、前記第1及び第2入力電圧の少なくとも一方が入力され、該入力電圧に基づいて前記第2バイアス電流と略同一値の電流を生成し、該電流を前記定電流源の一定電流に加算して前記第1バイアス電流を制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするオペアンプ回路。
(付記3) 前記制御回路は、
前記第2の電流源と略同一の第3の電流を流すように接続された第3の電流源と、
前記第3の電流源の第1のトランジスタのドレインにカスケード接続された第2のトランジスタとを備え、
前記第2のトランジスタは前記第1のトランジスタと同一極性であり、該第2のトランジスタのゲートに前記第1又は第2入力電圧を印加して前記第1のトランジスタの飽和/非飽和を制御して前記第3の電流を流すようにしたことを特徴とする付記2記載のオペアンプ回路。
(付記4) 前記制御回路は、
前記第1及び第2バイアス電流の合計値の定電流を流す定電流源と、
前記定電流源と前記第1の電源との間に接続され、前記第1電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第1のトランジスタと、
前記定電流源と前記第2の電源との間に接続され、前記第1電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第2のトランジスタと、
前記第2電流源と略同一の電流を流すように前記第2のトランジスタとカレントミラー接続された第3のトランジスタと、
前記第3のトランジスタとカスケード接続され、ドレインが前記第1の入力差動対と前記第1電流源との間に接続され、ゲートに前記第1又は第2入力電圧が印加され、該第3のトランジスタと同一極性の第4のトランジスタと、
を備えたことを特徴とする付記2記載のオペアンプ回路。
(付記5) 前記第1及び第2の差動対のそれぞれから電流が供給されるカレントミラー回路と、
前記カレントミラー回路の出力側トランジスタのドレインにゲートが接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ドレインが抵抗を介して前記第1の電源に接続され、そのドレインから出力信号を出力する出力用トランジスタとからなる出力段を備えたことを特徴とする付記2〜4のうちの何れか一項記載のオペアンプ回路。
(付記6) 第1及び第2の入力電圧がゲートに印加される第1及び第2のPチャネルトランジスタからなる第1の差動対と、
前記第1及び第2の入力電圧がゲートに印加される第1及び第2のNチャネルトランジスタからなる第2の差動対とを入力段として備え、前記第1及び第2の差動対にそれぞれ第1及び第2バイアス電流を供給するオペアンプ回路において、
前記第1の差動対と高電位電源との間に接続された第3のPチャネルトランジスタからなる第1の電流源と、
前記第2の差動対と低電位電源との間に接続された第3のNチャネルトランジスタからなり、前記第2バイアス電流を供給する第2の電流源と、
前記第1の電流源を所定の定電流源として制御するとともに、前記第1及び第2バイアス電流を制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、
前記第2バイアス電流と略同一値の電流を流すように接続された第4のNチャネルトランジスタからなる第3の電流源と、
前記第4のNチャネルトランジスタにカスケード接続され、ゲートに前記第1又は第2の入力電圧が印加された第5のNチャネルトランジスタとを備え、
前記第5のNチャネルトランジスタに流れる電流を前記第1の電流源の定電流に加算して前記第1バイアス電流を制御することを特徴とするオペアンプ回路。
(付記7) 前記制御回路は、前記第2の電流源を所定の定電流源として制御し、
前記第1バイアス電流と略同一値の電流を流すように接続された第4のPチャネルトランジスタからなる第4の電流源と、
前記第4のPチャネルトランジスタにカスケード接続され、ゲートに前記第1又は第2の入力電圧が印加された第5のPチャネルトランジスタとを備え、
前記第5のPチャネルトランジスタに流れる電流を前記第2の電流源の定電流に加算して前記第2バイアス電流を制御することを特徴とする付記6記載のオペアンプ回路。
(付記8) 前記トランジスタの全て又は一部を、NチャネルMOSトランジスタをNPNバイポーラトランジスタに、PチャネルMOSトランジスタをPNPバイポーラトランジスタに置換えたことを特徴とする付記2〜7のうちの何れか一項記載のオペアンプ回路。
(付記9) 第1の電源に接続された第1及び第2の電流源を構成する第1及び第2トランジスタに該トランジスタと同一極性の第3及び第4トランジスタをカスケード接続し、該第3及び第4トランジスタのゲート電圧を制御することで前記第1及び第2トランジスタの飽和/非飽和を制御して該第1及び第2トランジスタの出力電流値を前記ゲート電圧に応じて変更し、前記第1の電流源の出力電流を第2の電源に接続された第3の電流源の出力電流に加算して前記第2の電流源の第1の出力電流と逆相の第2の出力電流を生成することを特徴とする電流制御回路。
(付記10) 前記トランジスタの全て又は一部を、NチャネルMOSトランジスタをNPNバイポーラトランジスタに、PチャネルMOSトランジスタをPNPバイポーラトランジスタに置換えたことを特徴とする付記9記載の電流制御回路。
(付記11) 付記2〜9のうちの何れか一項に記載のオペアンプ回路を備えた半導体装置。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜に記載の発明によれば、素子の状態に基づく動作不良を低減し、高い同相入力除去比を持つオペアンプ回路を提供することができる。請求項7に記載の発明によれば、素子の状態に基づく動作不良を低減し、高い同相入力除去比を持つオペアンプ回路を搭載した半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態のオペアンプ回路の回路図である。
【図2】 バイアス電流の制御を説明する原理図である。
【図3】 入力電圧−バイアス電流の特性図である。
【図4】 別のオペアンプ回路の回路図である。
【図5】 従来のオペアンプ回路の回路図である。
【図6】 バイアス電流の分布制御例を示す波形図である。
【符号の説明】
41 入力段としての入力段回路
43 制御回路
51 第1の差動対としての高入力電圧側差動対
52 第2の差動対としての低入力電圧側差動対
53 第1電流源
54 第2電流源
Q26 第2電流源を構成するトランジスタ
62 第3電流源
Q43 第3電流源の第1のトランジスタ
Q44 カスケード接続される第2のトランジスタ
I1a 定電流
I1b 第1バイアス電流
I2a 第2バイアス電流
I2b 第3の電流
VIN+ 第1入力電圧
VIN− 第2入力電圧

Claims (7)

  1. 第1入力差動対と、前記第1入力差動対と逆極性のトランジスタからなる第2入力差動対とを第1及び第2入力電圧が入力される入力段として有し、前記第1及び第2入力差動対にそれぞれ第1及び第2バイアス電流を供給するオペアンプ回路のバイアス電流制御方法であって、
    記第1及び第2入力電圧の少なくとも一方の入力電圧に応じて変化する前記第2バイアス電流と略同一値の第3の電流を生成し、所定の定電流から前記第3の電流を減算して、前記第1バイアス電流を生成するようにしたことを特徴とするオペアンプ回路のバイアス電流制御方法。
  2. 第1入力差動対と、前記第1入力差動対と逆極性のトランジスタからなる第入力差動対と第1及び第2入力電圧が入力される入力段として備え、前記第1及び第入力差動対にそれぞれ第1及び第2バイアス電流を供給するオペアンプ回路において、
    前記第1入力差動対と第1の電源との間に接続された第1電流源と、
    前記第2入力差動対と第2の電源との間に接続され、前記第2バイアス電流を供給する第2電流源と、
    前記第1電流源を所定の定電流源として駆動し、前記第1及び第2入力電圧の少なくとも一方が入力され、該入力電圧に基づいて前記第2バイアス電流と略同一値の第3の電流を生成し、該第3の電流を前記定電流源の一定電流から減算して前記第1バイアス電流を生成する制御回路と、
    を備えたことを特徴とするオペアンプ回路。
  3. 前記制御回路は、
    前記第2の電流源と略同一の第3の電流を流すように接続された第3の電流源と、
    前記第3の電流源の第1のトランジスタのドレインにカスケード接続された第2のトランジスタとを備え、
    前記第2のトランジスタは前記第1のトランジスタと同一極性であり、該第2のトランジスタのゲートに前記第1又は第2入力電圧を印加して前記第1のトランジスタの飽和/非飽和を制御して前記第3の電流を流すようにしたことを特徴とする請求項2記載のオペアンプ回路。
  4. 前記制御回路は、
    前記第1及び第2バイアス電流の合計値の定電流を流す第2の定電流源と、
    前記第2の定電流源と前記第1の電源との間に接続され、前記第1電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第1のトランジスタと、
    前記第2の定電流源と前記第2の電源との間に接続され、前記第電流源のトランジスタとカレントミラー接続された第2のトランジスタと、
    前記第2電流源と略同一の電流を流すように前記第2のトランジスタとカレントミラー接続された第3のトランジスタと、
    前記第3のトランジスタとカスケード接続され、ドレインが前記第入力差動対と前記第1電流源との間に接続され、ゲートに前記第1又は第2入力電圧が印加され、該第3のトランジスタと同一極性の第4のトランジスタと、
    を備えたことを特徴とする請求項2記載のオペアンプ回路。
  5. 前記第1及び第2入力差動対のそれぞれから電流が供給されるカレントミラー回路と、
    前記カレントミラー回路の出力側トランジスタのドレインにゲートが接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ドレインが抵抗を介して前記第1の電源に接続され、そのドレインから出力信号を出力する出力用トランジスタとからなる出力段を備えたことを特徴とする請求項2〜4のうちの何れか一項記載のオペアンプ回路。
  6. 全ての前記トランジスタの各々は、MOSトランジスタで構成されるか又はバイポーラトランジスタで構成されることを特徴とする請求項2〜5のうちの何れか一項記載のオペアンプ回路。
  7. 請求項2〜6のうちの何れか一項に記載のオペアンプ回路を備えた半導体装置
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