JP3841789B2 - 電鋳装置及び電鋳方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電鋳装置及び電鋳方法に関し、特に、光ファイバー等の接続端子部に用いられる筒状部材(いわゆるフェルール)を電鋳により製造する装置及び方法に関する。
発明の背景
光ファイバーケーブルの接続端子部には、接続すべき光ファイバーを所定位置で同軸上に固定するための筒状部材(いわゆるフェルール)が用いられる。図6には、このようなフェルールを用いた光ファイバーの接続例を示す。図示されるように、フェルール201A、201Bには、それぞれ光ファイバー202A、202Bが挿通される。フェルール201A、201Bは、スリーブ203内にはめ込まれ、光ファイバー202A、202Bの端部を対向させるように配置される。
このようなフェルールとして、従来は、セラミック製のものが用いられていた。しかしながら、セラミック製フェルールは加工が難しく、また製造コストもかかる。また、フェルールの中空部(光ファイバーを挿入する部分)には、座繰り部(段部)が必要となる場合があるが(図5参照)、セラミック製フェルールでは、このような座繰り部を二次加工で形成するのは困難である。
そこで、WO00/31574、WO00/48270、WO01/48271、特開昭59−3859号公報、特開平12−162470号公報等には、電鋳により金属製のフェルールを製造する方法が提案されている。このような電鋳式のフェルール製造装置では、例えば、電鋳用の型部材である線材を、電鋳槽に充填された電解液内に配設して、電鋳を行う。そして、中空部への座繰り部の形成は、電鋳により形成された電鋳体の中空部を二次加工するのが一般であった。
しかしながら、光ファイバーの接続は極めて高精度に行われる必要があり、その接続用のフェルールは寸法に関して極めて高い品質が要求される(μm以下の単位の精度が要求される)ので、金属製フェルールを二次加工する従来方法では、十分な精度の座繰り部を形成するのは容易でない。特に、座繰り部を中空部の奥まった部分に形成することや、2段、3段の座繰り部を形成することは、二次加工によるのでは困難である。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、電鋳体の整形(特に、中空部内の座繰り形状等の整形)を容易に精度よく行いうる電鋳装置及び電鋳方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の電鋳装置では、電解液が充填される電鋳槽(例えば電鋳槽1)と、この電鋳槽に充填された電解液の上部に泡部(例えばエアーバブル層12)を形成する泡部形成手段(例えばエアー供給装置11)と、電鋳用の型部材(例えば母線50)をこの型部材の少なくとも一部が前記泡部内に位置するように前記電鋳槽内に配置する配置手段(例えば治具搬送装置20)と、前記型部材に電気的に接続される第1の電極(例えば上側母線固定部45)と、前記電鋳槽内に配設される第2の電極(例えばアノード電極16)と、前記第1と第2の電極間に電圧を印加する電源(例えばプログラマブル電源18)と、前記泡部において前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形する整形手段(例えば保持治具30の母線収容部33を上下動させる機構)とを備えた。これにより、泡部において形成される電鋳体の形状(例えば一次電鋳体51のテーパ部52)を、容易に精度よく整形することができる。詳しく説明すると、泡部においては、発生する電流密度が小さく、電着物の付着量が少なくなるので、泡部に浸されていた時間が長かった部分は電鋳体の形状が太くなり、泡部に浸されていた時間が短かった部分は電鋳体の形状が細くなる。したがって、電鋳工程中における泡部と型部材の位置関係を調整することにより、電鋳体を所望の形状(例えば上端部にテーパ部52を有する形状)に整形できる。このように、電鋳工程の段階で、電鋳体を所望の形状に形成することができるので、二次加工の手間を削減できる。
本発明の電鋳装置では、前記整形手段は、前記型部材の上下動を制御することにより、前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形する。これにより、泡部と型部材の位置関係を変更でき、電鋳体の上端部における電着物の付着量を調整することができるので、電鋳体の形状(例えば電鋳体上端部のテーパ形状)の整形を、容易に、精度よく行うことができる。
本発明の電鋳装置では、前記整形手段は、前記泡部の厚みを変動させることにより、前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形する。これにより、型部材を上下動させる機構を設けなくても、泡部と型部材の位置関係を変更することができるので、電鋳体の形状の整形(例えば電鋳体上端部のテーパ形状への整形)を、容易に、精度よく行うことができる。
本発明の電鋳装置では、前記整形手段により整形された電鋳体(一次電鋳体51)を型部材として、更に電鋳を行う。これにより、結果として得られる電鋳体(例えば二次電鋳体53)の中空部(例えば中空部54)の形状を、容易に精度よく形成することができる。例えば、光ファイバー等の接続端子用筒状部材(例えばフェルール61、71)の中空部(例えば中空部62、72)に、座繰り形状(例えば座繰り部62A、72A)を形成する場合には、型となる電鋳体(例えば一次電鋳体51)に整形手段によりテーパ形状を形成し、この型となる電鋳体の上に、さらに電鋳体(例えば二次電鋳体53)を形成すれば、型となる電鋳体を象った形状の座繰り形状を有する中空部を形成することをできる。
本発明の電鋳方法では、電鋳槽上部に泡部を形成し、電鋳用の型部材をこの型部材の少なくとも一部が前記泡部内に位置するように前記電鋳槽内に配置し、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形する。これにより、泡部においては電着物の付着量が少なくなることを利用して、泡部において形成される電鋳体の形状を、容易に精度よく整形することができる。したがって、電鋳工程の段階で、電鋳体を所望の形状に形成することができるので、二次加工の手間を削減できる。
本発明の電鋳方法では、前記型部材を上下動することにより、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形する。これにより、電鋳体の整形を、容易に、精度よく行える。
本発明の電鋳方法では、前記泡部の厚みを調整することにより、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形する。これにより、電鋳体の整形を、容易に、精度よく行える。
本発明の電鋳方法では、前記泡部内で整形された電鋳体を型部材として、更に電鋳を行う。これにより、結果として得られる電鋳体の中空部の形状(例えばフェルール61、71の中空部62、72の座繰り部62A、72Aの形状)を、容易に精度よく形成することができる。
発明を実施するための好ましい形態
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1には、本発明の第1実施形態の電鋳装置を示す。
図示されるように、電鋳装置は、上部に開口を有する電鋳槽1を備える。この電鋳槽1には、電解液(電鋳液)2が充填される。電解液としては、例えば、スルファミン酸ニッケル液に光沢剤及びビット防止剤を加えた液が用いられる。
電鋳槽1は、供給配管4及び排出配管7を介して、管理槽5と接続される。管理槽5は、供給配管4と連通する供給室5Aと、排出配管7と連通する回収室5Bとを備えている。供給室5Aと回収室5Bは、液隔離板5Cによって隔てられている。
このような構成により、電鋳槽1内の電解液2は、排出配管7を通って、管理槽5の回収室5Bに回収される。回収室5Bに回収された不純物を含む電解液2は、濾過器9で濾過されたうえで、供給室5Aに送り込まれる。この供給室5Aにおいて、電解液2は、液温、水素イオン濃度、硬度等が適切に調整される。例えば、液温は45〜55℃に、水素イオン濃度は4.0〜4.5pHに調整される。また、光沢剤の添加量を調節することにより、電鋳体の硬度が適切に調整される。供給室5A内の適切に調整された濾過済みの電解液2は、循環ポンプ6により、供給配管4を通って、電鋳槽1に供給される。電鋳液2の供給は、電鋳槽1内の電解液2の液面3が、一定の水位に保たれるように制御される。
電鋳槽1の上方には、治具搬送装置20が備えられる。この治具搬送装置20は、保持治具30を電鋳槽1上方に配設し搬送する装置であり、小径のローラ21と、大径のローラ22と、これらのローラ21、22に掛け回されたベルト23とを備えている。ローラ21、22は、図示されない駆動手段により回転駆動され、これにより、ベルト23は、図の反時計回りに循環する。
複数の保持治具30は、ベルト23の外周に固定されている。各保持治具30は、電鋳用の型部材である母線50を保持するものである(詳細は図2とともに後述する)。保持治具30は、ベルト23の循環とともに、ベルト23の外周に沿って搬送される。ベルト23のローラ21、22の下側を循環する部分に固定された保持治具30は、その一部が電鋳液2内に浸された状態で、ローラ21側からローラ22側に向けて移動する。なお、母線50は、ローラ21付近の取り付け位置Xにおいて、保持治具30に装着される。
ベルト23は、ローラ21、22の上側では、略水平に架け渡されている一方で、ローラ21、22の下側では、所定の位置において、案内ローラ25、26に案内され、段差24を形成している。この段差24の高さは、ローラ21と22の径の差に相当する。治具搬送装置20により搬送される保持治具30は、この段差24を過ぎると、段差24の高さ分だけ下降することになる。
電鋳槽1は、段差24の前後で、一次電鋳部1Aと二次電鋳部1Bに分かれている。つまり、電鋳槽1において、段差24よりも手前側(ローラ21側)は一次電鋳部1Aであり、段差24の奥側(ローラ22側)は二次電鋳部1Bである。後述するように、一次電鋳部1Aにおいては、バブルを用いた一次電鋳が行われ、二次電鋳部1Bにおいては、一次電鋳部1Aで形成された一次電鋳体の上に二次電鋳が行われる。
電鋳槽1の一次電鋳部1A下部には、エアー供給装置11が備えられる。このエアー供給装置11は、一次電鋳部1Aの電鋳液2内に、多数のエアーバブルを発生させる。これらのエアーバブルは、電解液2の液面3上にエアーバブル層12を形成する。なお、エアー供給装置11からのエアー供給量は、図示されない制御手段によって制御可能となっており、これによりエアーバブル層12の厚み(液面3からの高さ)を調整できるようになっている。
一次電鋳においては、このエアーバブル層12において、一次電鋳体の上端部が、所望の形状(例えばテーパ形状)に整形される。そして、保持治具30が、段差24を超えて二次電鋳部1B内に搬入されると、保持治具30の高さは段差24の高さだけ下降し、一次電鋳体の上端部(一次電鋳においてエアーバブル層12に配置されていた部分)よりも上側まで、母線50が電解液2内に浸される。この結果、二次電鋳は、一次電鋳体の外周及び一次電鋳体の上端部よりも上側の母線50の外周になされる(図4参照)。
電鋳槽1の電鋳液2内には、一対のアノード電極16が備えられる(図1には一つのみを示す)。これらのアノード電極16は、一次電鋳部1Aから二次電鋳部1Bにわたって保持治具30の搬送方向(図の左右方向)に延び、保持治具30を両側から挟み込むように配置されている。各アノード電極16は、例えばチタン鋼からなるメッシュ状又は穴あきのケース内に、電鋳用の金属ペレット(例えばニッケルペレット)を収納して構成されている。アノード電極16のケースは、プログラマブル電源18のプラス極に接続される。
電鋳槽1と治具搬送装置20の間には、導電性の線材からなる電極ワイヤ17が、複数の保持治具30の上端部に沿って架け渡されている。電極ワイヤ17は、プログラマブル電源18のマイナス極に接続されている。
図2には、保持治具30の詳細を示す。
図示されるように、保持治具30は、治具搬送装置20のベルト23に固定された取り付け板31、取り付け板31の下方に複数の連結シャフト34を介して昇降可能に支持された支持ブロック32、この支持ブロック32に軸周りで回転可能に支持された母線収容部33等から構成される。
母線収容部33は、上側基部41及び下側基部42を上下に設けた筒部43を備えている。母線50は、母線収容部33の同軸上に収容される。筒部43は、例えばチタンから形成され、その内側に電解液2及びエアー供給装置11からのバブルを導入し得るようにされたパイプ状の部材であり、例えばメッシュ状となっているか、或いは複数の穴が形成されている。また、下側基部42にも複数の穴部42Aが形成されており、電解液2及びエアー供給装置11からのバブルが、これらの穴部42Aを通って、筒部43の内側に導入されるようになっている。
上側基部41は、支持ブロック32に軸周りで回転可能に支持され、支持ブロック32に備えられた駆動モータ(図示せず)により、回転駆動されるようになっている。これにより、母線収容部33及び母線50は、軸周りで回転駆動される。
取り付け板31と支持ブロック32の間には、アクチュエータ35が設けられる。このアクチュエータ35としては、例えばエアシリンダーや電磁シリンダーが用いられる。アクチュエータ35の駆動により、支持ブロック32は、略垂直に配置された複数の連結シャフト34に沿って、上下方向に駆動される。これにより、電鋳工程中に、母線収容部33を上下に動かすことができるようになっている。
上側基部41にはテンションユニット44及び上側母線固定部45が、また下側基部42には下側母線固定部46が、それぞれ固定されている。母線50は、上側母線固定部45と下側母線固定部46に上下端を固定されて、筒部43の中心軸上に配置される。これにより、母線収容部33の回転により、母線50は軸周りで自転することになる。なお、母線50には、テンションユニット44により適切なテンションが付与される。
支持ブロック32の上部には、電極ローラ47が回転自在に取り付けられている。この電極ローラ47は、電極ワイヤ17と接触する。さらに、支持ブロック32、上側基部41及びテンションユニット44の内部には、図示されない導電性部材(例えば電線)が備えられ、電極ローラ47は、この導電性部材を介して、導電性部材からなる上側母線固定部45と電気的に接続される。これにより、上側母線固定部45はカソード電極として作用する。
さらに、この電極ローラ47と上側母線固定部45を電気的に接続する導電性部材には、図示されないスイッチ手段が備えられ、電極ローラ47と上側母線固定部45の電気的接続は、このスイッチ手段により断続(オン/オフ)できるようになっている。これにより、母線50への電圧印加は、電鋳槽1内の一つ一つの母線50毎にオン/オフすることができ、この結果、各母線50へ電鋳を個別に制御できるようになっている。
図3には、上側母線固定部45への母線50の取り付けの詳細を示す。
図示されるように、母線50の端部には、環状のフック部50Aが形成されており、このフック部50Aを上側母線固定部45の取り付けピン45Aに係合することにより、母線50が上側母線固定部45に取り付けられる。なお、下側母線固定部46への取り付けも同様であるので説明を省略する。
次に、図4にしたがって、本実施形態の電鋳装置による電鋳方法について説明する。なお、図4では、電鋳槽1内の異なる位置を、10A〜10Fで表している。位置10A〜10Cは、一次電鋳部1A内の位置を示し、位置10D〜10Fは、二次電鋳部1B内の位置を示す。
治具搬送装置20の取り付け位置Xにおいて保持治具30が取り付けられた母線50は、ベルト23の循環により、電鋳槽1の一次電鋳部1A内に搬入される。この母線50は、所定の回転速度で自転しながら、一次電鋳部1A内を、位置10Aから位置10Cに向けて順次移動していく。
この間、アノード電極16とカソード電極(上側母線固定部45)の間には、電鋳液2内に適切な電流密度が発生するように、適切な電圧が与えられる。これにより、母線50の周囲には、電鋳による電着物が付着し、一次電鋳体51が形成されていく。また、このとき、母線50は、所定の回転速度(例えば15rpm以下の適切な値)で、軸周りで回転駆動される。これにより、母線50の周囲に形成される一次電鋳体51の周方向の均一性を高めることができる。
図示されるように、位置10A、10Bにおいては、エアー供給装置11から発生するエアーバブルによって、電鋳液2の液面3の上にエアーバブル層12が形成されている。このエアーバブル層12において、一次電鋳体51の上端のテーパ部52が整形される。つまり、エアーバブル層12における電流密度は、下方の電鋳液2内における電流密度よりも希薄であるので、エアーバブル層12においては、電鋳体の付着量が、電鋳液2内におけるよりも相対的に減少する。これを利用して、一次電鋳体51の本体側よりも細径のテーパ部52を形成する。
詳しく説明すると、アクチュエータ35で母線収容部33とともに母線50を上下動させることにより、一次電鋳体51の上端側の各部分が、エアーバブル層12に浸される時間と電鋳液2に浸される時間の割合を調整する。これにより、一次電鋳体51の上端側であるほど、相対的に長い時間にわたってエアーバブル層12に浸されることになり、結果として、一次電鋳体51の上端部には、先細り形状のテーパ部52が形成される。
なお、本実施形態では、母線50を上下動させることによりテーパ部52の整形を行うが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、エアー供給装置11からのエアーバブル供給量を制御して、エアーバブル層12の高さを変更することにより、テーパ部52の整形を行ってもよい。さらに、母線50の上下動とエアーバブル層12の高さの調整を組み合わせて、テーパ部52の整形を行ってもよい。
このようにして、所定の寸法の一次電鋳体51が形成されたならば、母線50への電圧印加を停止する。その後、母線50は、位置10Cに示すように、一次電鋳部1A内をしばらく搬送され、この間に、一次電鋳体51の周囲に酸化膜が形成されるようにする。この酸化膜の形成により、後に行われる一次電鋳体51と二次電鋳体53の分離作業が容易とされる。なお、一次電鋳体51の周囲に効果的に酸化膜を形成するために、一次電鋳体51をいったん電鋳液2の外に取り出すようにしてもよい。
続いて、母線50は、段差24を超えて下降し、第二電鋳部1Bに搬入される。二次電鋳部1Aにおいては、再び、アノード電極16とカソード電極(上側母線固定部45)の間に適切な電圧を付加する。これにより、母線50が位置10D〜10Fに順次搬送されていく間に、母線50及び一次電鋳体51に周囲に、二次電鋳体53が形成されていく。このようにして形成された二次電鋳体53は、一次電鋳体51及び母線50を象った中空部54を備え、この中空部54内にテーパ形状の座繰り部55を有するものとなる。
このようにして、筒状部材である二次電鋳体53が形成されたならば、母線50、一次電鋳体51及び二次電鋳体53を、電鋳槽1から取り出し、二次電鋳体53から母線及び一次電鋳体51を分離する。さらに、この二次電鋳体53を洗浄、乾燥し、必要に応じて、整形加工を施す。これにより、図5(A)に示すように、中空部62内にテーパ状の座繰り部62Aを有するフェルール61が完成する。
以上のように本実施の形態によれば、エアーバブル層12において一次電鋳体51のテーパ部52を形成し、二次電鋳体53の中空部54に、テーパ部52を象った座繰り部55を形成するので、二次電鋳体の中空部54(フェルール61の中空部62)を、所望の形状に、容易に精度よく形成することができる。したがって、面倒な二次加工等が不要となり、製造コストを削減できる。また、エアーバブル層12におけるテーパ部52の整形は、母線50の上下動を制御するか、エアーバブル層12の厚みを調整することにより行うので、簡単な構成で達成できる。また、二次電鋳体53は、電鋳液2の中で、一次電鋳体51及び母線50から抜き取られるので、抜き取り作業はスムーズに行える。
なお、本実施形態では、電鋳槽1に一次電鋳部1A及び二次電鋳部1Bを備え、二段階の電鋳を行うようにしたが、本発明はこのような形態に限られるものではなく、三次以上の複数次(N次)の電鋳を行い、N−1段の座繰り部を有するN次電鋳体を得るようにしてもよい。つまり、電鋳槽にN次電鋳部を備え、前段の電鋳部(n次電鋳部)で形成された電鋳体(n次電鋳体)の上に高次の電鋳体(n+1次電鋳体)を順次形成していくことにより、N−1段のテーパ部を有するN−1次電鋳体を得て、このN−1次電鋳体の上に、N−1段の座繰り部を有するN次電鋳体を形成するようにしてもよい。例えば、電鋳槽に一次〜三次電鋳部を備え、二次電鋳体の上に三次電鋳体を形成することにより、図5(B)に示すように、中空部72内に二段の座繰り部72A、72Bを有するフェルール71が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態における電鋳装置を示す構成図である。
図2は、保持治具を示す斜視図である。
図3は、上側母線固定部(カソード電極)への母線の装着を示す斜視図である。
図4は、電鋳の手順を示す図であり、一次電鋳体及び二次電鋳体の形成工程を示す。
図5は、電鋳の手順を示す図であり、母線及び一次電鋳体からの二次電鋳体の分離工程を示す。
図5は、本発明の実施形態により製造されるフェルールの例を示す断面図である。
図6は、フェルールによる光ファイバーの接続例を示す断面図である。
Claims (10)
- 電解液が充填される電鋳槽と、
この電鋳槽に充填された電解液の上部に泡部を形成する泡部形成手段と、
電鋳用の型部材をこの型部材の少なくとも一部が前記泡部内に位置するように前記電鋳槽内に配置する配置手段と、
前記型部材に電気的に接続される第1の電極と、
前記電鋳槽内に配設される第2の電極と、
前記第1と第2の電極間に電圧を印加する電源と、
前記泡部において前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形する整形手段と、
を備えたことを特徴とする電鋳装置。 - 前記整形手段は、前記型部材の上下動を制御することにより、前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形することを特徴とする請求項1に記載の電鋳装置。
- 前記整形手段は、前記泡部の厚みを変動させることにより、前記型部材周囲に形成される電鋳体の形状を整形することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電鋳装置。
- 前記整形手段により整形された電鋳体を型部材として、更に電鋳を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の電鋳装置。
- 電鋳槽上部に泡部を形成し、電鋳用の型部材をこの型部材の少なくとも一部が前記泡部内に位置するように前記電鋳槽内に配置し、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形することを特徴とする電鋳方法。
- 前記型部材を上下動することにより、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形することを特徴とする請求項5に記載の電鋳方法。
- 前記泡部の厚みを調整することにより、前記泡部内で前記型部材の周囲に形成される電鋳体の形状を整形することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の電鋳方法。
- 前記泡部内で整形された電鋳体を型部材として、更に電鋳を行うことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一つに記載の電鋳方法。
- 請求項5から請求項8のいずれか一つの電鋳方法により形成された電鋳体。
- 請求項8の電鋳方法により形成された光ファイバーの接続端子用の筒状部材。
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