JP3859773B2 - 給湯器付き風呂釜 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス、石油等を燃料とする給湯器付き風呂釜に関し、特に残水量の演算をより正確に行うことができる給湯器付き風呂釜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯器付き風呂釜では、風呂用のバーナーに風呂用の電磁弁を接続し、給湯用のバーナーに給湯用の電磁弁を接続し、両電磁弁に共通に比例弁を接続して、元ガス電磁弁からのガス量を制御している。このように、比較的能力の大きい比例弁を共通に設けることでコストダウンを図ることができると同時に、比例弁の比例制御を利用して所望の温度の給湯を可能にすることができる。また、比例弁のガバナー機能を利用して一定の圧力のガスを風呂バーナーに供給することもできる。
【0003】
一方、近年においては、給湯器付き風呂釜の多機能化に伴い、設定温度の湯を設定水位まで注湯する自動湯はり機能を持つものが販売されている。このような機能を実現するためには、浴槽に残っている水量を検知した上で残りの水量を演算して注湯する必要がある。その場合、コストアップにつながる圧力センサー等を使用することなく、浴槽の水位、即ち浴槽内の残水量を測定する方法として、風呂バーナーからの追焚を行い残水の温度が所定温度上昇した時の投入熱量を測定し、風呂釜のシステム効率などを参照して演算することが提案されている。
【0004】
かかる演算式は、
残水量(Qz)=(I×Δt)×η/(ΔT×c×γ)
Qz:残水量(リットル) η :システム効率
I :燃焼量(Kcal/h) ΔT:上昇温度(℃)
Δt:追焚時間(h) c :水の比熱(Kcal/Kg・℃)
I×Δt:投入熱量 γ :水の比重量(Kg/リットル)
である。
【0005】
従って、従来の残水量の測定では、一定温度(ΔT)上昇するまでの時間(Δt)を測定するか、或いは一定時間(Δt)の間に上昇する温度(ΔT)を測定するかの何れかの方法で行うことができる。そして、上記演算式にあるシステム効率は、風呂バーナーから投入される熱量に対する湯に供給される熱量の割合であり、通常は75−80%程度であるが、従来は、製品毎に決められた値が工場出荷の時点で制御部のメモリに画一的に記憶されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このシステム効率は様々な要因で変動するという問題がある。
【0007】
図9は、浴槽に所定量の残水がある状態から、追焚運転を行ないながら、湯温の温度上昇毎に残水量を演算した図表である。工場出荷時に画一的に決められたシステム効率の77%を使用して演算すると、演算時の湯温である終了温度によって残水量が異なることが判明した。この理由は必ずしも明確ではないが、風呂用の熱交換器への戻り湯の温度によって、その燃焼効率が異なることが原因の一つと考えられる。尚、図9に示したデータは、所定時間の追焚運転を行い、熱交換器や配管系が十分温まった状態から得たものである。
【0008】
図10は、図9の残水量を終了温度毎にプロットしたグラフである。演算時の湯温が高くなるに従って、残水量の演算結果が増えていることが理解される。
【0009】
更に、システム効率は、第一に風呂釜に接続される配管の長さ、配管が室外か室内設置か、或いは地下設置かの条件(特に配管からの放熱量)、第二に風呂釜に接続される浴槽の大きさ、第三に風呂バーナーから熱量を投入される熱交換器の効率、第四に熱交換器の経年変化、第五に春夏秋冬の季節等により変動するのである。この第三の要因の一つとして上述した戻り湯温に応じた効率の変化が存在するものと考えられる。また、第四の熱交換器の経年変化は上記の戻り湯温に応じた効率の変化にも影響する。
【0010】
上記したような、戻り湯温に応じた要因と、設置環境の要因は工場出荷時に予測することは困難である。その為、工場出荷時に画一的に決められたシステム効率の値をもとに上記の演算式に従って計算すると、図10の如く残水量にかなりの誤差が生じることになる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、追焚時の戻り湯の温度に応じて最適なシステム効率を求めて記憶しておくことができる給湯器付き風呂釜を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の目的は、戻り湯の温度それぞれに対応したシステム効率について更に風呂釜の設置条件や経年変化を考慮して最適のシステム効率を記憶しておき、その効率を利用して残水量の演算をより正確に行うことができる給湯器付き風呂釜を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、第一の発明によれば、風呂熱交換器と、該風呂熱交換器に熱量を投入する風呂用熱量投入手段と、浴槽に給湯を行う給湯手段とを有し、往き管と戻り管を介して浴槽に接続される給湯器付き風呂釜であって、
所定量の注水を該浴槽に行った後、前記風呂用熱量投入手段から熱量を投入して該浴槽内の残水の温度を上昇させ、該戻り管を戻ってくる湯温に対応したそれぞれのシステム効率を当該注水量、投入熱量及び上昇温度から演算し、該演算して求めた湯温に対応したシステム効率を記憶する制御装置を設けたことを特徴とする給湯器付き風呂釜を提供することにより達成される。
【0014】
このシステム効率の演算は、風呂釜を設置した当初に行なわれる浴槽内に残水がない状態から設定された量を注湯する記憶モード運転時において行なわれ、その戻り湯の温度に応じたシステム効率が記憶される。
【0015】
また、記憶モード運転後に行なわれる、浴槽内に残水がない状態から設定された量を注湯する自動湯はり時にも、適当な頻度で前記のシステム効率の演算が行なわれる。そして、記憶装置内ではその最新のシステム効率のテーブルに書換えられる。その後、風呂用熱量投入手段から所定の熱量を投入して浴槽内の残水を所定温度上昇させることで浴槽内の残水量を演算する時に、その最新のシステム効率のテーブルが利用される。
【0016】
上記の様に、本発明によれば、追焚時の戻り湯の温度に応じて変化するシステム効率の値を記憶装置内にテーブルとして学習して記憶させておくことができる。しかもそのテーブルは、給湯器付き風呂釜が設置されている環境や経年変化も考慮された値になっている。従って、残水演算を行なう時に演算時の戻り湯温毎に求めた最適のシステム効率を利用することができ、正確な残水演算を行なうことができる。
【0017】
尚、ここで熱量投入手段とは、例えばガスや灯油、軽油を燃料とするバーナー等を言い、バーナーから投入される熱量が熱交換器を経由して供給される。また、熱量投入手段には熱交換器の回りに触媒層を設けそれにガスと空気を供給することで直接熱量を投入することができるものも含まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を使って詳細に説明する。
【0019】
[実施の形態の全体構成]
図1は、本発明の実施の形態の給湯器付き風呂釜の全体構成図である。給湯器付き風呂釜100には、風呂燃焼室1と給湯燃焼室2とが設けられている。それぞれの燃焼室には、風呂熱交換器10と給湯熱交換器20が設けられている。さらに燃焼室には、熱量投入手段としての風呂バーナー11と給湯バーナー21(図1では2口設けられている。)、風呂イグナイター13と給湯イグナイター23、風呂フレームロッド14と給湯フレームロッド24が設けられている。また両燃焼室1、2に対して共通の燃焼ファン30が設けられており、それぞれで燃焼した空気は排気口を通じて排気される。42は風量センサである。
【0020】
風呂バーナー11、給湯バーナー21へのガスの供給をオン・オフ制御する風呂電磁弁12、給湯電磁弁22が設けられ、それらの電磁弁12、22に対して共通に比例弁31、元ガス電磁弁32が設けられている。これらの電磁弁や比例弁、イグナイター、フレームロッド、燃焼ファン、更に後述する各種センサー等は、電送基板41に搭載されるマイクロコンピュータ等の制御装置により制御される。また、制御装置は浴室や台所のリモコン40に接続され、メモリに記憶されたプログラムに従って操作信号を受信し制御信号を出力する。
【0021】
給湯器側の動作の概略は以下の通りである。まず、給湯栓が開かれると水量センサー25が給水28の流量を感知し、燃焼ファン30によるプリパージの後、給湯イグナイター23の放電と共に元ガス電磁弁32、比例弁31、給湯電磁弁22が開き、所定温度の湯が給湯口29から供給される。給湯温度を設定温度に保つために、入水サーミスタ26、出湯サーミスタ27及び水量センサー25の出力から演算された値に比例弁31の電磁弁駆動電流が制御され、最適の風量になる様に燃焼ファン30の回転が制御される。
【0022】
一方、風呂側では、元ガス電磁弁32、比例弁31、風呂電磁弁12を開くことで、風呂バーナー11を燃焼させ、循環ポンプ17により浴槽43内の湯を循環させながら追焚運転を行っている。また、自動湯はり運転では、給湯側の燃焼で得られた湯を注湯電磁弁34を開くことで風呂側の循環通路に供給し、設定した温度の設定した量の注湯を浴槽に行い、その後必要に応じて風呂側の燃焼により設定温度まで追焚運転を行っている。尚、18、19は浴槽43までの往管と戻り管であり、浴槽には循環金具44により取り付けられる。
【0023】
図2は、上記の風呂釜の電装基板41上に搭載されるマイクロコンピュータ等からなる制御装置45と各種センサー、駆動弁の関係を示すブロック図である。電装基板41上には、制御装置45の他に記憶装置46としてEEPROM(Electrically Erasable Programable Read Only Memory)等が搭載され、システム効率等の記憶が行われる。尚、EEPROM46は、制御装置45内に内蔵されても良い。
[記憶モード運転]
本実施の形態においては、記憶モード運転において、残水なしの状態から浴槽の循環金具44より上まで注水した時の基準水量を記憶し、その基準水量の状態で追焚運転を行い、所定温度上昇する度にその時の戻り湯の温度に対応したシステム効率をそれぞれ演算により求め、そのシテスム効率のテーブル値を記憶装置46に記憶する。そして、後の残水ありからの自動湯はり運転の時にその記憶装置46に記憶しておいたシステム効率のテーブルから、演算時の戻り湯の温度に応じたシステム効率を選択し、その効率を利用して残水量の演算を行い、設定水量から残水量を減算して得られる水量分を注湯するようにしている。
【0024】
また、後述する通り、自動湯はり運転時においても、残水なしからの場合は、同様に戻り湯に対応したそれぞれのシステム効率を演算し、記憶装置46にその値を更新して記憶させている。
【0025】
図3は、かかる記憶モード運転のフローチャートである。記憶モード運転とは、工場出荷された風呂釜が各家庭等に設置され、使用される最初に行われる運転であり、設置条件に応じた各種のデータを測定して記憶するモードである。例えば、代表的には浴槽と行き管18及び戻り管19をつなぐ循環金具44までの注水量(基準水量)を測定する。そこで、本発明の実施の形態によれば、この記憶モード運転時に戻り湯の温度にそれぞれ対応したシステム効率を演算し記憶しておくことで、戻り湯の温度に対応したシステム効率を、風呂釜の設置条件、特に行き管や戻り管の設置条件や浴槽の大きさなどの固有の設置条件に応じた最適値として求めることができるようになっている。
【0026】
図3に従って説明する。まず、リモコン40から記憶モード運転の開始のスイッチがオンとなり、運転が開始される(S1)。そこで、循環ポンプを運転するための少量(aリットル)の水(又は湯)が注水(または注湯、以下簡単の為に湯及び注湯とする)される(S2)。そして、循環ポンプ17をオンさせて(S3)風呂側の循環経路内に湯が循環するかどうかを風呂水流スイッチ15がオフ状態であるかどうかにより判断を行う(S4)。記憶モード運転時は、浴槽に残水がないはずであるから、風呂水流スイッチ15がオンの場合はエラーということになる。
【0027】
風呂水流スイッチ15がオフの場合は、浴槽内に循環金具を越える量の残水はなく、循環経路内には水が循環していないことを意味する。そこで、循環ポンプ17をオフにし(S5)、一定量だけ注湯する(S6)。この注水量はbリットリであり、具体的には例えば10リットル程度の少ない量である。そして、その後、循環ポンプ17をオンにし(S7)、風呂水流スイッチ15がオンしたかどうかのチェックが行われる(S8)。オフの場合は、水流スイッチ15を止めて再度bリットリの注水が繰り返される。即ち、少量のbリットルづつ注湯しては水流スイッチ15のオンをチェックすることで、浴槽内に注湯された湯が循環金具まで達したかどうかをチェックすることができるのである。
【0028】
数回繰り返すうちに風呂水流スイッチ15がオンすると、その時までの積算流量QAが、循環金具に達するに必要な注湯量(基準水量)であると記憶装置46に記憶される(S9)。尚、上記の注湯は、例えば設定温度よりも低い温度で行われることが必要である。従って、例えば積算流量QAが90リットルで、設定温度が42℃とすると、注湯温度は例えば??℃に設定される。こうすることで、注湯温度から設定温度近辺まで追焚しながら、その温度範囲にある所定温度毎のそれぞれのシステム効率を演算して記憶することができる。場合によっては、循環金具までの注湯は水を注水することでも良い。その場合は、より広い温度範囲に渡るシステム効率の記憶が可能になる。
【0029】
次に、流量QAをもとに、システム効率ηの演算・記憶を行う(S10)。具体的には、追焚を行いながら所定単位温度上昇する度にその時のシステム効率ηを求めて記憶する。
【0030】
図4は、システム効率ηの学習のフローチャートを詳細に記載したものである。この学習工程では、まず循環ポンプ17をオンにし(S20)、一定時間の経過を待つ(S21)。これは、風呂の循環経路内の熱的な安定状態まで待つためである。その後、風呂の温度(正確には戻り湯温)を風呂サーミスタ16から検知し、風呂バーナー11を着火させ追焚を開始すると共にタイマーをスタートさせる(S22)。そして、所定の単位温度上昇する毎に(S23)、システム効率を演算し、その時の温度と効率ηを記憶装置に記憶する。
【0031】
尚、追焚開始後所定時間経過後に、タイマーを開始することにより、追焚開示直後の不安定な温度上昇の部分をモニターから除外することができ、より正確なデータを得ることができる。
【0032】
上記の各温度毎のシステム効率の演算は、例えば追焚後にタイマーを開始してからそれぞれの温度に達するまでの熱交換器に投入された熱量を基にして、前述の演算式に従って求められることになる。また、別の方法としては、単位温度上昇するたびに、単位温度上昇に要した投入熱量を基に前述の演算式に従って求められることでも良い。前者の演算によるシステム効率の場合は、後に残水演算を行なうにあたり、同様に追焚後にタイマーを開始してから演算時の温度に達するまでの時間から求められる投入熱量が利用される。また後者の演算によるシステム効率の場合は、残水演算において、各単位温度上昇毎に投入された熱量の累積値が投入熱量として利用される。
【0033】
上記のシステム効率の演算と記憶が終了すると、記憶モード運転では、その後循環ポンプをオフにし(S11)、設定水量まで注湯し(S12)、最後に風呂の温度を測定して設定温度まで追焚を行う(S13)。
[自動湯はり運転]
本発明の実施の形態では、自動湯はり運転においても、残水なしからの自動湯はり運転の時に、温度毎のシステム効率ηを学習し、測定して得たシステム効率ηの値を記憶装置46に書換え記憶しておき、後の残水ありからの自動湯はり運転の時にその記憶装置に記憶しておいたシステム効率の値を利用して残水量の演算を行い、設定水量から残水量を減算して得られる水量分を注湯するようにしている。
【0034】
図5、6に、この自動湯はり運転のフローチャートを示す。このフローチャートは、大きく分けると3つのパートから構成される。S31−S38までが、浴槽に残水があるかどうかをチェックするパートで、bリットル未満の誤差はあるものの、浴槽の循環金具より少ない残水がある場合も検知することができる。S42がシステム効率ηの学習工程で、更にS48−S50が残水量の演算工程である。以下フローチャートに従って説明する。
【0035】
まず、自動湯はり運転のスイッチがリモコン40にてオンされる(S30)。それに伴い、制御装置42が制御動作を始める。最初に循環ポンプ17をオンさせ(S31)、風呂水流スイッチ15がオフかどうかのチェックが行われ(S32)、オンの場合は浴槽の循環金具以上の残水有りと判断して残水量の演算工程になる。一方、オフの場合は、循環ポンプの呼び水程度の少量(cリットル)の注湯を行う(S33)。そして、循環ポンプ17を再度オンさせ(S34)、風呂水流スイッチ15がオフかどうか再度チェックする(S35)。
【0036】
風呂水流スイッチがオフの場合は、循環金具の下まで注湯する(S36)。前述の記憶モード運転の時に、循環金具までの注湯量がQAであることが記憶されているので、循環金具の直ぐ下までの注湯量は(QA−b)リットルである。従って、既にステップS33にてcリットル注湯済であるので、ここでは、(QA−b−c)リットルの注湯が行われることになる。
【0037】
そこで、循環ポンプ17を再度オンし(S37)、風呂水流スイッチ15がオフかどうかのチェックが行われる(S38)。この結果、もし最初にbリットル(今の例では僅か10リットル)未満の僅かな量しか浴槽に残水がなかった場合は、この時点で風呂水流スイッチ15はオフのままであり、残水なしとの判断される。一方、もし最初にbリットル程度以上の残水が浴槽に残っていた場合は、この時点で風呂水流スイッチ15はオンし、残水ありとの判断になる。実用的には10リットル未満の残水という状態は、殆どの場合浴槽が空の状態である。
【0038】
S38にて風呂水流スイッチ15がオフの場合は、更にbリットルの注湯を行って循環金具の上まで浴槽に湯はりを行う(S39)。尚、上記の三回の注湯の温度は、自動湯はり運転開始時に設定された設定温度よりも低い温度で行われる。
【0039】
図5のフローチャートに示される様に、循環ポンプ17をオンし(S40)、風呂水流スイッチ15がオンすることを確認する(S41)。オンであれば、浴槽の循環金具の上まで注湯されたことが確認され、システム効率ηの演算・記憶が、図4と同様の方法で行われる(S42)。そして、設定水量からQAを減算した残りの量が注湯される(S43)。
【0040】
一方、ステップS41にて、風呂水流スイッチ15がオフのままの場合は、残り量を注湯し(S45)、循環ポンプ17をオンさせて風呂水流スイッチ15がオンか否かがチェックされる(S47)。更にオフの場合は、トータルの注湯した量が注湯リミットより上と判断されると(S44)、例えば浴槽の栓が抜けているなどの異常事態である旨の警告が成される。
【0041】
次に、図6のフローチャートに従って説明する。図5のフローチャートでBとCのフローに入った場合は、浴槽に残水有りの場合であり、ステップS48−S51にて残水量の演算と残りの注湯が行われる。まず、所定時間追焚を行うことで配管の放熱等に伴うシステムの安定を待つ(S48)。その後、所定温度上昇までか或いは所定時間経過まで追焚を行う(S49)。そして、記憶装置43に記憶しておいた演算時の温度に対応したシステム効率ηを使って、前述の演算式に従い、残水量が求められる(S50)。これらの演算は、全て制御装置42内にて行われる。そして、設定された注湯量から残水量を減算した分が、設定温度で注湯される(S51)。
【0042】
最後に、循環ポンプ17をオンさせて(S52)、風呂サーミスタ16からの風呂温度が設定温度の42℃以上であるかどうかのチェックがなされ(S53)、低い場合は追焚がなされ(S54)、設定温度に達するまで続けられる。
【0043】
尚、残水量の演算方法として、所定温度上昇または所定時間経過後の最後にそれまでの投入熱量とその時の温度に対応したシステム効率から残水量を演算することを上述した。それとは異なる方法として、本願出願人が別途出願している明細書に記載される通り(特願平7−250817号、平成7年9月28日出願)、浴槽の温度(具体的には戻り湯温)が所定の単位温度上昇する度に残水量の演算を行なう方法がある。その場合は、残水量の演算をする度に、その時の湯温に応じたシステム効率が記憶装置から読みだされて演算に使用されることになる。
【0044】
更に前述した通り、システム効率の学習工程において、単位温度を上昇する期間毎のシステム効率を演算して記憶している場合は、単位温度上昇する度に投入した熱量とその期間でのシステム効率からその期間での供給熱量(投入熱量とシステム効率の積)を求めて、累積していくことが望ましい。このようにすることで、例えば、追焚中に給湯側のバーナーの能力がダイナミックに切り換えられたとしても、対応することができる。その場合には、温度毎のシステム効率のテーブルをバーナーの能力別に求めて記憶しておくことが望ましい。或いは、バーナーの能力に応じて所定の係数を乗じることで所定の補正をすることでも対応できる。
【0045】
図7は、追焚の終了温度に応じたシステム効率を使って残水量を演算した場合の図表である。また図8は、図7の残水量を終了温度毎にプロットしたグラフである。図7に示される通り、終了温度が上昇するに従って、システム効率が減少している。かかるシステム効率をテーブルを記憶装置から読みだして、残水量の演算を行なうと、終了温度に依存することなく残水量は、ほぼ119リットル程度の一定値となる。尚、図7の図表では、投入熱量は開始温度から終了温度までに要した時間をもとに求めた投入熱量である。
【0046】
上記の実施の形態は、ガスを使ったバーナーによる熱量の投入をする場合で説明したが、本発明では燃料はガスに限定されず、灯油や軽油等でも適用でき、その場合は比例弁の代わりに電磁ポンプが使用される。また熱量の供給手段として、熱交換器の回りに触媒層を設けそれにガスと空気を供給することで直接熱量を投入する場合でも本発明は適用できる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば工場出荷後、各設置場所に設置された後に、風呂の温度、具体的には戻り湯温に応じた風呂側のシステム効率を学習して、そのテーブルを記憶しておくので、風呂側の追焚運転を行うことで浴槽内の残水量を測定する時、適正なシステム効率を利用して演算することができ、より正確な残水量を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の記憶モード運転のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態のシステム効率の学習のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態の自動湯はり運転のフローチャート(その1)である。
【図6】本発明の実施の形態の自動湯はり運転のフローチャート(その2)である。
【図7】本発明に従う温度に対応したシステム効率と残水量の図表である。
【図8】図7の残水量のグラフである。
【図9】従来のシステム効率と残水量の図表である。
【図10】図9の残水量のグラフである。
【符号の説明】
10 風呂熱交換器
11 風呂バーナー
12 風呂電磁弁
15 風呂水流スイッチ
16 風呂サーミスタ
17 循環ポンプ
18 往き管
19 戻り管
20 給湯熱交換器
21 給湯バーナー
22 給湯電磁弁
25 水量センサー
26 入水サーミスタ
27 出湯サーミスタ
42 制御装置
43 記憶装置

Claims (3)

  1. 風呂熱交換器と、該風呂熱交換器に熱量を投入する風呂用熱量投入手段と、給湯熱交換器と、該給湯熱交換器に熱量を投入する給湯用熱量投入手段と、浴槽に前記給湯熱交換器による給湯を行う給湯手段とを有し、前記風呂熱交換器が往き管と戻り管を介して浴槽に接続される給湯器付き風呂釜であって、
    所定量の注水を該浴槽に行った後、前記風呂用熱量投入手段から熱量を投入して該浴槽内の残水の温度を上昇させ、該戻り管を戻ってくる湯温であって複数の異なる湯温それぞれに対応したシステム効率を当該注水量、投入熱量及び上昇温度から演算し、該演算して求めた複数の湯温に対応したシステム効率を記憶する制御装置を設けたことを特徴とする給湯器付き風呂釜。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記浴槽内に残水がない状態から設定された量を注湯する記憶モード運転時に、設定温度よりも低い温度で注湯を行い、その後浴槽内の湯を前記風呂熱交換器に循環しながら前記風呂用熱量投入手段から熱量を投入して浴槽内の残水の温度を前記設定温度まで上昇させて、前記の複数の湯温に対応したシステム効率の演算を行い、演算により求められたシステム効率を記憶し、
    その後、該風呂用熱量投入手段から所定の熱量を投入して浴槽内の残水を所定温度上昇させることで浴槽内の残水量を演算する時に、前記記憶したシテスム効率の値を利用して該残水量を演算することを特徴とする給湯器付き風呂釜。
  3. 請求項1において、前記制御装置は、前記浴槽内に残水がない状態から設定された量を注湯する自動湯はり時に、前記のシステム効率の演算を行い、前記記憶されたシステム効率の値を当該演算して求めたシステム効率の値に書換え、その後、該風呂用熱量投入手段から所定の熱量を投入して浴槽内の残水を所定温度上昇させることで浴槽内の残水量を演算する時に、前記記憶したシテスム効率の値を利用して該残水量を演算することを特徴とする給湯器付き風呂釜。
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