JP3853471B2 - 熱転写記録方法および装置 - Google Patents

熱転写記録方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写記録において、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現、等を良好にするための技術分野に属する。特に、中間転写記録媒体に画像を熱転写記録した後、その中間転写記録媒体を被転写体に転写することで画像を形成する熱転写記録において好適な方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基材シートの一方の面に色材層が設けられた熱転写シートと、必要に応じて受容層が設けられた被転写体とを、サーマルヘッド等の加熱デバイスとプラテンローラ間で圧接し、画像情報に応じて加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シートの色材層が有する色材を被転写体に移行させて、画像を記録する熱転写記録方式が種々提案させている。その中でも現在、感熱溶融転写方式と感熱昇華転写方式が普及している。
感熱溶融転写方式は、ワックスや樹脂等の熱溶融性のバインダに顔料等の色材を分散させた熱溶融インキ層を色材層としてプラスチックフィルム等の基材シートに設けた熱転写シートを用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイスで画像情報に応じたエネルギーを印加して、紙やプラスチックシート等の被転写体上に色材をバインダと共に転写する画像形成方法である。感熱溶融転写方式で得られる画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、文字や線画等の2値画像の記録に適している。
一方、感熱昇華転写方式は、バインダ樹脂中に色材として昇華性染料を溶解或いは分散させた染料層を色材層としてプラスチックフィルム等の基材シートに設けた熱転写シートと、紙やプラスチックシート等の支持体上に色材の受容層を設けた被転写体とを用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイスで画像情報に応じたエネルギーを印加して、熱転写シートの色材層中の色材のみを被転写体上の受容層に移行させて、画像を記録する方法である。
そして、これら各転写方式で、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)等の熱転写シートを用いて、被転写体上に重ねて記録すれば、多色或いはカラー画像を記録できる。
【0003】
ところで、これら熱転写記録方式のうち特に感熱昇華転写方式では、被転写体の画像形成面は色材である染料に対する染着性を有することが必要で、染料染着性のある受容層が設けられていない被転写体に画像を形成することは、ほとんど不可能であった。そこで、受容層を予め設けた専用紙以外の被転写体に感熱昇華転写方式で画像を形成するには、受容層を基材シート上に剥離可能に形成した受容層転写シートから受容層を被転写体に転写しておき、その上に熱転写シートから色材を転写して画像を形成する技術が提案されている(特開昭62−264994号号公報参照)。この方法では被転写体上の受容層は被転写体表面の性質による影響を強く受け、被転写体表面の凹部には受容層の転写抜けが発生したり、被転写体表面の凹凸によって受容層が凹凸になり、形成される画像にムラが発生したりすることがある。従って、被転写体上において良好な画像を得るためには表面が平滑な被転写体を選ぶ必要があった。
【0004】
そこで被転写体の表面凹凸や地合により画像品質が影響を受けることを防止し、任意の被転写体上に画像を形成可能とするために、先ず受容層が基材シート上に剥離可能に設けられた中間転写記録媒体を用意し、この受容層上に熱転写シートから感熱昇華転写方式により画像を形成し、次いで画像が形成された中間転写記録媒体を被転写体と重ね合わせて加熱することで、画像形成済の受容層ごと被転写体上に転写する技術が提案されている(特開昭62−238791号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱転写記録装置内に可能な限り多量の中間転写記録媒体を収納するために、またその材料コストを下げるために、中間転写記録媒体の基材シートには厚みの薄いフィルムが好ましく用いられる。しかし、薄いフィルムはその製造時に縦横に延伸されて成膜されたものであるために、製造後に高熱にさらされると熱収縮が発生する。中間転写記録媒体の基材シートに使用する場合でも同様の現象が起こり、中間転写記録媒体の受容層に画像形成する際にサーマルヘッドにより加熱されることで、収縮が発生する。特に、カラー画像の記録では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)等の各色画像を重ね合わることでカラー画像を表現するために、各色画像の位置合わせが不正確だと見栄えが極めて悪いものになってしまう。各色の画像を中間転写記録媒体の受容層に形成する度に中間転写記録媒体の基材シートが収縮すると、各色画像のサイズに差が生じ正確に重ね合わせるのは不可能になる。長さ方向(中間転写記録媒体の搬送方向)の収縮あるいは伸長は搬送時に与える長さ方向のテンションを調整することで、ある程度は抑えられるが必ず存在する。また、幅方向(該媒体の搬送方向に直角方向)には通常はテンションが付与されないため、幅方向の収縮は抑えることができない。
例えば、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた中間転写記録媒体にY,M,C3色でカラー画像を形成する場合、横幅180mmで0.6〜1.0mm程度の収縮が起こっていた。これは、12dot/mmの画素密度で、8〜13dotのズレに相当し、鮮映な画像、正確な色再現には無視できない量であった。
【0006】
そこで本発明の目的は、熱転写記録において、記録媒体として上述の中間転写記録媒体のような厚みの薄い基材シートを用いても、記録画像の変形、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現不良、等を無くし良好な記録画像を得ることができる熱転写記録方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は下記の本発明によって達成することができる。すなわち、本発明は「熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像データの拡大または縮小を行って得た修正画像データに基づいて前記記録媒体に熱転写記録を行う熱転写記録方法」である。本発明の熱転写記録方法によれば、まず、熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像データの拡大または縮小を行って修正画像データを得る。その後、その修正画像データに基づいて記録媒体に熱転写記録が行われる。すなわち、寸法変化を修正することができる。したがって、記録画像の変形、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現不良、等を無くし良好な記録画像を得ることができる。
【0008】
また本発明は「前記記録媒体への前記熱転写記録は複数回が行われ、その複数回の熱転写記録による記録画像の正確な重ね合わせを行うため、前記複数回の熱転写記録を行うことによって前記記録媒体に生じる各寸法変化による記録画像の変形を修正するように、前記複数回の各画像データの拡大または縮小を行って得た各修正画像データに基づいて前記記録媒体に前記複数回の熱転写記録を行う熱転写記録方法」である。本発明の熱転写記録方法によれば、複数回の熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる各寸法変化に対応し各画像データの拡大または縮小が行われる。すなわち、複数回の熱転写記録における各寸法変化を修正することができる。したがって、特に、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現不良、等を無くし良好な記録画像を得ることができる。また本発明は「前記画像データの拡大または縮小は、画像データの主走査方向と副走査方向とに独立した量の拡大または縮小が行われる熱転写記録方法」である。本発明の熱転写記録方法によれば、主走査方向と副走査方向とによって異なる記録媒体の寸法変化に対応し画像データの拡大または縮小が行われる。すなわち、主走査方向と副走査方向とによって異なる記録媒体の寸法変化を修正することができる。したがって、さらに良好な記録画像を得ることができる。また本発明は「前記画像データの拡大または縮小は、前記画像データへの画素の付加または削除による熱転写記録方法」である。本発明の熱転写記録方法によれば、画像データの拡大または縮小の演算が簡略化される。また本発明は「前記記録媒体は、熱移行性の色材層を有する熱転写シートと、受容層を有する中間転写記録媒体とを、サーマルヘッドとプラテンローラ間に前記色材層と前記受容層が重なるように圧接し、サーマルヘッドが画像データに応じて発熱し、前記色材層中に含まれる色材が前記受容層に移行することにより画像を形成し、その後、中間転写記録媒体上に形成された画像を受容層と共に、普通紙等の被転写体上へ転写する熱転写記録方法における、中間転写記録媒体である熱転写記録方法」である。本発明の熱転写記録方法によれば、厚みの薄い基材シートが用いられ記録画像の変形が大きな中間転写記録媒体に対し良好な記録画像を得ることができる。
【0009】
また本発明は「熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像データの拡大または縮小を行い修正画像データを得る画像寸法修正手段と、前記修正画像データに基づいて前記記録媒体に熱転写記録を行う熱転写手段と、を有する熱転写記録装置」である。本発明の熱転写記録装置によれば、熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像寸法修正手段により画像データの拡大または縮小が行われ修正画像データが得られ、熱転写手段により前記修正画像データに基づいて前記記録媒体に熱転写記録が行われる。したがって、記録画像の変形、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現不良、等を無くし良好な記録画像を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱転写記録方法および熱転写記録装置について詳述する。図1は本発明の熱転写記録装置の機能を示すブロック図である。まず、図1に基づき本発明の概要について説明する。図1において、1は画像寸法修正手段、2は熱転写手段である。画像寸法修正手段1は元々の画像データを入力し、熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化に対応する寸法変化データに基づいて、その画像データから修正画像データを生成する。
通常は、記録が行われ記録媒体に寸法変化が生じた状態で得られる画像が所望の寸法となるように修正が行われる。この修正は、画像の横方向の画素列、または、縦方向の画素列について、画素列ごとに実施することにより、画像全体の大きさを増減する場合と比較して、より正確な補正を行うことができる。画素列における画素数の増減は、画素列に対して均等に分配するように行うことができるが、画像の内容によっては均等に分配する必要はない。たとえば、画像の端部または中央部だけに集中的に画素を増減することができる。
熱転写手段2はその修正画像データを入力し記録媒体に熱転写記録を行い記録画像を得る。
【0011】
画像寸法修正手段1は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータのようなデータ処理装置であり、熱転写手段2は通常の熱転写プリンタである。画像寸法修正手段1と熱転写手段2とは、分離してなくとも良く、画像寸法修正手段1が行うデータ処理機能を通常の熱転写プリンタに組み込むことで画像寸法修正手段1と熱転写手段2とを一体化した本発明の熱転写記録装置とすることもできる。
【0012】
図2は寸法変化データの一例を示す図である。横軸は画素値である。熱転写記録が行われる場合、画素値によって決まるエネルギーがサーマルヘッドの加熱エレメントに与えられ、その結果、記録媒体を加熱する。また、縦軸はパーセント(%)で表した記録媒体の寸法変化値(収縮率または拡大率)である。図2において、Aは記録媒体が移送される方向と直角方向、すなわち横方向の寸法変化曲線を示しており、Bは記録媒体が移送される方向と平行方向、すなわち縦方向の寸法変化曲線を示している。
【0013】
図2の寸法変化曲線Aに示すように、この一例においては画素値の小さい部分(画素値70以下)においては寸法変化値は100%のままであり、寸法変化がないことを示している。また画素値が大きくなるに連れて寸法変化値は100%(画素値70)から94%(画素値255)まで変化する。すなわち、記録媒体は寸法変化して収縮することを示している。その収縮率の変化の割合は比例的(直線的)よりやや急速に変化することを、曲線Aが表している。
また、図2の寸法変化曲線Bに示すように、この一例においては画素値の小さい部分(画素値70以下)においては寸法変化値は100%のままであり、寸法変化がないことを示している。また画素値が大きくなるに連れて寸法変化値は100%(画素値70)から98%(画素値255)まで変化する。すなわち、記録媒体は寸法変化して収縮することを示している。その収縮率の変化の割合は比例的(直線的)よりやや急速に変化することを、曲線Bが表している。
【0014】
この図2に示す曲線は、同一製品のフィルムにおいては極めてよい再現性が得られるが、材料や厚さが同等であっても製造方法によって全く異なったものとなる。また、フイルムの同じ場所を繰返し加熱して特性を測定した場合、収縮の割合が減少する方向に少しずつ変化する。その変化の割合も同様に、同一製品のフィルムにおいては極めてよい再現性が得られるが、材料や厚さが同等であっても製造方法によって全く異なったものとなる。典型的な記録媒体の材料である厚さの薄いポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにおいては、同じ場所を数回(5〜6回)繰返し加熱して特性を測定した場合、その特性の変化は小さい。
【0015】
次に、図2に示す寸法変化データを用いて画像データから修正画像データを得る過程について説明する。図3は修正画像データの生成過程の一例を示すフロー図である。図3は、Y(yellow),M(magenta ),C(cyan)の減色混合の三原色の各画像を記録媒体に刷り重ねてカラー画像の記録を行う場合の修正画像データの生成過程の一例を示している。
【0016】
まず、ステップS1において、画像データ(Y,M,C)の各画素に対し、その近傍の画素を加算平均して新たな画素値を得て、画像データ(Y’,M’,C’)を生成する。これは、サーマルヘッド4の加熱エレメントの熱が熱転写シート2を介して被転写体Bに伝達される記録過程(図4参照)での熱の広がりとその熱による寸法変化の広がりを考慮するものである。この演算において、4近傍、8近傍、またはそれよりも多くの近傍の画素の発熱を考慮に入れることができる。また、加算平均は単純加算平均に限らず、その画素とその近傍の画素とに適正な重み付けを行って荷重加算平均を求め、それを新たな画素値とすることができる。また、ステップS1を省略する(または、近傍の荷重を‘0’とする)こともできる。
【0017】
次に、ステップS2において、各色の対応する位置の画素のデータを加算して画像データ(Y’+M’+C’),画像データ(M’+C’)を得る。また、加算を行わない画像データ(C’)を得る。画像データ(Y’+M’+C’)は、最初の刷り重ねの画像データ(yellow)により記録媒体に記録された画像は、その記録と続く2回の刷り重ねによる熱の影響を受けて寸法変化することを考慮に入れるためのものである。また、画像データ(M’+C’)は、2回目の刷り重ねの画像データ(magenta ) により記録媒体に記録された画像は、その記録と続く最後の刷り重ねによる熱の影響を受けて寸法変化することを考慮に入れるためのものであり、画像データ(C’)は、その記録による熱の影響を受けて寸法変化することを考慮に入れるためのものである。
【0018】
次に、ステップS3において、前述のステップS2において得られた各画像データ、すなわち画像データ(Y’+M’+C’)、画像データ(M’+C’)、画像データ(C’)について、各画素ごとに画素値に対応する横方向の寸法変化率を求める。このとき、図2の寸法変化データが参照される。
次に、ステップS4において、上記の各画像データの横1ラインの寸法変化率を求める。すなわち、記録媒体の移送方向と直角方向の画素列の寸法変化率を、前述のステップS3において得られたその画素列の画素の寸法変化率から求める。たとえば、その画素列の画素の寸法変化率を単純加算平均して求める。
【0019】
次に、ステップS5において、もともとの画像データ(Y,M,C)に対して、すなわちY,M,C各色の画像データごとに、横方向の寸法変化を補正するための演算を行う。横方向の寸法変化の補正は、横方向の画素列の画素数を補正することであるから、画素数の増減(図3の一例では画像が収縮するのを補正するから、画素数の増加)に関する演算を行う。
Y色の画像データに対しては画像データ(Y’+M’+C’)から求められた横1ラインの寸法変化率によって対応する位置の横1ラインの補正を行い、M色の画像データに対しては画像データ(M’+C’)から求められた横1ラインの寸法変化率によって対応する位置の横1ラインの補正を行い、C色の画像データに対しては画像データ(C’)から求められた横1ラインの寸法変化率によって対応する位置の横1ラインの補正を行う。
【0020】
ディジタル画像データに対する画像の拡大縮小演算については、各種の方法が知られており、その周知の方法を画像データの横1ラインごとに適用することによって、その演算を行うことができる。
一般的には、数学における補間法を適用することができる。すなわち、関数f(x)のn+1個の点x0 ,x1 ,x2 ,・・・,xn における値をf0 ,f1 ,f2 ,・・・,fn とする。また、f(x)は適当な連続性をもつものとする。このとき、他の点x≠xi におけるf(x)の値を、n+1個の点(xi ,fi )を通る別の関数g(x)の値で代用する、すなわち補間(interpolation )することができる。
【0021】
この補間法の適用は、たとえば、等間隔(xi =a×i)でn+1個の値が与えられている場合を想定する。−n<mなるmに対して、その区間をn+mに等分割したときのn+m+1個の値は、xj =a×(n/(n+m))×jにおけるg(x)の値、すなわちg(xj )=gj で与えられる。
すなわち、画素列xi (i=0,1,2,・・・,n)に対し画素値fi が与えられた場合に、補間法を適用して、画素列xj (j=0,1,2,・・・,n+m)に対し画素値gj を演算することができる。
補間法としては、Lagrangeの補間法、Aitkenの補間法、差分による補間(Newton、Gauss )、差分商による補間、Hermite 補間、スプライン補間、等を適用することができ、本発明は補間法の方法には特に限定されない。
【0022】
横方向の補正演算が行われると、各横方向の画素列の長さ(画素数)は一般的に異なったものとなり、同一とはならない。そこで、各横方向の画素列を縦方向に隣接して配列して二次元の画像データとする場合に、画素列の一方の側を揃えると、他方の側が揃わなくなる。そこで、各横方向の画素列について、画素列の画素数が奇数の場合には中心の位置の画素を、画素列の画素数が偶数の場合には中心に近い位置のずれかの画素を、中心線上に配列するように全体の画素の配列を行う。また、画素列の両側において、画素が欠落する部分には画素値‘0’(最小値)の画素が存在するものとみなして、矩形の画像データとすることができる。これにより、横方向の寸法変化を補正した画像データ(Y”,M”,C”)を得る。
【0023】
次に、ステップS6において、Y,M,C各色の画像データの各々に対する横1ラインの補正演算を全ラインに対して終了したか否かが判定される。終了していない場合にはステップS4に戻り、次の横1ラインを対象として以降の過程を繰り返す。また、終了している場合にはステップS7に進む。
【0024】
ステップS7において、すでにステップS2において得られた画像データ(Y’+M’+C’),画像データ(M’+C’),画像データ(C’)について、各画素ごとに画素値に対応する縦方向の寸法変化率を求める。このとき、図2の寸法変化データが参照される。
次に、ステップS8において、上記の各画像データの全縦ラインの平均寸法変化率を求める。すなわち、上記の各画像データにおいて、各々全画素の縦方向の寸法変化率から、たとえば、単純加算平均して求める。
【0025】
次に、ステップS9において、ステップS8において得られた各画像データにおける縦方向の平均寸法変化率の値を所定の値(基準値または許容値)と比較し、縦方向の寸法変化を補正する必要があるか否かが判定される。各画像データの内の一つでも補正する必要が有ると判定された場合にはステップS10に進む。
また、すべての画像データについて補正する必要が無いと判定された場合には、ステップS6を終了して得られた画像データである、画像データ(Y”,M”,C”)を修正画像データ(Yc,Mc,Cc)とする。
【0026】
ステップS10において、ステップS5で説明したのと同様の方法により、画像データ(Y”,M”,C”)に対して、すなわちY”,M”,C”各色の画像データの内で補正する必要が有ると判定された画像データの各々に対して、ステップS9において得られた各平均寸法変化率に基づいて縦方向の寸法変化を補正するための演算を行う。
次に、ステップS11において、全縦ラインの補正を終了したか否かが判定される。全縦ラインの補正を終了している場合には修正画像データ生成過程を終了とする。また、全縦ラインの補正を終了していない場合にはステップS10に戻り、以降の過程を繰り返す。
【0027】
次に、上述のようにして得られた修正画像データを記録媒体に記録する過程について説明する。図4は中間転写記録媒体を用いる熱転写記録装置の構成の一例を示す図である。長尺の中間転写記録媒体11及び長尺の熱転写シート12とを各々の供給ロール31及び33とから供給、搬送し、印字部においてサーマルヘッド14とプラテンローラ15とで圧接して、サーマルヘッド14により画像情報に応じた熱エネルギーを印加することによって、中間記録転写媒体の受容層に熱転写シートの色材を転写移行させて画像Aを形成し、熱転写シート12は巻取ロール34で巻き取られる。次に、画像Aが形成された中間転写記録媒体を続けて搬送し、転写部にて被転写体Bと共に加熱ローラ16と加圧ローラ17の間で圧接し、加熱ローラ16により加熱することで中間転写記録媒体の画像形成済の受容層を被転写体Bに転写し、転写後の中間転写記録媒体は巻取ロール32で巻き取られる。
【0028】
図4において中間転写記録媒体11は、中間転写記録媒体搬送手段として、中間転写記録媒体供給ロール31から供給・搬送され、印字部のプラテンローラ15、被転写体への転写部を経て、中間転写記録媒体巻取ロール32で巻き取られる。なお、供給ロール31、プラテンローラ15及び巻取ロール32は、それぞれ逆転可能な回転駆動軸に接続されている(図示せず)。一方、熱転写シート12も、熱転写シート搬送手段として、熱転写シート供給ロール33から供給、搬送され中間転写記録媒体への印字部を経た後、回転駆動軸(図示せず)に接続された熱転写シート巻取ロール34で巻き取られる。また、熱転写シート12は、カラー画像の記録用では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の減色混合の3原色、または、その3原色にブラック(K)を追加した4色を各色で順次長手方向に区画された色材層を基材シート上に有する。一方、中間転写記録媒体11は、カラー画像の記録の場合、最初の1色分の印字が終了すると供給ロール31は逆転して、印字初期位置まで中間転写記録媒体を後退させ、次の色の印字準備をする。なお、中間転写記録媒体の供給ロール31は適宜ブレーキ機構(図示せず)を有し、中間転写記録媒体に印字される際に長手方向(搬送方向に平行)に適度なテンションが印加される。
【0029】
また、印字部の選択加熱手段としてのサーマルヘッド14はラインサーマルヘッドであり、プラテンローラ15との間に、搬送される熱転写シート12及び中間転写記録媒体11とを重ねて押圧し、画像情報に応じて発熱して、中間転写記録媒体の受容層に熱転写シートの色材層から少なくとも色材を転写移行させて画像Aを形成する。昇華転写記録方式では昇華性染料が色材として転写移行する。なお、溶融転写記録方式では、色材と共に色材を分散含有するバインダが、すなわち色材層が転写移行する。
そして、前進及び後退を繰り返して、所定色数分の分色画像が重ね合わされた画像Aが形成された中間転写記録媒体11は、次いで転写部に搬送され、そこで被転写体Bと重ね合わされて、加熱ローラ16と加圧ローラ17に挟持され押圧され、中間転写記録媒体上の画像形成済の受容層のみが被転写体Bに転写移行することで、最終的な画像が被転写体に形成される。
【0030】
次に、本発明の熱転写記録方法及び熱転写記録装置で使用され得る中間転写記録媒体について説明しておく。中間転写記録媒体としては、熱転写シートから転写移行される色材を一時的に保持し、これを被転写体に転写移行させるものであれば、特に限定されるものではないが、そのうち、昇華転写記録方式に用いられる中間転写記録媒体を以下説明しておく。
【0031】
図5に示すように、中間転写記録媒体11は、基材シート21上に少なくとも剥離可能な受容層22を設けたものである。
中間転写記録媒体の基材シート11としては、中間転写記録媒体は被転写体に対する第2の熱転写シートとしても捉えることができ、従来の熱転写シートに用いられ得る材料が使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド等の高耐熱性の樹脂、或いは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン系共重合体等のオレフィン系樹脂、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素含有樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、アイオノマー等の各種樹脂の延伸又は未延伸のフィルム、或いはグラシン紙、コンデンサ紙、パラフィン紙等の薄紙、或いは、これら材料を積層したもの等が挙げられる。基材シートの厚さは、強度、熱伝導性、耐熱性等の点から適宜選択され、通常は1〜10μmのものが好ましく用いられる。なお、本発明では従来と同一材料の基材シートでも寸法収縮をより少なくでき、又、寸法収縮が大きい材料でも従来と同等の寸法収縮を実現できる。
【0032】
受容層22は少なくともバインダ樹脂から成り、必要に応じ適宜、離型剤等の各種添加剤が添加される。バインダ樹脂としては望ましくは昇華性染料の染着性が良いものが用いられる。バインダ樹脂としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース誘導体等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。受容層は熱転写シートとの熱融着を防止するために、好ましくは上記バインダ樹脂に離型剤が配合される。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系化合物等が用いられ、中でもシリコーンオイルは好ましく用いられる。該離型剤の添加量は、受容層を形成するバインダ樹脂100重量部に対し好ましくは0.2〜30重量部の範囲で用いられる。
なお、受容層の基材シート上への形成は、上記バインダ樹脂と離型剤等の添加剤を、水又は有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散させた塗液又はインキを、グラビアコート、グラビアリバースコート、バーコート等の塗工法、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の通常の方法で形成する。また、受容層の厚さは、好ましくは0.1〜10μmである。
【0033】
また、中間転写記録媒体には、サーマルヘッドや熱ローラ等の加熱手段との熱融着を防止し、摺動性を向上させる目的で、図6の如く基材シート21の受容層22が設けられた側の他方の面に背面層23が好ましくは設けられる。
背面層用の樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、フッ素変性ウレタン樹脂等の樹脂の単体又は混合物が用いられる。
また、熱融着防止目的の背面層としては、上記樹脂のうち水酸基等の反応性基を有する樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して架橋樹脂層することは好ましい一例である。更に、サーマルヘッドのような加熱デバイスとの摺動性を付与するために、背面層に固形又は液体の、離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性を付与しても良い。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪酸アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸及びその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等が挙げられる。滑剤は背面層の全固形分に対し5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%添加する。背面層の形成は、前記受容層と同様の方法で形成され、厚みは好ましくは0.1〜10μm程度である。
【0034】
また、中間転写記録媒体には、その基材シートに対する受容層の剥離性を制御するために、図7の如く基材シート21と受容層22間に離型層24を設けることがある。離型層は受容層の剥離時に基材シート側に残る層である。離型層はバインダ樹脂に必要に応じ離型性材料を添加したもの、或いは離型性樹脂から構成する。バインダ樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、或いはウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂等が、離型性材料には、ワックス類、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が用いられる。離型性樹脂には、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂等が用いられる。なお、離型層の厚みは好ましくは0.1〜5μmである。
【0035】
また、被転写体上に画像と共に転写される受容層を保護する為に、図8の如く、中間転写記録媒体から被転写体に転写移行しする保護層25を、基材シート21と受容層22間に設けることもある。保護層は転写後は受容層の上層に位置し、画像の耐候性や指紋、薬品に対する耐久性を向上する。保護層は少なくともバインダ樹脂から成り、ニトロセルース等のセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、或いはウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂、或いは紫外線や電子線で硬化する電離放射線硬化性樹脂等が用いられる。なお、保護層の厚みは好ましくは0.1〜20μmである。なお、保護層と離型層の両方を用いる構成などもある。
【0036】
なお、本発明の熱転写記録方法および熱転写記録装置で用い得る熱転写シートとしては、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シートや感熱溶融転写方式の熱転写シートのどちらでも使用できる。感熱昇華転写方式では、熱により色材層中の染料のみが転写移行して画像を形成し、感熱溶融転写方式では、バインダ中に含有される色材が溶融するバインダと共に色材層として転写移行することで、色材層と一体となった画像を形成する。本発明は、どちらの方式にも適用可能であるが、熱溶融転写方式は色材層が被転写体に溶融転写する為に、被転写体に表面凹凸があっても溶融した色材層で埋め込めるこもと可能であるのに対して、感熱昇華転写方式では、色材のみが転写移行するために、被転写体表面凹凸が形成される画質に直接影響するので、特に感熱昇華転写方式に対してより効果的である。
【0037】
【実施例】
図4に示す熱転写記録装置(熱転写記録手段)を用いて昇華転写記録方式の画像を中間記録媒体上に形成した。中間記録媒体の幅を220mmとし、幅1744画素×長さ1771画素のもともとの画像データを、A4幅(210mm)の薄膜サーマルヘッド(平均抵抗値3300Ω)を用いて、印加電圧18.0V、印字周期10ms/ラインの条件で解像度300dpiで印字した。
熱転写シートは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)が面順次に設けられたインクシートを使用した。中間記録媒体は、図5に示した構成とし、基材は厚さ12μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとし、これに厚さ2μmの塩化ビニル酢酸ビニル共重合体からなる受容層を設けたものを用いた。
【0038】
もともとの画像データから修正画像データを得るためのデータ処理には図4に示す熱転写記録装置をオンライン接続する別置きのパーソナルコンピュータを用いた。横方向の画素列、縦方向の画素列について個別に、また各色毎に印加エネルギーの閾値を決め、各方向の1ラインに印加されるエネルギーの合計がその閾値より小であれば画像データの増減は行わず、閾値よりも大であれば越えたエネルギーのレベルによりあらかじめ定めた量の画素を付加した。画素の付加は、対応する画素列の内で画素値が小さい画素の隣に、その画素と同じ画素値を有する画素を生成することで行った。
その結果、中間記録媒体上に形成されたカラー画像は完全にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像が重なっては居なかったが、ズレはほとんど目立たないものであった。
【0039】
【比較例】
比較例においても実施例と同様に、図4に示す熱転写記録装置を用いて昇華転写記録方式の画像を中間記録媒体上に形成した。ただし、画像データとしては、もともとの画像データに修正を行うことなくそのまま用いた。形成されたカラー画像は、記録したときの熱により中間記録媒体の基材が横方向に収縮し、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に画像が大きくなっていた。イエロー(Y)とシアン(C)との画像サイズの差は位置によって異なり、最大20画素に相当する長さであった。また、中間記録媒体の基材は縦方向に伸長し、イエロー(Y)とシアン(C)の画像サイズの差は最大6画素に相当する長さであった。
【0040】
以上、本発明について実施の形態により説明を行ったが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想において様々な形態で実施することが可能であり、それらも本発明に含まれることはいうまでもないことである。
たとえば、実施の形態の修正画像データ生成過程(図3)の説明において、この一例においては、横ラインごとの寸法変化の修正量を横ライン全体に対して均等に割り振るように修正を行っている。しかし、画素値の大きい(したがって寸法変化の大きい)画素の部分の修正量を大きくし、画素値の小さい(したがって寸法変化の小さい)画素の部分の修正量を小さくすることができる。また、横方向については横1ラインごとの修正を行い(S4〜S6)、縦方向については縦全ラインをまとめて修正を行う(S8〜S11)一例を示したが、縦方向についても、縦寸法変化率を求める(S7)ための画像データとして画像データ( Y”,M”,C”)を用いることにより、縦1ラインごとの修正を行うことができる。また、実施例のようにより簡便な方法によって修正画像データを生成することができる。厳密は方法を実施すると多くの演算時間を必要とするが、簡便な方法を実施することにより短時間で演算を終了させることができる。また、一般に、横方向に比較して縦方向の寸法変化率は明確に小さいから、主として横方向の寸法変化を厳密に修正し、縦方向の寸法変化を簡便に修正する、または省略することができる。
【0041】
また、たとえば、実施の形態の説明においては、多色の刷り重ねについて説明したが、文字と絵柄の刷り重ねや帳票のように枠組とデータの刷り重ねであっても同様である。また、刷り重ねでなく一回の記録であっても、寸法変化を修正することにより、正確な寸法の記録を行うことができる。当然、寸法変化を補正すべき記録媒体は、中間転写記録媒体に限定されるものではなく、いかなる記録媒体であっても、本発明を適用することにより正確な寸法の記録を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の熱転写記録方法および装置によれば、記録画像の変形、重ねて記録を行う場合の位置ずれ、カラー画像の色ズレ、色再現不良、等を無くし良好な記録画像を得ることができる。
また、画像データの拡大または縮小は、画像データへの画素の付加または削除による本発明の熱転写記録方法によれば、画像データの拡大または縮小の演算が簡略化される。
また、記録媒体が中間転写記録媒体である本発明の熱転写記録方法によれば、厚みの薄い基材シートが用いられ記録画像の変形が大きな中間転写記録媒体に対し良好な記録画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録装置の機能を示すブロック図である。
【図2】寸法変化データの一例を示す図である。
【図3】修正画像データの生成過程の一例を示すフロー図である。
【図4】中間転写記録媒体を用いる熱転写記録装置の構成の一例を示す図である。
【図5】本発明において用いることができる中間転写記録媒体の一例を示す断面図。
【図6】本発明において用いることができる中間転写記録媒体の一例を示す断面図。
【図7】本発明において用いることができる中間転写記録媒体の一例を示す断面図。
【図8】本発明において用いることができる中間転写記録媒体の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 画像寸法修正手段
2 熱転写手段
11 中間転写記録媒体
12 熱転写シート
14 サーマルヘッド
15 プラテン
16 加熱ローラ
17 加圧ローラ
21 基材
22 受容層
23 背面層
24 離型層
25 保護層
31,33 供給ロール
32,34 巻取ロール
A 画像
B 被転写体

Claims (6)

  1. 熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像データの拡大または縮小を行って得た修正画像データに基づいて前記記録媒体に熱転写記録を行うことを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 前記記録媒体への前記熱転写記録を複数回行い、かつその複数回の熱転写記録による記録画像の正確な重ね合わせを行うため、前記複数回の熱転写記録を行うことによって前記記録媒体に生じる各寸法変化による記録画像の変形を修正するように、前記複数回の各画像データの拡大または縮小を行って得た各修正画像データに基づいて前記記録媒体に前記複数回の熱転写記録を行うことを特徴とする請求項1記載の熱転写記録方法。
  3. 前記画像データの拡大または縮小は、画像データの主走査方向と副走査方向とに独立した量の拡大または縮小が行われることを特徴とする請求項1または2記載の熱転写記録方法。
  4. 前記画像データの拡大または縮小は、前記画像データへの画素の付加または削除によることを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の熱転写記録方法。
  5. 前記記録媒体は、熱移行性の色材層を有する熱転写シートと、受容層を有する中間転写記録媒体とを、サーマルヘッドとプラテンローラ間に前記色材層と前記受容層が重なるように圧接し、サーマルヘッドが画像データに応じて発熱し、前記色材層中に含まれる色材が前記受容層に移行することにより画像を形成し、その後、中間転写記録媒体上に形成された画像を受容層と共に、普通紙等の被転写体上へ転写する熱転写記録方法における、中間転写記録媒体であることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の熱転写記録方法。
  6. 熱転写記録を行うことによって記録媒体に生じる寸法変化を画素値と寸法変化値との関係を示す寸法変化データに基づいて演算し、その寸法変化による記録画像の変形を修正するように、画像データの拡大または縮小を行い修正画像データを得る画像寸法修正手段と、前記修正画像データに基づいて前記記録媒体に熱転写記録を行う熱転写手段と、を有することを特徴とする熱転写記録装置。
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