JPH08245431A - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents
α−オレフイン低重合体の製造方法Info
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- JPH08245431A JPH08245431A JP7054557A JP5455795A JPH08245431A JP H08245431 A JPH08245431 A JP H08245431A JP 7054557 A JP7054557 A JP 7054557A JP 5455795 A JP5455795 A JP 5455795A JP H08245431 A JPH08245431 A JP H08245431A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】反応液中に含有される触媒成分を効果的に除去
して、得られるα−オレフイン低重合体の高純度化を図
り、触媒除去後の工程の負荷を軽減し得るα−オレフイ
ン低重合体の製造方法を提供する。 【構成】クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合
物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1
種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合物
(c)の組み合わせから成る触媒系を使用し、反応溶媒
中でα−オレフインの低重合を行い、次いで、触媒成分
を含有する反応液を酸化性ガスで酸化処理して触媒成分
を沈殿させて除去するα−オレフイン低重合体の製造方
法。
して、得られるα−オレフイン低重合体の高純度化を図
り、触媒除去後の工程の負荷を軽減し得るα−オレフイ
ン低重合体の製造方法を提供する。 【構成】クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合
物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1
種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合物
(c)の組み合わせから成る触媒系を使用し、反応溶媒
中でα−オレフインの低重合を行い、次いで、触媒成分
を含有する反応液を酸化性ガスで酸化処理して触媒成分
を沈殿させて除去するα−オレフイン低重合体の製造方
法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフイン低重合
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、クロム系
触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方法であ
って、反応液中に含有される触媒成分を除去することに
より、得られるα−オレフイン低重合体の高純度化を図
ったα−オレフイン低重合体の工業的に有利な製造方法
に関するものである。
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、クロム系
触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方法であ
って、反応液中に含有される触媒成分を除去することに
より、得られるα−オレフイン低重合体の高純度化を図
ったα−オレフイン低重合体の工業的に有利な製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エチレン等のα−オレフインの低
重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機アル
ミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を使用
する方法が知られている。例えば、特公昭43−187
07号公報には、クロムを含むVIB族の遷移金属化合
物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから成る
触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方法が
記載されている。
重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機アル
ミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を使用
する方法が知られている。例えば、特公昭43−187
07号公報には、クロムを含むVIB族の遷移金属化合
物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから成る
触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方法が
記載されている。
【0003】また、特開平3−128904号公報に
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。さらに、南アフリカ特許ZA93/035
0には、クロム化合物、ピロール含有化合物、金属アル
キル化合物及びハライド源を共通の溶媒中で混合するこ
とにより得られた触媒系を使用して、α−オレフインを
低重合する方法が記載されている。
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。さらに、南アフリカ特許ZA93/035
0には、クロム化合物、ピロール含有化合物、金属アル
キル化合物及びハライド源を共通の溶媒中で混合するこ
とにより得られた触媒系を使用して、α−オレフインを
低重合する方法が記載されている。
【0004】一方、本発明者らの一部は、少なくともク
ロム化合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミニ
ウム化合物の組み合わせから成る触媒系を使用し、クロ
ム化合物とアルキルアルミニウム化合物とが予め接触し
ない態様でα−オレフインとクロム化合物とを接触させ
ることにより、α−オレフイン低重合体を高活性で得る
ことができる方法を提案した(特願平5−28007
号)。
ロム化合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミニ
ウム化合物の組み合わせから成る触媒系を使用し、クロ
ム化合物とアルキルアルミニウム化合物とが予め接触し
ない態様でα−オレフインとクロム化合物とを接触させ
ることにより、α−オレフイン低重合体を高活性で得る
ことができる方法を提案した(特願平5−28007
号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】α−オレフインの低重
合反応により得られる各種の成分、例えば、α−オレフ
イン低重合体組成物から蒸留により回収される1−ヘキ
センは、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等の
有用なポリマーの原料モノマーとして利用され、炭素数
4の1−ブテン、炭素数8の1−オクテン等は、例え
ば、硫化水素を付加させた後、酸化することにより、ス
ルホン酸類に変換することが出来、その塩類は界面活性
剤として有用である。
合反応により得られる各種の成分、例えば、α−オレフ
イン低重合体組成物から蒸留により回収される1−ヘキ
センは、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等の
有用なポリマーの原料モノマーとして利用され、炭素数
4の1−ブテン、炭素数8の1−オクテン等は、例え
ば、硫化水素を付加させた後、酸化することにより、ス
ルホン酸類に変換することが出来、その塩類は界面活性
剤として有用である。
【0006】従って、反応液中に含有されるクロム化合
物などの触媒成分を除去し、得られるα−オレフイン低
重合体の高純度化を図ることは、α−オレフインの低重
合反応により得られる各種の成分の用途において重要で
あり、しかも、各成分の蒸留分離の条件によっては、ク
ロム化合物などの触媒成分による蒸留塔への付着などの
問題も惹起されるため、斯かる観点からも、反応液中に
含有されるクロム化合物などの触媒成分の除去の必要が
ある。
物などの触媒成分を除去し、得られるα−オレフイン低
重合体の高純度化を図ることは、α−オレフインの低重
合反応により得られる各種の成分の用途において重要で
あり、しかも、各成分の蒸留分離の条件によっては、ク
ロム化合物などの触媒成分による蒸留塔への付着などの
問題も惹起されるため、斯かる観点からも、反応液中に
含有されるクロム化合物などの触媒成分の除去の必要が
ある。
【0007】かかる目的のため、本発明者らの一部は、
クロム化合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミ
ニウム化合物の3成分の組み合わせから成る触媒を使用
し、α−オレフインを低重合して得られる反応液を酸ま
たはアルカリ水溶液と接触させてクロム化合物などの触
媒成分を除去する方法を提案した(特願平5−3296
68号)。
クロム化合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミ
ニウム化合物の3成分の組み合わせから成る触媒を使用
し、α−オレフインを低重合して得られる反応液を酸ま
たはアルカリ水溶液と接触させてクロム化合物などの触
媒成分を除去する方法を提案した(特願平5−3296
68号)。
【0008】上記特願平5−329668号の方法によ
り、クロム化合物などの触媒成分を良好に除去すること
はできるが、一方、反応液を水溶液と接触させるので、
溶媒を回収して再使用する際に溶媒の脱水工程を必要と
し、また、酸やアルカリを含む廃液を処理するための煩
雑な工程を必要とする。
り、クロム化合物などの触媒成分を良好に除去すること
はできるが、一方、反応液を水溶液と接触させるので、
溶媒を回収して再使用する際に溶媒の脱水工程を必要と
し、また、酸やアルカリを含む廃液を処理するための煩
雑な工程を必要とする。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、クロム化合物(a)、アミン、アミ
ド、イミドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)、
及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合わせか
ら成るクロム系触媒を使用する方法において、反応液中
に含有される触媒成分を効果的に除去して、得られるα
−オレフイン低重合体の高純度化を図り、触媒除去後の
脱水工程や廃液処理工程の負荷を軽減し得るα−オレフ
イン低重合体の製造方法を提供することにある。
あり、その目的は、クロム化合物(a)、アミン、アミ
ド、イミドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)、
及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合わせか
ら成るクロム系触媒を使用する方法において、反応液中
に含有される触媒成分を効果的に除去して、得られるα
−オレフイン低重合体の高純度化を図り、触媒除去後の
脱水工程や廃液処理工程の負荷を軽減し得るα−オレフ
イン低重合体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくともクロ
ム化合物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ば
れる1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム
化合物(c)の組み合わせから成るクロム系触媒を使用
してα−オレフインの低重合を行った後、触媒成分を含
有する反応液から触媒成分を除去する際に、該反応液を
酸化性ガスで酸化処理して、触媒成分を沈殿させること
により、予想外にも、クロム化合物等の触媒成分を効果
的に除去でき、上記の目的を容易に達成し得るとの知見
を得た。
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくともクロ
ム化合物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ば
れる1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム
化合物(c)の組み合わせから成るクロム系触媒を使用
してα−オレフインの低重合を行った後、触媒成分を含
有する反応液から触媒成分を除去する際に、該反応液を
酸化性ガスで酸化処理して、触媒成分を沈殿させること
により、予想外にも、クロム化合物等の触媒成分を効果
的に除去でき、上記の目的を容易に達成し得るとの知見
を得た。
【0011】本発明は、上記の知見に基づき達成された
ものであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒
として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、ア
ミド、イミドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)
及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合わせか
ら成る触媒系を使用し、反応溶媒中でα−オレフインの
低重合を行い、次いで、触媒成分を含有する反応液を酸
化性ガスで酸化処理して、触媒成分を沈殿させて除去す
ることを特徴とするα−オレフイン低重合体の製造方
法、に存する。
ものであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒
として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、ア
ミド、イミドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)
及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合わせか
ら成る触媒系を使用し、反応溶媒中でα−オレフインの
低重合を行い、次いで、触媒成分を含有する反応液を酸
化性ガスで酸化処理して、触媒成分を沈殿させて除去す
ることを特徴とするα−オレフイン低重合体の製造方
法、に存する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化
合物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる
1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合
物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用する。そし
て、好ましい態様として、少なくとも、クロム化合物
(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種
以上の化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物
(c)及びハロゲン含有化合物(d)の組み合わせから
成る触媒系を使用する。
おいては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化
合物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる
1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合
物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用する。そし
て、好ましい態様として、少なくとも、クロム化合物
(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種
以上の化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物
(c)及びハロゲン含有化合物(d)の組み合わせから
成る触媒系を使用する。
【0013】本発明で使用するクロム化合物(a)は、
一般式CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任
意の有機基または無機の基もしくは陰性原子または配位
性分子、nは1〜6の整数を表し、そして、nが2以上
の場合、Xは同一または相互に異なっていてもよい。ク
ロムの価数は0〜6価であり、上記の式中のnとしては
2以上が好ましい。
一般式CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任
意の有機基または無機の基もしくは陰性原子または配位
性分子、nは1〜6の整数を表し、そして、nが2以上
の場合、Xは同一または相互に異なっていてもよい。ク
ロムの価数は0〜6価であり、上記の式中のnとしては
2以上が好ましい。
【0014】有機基としては、炭素数が通常1〜30の
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示される。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示される。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
【0015】好ましいクロム化合物は、クロムのアルコ
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)t−ブトキシド、
クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III) トリ
フルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキサフ
ルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(ここでPhはフ
ェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(I
II) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサノエー
ト、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナフテネ
ート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩化第一
クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二ク
ロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化第
一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)t−ブトキシド、
クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III) トリ
フルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキサフ
ルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(ここでPhはフ
ェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(I
II) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサノエー
ト、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナフテネ
ート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩化第一
クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二ク
ロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化第
一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
【0016】また、上記のクロム化合物と電子供与体か
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。窒素含有化合物としては、ニトリ
ル、アミン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセト
ニトリル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホル
ムアミド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロ
ベンゼン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルア
ミン、イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、
ピロリドン等が挙げられる。
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。窒素含有化合物としては、ニトリ
ル、アミン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセト
ニトリル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホル
ムアミド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロ
ベンゼン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルア
ミン、イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、
ピロリドン等が挙げられる。
【0017】酸素含有化合物としては、エステル、エー
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
【0018】リン含有化合物としては、ヘキサメチルホ
スホルアミド、ヘキサメチルホスホラストリアミド、ト
リエチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシ
ド、トリエチルホスフィン等が例示される。一方、硫黄
含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチレンスルホン、チオフェン、ジメチルス
ルフィド等が例示される。
スホルアミド、ヘキサメチルホスホラストリアミド、ト
リエチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシ
ド、トリエチルホスフィン等が例示される。一方、硫黄
含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチレンスルホン、チオフェン、ジメチルス
ルフィド等が例示される。
【0019】従って、クロム化合物と電子供与体から成
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH 2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。(ここで、THF
はテトラヒドロフランを表す。)
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH 2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。(ここで、THF
はテトラヒドロフランを表す。)
【0020】クロム化合物としては、炭化水素溶媒に可
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO) 3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H 5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO) 3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H 5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
【0021】クロム化合物は、無機酸化物などの担体に
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるのが好ましいが、斯か
る態様によれば、クロム化合物の担体への担持を行わな
くとも高い触媒活性が得られる。そして、クロム化合物
を担体に担持させずに使用する場合は、複雑な操作を伴
う担体への担持を省略でき、しかも、担体の使用による
総触媒使用量(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う
問題をも回避することが出来る。
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるのが好ましいが、斯か
る態様によれば、クロム化合物の担体への担持を行わな
くとも高い触媒活性が得られる。そして、クロム化合物
を担体に担持させずに使用する場合は、複雑な操作を伴
う担体への担持を省略でき、しかも、担体の使用による
総触媒使用量(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う
問題をも回避することが出来る。
【0022】本発明で使用するアミン(b)は、1級ま
たは2級のアミン、またはこれらの混合物である。1級
アミンとしては、エチルアミン、イソプロピルアミン、
シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、ナ
フチルアミン等が例示され、2級アミンとしては、ジエ
チルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、ジベンジルアミン、ビス(トリメチルシリル)
アミン、モルホリン、イミダゾール、インドリン、イン
ドール、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4
−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、2,
3,4−トリメチルピロール、3,4−ジクロロピロー
ル、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アシ
ルピロール、3,3’,4,4’−テトラメチルジピロ
ロメタン、ピラゾール、ピロリジン等が例示される。
たは2級のアミン、またはこれらの混合物である。1級
アミンとしては、エチルアミン、イソプロピルアミン、
シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、ナ
フチルアミン等が例示され、2級アミンとしては、ジエ
チルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、ジベンジルアミン、ビス(トリメチルシリル)
アミン、モルホリン、イミダゾール、インドリン、イン
ドール、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4
−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、2,
3,4−トリメチルピロール、3,4−ジクロロピロー
ル、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アシ
ルピロール、3,3’,4,4’−テトラメチルジピロ
ロメタン、ピラゾール、ピロリジン等が例示される。
【0023】本発明で使用するアミド(b)としては、
1級または2級のアミンから誘導される金属アミド、ま
たはこれらの混合物が挙げられ、例えば、上記の1級ま
たは2級のアミンとIA族、IIA族、IIIA族およ
びIVB族から選択される金属との反応により得られる
アミドが挙げられる。斯かる金属アミドとしては、具体
的には、リチウムアミド、ナトリウムエチルアミド、カ
ルシウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミ
ド、カリウムベンジルアミド、ナトリウムビス(トリメ
チルシリル)アミド、リチウムインドリド、ナトリウム
ピロライド、リチウムピロライド、カリウムピロライ
ド、カリウムピロリジド、アルミニウムジエチルピロラ
イド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウム
トリピロライド、リチウム(2,5−ジメチルピロライ
ド)等が挙げられる。
1級または2級のアミンから誘導される金属アミド、ま
たはこれらの混合物が挙げられ、例えば、上記の1級ま
たは2級のアミンとIA族、IIA族、IIIA族およ
びIVB族から選択される金属との反応により得られる
アミドが挙げられる。斯かる金属アミドとしては、具体
的には、リチウムアミド、ナトリウムエチルアミド、カ
ルシウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミ
ド、カリウムベンジルアミド、ナトリウムビス(トリメ
チルシリル)アミド、リチウムインドリド、ナトリウム
ピロライド、リチウムピロライド、カリウムピロライ
ド、カリウムピロリジド、アルミニウムジエチルピロラ
イド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウム
トリピロライド、リチウム(2,5−ジメチルピロライ
ド)等が挙げられる。
【0024】本発明においては、上記の2級のアミン、
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特に、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、2,3,4−トリメチルピロール、
3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラク
ロロピロール、2−アシルピロール、3,3’,4,
4’−テトラメチルジピロロメタン、2級のアミンから
誘導される金属アミドとしては、アルミニウムピロライ
ド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウムト
リピロライド、ナトリウムピロライド、リチウムピロラ
イド、カリウムピロライド、アルミニウム(2,5−ジ
メチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5
−ジメチルピロライド)、アルミニウムトリス(2,5
−ジメチルピロライド)、ナトリウム(2,5−ジメチ
ルピロライド)、リチウム(2,5−ジメチルピロライ
ド)、カリウム(2,5−ジメチルピロライド)が好適
である。そして、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭
化水素基を有する誘導体が特に好ましい。
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特に、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、2,3,4−トリメチルピロール、
3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラク
ロロピロール、2−アシルピロール、3,3’,4,
4’−テトラメチルジピロロメタン、2級のアミンから
誘導される金属アミドとしては、アルミニウムピロライ
ド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウムト
リピロライド、ナトリウムピロライド、リチウムピロラ
イド、カリウムピロライド、アルミニウム(2,5−ジ
メチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5
−ジメチルピロライド)、アルミニウムトリス(2,5
−ジメチルピロライド)、ナトリウム(2,5−ジメチ
ルピロライド)、リチウム(2,5−ジメチルピロライ
ド)、カリウム(2,5−ジメチルピロライド)が好適
である。そして、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭
化水素基を有する誘導体が特に好ましい。
【0025】本発明で使用する前記以外のアミド又はイ
ミド(b)としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
ミド(b)としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】一般式(1)中、M1 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、IB、 IIIA族から選ばれる金
属元素であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素
数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素
を含んでいてもよいアリール基、または、アシル基CO
R3 (R3 の定義はR1 と同じであり、R1 と異なって
いてもよい)を表し、R1 とR2 は環を形成してもよ
い。
周期律表のIA、IIA、IB、 IIIA族から選ばれる金
属元素であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素
数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素
を含んでいてもよいアリール基、または、アシル基CO
R3 (R3 の定義はR1 と同じであり、R1 と異なって
いてもよい)を表し、R1 とR2 は環を形成してもよ
い。
【0028】一般式(2)中、M2 及びM3 は、水素原
子または周期律表のIA、IIA、IB、IIIA族から選
ばれる金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭
素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、または、ヘ
テロ元素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4と
R 5は環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含ん
でいてもよいアルキレン基を表す。
子または周期律表のIA、IIA、IB、IIIA族から選
ばれる金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭
素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、または、ヘ
テロ元素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4と
R 5は環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含ん
でいてもよいアルキレン基を表す。
【0029】一般式(1)又は一般式(2)で表される
酸アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチ
ルヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−
メチルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボンアミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金属との塩が挙げ
られる。イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘ
キサンジカルボンイミド、スクシンイミド、フタルイミ
ド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペ
ルヒドロアゼシン−2,10−ジオン、および、これら
と周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金属と
の塩が挙げられる。
酸アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチ
ルヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−
メチルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボンアミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金属との塩が挙げ
られる。イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘ
キサンジカルボンイミド、スクシンイミド、フタルイミ
ド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペ
ルヒドロアゼシン−2,10−ジオン、および、これら
と周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金属と
の塩が挙げられる。
【0030】一般式(3)中、M4 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、IB、 IIIA族から選ばれる金
属元素であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素
数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素
を含んでいてもよいアリール基、または、SO2R8 基
(R8 の定義はR6 と同じであり、R6 と異なっていて
もよい)を表し、R6 とR7 は環を形成してもよい。
周期律表のIA、IIA、IB、 IIIA族から選ばれる金
属元素であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素
数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素
を含んでいてもよいアリール基、または、SO2R8 基
(R8 の定義はR6 と同じであり、R6 と異なっていて
もよい)を表し、R6 とR7 は環を形成してもよい。
【0031】一般式(3)で示されるスルホンアミド類
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメタンスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金
属との塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合
物の中では、一般式(1)で表される化合物が好まし
く、特に、一般式(1)中のR2 がアシル基COR3 を
表し、R1 とR2が環を形成しているイミド化合物が好
ましい。
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメタンスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金
属との塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合
物の中では、一般式(1)で表される化合物が好まし
く、特に、一般式(1)中のR2 がアシル基COR3 を
表し、R1 とR2が環を形成しているイミド化合物が好
ましい。
【0032】本発明において、アルキルアルミニウム化
合物(c)としては、下記一般式(4)で示されるアル
キルアルミニウム化合物が好適に使用される。
合物(c)としては、下記一般式(4)で示されるアル
キルアルミニウム化合物が好適に使用される。
【0033】
【化2】 R1 m Al(OR2 )n Hp Xq ・・・(4) 一般式(4)中、R1 及びR2 は、炭素数が通常1〜1
5、好ましくは1〜8の炭化水素基であって互いに同一
であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を表
し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3のそれぞれの数であって、しかも、
m+n+p+q=3である数を表す。
5、好ましくは1〜8の炭化水素基であって互いに同一
であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を表
し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3のそれぞれの数であって、しかも、
m+n+p+q=3である数を表す。
【0034】上記のアルキルアルミニウム化合物として
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルキルアルミニウム化合物、一般式
(8)で示される水素化アルキルアルミニウム化合物な
どが挙げられる。なお、各式中のR1 、XおよびR2 の
定義は上記一般式(4)の場合と同じである。
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルキルアルミニウム化合物、一般式
(8)で示される水素化アルキルアルミニウム化合物な
どが挙げられる。なお、各式中のR1 、XおよびR2 の
定義は上記一般式(4)の場合と同じである。
【0035】
【化3】 R1 3Al ・・・ (5) R1 m AlX3-m ・・・ (6) (mは1. 5≦m<3) R1 m Al(OR2 )3-m ・・・(7) (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3) R1 m AlH3-m ・・・(8) (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3)
【0036】上記のアルキルアルミニウム化合物の具体
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
【0037】本発明において、ハロゲン含有化合物
(d)としては、周期律表のIIIA、IIIB、IV
A、IVB、VA、VB、VIB族の群から選ばれる元
素を含むハロゲン含有化合物が好適に使用される。そし
て、ハロゲンとしては、塩素または臭素が好ましい。
(d)としては、周期律表のIIIA、IIIB、IV
A、IVB、VA、VB、VIB族の群から選ばれる元
素を含むハロゲン含有化合物が好適に使用される。そし
て、ハロゲンとしては、塩素または臭素が好ましい。
【0038】上記のハロゲン含有化合物の具体例として
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,
1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエ
タン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタク
ロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,1,1−トリク
ロロプロパン、1,1,2,2−テトラクロロプロパ
ン、1,1,1−トリクロロブタン、1,1,2,2−
テトラクロロブタン、1,1,1−トリクロロペンタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロペンタン、1,1,
1−トリブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモ
エタン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロ
ヘキサン、1,3,5−トリクロロベンゼン、トリチル
クロリド、四塩化ケイ素、トリメチルクロロシラン、四
塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロリ
ド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサク
ロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビスマ
ス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭素、
ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四臭化
ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニウム
等が挙げられる。
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,
1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエ
タン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタク
ロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,1,1−トリク
ロロプロパン、1,1,2,2−テトラクロロプロパ
ン、1,1,1−トリクロロブタン、1,1,2,2−
テトラクロロブタン、1,1,1−トリクロロペンタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロペンタン、1,1,
1−トリブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモ
エタン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロ
ヘキサン、1,3,5−トリクロロベンゼン、トリチル
クロリド、四塩化ケイ素、トリメチルクロロシラン、四
塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロリ
ド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサク
ロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビスマ
ス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭素、
ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四臭化
ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニウム
等が挙げられる。
【0039】上記のハロゲン含有化合物の中、ハロゲン
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、1,1,1
−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエ
タン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,
2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、四
塩化チタン、四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ等が挙げ
られる。なお、ハロゲン含有化合物は、2種以上の混合
物として使用することも出来る。
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、1,1,1
−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエ
タン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,
2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、四
塩化チタン、四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ等が挙げ
られる。なお、ハロゲン含有化合物は、2種以上の混合
物として使用することも出来る。
【0040】本発明においては、クロム系触媒として、
上記の各触媒成分から成る触媒系を使用し、反応溶媒中
でα−オレフインの低重合を行う。そして、クロム化合
物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とが予め
接触しない態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接
触させるのが好ましい。斯かる特定の接触態様により、
選択的に三量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘ
キセン等のα−オレフイン低重合体を高収率で得ること
が出来る。
上記の各触媒成分から成る触媒系を使用し、反応溶媒中
でα−オレフインの低重合を行う。そして、クロム化合
物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とが予め
接触しない態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接
触させるのが好ましい。斯かる特定の接触態様により、
選択的に三量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘ
キセン等のα−オレフイン低重合体を高収率で得ること
が出来る。
【0041】また、上記の特定の接触態様のうちでも、
クロム化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物
(c)とを予め接触しない態様に維持し、且つ、クロム
化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とを
低重合反応時にα−オレフィンと同時に接触させる方法
を採用することが好ましい。
クロム化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物
(c)とを予め接触しない態様に維持し、且つ、クロム
化合物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とを
低重合反応時にα−オレフィンと同時に接触させる方法
を採用することが好ましい。
【0042】上記の特定の接触態様は、具体的には、
(1)触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オ
レフイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触
媒成分(a)及び(b)を含む溶液中にα−オレフイン
及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒成分
(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成分(b)
及び(c)を導入する方法、(4)触媒成分(c)を含
む溶液中にα−オレフイン、触媒成分(a)及び(b)
を導入する方法、(5)α−オレフイン及び各触媒成分
(a)〜(c)をそれぞれ同時かつ独立に反応系に導入
する方法などによって行うことが出来る。そして、上記
の各溶液は、通常、反応溶媒を使用して調製される。
(1)触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オ
レフイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触
媒成分(a)及び(b)を含む溶液中にα−オレフイン
及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒成分
(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成分(b)
及び(c)を導入する方法、(4)触媒成分(c)を含
む溶液中にα−オレフイン、触媒成分(a)及び(b)
を導入する方法、(5)α−オレフイン及び各触媒成分
(a)〜(c)をそれぞれ同時かつ独立に反応系に導入
する方法などによって行うことが出来る。そして、上記
の各溶液は、通常、反応溶媒を使用して調製される。
【0043】また、ハロゲン含有化合物を使用する場合
の上記の特定の接触態様としては、具体的には、(1)
触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレフイン
及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒成分
(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイ
ン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒成分
(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒
成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒成分
(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒
成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒成分
(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイン、触
媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)触媒成
分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイン、触
媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)触媒成
分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒成分
(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)触媒
成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成分
(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイン
及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独立
に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
の上記の特定の接触態様としては、具体的には、(1)
触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレフイン
及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒成分
(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイ
ン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒成分
(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒
成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒成分
(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒
成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒成分
(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイン、触
媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)触媒成
分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイン、触
媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)触媒成
分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒成分
(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)触媒
成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成分
(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイン
及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独立
に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
【0044】なお、本発明において、「クロム化合物と
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係である。従っ
て、反応系から回収された触媒を反応系に循環させるこ
とは、上記の好ましい態様に反することではない。
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係である。従っ
て、反応系から回収された触媒を反応系に循環させるこ
とは、上記の好ましい態様に反することではない。
【0045】クロム化合物とアルキルアルミニウム化合
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。すな
わち、クロム化合物とアルキルアルミニウム化合物とを
接触させた場合、クロム化合物に配位している配位子と
アルキルアルミニウム化合物中のアルキル基との間で配
位子交換反応が進行すると考えられる。そして、斯かる
反応によって生成するアルキル−クロム化合物は、通常
の方法で得られるアルキル−クロム化合物と異なり、そ
れ自身不安定である。そのため、アルキル−クロム化合
物の分解還元反応が優先して進行し、その結果、α−オ
レフインの低重合反応に不適当な脱メタル化が惹起さ
れ、α−オレフインの低重合反応の活性が低下すると推
定される。
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。すな
わち、クロム化合物とアルキルアルミニウム化合物とを
接触させた場合、クロム化合物に配位している配位子と
アルキルアルミニウム化合物中のアルキル基との間で配
位子交換反応が進行すると考えられる。そして、斯かる
反応によって生成するアルキル−クロム化合物は、通常
の方法で得られるアルキル−クロム化合物と異なり、そ
れ自身不安定である。そのため、アルキル−クロム化合
物の分解還元反応が優先して進行し、その結果、α−オ
レフインの低重合反応に不適当な脱メタル化が惹起さ
れ、α−オレフインの低重合反応の活性が低下すると推
定される。
【0046】本発明において、原料α−オレフインとし
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
【0047】本発明において、反応溶媒としては、ブタ
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、2,2,4−トリ
メチルペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、2,2,4−トリ
メチルペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
【0048】また、反応溶媒として、反応原料のα−オ
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。特に、反応溶媒とし
ては、炭素数が4〜10の鎖状飽和炭化水素または脂環
式飽和炭化水素が好ましい。これらの溶媒を使用するこ
とにより、ポリマーの副生を抑制することが出来、更
に、脂環式炭化水素を使用した場合は、高い触媒活性が
得られると言う利点がある。
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。特に、反応溶媒とし
ては、炭素数が4〜10の鎖状飽和炭化水素または脂環
式飽和炭化水素が好ましい。これらの溶媒を使用するこ
とにより、ポリマーの副生を抑制することが出来、更
に、脂環式炭化水素を使用した場合は、高い触媒活性が
得られると言う利点がある。
【0049】本発明において、クロム化合物の使用量
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン、
アミド又はイミドの各使用量は、クロム化合物1mol
当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは
0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01
〜100molの範囲とされる。また、ハロゲン含有化
合物の使用量は、アミン、アミド又はイミドの使用量と
同一の範囲とされる。
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン、
アミド又はイミドの各使用量は、クロム化合物1mol
当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは
0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01
〜100molの範囲とされる。また、ハロゲン含有化
合物の使用量は、アミン、アミド又はイミドの使用量と
同一の範囲とされる。
【0050】本発明においては、クロム化合物(a)、
アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種以上の化
合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハ
ロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):
(c):(d)は、1:0.1〜10:1〜100:
0.1〜20が更に好ましく、1:1〜5:5〜50:
1〜10が特に好ましい。斯かる特定条件の採用によ
り、例えばエチレン低重合体として、ヘキセンを90%
以上の収率(全生成量に対する割合)で製造することが
出来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99
%以上に高めることが出来る。
アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種以上の化
合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハ
ロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):
(c):(d)は、1:0.1〜10:1〜100:
0.1〜20が更に好ましく、1:1〜5:5〜50:
1〜10が特に好ましい。斯かる特定条件の採用によ
り、例えばエチレン低重合体として、ヘキセンを90%
以上の収率(全生成量に対する割合)で製造することが
出来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99
%以上に高めることが出来る。
【0051】反応温度は、通常0〜250℃、好ましく
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
までの圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1
分から20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とさ
れる。反応形式は、回分式、半回分式または連続式のい
ずれであってもよい。
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
までの圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1
分から20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とさ
れる。反応形式は、回分式、半回分式または連続式のい
ずれであってもよい。
【0052】また、反応時に水素を共存させるならば、
副生するポリマーの形状を粉末状にすることができるた
め、後述するように触媒成分の除去と副生ポリマーの分
離除去を同時に行うことができる。共存させる水素の量
は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/c
m2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲とさ
れる。
副生するポリマーの形状を粉末状にすることができるた
め、後述するように触媒成分の除去と副生ポリマーの分
離除去を同時に行うことができる。共存させる水素の量
は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/c
m2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲とさ
れる。
【0053】本発明においては、α−オレフインの低重
合を行い、触媒成分を含有する反応液を酸化性ガスで酸
化処理して、触媒成分を沈殿させて除去する。本発明で
使用する酸化性ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、
二酸化塩素(ClO2)、塩素、酸化窒素(N2O、N
O、N2O3、N2O4)等が挙げられ、これらは窒素、ア
ルゴンその他の不活性気体との混合物として使用するこ
ともできる。経済性及び安全性等の点から酸素、又は酸
素と不活性気体との混合物が好ましく、特に空気が好ま
しい。
合を行い、触媒成分を含有する反応液を酸化性ガスで酸
化処理して、触媒成分を沈殿させて除去する。本発明で
使用する酸化性ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、
二酸化塩素(ClO2)、塩素、酸化窒素(N2O、N
O、N2O3、N2O4)等が挙げられ、これらは窒素、ア
ルゴンその他の不活性気体との混合物として使用するこ
ともできる。経済性及び安全性等の点から酸素、又は酸
素と不活性気体との混合物が好ましく、特に空気が好ま
しい。
【0054】酸化性ガスによる酸化処理方法としては、
例えば、(1)触媒成分を含有する反応液を酸化性ガス
雰囲気下に保持する方法、(2)触媒成分を含有する反
応液中に酸化性ガスを導入する方法、等が挙げられる。
上記(1)の酸化処理方法の場合は、触媒成分を含有す
る反応液を、例えば0.1〜100vol%、好ましく
は0.1〜20vol%濃度の酸化性ガス雰囲気下に、
0〜100℃、好ましくは10〜80℃で、0.02〜
50時間、好ましくは0.5〜24時間保持することに
より、触媒成分を沈殿させることができる。
例えば、(1)触媒成分を含有する反応液を酸化性ガス
雰囲気下に保持する方法、(2)触媒成分を含有する反
応液中に酸化性ガスを導入する方法、等が挙げられる。
上記(1)の酸化処理方法の場合は、触媒成分を含有す
る反応液を、例えば0.1〜100vol%、好ましく
は0.1〜20vol%濃度の酸化性ガス雰囲気下に、
0〜100℃、好ましくは10〜80℃で、0.02〜
50時間、好ましくは0.5〜24時間保持することに
より、触媒成分を沈殿させることができる。
【0055】また、上記(2)の酸化処理方法の場合
は、触媒成分を含有する反応液中に、例えば0.01〜
20vol%、好ましくは0.1〜10vol%濃度の
酸化性ガスを、0〜100℃、好ましくは10〜80℃
で、0.01〜50時間、好ましくは0.01〜2時
間、例えばバブリング等により導入することにより、触
媒成分を沈殿させることができる。
は、触媒成分を含有する反応液中に、例えば0.01〜
20vol%、好ましくは0.1〜10vol%濃度の
酸化性ガスを、0〜100℃、好ましくは10〜80℃
で、0.01〜50時間、好ましくは0.01〜2時
間、例えばバブリング等により導入することにより、触
媒成分を沈殿させることができる。
【0056】いずれの方法においても、過酸化物ができ
るだけ生成しないような条件を上記範囲から適宜選ぶこ
とが重要である。また、過酸化物が生成しないように酸
化防止剤等の共存下で反応液を酸化処理してもよい。酸
化防止剤としては、キノン類、芳香族アミン類、フェノ
ール誘導体、ホスホン酸、エステル類、イオウ化合物、
リン化合物、イオウ−リン化合物、セレン化ジアルキル
化合物、フェノチアジン等が挙げられる。
るだけ生成しないような条件を上記範囲から適宜選ぶこ
とが重要である。また、過酸化物が生成しないように酸
化防止剤等の共存下で反応液を酸化処理してもよい。酸
化防止剤としては、キノン類、芳香族アミン類、フェノ
ール誘導体、ホスホン酸、エステル類、イオウ化合物、
リン化合物、イオウ−リン化合物、セレン化ジアルキル
化合物、フェノチアジン等が挙げられる。
【0057】本発明においては、上述した酸化処理によ
り反応液中のクロム化合物が酸化されるため触媒の形態
が変化し、その結果溶解度が低下するため沈殿となって
分離するものと推定される。本発明の酸化処理により除
去される触媒成分は、使用する酸化性ガスの種類によっ
て異なるが、主として、クロム化合物(a)とアルキル
アルミニウム化合物(c)等である。
り反応液中のクロム化合物が酸化されるため触媒の形態
が変化し、その結果溶解度が低下するため沈殿となって
分離するものと推定される。本発明の酸化処理により除
去される触媒成分は、使用する酸化性ガスの種類によっ
て異なるが、主として、クロム化合物(a)とアルキル
アルミニウム化合物(c)等である。
【0058】本発明において、触媒成分の除去は、任意
の段階で行うことが出来る。従って、触媒成分を含有す
る反応液は、必ずしも、反応系から導出された直後の反
応液に限定されず、α−オレフイン低重合体の主成分お
よび/または溶媒を蒸留分離した後の反応液であっても
よい。
の段階で行うことが出来る。従って、触媒成分を含有す
る反応液は、必ずしも、反応系から導出された直後の反
応液に限定されず、α−オレフイン低重合体の主成分お
よび/または溶媒を蒸留分離した後の反応液であっても
よい。
【0059】本発明においては、酸化性ガスで酸化処理
することにより触媒成分が沈殿してくるので、、反応液
中の副生ポリマーの分離除去と同時に行うことができ
る。沈殿した触媒成分や副生ポリマーの分離除去は、公
知の固液分離装置を適宜使用し、副生ポリマーを溶融さ
せることなく行われる。固液分離装置としては、濾過機
または遠心分離機を使用するのが好ましい。
することにより触媒成分が沈殿してくるので、、反応液
中の副生ポリマーの分離除去と同時に行うことができ
る。沈殿した触媒成分や副生ポリマーの分離除去は、公
知の固液分離装置を適宜使用し、副生ポリマーを溶融さ
せることなく行われる。固液分離装置としては、濾過機
または遠心分離機を使用するのが好ましい。
【0060】一方、触媒成分が除去された反応液は、特
に、後処理工程を必要とすることなく、公知の蒸留装置
を使用してα−オレフイン低重合体と溶媒とに蒸留分離
される。回収されたα−オレフイン低重合体は必要に応
じて精製され、目的とする成分を高純度で回収すること
ができる。また、回収された溶媒は更に脱水工程を経る
ことなく、反応系に循環使用することが出来る。
に、後処理工程を必要とすることなく、公知の蒸留装置
を使用してα−オレフイン低重合体と溶媒とに蒸留分離
される。回収されたα−オレフイン低重合体は必要に応
じて精製され、目的とする成分を高純度で回収すること
ができる。また、回収された溶媒は更に脱水工程を経る
ことなく、反応系に循環使用することが出来る。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により更
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 150℃の乾燥器で加熱乾燥した2Lのオートクレーブ
を熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。このオート
クレーブには破裂板を備えた触媒成分フィード管を取り
付けておいた。n−ヘプタン( 486ml) 、2,5−
ジメチルピロール(0.30mmol)のn−ヘプタン
溶液、トリエチルアルミニウム(1.52mmol)の
n−ヘプタン溶液、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン(0.50mmol)のn−ヘプタン溶液をオートク
レーブの胴側に仕込み、一方、触媒成分フィード管にク
ロム(III) 2−エチルヘキサノエート(0.10mmo
l)のn−ヘプタン溶液を仕込んだ。n−ヘプタンの全
体量は500mlであった。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 150℃の乾燥器で加熱乾燥した2Lのオートクレーブ
を熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。このオート
クレーブには破裂板を備えた触媒成分フィード管を取り
付けておいた。n−ヘプタン( 486ml) 、2,5−
ジメチルピロール(0.30mmol)のn−ヘプタン
溶液、トリエチルアルミニウム(1.52mmol)の
n−ヘプタン溶液、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン(0.50mmol)のn−ヘプタン溶液をオートク
レーブの胴側に仕込み、一方、触媒成分フィード管にク
ロム(III) 2−エチルヘキサノエート(0.10mmo
l)のn−ヘプタン溶液を仕込んだ。n−ヘプタンの全
体量は500mlであった。
【0062】先ず、オートクレーブを80℃に加熱し、
次いで80℃でエチレンを触媒成分フィード管より導入
した。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物
がオートクレーブ胴側に導入されてエチレンの低重合が
開始された。全圧が35kg/cm2 Gとなる迄エチレ
ンを導入し、その後、全圧を35kg/cm2 Gに、温
度を80℃に維持した。すなわち、オートクレーブ内で
処理される見合量のエチレンを連続的に供給して全圧を
35kg/cm2 Gに維持した。
次いで80℃でエチレンを触媒成分フィード管より導入
した。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物
がオートクレーブ胴側に導入されてエチレンの低重合が
開始された。全圧が35kg/cm2 Gとなる迄エチレ
ンを導入し、その後、全圧を35kg/cm2 Gに、温
度を80℃に維持した。すなわち、オートクレーブ内で
処理される見合量のエチレンを連続的に供給して全圧を
35kg/cm2 Gに維持した。
【0063】30分反応後、反応器を冷却し、オートク
レーブの圧力を解除して脱ガスを行った後、窒素雰囲気
下で濾過機によって反応液中の副生ポリマー(56.1
mg)を分離除去して、α−オレフイン低重合体を含む
反応液を回収した。反応液中のα−オレフイン低重合体
の組成をガスクロマトグラフにより分析した結果、触媒
活性は105,357(g−α−オレフィン/g−Cr
・hr)、全生成物中のC6全体の含量は88.5wt
%、C6中の1−ヘキセンの含量は97.9wt%であ
った。
レーブの圧力を解除して脱ガスを行った後、窒素雰囲気
下で濾過機によって反応液中の副生ポリマー(56.1
mg)を分離除去して、α−オレフイン低重合体を含む
反応液を回収した。反応液中のα−オレフイン低重合体
の組成をガスクロマトグラフにより分析した結果、触媒
活性は105,357(g−α−オレフィン/g−Cr
・hr)、全生成物中のC6全体の含量は88.5wt
%、C6中の1−ヘキセンの含量は97.9wt%であ
った。
【0064】反応液(970ml)の一部(200m
l)を窒素雰囲気下で採取し、この採取した反応液を2
0℃、空気雰囲気下で保存した。無色だった反応液は空
気に触れると瞬時に黄変し、しばらくして黄色の沈殿物
が析出した。この反応液を空気雰囲気下に、20℃で1
2時間放置後、沈殿物を濾別し乾燥することにより、赤
褐色の粉末81mgを得た。濾液及び沈殿物中の触媒成
分元素の含有量を高周波プラズマ発光分光装置「ICA
P−88」(日本ジャーレルアッシュ製)により測定
(以下、ICP分析という。)したところ、濾液中には
クロム及びアルミニウム成分は検出されず、全量を沈殿
物として除去することができた。
l)を窒素雰囲気下で採取し、この採取した反応液を2
0℃、空気雰囲気下で保存した。無色だった反応液は空
気に触れると瞬時に黄変し、しばらくして黄色の沈殿物
が析出した。この反応液を空気雰囲気下に、20℃で1
2時間放置後、沈殿物を濾別し乾燥することにより、赤
褐色の粉末81mgを得た。濾液及び沈殿物中の触媒成
分元素の含有量を高周波プラズマ発光分光装置「ICA
P−88」(日本ジャーレルアッシュ製)により測定
(以下、ICP分析という。)したところ、濾液中には
クロム及びアルミニウム成分は検出されず、全量を沈殿
物として除去することができた。
【0065】実施例2 反応液を20℃、空気雰囲気下で保存する代わりに、反
応液に10vol%の酸素を含む窒素ガスを20℃で3
0分間吹き込んだ後、析出した黄色の沈殿物を濾別した
こと以外は、実施例1と同様にして反応及び触媒成分元
素の含有量の測定を行ったところ、濾液中にはクロム及
びアルミニウム成分は検出されず、全量を沈殿物として
除去することができた。
応液に10vol%の酸素を含む窒素ガスを20℃で3
0分間吹き込んだ後、析出した黄色の沈殿物を濾別した
こと以外は、実施例1と同様にして反応及び触媒成分元
素の含有量の測定を行ったところ、濾液中にはクロム及
びアルミニウム成分は検出されず、全量を沈殿物として
除去することができた。
【0066】実施例3 実施例1と同様に低重合反応を行った後、反応液(84
9ml)を真空窒素置換した蒸留装置に窒素雰囲気下で
圧送し、蒸留を行った。蒸留残査(86ml)の一部
(20ml)を窒素雰囲気下で採取し、この採取した蒸
留残査を20℃、空気雰囲気下で保存した。この反応液
を空気雰囲気下に、20℃で12時間放置後、沈殿物を
濾別し乾燥することにより、褐色の粉末53mgを得
た。濾液及び沈殿物中の触媒成分元素の含有量をICP
分析したところ、濾液中にはクロム及びアルミニウム成
分は検出されず、全量を沈殿物として除去することがで
きた。
9ml)を真空窒素置換した蒸留装置に窒素雰囲気下で
圧送し、蒸留を行った。蒸留残査(86ml)の一部
(20ml)を窒素雰囲気下で採取し、この採取した蒸
留残査を20℃、空気雰囲気下で保存した。この反応液
を空気雰囲気下に、20℃で12時間放置後、沈殿物を
濾別し乾燥することにより、褐色の粉末53mgを得
た。濾液及び沈殿物中の触媒成分元素の含有量をICP
分析したところ、濾液中にはクロム及びアルミニウム成
分は検出されず、全量を沈殿物として除去することがで
きた。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、少なくともクロム化合
物、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種以上
の化合物及びアルキルアルミニウム化合物の組み合わせ
から成るクロム系触媒を使用する方法において、反応液
中に含有される触媒成分を効果的に除去し、触媒除去後
の工程の負荷を軽減し得るα−オレフイン低重合体の製
造方法が提供される。
物、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる1種以上
の化合物及びアルキルアルミニウム化合物の組み合わせ
から成るクロム系触媒を使用する方法において、反応液
中に含有される触媒成分を効果的に除去し、触媒除去後
の工程の負荷を軽減し得るα−オレフイン低重合体の製
造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 岡野 丈志 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内 (72)発明者 岩出 慎二 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 クロム系触媒を使用したα−オレフイン
低重合体の製造方法において、クロム系触媒として、少
なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド、イミ
ドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)及びアルキ
ルアルミニウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒
系を使用し、反応溶媒中でα−オレフインの低重合を行
い、次いで、触媒成分を含有する反応液を酸化性ガスで
酸化処理して、触媒成分を沈殿させて除去することを特
徴とするα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項2】 酸化処理が、触媒成分を含有する反応液
を酸化性ガス雰囲気下に保持して行なうものである請求
項1に記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項3】 酸化処理が、触媒成分を含有する反応液
中に酸化性ガスを導入することによって行なうものであ
る請求項1に記載のα−オレフイン低重合体の製造方
法。 - 【請求項4】 クロム系触媒が、少なくとも、クロム化
合物(a)、アミン、アミド、イミドの群から選ばれる
1種以上の化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物
(c)及びハロゲン含有化合物(d)の組み合わせから
成る触媒系である請求項1〜3のいずれかに記載のα−
オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項5】 クロム化合物(a)とアルキルアルミニ
ウム化合物(c)とが予め接触しない態様でα−オレフ
インとクロム系触媒とを接触させる請求項1〜4のいず
れかに記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項6】 α−オレフィンがエチレンであり、α−
オレフイン低重合体が主として1−ヘキセンである請求
項1〜5のいずれかに記載のα−オレフイン低重合体の
製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05455795A JP3503245B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05455795A JP3503245B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08245431A true JPH08245431A (ja) | 1996-09-24 |
JP3503245B2 JP3503245B2 (ja) | 2004-03-02 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP05455795A Expired - Fee Related JP3503245B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
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JP (1) | JP3503245B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4695757B2 (ja) * | 1998-05-19 | 2011-06-08 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 容器に流体を供給するための給送システム |
US8344198B2 (en) | 2003-03-14 | 2013-01-01 | Chevron Phillips Chemical Company Lp | Process to decrease or eliminate corrosion from the decomposition of halide containing olefin catalysts |
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-
1995
- 1995-03-14 JP JP05455795A patent/JP3503245B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3503245B2 (ja) | 2004-03-02 |
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