JP3837172B2 - 高分子量ポリフェノールを有効成分として含有するポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤 - Google Patents

高分子量ポリフェノールを有効成分として含有するポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、歯周病原因菌の付着阻害作用を有するポリフェノールを有効成分とするポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤に関し、更に詳細には、樹木の心材や樹皮、発酵茶葉あるいはバラ科ピラカンタ属植物等の植物体に由来し、歯周病原因菌の付着阻害作用を有するポリフェノールを有効成分とするポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤及び該ポリフェノールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯周病は、一般に歯槽膿漏とも呼ばれているものであり、う蝕(虫歯)と並ぶ代表的な歯科疾患である。 この疾患は、歯を支えている組織に起こる慢性炎症で、歯周組織破壊を伴う口腔疾患であり、その病像は、一般的に、歯肉に炎症が起こり(歯肉炎)、続いて歯根膜、歯槽骨等歯周組織にまで炎症が波及し、やがて、歯牙の脱落をきたすという経過をたどる。
【0003】
歯周病の罹患率は20代後半から増加する傾向にあり、中高年にいたっては約80%が歯周病患者であると言われている。それゆえ歯周病予防は現代人にとって非常に重要な課題である。
【0004】
この歯周病の病因と病態の成立並びに進展機構を説明しうる明確な知見は長い間得られなかったが、徐々に嫌気性グラム陰性菌との因果関係が提示されてきた。 その中でも、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis、以下、「P.ジンジバリス」と略す。旧名バクテロイデス・ジンジバリス)が歯周病の原因菌であることが現在多くの研究から支持されている。
このP.ジンジバリスは、歯周炎患者の病巣部から高頻度に検出される微生物で、組織破壊性のプロテアーゼを産生し、内毒素を有し、補体の活性化や白血球の遊走を促進する微生物である。
【0005】
ところで歯周病の治療剤としては、すでに、アデノシントリフォスファターゼインヒビター、システインプロティナーゼインヒビター、セリンプロティナーゼインヒビター及びプロテインキナーゼCインヒビターから選ばれる1種以上を含む歯周病治療剤が報告されている(特開平5−97708号公報)。
【0006】
しかし、上記報告は、マウス頭蓋骨の骨吸収阻害を指標に活性を評価していることもあり、十分な抗歯周病効果が確認されているとは言えないものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、歯周病予防は現代人にとって非常に重要な課題であるが、未だ満足すべき効果を有する歯周病の予防法が見いだされていない現状で、十分強力な効果を有し、かつ人体に対して安全性等の面でなんら問題を起こすことのない抗歯周病剤の開発が課題とされていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、有効な抗歯周病剤を得べく、まず、歯周病発生のメカニズムを検討した。
その結果、P.ジンジバリスが歯肉上皮細胞、特に細胞外マトリックス(ECM、例えばラミニン、コラーゲン、フィブロネクチンなど)をターゲットとして付着し(Infection)、その後、組織破壊性酵素(プロテアーゼ、コラゲナーゼ)、細菌由来の内毒素、ペプチドグリカン、テイコ酸等のメディエイター(ビルレンス因子)によってライソゾーム由来の自己溶解酵素の放出やマクロファージの動員を伴う免疫応答反応が発現することにより、歯肉組織の破壊および炎症が引き起こされ、歯周病発病にいたるというメカニズムが明らかになった。
【0009】
上記メカニズムにおいて、ビルレンス因子としてはP.ジンジバリスが産生するトリプシン様プロテアーゼが重要視されており、これが感染局部周辺の組織崩壊、細菌の組織進入の容易化、起炎効果などに関与していると推定され、P.ジンジバリスが歯肉上皮細胞に付着する時の本体はフィンブリエ(fimbriae)と呼ばれる線毛構成蛋白質であり、フィンブリエの付着増加は該プロテアーゼに依存した現象であることも解明された。
【0010】
更に上記トリプシン様プロテアーゼがラミニン、コラーゲン、フィブロネクチン等の細胞外マトリックスを分解することにより、フィンブリエの歯肉上皮細胞への付着ひいてはP.ジンジバリスの歯周組織への定着が誘導されると推定された。
【0011】
そこで、本発明者らは、歯周病に関する上記メカニズムに基づき、歯周病発病の第1ステップと考えられるP.ジンジバリスの歯周組織への付着(Infection)を歯周病予防の重要なターゲットと判断し、P.ジンジバリスの付着を効果的に抑制し、かつ、人体に対して有害な作用を有しない物質を見いだすべく鋭意研究を行った。
【0012】
そしてこの結果、アカシア樹皮由来のポリフェノール、ワットルタンニン、ケブラコタンニン、あるいは発酵茶葉やバラ科ピラカンタ属植物由来のポリフェノール等の一群の植物由来の高分子量のポリフェノールが当該要求を満足させることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0013】
すなわち、本発明の目的は、重量平均分子量が800〜10,000、重合度が3〜30であるポリフェノールを有効成分とするポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤を提供することである。
また、本発明の別の目的は、上記ポリフェノールを含有する抗歯周病性食品を提供することである。
更に、本発明の他の別の目的は、樹木の心材や樹皮あるいは発酵茶葉あるいはバラ科ピラカンタ属植物等の植物体を溶媒抽出後、該抽出物を吸着カラムクロマトグラフィーに付すことを特徴とする、ポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害性物質の製造方法を提供することである。
【0014】
本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤の有効成分である、重量平均分子量が800〜10,000、重合度が3〜30であるポリフェノール(以下、「高分子量ポリフェノール」ということがある)は、樹木、発酵茶葉、ピラカンタ属に属する植物をはじめとする植物体を抽出することにより、これらに由来するポリフェノールとして得ることのできるものである。
【0015】
樹木に由来する高分子量ポリフェノールとしては、樹木の心材または樹皮の抽出物そのものを用いてもよいし、抽出物から精製したものを用いてもよい。 また、樹木由来のポリフェノールとして市販されているケブラコタンニンやワットルタンニンそのものを用いてもよい。 ここで、ケブラコタンニンとは、ウルシ科植物 Schinopsis lorentzii Engl. や Schinopsis balanse Engl. などの心材のタンニンであり、ワットルタンニンとは、マメ科 Acacia molissima の樹皮のタンニンである。
【0016】
樹木由来の高分子量ポリフェノールを得る場合の、抽出原料の樹木としては、特に限定するものではないが、好ましいのはウルシ科(Anacardacea、マツ科(Pinaceae)、マメ科(Leguminosae)の樹木の心材または樹皮であり、より好適なものはアカシヤ樹皮、カラマツ樹皮等である。 また、桂皮類、樟樹皮、楊梅皮、キナ皮、シャリンバイ樹皮、メヒルギ樹皮等を抽出原料としても良い。
【0017】
一方、発酵茶葉に由来する高分子量ポリフェノールを得る場合の抽出原料としては、ウーロン茶、紅茶、プアール茶等の発酵茶のいずれをも利用することができる。 また、ピラカンタ属に属する植物に由来する高分子量ポリフェノールを得るために用いる植物としては、中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)およびタチバナモドキ(Pyracantha angustifolia)が好ましく、特にそれらの果実が抽出原料として好適である。 更に、ピラカンタ属以外の植物の植物体、例えばブドウ、リンゴ、コケモモ、大黄、何首鳥、麻黄、梹椰子、営実、阿仙薬、ハス果托などを抽出原料としても良い。
【0018】
上記各原料から高分子量ポリフェノールを抽出するための溶媒は、特に限定するものではないが、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、水、熱水、あるいはこれらの混合溶媒系を用いることが出来る。 抽出時の溶媒の温度も特に限定するものではないが、5℃〜溶媒の沸点以下、特に15〜35℃が好ましい。 また抽出時間も、特に限定するものではないが、2時間〜2週間の範囲内、特に2日以内とすることが好ましい。 なお、抽出は遮光下で行うことがより好適である。
【0019】
得られた上記の各抽出物や市販のケブラコタンニン、ワットルタンニン等は、そのままで本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤の有効成分として利用することもできるが、更に精製して用いることが好ましい。
【0020】
高分子量ポリフェノールの精製手段としては、合成吸着剤等を用いる吸着剤処理方法や、逆浸透膜、限外濾過膜を用いる膜分離方法が挙げられるが、このうちより好適な例としては、セファデックス LH−20(米国、ファルマシア社製)、ダイヤイオン(登録商標) HP−20(三菱化成工業製)、セパビーズ(登録商標)HP1MG(三菱化成工業製)、トヨパールHW40F(東洋曹達工業製)等の合成吸着剤カラムなどを用いるカラムクロマトグラフィーが挙げられる。
【0021】
具体的にカラムクロマトグラフィーを用いて精製するには、各種高分子量ポリフェノール抽出物や市販のケブラコタンニン、ワットルタンニン等を少量の水、メタノール、エタノール等の溶媒あるいはこれらの混合溶媒に溶かし、上記合成吸着剤カラムに吸着させた後、水で充分に洗浄し、エタノール、メタノール、アセトン等の親水性有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒で溶出させれば良い。
【0022】
本発明で用いる高分子量ポリフェノールは、その精製工程により得られる溶出画分ごとに平均分子量[重量平均分子量(Mw)]及び重合度を算出することが出来る。
具体的には、高分子量ポリフェノール画分をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解した後、ショーデックス(Shodex(登録商標))KF−802及び804(昭和電工)等のカラムに吸着させ、次いで同溶媒で溶出し、280nmで測定する。 この測定値を、ポリスチレン標準品を用いて作成した検量線と比較することにより、高分子量ポリフェノールの分子量分布を求め、これから重量平均分子量が算出される。 また重合度は、高分子量ポリフェノール画分の最大含有分子種の分子量を算出後、1ユニットの分子量を290として算出される。
【0023】
本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤の有効成分である高分子量ポリフェノールは、前記のように重量平均分子量が800〜10,000、重合度が3〜30のものであるが、より好適なものは、重量平均分子量が1,500〜6,000、重合度が5〜20のものである。
【0024】
本発明の高分子量ポリフェノールは、抽出物あるいはその精製物の何れを用いるにせよ、そのままのもの、濃縮したもの、溶媒を除去した乾燥物などいかなる状態のものでも使用することが出来るが、保存性、有機溶媒の安全性の点で乾燥物の状態にするのが好ましい。
【0025】
本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤は、上記のようにして得られた高分子量ポリフェノールを有効成分とし、これを公知の薬学的に許容される担体と組み合わせることにより製造される。
【0026】
本発明におけるポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤は、主に口腔衛生剤として用いられ、その具体的な剤形の例としては、歯磨、洗口液、トローチ等が挙げられる。
【0027】
この口腔衛生剤の製造に当っては、その剤形に応じた通常使用される適宜な成分を使用することができ、例えば、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸ブチル、ヒノキチオール、アラントイン、グリチルリチン、アルコール、アラビアゴム、デンプン、コーンスターチ、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ブドウ糖、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、メントール、ユーカリ油、ペッパーミント、スペアミント、色素等の他、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、塩化リゾチーム、アズレン等の抗炎症剤、塩化ナトリウム等の通常使用される成分を適宣配合することができる。
【0028】
また、本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤は、抗歯周病を目的として各種食品中に添加する剤形のものとすることができる。 ポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤を添加できる食品の例としては、茶飲料、果汁飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、チューイングガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、アイスクリーム等が挙げられる。
【0029】
上記食品の製造においては、その種類に応じて通常使用される適宜な成分を使用することができ、使用される成分の例としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等、通常の食品原料として使用されているものを挙げることができる。
【0030】
本発明の高分子量ポリフェノールは、樹木や発酵茶等に由来する天然物であるので、安全性の点では問題ないが、本発明のポリフェノールを口腔用剤などに配合するに際しては、味、色、香りなどの点で、0.0001〜0.5%の濃度範囲が好ましい。
【0031】
【作用】
本発明の高分子量ポリフェノールは、歯周病の原因菌であるP.ジンジバリスの産生するプロテアーゼを強力に阻害することにより同菌の歯周組織への付着を極めて強力に抑制し、歯周病の予防等に十分な効果を発揮するものである。
そして、高分子量ポリフェノールのP.ジンジバリスの付着阻害活性は分子量に大きく依存し、例えば重量平均分子量が800未満のポリフェノールでは、付着阻害活性が弱いために、抗歯周病剤としての実用性は認め難い。
【0032】
【実施例】
次に本発明の高分子量ポリフェノールの製造法、高活性物質の精製法、分子量測定法、P.ジンジバリスの歯周組織への付着阻害活性等の検定試験に関する実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何等制約されるものではない。
【0033】
実 施 例 1
樹木由来高分子量ポリフェノールの製造例:
原料としてアカシア樹皮(A)、カラマツ樹皮(K)それぞれ1kgの粉砕物をアセトン−水(7:3v/v)10Lで抽出した。 抽出は25℃、2日間行い、これをグラスフィルターで濾過した。 濾液を減圧下濃縮し、粉末残査をそれぞれ107g,210gを得た。
【0034】
このようにして得られたアカシア樹皮およびカラマツ樹皮からの抽出物、市販のワットルタンニンおよびケブラコタンニンを、次のようにして精製した。
すなわち、各抽出物またはタンニンの5gを水−エタノール(1:1v/v)10mlに溶解し、セファデックスLH−20(米国、ファルマシア社製)のカラム(φ3cm×100cm)に吸着させた。 2リットルの水で洗浄後、順にエタノール、メタノール、アセトンそれぞれ2リットルずつで溶出し、得られた画分を減圧下濃縮し、それぞれエタノール溶出画分(EE)、メタノール溶出画分(ME)、アセトン溶出画分(AE)とした。
【0035】
その結果、アカシア樹皮抽出物のEE画分(A−EE)0.75g、同ME画分(A−ME)3.25g、同AE画分(A−AE)0.70gが、カラマツ樹皮抽出物のEE画分(K−EE)0.9g、同ME画分(K−ME)1.50g、同AE画分(K−AE)2.25gがそれぞれ得られた。
【0036】
また、ワットルタンニンのEE画分(W−EE)0.25g、同ME画分(W−ME)2.90g、同AE画分(W−AE)0.50gが、ケブラコタンニンのEE画分(Q−EE)0.60g、同ME画分(Q−ME)1.75g、同AE画分(Q−AE)0.90gがそれぞれ得られた。
【0037】
実 施 例 2
発酵茶由来高分子量ポリフェノールの製造例:
ウーロン茶100gを2リットル容の三角フラスコに入れ、50容量%エタノール1リットルを加え、室温下で、1時間ごとに軽く撹拌して3時間抽出を行った。これをセライト濾過し、得た濾液を減圧下濃縮してエタノールを除去後、水を加えて凍結乾燥し、抽出物29.2gを得た。 紅茶、プアール茶についても上記と同様にして、それぞれ30.4g、31.3gの抽出物を得た。
【0038】
ウーロン茶抽出物5gについて実施例1と同様にして、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーを行い、エタノール溶出画分(OTE−EE).2.20g、メタノール溶出画分(OTE−ME)0.90g、アセトン溶出画分(OTE−AE)0.50gをそれぞれ得た。
【0039】
実 施 例 3
火棘由来高分子量ポリフェノールの製造例:
火棘の乾燥果実50gを90℃の熱水500mlに浸漬し、3時間煮沸の後に濾過し、得られた抽出液を減圧濃縮後、凍結乾燥して抽出物13.3gを得た。
この抽出物5gについて実施例1と同様にして、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーを行い、エタノール溶出画分(火棘−EE)1.70g、メタノール溶出画分(火棘−ME)1.25g、アセトン溶出画分(火棘−AE)0.55gをそれぞれ得た。
【0040】
実 施 例 4
各高分子量ポリフェノール画分の平均分子量測定:
下記方法により実施例1〜3で得られた各高分子量ポリフェノール画分の重量平均分子量(Mw)を測定した。 カラムはショーデックス(Shodex)KF−802及び804(昭和電工)を用いた。 試料は各サンプル2mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解して調製した。 これを上記のカラムに吸着させた後、テトラヒドロフランで溶出し、280nmで検出した。 検量線はポリスチレン標準品を用いて作成した。
【0041】
各サンプルを溶出し、常法により、各画分の重量平均分子量(Mw)を測定した。 各画分の重合度(DP)は最大ピークを示す最大含有分子種について算出した。 すなわち、検量線からその分子量を算出後、1ユニット290と考えて重合度(DP)を算出した。 この結果を表1にまとめた。
【0042】
Figure 0003837172
Figure 0003837172
【0043】
実 施 例 5
各ポリフェノール画分のプロテアーゼ阻害活性および付着阻害活性の検定:
A. P.ジンジバリス産生プロテアーゼに対する阻害活性;
(1)プロテアーゼの調製
P.ジンジバリス381株を日水製薬社製GAMブイヨン培地12Lで37℃、65時間嫌気培養した。 これを10分間、8000rpmで遠心分離し、集めた菌体を1mMのCaCl2と0.2%トリトンX−100を含むpH7.4のリン酸緩衝液に懸濁させ、超音波破砕した。 再度8000rpmで10分間遠心分離し、得られた上清を1mMのCaCl2を含むpH7.4のリン酸緩衝液に対して透析した。
次いで、この透析液を、Argセファロース、DEAEセファロース、ヒドロキシアパタイトの各カラムクロマトグラフィーに順次付し、部分精製したプロテアーゼを得た。 このプロテアーゼを以下の試験に供した。
【0044】
(2)プロテアーゼ阻害活性の測定
合成基質ベンゾイル−アルギニン−パラニトロアニリド(L−BAPA、米国シグマ社製)を、0.30mMのCaCl2と0.88mMのシステインを含むpH7.5の88mMリン酸緩衝液中にとり、当該合成基質に対する前記プロテアーゼの分解活性を、37℃で20分反応させた後、405nmにおける吸光度により測定することにより求めた。 各ポリフェノール画分のプロテアーゼ阻害活性は、その適当量を合成基質と同時に反応液中に加えることにより、また、そのIC50は常法により求めた。
【0045】
B. P.ジンジバリス由来フィンブリエの細胞外マトリックスへの付着に対す る阻害活性;
(1)フィンブリエの調製
P.ジンジバリス381株をGAMブイヨン培地12Lで37℃、65時間嫌気培養した。 培養後、25℃、で10分間、8000rpmで遠心分離し、菌体を集めた。 この菌体を0.15MのNaClと10mMのMgCl2を含む20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁させ、室温下でスターラーで撹拌しながらピペッティングにより機械的にフィンブリエ(線毛構成蛋白質)を菌体から剥離させた。 この懸濁液を25℃で15分間、8000rpmで遠心分離して上清を得た。 この上清を硫安で40%飽和させて沈殿物を得た。
【0046】
この40%硫安沈殿を20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に溶かし、同緩衝液に対して透析した。 透析後、同じ緩衝液で平衡化させたDEAEセファロースカラムクロマトグラフィーに付し、0から0.5MのNaCl濃度勾配によりグラディエント溶出させてフィンブリエ画分を得た。 このフィンブリエ画分を硫安で50%飽和させて沈殿物を得、これを10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁後、同緩衝液に対して透析し、精製フィンブリエ50mgを得た。
【0047】
(2)フィンブリエの細胞外マトリックスへの付着に対する阻害活性の検定
前項で調製した精製フィンブリエを常法によりビオチン化した。 まず、96穴マルチプレートの各ウェルを細胞外マトリックス蛋白質の1つであるコラーゲンでコーティングした。 すなわち、ヒト肺由来のコラーゲン(エラスチン・プロダクツ社製)を10mM酢酸に20μg/mlとなるように溶かし、この溶液を各ウェルに100μlずつ加えて室温下2時間半放置した。
【0048】
次いで、非特異的吸着を抑えるために、牛血清アルブミン(BSA)のリン酸緩衝生理食塩液(PBS)溶液(10mg/ml)200μlを各ウェルに加えて室温下30分間放置することにより各ウェルをブロッキングした。 更に、ヒト血漿由来のフィブロネクチン(ケミコン・インターナショナル社製)のPBS溶液(10μg/ml)100μlを各ウェルに加えて室温下1時間放置することにより、各ウェルにコーティングされているコラーゲンにフィブロネクチンを結合させ、細胞外マトリックスのモデルとした。
【0049】
次に、付着促進因子であるP.ジンジバリス由来の前記部分精製プロテアーゼのPBS溶液(3.7μg/ml)100μlを各ウェルに加えて、37℃で30分間反応させた後に、前記ビオチン化フィンブリエのPBS溶液(10μg/ml)100μlを各ウェルに加えて室温下30分間放置することにより付着反応を行わせた。
【0050】
フィンブリエ付着量は、各ウェルをPBSで十分に洗浄後、ビオチンをストレプトアビジン結合アルカリホスファターゼで検出し、405nmの吸光度を測定することにより定量した。 すなわち、ベクター・ラボラトリー社キット中のストレプトアビジン結合アルカリホスファターゼ溶液をPBSで1000倍希釈したもの100μlを各ウェルに加えて室温下30分間放置後、アルカリホスファターゼ基質溶液100μlを各ウェルに加えて室温下30分間反応後、405nmの吸光度を測定した。 各ポリフェノール画分はP.ジンジバリス由来のプロテアーゼ添加時に適当量加え(対照はPBS)、IC50の算出は常法によった。
【0051】
C. P.ジンジバリス由来フィンブリエの線維芽細胞への付着に対する阻害活 性;
正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF、倉敷紡績社製)を、F−GM培地(倉敷紡績社製)を用いて、96穴マルチプレートで培養した(3×105cells/96穴)。 PBSで培養細胞を洗浄後、前項と同様にBSAで各ウェルをブロッキングした後、前項と同様にP.ジンジバリス由来のプロテアーゼ添加以降の操作を行い、フィンブリエ付着量を定量することにより、各ポリフェノール画分のIC50を算出した。
【0052】
上記A〜Cで測定した、各ポリフェノール画分のP.ジンジバリス産生プロテアーゼに対する阻害活性並びに同菌由来フィンブリエ(線毛構成蛋白質)の細胞外マトリックス(ラミニン、コラーゲン、フィブロネクチン等)及び線維芽細胞への付着に対する阻害活性を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0003837172
【0054】
実 施 例 6
歯 磨 き 剤:
下記組成により、常法に従って歯磨き剤を調製した。
Figure 0003837172
【0055】
実 施 例 7
洗 口 液:
下記組成により、常法に従って洗口液を調製した。
Figure 0003837172
【0056】
実 施 例 8
チューイングガム:
下記組成により、常法に従ってチューイングガムを調製した。
Figure 0003837172
【0057】
実 施 例 9
キャンデー:
下記組成により、常法に従ってキャンデーを調製した。
Figure 0003837172
【0058】
実 施 例 10
果汁飲料:
下記組成により、常法に従って果汁飲料(ジュース)を調製した。
Figure 0003837172
【0059】
【発明の効果】
本発明のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤の有効成分である高分子量ポリフェノールは、歯周病の原因菌であるP.ジンジバリスの歯周組織への付着を阻害することにより、歯周病の発生、進行を防止するものであり、しかもそれ自身には特異な味、におい等がない。
従って、この高分子量ポリフェノールを有効成分として含有するポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤は、口腔衛生剤や食品添加用剤として、歯周病予防のため広く利用することができるものである。

Claims (3)

  1. 重量平均分子量が1,500〜6,000である、カラマツ樹皮、アカシア樹皮、ケブラコタンニン、ワットルタンニン、ウーロン茶、又はバラ科ピラカンタ属(Rosaceae Pyracantha)に属する植物のいずれかに由来するポリフェノールを有効成分とするポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤。
  2. バラ科ピラカンタ属に属する植物に由来するポリフェノールが、火棘(Pyracantha fortuneana)に由来するポリフェノールである請求項第1項記載のポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤。
  3. カラマツ樹皮、アカシア樹皮、ケブラコタンニン、ワットルタンニン、ウーロン茶、又はバラ科ピラカンタ属植物を溶媒抽出後、該抽出物を吸着カラムクロマトグラフィーに付すことを特徴とする、重量平均分子量が1,500〜6,000のポリフェノールであるポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周組織への付着阻害剤の製造方法。
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