JP3850371B2 - 酸化マグネシウム粉末を含む樹脂組成物 - Google Patents

酸化マグネシウム粉末を含む樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、充填剤として酸化マグネシウムを含む樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子デバイスは、積層体、プリント配線板、多層配線板等の電子部品により構成されている。電子部品には、通常、樹脂組成物がプリプレグ、スペーサー、封止剤、接着性シート等に用いられており、樹脂組成物には、様々な性能又は特性が要求されている。例えば、最近の傾向として、電子デバイスにおける大容量パワー素子搭載、高密度な実装が見られ、それに伴い樹脂組成物及びその適用品に対し従来よりも更に優れた放熱性、耐湿性が要求されている。
【0003】
このような樹脂組成物に用いるフィラーは、従来、酸化ケイ素(以下、シリカとする)、酸化アルミニウム(以下、アルミナとする)が用いられてきた。しかし、シリカの熱伝導性は低く、高集積化、高電力化、高速化などによる発熱量の増大に対応する放熱が充分ではないため、半導体の安定動作等に問題が生じていた。一方、シリカより熱伝導性が高いアルミナを使用すると、放熱性は改善されるが、アルミナの硬度が高いために、混練機や成形機及び金型の摩耗が激しくなるという問題点があった。
【0004】
そこで、シリカより熱伝導率が1桁高く、アルミナよりも硬度が低い酸化マグネシウム(以下、マグネシアという)が検討されている。しかし、マグネシア粉末は、シリカ又はアルミナ粉末に比べ、吸湿性が大きい。そのため、樹脂組成物のフィラーとしてマグネシア粉末を用いた場合、吸湿した水とマグネシアが水和して、フィラーの体積膨張によりクラックが発生したり、熱伝導性が低下したりする等の問題が発生していた。このため、フィラー用マグネシア粉末に耐湿性を付与することが、半導体の長期的な安定動作を保証する上で大きな課題となっていた。
【0005】
マグネシア粉末の耐湿性を改善させる方法には、シラン等の無機系カップリング剤により表面処理を施すことが開示されている。しかし、樹脂との混錬作業工程で、表面処理した処理剤がマグネシア粉末表面から剥離しやすく、機械的強度に欠けていた。そのため、耐湿性が充分ではなく、フィラー原料のマグネシア粉末は水和反応して、水酸化マグネシウムMg(OH)2に変化して白化現象が生じ、実用的なレベルには至っていなかった。
【0006】
また、マグネシア粒子を、アルコキシド法、均一沈殿法等により、化学的に安定な化合物で被覆処理する方法が検討されている。アルコキシド法では、被覆する粒子(芯粒子)を、アルコール中にアルコキシドを溶解した溶液に、分散させて混合した後、蒸留水を添加し、アルコキシドを加水分解して、生成した金属水酸化物で芯粒子を被覆処理する。しかしながら、蒸留水を添加したとき、溶液中でアルコキシドの加水分解反応が均一に進行しないため、芯粒子の表面に均一な金属水酸化物被覆層を形成することは困難であった。
【0007】
また、均一沈殿法では、通常、溶液中に沈殿剤をあらかじめ添加して、溶液のpHを制御することにより、金属水酸化物の生成速度を制御する。このため、アルコキシド法とは異なり、金属水酸化物を均一に析出させることができる。しかし、マグネシア粒子の場合には、マグネシアの水和に伴い、溶液のpHが変化するため、沈殿剤を添加しても溶液のpH制御ができないため、金属水酸化物の生成を制御できない。このため、マグネシア粒子表面だけに選択的に他の金属水酸化物を析出させることは困難である。
【0008】
特許文献1には、マグネシア粉末の分散液に、金属塩の溶液を、還流下に加熱撹拌しながら、徐々に滴下し、金属水酸化物を析出させ、ろ過、洗浄、乾燥させ、加熱脱水処理する金属酸化物被覆マグネシア粉末の製造方法が開示されている。この方法では、アルコールなどの溶媒を使用し、還流下に加熱撹拌しながら金属化合物溶液を滴下する必要があるため、工程が煩雑で、経費がかかるという欠点がある。
【0009】
このように、従来の技術では、被覆層の機械的強度やマグネシア粉末表面の被覆が完全ではなく、フィラーとして充分な耐湿性が得られなかった。
また、芯粒子となるマグネシア粉末も、水酸化マグネシウムや塩基性炭酸マグネシウムなど種々のマグネシウム化合物の熱分解によって得た場合、凝集性が強く、樹脂と混練するには分散性が充分でないという問題点がある。
【0010】
【特許文献1】
特開平3−8714号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を鑑み、耐湿性(耐候性)及び熱伝導性に優れた、酸化マグネシウム充填剤を含む樹脂組成物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、樹脂と、充填剤とを含む樹脂組成物であって、
(i)該充填剤が、酸化マグネシウム粉末と、ケイ素化合物又はアルミニウム塩を湿式混合し、焼成することにより、表面に、ケイ素とマグネシウムの複酸化物又はアルミニウムとマグネシウムの複酸化物を含む被覆層を有する被覆酸化マグネシウム粉末であり、
(ii)該樹脂が、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂、又はシリコーンゴムであり、そして
(iii)該樹脂組成物を硬化させて得た硬化物の熱伝導率が、式(I):
熱伝導率≧60φ*10( φ -1) (I)
(式中、φは、充填剤の体積分率である)
であることを特徴とする樹脂組成物に関する。
【0013】
【実施の形態】
本発明において、「ケイ素と酸化マグネシウムの複酸化物」は、ケイ素、マグネシウム、及び酸素を含む金属酸化物であり、フォルステライト等を含む。また、「MgOとSiO2の複合物」は同義である。「アルミニウムとマグネシウムの複酸化物」は、アルミニウム、マグネシウム、及び酸素を含む金属酸化物であり、スピネル等を含む。また、「MgOとAl23の複合物」は同義である。
本発明において、「被覆層」は、ケイ素又はアルミニウムとマグネシウムの複酸化物を含む層であり、フォルステライト又はスピネルを含む。また、芯粒子である酸化マグネシウム粒子との境界は不連続である場合がある。
本発明において、「スピネル」は、セン晶石であり、組成式Al2MgO4を有する等軸晶系の物質である。
本発明において、「フォルステライト」は、苦土カンラン石であり、組成式Mg2SiO4を有する斜方晶系の物質である。
本発明において、「焼成」は、該被覆材の溶融温度以下に焼成温度を設定して行う。ここで、被覆材は溶解しない。
【0014】
本発明の方法によれば、原料として、ケイ素化合物又はアルミニウム塩と酸化マグネシウムを混合するとき、酸化マグネシウム粉末表面に複合物を均一に生成させるため、原料を湿式混合し、その後固体分をろ過等により分離する。回収した固体分は、水溶性の硝酸マグネシウムが残留することを防止するため、水洗を充分に行うことが好ましい。水洗した固体分を乾燥させ、解砕することが好ましい。解砕は、ミルを用いることができる。解砕した固体分を、焼成して、被覆マグネシアを得る。この焼成工程により、粒度分布がシャープになり、樹脂と混練した場合に分散性に優れた酸化マグネシウム粉末を製造することができる。ここで、BET比表面積と質量増加率を考慮すると、焼成温度は、被覆材の融点以下である温度1473〜2073Kが好ましく、1673〜1873Kがより好ましい。
【0015】
本発明によれば、ケイ素とマグネシウムの複酸化物を含む被覆層を有する被覆酸化マグネシウム粉末を製造する場合、原料としてケイ素化合物と酸化マグネシウムを用いる。本発明で用いるケイ素化合物は、ケイ素量で20〜21質量%含むシリカコロイドであることが好ましい。添加量と質量増加率を考慮すると、該ケイ素化合物をSiO2量に換算し、該酸化マグネシウム粉末に対し、1〜35質量%であることが好ましく、5〜25質量%がより好ましい。また、水和物を用いることもできる。
【0016】
本発明によれば、アルミニウムとマグネシウムの複酸化物を含む被覆層を有する被覆酸化マグネシウム粉末を製造する場合、原料としてアルミニウム塩と酸化マグネシウムを用いる。本発明で用いるアルミニウム塩は、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム及び塩化アルミニウムであることが好ましい。混合する比率は、添加量と質量増加率を考慮すると、Al23に換算したアルミニウム塩の混合比が、該酸化マグネシウム粉末に対し、1〜35質量%であることが好ましく、5〜25質量%がより好ましい。また、本発明の方法によれば、アルコールなどの有機溶媒を用いる必要がなく、また加熱や滴下も必要ない。
【0017】
本発明で用いるマグネシア粉末は、結晶子径が50×10-9m以上であることが好ましい。純度は限定されないが、電子部品の絶縁特性のためには、純度95%以上が好ましい。この結晶子径は、耐水和性を改善させるので、結晶子径が50×10-9m以上のマグネシアを用いることにより、マグネシア粒子の表面上のみに金属水酸化物を析出させることができるためである。結晶子径が50×10-9m以上のマグネシアは、より微細な粉末に比して、反応性が低い。そのため、マグネシア表面上のみで上記の反応が進行する結果、マグネシア粒子の表面に金属水酸化物を均一に析出させることができ、焼成後表面にケイ素と酸化マグネシウムの複酸化物及び/又はアルミニウムとマグネシウムの複酸化物を均一に生成し得るように析出させることができる。そのため、ケイ素と酸化マグネシウムの複酸化物及び/又はアルミニウムとマグネシウムの複酸化物を均一に生成することができる。また、マグネシアの平均粒径は、1×10-6〜500×10-6mが好ましく、3×10-6〜100×10-6mがより好ましく、5×10-6〜500×10-6mが更に好ましく、10×10-6〜100×10-6mが特に好ましい。平均粒径は、マグネシアへの被覆の効率及び被覆量、そして機械的及び電気的特性に影響を与える。本発明の被覆酸化マグネシウムは、平均粒径1×10-6〜500×10-6mが好ましく、3×10-6〜100×10-6mがより好ましく、5×10-6〜500×10-6mが更に好ましく、10×10-6〜100×10-6mが特に好ましい。BET比表面積は1.0×103m2/kg以下が好ましく、0.5×103m2/kg以下がより好ましい。
本発明において、「結晶子径」は、X線回折法を用いて、Scherrer式で算出した値である。一般に、一つの粒子は複数の単結晶で構成された多結晶体であり、結晶子径は多結晶体中の単結晶の大きさの平均値を示している。「粒子径」は、レーザー回折法によって測定した体積平均径である。一般的には、これが粒子の大きさである。
【0018】
上記製造方法により、低コストで容易に耐水和性(耐湿性)を維持しながら被覆層の機械的強度、更に樹脂への分散性を改善した熱伝導性に優れた酸化マグネシウム粉末を製造することができる。なお、上記被覆酸化マグネシウム粉末は、必要に応じてシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤で表面処理することができる。
シラン系カップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリアルコキシシラン、グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクロキシプロピルメチルジアルコキシシラン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0019】
本発明に用いる樹脂は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂、又はシリコーン樹脂である。また、任意に、硬化剤、硬化促進剤を配合することができる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、ミラブル型シリコーンゴム、縮合型液状シリコーンゴム、付加型液状シリコーンゴム、UV硬化型シリコーンゴムが挙げられ、付加型液状シリコーンゴムが好ましい。また、1液型及び2液型のシリコーンゴムのいずれでもよいが、2液型のシリコーンゴムが好ましい。
【0020】
本発明には、上記の被覆酸化マグネシウム粉末以外に、更に充填材を配合することができる。充填材として、特に限定されず、溶融シリカ、結晶シリカ等が挙げられる。また必要に応じて離型剤、難燃剤、着色剤、低応力付与剤等を適宜配合することができる。
【0021】
本発明によれば、樹脂組成物を硬化させて得た硬化物の熱伝導率は、式(I):
【0022】
熱伝導率≧60φ*10( φ -1) (I)
【0023】
(式中、φは、充填剤の体積分率である)
で示される。ここで、体積分率と熱伝導率の関係は図1のように示される。
【0024】
また本発明は、上記樹脂組成物を用いて、優れた放熱性、耐湿性を有する電子デバイスを製造することができる。電子デバイスとして、例えば、樹脂回路基板、金属ベース回路基板、金属張積層板、内層回路入り金属張積層板等が挙げられる。電子デバイスに用いる用法として、半導体封止剤、接着剤若しくは接着性シート、又は放熱シート、放熱スペーサー若しくは放熱グリース等が挙げられる。
【0025】
本発明の樹脂組成物を用いて上記の基板等を製造するには、紙基材やガラス基材を本発明の樹脂組成物に浸漬し、加熱乾燥させてBステージまで硬化させて、プリプレグ(レジンクロス、レジンペーパー等)を製造する。プリプレグを用いて、樹脂回路基板、金属張積層板、内層 回路入り金属張積層板等を製造することができる。例えば、金属張積層板は、プリプレグを基板厚さに応じて積み重ね、金属箔を置き、金型に挟みプレス機の熱盤間に挿入し、所定の加熱・加圧を行い積層板を成形し、更に成形した積層板の四辺を切断し、外観検査を行って製造する。また、本発明の樹脂組成物を他の基材材料と混合して、ガラスエポキシ、テフロンエポキシ等のような複合材料の形態で、基材として用いることもできる。
【0026】
本発明の樹脂組成物は、封止剤として用いることができる。封止用樹脂とは、半導体チップを機械的、熱的ストレス、湿度などの外的要因から保護するためのパッケージングに用いられる樹脂材料のことであり、本発明の樹脂組成物により形成されたパッケージとしての性能は、樹脂硬化物の熱伝導率及び耐候性により示される。
【0027】
本発明の樹脂組成物は、接着剤として用いることができる。接着剤は、二つの物体を張り合わせるために使用される物質のことをいう。接着する物体の材質は広範にわたる。接着剤は、非接着体の表面に塗布又は係合させられたとき、一時的に流動性を与えられ、接着後は流動性を失って固化するものである。例えば、溶剤接着剤、圧感接着剤、接着性シートのような熱感接着剤、反応接着剤が挙げられる。本発明の樹脂組成物を接着剤として用いた場合における接着後の熱伝導率及び耐候性は、樹脂硬化物の熱伝導率及び耐候性により示される。また、本発明の樹脂組成物を接着剤として用い、金属ベース回路基板を製造することができる。金属ベース回路基板は、接着剤を金属板上に塗布し、接着剤がBステージ状態下で金属箔を積層して、所定の加熱・加圧を行い、一体化して製造する。
【0028】
また、本発明の樹脂組成物は、放熱材として用いることができる。放熱材としては、例えば、放熱シート、放熱スペーサー、放熱グリース等が挙げられる。放熱シートは、発熱性電子部品、電子デバイスから発生した熱を除去するための電気絶縁性の熱伝導性シートであり、シリコーンゴムに熱伝導性フィラーを充填して製造され、主として放熱フィン又は金属板に取り付けて行われる。放熱グリースは、シリコーンゴムの代わりに液状シリコーンを用いた以外は放熱シートと同じである。放熱スペーサーは、発熱性電子部品、電子デバイスから発生した熱を電子機器のケースなどに直接伝熱するための、伝熱性電子部品、電子デバイスとケースの間のスペースを埋める厚みを有したシリコーン固化物である。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき、より詳細に説明する。これらの実施例は、本発明をいかなる意味においても制限するものではない。
【0030】
合成例1
SiO2量に換算して混合比が酸化マグネシウムに対して10質量%になるように、シリカコロイド(日産化学工業(株)製スノーテックO、SiO2含有量20〜21質量%、粒径10〜20×10-9m)を酸化マグネシウム粉末に添加し、400〜500rpmで600秒間撹拌混合した。撹拌混合後、ろ過し、得られたケーキを、脱水した。このケーキを、乾燥機を用いて、383Kで一晩乾燥させた。乾燥させたケーキを、ミルで解砕して、原料の酸化マグネシウム粉末と同程度の粒径に調整した。この粉末をアルミナるつぼに入れ、大気雰囲気下、1673Kで3600秒間焼成した。焼成後、炉中で1223Kまで放冷後、炉からるつぼを取り出し、室温で急冷して、本発明の「ケイ素とマグネシウムの複酸化物」を含む被覆層で被覆した被覆酸化マグネシウム粉末を得た。
【0031】
合成例2
シリカコロイドに代えて、Al量をAl23に換算して、混合比が酸化マグネシウムに対して11質量%になるように、4%硝酸アルミニウム水溶液(関東化学(株)製特級試薬)用いた以外は、合成例1と同様にして、本発明の「アルミニウムとマグネシウムの複酸化物」を含む被覆層で被覆した被覆酸化マグネシウム粉末を得た。
得られた粉末に、エポキシシラン(信越化学工業(株)製KBM303)を1.0質量%添加し、60秒間撹拌混合して表面処理し、次いで422Kで7200秒間乾燥させた。
【0032】
実施例1、2
充填剤として合成例1、2で得られた試料369重量部、並びにオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学(株)製スミエポキシESCN−195LL)63重量部、ノボラック型フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製レヂトップPSM−4261)34重量部、トリフェニルホスフィン(ケイ・アイ化成(株)製PP−360)1重量部、及びカルナバワックス(東亜化成(株)リファインドグラニュラーカルナバ)2重量部を、ライカイ機を用いて600秒間混合粉砕した。その後、混合物を二本ロールを用いて、373Kで300秒間混練し、次いで、混練物を10mesh以下に粉砕し、φ38mm×t15mmのペレットを作製した。このペレットを7MPaで、448Kで180秒間加圧成型し、次いで453Kで18×103秒間ポストキュアを行い、φ50mm×t3mmの成型体を得た。
この成型体について、熱伝導率、体積抵抗率、耐候性試験を行い、評価した。
結果を表1に示す。
【0033】
試験方法
(1)熱伝導率:ASTM E1503に準拠し、熱伝導率を測定した。
(2)体積抵抗率:JIS K7203に準拠し、電圧500V印加60秒後の体積抵抗率を測定した。
(3)耐候性試験:成型体を温度333K、湿度90%に設定した恒温恒湿器に8日間保管し、外観を観察して、樹脂との混練後の耐湿性を評価した。
【0034】
比較例1
酸化マグネシウム粉末に、エポキシシランを1.0質量%添加し、60秒間撹拌混合して、粉末を表面処理し、次いで422Kで7200秒間乾燥させて表面処理した酸化マグネシウム(比較充填剤)を得た。
充填剤として合成例1、2で得られた試料の代わりに、表面処理した酸化マグネシウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、成型体を作製し、性能を評価した。
結果を表1に示す。
【0035】
比較例2
酸化マグネシウム粉末に代えて、シリカ粉末を用いた以外は、比較例1と同様にして、成型体を作製し、性能を評価した。
結果を表1に示す。
【0036】
比較例3
酸化マグネシウム粉末に代えて、アルミナ粉末を用いた以外は、比較例1と同様にして、成型体を作製し、性能を評価した。
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003850371
【0038】
表1から明らかなように、本発明の組成物を用いた実施例は、熱伝導性に優れ、体積抵抗率は低く、更に耐候性に優れていた。
一方、比較例では、シラン系カップリング剤で表面処理しているにもかかわらず、酸化マグネシウムを用いた比較例では、熱伝導性に優れ、体積抵抗率は低いが、耐候性が悪い。シリカ又はアルミナを用いた比較例は、耐候性に優れるが、熱伝導性が低く、体積抵抗率は高い。したがって、これらを用いた電子デバイスは所望の性能を得られない。
【0039】
実施例3〜5
合成例1の試料の配合量を表2に記載の量に変更した以外は、実施例1と同様にして、成型体を作製し、性能を評価した。
結果を表2に示す。
【0040】
比較例4、5
アルミナ粉末の量を表2に記載の量に変更した以外は、比較例3と同様にして、成型体を作製し、性能を評価した。
結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0003850371
【0042】
表2の体積分率と熱伝導率の関係を図1に示す。図1から明らかなように、本発明の組成物を用いた実施例は、充填剤の配合量に対し、従来品の関係を示す比較例とは、全く異なる熱伝導性の増加を示した。本発明の組成物における充填剤の体積分率と熱伝導率の関係は、式(I):
【0043】
熱伝導率≧60φ*10( φ -1) (I)
【0044】
(式中、φは、充填剤の体積分率である)
で示される。
【0045】
しかし、比較例1〜5の従来の充填剤は、熱伝導に優れるアルミナを用いた場合であっても、実施例1〜5の本発明のような高伝導率は得られなかった。例えば、体積分率65体積%のとき、熱伝導率は3.0 W・(m・K)-1と本発明の1/2以下であった。
【0046】
実施例6
合成例1で得られた試料に、ビニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製KBM1003)を試料の1.0質量%添加し、600秒間撹拌混合して、粉末を表面処理し、次いで423Kで7200秒間乾燥させて、表面処理された酸化マグネシウム(充填剤)を得た。
得られた充填剤449重量部、二液型RTVシリコーンゴム(信越化学工業(株)製KE103)100重量部を、ミキサーを用いて600秒間混練し、次いで、白金触媒(信越化学工業(株)製Cat−103)5重量部を添加し、ミキサーを用いて600秒間混練した。これを393K、600秒間のプレス成型し、φ50mm×t3mmの成形体を得た。
この成形体について、実施例1と同様に、熱伝導率、耐候性試験を行い、評価した。
結果を表3に示す。
【0047】
実施例7
充填剤として、合成例1で得られた試料の代わりに、合成例2で得られた試料を用いた以外は、実施例6と同様にして、成形体を作製し、性能を評価した。
結果を表3に示す。
【0048】
比較例6
酸化マグネシウム粉末に、ビニルトリメトキシシランを1.0質量%添加し、600秒間撹拌混合して、粉末を表面処理し、次いで422Kで7200秒間乾燥させて表面処理した酸化マグネシウム(比較充填剤)を得た。
充填材として、合成例1で得られた試料の代わりに、表面処理した酸化マグネシウムを用いた以外は、実施例6と同様にして、成形体を作製し、性能を評価した。
結果を表3に示す。
【0049】
比較例7
酸化マグネシウム粉末に代えて、アルミナ粉末を用いた以外は、比較例6と同様にして、成形体を作製し、性能を評価した。
結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
Figure 0003850371
【0051】
表3から明らかなように、本発明の組成物を用いた実施例は、熱伝導性に優れ、更に耐候性に優れていた。
一方、比較例では、シラン系カップリング剤で表面処理しているにもかかわらず、酸化マグネシウムを用いた比較例では、熱伝導性に優れるが、耐候性が悪い。アルミナを用いた比較例は、耐候性に優れるが、熱伝導性が低い。したがって、これらを用いた電子デバイスは所望の性能を得られない。
【0052】
実施例8〜10
充填剤について、実施例7で用いた試料の配合量を表4に記載の量に変更した以外は、実施例7と同様にして、成形体を作製し、性能を評価した。
結果を表4に示す。
【0053】
比較例8〜9
充填剤として、アルミナ粉末の量を表4に記載の量に変更した以外は、比較例7と同様にして、成形体を作製し、性能を評価した。
結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
Figure 0003850371
【0055】
表4の体積分率と熱伝導率の関係を図1に追加して示す。図1から明らかなように、本発明の組成物を用いた実施例は、充填剤の配合量に対し、従来品の関係を示す比較例とは、全く異なる熱伝導性の増加を示した。関係式については上記のとおりである。
【0056】
【発明の効果】
本発明の耐湿性(耐候性)及び熱伝導性に優れた、酸化マグネシウム充填剤を含む樹脂組成物を用いることにより、優れた放熱性、耐湿性を有する封止剤又はスペーサー、接着剤又は接着性シート、あるいは樹脂回路基板、金属ベース回路基板、金属張積層板、内層回路入り金属張積層板等を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、体積分率と熱伝導率の関係図である。

Claims (2)

  1. 樹脂と、充填剤とを含む樹脂組成物であって、
    (i)該充填剤が、酸化マグネシウム粉末と、ケイ素化合物又はアルミニウム塩を湿式混合し、焼成することにより、表面に、ケイ素とマグネシウムの複酸化物又はアルミニウムとマグネシウムの複酸化物を含む被覆層を有する被覆酸化マグネシウム粉末であり、
    (ii)該樹脂が、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂、又はシリコーンゴムであり、そして
    (iii)該樹脂組成物を硬化させて得た硬化物の熱伝導率が、式(I):
    熱伝導率≧60φ*10( φ -1) (I)
    (式中、φは、充填剤の体積分率である)
    であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物を用いた電子デバイス。
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