JP3848615B2 - ステータダンパー回転防止アッセンブリ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステータ内に使用されるダンパーの接線方向の回転を防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転防止装置は、ステータ内に使用されるばねダンパーアッセンブリの接線方向の回転を防止するようにステータ上に配置される。通常、これらの回転防止装置は、ステータ内側空気シールの縁部上に機械加工またはEDM加工された孔またはスロット内に溶接されるピンまたはラグから構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
溶接部は、本質的に、エンジン作動中に亀裂が入り、内部物体損傷(domestic object damage)の危険が生じる。
【0004】
このような内部物体損傷の危険を取り除く、ステータばねダンパーアッセンブリのための改良された回転防止装置が必要とされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の目的は、改良されたステータダンパー回転防止装置を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、内部物体損傷の危険を大幅に低減する、上述したようなアッセンブリを提供することである。
【0007】
本発明のなおさらなる目的は、耐久性を向上させかつ作成が容易な、上述したようなアッセンブリを提供することである。
【0008】
上述した目的は、本発明のステータダンパー回転防止アッセンブリによって、実現される。
【0009】
本発明に従って、エンジンのステータシステムに使用されるダンパーの回転を防止するためのアッセンブリが提供される。アッセンブリは、概略、ダンパーの回転を防止するようにダンパー内のスロットに係合するブロックから成る。ブロックは、ステータシステムの一部を形成する内側空気シール内に加工された溝内に位置する。本発明の好ましい実施態様では、ブロックの側部は、内部物体損傷のどのような危険も効果的に取り除くように、溝の側縁部にろう付けされる。
【0010】
本発明のステータダンパー回転防止アッセンブリの他の詳細、他の目的およびそれに付随する利点は、以下の詳細な説明、同様の参照番号が同様の構成要素を示している付随する図面、において述べられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図面を参照すると、図1は、ステータシステム10を例示する。システム10は、ステータ12と、このステータ12の下部18と嵌合する内側空気シール14と、ステータの下部18と内側空気シール14の表面20との間に位置するダンパー16と、を含む。ダンパー16は、図4において示されるばね式の金属シートダンパーなど、当業技術内で知られるどのような適切なダンパーからも構成することができる。ダンパー16は、回転移動が防止されないと、ステータシステム10が一部として含まれるエンジンの作動中に、接線方向の振動によって、ダンパー16の回転が生じることになる。
【0012】
本発明において、ダンパー16の回転は、ダンパー16内のスロット24内に嵌まるブロック22の存在によって、防止される。図4から理解できるように、ダンパー16は、縦軸と、この縦軸に垂直に位置するスロット24とを有する。組み立て時、ダンパースロット24は、ブロック22に係合し、その後、エンジン作動中は、ブロック22を所定の位置に拘束する。ブロック22とダンパースロット24の壁36との間の係合が、ダンパー22の回転を防止する。
【0013】
図2に示すように、ブロック22は、内側空気シール14内に加工された溝26内に納まる。ブロック22は、好ましくは、内側空気シール14のスパン中央部(mid−span portion)に位置する。これによって、ダンパー16は対称的になるので、どちら向きでも、内側空気シール14に嵌まることができる。溝26は、当業技術内で知られるどのような適切な技術を用いても加工することができる。好ましくは、溝26は、ブロック22の高さhの約50〜65パーセントとなる深さに加工する。溝26の幅は、ブロック22の幅によって決定される。必要があれば、溝26は、実質的に平坦な側縁部38に接続する丸みをつけたまたは円弧状の縁部28を有することができる。円弧状の縁部28は、ブロック22を適切に納めるのを助ける。
【0014】
ブロック22は、当業技術内で知られるどのような適切な金属または非金属材料からも形成することができる。図3に示すように、ブロック22は、面取りした縁部30、32を備える実質的に矩形の断面を有する。縁部30、32は、溝26内にブロック22が位置するのを助けるように面取りする。面取りは、ブロック22がどの程度、溝26に納まるかに依存する。面取りは、溝26の半径部に触れないように十分に行う必要がある。
【0015】
ブロック22を溝26に配置した後、ブロック22を所定の位置に固定するように、ブロック22の各側部34と、対応する溝26の側縁部38とに、一本のろう材を付着させる。ろう材は、当業技術内で知られるどのような適切なろう材からも構成することができ、当業技術内で知られるどのような適切なろう付け技術を用いても付着させることができる。ブロック22は、通常のろう付け作業中に、内側空気シール14にろう付けすることができ、それによって、付加的な作業の必要をなくすことができる。このように形成されるろう付け接合は、ブロックを取り付けるためのより強固な手段である。ろう付け接合がエンジン作動中に破損すると、ブロック22は、溝26内に拘束されることになり、それによって、内部物体損傷の危険は大幅に低減しかつ効果的に取り除かれる。
【0016】
先に説明したように、エンジン作動中、振動は、ダンパー16の回転を引き起こすことになるものである。この回転は、ダンパー16内のスロット24とブロック22との間の相互作用によって防止される。
【0017】
本発明の回転防止装置およびダンパーアッセンブリは、向上した耐久性を有する。さらに、回転防止装置およびダンパーアッセンブリは、容易に再生することができ、多種多様のステータアッセンブリに使用するのに役に立つ。例えば、ダンパースロット24とブロック22の大きさは、いろいろなステータアッセンブリに合わせて変更することができ、それによって、適切なダンパーが適切な内側空気シールに確実に組み付けられ、組み立て誤りがなくなる。生産性は、ブロック22の位置および形状により改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うダンパー回転防止装置、ダンパー、内側空気シール、を有するステータシステムの側面図である。
【図2】本発明の回転防止装置とともに、図1のステータシステムに使用される内側空気シールの斜視図である。
【図3】本発明の回転防止装置の断面図である。
【図4】本発明の回転防止装置を受けるためのスロットとダンパーの斜視図である。
【符号の説明】
10…ステータシステム
12…ステータ
14…内側空気シール
16…ダンパー
22…ブロック
24…スロット
26…溝
28…縁部
30…縁部
32…縁部
34…側部
38…側縁部
Claims (8)
- エンジンに使用するステータシステムであって、
ステータと、
溝が加工された内側空気シールと、
前記内側空気シールと前記ステータとの間に位置し、スロットを有するダンパーと、
エンジン作動中に前記ダンパーの回転を防止するように、前記内側空気シールの前記溝内に位置して前記ダンパー内の前記スロットに係合するブロックと、
を含むことを特徴とするステータシステム。 - 前記ブロックは、前記内側空気シールのスパン中央に位置することを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記ブロックは、高さを有し、前記溝は、前記ブロックの高さの約50〜65%となる深さを有することを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記ブロックは、側部を有し、前記溝は、側縁部を有し、前記ブロックの前記側部は、前記溝の前記側縁部にろう付けされることを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記ブロックは、実質的に矩形の断面と、前記溝内の前記ブロックの配置を容易にするように面取りした2つの縁部と、を有することを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記ブロックは、金属または非金属材料から形成されることを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記溝は、丸みをつけた縁部によって接続される実質的に平坦な側壁を有することを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
- 前記ダンパーは、ばねダンパーから構成されることを特徴とする請求項1記載のステータシステム。
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