JP3861523B2 - 記録/再生装置及び記録/再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオテープレコーダ等の大容量記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第1の記録/再生装置と、ハードディスクドライブや半導体メモリ等の高速アクセス可能な記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第2の記録/再生装置を併用して、データのシームレスな記録及び/又は再生を行う記録/再生装置及び記録/再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から映像音声記録装置としては、磁気テープを記録媒体としたビデオテープレコーダ(以下、VTRという。)が広く普及している。このVTRは、磁気ディスク装置と比較して記憶容量が大きく、情報量の極めて多い映像信号の長時間の記録が可能であるという優れた特徴を持つ。しかし、例えばハードディスクドライブ(以下、HDDという。)や半導体メモリ等と比較すると、VTRは、記憶容量の面では格段に優れているが、ランダムアクセスができないという欠点を有している。したがって、従来のVTRにおいては、記録した番組を再生する際、テープを所定の部分まで巻き戻すための待ち時間が必要であった。
【0003】
そこで、長時間のデータの記録及び/又は再生を連続的に行うには、記憶容量が大容量のVTRが用いられ、さらに、データの記録及び/又は再生を同時に行うには、高速アクセス性に優れる例えばHDDや半導体メモリ等が用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、記録/再生装置における高速アクセス性の向上と記憶容量の大容量化は、トレードオフの関係になっており、従来、高速アクセス性と大容量を同時に満たすことはできないでいた。従来、高速アクセス可能なディスクメディアと大容量のテープメディアを共に備えるシステムであっても、離散的なコンピュータデータなどはディスクメディアに記録し、連続的な映像や音楽等のデータはテープメディアに記録するなど、コンテンツの属性によってメディアを使い分けるようにしてたので、映像音楽情報を大量に蓄積でき、且つ頭出しなどを高速で行うことは困難であった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、テープ状記録媒体等の大容量記録媒体及びハードディスク等の高速アクセス可能な記録媒体を介してプログラムのシーン毎にシームレスにデータの記録及び/又は再生を行うことができる記録/再生装置及び記録/再生方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、大容量記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第1の記録/再生手段と、高速アクセス可能な記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第2の記録/再生手段と、データの記録及び/又は再生を行うに当たり、プログラムのシーン毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生手段により高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生し、上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生手段により大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換える制御手段を備え、上記第1及び第2の記録/再生手段によりデータのシームレスな記録及び/又は再生を行う記録/再生装置であって、
上記制御手段は、プログラムの途中のシーンへのアクセスは、そのプログラム内からのみ行うように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換える制御を行うことを特徴とする記録/再生装置。
【0007】
また、本発明は、大容量記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第1の記録/再生手段と、高速アクセス可能な記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第2の記録/再生手段の動作を切り換えて、先頭部分のデータを上記高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生を行い、上記先頭部分に続くデータを大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生を行い、上記データのシームレスな記録及び/又は再生を行う記録/再生方法であって、
プログラムのシーン毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生手段により高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生し、上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生手段により大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換えて、上記第1及び第2の記録/再生手段によりデータのシームレスな記録及び/又は再生を行い、プログラムの途中のシーンへのアクセスは、そのプログラム内からのみ行うように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換えることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
本発明は、例えば図1に示すような構成の記録/再生装置に適用される。
【0010】
この図1に示した記録/再生装置100は、映像音声信号(以下、AV信号という。)の記録/再生を行うもので、アナログ入出力用の第1の信号入出力端子1、デジタル入出用の第2の信号入出力端子2、上記第1の信号入出力端子1に接続されたエンコード/デコード部3、上記第2の信号入出力端子2とエンコード/デコード部3に接続された信号切り換え部4、上記信号切り換え部4に接続された時間情報付加部5、第1及び第2のバッファメモリ6,7並びに第1及び第2の時間情報検出部8,9、上記時間情報付加部5に接続された時間情報発生部10、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に接続された第1及び第2の記録/再生部11,12、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7や第1及び第2の記録/再生部11,12などを制御するシステムコントローラ13、上記システムコントローラ13に接続された同期検出部14などを備える。
【0011】
上記エンコード/デコード部3は、上記システムコントローラ13により動作モードが切り換えられ、第1の信号入出力端子1を介して入出力されるアナログAV信号について、記録モード時には入力AV信号を記録用のデジタルAV信号にエンコードして上記信号切り換え部4に供給し、再生モードには上記信号切り換え部4から供給される再生デジタルAV信号をデコードして上記第1の信号入出力端子1を介してアナログAV信号を出力する。
【0012】
また、上記信号切り換え部4は、上記第2の信号入出力端子2とエンコード/デコード部3とを切り換える第1の切り換えスイッチ4Aと、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7とを切り換える第2の切り換えスイッチ4Bからなる。上記第1の切り換えスイッチ4Aは、アナログモード時にはエンコード/デコード部3を選択し、また、デジタルモード時には上記第2の信号入出力端子2を選択するように上記システムコントローラ13により切り換え制御される。この第1の切り換えスイッチ4Aの可動端子は、上記第2の切り換えスイッチ4Bの可動端子に接続されているとともに上記時間情報付加部5に接続されている。また、上記第2の切り換えスイッチ4Bは、再生モード時に上記第1及び第2の記録/再生部11,12から第1及び第2のバッファメモリ6,7を介して出力される再生デジタルAV信号をシームレスに切り換えるように上記システムコントローラ13に接続された同期検出部14により切り換え制御される。
【0013】
上記時間情報付加部5は、記録モード時に、上記信号切り換え部4の第1の切り換えスイッチ4Aを介して供給される記録用のデジタルAV信号に上記時間情報発生部10により与えられる時間情報を付加し、この時間情報を付加したデジタルAV信号を上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に供給する。
【0014】
上記第1及び第2のバッファメモリ6,7は、上記システムコントローラ13によりデータの書き込み/読み出しが制御され、記録モード時には、上記時間情報付加部5により時間情報が付加されたデジタルAV信号を蓄えて時間軸補正して上記第1及び第2の記録/再生部11,12に供給し、また、再生モード時には上記第1及び第2の記録/再生部11,12により得られる再生デジタルAV信号を蓄えて時間軸補正して出力する。
【0015】
上記第1の記録/再生部11は、記憶容量の大きなテープメディアを記録媒体として用いて、デジタルAV信号の記録/再生を行う例えばデジタルテープレコーダ(DVR:Digital Tape Recorder)からなり、その記録動作や再生動作が上記システムコントローラ13により制御されるようになっている。
【0016】
また、上記第2の記録/再生部12は、高速アクセス性に優れたディスクメディアを記録媒体として用いて、デジタルAV信号の記録/再生を行う例えばハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)からなり、その記録動作や再生動作が上記システムコントローラ13により制御されるようになっている。
【0017】
上記第1及び第2の時間情報検出部8,9は、再生モード時に上記第1及び第2のバッファメモリ6,7を介して出力される再生デジタルAV信号に付加されている時間情報を検出し、検出した時間情報を上記システムコントローラ13に供給する。
【0018】
上記システムコントローラ13は、例えばCPU(Central Processing Unit)からなり、図示しないメモリから制御プログラムを読み込み、この読み込んだ制御プログラムに基づいて各種動作モードに応じた制御動作を行う。
【0019】
すなわち、上記システムコントローラ13は、この記録/再生装置100で取り扱うAV信号がアナログAV信号であるかデジタルAV信号であるを選択するモード設定に応じて、アナログモード時には上記エンコード/デコード部3を選択し、また、デジタルモード時には上記第2の信号入出力端子2を選択するように切り換え制御する。
【0020】
そして、上記システムコントローラ13は、記録モードが設定されると、上記エンコード/デコード部3をエンコーダとして機能させるとともに、上記時間情報付加部5により時間情報が付加された記録用のデジタルAV信号を上記第1及び第2のバッファメモリ6,7を介して上記第1及び第2の記録/再生部11,12に供給するように、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に対するデジタルAV信号の書き込み/読み出しを制御する。記録モード時には、上記システムコントローラ13は、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に対するデジタルAV信号の書き込み/読み出しを制御することにより、上記第1及び第2の記録/再生部11,12により記録できるようにデジタルAV信号の時間軸補正を行う。また、上記システムコントローラ13は、上記第1及び第2の記録/再生部11,12によるデジタルAV信号の記録をシームレスに行うために、上記信号切り換え部4の第2の切り換えスイッチ4Bの切り換え制御及び上記第1及び第2の記録/再生部11,12の記録動作の切り換え制御を行い、例えば、図2に示すように、記憶容量の大きなテープメディアを記録媒体として用いる第1の記録/再生部11により各プログラムA,B,C,D全体を記録し、高速アクセス性に優れたディスクメディアを記録媒体として用いる第2の記録/再生部12により各プログラムA,B,C,Dの先頭部a,b,c,dを記録する。
【0021】
第2の記録/再生部12により記録するプログラムの先頭部分の長さは、第1の記録/再生部11による記録/再生の際に最も時間のかかる高速アクセス時間に若干のマージンを加えた量とする。
【0022】
また、上記システムコントローラ13は、再生モードが設定されると、上記エンコード/デコード部3をデコーダとして機能させるとともに、上記第1及び第2の記録/再生部11,12を再生動作状態にして、上記第1及び第2の記録/再生部11,12により得られる再生デジタルAV信号を上記第1及び第2のバッファメモリ6,7を介して上記信号切り換え部4に供給するように、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に対するデジタルAV信号の書き込み/読み出しを制御する。再生モード時には、上記システムコントローラ13は、上記第1及び第2の時間情報検出部8,9により検出された各時間情報、すなわち、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7を介して出力される再生デジタルAV信号に付加されていた時間情報を監視して、上記第1及び第2の記録/再生部11,12により得られた再生デジタルAV信号の時間間隔が記録時と同じになるように、上記第1及び第2のバッファメモリ6,7に対する再生デジタルAV信号の書き込み/読み出しを制御する。そして、上記システムコントローラ13により、上記信号切り換え部4の第2の切り換えスイッチ4Bの切り換え制御及び上記第1及び第2の記録/再生部11,12の再生動作の切り換え制御を行って、上記信号切り換え部4からシームレスな再生デジタルAV信号を出力する。
【0023】
この記録/再生装置100において、例えば図3に示すように、上記第1の記録/再生部11における初期テープ位置PinがプログラムAの途中にあるときに、プログラムCの再生要求があった場合、第1の記録/再生部11では、初期テープ位置Pinからテープ上のプログラムCはテープ位置が異なるため直ちに再生することはできず、プログラムCのテープ位置まで高速アクセスして、プログラムCの再生を行うことになる。そこで、第2の記録/再生部12は、プログラムCの先頭部cの再生を直ちに再生して第2のバッファメモリ7を介して出力する。そして、上記第1の記録/再生部11は、第2の記録/再生部12がプログラムCの先頭部cを再生している期間中に、プログラムCのテープ位置まで高速アクセスし、所定テープ位置Ppbに来たらプログラムCの再生して、第1のバッファメモリ7を介して出力する。すなわち、上記システムコントローラ13は、上記第1及び第2の記録/再生部11,12の動作モードを図4に示すように時間軸上で切り換えて、プログラムCのシームレス再生を行う。
【0024】
この記録/再生装置100では、図5のフローチャートに示すような手順にしたがってシームレス再生を行う。
【0025】
すなわち、この記録/再生装置100における上記システムコントローラ13は、例えばプログラムCの再生要求に応じて再生モードに入ると、直ちに、第2の記録/再生部12によりプログラムCの先頭部cを再生し、上記プログラムCの先頭部cのデータ列を第2のバッファメモリ7から信号切り換え部4を介して出力させる(ステップS1)。
【0026】
次に、上記システムコントローラ13は、高速サーチからテープを減速するテープ位置を把握して(ステップS2)、第1の記録/再生部11により、高速サーチを行う(ステップS3)。
【0027】
次に、上記システムコントローラ13は、所定の減速位置に来たか否かを繰り返し判定し(ステップS4)、所定の減速位置に到達したら減速して(ステップS5)、予定時間待って再生データを第1のバッファメモリに蓄積する(ステップS6)。
【0028】
すなわち、図6に示すように、プログラムCのデータ列を番号(7,8,9・・・)とした場合に、上記システムコントローラ13は、プログラムCの再生要求に応じて、直ちに、第2の記録/再生部12により再生したプログラムCの先頭部cのデータ列(7,8,9・・・)を第2のバッファメモリ7を介して出力させ、その間に第1の記録/再生部11によりプログラムCのテープ位置まで高速アクセスして、プログラムCのデータ列を例えば番号(16)から再生を開始する。
【0029】
次に、上記システムコントローラ13は、上記第2のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報と上記第1のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報が一致したか否を判定する(ステップS7)。
【0030】
このステップS4における判定がNOすなわち上記第1のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報と上記第2のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報と一致していない場合、上記システムコントローラ13は、その時間情報の遅れ量又は進み量に応じて上記第1のバッファメモリ6に対するデータの読み出しを制御する(ステップS8)。そして、このステップS4における判定がYESすなわち上記第1のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報と上記第2のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列の時間情報と一致したら、上記システムコントローラ13は、その旨を示す信号を同期検出部14に与えて、上記第1の記録/再生部11から第1のバッファメモリ7を介して出力される上記プログラムCのデータ列を再生デジタルAV信号として出力するように、上記信号切り換え部4の第2の切り換えスイッチ4Bの切り換え制御を行う(ステップS9)。
【0031】
その後、上記第2の記録/再生部12によるプログラムCの先頭部cの再生を停止させる(ステップS10)。
【0032】
このようなシームレス再生動作を行うためには、第1の記録/再生部11によりテープの高速アクセスをして所定の位置に到達するまでの時間分に対応する先頭部分のデータを第2の記録/再生部12によりディスクをアクセスして再生する必要がある。このシームレス再生動作に最低限必要な記録領域を最低記録領域(RDA:Requisite Data area for tape fast access)と呼ぶことにする。
【0033】
ここで、上述の図2に示したような記録の仕方では、シームレス記録を行うことはできない。すなわち、例えば図7に示すように、テープ位置がプログラムAの途中にあり、プログラムBの後に記録を行う場合、テープをアクセスしている途中は、テープ上への記録ができない。テープをアクセスしている途中のデータはどこかに蓄えておき、あとでテープ上に挿入することも可能ではあるが、テープトラックのつなぎ目が連続に保てるように制御するのは容易ではない。
【0034】
そこで、この記録/再生装置100では、シームレス記録を行う場合、例えば図8に示すように、1つのプログラムPを完全に先頭部PAと先頭部PA以外の本体部PBとに切り分けてしまい、第1の記録/再生部11が高速アクセスしている最中は第2の記録/再生部12により先頭部PAを記録し、高速アクセスを終えたら第1の記録/再生部11により本体部PBを記録する。第2の記録/再生部12により記録する先頭部PAの長さは、第1の記録/再生部11による最も時間のかかる高速アクセス時間と等しい。この方式により、例えば図9に示すように、テープ位置がプログラムAの途中にあり、プログラムBの後にプログラムCの記録を行う場合、第2の記録/再生部12により記録されたプログラムBの先頭部bの後にプログラムCの先頭部cを記録しており、その間に第1の記録/再生部11が高速アクセスしてシームレス記録を行うことができる。
【0035】
この方式では、1つのプログラムPを完全に先頭部PAと先頭部PA以外の本体部PBとに切り分けてしまい、データを重複して記録することがないので、メディアの使用量は最少とすることができる。
【0036】
また、上述の図8に示したように1つのプログラムPを完全に先頭部PAと先頭部PA以外の本体部PBとに切り分けてしまうのではなく、図10に示すように、第1の記録/再生部11が高速アクセスしている最中に第2の記録/再生部12により記録する先頭部PAと、高速アクセスを終えたら第1の記録/再生部11により記録する本体部PBとに部分的に重複するデータ(RRD:Redundant Recording Data)を含む用にすれば、メディアの使用量は最少とならないが、切り換えマージンを確保して、再生時にシームレスな切り換えを確実に行うことができる。この場合、第2の記録/再生部12により記録する先頭部PAの長さは、第1の記録/再生部11による最も時間のかかる高速アクセス時間にマージン分を付加した長さと等しい。
【0037】
この記録/再生装置100では、図12のフローチャートに示すような手順にしたがってシームレス記録を行う。ここでは、例えば図11に示すようにテープ位置がプログラムAの途中にあり、ユーザがプログラムBの後にプログラムCを記録する場合を例にしてシームレス記録動作を説明する。
【0038】
すなわち、この記録/再生装置100における上記システムコントローラ13は、プログラムCの記録要求に応じて記録モードに入ると、直ちに、第2の記録/再生部12の記録動作を開始させ、上記プログラムCの先頭部cのデータ列を第2のバッファメモリ7を介してディスク側のプログラムBの後に記録する(ステップS21)。
【0039】
次に、上記システムコントローラ13は、テープ上でプログラムBの終わりの位置を把握するとともに、高速サーチからテープを減速するテープ位置を把握して(ステップS22)、第1の記録/再生部11により高速サーチを行う(ステップS23)。
【0040】
次に、上記システムコントローラ13は、所定の減速位置に来たか否かを繰り返し判定し(ステップS24)、所定の減速位置に到達したら減速して(ステップS25)、第1の記録/再生部11によりテープを再生するとともに、記録すべきデータを第1のバッファメモリ6に蓄積する(ステップS26)。
【0041】
そして、上記システムコントローラ13は、第1の記録/再生部11によりテープを再生して上記プログラムBの終わりの位置になったか否かを判定する(ステップS27)。
【0042】
このステップS27における判定がNOすなわちテープ上で上記プログラムBの終わりの位置に到達していない場合、上記システムコントローラ13は、このステップS27の判定処理を繰り返し行い、判定がYESすなわちテープ上で上記プログラムBの終わりの位置に到達したら、上記第1のバッファメモリ6から所定のデータを読み出して第1の記録/再生部11によりテープ上でプログラムBの後にプログラムCを記録させる(ステップS28)。
【0043】
そして、上記システムコントローラ13は、ディスク側の所定の記録位置にきたら上記第2の記録/再生部12によるプログラムCの先頭部cの記録を終了する(ステップS29)。
【0044】
なお、この記録/再生装置100では、図13に示すように、テープ送りスピードV[m/s]が再生速度Vpになってから、一定時間Trの再生で、シームレスな記録/再生のためのデータの準備ができるものとする。第1のバッファメモリ6には、第1の記録/再生装置100におけるテープ上の目的のプログラムのテープ位置まで高速アクセスするアクセス機構の機械的なばらつきにより決まるTready(worst)−Tready(best)時間分の記憶容量を最低限必要とする。上記第1の記録/再生装置100におけるテープ位置の高速アクセス制御は、アクセス機構に対して高速アクセスの減速ポイントのみを管理し、目的位置近傍での微調整量を第1のバッファメモリ6よって吸収するようにする。
【0045】
ここで、この記録/再生装置100では、プログラムを構成する複数のシーンをそれぞれプログラムと同様に取り扱うようにして、上記システムコントローラ13により、プログラムのシーン毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生部12によりハードディスクを介して記録及び/又は再生し、上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生部11によりテープ状録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生部11,12の動作を切り換える制御を行う。これにより、任意のテープ位置からプログラムの途中のシーンをシームレスでアクセスすることができる。
【0046】
すなわち、例えば図14に示すように、プログラムAがシーンS1〜シーンS3の3シーンで構成されている場合に、各シーンS1〜S3毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生部12によりハードディスクを介して記録及び/又は再生し、上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生部11によりテープ状録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生部11,12の動作を切り換える制御を行ことにより、任意のテープ位置からプログラムAの各シーンS1〜S3をシームレスでアクセスすることができる。
【0047】
なお、テープに記録されるプログラム数やシーン数は多くなると、必要になるディスク容量も多くなってしまうのが、プログラムの先頭部分には最低記録領域RDA分のデータを記録することにより任意のテープ位置から当該プログラムへのアクセスを可能にし、プログラム途中のシーンへのアクセスはテープ位置が指定プログラム内にある場合にのみ限定することによって、上記ディスク容量は次のようにして節約することができる。
【0048】
すなわち、例えば図15に示すように、プログラムAがシーンS1〜シーンS3の3シーンで構成されている場合に、当該プログラムAへのアクセスを可能にするために、シーンS1の先頭部分のデータは最低記録領域RDA分記録し、他の各シーンS2,S3の各先頭部分のデータは、当該プログラムA内のテープ位置から各シーンS2,S3をアクセスするのに必要はデータ量だけ記録する。
【0049】
この記録/再生装置100では、プログラムを構成しているの各シーンの先頭部分のデータが第2の記録/再生部12によりハードディスクに記録されているので、上記第2の記録/再生部12で上記各シーンの先頭部分のデータを再生することでプログラムの内容を高速に確認することも可能である。
【0050】
なお、このこの記録/再生装置100では、プログラムとシーンの2段階の階層構造により、シーン毎のシームレスな高速アクセスを可能にしたが、同様にシーンをシーケンスに分け、プログラム、シーン、シーケンスの3階層構造、或いは、それ以上の多階層構造とすることもできる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る記録再生装置及び記録再生方法によれば、テープ状記録媒体等の大容量記録媒体及びハードディスク等の高速アクセス可能な記録媒体を介してシームレスにデータの記録及び/又は再生を行うことができ、複数種類の記録媒体が使用されているということを意識せずに、高速アクセス及び/又はランダムアクセスが可能であり、大きな記憶容量を有する1種類の記録媒体を使用する場合と同様に操作することができ、操作性を向上することができる。しかも、ハードディスク等の高速アクセス可能な記録媒体の記憶容量を節約して、最大記録可能プログラム数やシーン数を増加することができ、また、同時記録再生時間を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録/再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記記録/再生装置におけるデータの基本的な記録方法を模式的に示す図である。
【図3】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス再生の方法を模式的に示す図である。
【図4】上記シームレス再生における第1及び第2の記録/再生部の動作モードを時間軸上で模式的に示す図である。
【図5】上記記録/再生装置におけるシームレス再生動作のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図6】上記記録/再生装置におけるシームレス再生動作の具体例を模式的に示す図である。
【図7】上記記録/再生装置においてシームレス記録する場合の問題点を模式的に示す図である。
【図8】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の基本的な方法を模式的に示す図である。
【図9】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の具体例を模式的に示す図である。
【図10】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の他の基本的な方法を模式的に示す図である。
【図11】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の具体例を模式的に示す図である。
【図12】上記記録/再生装置におけるシームレス記録動作のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図13】上記記録/再生装置におけるテープ送りの制御方法を模式的に示す図である。
【図14】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の具体例を模式的に示す図である。
【図15】上記記録/再生装置におけるデータのシームレス記録の他の具体例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
Claims (2)
- 大容量記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第1の記録/再生手段と、高速アクセス可能な記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第2の記録/再生手段と、データの記録及び/又は再生を行うに当たり、プログラムのシーン毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生手段により高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生し、上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生手段により大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換える制御手段を備え、上記第1及び第2の記録/再生手段によりデータのシームレスな記録及び/又は再生を行う記録/再生装置であって、
上記制御手段は、プログラムの途中のシーンへのアクセスは、そのプログラム内からのみ行うように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換える制御を行うことを特徴とする記録/再生装置。 - 大容量記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第1の記録/再生手段と、高速アクセス可能な記録媒体を介してデータの記録及び/又は再生を行う第2の記録/再生手段の動作を切り換えて、先頭部分のデータを上記高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生を行い、上記先頭部分に続くデータを大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生を行い、上記データのシームレスな記録及び/又は再生を行う記録/再生方法であって、
プログラムのシーン毎に先頭部分のデータを上記第2の記録/再生手段により高速アクセス可能な記録媒体を介して記録及び/又は再生し、
上記先頭部分に続くデータを上記第1の記録/再生手段により大容量記録媒体を介して記録及び/又は再生するように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換えて、上記第1及び第2の記録/再生手段によりデータのシームレスな記録及び/又は再生を行い、
プログラムの途中のシーンへのアクセスは、そのプログラム内からのみ行うように、上記第1及び第2の記録/再生手段の動作を切り換えることを特徴とする記録/再生方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24930699A JP3861523B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 記録/再生装置及び記録/再生方法 |
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JP24930699A JP3861523B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 記録/再生装置及び記録/再生方法 |
Publications (2)
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