JP3843018B2 - 増築建物とその施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一戸建て住宅等の既設建物に対して後から増設する増築建物とその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既設の一戸建て住宅をその基礎部分から増築するには、通常、既設建物の基礎部分の外側に増築建物の基礎部分を追加的に施工し、その基礎部分の上に立設した壁体部分の上に屋根トラスよりなる増築用の小屋組を組み立て、この小屋組に瓦葺きの下地材となる野地板(下地プレート)を連結する必要がある。このさい、増築建物の屋根部分が既設建物の勾配屋根に取り付く設計になっている場合には、その屋根部分が増築建物の壁体部分から既設建物側へ大きく張り出した状態となるため、その張り出した部分を下方から支持する必要がある。
【0003】
そこで、従来では、既設建物における勾配屋根の軒先部分に増築建物を施工する場合には、その増築建物に対面する勾配屋根を構成する既存の野地板を取り外して既設建物の小屋組を露出させ、かかる既設建物の小屋組に増築建物用の屋根トラスを直接連結することにより、増築建物の小屋組の構造強度を確保するようにしている(例えば、特開2001−98770参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の増築建物の施工方法では、増築建物の小屋組を既設建物の小屋組に直結するために同既設建物の野地板を取り壊すようにしているので、増築建物の屋根部分を施工するに当たって、既設建物の勾配屋根における取り壊した部分の施工からやり直す必要がある。
このため、従来の施工方法では、取り壊した部分の手戻り分だけ材料費が高くかつ施工工期も長くなり、既設建物に対する増築を低コストで行うことができなかった。
【0005】
一方、既設建物に対する増築を低コストで行うために、増築建物の屋根部分だけをフラットルーフにして小屋組を施工しないことがあるが、これでは、既設の屋根部分と増設された屋根部分との屋根勾配が大きく異なることになるため、増築後の建物全体の意匠性が悪くなったり、施主の好みに応じた屋根のデザインを提供できないという不都合がある。
本発明は、このような実情に鑑み、既設建物における勾配屋根の軒先部分に増築建物を施工する場合において、既設建物の下地プレートを取り壊さなくても増築建物の小屋組の構造強度を確保できるようにして、意匠性に優れた増築建物を低コストで提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係る増築建物は、既設建物の外壁の外側に構築された基礎部分及び壁体部分と、前記既設建物の勾配屋根を構成する下地プレートから立設された束部材と、この束部材を利用して前記壁体部分の上に組み立てられた増築用の小屋組と、この小屋組に対して施工された増築用の屋根面部と、この屋根面部を前記既設建物の勾配屋根に対して防水状態で接合するための屋根接合部と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
そして、かかる増築建物は、例えば、(a)既設建物の外壁の外側に増築建物の基礎部分と壁体部分を構築する工程、(b)前記既設建物の勾配屋根を構成する下地プレートから束部材を立設する工程、(c)この束部材を利用して前記増築建物の壁体部分の上に増築用の小屋組を組み立てる工程、(d)この小屋組に対して増築用の屋根面部を施工する工程、(e)この屋根面部を前記既設建物の勾配屋根に対して防水状態で接合する工程、を順次行うことによって施工することができる。
【0008】
上記の本発明によれば、既設建物の勾配屋根を構成する下地プレートから束部材が立設されており、この束部材を利用して増築建物の壁体部分の上に増築用の小屋組を組み立てるようにしているので、既設建物の下地プレートを取り壊して同既設建物の小屋組を露出させなくても、増築建物の小屋組の支持強度を有効に確保することができる。
また、本発明では、束部材を利用して組み立てられた小屋組に対して増築用の屋根面部を施工しているので、その束部材の長さや形状を種々に選定することにより、増築用の屋根面部を任意の勾配に設定することができる。このため、増築用の屋根面部を既設の勾配屋根と同じ勾配にする等して、増築後の建物全体の意匠性を向上することができるとともに、施主の好みに応じた種々の屋根のデザインを提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る増築建物3が施工された一戸建て住宅1を示しており、この住宅1は、本体側となる既設建物2と、この既設建物2の勾配屋根7Aの軒先部分に配置された増築建物3とから構成されている。
既設建物2は、コンクリート製の布基礎よりなる基礎部分5と、この基礎部分5の上に建て込まれた壁体部分6と、この壁体部分6の上に設けられた屋根部分7とから構成されている。
【0010】
このうち、壁体部分6は、基礎部分5の上に枠組みされた鉄骨又は木材製の構造枠8(図2参照)と、この構造枠8内に張り付けられた外壁パネル9とを備えている。図2に示すように、既設建物2の構造枠8は、基礎部分5の上面に固定された土台10と、この土台10に立設された複数本の柱材11と、この各柱材11の上端間に架設された上梁12とを備えている。
また、既設建物2の屋根部分7は、上記構造枠8の上梁12に複数の屋根トラス(図示せず)を架設することによって組み立てられた小屋組と、この小屋組に立て込まれた瓦葺きの下地材となる多数の野地板13とを備えており、この野地板13の上には、アスファルトルーフィング等よりなる防水シート14を介して屋根瓦15が葺かれている。
【0011】
なお、図1に示す本実施形態の既設建物2では、二つの長方形状の勾配屋根7Aを大棟を介して接続してなる切り妻屋根になっているが、寄せ棟屋根や方形屋根の勾配屋根の軒先部分に本発明の増築建物3を施工することもできる。
本実施形態の増築建物3は、上記既設建物2とほぼ同じ基本構造となっており、図1に示すように、コンクリート製の布基礎よりなる基礎部分17と、この基礎部分17の上に建て込まれた壁体部分18と、この壁体部分18の上に設けられた屋根部分19とから構成されている。このうち、基礎部分17は、既設建物2の外壁の外側に、当該既設建物2の基礎部分5に対して連続的に繋がった状態で構築されている。
【0012】
また、図2及び図3に示すように、増築建物3の壁体部分18も、その基礎部分17上に枠組みされた鉄骨又は木材製の構造枠20と、この構造枠20内に張り付けられた外壁パネル21とを備えており、構造枠20は、基礎部分17の上面に固定された土台22と、この土台22に立設された複数本の柱材23と、この各柱材23の上端間に架設された上梁24とから構成されている。
図1に示すように、増築建物3の屋根部分19は、既設建物2の勾配屋根7Aを構成する野地板13から立設された束部材26と、この束部材26を利用して当該増築建物3の壁体部分18の上に組み立てられた増築用の小屋組27と、この小屋組27に対して施工された増築用の屋根面部28と、この屋根面部28を既設建物3の勾配屋根7Aに対して防水状態で接合するための屋根接合部29と、を備えている。
【0013】
図3及び図4に示すように、増築建物3の小屋組27は、複数本の上記束部材26と、構造枠20の上梁24に架設された屋根トラス30と、この屋根トラス30と各束部材26の上端間を互いに連結する棟長さ方向の母屋部材31とから構成されている。既設建物2の勾配屋根7Aにおける、増築建物3の屋根部分19が取り付く範囲W(図2参照)は、前記屋根瓦15及び防水シート14が取り除かれて野地板13が剥きだし状態になっており、この野地板13の上面に束部材26の下端接地部が釘止め又はねじ止め等の固定手段を介して固定されている。
【0014】
既設建物2の屋根面部28は、小屋組27の上に張り付けられた野地板32(図4参照)と、この野地板32の上に敷設されたアスファルトルーフィング及び屋根瓦(図示せず)とから構成されている。また、増築建物3の屋根接合部29は、既設建物2の野地板15の接合縁に沿って配置された長尺板金製の水切り金物よりなり、この水切り金物は既設建物2の勾配屋根7Aを流下する雨水が増築建物3の小屋裏に回るのを防止する防水機能を有している。
次に、図2〜図4を参照しつつ、上記構成に係る増築建物3の施工方法を説明する。
【0015】
すなわち、本実施形態の増築建物3を施工するには、まず、既設建物2の基礎部分5に対して連続的に増築建物3の基礎部分17を構築し、その後、図2に示すように、その増築用の基礎部分17の上に、土台22、柱材23及び上梁24よりなる構造枠20を組み立て、図3に示すように、かかる構造枠20に外壁パネル21と内装パネル(図示せず)を建て込んで、基礎部分17の上に壁体部分18を構築する。
なお、このさい、増築建物3に対面する既設建物2の外壁パネル9を取り除くことにより、両建物2,3の内部同士が連通され、かつ、増築建物3の上梁24を既設建物2の上梁12に連結することにより、両建物2,3の構造枠8,20同士が互いに一体化されるようになっている。
【0016】
次に、図3に示すように、壁体部分18を構成する上梁24の上に屋根トラス30を架設するとともに、屋根瓦15及び防水シート14が取り除かれた既設建物2の野地板13の上に束部材26を立設し、これら屋根トラス30と束部材26の上端間を母屋部材31で連結することにより、増築建物3の小屋組27を組み立てる。
そして、図4に示すように、上記小屋組27に対して野地板32を張り付け、その野地板32の上に防水シートを敷設して瓦葺きを行い、その後、野地板32の接合縁に沿って前記屋根接合部(水切り金物)29を施工し、既設の勾配屋根7Aに対する雨仕舞いを行うことにより、当該増築建物3の施工が完了する。
【0017】
このさい、本実施形態の増築建物3によれば、既設建物2の勾配屋根7Aを構成する野地板13から束部材26が立設されており、この束部材26を利用して増築建物3の壁体部分18の上に増築用の小屋組27を組み立るようにしているので、既設建物2の野地板13を取り壊して同既設建物2の小屋組を露出させなくても、増築建物3の小屋組27の支持強度を有効に確保することができる。このため、野地板32の取り壊しに伴う建築材料の増加や手戻り作業が発生することがないので、増築建物3の施工コストを低減することができる。
【0018】
また、本実施形態の増築建物3では、束部材26を利用して組み立てられた小屋組27に対して屋根面部28を施工しているので、その束部材26の長さや形状を種々に選定することにより、当該屋根面部28を任意の勾配に設定することができる。
このため、増築用の屋根面部28を既設の勾配屋根7Aと同じ勾配にする等して、増築後の住宅1全体の意匠性を向上することができるとともに、施主の好みに応じた種々の屋根のデザインを提供することができる。
【0019】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、野地板32、防水シート及び屋根瓦を現場で施工することによって増築用の屋根面部28を構成しているが、かかる屋根面部28は、工場出荷の段階で瓦葺きまで済ませている屋根パネルユニットで代用することができる。
また、束部材26は、既設の野地板13に直接固定するだけでなく、この野地板13の上面に敷設した防水シート14の上に固定することにしてもよい。
【0020】
更に、この束部材26の下端設置部をピンを介して回動自在に構成すれば、勾配屋根7Aの勾配が変化しても一種類の束部材26でこれに対応することができ、材料コストをより低減することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、既設建物における勾配屋根の軒先部分に増築建物を施工する場合において、既設建物の下地プレートを取り壊さなくても増築建物の小屋組の構造強度を確保できるので、意匠性に優れた増築建物を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の増築建物が施工された一戸建て住宅の斜視図である。
【図2】同増築建物の施工手順を示す側面図である。
【図3】同増築建物の施工手順を示す側面図である。
【図4】同増築建物の施工手順を示す側面図である。
【符号の説明】
1 一戸建て住宅
2 既設建物
3 増築建物
13 野地板(下地プレート)
17 基礎部分
18 壁体部分
26 束部材
27 小屋組
28 屋根面部
29 屋根接合部

Claims (2)

  1. 既設建物(2)の外壁の外側に構築された基礎部分(17)及び壁体部分(18)と、
    前記既設建物(2)の勾配屋根(7A)を構成する下地プレート(13)から立設された束部材(26)と、
    この束部材(26)を利用して前記壁体部分(18)の上に組み立てられた増築用の小屋組(27)と、
    この小屋組(27)に対して施工された増築用の屋根面部(28)と、
    この屋根面部(28)を前記既設建物(2)の勾配屋根(7A)に対して防水状態で接合するための屋根接合部(29)と、
    を備えていることを特徴とする増築建物。
  2. 次の各工程(a)〜(e)を含む増築建物の施工方法。
    (a) 既設建物(2)の外壁の外側に増築建物(3)の基礎部分(17)と壁体部分(18)を構築する工程
    (b) 前記既設建物(2)の勾配屋根(7A)を構成する下地プレート(13)から束部材(26)を立設する工程
    (c) この束部材(26)を利用して前記増築建物(3)の壁体部分(18)の上に増築用の小屋組(27)を組み立てる工程
    (d) この小屋組(27)に対して増築用の屋根面部(28)を施工する工程
    (e) この屋根面部(28)を前記既設建物(2)の勾配屋根(7A)に対して防水状態で接合する工程
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