JP2000223807A - 高熱伝導性絶縁基板 - Google Patents

高熱伝導性絶縁基板

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JP2000223807A
JP2000223807A JP11027074A JP2707499A JP2000223807A JP 2000223807 A JP2000223807 A JP 2000223807A JP 11027074 A JP11027074 A JP 11027074A JP 2707499 A JP2707499 A JP 2707499A JP 2000223807 A JP2000223807 A JP 2000223807A
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JP
Japan
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insulating substrate
powder
heat
oriented
insulating layer
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JP11027074A
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English (en)
Inventor
Tetsumi Otsuka
哲美 大塚
Hiroaki Sawa
博昭 澤
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱伝導率が大で、放熱特性が良好な絶縁基板を
提供すること。 【解決手段】熱伝導性フィラー及び有機系高分子化合物
よりなる熱伝導性絶縁層をはさんで金属板が接合されて
なる絶縁基板において、上記熱伝導性フィラーが、六方
晶窒化ホウ素で被覆されたマグネシウム及び/又はカル
シウムのホウ酸塩粒子を含むものであることを特徴とす
る高熱伝導性絶縁基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放熱特性に優れた
高熱伝導性絶縁基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、混成集積回路用基板としてア
ルミニウム、鉄、鉄−ニッケル合金等の金属基板上に厚
さ数十〜数百μmの有機系高分子化合物の接着剤からな
る絶縁層を設け、その上に銅箔などの導電性金属箔を貼
着させてなる絶縁基板が知られている。しかしながら、
このような絶縁基板においては、その放熱特性が十分で
はなかったので、IC、LSI等の発熱性電子部品の高
密度実装化には限界があり、近年のモジュールの小型化
・大容量化には十分に対応することができていなかっ
た。
【0003】そこで、絶縁層の熱抵抗を下げるため、六
方晶窒化ホウ素(hBN)粉末等の絶縁性熱伝導性フィ
ラーを混入させることが提案されているが、通常のhB
N粉末は、平均粒子径が約3μmの鱗片状の粒子あるい
はその集合体であるので、混合・混練・成形時に剪断応
力を受けて、hBN粒子が同一方向に揃ってしまい、h
BN粒子の面方向(a軸方向)の熱伝導率が110W/
m・Kであるにも関わらず、粒子の厚み方向(c軸方
向)の熱伝導率2W/m・Kしか利用することができ
ず、十分に満足された放熱特性を有する絶縁基板ではな
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、放熱特性が十分に高い絶縁基板
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
伝導性フィラー及び有機系高分子化合物よりなる熱伝導
性絶縁層をはさんで金属板が接合されてなる絶縁基板に
おいて、上記熱伝導性フィラーが、六方晶窒化ホウ素で
被覆されたマグネシウム及び/又はカルシウムのホウ酸
塩粒子(以下、「無配向BN粉」ともいう。)を含むも
のであることを特徴とするを高熱伝導性絶縁基板であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。
【0007】本発明における絶縁基板の絶縁層は、有機
系高分子化合物からなるマトリックス中に少なくとも無
配向BN粉が含有されてなるものであり、その厚みとし
ては、金属板と金属箔との電気的絶縁がとれやすい50
〜500μmが適切である。
【0008】絶縁層のマトリックスを構成する有機系高
分子化合物としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリ
アジン等を用いることができる。
【0009】また、無配向BN粉については、その平均
粒子径が10〜100μmであることが望ましい。平均
粒子径が10μm未満では、嵩高な粒子となるので絶縁
層の厚みが厚くなり、その分、熱抵抗が大きくなって放
熱特性が小さくなる。逆に、100μmをこえると、流
動性が著しく低下し、均一な絶縁層の形成が困難とな
る。無配向BN粉の最大粒子径については、特に限定さ
れるものではないが、絶縁層の厚みをこえないようにす
る必要がある。絶縁層の厚み以上の粒子が存在すると、
絶縁層表面に凹凸が生じ、金属箔との接着強度が著しく
低下する。
【0010】無配向BN粉の割合は、マトリックス中
に、30〜80体積%、特に40〜70体積%を含有し
ていることが好ましい。30体積%未満では、絶縁基板
の熱伝導率を3W/m・K以上にすることが困難とな
り、放熱特性を十分に改善することができない。一方、
80体積%をこえると、金属板ないしは金属箔との密着
性が悪くなり、ボイドが生じ、耐電圧が低下する原因と
なる。本発明においては、無配向BN粉の一部がhBN
粉末、アルミナ等の無機質熱伝導性フィラーと置換され
ていてもよい。
【0011】本発明で使用される無配向BN粉について
は、本出願人の特願平10−352519号明細書に詳
述されている。すなわち、その構造は、マグネシウム又
はカルシウムのホウ酸塩粒子のコア部と、その表面の全
部又は一部を覆っている鱗片状hBNからなるシェル部
とで構成されている。マグネシウム又はカルシウムのホ
ウ酸塩とhBNの確認は、エネルギー分散型蛍光X線測
定器を用いて行うことができる。コア部の割合は、粒子
断面の面積占有率で10〜80%であることが好まし
く、またシェル部の厚みは数〜十数μmであることが好
ましい。
【0012】無配向BN粉は、例えば次のようにして製
造することができる。すなわち、メラミン、ホウ酸、並
びにマグネシウム、カルシウムの水酸化物及び炭酸塩か
ら選ばれた少なくとも一種の無機化合物のモル百分率の
三元組成図(メラミン,ホウ酸,無機化合物)におい
て、点A(35,60,5)、B(25,70,5)、
C(5,80,15)、D(5,5,90)を結ぶ線で
囲まれた範囲内にある混合物を、そのままもしくは30
0kgf/cm2以下、好ましくは100kgf/cm2
以下の圧力で成型した後、窒素、アンモニア等の非酸化
性雰囲気下、温度1700〜2200℃で0.5〜24
時間、好ましくは2〜10時間焼成すると、無配向BN
粉とhBNとが含まれた混合粉末を製造することができ
るので、この混合粉末を水等の溶剤中に超音波分散さ
せ、24μmJIS篩いで篩い上残分を選別することに
よって、無配向BN粉の割合を高めた混合粉末を製造す
ることができる。
【0013】原料の混合は、ボールミル、リボンブレン
ダー、ヘンシェルミキサー等の一般的な混合機を用いて
行われ、それを温度0〜200℃好ましくは40〜10
0℃、相対湿度5%以上の水蒸気を含む雰囲気下で1〜
100時間保持し、ホウ酸メラミン(C366・2H3
BO3)とマグネシウム及び/又はカルシウムの水酸化
物及び/又は炭酸塩を含む混合物を生成させる。
【0014】次に、本発明の絶縁基板において、絶縁層
の表裏に接合される金属板としては、アルミニウム、
鉄、銅、鉄−ニッケル合金等の厚みが0.5〜3mm程
度の板や、銅、アルミニウム、ニッケル等の厚みが9〜
100μm程度の金属箔などをあげることができ、それ
らの表面状態については特に限定されるものではない。
これらの金属板に回路パターンを形成するには、レジス
ト塗布によるエッチング等の常套手段で十分である。
【0015】本発明の絶縁基板は、有機系高分子化合物
と無配向BN粉又は無配向BN粉とhBN粉末との混合
粉末とを混練しコンパウンドを調製し、それを真空中で
脱気してから、金属板間に挟み込み、温度50〜300
℃の加熱プレスを行ことによって作製することができ
る。混合には、双腕型ニーダー、万能ミキサー、ロール
ミル等の混練機が用られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0017】実施例1 (1)無配向BN粉の製造 水酸化マグネシウム、メラミン、ホウ酸を、それぞれ1
2モル%、28モル%、60モル%となるように秤量
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合した。それを温度
90℃、相対湿度90%で恒温恒湿機中で6時間保持し
た後、アルミナ乳鉢で軽く解砕し、圧力100kgf/
cm2で金型成形した。次いで、成型物(直径約40m
m×高さ15mm)をpBN坩堝に充填し、高周波誘導
炉を用いて窒素気流中2000℃で2時間焼成した。得
られた焼成物をアルミナ製乳鉢で解砕し、150μmの
乾式篩により整粒し、無配向BN粉を含む粉末を製造し
た。得られた粉末を電子顕微鏡(SEM)により観察し
たところ、hBNで全面的に被覆されたホウ酸マグネシ
ウムが大部分であった。 (2)絶縁基板の作製 ビスF型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 商品
名「エピコート815」)50体積%と無配向BN粉5
0体積%とを混合し、コンパウンドを調製した。このコ
ンパウンド105gを真空脱気した後、広さが500×
500mm角で、厚みが1.5mmであるアルミニウム
板と厚みが35μmである銅箔の間に、厚み200μm
の金枠の内部入れて、挟んだ。次いで、温度170℃に
保持されたプレス機により、50kgf/cm2の圧力
にて1時間保持した後、室温まで冷却した。
【0018】実施例2 水酸化マグネシウムのかわりに水酸化カルシウムを用い
たこと以外は、実施例1と同様にして絶縁基板を作製し
た。なお、合成された粉末は、hBNでほぼ全面的に被
覆されたホウ酸カルシウムとhBN粒子のとの混合粉末
であった。
【0019】実施例3 ビスF型エポキシ樹脂35体積%、無配向BN粉の充填
量を65体積%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て絶縁基板を作製した。
【0020】比較例1 無配向BN粉のかわりに市販のhBN粉末(電気化学工
業社製 商品名「デンカボロンナイトライドGPグレー
ド」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして絶縁
基板を作製した。
【0021】上記で得られた絶縁基板について、JIS
−C2141に準拠して、絶縁基板を直径20mmの円
盤状に切断し、裏面に銀ペースト法でアルメルクロメル
線熱電対を密着させ、レーザーフラッシュ法による熱伝
導率を測定した。
【0022】その結果、実施例1が3.7W/m・K、
実施例2が3.0W/m・K、実施例3が4.0W/m
・K、比較例1が0.8W/m・Kであった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、熱伝導率の大きな絶縁
基板が得られ、放熱特性が良好であるので、集積回路や
印刷配線板等の絶縁基板として好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性フィラー及び有機系高分子化合
    物よりなる熱伝導性絶縁層をはさんで金属板が接合され
    てなる絶縁基板において、上記熱伝導性フィラーが、六
    方晶窒化ホウ素で被覆されたマグネシウム及び/又はカ
    ルシウムのホウ酸塩粒子を含むものであることを特徴と
    する高熱伝導性絶縁基板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012121224A1 (ja) 2011-03-07 2012-09-13 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物ならびにこれを用いたプリプレグおよび積層板

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