JP3845950B2 - Mocvd装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はMOCVD装置に関し、特にたとえば、機能性薄膜やコーティング用薄膜等を形成するためのMOCVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品分野においては、回路の高密度化に伴い、誘電体材料、絶縁体材料、および半導体材料などの薄膜化が要請されている。これらの材料を薄膜化する方法の一つにCVD法がある。CVD法は、PVD法やゾルゲル法などの他の成膜法に比べて、成膜速度が大きく、多層薄膜の製造が容易であるなどの特徴を有する。特に、CVD法の一種として従来より知られているMOCVD法は、有機金属化合物を原料として用いるCVDであり、安全性が高く、得られる薄膜中にハロゲン化物の混入が少ないなどの利点を有する。
図6は、本発明の背景となる従来のMOCVD装置の一例を示す図解図である。また、図7は、図6に示す従来のMOCVD装置の要部を示す断面図解図である。MOCVD法では、一般に、常温常圧で固体の粉末または液体の原料が用いられる。従来のMOCVD装置1では、これらの原料が容器2,3に入れられて準備され、一般に、減圧中で加熱され気化される。そして、気化したガス状の原料は、キャリアガスにより成膜チャンバ6方向へ送られる。そのため、原料ガスの流れる経路4は、常時、加熱されている必要がある。また、酸化ガスが、経路7を通じて原料ガスの経路4に送りこまれる。そして、原料ガスと酸化ガスとの混合ガスが成膜チャンバ6内に送り込まれる。
MOCVDに用いられる原料は、有機化合物の状態でしかガス状態で存在できない。そのため、成膜基板上に到達する前に有機化合物の熱分解や燃焼反応が生じると、凝集や粉化がおこり、成膜原料として使用できなくなる。つまり、原料は、基板に到達するまではガス状態で存在し、基板上で初めて、熱分解および燃焼反応を起こすのが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示す従来のMOCVD装置1では、気化温度が大きく違う2種類以上の有機金属化合物を原料として使用する場合、原料ガスの経路4を最も気化温度の高い原料の気化温度よりも高い温度に保持しておく必要がある。この状態において、原料ガスの経路4に図6および図7に示すように酸化ガスが導入されると、原料ガスの流通する途中の経路5において、最も分解温度の低い原料の分解反応が生じてしまう。そのため、従来のMOCVD装置1では、生じた粉末によって原料ガスの経路4,5が詰まったり、成膜チャンバ6内が粉末で汚染されたり、得られる薄膜中に粉末が付着するなどの問題が生じる場合があった。
【0004】
それゆえに、本発明の主たる目的は、原料ガスの供給経路中での分解や粉化を防止できる、MOCVD装置を供給することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明にかかるMOCVD装置は、有機金属化合物の酸化物薄膜を基板上に形成するための成膜チャンバと、原料ガスを流通させるための原料ガス用導管と、原料ガスを酸化させるための酸化ガスを流通させるための酸化ガス用導管と、少なくとも一部が成膜チャンバ内に配置され、原料ガスと酸化ガスとを混合して基板へ向かって噴出させるための開口部を有するガスノズルとを含むMOCVD装置であって、原料ガス用導管の端部は、ガスノズル内に原料ガスを供給するためガスノズルの開口部と反対側に接続され、酸化ガス用導管の端部は、酸化ガスを噴出させて原料ガスと混合させるため、ガスノズル内部に挿入されて設けられる。
この場合、ガスノズルの開口部と反対側に接続された原料ガス用導管から、ガスノズル内へ有機金属化合物の原料ガスが供給される。そして、ガスノズル内部の開口部側に挿入された酸化ガス用導管から、酸化ガスが噴出される。したがって、ガスノズル内において初めて原料ガスと酸化ガスとが混合され、混合されたガスは、ガスノズルの開口部から基板へ向かって噴出される。この場合、酸化ガス用導管がガスノズル内部に挿入されて設けられているので、ガスノズル内部において、酸化ガスと原料ガスとが混合されやすい。
【0008】
また、本発明にかかるMOCVD装置において、酸化ガス用導管は、ガスノズル内部において、酸化ガス用導管を中心として放射状に酸化ガスを噴出させる。
この場合、原料ガスと酸化ガスとが均一に混合されるので、基板上に形成される膜の均一性がより向上する。
【0010】
本発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明にかかるMOCVD装置の一例を示す図解図であり、図2はその要部を示す図解図である。本発明にかかるMOCVD装置10は、基本的な構成は従来から周知のものと同様であるが、後述するようにガスノズル44近傍の構造が従来のものと異なる。
図1に示すMOCVD装置10は、第1の原料ガス経路12を含む。この例における第1の原料ガス経路12は、後述する第1の原料ガスを流通させるための経路である。第1の経路12の上流には、キャリアーガスの流量を制御するためのマスフローコントローラ(以下、MFCと略す)14を介して、図示しないキャリアーガス送出装置が接続される。
MFC14の下流には、不純物等を除去するためのフィルタ16が接続され、フィルタ16の下流には、圧力計18が接続される。
圧力計18の下流には、バルブ20を介して、第1の原料タンク22が接続される。第1の原料タンク22には、原料を加熱して気化させるための加熱装置としてのヒータが設けられている。このヒータと第1の原料タンク22とは、第1の気化器を形成する。この第1の原料タンク22内には、たとえばSr原料としてのSr(DPM)2 (phen)2 が保持される。なお、ここでDPMとは、ジピバロイルメタンC11192 (2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン)の略であり、phenとは、フェナントロリンの略である。
第1の原料タンク22の下流には、第1の原料ガスの流量を調整するための可変バルブ24が接続される。
【0012】
また、図1に示すMOCVD装置10は、第2の原料ガス経路28を含む。この例における第2の原料ガス経路28は、後述する第2の原料ガスを流通させるための経路である。第2の経路28の上流には、キャリアーガスの流量を制御するためのMFC30を介して、第1の経路12と共通のキャリアーガス送出装置が接続される。第1の経路12および第2の経路28に流通される原料用のキャリアーガスとしては、たとえばArなどの不活性ガスが用いられる。
MFC30の下流には、不純物等を除去するためのフィルタ32が接続される。フィルタ32の下流には、圧力計34が接続される。圧力計34の下流には、バルブ36を介して、第2の原料タンク38が接続される。この第2の原料タンク38にも、原料を加熱して気化させるための加熱装置としてのヒータが設けられている。このヒータと第2の原料タンク38とは、第2の気化器を形成する。第2の原料タンク38内には、たとえばTi原料としてのTi(i・O−Pr)4 が保持される。なお、ここで、i・O−Prとは、イソプロポキシドの略である。
第2の原料タンク38の下流には、第2の原料ガスの流量を調整するための可変バルブ40が接続される。
【0013】
第1の経路12の可変バルブ24および第2の経路28の可変バルブ40の下流には、原料ガス用導管26が接続される。原料ガス用導管26内において、第1の原料ガスと第2の原料ガスとは混合される。原料ガス用導管26の途中には、バルブ42が設けられる。そして、原料ガス用導管26の下流側端部は、後述するガスノズル44に接続される。
なお、原料ガスの流れる第1の原料ガス経路12、第2の原料ガス経路28および原料ガス用導管26は、原料ガスを気化状態に保つため、それぞれ少なくとも図1において破線で囲まれた部分が従来と同様に加熱されている。
【0014】
さらに、図1に示すMOCVD装置10は、酸化ガス経路46を含む。この酸化ガス経路46は、上述した原料ガスを酸化させるための酸化ガスを流通させるための経路である。酸化ガス経路46の上流には、酸化ガスの流量を制御するためのMFC48を介して、図示しない酸化ガス送出装置が接続される。酸化ガスとしては、たとえばO2 ガスが用いられるが、これに限るものではなく、たとえばオゾンガスや亜酸化窒素ガスなどを用いてもよい。
MFC48の下流には、不純物等を除去するためのフィルタ50が接続される。フィルタ50の下流には、バルブ52を介して、酸化ガス用導管54が接続される。酸化ガス用導管54の下流側の端部は、後述するようにガスノズル44に接続される。
【0015】
また、図1に示すように、バルブ20の上流側と可変バルブ24の下流側との間には、第1の経路12の配管中の空気を除去するためのバイパス経路56が形成される。バイパス経路56の配管は、可変バルブ24の下流側にバルブ58を介して接続される。同様に、バルブ36の上流側と可変バルブ40の下流側との間には、第2の経路28内の空気を除去するためのバイパス経路60が形成される。バイパス経路60は、可変バルブ40の下流側にバルブ62を介して接続される。
原料の交換等の際には、第1の原料タンク22および第2の原料タンク38を経路から取り外すので、取り外された部分から各経路中に空気が入り込む。しかし、各経路中に空気が残存すると、後述するTi原料ガスなどは、空気中の水分と反応し、加水分解してコロイド状になって気化しなくなるなどの不都合がある。そこで、パイパス経路56および60を使用して、経路中の空気を吸引して除去するのである。なお、原料の交換等の際には、第1の原料タンク22および第2の原料タンク38は、バルブ20,24,36および40をそれぞれ閉じた状態で、それらのバルブごと経路から外されて、たとえばArなどの不活性ガスで置換されたグローブボックス内で原料の交換等が行われる。
【0016】
図2に示すように、ガスノズル44は、円筒状のガス混合筒44aと漏斗状の開口部66とを含む。漏斗状の開口部66は、円筒状のガス混合筒44aの下端部に接続される。そして、ガスノズル44は、略密閉された反応室としての成膜チャンバ64内に漏斗状の開口部66が配置され、開口部66と反対側の円筒状のガス混合筒44aの上端部が成膜チャンバ64の外側へ突き出すようにして配置される。そして、ガスノズル44の開口部66は、その表面に薄膜を形成すべき基板に原料ガスと酸化ガスとの混合ガスを供給するために、成膜チャンバ64内の台上に載置されたサンプル上に覆いかぶさるようにして配置される。
【0017】
上述した原料ガス用導管26は、図2に示すように、ガスノズル44内部に原料ガスを送り込むために、ガスノズル44の開口部66と反対側の端部近傍に接続される。一方、酸化ガス用導管54は、ガスノズル44内部を開口部66へ向かって流動する原料ガスへ向かって酸化ガスを噴出させるために、ガスノズル44内部に挿入され、その先端部がガスノズル44内部の開口部66近傍に配置される。
酸化ガス用導管54の円筒状の先端部には、図2および図4に示すように、複数のガス噴出口54aが互いに所定の間隔をおいて形成されている。複数のガス噴出口54aは、酸化ガス用導管54の中心からみて円周方向に所定の角度の間隔をおきながら複数形成される。しかも、これらのガス噴出口54aは、ガスノズル44の内壁面に対向した酸化ガス用導管54の壁面を真っ直ぐに貫通して形成される。したがって、酸化ガスは、ガス噴出口54aを通って、酸化ガス用導管54を中心として放射状に噴出する。このとき、ガスノズル44内部において、酸化ガス用導管54の周囲には、原料ガスが開口部66の下方の基板へ向かって流動しているので、酸化ガスは、原料ガスの流れ方向に対して垂直に、かつ、原料ガスの流れを横切る方向に放射状に噴出することになり、その結果、原料ガスと酸化ガスとが均一に混合されることになる。
なお、酸化ガスを原料ガスの流れ方向に対して垂直に噴出させることに限らず、所定の角度をなすようにして噴出させるようにしてもよい。そのためには、ガス噴出口54aを酸化ガス用導管54の外壁面から内壁面へ所定の角度で斜めに延びるように形成することにより、酸化ガスの噴出方向を原料ガスの流れ方向に対して所望の角度にすることができる。また、ガス噴出口54aの形状や個数や位置は、成膜条件等に合わせて適宜変更されてもよい。
【0018】
成膜チャンバ64の外側には、各経路および導管12,26,28,46および成膜チャンバ64内を吸引して減圧するための第1のロータリポンプ68,第2のロータリポンプ70およびターボ分子ポンプ72が配置される。第1のロータリポンプ68は、バルブ74を介して原料ガス用導管26に接続され、また、バルブ76を介して成膜チャンバ64に接続される。第1のロータリポンプ68は、成膜中に使用されるものである。成膜中においては、成膜チャンバ64は、バルブ74を閉じ、バルブ42および76を開いた状態で第1のロータリポンプ68によって吸引される。
第2のロータリポンプ70およびターボ分子ポンプ72は、バルブ78を介して成膜チャンバ64およびバルブ76に接続される。第2のロータリポンプ70およびターボ分子ポンプ72は、成膜前に成膜チャンバ64内を高度の真空状態にするために使用されるものである。
なお、本装置において、上述の各経路、導管、各ポンプと各バルブ間の接続は、パイプないしチューブで行われるのは当然のことである。
次に、本発明にかかるMOCVD装置により基板上にSrTiO3 薄膜の成膜を行う場合のより具体的な実施例を比較例と比較しながら以下に説明する。
【0019】
(実施例1)
実施例1では、上述の本発明にかかるMOCVD装置10を用いて、表1に示す条件で、MOCVD法によるSrTiO3 薄膜の成膜を行った。
【0020】
【表1】
Figure 0003845950
【0021】
実施例1に用いたMOCVD装置10は、酸化ガス用導管54として、外径3.2mm(内径1.5mm)の円筒状のパイプが用いられる。この酸化ガス用導管54の下端部は、溶接により閉じられている。この酸化ガス用導管54は、ガスノズル44内に略垂直に配置される。このガスノズル44のサイズは、ガス混合筒内径が10mm,ガス混合筒外径が16mm,ガス混合筒長さが130mm,開口部内径が113mm,ガスノズル全長が190mmのものを用いた。但し、ガス混合筒44aと開口部66とは一体に固定せず、長さを調整可能にした。そして、ガス噴出口54aは、図4に示すように、酸化ガス用導管54の下端部から約5mmのところの周囲に酸化ガス用導管54の中心を基準として90°間隔で4つ形成され、さらに、酸化ガス用導管54の下端部から約10mmのところの周囲に90°間隔で4つ形成される。下端側の4つの酸化ガス用導管54aと、その上の4つの酸化ガス用導管54aとは、酸化ガス用導管54の中心を基準として互いに45°ずれた状態で形成される。また、これらのガス噴出口54aは、それぞれ酸化ガス用導管54の壁面を垂直に貫通する直径1mmの貫通孔として形成される。
【0022】
参考例
参考例では、実施例1で用いた酸化ガス用導管54の代わりに、図3および図5に示す構造の酸化ガス用導管54を用いて、実施例1と同じ条件でMOCVD法によるSrTiO3薄膜の成膜を行った。図3および図5に示す酸化ガス用導管54は、外径3.2mm(内径1.5mm)の円筒状のパイプからなり、その下端部に下方へ向かって開口するガス噴出口54aが一つだけ形成されたものである。
【0023】
(比較例)
比較例として、図6および図7に示した従来のMOCVD装置1を用いて、実施例1と同じ条件で、MOCVD法によるSrTiO3薄膜の成膜を行った。
なお、上述の実施例1、参考例および比較例において、装置によりSr量が変わるのを防止するため、Srの温度を制御して、Sr:Ti=1:1となるようにした。また、予備実験により成膜速度を測定し、平均膜厚が300nmになるように成膜時間を設定した。
【0024】
表2に、実施例1,参考例および比較例のそれぞれについての成膜速度、静電容量、平均値、ばらつき、およびショート率を示す。ここで、静電容量とは、それぞれ得られたSrTiO3薄膜上に上部電極としてφ0.5mmのAgを蒸着して、1kHz、100mVの条件で測定して得られた値である。また、平均値(X)とは、500点の静電容量の平均値である。また、ばらつき(2CV=2σX-1/X)とは、平均値を求めた500点の静電容量のばらつきである。
【0025】
【表2】
Figure 0003845950
【0026】
表2に示すように、実施例1では、比較例に比べて2倍以上の成膜速度を得ることができた。また、実施例1では、静電容量のばらつきが比較例に比べて1/4以下に小さくなった。さらに、実施例1のショート率は1%以下となり、比較例に比べて大幅に改善された。
また、参考例では、比較例に比べて、成膜速度およびショート率は改善されるが、ばらつきが大きいという結果が得られた。
なお、CVD法による成膜の場合の成膜速度は、基板温度、チャンバ圧力、ノズルの形状および位置によって影響を受ける。しかし、上記実施例1および参考例の相対的な差は、基板温度、チャンバ圧力、ノズル形状および位置、キャリアガス流量、気化器温度等の他の要因を変えて、成膜速度を速くした場合にも変わらなかった。
また、実施例1のMOCVD装置10において、原料ガスおよび酸化ガスの成膜チャンバ64への導入口を互いに入れ換えることも試みた。すなわち、上述の実施形態における原料ガス用導管26から酸化ガスをガスノズル44へ供給し、酸化ガス用導管54からガス噴出口54aを通じて原料ガスをガスノズル44へ供給した。しかし、この場合には、原料ガスの導入口としてのガス噴出口54aが閉塞しやすかった。これは、ガスノズル44内のパイプは直接加熱されていないということと、原料ガスがガス噴出口54aを通過する際に断熱膨張するために原料ガスが凝縮してしまうからであると考えられる。
【0027】
【発明の効果】
本発明にかかるMOCVD装置によれば、原料ガスの供給経路中における酸化ガスを原因とした分解や粉化が防止できる。そのため、成膜チャンバ内の汚染も防止でき、得られる薄膜の膜質が向上する。また、酸化ガスを原料ガスの流れに対して、垂直かつ放射状に噴出させることにより、薄膜を形成するべき基板に到達する原料ガスと酸化ガスとの濃度が均一になり、得られる薄膜の均質性が向上する。さらに、本発明にかかるMOCVD装置によれば、成膜速度を増大させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるMOCVD装置の一例を示す図解図である。
【図2】図1に示すMOCVD装置の要部を示す断面図解図である。
【図3】図2に示すMOCVD装置の要部の変形例を示す断面図解図である。
【図4】図2に示すMOCVD装置の要部のさらに要部を示す断面図解図である。
【図5】図3に示すMOCVD装置の要部の変形例の要部を示す断面図解図である。
【図6】本発明の背景となる従来のMOCVD装置の一例を示す図解図である。
【図7】図6に示す従来のMOCVD装置の要部を示す断面図解図である。
【符号の説明】
10 MOCVD装置
12 第1の原料ガス用経路
22 第1の原料タンク
26 原料ガス用導管
28 第2の原料ガス用経路
38 第2の原料タンク
44 ガスノズル
46 酸化ガス用経路
54 酸化ガス用導管
54a ガス噴出口
64 成膜チャンバ
66 開口部
68 第1のロータリポンプ
70 第2のロータリポンプ
72 ターボ分子ポンプ

Claims (1)

  1. 有機金属化合物の酸化物薄膜を基板上に形成するための成膜チャンバ、
    原料ガスを流通させるための原料ガス用導管、
    前記原料ガスを酸化させるための酸化ガスを流通させるための酸化ガス用導管、および
    少なくとも一部が前記成膜チャンバ内に配置され、前記原料ガスと前記酸化ガスとを混合して前記基板へ向かって噴出させるための開口部を有するガスノズルを含むMOCVD装置であって、
    前記原料ガス用導管の端部は、前記ガスノズル内に前記原料ガスを供給するため前記ガスノズルの前記開口部と反対側に接続され、
    前記酸化ガス用導管の端部は、前記酸化ガスを噴出させて前記原料ガスと混合させるため、前記ガスノズル内部に挿入されて設けられ、前記酸化ガス用導管は、前記ガスノズル内部において、前記酸化ガス用導管を中心として放射状に前記酸化ガスを噴出させる、MOCVD装置。
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