JP2005181754A - 光送受信モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく、高アイソレーション、低クロストークな一芯双方向光送受信モジュールを提供する。
【解決手段】 光ファイバ31と、その光軸と垂直な面に対する傾き角が45度より小さい角度で配置された分波フィルタ34と、光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子33と、前記延長線上に発光点を持たない発光素子32及びボールレンズ35を有し、分波フィルタとレンズの間の、発光素子32の出力光が通過する領域と、分波フィルタと受光素子の間の、光ファイバの出力光の通過する領域が、屈折率が光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質で構成されるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は光信号にて送受信を行う光通信において、発光素子、受光素子の双方を保有し、電気から光への変換、光から電気への変換を行う光通信用の送受信モジュールに関する。
従来の一芯双方向型光送受信モジュールとしては、下記の特許文献1に記載されているものが知られている。この特許文献1に開示されている光送受信モジュールの構成を図6に示す。
特開2002−296456号公報
図6に示す従来の光送受信モジュールにおいて、光ファイバ8の先端は透明管9に収納されている。この透明管9は、光ファイバ8の光軸と直交する平面に対して傾斜した端面を有しており、この傾斜した端面に分波フィルタ10を介して透明ブロック11が接合されている。光ファイバ8から出射された光は、傾斜した端面で反射し、この光が出射する透明管の側面の平坦な表面12にフィルタ13を備える構造となっている。このフィルタ13の挿入によって、十分なアイソレーションが確保できる。なお、フィルタ13を通過した光は、受信側レンズ22を介して受光素子14に与えられる。一方、発光素子15から出射した光は、送信側レンズ20を介して透明ブロック11の対向面17に入射される。また、図6に示した構成において、金具が符号18〜21で示されている。
しかしながら、従来の一芯双方向型光送受信モジュールにおいては、1枚のフィルタのみでは十分な波長アイソレーション及びクロストークが確保できないこと、透明管などの特殊な光学部材が必要となること、などの課題がある。
従来のモジュールにおいて、1枚のフィルタのみでは十分な波長アイソレーション及びクロストークが確保できないのは、下記の理由による。
分波フィルタとして一般的に使用される多層膜フィルタは、波長が透過領域内であってもある程度の透過損失を持ち、この損失はほぼ100%反射方向に送出される。このため、透過方向の波長アイソレーションと、反射方向の波長アイソレーションでは、前者の方が高い。従来のモジュールでは、受光素子が反射方向に配置されているため、波長アイソレーションが確保しにくい。このような欠点があるにもかかわらず、受光素子を反射側に配置しなければならない理由としては、以下が挙げられる。
発光素子と光ファイバとの結合効率を高めるには、発光素子の出力光を、光ファイバの光軸に対し比較的浅い角度で光ファイバに入力する必要がある。また、レンズの収差を抑えて集光性を高めるには、レンズ面での屈折角を小さくする必要がある。このため、高い結合効率を実現しようとすると、結果的に発光素子から光ファイバまでの光路が伸びてしまう。しかし、発光素子が分波フィルタの反射側にある場合、この光路を伸ばすと、光軸に対して垂直な方向へモジュールサイズが拡大し、多ポートの送受信装置に実装した場合、光モジュールの実装密度が下がるという問題が生じる。分波フィルタの角度を光ファイバの光軸と直交する平面に対して浅い角度とすればこのようなモジュールサイズの拡大は防止できると考えられるが、従来例の構造では、これは非常に困難である。理由を以下に示す。
透明ブロック11の受光素子側表面は、前記表面における非点収差の増大を防ぐためには通過する受信光の光束中心に対して垂直である必要があり、また、受光感度を劣化させないためには受信光の光束全体を通過させる広さを持つ必要がある。この条件に合う面を確保するためには、光ファイバの光軸と直交する面に対する分波フィルタ10の傾斜角は45度程度の深い角度にする必要がある。浅い角度とすると、よりファイバに近い部分まで透明管9を削らなければならず、透明管9の機械的強度が劣化する、削った部分の谷付近で面精度が確保できないことによって受光感度が落ちる、最悪の場合は光ファイバ8を削って光路を切断しないと面自体が確保できなくなる、などの問題が発生する。
また、従来のモジュールでは、分波フィルタ10において誤って反射された送信光が透明ブロック11の表面で反射して入射しやすい位置に受光素子が配置されている。このため、従来の構成では光クロストークが大きくなりやすく、これを抑えるためには、フィルタ13を付加する必要がある。
また、従来のモジュールでは、光ファイバ8の光軸と直交する面に対する分波フィルタ10の傾斜角を、前述の理由により45度程度の深い角度とする必要があるが、このような構成では、角度の浅い構成に比べ、分波フィルタ10の波長アイソレーションが入射角のずれによって変動しやすく、ファイバ出力光の広がり角、透明管9の端面角度誤差、分波フィルタ10の実装角度誤差によって、波長アイソレーションが劣化しやすい。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、部品点数が少なく、高アイソレーション、低クロストークな一芯双方向光送受信モジュールを提供することを目的とする。
本発明の光送受信モジュールは、
光ファイバと、
前記光ファイバの光軸と垂直な面に対する傾き角が45度より小さい角度で前記光ファイバの端部に配置された分波フィルタと、
前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
前記延長線上に発光点を持たない発光素子及びレンズと、
前記分波フィルタと前記レンズの間の、発光素子の出力光が通過する領域と、前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
有している。
この構成では、光ファイバの端面において送信光の屈折がほとんど起こらず、また、分波フィルタの角度が光ファイバの光軸と直交する平面に対して浅い角度であるため、発光素子と光ファイバの結合効率を確保するために分波フィルタから発光素子までの距離を長く取っても、光送受信モジュールの高密度実装の妨げとなる、光軸と垂直な方向へのモジュールサイズ拡大は生じにくい。このため、発光素子を分波フィルタの反射側に配置し、受光素子を、阻止領域の波長に対する阻止値が高い透過側に配置することができ、光送受信モジュールの波長アイソレーションが向上する。また、分波フィルタへの送受信光の入射角が浅いため、分波フィルタの入射角による分波特性変動の影響を受けにくくなる。以上の結果として、フィルタ1枚で高いアイソレーションを確保できるようになり、受光素子前の2枚目のフィルタが不要となる。さらに、発光素子から受光素子に至る光路が分波フィルタで完全に塞がれているため、光クロストークも小さく抑えられる。また、透明管などの特殊な光学部材が必要となる、安価でθ調整が不要な垂直端面の光ファイバを用いた場合でも、分波フィルタの分波特性の劣化によるアイソレーションの劣化が生じにくくなるなどの効果もある。
また、本発明の光送受信モジュールは、
光ファイバと、
前記光ファイバの光軸と垂直な面に対する傾き角が45度より小さい角度で前記光ファイバの端部に配置された分波フィルタと、
前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
前記延長線上に発光点を持たない発光素子と、レンズと空気層と平行平板とを含むブロックと、
前記分波フィルタと前記レンズの間の、発光素子の出力光が通過する領域と、前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域と、前記発光素子と前記平行平板の間の、前記発光素子の出力光が通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
有している。
この構成により、前記媒質が所望の領域以外の部分に付着するのを防ぐことができる。また、発光素子も前記媒質で覆われるため、封止が不要となる。
また、本発明の光送受信モジュールは、前記光ファイバの端面が、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、前記受光素子の受光面の直径よりも前記光ファイバのクラッドの直径が大きく、前記分波フィルタが、前記光ファイバの端面に蒸着された構成となっている。
この構成によれば、光ファイバの端面が受光素子の受光面を覆う形となるため、広い面積の分波フィルタが不要となる。
また、本発明の光送受信モジュールは、前記光ファイバの端面が、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、前記レンズがほぼ無収差レンズであって、前記分波フィルタが、前記光ファイバの端面に蒸着された構成となっている。
この構成によれば、送信光が、光ファイバの端面に集光されるため、広い面積の分波フィルタが不要となり、光ファイバの端面以外に分波フィルタの固定面を設けずに、十分なクロストークが確保できる。
また、本発明の光送受信モジュールは、前記受光素子の受光面の直径よりも前記光ファイバのクラッドの直径が小さく、前記分波フィルタが、前記受光面より広い面積を持つよう構成されている。
この構成によれば、分波フィルタが受光素子の受光面を覆う形となるため、送信光がファイバ端面において十分集光されていなくても、十分なクロストークが確保できる。
また、本発明の光送受信モジュールは、前記レンズが無収差レンズでなく、前記分波フィルタが、前記受光面より広い面積を持つよう構成されている。
この構成によれば、分波フィルタが受光素子の受光面を覆う形となるため、送信光がファイバ端面において十分集光されていなくても、十分なクロストークが確保できる。
また、本発明の光送受信モジュールは、
光ファイバと、
前記光ファイバの一部を内蔵し、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ等しく、片方の端面が前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、もう片方の端面が前記光ファイバの光軸に垂直であるフェルールと、
前記フェルールの、前記光ファイバの光軸に垂直でない面上に固定された分波フィルタと、
前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
前記光ファイバの光軸の延長線上に発光点を持たない発光素子と、
前記フェルールの、前記光ファイバの光軸と直交する面上に固定された片面が球の一部をなす平凸レンズと、
前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
有している。
この構成によれば、光が媒質を通過する距離が短いため、媒質による吸収、媒質の屈折率分布不均一性などによる出力光強度の劣化が生じにくい。また、分波フィルタを実装する基準面、レンズを実装する基準面を特に設けなくても、分波フィルタ、レンズの実装が可能である。
また、本発明の光送受信モジュールは、前記フェルールの前記光ファイバの光軸に垂直でない面、及び、前記光ファイバの端面の、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対する傾き角が、7度以上10度以下であるよう構成されている。
この構成によれば、広く市販されている斜め研磨ファイバが使用でき、フェルール先端面に分波フィルタを貼り付けるだけで、分波フィルタの角度調整が可能となるため、部品コスト低減及び製造コスト低減に効果がある。
本発明は、レンズの分波フィルタ側面と分波フィルタの間、及び分波フィルタと受光素子の間を、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質で構成することで、受光素子を、阻止領域の波長に対する阻止値が高い透過側に配置することができ、また、分波フィルタへの送受信光の入射角が浅いため、分波フィルタの入射角による分波特性変動の影響を受けにくくなり、アイソレーションが向上する。以上の結果として、フィルタ1枚で高いアイソレーションを確保できるようになり、受光素子前の2枚目のフィルタが不要となる。さらに、発光素子から受光素子に至る光路が分波フィルタで完全に塞がれているため、光クロストークも小さく抑えられる。また、透明管などの特殊な光学部材が不要となる。さらに、安価でθ調整が不要な垂直端面の光ファイバを用いた場合でも、分波フィルタの分波特性の劣化によるアイソレーションの劣化が生じにくくなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。各図を通して同一構成要素は同一符号で示し、重複した説明を省略することがある。本発明の第1の実施の形態の光送受信モジュールを図1に示す。図1において、光ファイバ31の一端には、分波フィルタ34を介してフォトダイオードなどの受光素子33が設けられている。レーザダイオードなどの発光素子32は、その出射光が分波フィルタ34で反射して光ファイバ31の一端に入射されるよう配置されている。分波フィルタ34は、発光素子32の出力光とは異なる波長の受信光を透過するものであり、光ファイバ31の光軸と直交する平面に対し、8度程度の浅い傾き角を持っている。ガラス製のボールレンズ35が発光素子32の出射光の光路中に設けられている。また、屈折率が光ファイバのクラッドに近い屈折率を持つ媒質としての合成樹脂からなる部材(単に樹脂とも言う)36がボールレンズ35の一部と分波フィルタ34と、受光素子33の一部と光ファイバ31の端部を含む一部を覆うように設けられている。ボールレンズ35の材質は、屈折率が光ファイバ31のクラッドの屈折率に近いものであれば、ガラスでなくてもよい。なお、樹脂36の設けられていないところは、空気37が存在するところである。
図1はボールレンズ35より受光素子33側に樹脂36を盛ったものだが、図2に示す本発明の第2の実施の形態のように、ボールレンズ35の前後の空間を分け、受光素子33側の空間のみを樹脂で満たすようにしてもよい。図2の構成の光送受信機を作製する際には、あらかじめ、光ファイバをケース39に掘られたV溝40内に、角形鏡筒38をV溝40の掘られたケース39の内面と反対側のケースの内面と前記面に対して垂直なケース39の内面2面とに接する位置に、分波フィルタ34をケース39のV溝40の終端部の斜面に樹脂で固定する。この固定のための樹脂は後述する樹脂36と同じ屈折率を持つものであることが望ましい。この後、樹脂36を注入し固定後、ケース39に蓋をして封止する。なお、樹脂36は、屈折率が光ファイバのクラッドに近いものであれば、コアマッチングオイルや、ゲルなどでもよい。図2において、電極は符号42で示されている。
これらの光送受信モジュールにおいて、光ファイバ31から出射された受信光は、分波フィルタ34を透過し、受光素子33に至る。
一方、発光素子32の出力光は、ボールレンズ35の発光素子32側の面において屈折し、収束光となる。樹脂36の屈折率と光ファイバ31のクラッドの屈折率とはほぼ等しいため、発光素子32の出力光は、ファイバ側面を、ほぼ進行方向を変えることなく透過する。
光ファイバ31の端面が、その光ファイバ31の光軸に対して垂直である場合や、光ファイバ31と分波フィルタ34の間の接着剤が厚い場合には、クラッドを通過した発光素子32の出力光は、光ファイバ31の端面から出射され、樹脂の中を伝わり、分波フィルタ34に至る。この光は、分波フィルタ34において反射され、コアを伝播する基本モードとなる。なお、この構成では、光ファイバ31の端面の位置を、分波フィルタ34において反射された発光素子の出力光のビームウェスト位置とすると、発光素子−光ファイバ間の結合効率が高くなる。
光ファイバ31の端面が8度程度に斜め研磨されており、光ファイバ31と分波フィルタ34が密着している場合には、クラッドを通過した発光素子32の出力光は、その光ファイバ31のクラッド−コア境界面に至る。コアとクラッドでは、コアの方が屈折率が大きいために、この境界面では全反射は起こらず、また、コアとクラッドの非屈折率は、一般的な光ファイバでは0.36%程度と非常に小さいため、発光素子32の出力光は、この境界面をほぼ進行方向を変えることなく透過する。進行方向の変化量は、例えば、クラッド内でその光ファイバ31の光軸に対して15.3度の方向に進んでいた光が、コア内では16.0度方向に進むという程度である。コアを通過した発光素子32の出力光は、分波フィルタ34に至る。この光は分波フィルタ34において反射され、コアを伝播する基本モードとなる。なお、この構成では、光ファイバ31の端面の位置を、ボールレンズ35によって集光された発光素子の出力光のビームウェスト位置とすると、発光素子−光ファイバ間の結合効率が高くなる。
光送受信モジュールは、図3に示す本発明の第3の実施の形態のように、平行平板とレンズの間に空気を内包したレンズ付きガラスブロック43を用いて構成してもよい。この場合は、発光素子32も樹脂で覆われるため、封止が不要となる利点がある。なお、前記平行平板は、発光素子32の光軸に対して垂直か、又は垂直に対して若干ずれた角度とすると、光ファイバ31端面における発光素子の出力光の集光特性が良くなる。
また、光送受信モジュールは、図4に示す本発明の第4の実施の形態のように、発光素子32、モニタ用受光素子41を内包したパッケージを用いて構成してもよい。図4では、このパッケージは、鏡筒46の底部に設けられていて、鏡筒46に非球面レンズ45が保持されている。このように非球面レンズ45を用いて光ファイバ31端面における発光素子32の出力光の集光特性を良くすれば、分波フィルタ44を、ポリイミドやガラス上に形成し、これを所定の斜面に貼り付ける代わりに、光ファイバ端面上に蒸着してもよい。これは、発光素子32の出力光が光ファイバ31端面内に集光されれば、これより広い領域を覆う分波フィルタ44を使用して、発光素子の出力光が受光素子に直接入射するのを防止する必要がないためである。なお、光ファイバ31の直径よりも受光素子33の受光径が小さい場合は、非球面レンズなどの収差の小さなレンズを使用しない場合でも、これと同様で、分波フィルタ44は、光ファイバ端面上に蒸着したものとしてもよい。逆に、レンズの収差が大きいために、光ファイバ端面内に光が集光されない場合や、光ファイバ端面よりも受光素子の受光面の面積が大きい場合には、ポリイミドやガラス上に形成された分波フィルタ44などを使用し、より広い面積をカバーする必要がある。
また、光送受信モジュールは、図5に示す本発明の第5の実施の形態のように、屈折率が光ファイバのクラッドの屈折率に近いガラスフェルール48と、ハーフボールレンズ49を用い、受光素子33と分波フィルタ47の周辺のみを樹脂36で固定する構成としてもよい。ハーフボールレンズ49は、他の、凸面が球面である平凸レンズと置き換えてもよい。片面を球としたのは、送信光の光軸が片側の平面に対してずれており、この光を十分に集光するためには、光軸の角度ずれが屈折角に影響を及ぼさない球面が適しているためである。この構成では、発光素子32の出力光は、ハーフボールレンズ49、ガラスフェルール48、光ファイバ31のクラッド、コアを経て分波フィルタ47に至る。ガラスフェルール先端面の角度を斜め研磨ファイバとして一般的な8〜9度とすれば、部品のコストも抑えられる。また、ガラスフェルール先端面はある程度の面積を有するため、分波フィルタはここに貼り付けるだけである程度の角度精度を確保でき、分波フィルタ貼り付け用の面を別途用意する必要がない。また、図1から図4の構成に対し、光が樹脂を通過する距離が短いため、樹脂による吸収、樹脂の屈折率分布不均一性などによる出力光強度の劣化が生じにくい。また、分波フィルタの実装面、レンズの実装面を特に設けなくても、分波フィルタ、レンズの実装が可能である。
以上に述べた構成の送受信モジュールは、いずれも、レンズから光ファイバまでの間が、屈折率が光ファイバのクラッドに近い媒質で満たされているため、光ファイバの側面が集光の妨げにならない。また、分波フィルタの角度を光ファイバの光軸と直交する平面に対して浅い角度としているため、発光素子と光ファイバの結合効率を確保するために分波フィルタから発光素子までの距離を長く取っても、光送受信モジュールの高密度実装の妨げとなる、光軸と垂直な方向へのモジュールサイズ拡大は生じにくい。
これらの特徴により、発光素子を分波フィルタの反射側に配置し、受光素子を、阻止領域の波長に対する阻止値が高い透過側に配置することができる。透過側に進行する光の方が阻止値が高いのは、分波フィルタとして一般的に使用される多層膜フィルタは、波長が透過領域内であってもある程度の透過損失を持ち、この損失がほぼ100%反射方向に送出されるためである。受光素子を透過側に配することで、送信光に対する阻止値が上がり、光送受信モジュールの波長アイソレーションが向上する。
また、分波フィルタの角度を光ファイバの光軸と直交する平面に対して浅い角度としていることも、アイソレーションの向上に寄与している。これは、分波フィルタとして一般的に用いられる多層膜フィルタの特性が入射角によって変化し、この変化の度合いは入射角が深いほど高いためである。
さらに、分波フィルタの角度を浅い角度とすると、安価でθ調整が不要な垂直端面の光ファイバを用いた場合でも、分波フィルタの分波特性の劣化によるアイソレーションの劣化が生じにくくなる。これは以下の理由による。垂直端面の光ファイバを用いると、コアから分波フィルタまでの距離が大きくなり、分波フィルタが、光ファイバ入出力光のビームウエスト位置から遠くなる。ビームウエストから遠い部分では、光は拡散角を持つため、光束の中心部と周縁部では分波フィルタに対する入射角が変わり、これによって分波特性が劣化する。しかし、このように分波フィルタの角度を浅い角度とすると、分波特性の入射角依存性が緩和され、結果としてこの劣化が緩和される。また、分波フィルタの角度が浅いと、高密度実装の妨げとなる、光軸と直交する方向へのモジュールサイズ拡大を伴わずに、分波フィルタから発光素子までの距離を長く取ることができるため、分波フィルタ入射時の送信光の収斂角を小さく抑えられ、このために、入射角による分波特性の劣化がより抑えられる。
このように、本発明の構成では、フィルタ1枚で高いアイソレーションを確保できるため、受光素子の前にもう一枚フィルタを挿入する必要がない。さらに、従来の光送受信モジュールでは、分波フィルタにおいて誤って反射された送信光が透明ブロックの表面で反射して入射しやすい位置に受光素子が配置されているのに対し、本発明では発光素子から受光素子に至る光路が分波フィルタで完全に塞がれているため、光クロストークも小さく抑えられる。また、透明管などの特殊な光学部材を必要としない。
本発明によれば、アイソレーションが向上し、少ない部品点数で高いアイソレーションを確保でき、光クロストークも小さく抑えられ、特殊な光学部材が不要となり、さらに、安価でθ調整が不要な垂直端面の光ファイバを用いた場合でも、分波フィルタの分波特性の劣化によるアイソレーションの劣化が生じにくくなるので、本発明は、光通信に用いる光受信装置などの光送受信モジュールとして有用である。
本発明の第1の実施の形態における光送受信モジュールの構成図 本発明の第2の実施の形態における光送受信モジュールの構成図 本発明の第3の実施の形態における光送受信モジュールの構成図 本発明の第4の実施の形態における光送受信モジュールの構成図 本発明の第5の実施の形態における光送受信モジュールの構成図 従来の光送受信モジュールのブロック図
符号の説明
8 光ファイバ
9 透明管
10 分波フィルタ
11 透明ブロック
12 平面
13 フィルタ
14 受光素子
15 発光素子
16 送信側集光レンズ
17 対向面
18、19、20、21 金具
31 光ファイバ
32 発光素子
33 受光素子
34 分波フィルタ
35 ボールレンズ
36 樹脂(合成樹脂からなる部材)
37 空気
38 角形鏡筒
39 ケース
40 V溝
41 モニタ用受光素子
42 電極
43 レンズ付きガラスブロック
44 分波フィルタ
45 非球面レンズ
46 鏡筒
47 分波フィルタ
48 ガラスフェルール
49 ハーフボールレンズ

Claims (8)

  1. 光ファイバと、
    前記光ファイバの光軸と垂直な面に対する傾き角が45度より小さい角度で前記光ファイバの端部に配置された分波フィルタと、
    前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
    前記延長線上に発光点を持たない発光素子及びレンズと、
    前記分波フィルタと前記レンズの間の、発光素子の出力光が通過する領域と、前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
    有する光送受信モジュール。
  2. 光ファイバと、
    前記光ファイバの光軸と垂直な面に対する傾き角が45度より小さい角度で前記光ファイバの端部に配置された分波フィルタと、
    前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
    前記延長線上に発光点を持たない発光素子と、レンズと空気層と平行平板とを含むブロックと、
    前記分波フィルタと前記レンズの間の、発光素子の出力光が通過する領域と、前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域と、前記発光素子と前記平行平板の間の、前記発光素子の出力光が通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
    有する光送受信モジュール。
  3. 前記光ファイバの端面が、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、前記受光素子の受光面の直径よりも前記光ファイバのクラッドの直径が大きく、前記分波フィルタが、前記光ファイバの端面に蒸着されている請求項1又は2に記載の光送受信モジュール。
  4. 前記光ファイバの端面が、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、前記レンズがほぼ無収差レンズであって、前記分波フィルタが、前記光ファイバの端面に蒸着されている請求項1又は2に記載の光送受信モジュール。
  5. 前記受光素子の受光面の直径よりも前記光ファイバのクラッドの直径が小さく、前記分波フィルタが、前記受光面より広い面積を持つ請求項1又は2に記載の光送受信モジュール。
  6. 前記レンズが無収差レンズでなく、前記分波フィルタが、前記受光面より広い面積を持つことを特徴とする請求項1又は2に記載の光送受信モジュール。
  7. 光ファイバと、
    前記光ファイバの一部を内蔵し、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ等しく、片方の端面が前記光ファイバの光軸と直交する平面に対して傾いており、もう片方の端面が前記光ファイバの光軸に垂直であるフェルールと、
    前記フェルールの、前記光ファイバの光軸に垂直でない面上に固定された分波フィルタと、
    前記光ファイバの光軸の延長線上に受光面を持つ受光素子と、
    前記光ファイバの光軸の延長線上に発光点を持たない発光素子と、
    前記フェルールの、前記光ファイバの光軸と直交する面上に固定された片面が球の一部をなす平凸レンズと、
    前記分波フィルタと前記受光素子の間の、前記光ファイバの出力光の通過する領域に配された、屈折率が前記光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ一致する媒質とを、
    有する光送受信モジュール。
  8. 前記フェルールの前記光ファイバの光軸に垂直でない面、及び、前記光ファイバの端面の、前記光ファイバの光軸と直交する平面に対する傾き角が、7度以上10度以下である請求項7に記載の光送受信モジュール。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011046004A1 (ja) * 2009-10-13 2011-04-21 株式会社Qdレーザ 光送受信装置

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