JP3849199B2 - α−オレフィン低重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はα−オレフィン低重合体の製造方法に関する。本発明は特にエチレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフィン低重合体を高収率かつ高選択率で製造することができる工業的に有利なα−オレフィン低重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エチレン等のα−オレフィンの低重合方法として、クロム化合物と有機アルミニウム化合物とから成るクロム系触媒を使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−18707号公報には、クロムを含む6族の遷移金属化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドとから成るクロム系触媒を用いて、エチレンから1−ヘキセン及びポリエチレンを得る方法が記載されている。
【0003】
また、特開平3−128904号公報には、クロム−ピロリル結合を有する化合物と金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られたクロム系触媒を使用してα−オレフィンを三量化する方法が記載されている。更に、南アフリカ特許ZA93/0350号明細書には、クロム塩、ピロール環含有化合物、金属アルキル及びハライド源を共通の溶媒中で混合することにより得られたクロム系触媒を使用して、エチレンを三量化する方法が記載されている。
【0004】
一方、本発明者らは、特開平6−145241号公報において、クロム−ピロリル結合を持つ化合物及びアルキルアルミニウムの組合せから成るクロム系触媒を使用し、α−オレフィンと接触する前にはクロム含有化合物とアルキルアルミニウム化合物とが接触しない態様を採用したα−オレフィンの低重合反応を提案した。この方法に従えば、特に、エチレンの低重合反応により、1−ヘキセンを高活性で得ることができる。
【0005】
更に、本発明者らは、特開平6−157655号公報において、炭化水素溶媒中、クロム塩とピロール環含有化合物とを反応させて得られる化合物とアルキルアルミニウム化合物とを上記と同様の方法で接触させるα−オレフィンの低重合反応を提案した。この方法に従えば、特に、エチレンの三量化反応を高活性で行い、純度の高い1−ヘキセンを製造することができる。
【0006】
また、最近、本発明者らは、特開平8−3216号公報において、クロム含有化合物、ピロール環含有化合物、金属アルキル化合物及びハライド源の組合せから成るクロム系触媒を使用し、α−オレフィンと接触する前にはクロム含有化合物と金属アルキル化合物とが接触しない態様を採用したα−オレフィンの低重合反応を提案した。この方法に従えば、特に、エチレンの低重合反応により、1−ヘキセンをより高活性で得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭43−18707号公報に記載された方法では、1−ヘキセンと同時に生成するポリエチレンの量が多く、ポリエチレンの副生量を少なくした条件では、触媒活性が低下するという問題がある。また、特開平3−128904号公報に記載された方法では、高分子量重合体の生成量は少ないが、触媒活性が十分でないという問題がある。
【0008】
また、南アフリカ特許ZA93/0350号明細書に記載された方法では、1−ヘキセンの選択率は高いが、工業的なα−オレフィン低重合体の製造方法という観点からは、触媒活性が未だ不十分である。更に、特開平6−145241号公報及び特開平6−157655号公報に記載された方法でも、工業的なα−オレフィン低重合体の製造方法という観点からは、触媒性能が必ずしも十分でない。一方、特開平8−3216号公報に記載された方法では、工業的なα−オレフィン低重合体の製造方法という観点からは、十分に高い活性が達成されているが、1−ヘキセンの選択率は必ずしも十分でない。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い触媒活性を維持して1−ヘキセン等のα−オレフィン低重合体を極めて高収率かつ高選択率で製造することができる工業的に有利なα−オレフィン低重合体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、クロム系触媒を形成する触媒成分としてカルボン酸を特定量含有するクロム化合物を使用することにより、α−オレフィンの低重合反応が、高活性に進行して、高純度のα−オレフィン低重合体、例えばエチレンの三量化を主体とする低重合反応においては高純度の1−ヘキセンが生成することを見い出して本発明に到達した。
【0011】
即ち本発明の要旨は、クロム系触媒を含む反応液中で、α−オレフィンを低重合させてα−オレフィンの低重合体を製造する方法において、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドからなる群から選ばれる1種以上の窒素含有化合物(b)、及びアルキルアルミニウム化合物(c)から形成された触媒を使用し、該クロム化合物(a)としてカルボン酸とクロムとの塩からなり、遊離カルボン酸を0.5〜10重量%含有するものを用いることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法、に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につきさらに詳細に説明する。
本発明においては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合物(a)、特定の窒素含有化合物(b)、及びアルキルアルミニウム化合物(c)から形成された触媒、さらに好ましくは前記(a)〜(c)及びハロゲン含有化合物(d)から形成された触媒を使用する。
【0013】
本発明において使用されるクロム化合物(a)は、カルボン酸とクロムとの塩(以下、「クロムカルボン酸塩」という)からなり、遊離カルボン酸を0.5〜10wt%含有するものである。クロムカルボン酸塩を構成するカルボン酸と遊離カルボン酸とは同一であっても異なっていてもよいが、両者とも、炭素数が通常1〜30のカルボン酸、特に炭素数が5〜30のカルボン酸が溶媒に対する溶解性、及び反応成績の面から好ましい。
【0014】
好ましいクロムカルボン酸塩として、具体的には、クロム(III)−2−エチルヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテネート等が挙げられる。
一般的に該クロムカルボン酸塩は無機又は有機クロム塩と過剰のカルボン酸との反応により合成し、未反応のカルボン酸を除去して精製することにより製造される。
【0015】
本発明においてはクロム系触媒を形成する触媒成分として上記の遊離カルボン酸を特定量含有するクロム化合物を用いることにより該触媒を高活性の状態に維持してα−オレフィンの低重合反応を行うことができる。上記クロム化合物が含有する遊離カルボン酸の量はあまりに多すぎるとα−オレフィンの低重合反応においてクロム系触媒の触媒活性の向上を阻害する。この原因については遊離カルボン酸が他の触媒成分、特にアルキルアルミニウム化合物と反応してしまう為であると考えられる。
【0016】
また逆にカルボン酸の量が少なすぎると触媒の安定性が低下して触媒活性が徐々に低下してくるという問題がある。この原因については明らかではないが遊離カルボン酸が少なすぎることによりクロムカルボン酸塩の安定性が低下し活性の低い構造に変化するためではないかと考えられる。
【0017】
本発明において、クロム化合物に含有される遊離カルボン酸の量は、0.5〜10wt%、好ましくは0.5〜8wt%、さらに好ましくは0.5〜5wt%の範囲である。
【0018】
本発明において用いられるクロム系触媒を形成する各触媒成分として上記クロム化合物(a)以外の(b)〜(d)成分については特開平8−134131号公報の[0018]〜[0041]に詳記された各化合物を使用することができるが、その幾つかの例を挙げれば次の通りである。
【0019】
アミン、アミド及びイミドからなる群から選ばれる窒素含有化合物(b)として、代表的には、2級アミンが挙げられ、その具体例としては、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロールが挙げられる。これらの中では、2,5−ジメチルピロールが最も好ましい。
【0020】
アルキルアルミニウム化合物(c)として、代表的には、トリアルキルアルミニウム化合物が挙げられ、その具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが挙げられる。これらの中では、トリエチルアルミニウムが最も好ましい。
【0021】
ハロゲン含有化合物(d)としては、特に、特開平8−134131号公報に記載された、3個以上のハロゲン原子で置換された炭素数2以上の直鎖状炭化水素類が好適である。そして、その具体例としては、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
【0022】
本発明において、低重合反応に供する原料α−オレフィンとしては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレフィンが使用される。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。特に、原料α−オレフィンとしてエチレンが好適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセンを高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
【0023】
本発明において、反応溶媒としては、ブタン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、デカリン等の炭素数3〜20の鎖状または脂環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使用することも出来る。
【0024】
また、反応溶媒として、反応原料のα−オレフィン自体または主原料以外のα−オレフィンを使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が4〜30のα−オレフィンが使用されるが、常温で液状のα−オレフィンを用いるのが好ましい。
【0025】
反応溶媒として特に好ましいのは、炭素数が4〜10の鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素である。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの副生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使用した場合は、高い触媒活性が得られるという利点がある。
【0026】
本発明においては、クロム化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しない態様でα−オレフィンとクロム系触媒とを接触させるのが好ましい。かかる特定の接触態様により、選択的に三量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高収率で得ることが出来る。上記の特定の接触態様は、例えば、特開平7−118174号公報の[0029]〜[0031]、特開平8−3216号公報の[0029]〜[0032]、特開平8−134131号公報の[0045]〜[0050]に詳記されているが、その幾つかの例を挙げれば次の通りである。
【0027】
(1)窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)、及びハロゲン含有化合物(d)を含む溶液中に、クロム化合物(a)及びα−オレフィンを導入する方法。
(2)クロム化合物(a)、ハロゲン含有化合物(d)、及び窒素含有化合物(b)を含む溶液中に、アルキルアルミニウム化合物(c)及びα−オレフィンを導入する方法。
(3)クロム化合物(a)及びハロゲン含有化合物(d)を含む溶液中に、窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)、及びα−オレフィンを導入する方法。
【0028】
本発明においては、上記の様な接触態様に従って反応器中で触媒形成を行う他、別途に調製したクロム系触媒を反応器に供給して低重合反応を行ってもよい。例えば、先ず、α−オレフィンの不存在下、炭化水素および/またはハロゲン化炭化水素溶媒中、窒素含有化合物(b)(特にピロール環含有化合物)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)を接触させ、次いで、得られた触媒調製用反応液とクロム化合物(a)とを反応させることにより、優れた性能のクロム系触媒を調製することが出来る。
【0029】
本発明において、クロム化合物(a)の使用量は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲である。窒素含有化合物(b)の使用量は、クロム化合物1mol当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01〜100molの範囲である。アルキルアルミニウム化合物(c)の使用量は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点から、0.1〜1.0×104 molとするのが好ましい。また、ハロゲン含有化合物(d)の使用量は、窒素含有化合物(b)の使用量と同一の範囲である。
【0030】
本発明においては、クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):(c):(d)を1:1〜50:1〜200:1〜50とするのが好ましく、1:1〜30:10〜150:1〜30とするのが特に好ましい。このような比率を用いて形成された触媒を用いると、α−オレフィン低重合体として、例えば、エチレンからヘキセンを90%以上(全生成量に対する割合)の収率で製造することが出来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99%以上に高めることが出来る。
【0031】
本発明において、α−オレフィンの低重合反応時の反応温度は、通常0〜250℃、好ましくは10〜150℃、更に好ましくは20〜100℃である。一方、反応圧力は、通常、3〜250kg/cm2 の範囲から選択し得るが、好ましくは、約5〜100kg/cm2 である。また、滞留時間は、通常1分から20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲である。
【0032】
また、低重合反応時に水素を共存させると、触媒活性及び三量体の選択率の向上が認められるので好ましい。共存させる水素の量は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/cm2 、好ましくは1〜80kg/cm2 の範囲とする。
【0033】
α−オレフィンの低重合反応は通常、連続反応方式、すなわち反応帯域に原料α−オレフィンが連続的に供給され、かつ生成した低重合体が反応帯域から連続的に排出される方式で行われる。反応器としては、攪拌槽、管式反応器、気泡塔など、連続反応に常用される任意のものを用いることができる。
【0034】
反応帯域から取り出した反応生成液からの生成物の分離は常法に従って行うことができる。例えば先ず適宜の固液分離装置を用いて反応液中の副生ポリマーを除去し、次いで蒸留によりα−オレフィン低重合体を分離・回収する。
【0035】
【実施例】
以下に実施例により本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
温度120℃の乾燥器内で加熱乾燥した容量2Lのオートクレーブを熱時に組み立て、次いで真空窒素置換した。このオートクレーブには5kg/cm2 G耐圧の破裂板を備えた触媒フィード管を取り付けておいた。このオートクレーブの胴側にn−ヘプタン(730ml)、2,5−ジメチルピロール(0.028mmol)のn−ヘプタン溶液、ヘキサクロロエタン(0.019mmol)のn−ヘプタン溶液、およびトリエチルアルミニウム(0.19mmol)のn−ヘプタン溶液をこの順で仕込み、一方、触媒フィード管からクロム化合物として1.8wt%の遊離2−エチルヘキサン酸を含有するクロム(III)−2−エチルヘキサノエート(2.25mg、0.0047mmol)をn−ヘプタン溶液として供給した。n−ヘプタンの全体量は20mlであった。
【0036】
その後、オートクレーブを120℃に加熱し、次いで、エチレンを触媒フィード管より導入した。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物がオートクレーブの胴側に導入され、エチレンの低重合が開始された。エチレンを全圧が50kg/cm2 になるまで導入し、以後、全圧を50kg/cm2 に、反応温度を120℃に維持した。
【0037】
30分間反応を行った後、オートクレーブの圧力を解除して脱ガスを行った。得られた反応液をサンプリングし、反応液中の副生ポリマー(主としてポリエチレン)量の測定、及びガスクロマトグラフィーによるα−オレフィン低重合体の組成分析を行った。結果を表−1に示す。
【0038】
(比較例1)
クロム化合物の遊離2−エチルヘキサン酸の含有量を15wt%としたこと以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0039】
(比較例2)
クロム化合物の遊離2−エチルヘキサン酸の含有量を0.2wt%としたこと以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0040】
【表1】
【0041】
なお、表−1中の記号の意味は次の通りである。
2,5−DMP :2,5−ジメチルピロール
Et3 Al :トリエチルアルミニウム
Cr(2EHA)3 :クロム(III)−2−エチルヘキサノエート
HP :n−ヘプタン
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、α−オレフィン低重合体を高収率かつ高選択率で製造することができる。
Claims (5)
- クロム系触媒を含む反応液中で、α−オレフィンを低重合させてα−オレフィンの低重合体を製造する方法において、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドからなる群から選ばれる1種以上の窒素含有化合物(b)、及びアルキルアルミニウム化合物(c)から形成された触媒を使用し、該クロム化合物(a)としてカルボン酸とクロムとの塩からなり、遊離カルボン酸を0.5〜10重量%含有するものを用いることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法。
- クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドからなる群から選ばれる1種以上の窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)、及びハロゲン含有化合物(d)から形成された触媒を使用する請求項1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
- クロム化合物(a)が、2−エチルヘキサン酸とクロムとの塩である請求項1又は2に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
- クロム系触媒が、クロム化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とをα−オレフィンの存在下に初めて接触させる過程を経て形成されたものである請求項1ないし3のいずれかに記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
- α−オレフィンがエチレンであり、α−オレフィン低重合体が主として1−ヘキセンである請求項1ないし4のいずれかに記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
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