JP3858545B2 - 半導体モジュール及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体モジュール及び電子機器に係り、特に特に電気信号の遅延防止と小型化を図る半導体モジュール及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高性能化、小型化に伴って1つのパッケージ内に複数の半導体チップを配置してマルチチップパッケージとすることにより、半導体装置の高機能化と小型化とが図られている。そして、マルチチップパッケージには、複数の半導体チップを平面的に並べたものと、複数の半導体チップを厚み方向に積層したものとがある。半導体チップを平面的に並べたマルチチップパッケージは、広い実装面積を必要とするため、電子機器の小型化への寄与が小さい。このため、半導体チップを積層したスタックドMCPの開発が盛んに行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスタックドMCPは、例えば特開平6−37250号公報に記載されているように、積層した半導体チップを相互に電気的に接続する場合、各半導体チップの周縁部に端子部を形成し、各チップの端子間をワイヤによって接続している。このため、半導体チップ相互の電気的接続が煩雑となり、ワイヤ分だけ導通経路が長くなり、信号の遅延が生じるおそれがあった。
【0004】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、ワイヤを用いずに積層した半導体チップを直接接続し、導通経路の短縮により信号の遅延を防止することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体モジュールは、表裏面に接続用電極が設けられ当該接続用電極間の導通をなす接続用基板と、当該接続用基板の表裏面に配置され、半導体チップの表面に形成された電極と前記半導体チップの裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともに、前記縦穴から裏面に引き出された金属配線に、他の半導体チップが実装された半導体ユニットとからなり、前記半導体ユニットの前記電極を前記接続用電極に接続し、前記半導体ユニット間の接続をなしたことを特徴とする。
本発明の半導体モジュールによれば、接続用基板の表裏面に実装された半導体チップは、接続用電極を介して互いに電気的導通が図られている(他の半導体チップも前記半導体チップおよび接続用電極を介して電気的導通が図られている)。ここで半導体チップおよび接続用基板においては、それぞれ表裏面の導通経路は縦穴等を介してすべて最短となっているので、接続用基板を挟んだ半導体チップ間における信号の遅延を最小限にすることができる。
【0006】
本発明に係る半導体モジュールは、前記半導体チップと前記接続用基板とは同一材料であることを特徴としている。本発明の半導体モジュールによれば、半導体チップが動作し発熱したとしても一対の半導体チップと、これに挟まれる接続用基板とが同一の材料であれば、熱膨張係数が同一となり、伸び率が一定になる。このため熱的要因により、半導体モジュールに伸びが発生しても、当該半導体モジュールにストレスが加わるのを防止することができる。
【0008】
本発明に係る半導体モジュールは、表面に形成された電極と裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともにこの縦穴から裏面に引き出された金属配線に他の半導体チップが実装された半導体チップと、この半導体チップの前記電極と突合せ接続される接続用電極を有した接続用基板とからなり、前記他の半導体チップと前記接続用電極とを結線する結線用ワイヤが設けられていることを特徴としている。本発明の半導体モジュールによれば、半導体チップと接続用基板との間で信号遅延を最小限に抑えることができることに加え、他の半導体チップと接続用電極とを半導体チップを介さずに直に接続できることから、半導体チップ上の配線経路の制限を少なくすることができる。
【0009】
本発明の電子機器は、本発明の半導体モジュールを実装したことを特徴としている。本発明の電子機器によれば、信号伝達経路が最短に設定された半導体モジュールを実装していることから、電子機器においても、信号遅延の影響を少なくすることができ、もって電子機器の正確な動作を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る半導体チップの製造方法および半導体チップならびに半導体モジュール、実装用基板、電子機器について好適な具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態に係る半導体チップの構造を示す説明図であり、同図(1)は、本実施の形態に係る半導体チップの断面構造図であり、同図(2)は同図(1)の矢視図Aである。
【0012】
同図に示すように本実施の形態に係る半導体チップ10は、単結晶シリコン12を基材としており、その表面14側には、図示しないがMOS型トランジスタや抵抗あるいは容量といった素子が形成されており、これら素子は図示しない配線を介して表面14に形成された電極16に接続されるようになっている。なお電極16は、同図(1)に示すように種類の異なる金属材料を積層させた構造となっており、本実施の形態においては、下層側をタングステン18とし上層側をアルミ20としている。
【0013】
ところで電極16の下方には、単結晶シリコン12の裏面22側より前記単結晶シリコン12を貫くよう縦穴24が形成されており、当該縦穴24の先端(天井)には電極16を形成するタングステン18が露出した形態となっている。そしてこうした縦穴24においては、その斜面26および当該斜面に26に連続する単結晶シリコン12の裏面22に絶縁膜28が形成されており、導電部材が裏面22に接触しても両者の間で短絡が生じるのを防止することができるようになっている。またこうした絶縁膜28の表面には、金属配線30が引き回されており、その先端には図示しない接続用パッドが形成され、この接続用パッドに他の半導体チップ32を実装できるようになっている。
【0014】
すなわち半導体チップ10においては、表面14側に形成された素子と導通がなされる電極16と他の半導体チップ32とは金属配線30を介して最短距離で接続がなされている。このように信号経路が最短であることから半導体チップの動作が高速になっても信号の遅延を最小限に抑えられるので安定した動作が行える。
【0015】
また半導体チップ10における電極16を他の接続用基板(図示せず)に接続することにより、半導体チップ10と他の半導体チップ32および接続用基板との三者の間の信号経路を短くすることができるので、こうした半導体モジュールにおいても安定した動作を確保することができる。
【0016】
図2および図3は、本発明の実施の形態に係る半導体チップ10の製造過程を示す工程説明図である。図2(1)に示すように、半導体チップ10の基材となる単結晶シリコンに素子(図示せず)を形成した後、これら素子と電気的導通を図る電極16を形成する。
なお当該電極16は、タングステン18とアルミ20の2層構造になっており、タングステン20を形成した後、当該タングステン18の上層にアルミ20を形成する手順となっている。
【0017】
タングステン18は、まずスパッタリングによりTi膜を70〜200オングストローム、その上にTiN膜を反応性スパッタリングにより300〜1000オングストローム形成する。その後、六フッ化タングステン(WF6)を主剤ガスとするプラズマCVDを行い、表面14を高融点金属であるタングステンによって覆う。その後は、SF6とArとの混合ガスを用いたドライエッチングによってタングステンをエッチバックし、余分なタングステンを除去してタングステンを電極16の範囲内にだけ残し、当該電極16の下層となるタングステン18を形成する。なおこの余分なタングステンの除去は、エッチバックによらずにCMPによって行うようにしてもよい。
【0018】
こうしてタングステン18を形成した後は、単結晶シリコンウェハ12自体を圧力2〜5mTorr、温度150〜300℃のアルゴン雰囲気中に配置し、Al−Cu、Al−Si−Cu、Al−Siなどをターゲットとし、DC9〜12kWの入力電力でスパッタを行い、これらのターゲットと同じ組成を有するアルミ20をタングステン18の上層に形成すればよい。
【0019】
こうして単結晶シリコン12の表面14に、電極16を形成した後は、同図(2)に示すように、裏面22側よりKOH水溶液やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液を用いて、異方性エッチングを行い縦穴24を形成する。なおこの縦穴24の斜面26は裏面22と54.74度をなす斜面で形成される(裏面22の結晶方位面は(100)面となっている)。そして裏面22において開口幅を設定することで均一の角度を有した縦穴24を形成することができる。なお異方性エッチングが進行していくと、エッチング液が電極16に達するが、ここで当該電極16はタングステン18とアルミ20の2層構造になっており、タングステン18は前記エッチング液に浸食されないことから、縦穴24ではその先端(天井)に電極16を構成するタングステン18が露出した形態となる。
【0020】
そしてエッチング終了後は、同図(3)に示すように裏面側からテトラエトキシシラン(TEOS)を用いた熱CVDにて絶縁膜(SiO2)28を形成すればよい。このように単結晶シリコン12の裏面22に絶縁膜28を形成したことから、導電部材が裏面22等に接触しても短絡が生じるのを防止することができる。
【0021】
その後は、同図(4)に示すように縦穴24における天井部、すなわちタングステン18が露出するように当該タングステン18にかかる絶縁膜28の除去をフォトレジスト工程等を経て行うようにすればよい。
【0022】
そして絶縁膜28の形成後は、図3(1)に示すように縦穴24の内側に金属膜34を形成すればよい。なおこの金属膜34の形成方法としては、単結晶シリコン12自体を、圧力2〜5mTorr、温度150〜300℃のアルゴン雰囲気中に配置し、Al−Cu、Al−Si−Cu、Al−Siなどをターゲットとし、DC9〜12kWの入力電力でスパッタを行い、これらのターゲットと同じ組成を有するアルミからなる金属膜34を形成すればよい。そして金属膜34が形成された後は、同図(2)に示すように金属配線30に相当する箇所にフォトレジスト処理にてレジスト36を残し、金属配線30の形成後は、同図(3)に示すように金属配線30の上層に形成されるレジスト36を除去すればよい。
【0023】
こうして裏面22に、金属配線30を形成した後は、当該金属配線30の先端に形成された接続用パッドに他の半導体チップ32を実装すればよい。
【0024】
図4は、本発明の半導体モジュールの第1の形態を示す断面説明図である。同図に示すように、半導体モジュール38は、接続用基板40と、この接続用基板40の表裏面にそれぞれ実装された半導体チップ42、44とで構成されている。なお半導体モジュール38において、半導体チップ42と半導体チップ44は、上述した半導体チップ10と同一の構造を用いているものであり、また半導体チップ42と半導体チップ44はそのサイズが異なるのみである。このため半導体チップ42と半導体チップ44の構造について重複する部分については、その説明を省略する。
【0025】
半導体モジュール38を構成する接続用基板40は、半導体チップ42,44と同様に単結晶シリコン46を基材としており、その表面48および裏面50には接続用電極52、54が形成され、両者は金属配線56によって電気的導通が図られるようになっている。
【0026】
すなわち接続用基板40では半導体チップ42、44と同様に接続用電極52の下方には縦穴58が形成され、当該縦穴58の天井部分となる接続用電極52から引き出された金属配線56が裏面50へと延長され接続用電極54に接続された形態となっている。
【0027】
このため接続用電極52に半導体チップ42側を、そして接続用電極54に半導体チップ44側を実装することにより、半導体チップ42と半導体チップ44との間の電気的導通を、接続用基板40を介して行うことができる。このため電気的経路は最短となり、信号伝達の遅延を最小限に抑えることで半導体チップの高速化に対応させることができる。
【0028】
なお半導体チップ42、44の動作により発熱が生じても、半導体チップ42,44および接続用基板40は同一の材料、すなわち単結晶シリコンで形成されていることから熱膨張係数が等しくなる。このため半導体モジュール38の温度が上昇しても半導体チップ42,44および接続用基板40との間にストレスが生じるのを防止することができる。
【0029】
図5は、本発明の半導体モジュール38の組立手順を示した断面説明図である。同図(1)に示すように、接続用基板40を所定の位置に設置した後は、同図(2)に示すように上方から半導体チップ42を降下させ、当該半導体チップ42の電極と、接続用基板40の表面48に設けられた接続用電極52とを突合せるようにすればよい。なお双方の接続については、本実施の形態では異方性導電性接着剤を用いることとしたが、この方法に限定されることもなくその他の方法として熱圧着接続や半田接続あるいは超音波接続などに代表される方法を用いるようにしてもよい。
【0030】
そして同図(3)に示すように接続用基板40の表面48に半導体チップ42を実装した後は、前記接続用基板40の裏面50側に半導体チップ44を実装すればよい。なお当該半導体チップ44の実装は、半導体チップ42と同様の方法を用いるようにすればよい。なお本実施の形態においては、その実装手順を、半導体チップ42を最初に実装し、その後に半導体チップ44を実装するように説明を行ったが、この形態に限定されることもなく、例えば半導体チップ44を先に接続用基板40に実装したり、あるいは当該接続用基板40に対し同時に半導体チップ42,44を実装するようにしてもよい。
【0031】
図6は、本発明の半導体モジュール38の変形例を示す要部拡大図である。同図(1)に示すように半導体チップ42に実装されている他の半導体チップ60にあらかじめ設けられた電極62と接続用基板40に設けられた接続用電極52との間をボンディングワイヤ64で接続すれば、他の半導体チップ60と接続用基板40との間の電気的導通を半導体チップ42を介さずに行うことができる。このため他の半導体チップ60においては、直に駆動用電源ラインを接続用基板40から得ることができ、このため半導体チップ42における配線パターンの自由度を増加させることができる。また電極62を接地用(GND)の端子とし電位の安定を図るようにしたり、あるいは信号の送受をなす外部接続用の端子として用いるようにしてもよい。
【0032】
また同図(2)に示すように、他の半導体チップ60の上面に電極62が無い場合には、半導体チップ42の表面電極と接続用基板40の接続用電極52との間をボンディングワイヤ64を用いて接続すればよい。
【0033】
図7は、本発明の半導体モジュール38の変形例の組立手順を示した断面説明図である。同図(1)に示すように、接続用基板40を所定の位置に設置した後は、同図(2)に示すように上方から半導体チップ42を降下させ、当該半導体チップ42の電極と、接続用基板40の表面48に設けられた接続用電極52とを突合せる。そして接続用基板40と半導体チップ42との接続を行った後は、同図(3)に示すようにボンディングツール66を用いてボンディングワイヤ64を電極62と接続用電極52とを接続すればよい。
【0034】
図8は、半導体モジュールの参考形態を示す断面説明図である。同図に示すように、半導体モジュール68は、接続用基板70の表面72に第1半導体チップ74と第2半導体チップ76とを積層させた形態となっている。
【0035】
単結晶シリコン69を基材とする接続用基板70の表面72には、一対の第1突起78が形成され、これら一対の第1突起78のさらに外側には当該第1突起78よりも高さが高く形成された第2突起80が形成されている。
【0036】
第1突起78の頂上には第1接続用電極82が形成されており、当該第1接続用電極82の間隔は、第1半導体チップ74に形成された第1電極84と突合せが可能なように設定されている。
【0037】
一方、第2突起80の頂上には第2接続用電極86が形成されており、当該第2接続用電極86の間隔は、第2半導体チップ76に形成された第2電極88と突合せが可能なように設定されている。なお第2突起の高さは、前記第1突起78に第1半導体チップ74を実装した際の高さ(第1半導体チップ74を含んだ高さ)を超えるだけの高さに設定されており、第2突起80に第2半導体チップ76を実装した際に、当該第2半導体チップ76と第1半導体チップ74とが互いに干渉しないようになっている。
【0038】
このように接続用基板70の表面に第1突起78と第2突起80とを設け、これら突起に第1半導体チップ74および第2半導体チップ76を実装すれば、半導体チップ同士を積層させることが可能になるので、接続用基板70における実装面積の低減を図ることが可能になる。なお半導体チップ同士を積層させたことから互いの信号経路が短くなり、信号の遅延化を防止できることはいうまでもない。
【0039】
図9および図10は、半導体モジュール68の参考形態における接続用基板70の製造過程を示す工程説明図である。図9(1)に示すように、結晶方位面が(100)面の単結晶シリコン69の表面72において第2突起80の頂上範囲に相当する位置にレジスト90を塗布する。そしてレジスト90の塗布後は、その表面72にKOH水溶液やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液を用いて異方性エッチングを行い、第2突起80を形成する。この状態を同図(2)に示す。そして第2突起80を形成した後は、同図(3)に示すように再度その表面にレジスト92を塗布し、KOH水溶液やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液を用いて異方性エッチングを行う。なおレジスト92の塗布範囲は、第2突起80および一対の第2突起80の間に形成される第1突起78の頂上範囲となり、異方性エッチング終了後、すなわち第1突起78が形成された後の状態を同図(4)に示す。
【0040】
そして図10(1)に示すように、表面72に塗布されたレジスト92を除去した後は同図(2)に示すように、第1接続用電極82および第2接続用電極86を形成する。なおこれら接続用電極は、単結晶シリコン69を圧力2〜5mTorr、温度150〜300℃のアルゴン雰囲気中に配置し、Al−Cu、Al−Si−Cu、Al−Siなどをターゲットとし、DC9〜12kWの入力電力でスパッタを行い、これらのターゲットと同じ組成を有するアルミ層を表面72に形成し、その後エッチング処理を用いて形成すればよい。
【0041】
こうして第1接続用電極82および第2接続用電極86を形成した後は、同図(3)に示すように表面72の上方より第1半導体チップ74を電極84と第1接続用電極82とを突き合わせるよう実装する。そして第1半導体チップ74の実装後は、第2半導体チップ76を電極88と第2接続用電極86とを突き合わせるように実装する。この状態を同図(4)に示す。このように第1半導体チップ74を覆うように第2半導体チップ76を実装すれば、接続用基板70上での実装面積の低減を図ることができる。
【0042】
なお本実施の形態においては、単結晶シリコンの表面の結晶方位面を(100)面として説明したが、この形態に限定されることもなく、例えば単結晶シリコンの表面の結晶方位面を(110)面とし、その断面が矩形型となるようにしてもよい。
【0043】
さらに本実施の形態で説明した半導体モジュールを電子機器に用いることとすれば、信号経路の最短化が図られた半導体モジュールが電子機器に適用されるので信号遅延の少なく、動作信頼性が向上することはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】
さらに本発明に係る半導体モジュールによれば、表裏面に接続用電極が設けられ当該接続用電極間の導通をなす接続用基板と、当該接続用電極の表裏面に配置されチップ本体の表面に形成された電極と前記チップ本体の裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともにこの縦穴から裏面に引き出された金属配線に他の半導体チップが実装された半導体ユニットとからなり、前記半導体ユニットの前記電極を前記接続用電極に接続し、前記半導体ユニット間の接続をなしたことから、接続用基板を挟んで対向する半導体チップ間の信号伝達の遅延を防止することができ、半導体モジュールの動作を安定させることができる。
【0045】
また本発明に係る半導体モジュールによれば、表面に形成された電極と裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともにこの縦穴から裏面に引き出された金属配線に他の半導体チップが実装された半導体チップと、この半導体チップの前記電極と突合せ接続される接続用電極を有した接続用基板とからなり、前記他の半導体チップと前記接続用電極とを結線する結線用ワイヤが設けられていることから、上記効果に加え、半導体チップを介さずに他の半導体チップと接続用基板との間の接続を行うことから、半導体チップ上の配線の制約を緩和させることができる。
【0047】
そして本発明に係る半導体モジュールによれば、前記の半導体チップを接続用基板に実装したことから、金属配線に実装された他の半導体チップとの信号伝達が最短で行われるとともに、接続用基板との信号伝達も最短で行うことができる。
【0048】
また本発明に係る電子機器によれば、請求項1乃至請求項3に記載の半導体モジュールを実装したことから、電子機器においても、信号遅延の影響を少なくすることができ、もって電子機器の正確な動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体チップの構造を示す断面説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る半導体チップ10の製造過程を示す工程説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る半導体チップ10の製造過程を示す工程説明図である。
【図4】本発明の半導体モジュールの第1の形態を示す断面説明図である。
【図5】本発明の半導体モジュール38の組立手順を示した断面説明図である。
【図6】本発明の半導体モジュール38の変形例を示す要部拡大図である。
【図7】本発明の半導体モジュール38の変形例の組立手順を示した断面説明図である。
【図8】半導体モジュールの参考形態を示す断面説明図である。
【図9】半導体モジュール68の参考形態における接続用基板70の製造過程を示す工程説明図である。
【図10】半導体モジュール68の参考形態における接続用基板70の製造過程を示す工程説明図である。
【符号の説明】
10 半導体チップ
12 単結晶シリコン
14 表面
16 電極
18 タングステン
20 アルミ
22 裏面
24 縦穴
26 斜面
28 絶縁膜
30 金属配線
32 他の半導体チップ
34 金属膜
36 レジスト
38 半導体モジュール
40 接続用基板
42 半導体チップ
44 半導体チップ
46 単結晶シリコン
48 表面
50 裏面
52 接続用電極
54 接続用電極
56 金属配線
58 縦穴
60 他の半導体チップ
62 電極
64 ボンディングワイヤ
66 ボンディングツール
68 半導体モジュール
69 単結晶シリコン
70 接続用基板
72 表面
74 第1半導体チップ
76 第2半導体チップ
78 第1突起
80 第2突起
82 第1接続用電極
84 第1電極
86 第2接続用電極
88 第2電極
90 レジスト
92 レジスト
Claims (4)
- 表裏面に接続用電極が設けられ当該接続用電極間の導通をなす接続用基板と、当該接続用基板の表裏面に配置され、半導体チップの表面に形成された電極と前記半導体チップの裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともに、前記縦穴から裏面に引き出された金属配線に、他の半導体チップが実装された半導体ユニットとからなり、前記半導体ユニットの前記電極を前記接続用電極に接続し、前記半導体ユニット間の接続をなしたことを特徴とする半導体モジュール。
- 前記半導体チップと前記接続用基板とは同一材料であることを特徴とする請求項1に記載の半導体モジュール。
- 表面に形成された電極と裏面から前記電極が露出するよう形成された縦穴とを有するとともにこの縦穴から裏面に引き出された金属配線に他の半導体チップが実装された半導体チップと、この半導体チップの前記電極と突合せ接続される接続用電極を有した接続用基板とからなり、前記他の半導体チップと前記接続用電極とを結線する結線用ワイヤが設けられていることを特徴とする半導体モジュール。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体モジュールを実装したことを特徴とする電子機器。
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