JP3847618B2 - 双方向光通信モジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一本の光通信経路素子と光信号とによって双方向の通信を可能にする双方向光通信モジュール、より詳しくは、家庭内通信、電子機器間の通信、およびLAN(Local Area Network)などに使用可能な双方向光通信モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の進展に伴い、光信号を通す光通信経路を有する光通信経路素子によるネットワーク技術が注目されている。光信号を通す光通信経路を有する光通信経路素子とは、例えば、光ファイバーまたはプラスチック光ファイバーのことである。特に、近年、プラスチック光ファイバー(以下、POFと記す)の低損失化および広帯域化に伴い、POFの応用は、家庭内通信および電子機器間の通信に及んでいる。POFは約1mmと大口径である。そのため、POFは、光通信モジュールとの結合が容易である。また、POFの使用により、光ファイバーと光通信モジュールとの簡易な抜き差しが可能な光通信リンクを得ることができる。
【0003】
光ファイバーを伝送媒体として使用し、同一波長の信号光の送受信を行う光通信リンクにおいて、従来は、二本の光ファイバーを用いた全二重方式が主流であった。しかし、二本の光ファイバーを用いると、光通信モジュールの小型化が困難となる、伝送距離が長くなるに伴い光ファイバーにかかるコストが高くなるという問題があった。このため、光ファイバーの使用本数は一本であるけれども、全二重方式の光通信を行うことができる双方向光通信モジュールが提案されている。
【0004】
上記の双方向光通信モジュールにおいては、一本の光ファイバー、つまり同一の光ファイバーによって送信および受信を行う。そのため、通信相手に送信する光(送信光)と、通信相手から受信する光(受信光)との混信を防止することが重要である。
【0005】
上記の混信は、主に、下記に説明する4つの場合において発生する。
【0006】
(1)光ファイバーに送信光が入射するとき、光ファイバーの端面で送信光が反射した場合。(この反射のことを、以下、近端反射と記す。)
(2)光ファイバー内から、通信相手が受信する受信光が出射するときに、その出射する光が光ファイバーの端面で反射する場合。(この反射のことを、以下、遠端反射と記す。)
(3)通信相手の双方向光通信モジュールにおいて、不要な光の反射が起きる場合(この反射のことを、以下、相手モジュール反射と記す。)
(4)双方向光通信モジュール内において、内部散乱光が発生する場合。(この双方向光通信モジュール内において発生する内部散乱光のことを、以下、内乱光と記す。)
上記4つの場合のうち、特に、双方向光通信モジュール内の散乱は、予期が難しい。そのため、(4)の内乱光による混信を確実に低減することは、困難であった。
【0007】
光ファイバー、例えばPOFを電子機器間の通信などに用いる場合、約1mという比較的短い距離の通信を行う。このような通信の場合、光ファイバーから出射する光が、人の目を傷つける可能性がある。ゆえに、上記のような通信の場合、人の目に対する安全性(アイセーフティ)を考慮しなければならない。アイセーフティへの配慮から、上記のような通信の場合は、送信光量(光ファイバーからの出射光量)を低く設定しなければならない。
【0008】
ところで、光通信モジュールの光源には、一般に、半導体レーザーを使用する。以下に、光通信モジュールの光源として半導体レーザーを使用するときの注意点を記す。
【0009】
図18は、光出力が飽和しない領域における、半導体レーザーの駆動電流と光出力との関係を示している。光出力が飽和しない領域においては、二本の直線の折れ線によって、駆動電流と光出力との関係を近似することができる。図18のグラフは、光出力を縦軸、駆動電流を横軸にとったグラフである。二本の直線を比較すると、直線の傾きは両方とも正であるけれども、傾きの大きさは異なる。図18によると、光出力を縦軸、駆動電流を横軸にとったとき、両者は、原点から始まって、直線関係を示す。しかし、ある一定の値を境に、直線の傾きが大きくなる。図18には、原点から傾きが変化するまでの領域をB、傾きが大きく変化した後の領域をAと表記している。また、Aの領域の直線を延長し、横軸と交わる点をIthと示している。このIthとは、閾値電流のことである。図18にAと記載した領域はレーザー発振の領域、Bと記載した領域は自然放出の領域とおおよそ表現することができる。
【0010】
バイアス電流として、Ithの値より大きい電流をとってパルス入力した場合、パルス信号の「0」においても光出力が大きくなる。そのため、消光比が高くなる。逆に、バイアス電流としてIthよりも小さい電流をとると、発振遅延によるパルス幅の減少(duty比の変化)が生じてしまう。ゆえに、通常は、バイアス電流をIth近傍に設定する。バイアス電流をIth近傍に設定した場合、パルス信号が「0」でも自然放出光があるため、その自然放出光とパルス信号が「1」の時の光出力との比から消光比を決定する。例えば、自然放出光が0.3mWの半導体レーザーの場合において、消光比を10以上とするには、最大出力(パルス信号が「1」の時の出力)を3mW以上に設定する必要がある。このように、duty比の変化および消光比に注意を払う必要がある。
【0011】
光ファイバーを電子機器間の通信などに用いる場合、安全性(アイセーフティ)を考慮しなければならない。アイセーフティへの配慮から、送信光量を低く設定しなければならない。光源として半導体レーザーを用いる場合、送信光量を低く設定するための方法として、まず、半導体レーザーの出力を低下させるという方法がある。しかし、半導体レーザーの出力を低下させると、上記の注意点に記載した消光比を満足することが困難となる。また、バイアス電流を低下させると、duty比が変化し、通信を行う上で問題となる。ゆえに、半導体レーザーの出力を低下させることによって送信光量を低く設定しようとすると、消光比およびduty比の問題が発生し、満足な結果を得ることができない。
【0012】
光源として半導体レーザーを用いる場合、送信光量を低く設定するための、他の方法としては、半導体レーザーから出射する光と光ファイバーとの結合効率(送信効率)を低くするという方法がある。
【0013】
上記の送信効率を低くする方法には、以下、(ア)(イ)に示す2つの方法がある。(ア)光透過率の低いフィルターまたは偏光素子を使って光量を低下させるという方法。(イ)発光素子からの出射光を集光して、光ファイバーに光を結合させるときに送信レンズというレンズを用いる。その送信レンズのレンズ径を小さくすることにより、出射角度の大きい光線をカットするという方法。
【0014】
上記(ア)の方法を用いると、混信発生の場合(3)の相手モジュール反射による混信が増加する。ゆえに、一本の光ファイバーでの全二重通信に(ア)の方法を適用することは困難である。また、(ア)の方法は、部品点数が増えるなどの問題点もあった。このため、一本の光ファイバーでの全二重通信には、(イ)の方法を用いるのが一般的である。
【0015】
しかし、この(イ)の方法では、実際に送信に寄与しない光(送信レンズがカットした光)が増加する。そのため、混信発生の場合(4)の内乱光による混信が増加しやすいという問題があった。特に、一本の光ファイバーにより全二重通信を行うためには、光ファイバーから出射する受信光を効率良く受光素子に結合させる必要がある。しかし、受信効率を高くすると、同時に近端反射や内乱光による光も効率良く受信してしまい、混信がさらに増加するという問題があった。
【0016】
従来の光通信モジュールとしては、特開平11−237535号公報および特開2001−116961号公報に開示の光通信モジュールがある。以下、これらの光通信モジュールについて説明する。
【0017】
図19を用いて、特開平11−237535号公報に記載の光通信モジュールについて説明する。この光通信モジュールは、送信光108の反射光117が受光面である受光素子105に入射しないように、送信光108の角度を調整したものである。発光素子104は、光を発し、少なくともその一部を送信光108として送信する。送信レンズ106は、発光素子104が発した光を集光し、送信光108とする。集光後、送信光108は、立上げミラー110に反射し、光路を変換する。その光路変換後、送信光108は、光ファイバー102に入射する。光ファイバー102から出射する受信光109は、光ファイバー102に対向した位置にある受光素子105と結合する。この光通信モジュールでは、送信レンズ106から出て光ファイバー102で反射した反射光117が、受光素子105の受光面以外の部分に照射するようにしている。つまり、光ファイバー102から受信光109が出射する方向とは異なる方向から、送信光108を光ファイバー102に入射している。このように送信光108を入射することにより、反射光117は受光素子105の受光面以外の部分に照射する。その結果、近端反射による混信を防止することができる。
【0018】
図20を用いて、特開2001−116961号公報に記載の光通信モジュールについて説明する。この光通信モジュールにおいては、遮光板207を用いている。発光素子204が発した光の少なくとも一部である送信光208は、まず、送信レンズ206に集光され、次に、光ファイバー202に結合する。一方、光ファイバー202から放射する受信光209は、受信レンズ224により集光され、次に、受光素子205に結合する。送信部と受信部との間には、金属などで形成された遮光板207が存在する。送信光208が光ファイバー202に結合するとき、送信光208の一部は光ファイバー202で反射する。その反射する光が受光素子205に結合するのを、遮光板207は防止する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図19に示す特開平11−237535号公報に開示の方法によって、受光素子105に反射光117が入射しないようにするときは、送信光108を光ファイバー102の光軸に対して大きく傾斜させる必要がある。送信光108を光ファイバー102の光軸に対して大きく傾斜させると、送信光108は光ファイバー102に結合する時の開口数(NA)が大きくなる。さらに、一方向に偏った送信光108が光ファイバー102に入射することになる。つまり、送信光108は、低次のモードが無く高次のモードのみでの励振となる。
【0020】
上記のように開口数(NA)が大きいと、光ファイバー102内でのモード分散の影響が大きくなる。そのため、伝送帯域が狭くなる、光ファイバー102内の伝送損失が大きくなるという問題点がある。
【0021】
また、一方向に偏った送信光108を光ファイバー102に結合させると、次のような問題がある。光ファイバー102が短いとき、送信光108が定常状態となる前に光ファイバー102から出射することから、その出射する光には、低次モードがほとんど存在しないこととなる。その結果、光ファイバー102から出射する光に偏りが生じる。また、出射する光の分布は、光ファイバー102の中心部からの出射光量が少ないリング状の分布となる。このような光の偏りおよび光の分布は、相手側モジュールの受信効率に影響を与えるという問題を引き起こす。
【0022】
送信光108の光ファイバー102への入射角度を小さくした場合は、次のような問題が発生する。送信レンズ106により蹴られた光、言い換えれば、送信レンズ106の外周部を通過した光が、光ファイバー102や光ファイバープラグに照射し、反射する。その反射した光は、内乱光の原因となりやすいという問題がある。
【0023】
特開2001−116961号公報に開示された、図20に記載の遮光板107を用いて送信部と受信部を分離する方法では、光ファイバー102の領域のうち、遮光板107の厚み分が使用できない。そのため、受信効率が低くなるという問題が発生する。また、部品点数が多くなりコストが高くなることも問題である。さらに、送信レンズ106に蹴られた光、つまり、送信レンズ106の外周部を通過した光が、光ファイバー102や光ファイバープラグに照射し、反射する。その反射した光は、内乱光の原因となりやすいという問題がある。
【0024】
特にPOFを用いた光通信モジュールでは、上記アイセーフティの問題および消光比の関係から、送信レンズ106を小径にすることによって、光ファイバー102に結合する送信光を減少させる必要がある。そのような方法で送信光を減少させると、送信レンズ106の外周部を通過する光が多くなる。その結果、従来の双方向光通信モジュールでは、送信レンズ106の外周部を通過した光は、迷光となり、内乱光の原因となるという問題がある。なお、ここで言う迷光とは、発光素子から出射する光のうち、送信レンズ106が光ファイバーに結合させなかった光のことである。
【0025】
迷光を低減させる方法として、特開昭61−122614号公報には、光アイソレータに用いるコリメータレンズに遮光物を取り付ける方法が開示されている。すなわち、半導体レーザーとコリメータレンズとの間に遮光物を挿入することによって、レンズ内で発生する迷光を低減している。さらに、迷光が半導体レーザーに戻ることも防止し、半導体レーザーが安定して駆動するようにしている。
【0026】
しかしながら、上記方法は、自らが発した光が元に戻るのを防止するものであり、双方向光通信モジュールのように、受光素子への混信を防止できるものではない。また、レンズ内での迷光を低減するものであり、光通信モジュール内での迷光、および光ファイバープラグ等での散乱光を防止できるものではない。また、半導体レーザーの発光点は微小なものであり、上記方法では、この微小な発光点への戻り光を防止すれば良い。しかし、双方向光通信モジュールでは、受信光の分離も行う必要があるため、内乱光の低減はより困難である。さらには、内乱光と送信光との分離もより明確に行う必要がある。また、遮光物を挿入する場合、その遮光物の挿入精度、遮光物の管理、遮光物の接着、遮光物の経時変化による劣化などにも注意する必要がある。そのため、よりコストを必要とし、双方向光通信モジュールの性能にも問題となる。
【0027】
本発明は、これらの課題を鑑みなされたものであって、その目的は、一本の光ファイバーなどのような光通信経路素子により双方向通信が可能であって、送信光と迷光とを分離してクロストークを低減し、受信効率が高い双方向光通信モジュールを提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明の双方向光通信モジュールは、上記課題を解決するために、光信号を通す光通信経路を有する光通信経路素子を一本用いて、発光素子から上記光通信経路素子の一端面における上記光通信経路に光を入射させることで光信号を送信するとともに、受光素子で、上記光通信経路素子の同じ一端面における上記光通信経路から出射される受信光を受光することで光信号を受信し、それによって相手局と双方向に通信を行う双方向光通信モジュールにおいて、上記発光素子と上記光通信経路の端面との間に送信レンズを設け、該送信レンズには発光素子からの送信光が入射し、該送信レンズを通過する上記送信光は、上記光通信経路素子の端面における上記光通信経路に入射し、上記送信レンズの外周に連続して光発散部を形成することで、該光発散部を通過する光の少なくとも一部を、上記光通信経路および上記光通信経路素子の端面に入射させないことを特徴としている。
【0029】
上記構成によれば、上記発光素子が発した光を、送信対象であると、送信対象でないとに分離するということを明確に行うことができる。その分離の明確さは、アイセーフティに必要な条件を満たすための手段の1つとして、送信効率を低下させるために、送信レンズに小径のレンズを使用したときに、効果的となる。つまり、小径のレンズの使用によって送信対象でない光である迷光が発生しても、本発明により、迷光を制御することができる。その結果、発光素子の出力を十分高く保って消光比を十分な大きさとしても、アイセーフティのための条件を満たす双方向光通信モジュールを得ることができる。
【0030】
また、上記の構成によれば、送信対象でない光の少なくとも一部の光が、光通信経路素子の端面および光通信経路に照射しない。つまり、光通信経路素子の端面および光通信経路に、送信対象でない光の少なくとも一部の光が照射しないようにする。そのため、送信対象でない光の少なくとも一部の光が、光通信経路素子の端面または光通信経路で反射することが減少する。そのような反射光が減少すると、そのような反射光が受光素子に入射することが抑制されるので、送信対象でない光と受信光との混信を効果的に抑制することができる。上記のような混信とは、例えば、上記の反射光が受光素子に入って、本来の受信光との間で混信することである。
【0031】
また、上記の構成によれば、送信レンズの外周に連続して光発散部を形成することにより、送信レンズが集光せずその外周を通過する光を制御することができる。つまり、上記の構成による効果に加えて、発光素子が放射するすべての光を、簡単な構成で制御することが可能となる。
【0032】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を吸収する遮蔽部材を配置することを特徴としている。
【0033】
上記構成によれば、遮蔽部材は、光発散部を通過した少なくとも一部の光を吸収する。その結果、双方向光通信モジュール内において、複数回散乱し受光素子に結合するという迷光が減少する。その結果、上記の構成による効果に加えて、内乱光による混信をさらに減少させることができる。
【0034】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を反射する遮蔽部材を配置することを特徴としている。
【0035】
上記構成によれば、遮蔽部材は、光発散部を通過した少なくとも一部の光を反射する。その結果、双方向光通信モジュール内において、複数回散乱し受光素子に結合するという迷光が減少する。その結果、上記の構成による効果に加えて、内乱光による混信をさらに減少させることができる。
【0036】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を、プリズム、レンズで構成することを特徴としている。
【0037】
上記構成によれば、光発散部をプリズム、レンズで構成する。プリズムまたはレンズは、送信に寄与しない光を屈折させる。この屈折により、送信光と迷光との分離を明確にする。その結果、上記の構成による効果に加えて、内乱光による混信をさらに減少させることができる。また、プリズムは角度調節が、レンズは曲率の調節が容易である。ゆえに、送信光と迷光との分離を容易に最適化することができる。また、双方向光通信モジュールの設計者は、それぞれの双方向光通信モジュールにあった、最適のものを光発散部に採用することができる。
【0038】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズと光発散部とを同一材料で一体的に形成することを特徴としている。
【0039】
上記構成によれば、送信レンズと光発散部とを同一材料で一体的に形成するため、部品の数を減らすことができる。その結果、上記の構成による効果に加えて、経時劣化が少なく、安価で小型の双方向光通信モジュールを得ることができる。また、そのように部品点数の増加を防ぐことによって、製造工程を簡略化することができる。
【0040】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、第1面と該第1面の裏面である第2面とを有する反射面を備え、上記第1面と第2面は共に光を反射し、上記第1面は上記光通信経路素子の端面と向かい合い、受信光を反射して、その反射した受信光を受光素子に集光し、上記第2面は、第2面に照射する光を反射して、第2面に照射する光が受光素子に照射するのを防ぐことを特徴としている。
【0041】
上記構成によれば、反射面は、第1面および第1面の裏面である第2面を持つ。また、第1面は、受信光を反射して、その反射した受信光を受光素子に集光する。さらに、第2面は、第2面に照射する光を反射して、第2面に照射する光が受光素子に照射するのを防ぐ。その結果、上記の構成による効果に加えて、受信面である第1面の反対側から来る受信光以外の光を反射し、受信光以外の光が受光素子に結合するのを減少させることができる。つまり、1つの反射面を設けることによって、受信光の受信をする第1面の機能と、第2面に照射する光を反射する第2面の機能との両方の機能を反射面が果たす。その結果、受信光以外の光が受光素子に結合して発生する混信をより容易に減少させることができる。
【0042】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端面で反射した光を遮光する遮光部を、上記反射面の第2面に設けることを特徴としている。
【0043】
上記構成によれば、反射面の第2面に遮光部を設ける。そのため、光通信経路素子で反射した光、例えば送信対象である光が光通信経路素子で反射した光を遮光し、受光素子への結合を防止することができる。ゆえに、上記の構成による効果に加えて、近端反射による混信をより効果的に減少させることができる。
【0044】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記反射面が形成される部位と上記送信レンズと上記光発散部とを同一材料で一体的に形成することを特徴としている。
【0045】
上記構成によれば、反射面が形成される部位と送信レンズ光発散部とを同一材料で一体的に形成するため、部品の数を減らすことができる。その結果、上記の構成による効果に加えて、経時劣化が少なく、安価で小型の双方向光通信モジュールを得ることができる。また、そのように部品点数の増加を防ぐことによって、製造工程を簡略化することができる。
【0046】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズと光通信経路素子との間にプリズムを設置し、上記送信レンズを透過した光を第1送信光として、光通信経路の外周方向から第1送信光が入射するように、そのプリズムが第1送信光を屈折させることを特徴としている。
【0047】
上記構成によれば、プリズムは、光通信経路に第1送信光が結合するように、第1送信光を屈折させる。その屈折により、第1送信光の光路を調節する。つまり、反射面に極めて近いところを第1送信光が通過するように、第1送信光を制御することができる。さらに、第1送信光は、光通信経路の外周方向から光通信経路に入射する。その「外周方向から」とは、言い換えると、送信時に入射する端面に対向する面を想定すると、その対向する面の領域の外から、ということである。例えば、光通信経路素子として光ファイバーを用いた場合を考えると、光ファイバー(光ファイバーの光通信経路)の外周方向から、第1送信光が光ファイバーに入射する。その結果、上記の構成による効果に加えて、送信領域を小さくし、その分受信領域を大きくすることができる。
【0048】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端
面の形状を光軸に対して傾斜させ、光通信経路素子の断面が傾斜によって鈍角となる側が、光通信経路素子に第1送信光が入射する側となるように、光通信経路素子を固定することを特徴としている。
【0049】
上記構成によれば、光通信経路素子の端面の形状を光軸に対して傾斜させており、光通信経路素子の断面が傾斜によって鈍角となる側が、光通信経路素子に第1送信光が入射する側となるように、光通信経路素子を固定している。このように傾斜して固定すると、光通信経路素子の端面で遠端反射する光の方向が変わる。その結果、上記の構成による加えて、遠端反射による混信をさらに減少させることができる。
【0050】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端面の形状を球面とすることを特徴としている。
【0051】
上記構成によれば、光通信経路素子の端面の形状は球面である。このような球面であると、光通信経路素子の端面で遠端反射する光の方向が変わる。その結果、上記の構成による効果に加えて、遠端反射による混信を減少させることができる。また、光通信経路素子の断面を傾斜させたときは、光通信経路素子を固定する側を考慮した。しかし、光通信経路素子の端面の形状を球面とすると、光通信経路素子を固定する側を考慮しなくてよいという長所がある。
【0052】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズは、複数のレンズを含むことを特徴としている。
【0053】
上記構成によれば、送信レンズが複数のレンズを含んでいる。普通、送信レンズは1つのレンズを含んでいる。しかし、送信レンズが複数のレンズを含んでいてもよい。例えば、送信レンズが第1送信レンズと第2送信レンズとを含んでもよい。その結果、上記の構成による効果に加えて、レンズの集光する能力を増加させ、使用可能な発光素子の種類を増加させることができる。例えば、送信レンズが第1送信レンズと第2送信レンズとを含んでいる場合、半導体レーザーよりも放射角が広く発光部面積が大きい発光ダイオード(LED)を、発光素子として使用することができる。
【0054】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記反射面と受光素子との間に、受信光を集光する受信レンズを設置することを特徴としている。
【0055】
上記構成によれば、反射面と受光素子との間に、受信光を集光する受信レンズを設置する。その結果、上記の構成による効果に加えて、反射面が集光した受信光を、受信レンズがさらに集光し、受信効率を向上させることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1から図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0057】
なお、本発明を、下記の実施の形態に限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0058】
図1は、双方向光通信リンクの構成を示している。双方向光通信リンク3は、伝送するデータ信号に基づいて、伝送に適した変調光を双方向に伝送するための光ファイバー2を備えている。また、双方向光通信リンク3は、光ファイバー2の両端に、各双方向光通信モジュール1を一台ずつ備えている。なお、光ファイバー2とは、光信号を通す光通信経路を有する光通信経路素子の1つである。
【0059】
図2は、本発明の実施の形態における、双方向光通信モジュールを示している。双方向光通信モジュール1には、光通信経路素子である光ファイバー2が接続されている。光ファイバー2の先端を双方向光通信モジュール1に接着・固定するには、光ファイバープラグ26を用いる。つまり、光ファイバープラグ26は、光通信経路素子の端面の少なくとも一部を構成する。双方向光通信モジュール1の一部であるレセプタクル27の凹部に、光ファイバー2の先端を差し込むことにより、光ファイバー2と双方向光通信モジュール1とが光学的に結合する。
【0060】
双方向光通信モジュール1は、発光素子4と、受光素子5と、第1送信光制御部である送信レンズ6と、受信光制御部である反射ミラー7と、光学部材10と、プリズム11と、サブマウント12と、ステム13と、モニタ用フォトダイオード14と、送信部カバー15と、遮光部16と、電極21と、発散部25と、レセプタクル27とを有している。
【0061】
ステム13上には、受光素子5、光学部材10、電極21、サブマウント12およびモニタ用フォトダイオード14を位置合わせし、配置する。ステム13は、図示しない回路に電気的に接続される。
【0062】
また、送信レンズ6、第2送信光制御部である発散部25、電極21、および受信光制御部である反射ミラー7は、光学部材10上に存在する。また、光ファイバー2から出射する受信光を受信できるように、光ファイバープラグ26の横に反射ミラー7を設置する。また、反射ミラー7の上部には、発光素子4が発する光のうちの送信対象の光である第1送信光8を送信するためのスペースを用意する。さらに、反射ミラー7には、発光素子4の側から受光素子5に向かって進む光を遮蔽する役割がある。
【0063】
また、光ファイバー2の光軸と、発光素子4の出射光の中心線とは平行である。送信レンズ6の光軸は、発光素子4の出射光の中心線と一致している。つまり、光ファイバー2の光軸、発光素子4の出射光の中心線、および送信レンズ6の光軸は平行である。このように、1つのステム13上に、発光素子4、受光素子5および光学部材10を、それぞれ光ファイバー2の光軸と平行に配置することによって、双方向光通信モジュール1の組み立てが容易となる効果がある。
【0064】
なお、本実施の形態では、上記のように、発光素子4、受光素子5および光学部材10を、それぞれ光ファイバー2の光軸と平行に配置している。しかし、平行でない配置としてもよい。例えば、発光素子4の発振を安定化するために、発光素子4の光軸を光ファイバー2の光軸に対して傾けることによって、発光素子4からの出射光が光ファイバー2で反射して再び発光素子4に戻ることを防止することも可能である。
【0065】
発光素子4は、サブマウント12上に配置する。発光素子4は、データ信号に基づく変調光である送信光を生成する。発光素子4が生成した光は、発光素子4の放射角にしたがって、放射状に発散する。その後、その発散した光を、送信レンズ6が任意の開口数に変換し、集光する。集光した光は、第1送信光8として光学部材10を通過する。その後、第1送信光8は、プリズム11を通過し、光ファイバー2に結合する。
【0066】
サブマウント12は、炭化ケイ素(SiC)などの放熱特性に優れた素材でできている。受光素子5は、光ファイバー2からの受信光9を受光する。送信レンズ6は、発光素子4が出射する光を集光して、第1送信光8を光ファイバー2に結合させる。発散部25は、発光素子4から出射する光の一部(第2送信光)を発散させて、内乱光や近端反射による混信を低減させる。光学部材10には、光ファイバー2の光軸に対して傾斜を持つプリズム11がある。そのプリズム11は、第1送信光8が出射する面に存在し、第1送信光8を屈折させる。その屈折を受けた後、第1送信光8は光ファイバー2に入射する。
【0067】
光ファイバー2から出射する受信光9は、反射ミラー7(受信光制御部)の第1面で反射する。反射ミラー7は曲率を有する。反射ミラー7の曲率は、反射ミラー7が受信光9を集光し、その集光された光が受光素子5に結合するように曲率の設定すればよい。本実施の形態においては、反射ミラー7の曲率はR=2.2mmである。
【0068】
また、受信光制御部である反射ミラー7は、光を反射させる薄膜である。つまり、図20の遮光板207よりも、上記の薄膜(反射ミラー7)は薄い。そのような薄膜によって、受信光制御部である反射ミラー7を構成すると、薄膜の厚みによる損失を大幅に減少することができる。
【0069】
なお、ステム13、送信部カバー15、およびレセプタクル27の表面(内面)は、余分な散乱光を低減できる、黒色などの光吸収率の高い色とすることが好ましい。
【0070】
図2のように、第1送信光8と受信光9とを光ファイバー2の口径内で空間的に分離する場合、受信光9の中には、第1送信光8が入射する位置から出射するものがある。しかし、そのような位置から出射する受信光9は、受光素子5に結合しない。そのような第1送信光8が入射する位置から出射する受信光9を考慮すると、光ファイバーの光軸に垂直な断面の面積のうち、光ファイバー2への入射に第1送信光8が使用する部分は小さい方がよい。また、光ファイバー2への入射に第1送信光8が使用する部分を小さくするためには、第1送信光8が入射する位置を、光ファイバー2の外周部の近傍とするのが良い。上記のように光ファイバー2への入射に第1送信光8が使用する部分を小さくすると、第1送信光8が入射する位置から出射する受信光9が減少する。つまり、受光素子5に結合しない受信光9が減少する。その結果、効率良く、受光素子5に受信光9を結合できる。
【0071】
また、受信光制御部である反射ミラー7の一部には、受信光9を受信する面の反対側の面に、遮光部16を設けている。なお、ここに言う受信光を受信する面とは、受信光制御部の第1面のことである。また、受信光を受信する面の反対側の面とは、受信光制御部の第2面のことである。
【0072】
遮光部16は、光ファイバー2に接触または近接するように配置する。遮光部16の役割は、光通信経路素子である光ファイバー2の端面で反射した光を遮光して、その光ファイバー2の端面に反射した光が受光素子5に結合するのを防ぐことである。このような遮光により、近端反射による混信を防止することができる。
【0073】
なお、ここでは、上記遮光部16は反射ミラー7の一部としている。すなわち、反射ミラー7の第2面のうち、光ファイバー2に近い部分を遮光部16と称している。また、これとは異なり、反射ミラー7とは別の部材として、遮光部16を設けることもできる。すなわち、反射ミラー7の第2面のうち、光ファイバー2に近い部分に、別部材である遮光部16を設けることもできる。さらに、別部材である遮光部16は、例えば、反射ミラー7と同一の材料でもよい。また、別部材である遮光部16は、例えば、反射ミラー7の材料よりも遮光部16としてふさわしい材料を選択してもよい。
【0074】
一本の光ファイバー2を用いて空間的に送受信光を分離する場合、図3に示すように、光ファイバー2に第1送信光8が結合する送信領域を小さくすると、受信領域は大きくなる。受信領域が大きくなると、利用可能な受信光9が増加する。その結果、効率の良い双方向光通信モジュール1を得ることができる。
【0075】
上記のように効率の良い双方向光通信モジュール1を得るためには、第1送信光8と受信光9との分離を、いかに光の損失を少なく行うかが重要となる。図20のような遮光板207を用いた方式では、遮光板207の厚みと送信・受信領域の空間分離とにより損失が大きくなる。つまり、図20の遮光板207が厚いと、それだけ遮光板207が遮る受信光209が多くなり、受光素子205に結合する受信光209が減少する。さらに、図20の遮光板207は、図3に示す送信領域と受信領域とを作る。そのため、送信領域から出射する受信光209は、受光素子205に結合しない。しかし、本実施の形態で示した方式では、薄膜の反射ミラー7により送受信光の分離を行っている。そのため、薄膜の厚みによる損失を実質的にゼロとすることができる。
【0076】
本実施の形態においては、プリズム11が第1送信光8を屈折させ、第1送信光8は反射ミラー7に極めて近いところを通過する。さらに、第1送信光8は、光ファイバー2の外周方向(光通信経路の外周方向)から光ファイバー2に入射する。その結果、送信領域を小さくすることができる。送信領域が小さくなると、当然、受信領域は拡大する。受信領域が拡大すると、利用可能な受信光9が増加する。その結果、効率の良い双方向光通信モジュール1を得ることができる。
【0077】
次に内乱光の低減について、図4から図8に示す図を用いて説明する。光ファイバーを電子機器間の通信などに用いる場合、安全性(アイセーフティ)を考慮して、送信光量を低く設定する。しかし、半導体レーザーの出力を低下すると、消光比およびduty比を満足させることができない。そのため、送信レンズ6により、光の一部をカットする必要があった。送信レンズ6は、図4(a)にあるように、発光素子4が放射した光の一部を集光し、第1送信光8とする。一方、発光素子4が放射した光のうち、送信レンズ6の外周を通過する光(第2送信光)は、迷光18としてカットされる。
【0078】
送信レンズ6がカットした(送信レンズ6の外周を通過した)光は、迷光18となり、双方向光通信モジュール1内を散乱する。図4(a)の構造の場合、迷光18の一部は、光ファイバー2または光ファイバープラグ26に照射する。図4(b)は、図4(a)の構成を矢印A方向から見たときの様子を示した図である。図4(b)には、斜線を付した部分がある。光ファイバー2または光ファイバープラグ26に迷光18の一部が照射する部分を、その斜線部32に示す。また、斜線部32に照射した迷光18は、反射ミラー7方向に反射する。そのため、受信光9との分離が困難である。さらに、その迷光18は、受光素子に結合しやすくなり、内乱光による混信の原因となる。
【0079】
上記の迷光を制御するため、本実施の形態においては、図5(a)に示すように、送信レンズ6の周囲に発散部25を形成する。また、図5(b)は、図5R>5(a)の構成を矢印B方向から見たときの様子を示した図である。第2送信光制御部である発散部25は、第2送信光33が入射すると、迷光18の向きを変える。なお、第2送信光33とは、発散部25が第2送信光33を迷光18とする前の光である。いわば、迷光18となる前であり、かつ、発散部25に向かっている光である。また、図4または図5上に描いた、送信レンズ6より上に位置する光通信経路をもつ光ファイバー2および光通信経路素子の端面に該当する光ファイバープラグ26に迷光18が照射しないように、発散部25が迷光18の向きを変える。その結果、迷光18に起因する内乱光の混信は、大幅に低減する。
【0080】
なお、内乱光による混信を防止する上で、図4または図5において送信レンズ6より下に位置する迷光が、双方向光通信モジュール1の部材、光ファイバー2などに照射しないようにすることがより好ましい。送信レンズ6より下に位置する迷光によって起きる混信を抑制するために、受信光制御部としての反射ミラー7を用いることができる。
【0081】
次に、発散部25について説明する。発散部25は、送信レンズ6の外周部に位置する。発散部25とは、第1送信光8と迷光18との分離を明確にし、迷光18を制御するためのものである。特に、送信レンズ6の外周部を通過する光が迷光18となって、光ファイバー2または光ファイバープラグ26に迷光18が照射しないように、発散部25を配置する。そのように発散部25を配置することによって、受信光9と迷光18との分離を容易に行うことができる。
【0082】
図6、図7および図8に、発散部25の例を示す。図6、図7および図8は、送信レンズ6(第1送信光制御部)の外周に連続して、発散部25(第2送信光制御部)を形成する例を示している。
【0083】
図6(a)(b)に示すように、第2送信光制御部である発散部25は、送信レンズ6の外周に連続して形成したプリズム形状とすることができる。図6(a)は、プリズム形状の発散部の構成を示す断面図である。図6(b)は、図6(a)を矢印C方向から見た様子を示す平面図ある。また、図6の発散部25は、プリズム形状の例として、円柱を円すい形にくり抜き、そのくり抜いた中心部に送信レンズ6を配置した形状を示している。
【0084】
図7(a)は、レンズ形状の発散部25(第2送信光制御部)の構成を示す断面図である。図7(b)は、図6(a)を矢印D方向から見た様子を示す平面図ある。図7(a)(b)に示すように、発散部25を、外周に連続して形成したレンズ形状とすることができる。図7の発散部25は、レンズ形状の例として、円柱を半球形にくり抜き、そのくり抜いた中心部に送信レンズ6を配置した形状を示している。これら発散部25は、発光素子4から出射した光のうち、送信レンズ6の外周部を通過する光を外周方向に屈折させる。この屈折により、光ファイバー2および光ファイバープラグ26に迷光18が照射しないようにする。
【0085】
上記発散部25は、屈折により、第1送信光8と迷光18との分離を容易とする。さらに、発光素子4および光ファイバー2の配置に応じて、光ファイバー2および光ファイバープラグ26に迷光18が照射しないようにするために、プリズムの角度およびレンズの曲率を変化させることができる。つまり、プリズムの角度およびレンズの曲率を、任意に選択し、容易に最適なものとすることができる。
【0086】
また、図8(a)(b)には、送信レンズ6の外周を遮光する発散部25(第2送信光制御部)を示す。図8(a)は、外周を遮光する発散部25の構成を示す断面図である。図8(b)は、図8(a)を矢印E方向から見た様子を示す平面図ある。
【0087】
上記のような、送信レンズ6の外周を遮光する発散部25(第2送信光制御部)は、送信レンズ6の外周部を通過する光を吸収または反射する。そのような光の吸収または反射は、光ファイバー2および光ファイバープラグ26に迷光18が照射することを防止する。図8に記載の発散部25は、発光素子4の光軸に対して垂直である。しかし、発散部25は、発光素子4の光軸に対して垂直でなくてもよい。例えば、図8の発散部25を、傾斜のある形状または曲面形状としても良い。図8に記載した発散部25の遮光材料としては、光を反射する材料または光吸収体を使用する。光を反射する材料、つまり光の反射率が高い材料とは、例えば、アルミニウムまたは金などの反射率の高い金属や上記反射ミラー7に使用したものと同様の材料などである。また、光吸収体とは、例えば、光吸収率の高い塗料などである。
【0088】
上記のような第2送信光制御部である発散部25を設けることによって、第1送信光制御部に小径のレンズを用いても、発散部25が迷光18を制御することができる。その結果、発光素子に半導体レーザーを用いた場合、半導体レーザーの出力を十分高く保って消光比を十分な大きさとしても、アイセーフティのための条件を満たす双方向光通信モジュールを得ることができる。
【0089】
また、図9には、遮蔽部30が存在する双方向光通信モジュール1を示している。図9は、発散部25(第2送信光制御部)を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を吸収または反射する遮蔽部30(遮蔽部材)を配置した一例である。
【0090】
遮蔽部30は、第1送信光8が通過しない位置、かつ発散部25を通過した光(迷光18)が照射する位置に設置する。また、遮蔽部30は、光吸収率の高い光吸収層(遮蔽部材)31を持つ。光吸収層に迷光18が照射すると、光吸収層が迷光18を吸収する。その結果、双方向光通信モジュール1内において、複数回反射または散乱して受光素子5に結合する迷光18が減少する。ゆえに、遮蔽部30および光吸収層31は、内乱光による混信を確実に減少させる。光吸収層31としては、光吸収率の高い塗料を塗布したもの、または光吸収率の高い材料を用いることができる。また、上記光吸収層31の代わりに反射率の高い材料を配置して、受光素子5に結合しない方向に迷光18を反射させても良い。
【0091】
反射ミラー7は、図9にあるように、迷光18を反射する。詳しく述べると、反射ミラー7(受信光制御部)の第2面が、迷光18を反射する。つまり、反射ミラー7は、迷光18が受光素子5に結合するのを防止しており、遮蔽部としての役割も果たしている。
【0092】
以上のように、送信レンズ6の周囲に発散部25を配置することにより、第1送信光8と迷光18との分離が容易となる。また、迷光18が受光素子5に結合して、内乱光による混信を生むのを容易に防止することできる。また、遮蔽部30を配置することにより、より確実に内乱光による混信を防止することができる。
【0093】
また、送信レンズ6(第1送信光制御部)および発散部25(第2送信光制御部)を、同一材料で一体的に構成することができる。さらに、送信レンズ6(第1送信光制御部)、発散部25(第2送信光制御部)および遮蔽部30を、光学部材10に一体で形成することも可能である。そのような一体形成により、部品点数の低減を図ることができ、安価で小型の双方向光通信モジュール1を得ることが可能となる。
【0094】
なお、本実施の形態における光学部材10の作製には、樹脂の射出成型を用いた。また、本実施の形態における光学部材10の内部は、樹脂が充填された構造である。しかし、光学部材10の一部に空洞がある構成とすることもできる。
【0095】
また、第1送信光8が通過する領域を除き、光学部材10にあるプリズム11の面に、遮蔽部30または光吸収層31を形成しても良い。つまり、プリズム11の面のうち、第1送信光8が通過する領域はプリズム11のままとし、その通過領域以外の部分にあたるプリズム11の面に、遮蔽部30または光吸収層31を形成してもよい。なお、第1送信光8が通過する領域以外の部分とは、発光素子4が発した光のうち、通信の相手先(相手局)には送信しない光が通過する部分と言い換えることもできる。さらに、そのプリズム11の面に作る遮蔽部を、反射率の高い材料で構成するときは、反射ミラー7と同時にその遮蔽部30を形成することができる。従って、反射率の高い材料でプリズム11の面に遮蔽部30を構成することは、製造工程を簡略化することになる。よって、製造コスト面においてもメリットがある。
【0096】
次に、図10を用いて近端反射および迷光の防止原理を説明する。第1送信光8は、光学部材10のプリズム11により屈折する。その後、光ファイバー2の外周部より、第1送信光8は光ファイバー2に入射する。その入射のとき、反射光17が発生する。その反射光17は、光ファイバー2の中心部方向に向かって進む。
【0097】
遮光部16は、反射ミラー7の一部として、光学部材10のプリズム11の先端に設ける。さらに、遮光部16は、光ファイバー2に接触するように、または、光ファイバー2と数十〜数百μm離れた位置に配置する。また、反射ミラー7において受信光9が入射する側とは反対側の面(受信光制御部の第2面)に、遮光部16を設ける。遮光部16はそのような位置にあるため、反射光17は遮光部16で反射する。その結果、反射光17は、受光素子5の方向に入射しない。
【0098】
また、発光素子4から放射した光の一部(第2送信光33)は、送信レンズ6に入射せずに発散部25を通過し、迷光18となる。前述したように、光ファイバー2および光ファイバープラグ26に迷光18が照射しないように、発散部25を設置している。つまり、光ファイバー2の外周より外の方に迷光18が進むように、発散部25が迷光18の向きを変え、光ファイバー2側(図10の左側)から反射ミラー7の第1面側に迷光18が入射することを防止する。その結果、迷光18が受光素子5に結合するのを防止している。
【0099】
また、光ファイバー2側の反対側(図10の右側)、すなわち発光素子4側から反射ミラー7の内側(第1面側)に迷光18が入射することは、反射ミラー7が防止する。その防止は、受光素子5を完全に覆うように反射ミラー7を設置していることによる。さらに説明すると、反射ミラーにおいて受光素子5を配置した面の反対の面に、迷光18が照射するためである。なお、「反射ミラーにおいて受光素子5を配置した面の反対の面」とは、受信光制御部の第2面のことである。
【0100】
また、上記のような構成とすると、発光素子4の組み立て公差により発光素子4の位置ずれが生じた場合でも、予期しない迷光18が受光素子5に入射することがない。発光素子4の組み立て公差を高精度とすると、組み立てコストが高くなる。しかし、本実施の形態の構成によれば、反射ミラー7によって、予期しない迷光18が受光素子5に入射することを防止できるので、その分、発光素子4の組み立て公差を大きくすることができる。その結果、組み立てコストを低減することができる。なお、発光素子4の組み立て公差は、一般には数10μm程度である。
【0101】
また、反射光17も迷光となって双方向光通信モジュール1内を散乱する。しかし、上記迷光18と同様の理由により、受光素子5に結合しない。その同様の理由とは、受信光制御部である反射ミラーの第2面、つまり、受光素子5を配置した面の反対の面に、反射光17が照射する、ということである。すなわち、反射ミラー7は、受信光9を受光素子5に結合させる働きとともに、反射光17および迷光18を受光素子5から光学的に分離する働きも有している。
【0102】
この反射ミラー7は、光学部材10に薄膜を製膜して作成することができる。例えば、アルミニウムなどの薄膜を、光学部材10に、蒸着法などにより製膜して作成する。反射ミラー7は受光素子5を光学的に分離していることから、迷光18の影響を気にすることなく、発光素子4の配置を決定することができる。このように発光素子4の配置決定ができるということにより、双方向光通信モジュール1の設計自由度を増すという効果、および双方向光通信モジュール1の組み立て調整を容易にするという効果を奏する。
【0103】
次に、図11を用いて、相手モジュール反射の防止原理を説明する。本実施の形態における双方向光通信モジュール1において、相手モジュール反射が生じる要因となる光は、以下の2つの光である。なお、下記2つの光が再び光ファイバー2に結合すると、相手モジュール反射による混信が発生する。
(1)受光素子5の表面で反射した素子反射光19。
(2)光ファイバー2から出射する受信光9の一部が、光学部材10(主に、プリズム11)で反射したプリズム反射光20。
【0104】
まず、素子反射光19についての対策を説明する。受光素子5の受光面は、反射防止コートを行うことにより受信光9の反射を防止し、受光効率を向上させている。反射防止コートとは、例えば、窒化シリコンの薄膜などである。しかし、受信光9のすべてが、受光面に入射するわけではない。受信光9の一部は、受光面以外に入射して反射し、相手モジュール反射の原因となる。このため、受光面以外の部分にも、反射防止膜を形成する。このように、受光面以外の部分にも反射防止膜を形成することによって、確実に相手モジュール反射を抑制している。なお、上記反射防止膜とは、使用する波長領域での光吸収率が高く、反射率の低い材料で構成する。例えば、黒色の着色レジストなどである。
【0105】
次に、プリズム反射光20についての対策を説明する。プリズム反射光20については、プリズム11の傾斜角度を最適化することにより、プリズム反射光20が光ファイバー2に入射しても、結合しないようにすることができる。すなわち、光ファイバー2の開口数より大きな角度でプリズム反射光20が光ファイバー2に入射するように、プリズム11の傾斜角度を最適化すればよい。そのためには、光ファイバー2の光軸に対するプリズム11の傾斜角度を、光ファイバー2のNA程度、またはそれ以上に設定すれば良い。例えば、NA0.3の光ファイバー2を用いる場合、プリズム11の傾斜角は、10°以上、好ましくは17°以上とすれば良い。なお、プリズム11の傾斜角とは、図11において、光ファイバー2の光軸に垂直な軸と、プリズム11とがなす角のことである。しかし、プリズム11の傾斜角を大きくした場合、光ファイバー2への第1送信光8の入射角度も大きくなる。その結果、第1送信光8の結合損失の低下、または高次のモードのみでの励振となる場合がある。ゆえに、上記の事項を考慮して、最適なプリズムの傾斜角度を設定する必要がある。
【0106】
また、プリズム反射光20の対策は、図12R>2に示すような対策としてもよい。すなわち、第1送信光8が通過する部分(図中、Aで示す)はプリズム11を形成せず、第1送信光8が通過しない部分(図中、Bと示す)は傾斜角の大きいプリズム11を形成するという対策である。この場合、プリズム11を形成していない部分で反射したプリズム反射光20は、相手モジュール反射となる。しかし、そのプリズムを形成していない部分の面積を十分に小さくすることによって、相手モジュール反射を少なくすることが可能である。あるいは、第1送信光8が通過する部分のプリズム11の傾斜角度を小さくして、第1送信光8が通過しない部分のプリズム11の傾斜角度を大きくするという対策でもよい。つまり、プリズムの傾斜角度を2段階設定してもよい。また、受信光9が照射する光学部材10の面に、反射防止コート(AR(anti-reflection)コート)を行い、反射率を低減させるという対策でもよい。
【0107】
次に、光ファイバー2の遠端反射について説明する。図2のように、光ファイバー2の端面が光軸に対して垂直(90°)となっている場合、光ファイバー2と空気との屈折率差により、約4%の遠端反射が生じる。なお、遠端反射の量は、遠端反射量の絶対量であって、光ファイバー2からの出射光量に対する光ファイバー2の遠端面での反射光量を、割合(%)で表している。
【0108】
この遠端反射は、光ファイバー2の端面形状(光通信経路素子の端面の形状)を工夫することによって低減することが可能となる。例えば、図13に示すように、光ファイバー2(光通信経路素子)の端面を光軸に対して傾斜させる方法がある。また、図14に示すように、光ファイバー2(光通信経路素子)の端面を球面にする方法がある。
【0109】
上記2つの方法は、両方とも、光ファイバー2の端面で遠端反射する光の方向を変えて、その反射光の角度を、光ファイバー2の開口数以上の角度にする。これにより、遠端反射の光が、光ファイバー2を伝搬しないようにしている。
【0110】
なお、このように光ファイバー(光通信経路素子)の断面の形状を工夫するものとして適当なのは、例えば、プラスチック光ファイバー(POF)などである。POFにおいて、上記のように、端面を傾斜させるように加工すること、および球面に加工することは簡単である。例えば、任意の形状のホットプレートに端面を押し付けて、端面を溶融させることにより加工することができる。
【0111】
次に、上記のように光ファイバー2の端面形状を変えた場合における、双方向光通信モジュール1の構成について説明する。
【0112】
図13に、端面を傾斜させた光ファイバー2を、双方向光通信モジュール1に結合させる場合を示す。この場合、光ファイバー2の第1送信光8が入射する側を、光ファイバー2の断面が鈍角(光ファイバー2の端面と光ファイバー2の外部側面とのなす角が鈍角)となる側に固定して、双方向光通信モジュール1に結合させる。このような配置にすると、第1送信光8が光ファイバー2で反射した光である反射光17は、光ファイバー2の外周部方向に反射する。その結果、確実に近端反射による混信を低減することができる。また、光ファイバー2から出射した受信光9は、端面の傾斜によって受光素子側(図13の下方)に屈折する。ゆえに、屈折した光は反射ミラー7の方向に進み、さらに受信効率が向上することになる。
【0113】
なお、光ファイバー2の端面傾斜角度は、光ファイバー2の開口数(NA)に合わせて設定することにより、遠端反射を確実に低減することができる。具体的に言うと、光ファイバー2の端面で反射した光が、光ファイバー2を伝搬しないように傾斜角を設定する。反射光の大半は、光ファイバー2の光軸に対してNA以上の角度を持つ。そのため、光ファイバー2のNAより大きい角度に傾斜角を設定すれば、光ファイバー2の端面で反射した光が光ファイバー2を伝搬することなく、遠端反射を確実に低減することができる。ただし、傾斜角が大きすぎると、第1送信光8が光ファイバー2に結合しにくくなる。そのため、第1送信光8が光ファイバー2に結合するのを阻害しないように、傾斜角を決定する。NA0.3の光ファイバー2の傾斜角αを80°とした場合、遠端反射は0.4%に低減した。なお、αを90°とした場合、遠端反射は4%である。
【0114】
図14に、端面を球面とした光ファイバー2を、双方向光通信モジュール1に結合させる場合を示す。光ファイバー2の端面を球面とした場合は、傾斜させた場合のように、双方向光通信モジュール1に対する光ファイバー2の方向を決める必要がない。そのため、方向を気にせず、容易に、光ファイバー2を抜き差しすることができる。端面を球面とした光ファイバー2に外周部近傍から第1送信光8を入射させると、端面を傾斜させた場合と同様、反射光17は、光ファイバー2の外周方向に反射する。その結果、確実に近端反射による混信を低減できる。さらに、光ファイバー2から出射する受信光9の一部は、光ファイバー2の球端面により集光してから出射する。そのため、受信効率が向上する。
【0115】
また、光ファイバー2の端面が傾斜面または球面の場合、光ファイバー2に入射した第1送信光8は、端面形状により屈折する。第1送信光8の光ファイバー2への結合効率を高くするためには、屈折した第1送信光8の、光ファイバー2の光軸に対する角度を、光ファイバー2のNAより小さくする必要がある。その必要に応じるためには、図15に示すように、プリズム11の傾斜面を、図13および図14に記載の方向と逆方向の傾斜面とすることが好ましい。以上のように、光ファイバー2の端面を傾斜、または球面にすることにより、遠端反射を低減できるとともに、受信効率を向上させることができる。
【0116】
次に、電気的・電磁的混信の防止方法について説明する。ステム13は、受光素子5のグランド電極と接続する。サブマウント12は、炭化ケイ素(SiC)などの絶縁体を用いて形成する。つまり、発光素子4と受光素子5とは、電気的に分離している。また、反射ミラー7が、光学部材10の下部にも形成(電極21)している。その電極21により、ステム13と反射ミラー7とが電気的に接続している。すなわち、発光素子4から見た場合、受光素子5は反射ミラー7およびステム13が受光素子5をシールドしている。このシールドにより、電磁的な混信を抑制している。
【0117】
反射ミラー7は、反射率が高く導電性を有する材料を蒸着することにより形成する。本実施の形態では、反射ミラー7にアルミニウムを用いた。本実施の形態における反射ミラー7の反射率は、約90%(光の波長が650nmの時)である。なお、他の反射ミラー7の材料として、例えば、金などの金属を用いてもよい。反射ミラー7は、図2にあるように、光学部材10の左下側に形成する。その反射ミラー7を形成するときに、同時に電極21も形成する。反射ミラー7および電極21は、図2にあるように、光学部材10の下部側における全面に設置する。そのため、マスクなどによるパターニングを行うことなく、簡単に、反射ミラー7および電極21を形成することができる。
【0118】
また、送信部カバー15は、発光素子4およびモニタ用フォトダイオード14を覆っている。送信部カバー15は、光学部材10とステム13とに接着されており、発光素子4を外気から封止している。送信部カバー15は、ステム13と電気的にも接続している。この接続により、送信部カバー15は、外部から電磁的に発光素子4を封止する役割も有している。
【0119】
また、光学部材10の一部を、発光素子4の封止部材の一部(通常のカバーガラスに相当するもの)に使用している。このような使用は、部品点数の低減、部品コストの低減、および製造行程の簡略化に貢献している。
【0120】
次に、図2に示す、双方向光通信モジュール1の各構成部材について説明する。光ファイバー2としては、例えばPOFなどのマルチモード光ファイバーを用いることが好ましい。POFのコアは、PMMA(polymethylmethacrylate)またはポリカーボネートなどの光透過性に優れたプラスチックからなる。また、POFのクラッドは、上記のコアより屈折率の低いプラスチックで構成されている。このような光ファイバー2は、石英光ファイバーと比べて、そのコアの径を約200μmから約1mmと大きくすることが容易である。その容易さにより、POFは、双方向光通信モジュール1との結合調整が容易である。さらに、POFを用いて、安価な双方向光通信リンク3を得ることができる。
【0121】
本実施の形態で示したように、第1送信光8と受信光9を空間的に分離する場合、POFのコア径は、1mm程度のものを使用することが好ましい。また、コアは石英ガラスよりなりクラッドはポリマーで構成されたPCF(Polymer CladFiber)を、POFの代わりに用いても良い。PCFは、POFに比べると価格が高いけれども、伝送損失が小さく、伝送帯域が広いという特徴がある。このため、PCFを伝送媒体とすることにより、長距離での通信および高速での通信が可能な双方向光通信リンク3を得ることができる。
【0122】
発光素子4としては、半導体レーザーまたは発光ダイオード(LED)を用いる。発光素子4の波長は、使用する光ファイバー2の伝送損失が少ない波長が好ましい。製造コストを考える上では、上記のような波長のうち、発光素子4が安価となる波長を選ぶことがより好ましい。例えば、光ファイバー2としてPOFを用いる場合、波長650nmの半導体レーザーなどを用いることができる。波長650nmの半導体レーザーは、DVDなどで量産効果のあるため、安価である。
【0123】
発光素子4の後部には、モニタ用フォトダイオード14を配置する。モニタ用フォトダイオード14には、発光素子4の光量を一定に保つという役割がある。
【0124】
受光素子5としては、受光した変調光の強弱を電気信号に変換でき、発光素子4の波長域で感度の高いフォトダイオードを使用する。そのようなフォトダイオードとは、例えば、シリコンを材料とするPINフォトダイオード、アバランシェフォトダイオードなどである。
【0125】
光学部材10は、PMMAあるいはポリカーボネート等のプラスチックを材料とし、射出成型などによりに作製する。そして、光学部材10の反射ミラー7となる側には、アルミニウムまたは金のような反射率の高い金属薄膜を、蒸着法などにより形成する。
【0126】
反射ミラー7は、図2の光学部材10の左下側から蒸着により形成する。そのため、マスク等によるパターニングを行うことなく、反射ミラー7を簡単に形成することができる。反射ミラー7は曲面となっており、受信光9を集光する役割を有している。また、光学部材10下面のステム13と接触する面には、電極21を形成する。
【0127】
電極21は、反射ミラー7と同時に、蒸着法などによって形成する。また、電極21は、反射ミラー7と少なくともその一部がつながっている。
【0128】
光学部材10には、第1送信光8を集光して光ファイバー2に結合させる送信レンズ6と、迷光による混信を防止するための発散部25と、第1送信光8を屈折させて光ファイバー2に入射させるプリズム11とが形成されている。さらに、図示はしていないけれども、発光素子4と受光素子5との位置合わせに使用する位置決め用の凹凸部が、光学部材10に形成されている。また、光学部材10は、発光素子4の封止部材の一部としても用いる。このように、1つの光学部材10に多数の機能を持たせているため、構成部材を大幅に低減できるとともに、組み立て時の公差を低減できるため、低コストで小型な双方向光通信モジュール1を得ることが可能となる。
【0129】
さらに、1つのステム13上に、発光素子4、受光素子5および光学部材10を、それぞれ光ファイバー2の光軸と平行に配置することができる。その結果、複雑な組み立て工程が不必要となり、組み立て工程を大幅に低減することができる。
【0130】
以上のように、本実施の形態で示した双方向光通信モジュール1を用いることにより、近端反射、遠端反射、相手モジュール反射、および内乱光による混信を防止できる。さらに、本実施の形態で示した双方向光通信モジュール1を用いることにより、電気的・電磁的混信も低減できる。ゆえに、本実施の形態の双方向光通信モジュール1を用いて、一本の光ファイバー2による全二重方式の双方向光通信が可能となる。特に、送信レンズ6の周囲に発散部25を形成することによって、第1送信光8と迷光18との分離が容易となる。その結果、内乱光による混信を確実に低減することできる。また、1つの光学部材10に多数の機能を持たせることから、低コスト、小型、および簡易に製造可能な双方向光通信モジュール1を得ることができる。
【0131】
〔実施の形態2〕
本発明における他の実施の形態を図16に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0132】
図16に、第1送信レンズ22と第2送信レンズ23とを用いた双方向光通信モジュール1を示す。図16は、第1送信光制御部が複数のレンズを含む一例を示している。図16のように第1送信レンズ22と第2送信レンズ23とを用いる構成にすると、発光ダイオード(LED)や面発光レーザーなどの面発光型の物を、発光素子4に使用することができる。
【0133】
発光素子4から出射した光は、第1送信レンズ22によって集光され、光学部材10を通過する。さらに、その光は、第2送信レンズ23により集光され、光ファイバー2に結合する。
【0134】
発光素子4としてLEDを用いると、発光素子4に半導体レーザーを用いたときのような高価なドライブ回路が不要となる。そのため、発光素子4にLEDを用いると、低コストの双方向光通信モジュール1を得ることができる。
【0135】
しかし、半導体レーザーと比較して、LEDは、放射角が広く発光部面積が大きい。そのため、発光素子4にLEDを用いた場合は、送信レンズと高効率で光を結合させるために、発光素子4と送信レンズ6とを近接させる必要がある。しかしながら、LEDは放射角が広く発光部面積が大きいため、送信レンズ6に発光部を近接させた場合、十分に集光できないという問題があった。
【0136】
本実施の形態で示した、双方向光通信モジュール1では、第1送信光制御部として、第1送信レンズ22および第2送信レンズ23という複数のレンズを使用することにより、発光素子4にLEDを使用しても、第1送信光8の集光が容易となる。さらに、上記のように2つの送信レンズ(第1送信レンズ22および第2送信レンズ23)を使用することにより、送信効率を向上させることもできる。
【0137】
実施の形態2において、実施の形態1における図11または12のようなプリズム11を配置していない。しかし、第2送信レンズ23から照射した受信光9は、第2送信レンズ23に発散して反射する。そのため、第2送信レンズ23によって相手モジュール反射の防止をすることができる。
【0138】
第1送信レンズ22の外周部には、実施の形態1に示したように発散部25を形成する。発散部25は、迷光18と第1送信光8とに光を分離する。さらに、発散部25は、光ファイバー2あるいは光ファイバープラグ26に迷光18が照射するのを防止する。
【0139】
また、第2送信レンズ23の周囲にも、実施の形態1の発散部25と同様の発散部を形成して内乱光による混信を防止しても良い。例えば、第2送信レンズ23の外周に連続して発散部を形成してもよい。また、その発散部は、例えば、プリズム、レンズ、光の反射率が高い材料で構成してもよい。
【0140】
以上のように、実施の形態2に示した双方向光通信モジュール1を用いることにより、安価なLEDを使用することができ、また、内乱光による混信を確実に防止することが可能となる。
【0141】
〔実施の形態3〕
本発明における、さらに他の実施の形態を、図17に基づいて説明する。ただし、実施の形態1および2において説明したものと同様の機能を有する部材については、同一の部材番号を付与して、その説明は省略した。
【0142】
図17に、反射ミラー7(受信光制御部)と受光素子5との間に、受信光を集光する受信レンズを設置するという一例を示す。本実施の形態では、反射ミラー7で集光した受信光9を、受信レンズ24がさらに集光して、受信効率をより向上させる構成とした。
【0143】
受信レンズ24は、モールド部29と一体に形成する。モールド部29は、受光素子5とその近傍に配置したプリアンプ28とを外気から封止する。なお、モールド部29の材料には、アクリルまたはポリカーボネートなどの透明性の樹脂を用いる。
【0144】
受光素子5とプリアンプ28とを外気から封止することにより、経時劣化による性能の低下を防止することができる。また、受信レンズ24を単独で設置するのと比較して、モールド部29に受信レンズ24を形成すると、双方向光通信モジュール1は小型となる。
【0145】
送信レンズ6の周囲には、発散部25を形成する。本実施の形態では、発散部25として、遮光膜を使用している。遮光膜としては、例えば、反射膜として送信レンズ6の周囲に蒸着ミラーを形成したもの、光吸収率の高い材料を塗布したものなどを使用することができる。もちろん、実施の形態1または2と同様、発散部25を、送信レンズ6の外周に連続して形成した、プリズムまたはレンズで構成してもよい。
【0146】
以上のように、実施の形態3に示した双方向光通信モジュール1は、受信効率が高く、安定した性能を示し、内乱光による混信を確実に防止することができる。
【0147】
【発明の効果】
本発明の双方向光通信モジュールは、以上のように、上記発光素子と上記光通信経路の端面との間に送信レンズを設け、該送信レンズには発光素子からの送信光が入射し、該送信レンズを通過する上記送信光は、上記光通信経路素子の端面における上記光通信経路に入射し、上記送信レンズの外周に連続して光発散部を形成することで、該光発散部を通過する光の少なくとも一部を、上記光通信経路および上記光通信経路素子の端面に入射させない、という構成である。
【0148】
それゆえ、発光素子の出力を十分高く保って消光比を十分な大きさとしても、アイセーフティのための条件を満たす双方向光通信モジュールを得る、という効果を奏する。また、送信対象でない光と受信光との混信を効果的に抑制することができる、という効果を奏する。
【0149】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、送信レンズの外周に連続して光発散部を形成する、という構成である。
【0150】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、発光素子が放射するすべての光を、簡単な構成で制御することが可能となる、という効果を奏する。
【0151】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を吸収する遮蔽部材を配置する、という構成である。
【0152】
それゆえ、双方向光通信モジュール内において、上記の構成による効果に加えて、複数回散乱し受光素子に結合するという迷光が減少し、内乱光による混信をさらに減少させることができる、という効果を奏する。
【0153】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を反射する遮蔽部材を配置する、という構成である。
【0154】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、双方向光通信モジュール内において、複数回散乱し受光素子に結合するという迷光が減少し、内乱光による混信をさらに減少させることができる、という効果を奏する。
【0155】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記光発散部を、プリズム、レンズで構成する、という構成である。
【0156】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、内乱光による混信をさらに減少させることができる、という効果を奏する。
【0157】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズと光発散部とを同一材料で一体的に形成する、という構成である。
【0158】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、経時劣化が少なく、安価で小型の双方向光通信モジュールを得ることができる、という効果を奏する。
【0159】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、第1面と該第1面の裏面である第2面とを有する反射面を備え、上記第1面と第2面は共に光を反射し、上記第1面は上記光通信経路素子の端面と向かい合い、受信光を反射して、その反射した受信光を受光素子に集光し、上記第2面は、第2面に照射する光を反射して、第2面に照射する光が受光素子に照射するのを防ぐ、という構成である。
【0160】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、受信光以外の光が受光素子に結合して発生する混信をより容易に減少させることができる、という効果を奏する。
【0161】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端面で反射した光を遮光する遮光部を、上記反射面の第2面に設ける、という構成である。
【0162】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、近端反射による混信をより効果的に減少させることができる、という効果を奏する。
【0163】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記反射面が形成される部位と上記送信レンズと上記光発散部とを同一材料で一体的に形成する、という構成である。
【0164】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、経時劣化が少なく、安価で小型の双方向光通信モジュールを得ることができる、という効果を奏する。
【0165】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズと光通信経路素子との間にプリズムを設置し、上記送信レンズを透過した光を第1送信光として、光通信経路の外周方向から第1送信光が入射するように、そのプリズムが第1送信光を屈折させる、という構成である。
【0166】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、送信領域を小さくし、その分受信領域を大きくすることができる、という効果を奏する。
【0167】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端面の形状を光軸に対して傾斜させ、光通信経路素子の断面が傾斜によって鈍角となる側が、光通信経路素子に第1送信光が入射する側となるように、光通信経路素子を固定する、という構成である。
【0168】
それゆえ、上記の構成による加えて、遠端反射による混信をさらに減少させる、という効果を奏する。
【0169】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、光通信経路素子の端面の形状を球面とする、という構成である。
【0170】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、遠端反射による混信を減少させることができる、という効果を奏する。
【0171】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記送信レンズは、複数のレンズを含む、という構成である。
【0172】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、レンズの集光する能力を増加させ、使用可能な発光素子の種類を増加させることができる、という効果を奏する。
【0173】
また、本発明の双方向光通信モジュールは、上記の構成に加えて、上記反射面と受光素子との間に、受信光を集光する受信レンズを設置する、という構成である。
【0174】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、反射面が集光した受信光を、受信レンズがさらに集光し、受信効率を向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の双方向光通信モジュールの構成を示す平面図である。
【図2】 本発明における双方向光通信モジュールの実施の一形態を示す断面図である。
【図3】 本発明における双方向光通信モジュールの送信領域と受信領域とを示す平面図である。
【図4】 (a)は、本発明における双方向光通信モジュールに発散部がない場合の光路を示す平面図であり、(b)は、(a)を矢印A方向から見た様子を示す平面図である。
【図5】 (a)は、本発明における双方向光通信モジュールに、発散部があるときに、発散部を通過する光の光路を示す平面図であり、(b)は、(a)を矢印B方向から見た様子を示す平面図である。
【図6】 (a)は、本発明における双方向光通信モジュールの発散部の構成を示す断面図であり、(b)は、(a)を矢印C方向から見た様子を示す平面図である。
【図7】 (a)は、本発明における双方向光通信モジュールの発散部の、他の構成を示す断面図であり、(b)は、(a)を矢印D方向から見た様子を示す平面図である。
【図8】 (a)は、本発明における双方向光通信モジュールの発散部の、さらに他の構成を示す断面図であり、(b)は、(a)を矢印E方向から見た様子を示す平面図である。
【図9】 本発明における双方向光通信モジュールに遮蔽部材を含む構成を示す平面図である。
【図10】 本発明における双方向光通信モジュールで行う混信防止の原理を示す平面図である。
【図11】 本発明における双方向光通信モジュールの相手モジュール反射の防止原理を示す平面図
である。
【図12】 本発明における双方向光通信モジュールの、他のプリズム形状とした構成例を示す平面図である。
【図13】 本発明における双方向光通信モジュールに用いる光ファイバーの端面を傾斜させた構成を示す平面図である。
【図14】 本発明における双方向光通信モジュールに用いる光ファイバーの端面を球面とした構成を示す平面図である。
【図15】 本発明における双方向光通信モジュールの、さらに他のプリズム形状とした構成例を示す平面図である。
【図16】 本発明における双方向光通信モジュールの、送信レンズを2つとした構成を示す平面図である。
【図17】 本発明における双方向光通信モジュールの、受信レンズを設置した構成を示す平面図である。
【図18】 半導体レーザーの駆動電流と光出力との関係を示すグラフである。
【図19】 従来の双方向光通信モジュールの一構成例を示す平面図である。
【図20】 従来の双方向光通信モジュールの他の構成例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 双方向光通信モジュール
2 光ファイバー(光通信経路素子)
3 双方向光通信リンク
4 発光素子
5 受光素子
6 送信レンズ(第1送信光制御部)
7 反射ミラー(受信光制御部)
8 第1送信光
9 受信光
10 光学部材
11 プリズム
12 サブマウント
13 ステム
14 モニタ用フォトダイオード
15 送信部カバー
16 遮光部
17 反射光
18 迷光
19 素子反射光
20 プリズム反射光
21 電極
22 第1送信レンズ
23 第2送信レンズ
24 受信レンズ
25 発散部(第2送信光制御部)
26 光ファイバープラグ
27 レセプタクル
28 プリアンプ
29 モールド部
30 遮蔽部(遮蔽部材)
31 光吸収層(遮蔽部材)
32 斜線部
33 第2送信光

Claims (14)

  1. 光信号を通す光通信経路を有する光通信経路素子を一本用いて、発光素子から上記光通信経路素子の一端面における上記光通信経路に光を入射させることで光信号を送信するとともに、受光素子で、上記光通信経路素子の同じ一端面における上記光通信経路から出射される受信光を受光することで光信号を受信し、それによって相手局と双方向に通信を行う双方向光通信モジュールにおいて、
    上記発光素子と上記光通信経路の端面との間に送信レンズを設け、
    該送信レンズには発光素子からの送信光が入射し、該送信レンズを通過する上記送信光は、上記光通信経路素子の端面における上記光通信経路に入射し、
    上記送信レンズの外周に連続して光発散部を形成することで、
    該光発散部を通過する光の少なくとも一部を、上記光通信経路および上記光通信経路素子の端面に入射させないことを特徴とする双方向光通信モジュール。
  2. 上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を吸収する遮蔽部材を配置することを特徴とする請求項1に記載の双方向光通信モジュール。
  3. 上記光発散部を通過した少なくとも一部の光が照射する位置に、その照射した光を反射する遮蔽部材を配置することを特徴とする請求項1に記載の双方向光通信モジュール。
  4. 上記光発散部を、プリズムで構成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  5. 上記光発散部を、レンズで構成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  6. 上記送信レンズと光発散部とを同一材料で一体的に形成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  7. 第1面と該第1面の裏面である第2面とを有する反射面を備え、
    上記第1面と第2面は共に光を反射し、
    上記第1面は上記光通信経路素子の端面と向かい合い、受信光を反射して、その反射した受信光を受光素子に集光し、
    上記第2面は、第2面に照射する光を反射して、第2面に照射する光が受光素子に照射するのを防ぐことを特徴とする請求項6に記載の双方向光通信モジュール。
  8. 光通信経路素子の端面で反射した光を遮光する遮光部を、上記反射面の第2面に設けることを特徴とする請求項7に記載の双方向光通信モジュール。
  9. 上記反射面が形成される部位と上記送信レンズと上記光発散部とを同一材料で一体的に形成することを特徴とする請求項7または8に記載の双方向光通信モジュール。
  10. 上記送信レンズと光通信経路素子との間にプリズムを設置し、上記送信レンズを透過した光を第1送信光として、光通信経路の外周方向から第1送信光が入射するように、そのプリズムが第1送信光を屈折させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  11. 光通信経路素子の端面の形状を光軸に対して傾斜させ、
    光通信経路素子の断面が傾斜によって鈍角となる側が、光通信経路素子に第1送信光が入射する側となるように、光通信経路素子を固定することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  12. 光通信経路素子の端面の形状を球面とすることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  13. 上記送信レンズは、複数のレンズを含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
  14. 上記反射面と受光素子との間に、受信光を集光する受信レンズを設置することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の双方向光通信モジュール。
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