JP3842262B2 - シート用パッド材およびそれに用いる軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

シート用パッド材およびそれに用いる軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の乗り物に設置されるシートに関するものであり、特に軽量化されたシート用パッド材に関するものである。
車両用シートクッションの高性能化については、パッド材の性能を向上させることが多く、従来から多くの文献が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
近年、自動車等の廃車に伴うリサイクル率向上や軽量化(低燃費化、石油系原料の使用量削減)が積極的に行われている。車両用シートについても同様で、その軽量化の方向として、主にポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドの軽量化・低密度化が進んでおり、より低密度タイプのウレタンフォーム(例えばコア密度が37kg/m以下)からなるものが要求されている。
特開平11−171961号公報
軽量化(低密度化)されたフォームを用いた場合、フォームの樹脂量の低下により、官能上のクッション感が低下し、快適性が損なわれ、シート用のパッド材として成立しないという問題点があった。
そこで、本発明者らはこれらの問題点を解決すべく鋭意検討の末、低密度であっても、反発弾性とフォームの硬さが共に好適な範囲であるものを創製し、反発弾性とフォームの硬さを特定の範囲に調整することで、上記の問題点が解決された軽量化(低密度化)された軟質ポリウレタンフォームからなるシート用パッド材が得られることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち本発明は、コア密度が28〜35kg/m、反発弾性が71〜76%、かつ硬さ(25%−ILD)が147〜294N/314cmである軟質ポリウレタンフォームからなり、該軟質ポリウレタンフォームが、活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、水からなる発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、および整泡剤(E)の存在下で反応させて得られるものであって、(A)が、下記(a1)、(a2)、(a3)、および必要により他の活性水素化合物(a4)からなることを特徴とするシート用パッド材である。
(a1):活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが20以下で、末端水酸基の1級OH化率yが40%以上で、かつxとy(%)はxが10〜20のとき式(1)、xが10以下のとき式(2)の関係を満たす、炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドを主体としエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドが活性水素化合物にランダムおよび/またはブロック付加されてなるポリエーテルポリオール。
y≧0.328x+90.44 (1)
y≧42x0.47(1−x/41) (2)
(a2):1分子内に活性水素含有基と1〜10個の付加重合性官能基を有し、活性水素価が100〜1000mgKOH/gである付加重合性活性水素化合物。
(a3):平均官能基数が2〜8であり、水酸基価が20〜130mgKOH/gであり、オキシエチレン単位の含有量が50〜80質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
また、本発明は、活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、水からなる発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、および整泡剤(E)の存在下で反応させて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、(A)が下記(a1)、(a2)、(a3)、および必要により他の活性水素化合物(a4)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法;並びに、上記の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームからなるシート用パッド材である。
(a1):活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが20以下で、末端水酸基の1級OH化率yが40%以上で、かつxとy(%)はxが10〜20のとき式(1)、xが10以下のとき式(2)の関係を満たす、炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドを主体としエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドが活性水素化合物にランダムおよび/またはブロック付加されてなるポリエーテルポリオール。
y≧0.328x+90.44 (1)
y≧42x0.47(1−x/41) (2)
(a2):1分子内に活性水素含有基と1〜10個の付加重合性官能基を有し、活性水素価が100〜1000mgKOH/gである付加重合性活性水素化合物。
(a3):平均官能基数が2〜8であり、水酸基価が20〜130mgKOH/gであり、オキシエチレン単位の含有量が50〜80質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
以下、エチレンオキサイドをEOと略記し、アルキレンオキサイドをAOと略記し、オキシエチレン単位をEO単位と略記する。
本発明品は、従来のものに比べてさらに軽量化(低密度化)されていても、耐久性が低下せず、乗員の乗り心地が良好なシート用パッド材である。上記の効果を奏するすることから、本発明の軟質ポリウレタンフォームからなるシート用パッド材は、クッション材として有用であり、特に車両用座席のクッションのパッド材として著しい有用性を発揮する。
本発明シート用パッド材は、コア密度が28〜37kg/m、反発弾性が70〜76%、かつ硬さ(25%−ILD)が147〜294N/314cmである軟質ポリウレタンフォームからなる。これらの物性の測定は、JIS K6400(1997年版)による。
コア密度の下限は好ましくは30kg/mであり、上限は好ましくは35kg/mである。コア密度が28kg/m未満であると湿熱圧縮残留歪率が低下し、37kg/mを越えると軽量化の目的に反する。
反発弾性の下限は、好ましくは71%であり、上限は、好ましくは75%である。反発弾性が70%未満、あるいは76%を越えると、シートクッションのパッド材としてのクッション感が悪化し乗り心地が悪くなる。
またフォームの硬さ(25%−ILD)の下限は、好ましくは176N/314cmであり、上限は、好ましくは245N/314cmである。硬さが147N/314cm未満であると、シートクッションのパッド材としての尻の落ち込みが大きく乗り心地が悪化し、294N/314cmを越えると、シートクッションのパッド材として硬くなり乗り心地が悪化する。
フォームのコア密度に関しては、例えば、発泡剤(C)の使用量を増やし発泡倍率を上げると、より低密度にすることができる。反発弾性は、例えば、活性水素成分(A)の種類の選択により樹脂の架橋点間分子量(樹脂のバネ成分)を変えることでコントロールできる。フォームの硬さ(25%−ILD)は、樹脂中のハードセグメントの含量と相関があり、例えば水の使用量や(A)の種類の選択により調整できる。
本発明のシート用パッド材は、例えば前記の(a1)、(a2)および(a3)を含有する活性水素成分(A)を用いることにより容易に得ることができる。(a1)あるいは(a3)の含有割合を増やすと反発弾性が高くなり、(a2)の含有割合を増やすとフォームの硬さが大きくなる
本発明において、活性水素価は下記式(5)で表され、水酸基価、1,2級アミン価、SH価、および酸価等の合計に相当する。
(活性水素価)=56100×(平均活性水素含有基数)/(数平均分子量)(5)
また、本発明において水酸基価は下記式(6)で表され、上記活性水素価で活性水素含有基が水酸基の場合である。
(水酸基価)=56100×(平均水酸基数)/(数平均分子量) (6)
本発明において、末端水酸基の1級OH化率は、予め試料をエステル化の前処理をした後に H−NMR法により求める。 H−NMR法の詳細を以下に具体的に説明する。
<試料調製法>
測定試料約30mgを直径5mmの H−NMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し25℃で約5分間放置して、ポリオールをトリフルオロ酢酸エステルとし、分析用試料とする。
ここで重水素化溶媒とは、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
通常の条件で H−NMR測定を行う。
<末端水酸基の1級OH化率の計算方法>
1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基の結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測されるから、末端水酸基の1級OH化率は下式〔1〕により算出する。
1級OH化率(%)=[r/(r+2s)]×100 〔1〕
ただし、
r:4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値 s:5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値
である。
本発明に用いるポリエーテルポリオール(a1)は、2種以上を併用してもよく、その1分子当たりの平均官能基数は2〜6が好ましい。さらに好ましくは下限は2.5、上限は4.5である。また、(a1)の水酸基価(平均)(mgKOH/g)は、15〜65が好ましい。さらに好ましくは、下限は18、上限は40である。
(a1)の平均官能基数が2以上であると圧縮永久歪率が良好であり、6以下であると伸び物性が良好である。水酸基価が15以上であるとフォームの硬さが良好であり、65以下であると伸び物性が良好である。
また(a1)は、活性水素1個あたりのEOの平均付加モル数xが20以下で、1級OH化率yが40%以上で、かつxとy(%)はxが10〜20のとき式(1)、xが10以下のとき式(2)の関係を満たす。
y≧0.328x+90.44 (1)
y≧42x0.47(1−x/41) (2)
xは、好ましくは19以下、さらに好ましくは0.1〜18である。yは、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。 また、xとy(%)はxが10以下のとき、下記式(3)の関係を満たすのが好ましく、下記式(4)の関係を満たすのがさらに好ましい。
y≧43x0.47(1−x/41) (3)
y≧45x0.47(1−x/41) (4)
xとy、およびxとyの関係が上記の範囲内であると、疎水性と反応性が共に良好である。
(a1)の具体例としては、2〜8価またはそれ以上の活性水素化合物(例えば、多価アルコール、アミン類、多価フェノール、ポリカルボン酸、およびこれらの混合物)に、炭素数3以上の1,2−AOを主体としEOを含むAOを、後述する方法で付加して得られた実質的に飽和のポリオールが挙げられる。本発明において実質的に飽和とは、JIS K−1557記載の方法で測定される総不飽和度が0.2meq/g以下であることを意味する。
上記活性水素化合物の活性水素当量は、30〜300が好ましい。
上記多価アルコールとしては、炭素数2〜20の2価アルコール(脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール;および脂環式ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルキレングリコール)、炭素数3〜20の3価アルコール(脂肪族トリオール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどのアルカントリオール);炭素数5〜20の4〜8価またはそれ以上の多価アルコール(脂肪族ポリオール、例えば、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールなどのアルカンポリオールおよびそれらもしくはアルカントリオールの分子内もしくは分子間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその誘導体)が挙げられる。
アミン類としては、アルカノールアミン、ポリアミン、およびモノアミンが挙げられる。
アルカノールアミンとしては、炭素数2〜20のモノ−、ジ−およびトリ−アルカノールアミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびイソプロパノールアミン)などが挙げられる。
ポリアミン(1,2級アミノ基の数:2〜8個またはそれ以上)としては、脂肪族アミンとして、炭素数2〜6のアルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン)、炭素数4〜20のポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキレンヘプタミン、例えば、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミン)などが挙げられる。
また、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン(例えば、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、メチレンジアニリンおよびジフェニルエーテルジアミン);炭素数4〜20の脂環式ポリアミン(例えば、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミンおよびジシクロヘキシルメタンジアミン);炭素数4〜20の複素環式ポリアミン(例えば、ピペラジンおよびアミノエチルピペラジン)等が挙げられる。
モノアミンとしては、アンモニア;脂肪族アミンとして、炭素数1〜20のアルキルアミン(例えば、n−ブチルアミンおよびオクチルアミン);炭素数6〜20の芳香族モノアミン(例えば、アニリンおよびトルイジン);炭素数4〜20の脂環式モノアミン(例えば、シクロヘキシルアミン);炭素数4〜20の複素環式モノアミン(例えば、ピペリジン)等が挙げられる。
多価(2〜8価またはそれ以上)フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノンおよびフロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、およびビスフェノールスルホン等のビスフェノール類;フェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック);たとえば米国特許第3265641号明細書に記載のポリフェノール等が挙げられる。
ポリカルボン酸としては、炭素数4〜18の脂肪族ポリカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸など)、炭素数8〜18の芳香族ポリカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
これらの活性水素化合物の中で好ましいのは多価アルコールである。
(a1)において、活性水素化合物に付加させるAOは、炭素数3以上の1,2−AOを主体とし、EOを含むものである。1,2−AOとしては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えば、プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−ペンテンオキサイド、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド並びにこれらの2種以上の併用(ブロックおよび/またはランダム付加)が挙げられる。これらの中で好ましくはPOである。これら以外のAOとしては、炭素数3〜8またはそれ以上のものであり、例えば、1,3−、1,4−および2,3−ブチレンオキサイド、1,4−および2,3−ペンテンオキサイドが挙げられる。AOとしては、1,2−AOとEOのみからなるものが好ましいが、これらに加えてこれら以外のAOを少割合(例えば5質量%以下)で含んでいてもよい。用いるAO中の、炭素数3以上の1,2−AOの含量は、通常50質量%以上、好ましくは70質量%以上である。以下、%はとくに記載のない限り、質量%を意味する。
AOの付加形式としては、活性水素化合物に、AOの一部としてEOを用い、ランダムおよび/またはブロック付加したものである。AO中の全EO含量および末端EO含量は、通常50%以下、好ましくは30%以下である。具体例としては、上記活性水素化合物に炭素数3以上の1,2−AO〔下記(1)〜(5)ではAOと略記する。〕とEOを下記の様式で付加したものが挙げられる。
(1)AO−EOの順序でブロック付加したもの(チップド)
(2)AO−EO−AO−EOの順序でブロック付加したもの(バランスド)
(3)EO−AO−EOの順序でブロック付加したもの
(4)AO−EO−AOの順序でブロック付加したもの(活性セカンダリー)
(5)AOおよびEOを混合付加したランダム付加
(6)特開昭57−209920号公報記載の順序でランダムまたはブロック付加したもの
(7)特開昭53−13700号公報記載の順序でランダムまたはブロック付加したもの
これらの中では、末端EO付加物が好ましく、(1)がさらに好ましい。
このポリオール(a1)を得る方法としては、特定の触媒(α)の存在下で、前記活性水素化合物に、上記(1)〜(7)〔好ましくは(1)〕の順序でAOを付加させる方法等が挙げられる。(α)は1,2−AO付加時に用いるが、必ずしも1,2−AO付加の全段階に用いる必要はなく、後述する通常使用される他の触媒の存在下で一部の1,2−AOを付加後、付加反応後期のみに(α)を用いて、残りの1,2−AOを付加してもよい。
(α)としては、特開2000−344881号公報に記載のものが挙げられ、具体的には、フッ素原子、(置換)フェニル基および/または3級アルキル基が結合したホウ素もしくはアルミニウム化合物であり、トリフェニルボラン、ジフェニル−t−ブチルボラン、トリ(t−ブチル)ボラン、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウムなどが挙げられる。
これらの中で好ましいものは、トリフェニルボラン、トリフェニルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムであり、さらに好ましいのはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
AOの付加条件についても上記公報に記載の方法と同様でよく、例えば、生成する開環重合体に対して、通常0.0001〜10%、好ましくは0.001〜1%の上記触媒を用い、通常0〜250℃、好ましくは20〜180℃で反応させる。
上記の1,2−AO付加物に、さらにEOを付加させることでさらに1級OH化率の大きなポリオールが得られる。EO付加させる前のポリオールの末端水酸基の1級OH化率が40%以上と極めて大きいため、少ないEO使用量で末端水酸基の1級OH化率を大きくでき、xとyが前述の関係を満足するものが得られる。なお、上記EO付加に用いる触媒は、前記のホウ素もしくはアルミニウム化合物をそのまま用いても、それに代えて通常使用される他の触媒などを用いてもよい。
他の触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、トリエチレンジアミンなどの塩基性触媒;三フッ化ホウ素、塩化スズ、トリエチルアルミニウム、へテロポリ酸などの酸触媒;亜鉛ヘキサシアノコバルテート;フォスファゼン化合物などが挙げられる。これらの中では塩基性触媒が好ましい。触媒の使用量は特に限定されないが、生成する重合体に対して、好ましくは0.0001〜10%、さらに好ましくは0.001〜1%である。
本発明に用いる付加重合性活性水素化合物(a2)は、付加重合性官能基と活性水素含有基を有する化合物であり、2種以上を併用してもよい。
(a2)の有する付加重合性官能基としては、末端オレフィン型又は内部オレフィン型のラジカル重合性官能基、カチオン重合性官能基(ビニルエーテル基、プロペニルエーテル基など)およびアニオン重合性官能基(ビニルカルボキシル基、シアノアクリロイル基など)から選ばれる1種以上の基が挙げられる。これらの中ではラジカル重合性官能基が好ましく、下記一般式(7)で示される末端オレフィン型のラジカル重合性官能基がさらに好ましい。


| (7)
CH=C−

[式中Xは水素、炭素数1〜15のアルキル基または炭素数6〜21のアリール基を表す。]
式(7)において、Xの炭素数1〜15のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、n−およびi−のプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。炭素数6〜21のアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、ブチルフェニル基などが挙げられる。
上記一般式(7)で示される基を有する基の具体的な例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ビニルベンジル基、ビニルフェニル基、アリルエーテル基などの末端不飽和結合含有基が挙げられる。これらの基のうち、アクリロイル基、メタクリロイル基およびアリルエーテル基が特に好ましい。
(a2)中の付加重合性官能基の数は、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個である。
(a2)の有する活性水素含有基としては、特に限定されないが、例えば、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基などから選ばれる1種以上の活性水素含有基が挙げられる。
好ましい活性水素含有基は、水酸基およびメルカプト基、とくに水酸基である。
(a2)中の活性水素含有基の数は、好ましくは1〜8個、さらに好ましくは1〜5個、とくに好ましくは2〜4個である。また、(a2)中の活性水素含有基の数が2個以上のものの比率が5%以上であることが好ましい。
また、(a2)中の付加重合性官能基と活性水素含有基の合計数は、好ましくは2〜10個、さらに好ましくは2〜8個である。官能基1個当たりの分子量は、好ましくは30〜500、さらに好ましくは35〜400である。
(a2)としては下記式(8)で表されるものがさらに好ましい。


| (8)
(CH=CCOG)u−J−Lv

[式中Xは水素、炭素数1〜15のアルキル基または炭素数6〜21のアリール基を表し、GはO、SまたはNHを、u、vは正の整数を、Lは活性水素含有基を、Jは活性水素化合物からu+v個の活性水素含有基を除いた残基を表す。]
式(8)において、Xは式(7)におけるものと同様である。Lの活性水素含有基としては、前記の(a2)の有する活性水素含有基として例示したものが挙げられる。Jを形成する活性水素化合物としては、後述のポリオール類、アミン類、ポリチオール類などが挙げられる。
Xとしては、水素またはアルキル基、特に水素またはメチル基が好ましく、GとしてはOが好ましい。uの値は好ましくは1〜7、より好ましくは1〜5であり、vの値は好ましくは1〜7、より好ましくは1〜4、とくに好ましくは2〜4である。またu+vの値は、好ましくは2〜8、さらに好ましくは3〜8である。また、Lとしては好ましくは水酸基である。
上記(a2)の具体例としては、下記(a21)〜(a24)が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
(a21)ポリオール類〔多価アルコール;多価フェノール;これらにAOを付加したポリオール;アミン類にAOを付加したポリオール;多価アルコールとポリカルボン酸とから誘導されるポリエステルポリオールなど〕の不飽和カルボン酸部分エステル
(a22)アミノ基もしくは水酸基含有不飽和カルボン酸アミド
(a23)ポリチオール類の不飽和カルボン酸部分チオエステル
(a24)上記以外の水酸基を有するビニル単量体類
(a21)の製造に用いるポリオール類のうち多価アルコール、多価フェノール、アミン類としては、いずれも前記(a1)で例示したものが挙げられ、2種類以上併用してもよい。付加させるAOとしては炭素数2〜8のものが好ましく、例えば、EO、PO、1,2−、1,3−、1,4−または2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシドならびにこれらの2種以上の併用(ブロック及び/又はランダム付加)が挙げられる。好ましいものは、POおよび/またはEOを主成分とし、必要により20%以下の他のAOを含むものである。AO付加物の場合のAOの付加モル数は、好ましくは1〜70、さらに好ましくは2〜50である。
(a21)の製造に用いるポリオール類のうちポリエステルポリオールとしては、前記の多価アルコールおよび/またはポリエーテル〔エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール、またはこれらとグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価またはそれ以上のアルコールとの混合物、並びにこれら多価アルコールのAO低モル(1〜10モル)付加物〕と、炭素数4〜18のポリカルボン酸、またはその無水物、低級アルキルエステル(アルキル基の炭素数:1〜4)等のエステル形成性誘導体(例えば、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル等)との縮合反応物、または前記カルボン酸無水物およびAOとの縮合反応物;そのAO付加反応物;ポリラクトンポリオール、例えば前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの;ポリカーボネートポリオール、例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物;等が挙げられる。
(a21)の製造に用いるポリオール類としては、水酸基を2〜8個(特に2〜6個)有し、OH当量が30〜1200(特に30〜250)のものが好ましい。
(a21)は、以上例示したポリオール類を、1分子中に少なくとも1個の水酸基が未反応で残るような当量比で、不飽和カルボン酸類を用いて部分エステル化することにより得られる。
不飽和カルボン酸類としては、炭素数3〜18のモノもしくはジカルボン酸が好ましく、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、アニコット酸、桂皮酸、ビニル安息香酸など、およびこれらの2種以上の併用[ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタアクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。];これらの不飽和カルボン酸のエステル形成性誘導体、たとえばハライド[(メタ)アクリル酸クロライドなど]、酸無水物類[マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物など];ならびにこれらの2種以上の併用が挙げられる。
(a21)の具体的化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールジ(メタ)アクリレート、およびこれらの2種以上の併用などが挙げられる。
(a22)は、前記のアミン類のうち、ポリアミン(ジアミンを含む)またはアルカノールアミンと、前記の不飽和カルボン酸類を、1分子中に少なくとも1個のアミノ基または水酸基(アルカノールアミンの場合)が未反応で残るような当量比で、反応させることにより得られる。
具体的な化合物としては、(メタ)アクリルアミドエチルアミン、(メタ)アクリルアミドヘキシルアミンなど、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
(a23)の製造に用いるポリチオール類としては、チオール基を2〜4個有し炭素数2〜18のものが好ましく、例えば、エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−プロパンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、4−t−ブチル−1,2−ベンゼンジチオール、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)チオシアヌル酸、ジ(2−メルカプトエチル)スルフィド、ジ(2−メルカプトエチル)エーテルおよびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
(a23)は、これらポリチオール類に、前記の不飽和カルボン酸類を、1分子中に少なくとも1個のチオール基が未反応で残るような当量比で、反応させることにより得られる。
具体的な化合物としては、アクリロイルチオエチルメルカプタン、アクリロイルチオブチルメルカプタンなど、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
(a24)としては、p−ヒドロキシルスチレン、(メタ)アリルアルコール、シンナミルアルコール、クロトニルアルコール、前記多価アルコールの部分アリルエーテル化物(ペンタエリスリトールトリアリルエーテルなど、1分子中に少なくとも1個のヒドロキシル基を有するもの)、これらの化合物の前記のAO付加物(好ましくは2〜20モル付加物)、およびこれらの2種以上の併用などが挙げられる。
(a24)のラジカル重合性官能基数は1〜5、活性水素含有基数は1〜5が好ましく、数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフによる)は1000以下が好ましい。
これらのうち好ましいものは、粘度が低くポリウレタン形成用組成物とした際の粘度も低くなることから、(a21)および(a24)(中でも多価アルコールの部分アリルエーテル化物)であり、とくに好ましくは多価アルコールもしくはそのAO付加物の不飽和カルボン酸部分エステルである。
(a2)の活性水素価(mgKOH/g)は、100〜1000である。好ましくは下限は150、上限は800である。活性水素価が100以上であると、十分なフォーム硬さが発現でき、1000以下であると良好なフォームの伸び物性を示す。
本発明に用いるポリオール(a3)としては、2〜8価またはそれ以上の活性水素化合物(例えば、多価アルコール、アミン類、多価フェノール)のPOおよびEO付加物で実質的に飽和のものが挙げられる。多価アルコール、アミン類、および多価フェノールとしては、具体的には前記ポリオール(a1)におけるものと同様のものが挙げられる。これらのものは2種類以上併用してもよい。AOとしてはPOとEOのみからなるものが好ましいが、これら以外のAOを、好ましくはAO中10%以下(とくに5%以下)含んでいてもよい。POおよびEOの付加方法としては、ブロック付加(好ましくはPO、EOの順序)であってもランダム付加であってもよいが、ランダム付加が好ましい。
(a3)の1分子当たりの平均官能基数は、通常2〜8、好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4である。EO単位の含有量は、通常50〜80%、好ましくは下限は51(とくに60)%、上限は75%である。水酸基価は、通常20〜130(mgKOH/g)、好ましくは下限は22、上限は120である。なお、(a1)に該当するものは(a3)に含まれない。
ポリオール(a3)の平均官能基数が2以上では、硬化時間が短くなり生産性が良く、8以下ではフォームの伸び物性が良い。EO単位の含有量が50%以上ではフォームの通気性が良く成形性が良好で、80%以下ではフォームが崩壊することなく成形性が良好である。水酸基価20mgKOH/g以上ではフォーム硬さが良好で、130mgKOH/g以下ではフォームの独立気泡が少なく、フォームが収縮することなく成形性が良好となる。
本発明に用いる活性水素成分(A)中には、(a1)、(a2)、(a3)以外に、必要により他の活性水素化合物(a4)を併用することができる。
(a4)の活性水素含有基の数は、1〜8またはそれ以上であり、好ましくは2〜6である。(a4)の有する活性水素含有基としては、特に限定されないが、例えば、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基などから選ばれる1種以上の基が挙げられる。
他の活性水素化合物(a4)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、これら以外の各種ポリオール、多価アルコール、アミン類並びにこれらの混合物であって、(a1)、(a2)および(a3)以外のもの等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、前記の(a1)を得るのに用いる活性水素化合物の前記のAO付加物であって、(a1)および(a3)に該当しないものが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、前記の(a21)の製造に用いるポリエステルポリオールとして例示したもの等が挙げられる。
これら以外の各種ポリオールとしては、後述する重合体ポリオール(a41);ポリブタジエンポリオール等のポリジエンポリオールおよびそれらの水添物;ヒマシ油等の天然油系ポリオール;ヒマシ油脂肪酸と前記多価アルコールとのエステル等の天然油系ポリオールの変性物;等が挙げられる。
多価アルコール、アミン類としては前述のものが挙げられる。
これら(a4)の中では、重合体ポリオール(a41)、ポリエーテルポリオール(とくに3〜8価で、水酸基価が200〜1500の、PO付加物またはPO・EO共付加物)、およびアミン類(とくにアルカノールアミン)が好ましく、(a41)がさらに好ましい。
また、(a4)は2種以上の併用も好ましく、具体例としては、(a41)/アミン類(とくにアルカノールアミン)/ポリエーテルポリオール(とくに3〜8価で、水酸基価が200〜1500の、PO付加物またはPO・EO共付加物)の併用(例えば、質量比50〜98/1〜20/1〜30)が挙げられる
(a41)は、ポリオール〔好ましくは(a1)、(a3)を含む前記ポリエーテルポリオール、とくに(a1)以外のポリエーテルポリオールで水酸基価が15〜65のPO/EOブロック付加物(EO単位含量1〜20%)〕中で、ラジカル重合開始剤の存在下、ビニルモノマ−(m)を重合させ、安定分散させたものが挙げられる。重合方法の具体例としては、米国特許第3383351号明細書、特公昭39−25737号公報等に記載の方法が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、遊離基を生成して重合を開始させるものが使用でき、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ化合物;ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドおよび過コハク酸等の有機過酸化物;過硫酸塩および過ホウ酸塩等の無機過酸化物等が挙げられる。なお、これらは2種以上を併用することができる。
(m)としては、芳香環含有単量体(m1)、不飽和ニトリル類(m2)、(メタ)アクリル酸エステル類(m3)、その他のビニル単量体(m4)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(m1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、クロルスチレンなどが挙げられる。
(m2)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどが挙げられる。
(m3)としてはC、H、O原子から構成されるものであり、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類(アルキル基の炭素数が1〜30);末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート類(たとえば、アルキレン基の炭素数2〜4、ポリオキシアルキレン鎖の数平均分子量200〜1000)などが挙げられる。
その他のビニル単量体(m4)としては、ビニル基含有カルボン酸およびその誘導体〔(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミドなど〕、脂肪族もしくは脂環式炭化水素単量体〔エチレン、プロピレン、ノルボルネンなど〕、フッ素含有ビニル単量体〔パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレートなど〕、上記以外の窒素含有ビニル単量体〔ジアミノエチルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレートなど〕およびビニル変性シリコンなどが挙げられる。
これらの中では、(m1)および(m2)が好ましく、スチレンおよび/またはアクリロニトリルがさらに好ましい。
これらの質量比は、要求されるポリウレタンの物性等に応じて変えることができ、とくに限定されないが、一例を示すと次の通りである。
(m1):通常0〜100%、好ましくは10〜80%
(m2):通常0〜100%、好ましくは20〜90%
(m3):通常0〜50%、好ましくは0〜20%
(m4):通常0〜10%、好ましくは0〜5%
なお、(m)中に少量(好ましくは0.05〜1%)の多官能(好ましくは2〜8官能)ビニル基含有モノマー〔ジビニルベンゼン、エチレンジ(メタ)クリレートなど〕を用いることにより、重合体の強度をさらに向上させることができる。
(a41)中の(m)の重合体の含量は、好ましくは2〜50%、さらに好ましくは10〜40%である。また、(A)中の(m)の重合体の含量は、好ましくは35%以下、さらに好ましくは1〜20%である。
(A)中のそれぞれの成分の含有量(%)は、(a1)の含有量が10〜95%、(a2)の含有量が0.1〜20%、(a3)の含有量が0.1〜10%、(a4)の含有量が0〜70%であることが好ましい。さらに好ましくは、(a1)の下限は20%、上限は80%(とくに70%)、(a2)の下限は0.5%(とくに1%)、上限は15%、(a3)の下限は0.2%(とくに0.5%)、上限は5%、(a4)の下限は1%、上限は65%(とくに60%)である。ただし、(a4)が(a41)を含まない場合は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは下限は0.1%、上限は10%である。
(a1)が10%以上であるとフォームの耐湿物性が良好であり、95%以下であると、イソシアネートとの反応性が良好である。(a2)が0.1%以上であると、パッド材としての硬度が良好であり、20%以下であるとフォームの伸び物性が良好である。(a3)が0.1%以上であると、通気性および反発弾性が良好であり、10%以下であるとフォームが崩壊することなく成形性良好なフォームができる。(a4)が70%以下であるとフォームの耐湿物性が良好である。
なお、(A)全体の平均官能基数は、2〜6が好ましい
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、有機ポリイソシアネート(B)としては、通常ポリウレタンフォームに使用される2〜8価またはそれ以上の有機ポリイオシアネートはすべて使用でき、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、またはオキサゾリドン基含有変性物など)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のポリイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネートおよびこれらのイソシアネートの粗製物などが挙げられる。
具体例としては、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、カルボジイミド変性MDIなどが挙げられる。
これらの中で好ましくは、芳香族ポリイソシアネートであり、さらに好ましくは、TDI、粗製TDI、MDI、粗製MDI、およびこれらのイソシアネートの変性物から選ばれる1種以上であり、とくに好ましくは、生産性の向上などの理由から、MDI、粗製MDI、および/またはそれらの変性物の合計含有量(%)が10%以上(とくに15〜80%)で、他のポリイソシアネート(とくにTDI)の含有量が90%以下(とくに20〜85%)のものである。(B)全体としてのイソシアネート基含有量(NCO%)は、25〜45%が好ましい。
本発明の製造方法における発泡剤(C)としては、水を使用する。
その他、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、液化炭酸ガス等を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)として水のみを単独で用いる場合の水の使用量は、活性水素成分(A)100部当たり、好ましくは0.1〜30部、さらに好ましくは0.5〜20部、とくに好ましくは2〜6部である。他の発泡剤と併用する場合の水の使用量は、好ましくは0.1〜10部、さらに好ましくは2〜5部である。上記および以下において、部は質量部を意味する。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123、HCFC−141b、HCFC−22およびHCFC−142b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHFC−134a、HFC−152a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245faおよびHFC−365mfc)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa、HFC−365mfcおよびこれらの2種以上の混合物である。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは50部以下、さらに好ましくは5〜45部である。
低沸点炭化水素は、通常沸点が−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンおよびこれらの混合物が挙げられる。低沸点炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは40部以下、さらに好ましくは5〜30部である。
また、液化炭酸ガスを用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは30部以下、さらに好ましくは25部以下である。
本発明の製造方法における触媒としては、必須成分として用いるウレタン化触媒(D)と、必要により用いる重合触媒(F)が挙げられる。
(D)としては、イソシアネートの反応に用いる通常の触媒はすべて使用でき、例として、トリエチレンジアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミンなどの3級アミンおよびそのカルボン酸塩;酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、スタナスオクトエート等のカルボン酸金属塩;ジブチルチンジラウレート等の有機金属化合物が挙げられる。(D)の使用量は(A)100部に対して、好ましくは0.01〜5部、さらに好ましくは0.2〜2部である。
(F)としては、ラジカル重合の開始剤として通常用いられる重合開始剤を使用でき、例として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、および1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等のアゾ化合物;ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、および過コハク酸等の有機過酸化物;過硫酸塩および過ホウ酸塩等の無機過酸化物;等が挙げられる。なお、これらは2種以上を併用することができる。重合触媒の使用量は(A)100部に対して、好ましくは10部以下、さらに好ましくは0.01〜5部、とくに好ましくは0.05〜2部である。
本発明の製造方法における整泡剤(E)としては、通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるものはすべて使用でき、例として、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、トーレダウコーニングシリコーン(株)製の「SRX−253」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、日本ユニカー(株)製の「L−5309」、「SZ−1311」、「L−3601」、トーレダウコーニングシリコーン(株)製の「SF−2969」、「SRX−274C」等]等のシリコーン整泡剤が挙げられる。
(E)の使用量は、(A)100部に対して、好ましくは0.5〜3部、さらに好ましくは1〜2.5部である。
本発明の製造方法においては、必要により、さらに以下に述べるようなその他の添加剤を用い、その存在下で反応させてもよい。
例えば、着色剤(染料、顔料)、難燃剤(リン酸エステル類、ハロゲン化リン酸エステル類など)、老化防止剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系など)、抗酸化剤(ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系など)などの公知の補助成分の存在下で反応させることができる。(A)100部に対するこれらの補助成分の使用量に関しては、着色剤は、好ましくは1部以下である。難燃剤は、好ましくは5部以下、さらに好ましくは2部以下である。老化防止剤は、好ましくは1部以下、さらに好ましくは0.5部以下である。抗酸化剤は、好ましくは1部以下、さらに好ましくは0.01〜0.5部である。
本発明の製造方法において、ポリウレタンフォームの製造に際してのイソシアネート指数(インデックス)[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、好ましくは70〜125、さらに好ましくは75〜120、特に好ましくは80〜115である。
本発明の方法によるポリウレタンフォームの製造方法の一例を示せば、下記の通りである。まず、活性水素成分(A)、発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、整泡剤(E)、および必要により他の添加剤を所定量混合する。次いでポリウレタン低圧もしくは高圧発泡機または攪拌機を使用して、この混合物と有機ポリイソシアネート(B)とをそれぞれの液温が15〜40℃で急速混合する。得られた混合液(発泡原液)を、必要により加温した密閉型もしくは開放型のモールド(金属製または樹脂製、型温20〜80℃)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型して軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、連続発泡しても軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。本発明は、とくにモールドフォームの製造方法として好適である。モールドフォームの場合のパック率は、100〜300%が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1〜2および比較例3〜9
表1に示すポリオールプレミックスと有機ポリイソシアネート(B)を高圧ウレタン発泡機(ポリウレタンエンジニアリング社製)の原料タンクに仕込み、液温を25℃に調節した。その後、高圧ウレタン発泡機でポリオールプレミックスとイソシアネート指数105となる量の有機ポリイソシアネート(B)を15MPaで高圧吐出混合し、65℃に温度調節した400mm(長さ)×400mm(幅)×100mm(高さ)のアルミ製モールド、または自動車のシートクッションパッド成型用アルミ製モールド(実型)に注入し、キュアー時間6分にて成形した。
各フォームの物性値等の測定結果を表1に示す。なお、コア密度はフォームの中心部から、100mm×100mm×50mmの大きさに切り出して測定した密度である。
実施例および比較例におけるポリウレタンフォーム原料は次の通りである。
(1)ポリオールa1−1:グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒として、PO113.5モルを付加し〔触媒使用量0.3%(反応生成物基準)、反応温度95〜105℃〕、常法により水酸化カリウムを除去した後、特開2000−344881号公報の実施例1と同様にして、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを触媒としてPO12.0モルを付加し〔触媒量50ppm(反応生成物基準)、反応温度75℃〕(この段階での1級OH化率=72%)、さらにEO14.6モルを水酸化カリウムを触媒として付加し〔触媒使用量0.3%(反応生成物基準)、反応温度95〜105℃〕、その後触媒成分を除去した、常温で液状のポリエーテルポリオールである。水酸基価=21.0、末端EO単位の含有量=8.0%、1級OH化率=92%、式(2)の右辺=71.8。
(2)付加重合性活性水素化合物a2−1:2−ヒドロキシエチルアクリレート、水酸基価=484
(3)付加重合性活性水素化合物a2−2:ソルビトールのジアクリレート、水酸基価=774
(4)ポリオールa3−1:グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒として、PO34.6モルとEO111.4モルをランダム付加し〔触媒使用量0.3%(反応生成物基準)、反応温度95〜105℃〕、その後常法により水酸化カリウムを除去した、常温で液状のポリエーテルポリオールである。水酸基価=24.0、EO単位の含有量=70.0%
(5)ポリオールa4−1:グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒として、PO85.3モル、EO21.8モルを段階的にブロック付加し〔触媒使用量0.3%(反応生成物基準)、反応温度95〜105℃〕、その後常法により水酸化カリウムを除去した、常温で液状のポリエーテルポリオールである。水酸基価=28.0、EO単位の含有量=16.0%、1級OH化率=80%、式(2)の右辺=87.8。
(6)重合体ポリオールa4−2:ポリオールa4−1中でスチレンとアクリロニトリルを、スチレン/アクリロニトリル=30/70(質量比)で共重合させたもの(重合体含有量30%)、水酸基価=19.6
(7)ポリオールa4−3:トリエタノールアミン、水酸基価=1130
(8)ポリオールa4−4:ソルビトールのPO付加物、水酸基価490
(9)ウレタン化触媒d−1:トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコール溶液〔三共エアプロ(株)製TEDA−L33〕
(10)ウレタン化触媒d−2:ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70%ジプロピレングリコール溶液〔東ソー(株)製TOYOCAT ET〕
(11)整泡剤e−1:日本ユニカー(株)製「L−5309」
(12)整泡剤e−2:日本ユニカー(株)製「SZ−1311」
(13)重合触媒f−1:t−ブチルハイドロパーオキサイド〔日本油脂(株)製「パーブチルH−69」〕
(14)有機ポリイソシアネートB−1:TDI−80(2,4−および2,6−TDI、2,4−体の比率が80%)/粗製MDI(平均官能基数:2.9)=80/20(質量比)(NCO%:44.6%)
<物性試験>
<1>:コア密度(kg/m
<2>:フォーム硬さ(N/314cm
<3>:反発弾性(%)
<1>〜<3>はJIS K6400(1997年版)に準拠した。
<4>:フォームの通気性(ft/min)
<4>はダウ式エアーフローメーターにて測定。(試験片は50×50×30mm)
これらの試験結果を表1に示す。
Figure 0003842262
<シート用パッド材の耐久試験>
各シート用パッド材につき、JIS K6400(1997年版)に準拠した圧縮残留歪試験を実施した。試験結果を表2に示す。5%以下であると耐久性良好であると考えられる。
Figure 0003842262
表2の結果より、本発明のシート用パッド材は、低密度にもかかわらず高耐久性を実現したことがわかる。
<乗り心地振動試験>
各シート用パッド材をJASO B407(1987年版)の試験方法に準拠し、このときの6Hz時の伝達率にて評価を実施した。試験結果を表3に示す。なお、6Hz時を用いたのは、人体の内臓の共振点が4〜8Hzと言われており、この付近の振動(伝達率)を抑制する(好ましくは0.8以下)ことが乗員に不快感を与えない、つまり乗り心地の良いシートと言われているからである。
Figure 0003842262
表3の結果より、本発明のシート用パッド材は、低密度にもかかわらず6Hzの伝達率を抑えることができたと考えられる。
<乗り心地官能評価とその方法>
実施例と比較例の一部について、シート乗り心地に関してレベリングされた5人のパネラー(被験者)による官能評価を実施した。
評価方法は、本発明のシート用パッド材および比較用シート用パッド材にて構成された一般乗用車の運転席用シートを一般乗用車に取り付け、その時の着座官能と市街地路を3時間走行した時の官能評価を実施した。各官能評価項目は5点満点とし、3点以上を平均レベル以上とした。試験結果を表4に示す。
〔乗り心地官能評価結果(パネラーA・B・C・D・E 計5名 平均点)〕
Figure 0003842262
表4の結果より、本発明(実施例1〜2)のシート用パッド材は、低密度にもかかわらず、従来の低密度品より優れ、従来の標準密度品(比較例6)と同等に近い乗り心地性が確保できたと考えられ、乗員へ快適な乗り心地を提供するものであることがわかる。
本発明のシート用パッド材は、従来のものに比べて、より軽量(低密度)であり、経時〜経年における耐久性が良好で、硬度およびクッション感が確保されたシート用パッド材である。
また、本発明の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームは、通常軟質ポリウレタンフォームが用いられる用途に、広く用いることができるが、クッション用パッド材、特に車両用シートクッション用パッド材に好適に用いられる。これらの用途の詳細は、例えば、日刊工業新聞社刊「ポリウレタン樹脂ハンドブック」191〜195頁(1987年)に記載されている。

Claims (4)

  1. コア密度が28〜35kg/m、反発弾性が71〜76%、かつ硬さ(25%−ILD)が147〜294N/314cmである軟質ポリウレタンフォームからなり、
    該軟質ポリウレタンフォームが、活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、水からなる発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、および整泡剤(E)の存在下で反応させて得られるものであって、(A)が、下記(a1)、(a2)、(a3)、および必要により他の活性水素化合物(a4)からなることを特徴とするシート用パッド材。
    (a1):活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが20以下で、末端水酸基の1級OH化率yが40%以上で、かつxとy(%)はxが10〜20のとき式(1)、xが10以下のとき式(2)の関係を満たす、炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドを主体としエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドが活性水素化合物にランダムおよび/またはブロック付加されてなるポリエーテルポリオール。
    y≧0.328x+90.44 (1)
    y≧42x0.47(1−x/41) (2)
    (a2):1分子内に活性水素含有基と1〜10個の付加重合性官能基を有し、活性水素価が100〜1000mgKOH/gである付加重合性活性水素化合物。
    (a3):平均官能基数が2〜8であり、水酸基価が20〜130mgKOH/gであり、オキシエチレン単位の含有量が50〜80質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
  2. 活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、水からなる発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、および整泡剤(E)の存在下で反応させて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、(A)が下記(a1)、(a2)、(a3)、および必要により他の活性水素化合物(a4)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
    (a1):活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが20以下で、末端水酸基の1級OH化率yが40%以上で、かつxとy(%)はxが10〜20のとき式(1)、xが10以下のとき式(2)の関係を満たす、炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドを主体としエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドが活性水素化合物にランダムおよび/またはブロック付加されてなるポリエーテルポリオール。
    y≧0.328x+90.44 (1)
    y≧42x0.47(1−x/41) (2)
    (a2):1分子内に活性水素含有基と1〜10個の付加重合性官能基を有し、活性水素価が100〜1000mgKOH/gである付加重合性活性水素化合物。
    (a3):平均官能基数が2〜8であり、水酸基価が20〜130mgKOH/gであり、オキシエチレン単位の含有量が50〜80質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
  3. (A)中の(a1)の含有量が10〜95質量%、(a2)の含有量が0.1〜20質量%、(a3)の含有量が0.1〜10質量%、(a4)の含有量が0〜70質量%である請求項記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 請求項または記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームからなるシート用パッド材。
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