JP3829159B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ機等の遊技機に設置される賞品球の賞球タンク構造に関す。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機に代表されるパチンコ機の遊技球補給は、遊技機設置島の内部に設けた遊技球補給設備により遊技球の補給を行って、補給方法は補給樋より蛇腹で補給数をカウントしながら定量を制御する装置を通して遊技機の上部にある賞球タンクに補給をしている。
遊技が開始され発射された遊技球は、入賞口に入賞すれば遊技球が賞品球としてパチンコ機前面に設けた上皿に放出されるが、これは遊技機の裏側に設けた機構盤の上部に設けてある賞球タンクから賞球放出制御システムを経て放出されるものであって、異物等が混入した時はこの賞球放出システムの前段階のタンクレールで遊技球は停止してしまう。
タンクレールで遊技球の流れが停止したときは、賞球タンクの遊技球を取り除いて賞球タンクを外してから異物を除去していた。
【0003】
図7でその説明を加えれば、パチンコ機90のタンクレール91と賞球タンク92が遊技球のこぼれを防止するタンクレールカバー95が設けてあり、タンクレール91の中に異物が玉流れを遮ったときは、賞球タンク92の内部に貯留している遊技球を針金などで遊技球を流しながら、取付ビス93a〜93bを取り外してからこの異物を取り除いていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように異物の大方は、遊技機より脱落したビス、パチンコ機の設置に伴う設置台やパチンコ機の木枠等の木片である。これらは球面が無いので一巡するまでには時間もかかりややもすると一週間も後で発見されることもある。
異物がパチンコ機に入り込むと必ず玉詰まりとなって、その影響がでてきて遊技動作の停止となって遊技客から呼び出しを受ける。この異物の除去は手間がかかり賞球タンクの内部であれば問題はないが、タンクレールの中になると簡単には除去ができない。賞球タンクの下にあってなお玉こぼれを防止するための隔壁が設けて有るのと、タンクレールには微細な塵の除去のための簀の子状の溝が設けてあってこの溝の隙間に長手の異物が刺さって抜けなくなる。
仮に賞球タンクを取り外せば簡単に異物の除去ができるが、賞球タンク自体は機構盤にビスで固定されているので営業中にドライバー等の工具を使用することは遊技客には不快感を与えるのでこのような修理等は困難である。
特開平6−47153に開示される構造は、遊技機の稼働中で有れば賞球タンク内には遊技球が保有している、タンクレールに異物が入り込んでその異物を除去するときはタンク内の遊技球をすべて取り除かないと賞球タンクを外せない。
このような欠点の解消を目的として次のように解決をすることができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の弾球遊技機は、賞球用として貯留している遊技球を底部に開口された流出口から流出させる賞球タンクを備え、遊技盤面に発射された遊技球が入賞口に入賞したことまたは前記遊技盤面に発射された遊技球の入球によって所定の組み合わせが成立したことにより前記賞球タンクから流出した遊技球を賞球として払出す弾球遊技機において、
該弾球遊技機の上下方向に沿った軸を中心として前記賞球タンクが前記遊技機の本体側に接触ないし接近する通常位置と該賞球タンクが前記本体側から離脱する離脱位置とに揺動可能に、前記賞球タンクと前記本体側とを連結する連結手段と、
前記賞球タンクを前記通常位置に拘束する拘束状態と該賞球タンクの前記揺動を許す解放状態とに切り替えられる拘束手段と、
前記流出口を開閉する開閉手段とを設け、
前記開閉手段にて前記流出口を閉鎖してから前記賞球タンクを前記離脱位置に変位させることで、該離脱位置に変位したときに遊技球が前記流出口から落下するのを防止可能としたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に示すように、前記賞球タンクの底部に設けられたガイドに沿って水平方向に移動して前記流出口を開閉するシャッターを開閉手段にできる。
請求項3に示すように、 請求項1または2記載の弾球遊技機において、前記賞球タンク側に取り付けられる可動側軸受け部と、前記本体側に取り付けられる固定側軸受け部と、前記可動側軸受け部および固定側軸受け部に共通に挿通され前記賞球タンクの揺動の軸となる軸部材とを備えるヒンジ機構を前記連結手段として設けるとよい。例えば賞球タンクには左後方に1側ヒンジ機構を設け一方前記機構盤にも2側ヒンジ機構を設け前記1側ヒンジ機構と前記2側ヒンジ機構とに垂直軸を挿入し、前記賞球タンクを係止し、該賞球タンクは前記垂直軸でリンク回動可能にして任意に賞球タンクを移動させることができる。
【0007】
請求項4に示すように、請求項1ないし3のいずれか記載の弾球遊技機において、前記拘束手段を構成する要素として、前記賞球タンクに固着される保持板と、軸方向を前記保持板に直交させて該保持板に取り付けられる管状部材であって、前記保持板の表裏両側で開口し前記軸部を前後進可能に挿通させる内孔と、前記保持板から突出し前記内孔側から押圧されると拡大変形し該押圧を解除されると縮小変形する弾性変形部とを有する管状部材と、前記内孔に前後進可能に挿通される軸部の先端に形成された頭部と該軸部の後端側に設けられて前記内孔の外に配される摘み部とを有し、前進時には前記頭部で前記弾性変形部を押圧して前記拡大変形させ後退時には前記押圧を解除する操作用軸体と、前記本体側に配されて前記拡大変形していない前記弾性変形部が出入り自在で進入後に前記拡大変形した前記弾性変形部を離脱させない受孔部とを備えるとよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本考案の実施の形態をより一層明確にするため、本考案を適用した遊技機の施錠装置を一実施例について図面を参照して説明する。
なお、以下に説明をする実施例は、本考案の実施の一形態に過ぎず、本考案の実施の形態を、以下に例示する具体的な形状等に制限するものではない。
【0009】
【実施例】
図1に示すように遊技機11は、箱状の外枠12を備えている。この外枠12は、遊技機11の各部を支持すると共に、図示しない遊技機設置島に設置するための部材でもある。外枠12の正面左の上下に一対のヒンジ13が設けてあり、前枠14は、これらのヒンジ13を支軸にして外枠12に対して開閉自在に装着されている。
外枠12の右側の内側壁面には一対の前枠14の図示しない係止金具が設けてあり、一方前枠14の右辺裏側に図示しないスライド錠があり、係止金具とで前枠14を施錠している。前枠14を図示しない鍵で開錠操作をすればスライド錠から係止金具がはずれて前枠14が開放できる。
入賞があると後述する遊技球が賞品球として上皿15に放出される。
【0010】
図2は本発明を装備した遊技機11の裏概要図である。
前枠14には、遊技盤10がはめられ、発射された遊技球は遊技盤10に設けた図示しない入賞口に入賞する事で賞球タンク17に保有している遊技球を賞品球として放出する。
前枠14の裏には機構盤16がはめられており、その機構盤16には上部に賞球タンク17が付けらている。
機構盤16には、賞球放出装置19が設けられている。
賞球タンク17の下側には、タンクレール18が付けられ更に、タンクレール18の流下位置にカーブレール20が付けられている。これにより賞球タンク17の内部の遊技球は、このタンクレール18を伝ってラッパ状の入口が付いたカーブレール20を経て賞球放出装置19に流れ込む。
カーブレール20には、玉抜装置21が付けられこの玉抜装置21を作動させると賞球タンク17とタンクレール18に貯留する遊技球が、玉排出口26より排出されると共に、遊技に際して発射された遊技球も入賞に係わらずこの玉排出口26より排出される。
タンクレール18の上部には、玉ならし22が付けられカーブレール20の入り口で遊技球が噛み込むのを防止している。
機構盤16の賞球タンク17左側部には、上タンクヒンジ23a、と下タンクヒンジ23bが設けてあり、縦に穴があけられている。
賞球タンク17の左辺には、左タンクヒンジ24が設けられ中央に穴があけられている。
上タンクヒンジ23a、と下タンクヒンジ23b及び左タンクヒンジ24と共に穴に傘付きのシャフト27が通してある。
賞球タンク17は、常時において機構盤16と平行に付けられシャフト27を軸として回動可能である。
賞球タンク17の右側には、図4に示すように右タンクリブ25が設けられ雄固定具36が穿設されている。
【0011】
図3本発明の賞球タンク17の展開構造図であり、その動作の説明は図4も参照する。
賞球タンク17の左辺には右タンクリブ25が設けられその右タンクリブ25には穴が開けられその穴に雄固定具36が設けられている。
雄固定具36に対抗して機構盤16には、右タンクリブ25に対抗した位置に穴が開けられ雌固定具37がはめられている。
常時、雄固定具36と雌固定具37とによって賞球タンク17の右辺は係止されている。雄固定具36には、つまみ38が付けられそのつまみ38を矢印U方向に引き出せば賞球タンク17の右側が外れる。
賞球タンク17を固定するときは、賞球タンク17を機構盤16側に押して賞球タンク17の雄固定具36についているつまみ38を矢印RD方向に押し込めば賞球タンク17は機構盤16に定着する。
賞球タンク17左辺には、左タンクヒンジ24が設けられ図3の(b)に示すように縦軸に穴が開けられている。
機構盤16の賞球タンク17と接する左辺には、上タンクヒンジ23aと下タンクヒンジ23bとが設けられ上下共に縦軸方向に穴が開けられている。
賞球タンク17は上タンクヒンジ23aと下タンクヒンジ23bの間に左タンクヒンジ24を中央の穴を合わせて図3の(c)に示すようにシャフト27を矢印IN方向に貫通させている。
これにより賞球タンク17は、つまみ38を矢印U方向に引き出せば図3の(a)のように矢印OP方向にシャフト27を支点にして回転移動できる。
賞球タンク17の固定は、図3の(a)の矢印CS方向に回して前述のようにつまみ38を押し込むのみである。
【0012】
図3の(c)に示すように賞球タンク17の底面には、シャッター28が設けられそのシャッター28は図3の(c)に示すようにガイド33に沿って矢印L方向とR方向に移動可能であり、遊技機11の稼働中はRの方向にある。
賞球タンク17に遊技球があれば、シャッター28を矢印L方向に移動させることで賞球タンク17を開放するときに遊技球の散らばりを防止できる。
【0013】
図3の(b)は賞球タンク17の底面図である。
図5において雄固定具36と雌固定具37の関係説明をする。
機構盤16側には雌固定具37が付けてあってその入り口は段差A41が設けてある。
右タンクリブ25には雌固定具37が付けてあり保持管40の穴につまみ38が挿入されている。
つまみ38の先端はコブ43が形成されており保持管40の奥は狭角44に形成され、コブ43が矢印D方向に押し込まれると狭角44が開いて雌固定具37の段差Aに係止される。
保持管40の入り口は、段差B42が設けてあり、つまみ心棒45にも段差C46が設けてありこの段差C46が段差B42でつまみ心棒45が抜け落ちないようにはめこまれている。
なお、雌固定具37は機構盤16に雌固定具37を付けた状態の段差A41と同様に形成すれば雌固定具を省いてもよい。
【0014】
図5の(a)は係止した状態を示して、(b)は係止する寸前を示したものである。
図6は、タンクレール18に異物29が溝32にはまりこんで遊技球が団子状に流れが停止した状態を示したものであり、(a)は側面図(b)は平面図である。
賞球タンク17の上部は開放で受け口的存在であり、図5に示すように遊技機設置島内部で飛び散る異物29を容易に受け賞球タンク17内に貯留し、賞球放出で遊技球と共にタンクレール18へと流れ出してタンクレール18の溝32にはまりこんで遊技球の流れを止めてしまう。遊技中であれば遊技客は呼び出しボタンで店員を呼びだして、呼び出された店員は、止まった玉流れの修理をしなければならない。このとき図示しない遊技が大当たり中であれば一回のゲームが30秒であるのでこの処置をしなければならない、図示しない補給樋に問題があれば即座に対応できるが、図6(b)に示すのようタンクレール18に異物29が溝32に刺さっている状態を示している。この場合において本発明は、シャッター28を閉じて玉抜装置21を作動させてタンクレール18に保有している遊技球を流し出し、雄固定具36を引き出せば容易に賞球タンク17を移動できるので異物を簡単に取り除くことができる。
【0015】
このようなトラブル発生時はゲームの継続をしなければならないので電源を切ることは当然ながらできなく、図示しない遊技機の30秒毎にVゾーンに遊技球を入れなければ継続できない。このように図示しない大当たり中に入賞球が少なくなると全体の賞品球の不足となってくる。
トラブルをいかに早く対処できるかで遊技客の満足度を得ることが遊技店においては売上に大きく影響を及ぼすので必須条件としている。
【0016】
本発明を採用することで店員と遊技客とのトラブルの解消に役立つものである。
本発明において、要旨を逸脱しない限り種々の実施が可能である。たとえば賞球タンクの回転方向を右開きにする場合も考えられるし、上方に伸縮自在とする方法等が考えられる。利用に関しては遊技球を使用する遊技機全般に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遊技機の正面斜視図である。
【図2】 遊技機の裏概要斜視図である。
【図3】 賞球タンクの展開構造図である。
【図4】 賞球タンクを開状態にした破断図である。
【図5】 固定具の作用状態を示す断面図である。
【図6】 タンクレールに異物が刺さって遊技球の流れが停止した状況を示す図である。
【図7】 本発明を採用していない従来のパチンコ機の背面図である。
【符号の説明】
10…遊技盤、11…遊技機、12…外枠、13…ヒンジ、
14…前枠、15…上皿、16…機構盤、17…賞球タンク、
18…タンクレール、19…賞球放出装置、20…カーブレール、
21…玉抜装置、23a…上タンクヒンジ、
23b…下タンクヒンジ、24…左タンクヒンジ、
25…右タンクリブ、26…玉排出口、27…シャフト、
28…シャッター、29…異物、32…溝、33…ガイド、
36…雄固定具、37…雌固定具、40…保持管、41…段差A、
42…段差B、43…コブ、44…狭角、45…心棒、
46…段差C、90…パチンコ機、91…タンクレール。
Claims (4)
- 賞球用として貯留している遊技球を底部に開口された流出口から流出させる賞球タンクを備え、遊技盤面に発射された遊技球が入賞口に入賞したことまたは前記遊技盤面に発射された遊技球の入球によって所定の組み合わせが成立したことにより前記賞球タンクから流出した遊技球を賞球として払出す弾球遊技機において、
該弾球遊技機の上下方向に沿った軸を中心として前記賞球タンクが前記遊技機の本体側に接触ないし接近する通常位置と該賞球タンクが前記本体側から離脱する離脱位置とに揺動可能に、前記賞球タンクと前記本体側とを連結する連結手段と、
前記賞球タンクを前記通常位置に拘束する拘束状態と該賞球タンクの前記揺動を許す解放状態とに切り替えられる拘束手段と、
前記流出口を開閉する開閉手段とを設け、
前記開閉手段にて前記流出口を閉鎖してから前記賞球タンクを前記離脱位置に変位させることで、該離脱位置に変位したときに遊技球が前記流出口から落下するのを防止可能とした
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1記載の弾球遊技機において、
前記開閉手段は、前記賞球タンクの底部に設けられたガイドに沿って水平方向に移動して前記流出口を開閉するシャッターである
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1または2記載の弾球遊技機において、
前記賞球タンク側に取り付けられる可動側軸受け部と、
前記本体側に取り付けられる固定側軸受け部と、
前記可動側軸受け部および固定側軸受け部に共通に挿通され前記賞球タンクの揺動の軸となる軸部材と
を備えるヒンジ機構を
前記連結手段として設けたことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1ないし3のいずれか記載の弾球遊技機において、
前記拘束手段を構成する要素として、
前記賞球タンクに固着される保持板と、
軸方向を前記保持板に直交させて該保持板に取り付けられる管状部材であって、前記保持板の表裏両側で開口し前記軸部を前後進可能に挿通させる内孔と、
前記保持板から突出し前記内孔側から押圧されると拡大変形し該押圧を解除されると縮小変形する弾性変形部とを有する管状部材と、
前記内孔に前後進可能に挿通される軸部の先端に形成された頭部と該軸部の後端側に設けられて前記内孔の外に配される摘み部とを有し、前進時には前記頭部で前記弾性変形部を押圧して前記拡大変形させ後退時には前記押圧を解除する操作用軸体と、
前記本体側に配されて前記拡大変形していない前記弾性変形部が出入り自在で進入後に前記拡大変形した前記弾性変形部を離脱させない受孔部と
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
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