JP3832201B2 - 面実装用ターミナル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョークコイルやトランス等の巻線部品に関し、特に巻線部品のターミナル構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、巻線部品に使用されている従来型ターミナルの構造を示している。図6中、符号2は樹脂成形された台座である。この台座2のコア搭載面2a上にドラムコア20が搭載され、接着剤にて固定されている。尚、ドラムコア20には導線が巻回されコイルになる。また、台座2の左右両側に2本の端子5,5が埋設されており、露出したこの端子の絡げ部5aに前記コイルの巻線端部を絡げて半田付けにて接続される構造である。前記台座2とこの端子5とで巻線部品のターミナル1が構成される。
【0003】
このターミナル1は面実装対応であるため、端子5はコイルの巻端を接続する前記絡げ部5aと共に、台座2の裏面に露出した面実装を行うための平板状の実装部5bを備えたリードフレームが用いられており、通常、このリードフレームがインサート成形により樹脂製の台座2の所定箇所(端子取付部)に埋設・固定されている。
【0004】
また、端子5の取付方法として上記のようなインサート成形に依る埋め込みでなく、図7に示すように、台座2の端子取付部3に端子方向に穿設したピン孔10に端子5の先端を圧入して固定するピン打ち工法による端子取付方法もある。この場合は、図6の場合と異なり、端子5の基部が巻線の絡げ部5aとして、また、先端部を実装部5bとして利用される。これは、通常ピン実装タイプに採用される方法であるが、元来、ピン打ち法による取り付けでは、端子5圧入時の摩擦だけでは抜け強度等、端子取付強度が十分確保できない場合もあることから、信頼性の向上を目的として図8(a)に示すように、端子圧入後に改めて樹脂部と端子基部を接着剤で接着・固定することで補強を行う場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来のターミナル1には、以下に示すような問題点が残されていた。
【0006】
すなわち、インサート成形では、リードフレームタイプの端子を埋め込む必要があるため、部品(端子)形状も複雑化しコスト高となる。加えて、インサート成形自体、コスト低減が難しい工法であることから、総合的にコスト高となる。
【0007】
一方、ピン打ちは、比較的安価な組立工法ではあるが、通常、その製造過程において、端子を長いまま端子取付部3に圧入した後、所定の端子長に切断するという工法が採られることから、実装部5bとなる端子先端部分は常にメッキ未処理の切断面を有することとなり、このメッキ未処理面が実装時の半田付けののり具合(半田付け性)を悪くしている。
【0008】
加えて、ピン打ち法の場合、端子取付強度の不足から、既述したようにしばしば接着剤による補強が行われているが、図8(b)に示すように、接着の際に端子5の基部より接着剤が流れて絡げ部5aや先端部の実装部5bに付着し、各端子部分の半田付け性を極端に悪くさせるという不都合も発生し易い。このような半田付け性の問題は端子の電気的接続性を悪化させ、製品の信頼性を著しく悪くするものである。このため、接着作業には細心の注意と熟練した技が要求されていた。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて成されたもので、その目的の一つは組立が容易で、且つ安価に作製できる面実装用ターミナルを提供することであり、また、別の目的は、端子の接着作業を容易にし、且つ、接着剤が不要な個所に付着するのを防止できる面実装用ターミナルを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の発明は、コア(20)を支持する樹脂製の台座(2)と、当該台座(2)に取り付けた端子(5)より構成される面実装用ターミナル(1)において、前記端子(5)は、両端部に絡げ部(5a)を、中央部に端子方向と同じ方向に形成されたU字形の実装部(5b)を有しており、且つ、前記台座(2)に突設した一対の端子取付部(3,3)に挿嵌されていることを特徴としている。本構成では、端子の取り付けがインサート成形でなく挿入に依るものであるから、組立は極めて容易である。また、端子の実装部にはピン打ち工法の時のような端子の切断によるメッキ未処理面が存在しないから、半田付けは良好である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記端子取付部(3)は、前記端子(5)が端子方向に対して直角方向より挿嵌される凹溝(7)を有することを特徴としている。本構成により、端子の取り付けが容易となり、また、端子材としてメッキ線等の安価な材料が使用できる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、前記凹溝(7)の開口部に前記端子(5)が係着される鉤部(3a)を形成したことを特徴としている。本構成では、一旦、端子を溝内に挿嵌すると鉤部が抜け防止として機能する。また、端子方向の抜けに対しては、実装部の折り曲げ角部がストッパとして機能する。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、前記端子取付部(3)に、端子固定用の接着剤(A)の注ぎ孔(4)を端子(5)と垂直方向に設けたことを特徴としている。
【0014】
さらに、請求項5に記載の本発明は、前記注ぎ孔(4)に対応する端子(5)部分に孔(6)もしくは欠切部(6)を設けて成ることを特徴としている。
【0015】
注ぎ孔を設けることにより、接着剤を端子挿入部分のみに確実に流し込むことができ、不要な部分へ接着剤が付着するのを防止できる。また、接着作業も容易となる。さらに、端子部にも孔等を設けることにより端子取付強度の信頼性はさらに一層向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明に係る面実装用ターミナルを示す図、図2〜図4は端子の接着構造を示すターミナルの要部平面図および要部側面図である。尚、説明を簡略化するため、以下の説明において従来と共通する部分については同一の符号を用いた。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のターミナル1は、合成樹脂製の台座2と、この台座2に取り付けられ、且つ、面実装用に所定形状にフォーミングされた、例えば、メッキ線のような2本のピン状端子5により構成されている。
【0018】
前記台座2は円板状を成し、その上面を幾分円状に陥没させてドラムコア20が搭載されるコア搭載面2aが形成されている。尚、ドラムコア20には導線を巻回しコイルとなる。当該ドラムコアのフランジ部分をこのコア搭載面2aに載置して接着剤にて接着・固定するようになっている。
【0019】
また、この台座2の前後2箇所にそれぞれ一対の端子取付部3、3が突設されており、この一対の端子取付部3,3に一本の端子5を取り付けてある。
【0020】
この端子5は、図1(c)に示すように、両端部にコイルの巻線端部が接続される絡げ部5aを、また、中央部に端子方向と同じ方向に面実装用のU字形の実装部5bを形成したクランク形状で、前記端子取付部3に設けた凹溝7に横方向(端子方向に対して直角方向)から挿入することによって取り付けできる構造である。取り付けは一対の端子取付部3−3の間の空間部に実装部5bを配置し、U字が台座2の底部に露出するように位置決めして行う。
【0021】
また、図1(b)に示すように、この凹溝7は、その開口角部に面取り加工3bを施して端子5の挿入を容易にしていると共に、開口付近に係着用の駒部3aを形成して、一旦挿嵌された端子5の挿入方向への脱落を防止している。尚、このように端子5は横方向からの挿入によって取り付けする構造であるから、端子挿嵌後にクランク状にフォーミングしても良いし、或いは予めフォーミングされた端子5を挿嵌しても良い。フォーミング後は実装部5bの折り曲げ角部がストッパとなって端子方向の抜けは防止される。
【0022】
本実施形態では、端子5をクランク形状とすることによって半田付け作業に与る部分、即ち、実装部5bにメッキ未処理の切断面を無くすことができ、且つ、横方向からの挿嵌機構とすることで組立を容易化し、簡単な構造で面実装応のターミナルを実現可能としている。
【0023】
ところで、本実施形態では、端子取付強度の強化を目的として、端子取付後、端子5の挿嵌部分に接着剤が流し込まれる。この際、接着剤が不要な部分、即ち、絡げ部5a、実装部5b等に付着する不都合を防止するため、各々端子取付部3の上面より下側の端子5に向かって接着剤を流し込むための注ぎ孔4を設けてある。その要部を図2〜図4に示す。
【0024】
図2は、図7に示した従来のピン打ち工法による端子5の取付機構に本発明を適用した場合を示している。端子取付部3の上面より注ぎ孔4に流し込まれた接着剤Aは樹脂部のピン穴10に達し、端子5に沿うように浸透して端子5をしっかりと接着・固定する。これにより、樹脂内の接着剤が外部に流れ出たり、作業時に接着剤を他の部分に付着させてしまうミスを防止でき、作業性が向上する。
【0025】
図3は、図1で示した凹溝7による端子取付機構に適用した場合であり、係るターミナル構造にも本発明は極めて有効である。
【0026】
さらに、図4に示すように、前記注ぎ孔4と同じ位置の端子5部分に孔6を設けておくことにより、接着剤Aによる接着強度を向上することができる。尚、図示しないが、孔6の代りに端子5に切り欠きを設けても同様の効果が得られるものである。
【0027】
以上、本実施形態では、本発明をチョークコイルやトランス等の巻線部品の面実装用ターミナルに適用した場合を示したが、係る技術は同巻線部品の面実装用ボビンにも適用可能なことは勿論である。図5は本発明が適用された面実装用ボビン21の構造を示す図で、符号5は端子、5aは絡げ部、5bは実装部である。符号4は接着剤を流し込むための注ぎ孔である。尚、このボビン21に導線が巻回されてコイルとなる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項3に記載の本発明によれば、ターミナルの端子は、両端部に絡げ部を、中央部に端子方向と同じ方向に形成されたU字形の実装部を有する形状としたので、実装部に従来のような端子の切断加工により発生するメッキ未処理面を無くすことができ、よって、実装時の半田付け性を向上することができる。
【0029】
また、端子の取り付けは、端子取付部の凹溝に横方向から挿入する構造としたので、組立は極めて容易であり、且つ、端子として従来のような高価なリードフレームに代えて単純なメッキ線が使用可能となり極めて安価である。
【0030】
また、凹溝の開口部に係着用の鉤部を形成したので、一旦挿嵌した端子の脱落を防止できる。
【0031】
さらに、請求項4、請求項5に記載の本発明によれば、端子取付部の注ぎ孔より接着剤を流し込むことにより、不要な端子部分に接着剤を付着させずに簡単に端子取付強度の補強ができる。この場合、さらに端子側にも孔や切り欠きを設けることにより、端子取付強度をより一層強固にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る面実装用ターミナルの構造図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図2】端子の接着構造の要部を示すターミナルの部分図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】端子の接着構造の要部を示す図2とは別のターミナルの部分図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図4】端子の接着構造の要部を示す図3とは別のターミナルの部分図で、(a)平面図、(b)は側面図である。
【図5】本発明に係る面実装用ボビンの構造図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図6】従来の面実装用ターミナルの構造図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図7】従来のピン打ち工法にて取り付けられた端子部分を示すターミナルの部分図である。
【図8】従来の接着剤による端子の補強を示す図で、(a)は正常な状態、(b)は異常な状態を示す。
【符号の説明】
1 面実装用ターミナル
2 台座
3 端子取付部
3a 鉤部
4 注ぎ孔
5 端子
5a 絡げ部
5b 実装部
6 孔、欠切部
7 凹溝
20 コア
A 接着剤
Claims (5)
- コア(20)を支持する樹脂製の台座(2)と、当該台座(2)に取り付けた端子(5)より構成される面実装用ターミナル(1)において、
前記端子(5)は、両端部に絡げ部(5a)を、中央部に端子方向と同じ方向に形成されたU字形の実装部(5b)を有しており、且つ、前記台座(2)に突設した一対の端子取付部(3,3)に挿嵌されており、前記実装部に切断加工により発生するメッキ未処理面が存在しないことを特徴とする面実装用ターミナル。 - 前記端子取付部(3)は、前記端子(5)が端子方向に対して直角方向より挿嵌される凹溝(7)を有することを特徴とする請求項1に記載の面実装用ターミナル。
- 前記凹溝(7)の開口部に、前記端子(5)が係着される鉤部(3a)を形成したことを特徴とする請求項2に記載の面実装用ターミナル。
- 前記端子取付部(3)に、端子固定用の接着剤(A)の注ぎ孔(4)を端子(5)と垂直方向に設けたことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の面実装用ターミナル。
- 前記注ぎ孔(4)に対応する端子(5)部分に、孔(6)もしくは欠切部(6)を設けたことを特徴とする請求項4記載の面実装用ターミナル。
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