JP3828846B2 - 鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造および縦継ぎ方法 - Google Patents

鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造および縦継ぎ方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮水性護岸工事、埋立工事、堤防構築工事に用いられる鋼矢板、鋼管矢板などの鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造と縦継ぎ方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の鋼管矢板の継手方法では、鋼管矢板本体の外周面対称位置にスリット付き継手鋼管を溶接した鋼管矢板同士を接合するP−P型継手と、鋼管矢板本体の外周面対称位置にスリット付き継手鋼管とCT形鋼を用いたT型継手を溶接した鋼管矢板同士を接合するP−T型継手に大別される。また、通常の鋼矢板では、鋼矢板本体の両側部に爪部を有する嵌合継手同士を嵌合することで矢板同士を接合する継手方式である。なお、P−P型継手やP−T型継手において、先打ち側となる縦方向に嵌合用のスリットが入った円形または角形のポケットを構築する形状の継手部材が雌継手となり、後打ち側となるスリットの入った円形の継手鋼管やT型継手が雄継手となる。
【0003】
前記の鋼管矢板の打設に関する主な留意事項として、▲1▼鋼管矢板の連結と、▲2▼打設が困難な場合の処置とがある。
【0004】
本発明が関係する▲1▼鋼管矢板の連結、つまり上下方向の縦継ぎ構造について説明する。図5は、従来のP−P継手の例を示し、鋼管矢板本体1の外周面対称位置にスリット2を有する継手鋼管3が溶接されている。上下の鋼管矢板本体1は、溶接接合部8で未溶接部が残らないように接合される。また、上下の鋼管矢板本体1の各々における継手鋼管3の端部は、前記溶接接合部8から離れた位置にあり、その間隔を埋めるようにスリット2を有する接合部継手鋼管4が配設され、継手鋼管3と接合部継手鋼4の一方または両方の接合端に開先5が設けられていて、該開先5を介して両継手鋼管3、4が溶接接合される。
【0005】
前記の場合、下側の鋼管矢板本体1に上側の鋼管矢板本体1を建て込み、両鋼管矢板本体1を現場円周溶接を行った後、接合部継手鋼管4を上下の継手鋼管3に溶接接合する。
【0006】
図6は、従来のP−T継手の例を示し、鋼管矢板本体1の外周面対称位置にスリット2を有する継手鋼管3とT型継手6が溶接されている。上下の鋼管矢板本体1は、溶接接合部8で未溶接部が残らないように接合される。上下の鋼管矢板本体1の各々における継手鋼管3及びT型継手6の端部は、前記溶接接合部8から離れた位置にあり、その間隔を埋めるように片側はスリット2を有する接合部継手鋼管4が配設され、もう片側には接合部T型継手7が配設される。継手鋼管3と接合部継手鋼管4の一方または両方の接合端に開先5が設けられていて、該開先5を介して継手鋼管3、4が接合される。一方で、T型継手6と接合部T型継手7の一方または両方の接合端に角度θの開先5が設けられていて、この開先5を介して溶接されて両継手6、7が接合される。従来は前述のように開先5を介して継手部を溶接接合する上で特別の不具合はなかった。
【0007】
しかるに、鋼管矢板の継手部の止水性を向上するため、継手鋼管3に可燃性の充填材などを予め充填する方法が開発、研究されている。これを経過をたどって説明する。
【0008】
鋼管矢板の継手部の止水方法としては、鋼管矢板等を地中に打ち込んだ後、打設時に嵌合継手の止水用充填材の充填用ポケット部に進入した土砂をウォタージェット等により洗浄した後、当該ポケット部に止水のためのモルタルやアスファルト混合物等の充填材を充填するのが一般的である。
【0009】
しかし、一度ポケット部に進入した土砂をウォータージェット等により完全に除去することは非常に困難であり、また、一旦侵入土砂を除去したとしても、洗浄した後に充填材を充填するまでの間に、嵌合継手のスリット部分より土砂が再度侵入するため、充填材に残留土砂がかみ込む場合や、充填材の品質の低下につながる。この傾向は、継手の底部やモルタルの打ち継ぎ目において顕著である。土砂が残った部分や、所定のモルタル品質が得られない部分は、止水上の弱点となるため、止水性能が低下するといった問題点があった。
【0010】
このようなことから、鋼矢板及び鋼管矢板などの鋼製矢板の打ち込み後に継手空間に止水材料を充填するのではなく、鋼製矢板の打ち込み前にその継手空間にアスファルトを主成分とする粘弾性材料を充填しておくことにより、打ち込み後に継手空間への土砂の侵入が生じることがなく、厳格な止水性能を有する止水継手を形成する方法が本出願人によって研究されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
鋼製矢板を上下方向に溶接接合で継ぎ足し(以下、縦継ぎという)長尺の鋼製矢板を現場施工で構築する場合、可燃性材料であるアスファルトを主成分とする粘弾性材料が雌継手の空間に予め充填されていると、溶接時の熱で充填材料が溶けて継手鋼管の隙間より漏れだし、充填材料に溶接アークが引火して火災が発生し、また、引火すると、そのヒュームにて溶接品質が低下するという問題があった。
【0012】
本発明は、前記の問題を解決した鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造と縦継ぎ方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明は次のように構成する。
【0014】
第1の発明は、鋼製矢板本体に設けた1対の嵌合継手のうち、矢板打設時の先打ち側(雌側)となり、スリットを有する継手部材の空間に予め止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填された鋼製矢板を、縦方向に継ぐ際の前記雌側継手部材の縦継ぎ構造であって、上下の鋼製矢板における前記雌側継手部材の上下方向の端部は上下の鋼製矢板本体の溶接接合位置から離れており、それにより形成される上下の雌側継手部材の間隔に、該間隔を埋める長さ寸法を持ち、かつ前記雌側継手部材と同一径で同一断面構造を持つ接合部雌側継手部材を配置し、両雌側継手部材の接合部を覆うようにして、かつ継手のスリット部を除く位置に所定幅の鋼製の帯板を当てがい、該帯板の端縁部と両雌側継手部材の間を溶接接合したことを特徴とする。
【0015】
第2の発明は、第1発明において、前記雌側継手部材と前記接合部雌側継手部材の各々のスリットには、スリット閉塞用鋼板が仮止めされていることを特徴とする。
【0016】
第3の発明は、第2発明において、前記スリット閉塞用鋼板に溶接アークで膨張した粘弾性材料の漏出用の孔を設けたことを特徴とする。
【0017】
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明において、前記雌側継手部材と前記接合部雌側継手部材の間に生じる空間には、難透水性の粘土またはアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填されていることを特徴とする。
【0018】
第5の発明は、1対の嵌合継手を止水用充填材を介して互いに嵌合させながら、鋼矢板及び鋼管矢板などの鋼製矢板を打設する継手部の止水方法として、矢板打設時の先打ち側(雌側)となりスリットを有する継手部の空間に、止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料を予め充填した鋼製矢板を縦方向に継ぐに際して、
▲1▼下矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法下方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
▲2▼上矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法上方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
▲3▼下矢板と上矢板の本体を溶接により接合した後、下矢板と上矢板の雌側継手部材の間を接続する接合部雌側継手部材を溶接により上矢板継手、下矢板継手及び上下矢板本体に固着するにあたり、
接合部雌側継手部材にも予めアスファルトを主成分とする粘弾性材料を充填しておき、下矢板および上矢板継手部材の間に接合部雌側継手部材を挿入し、各継手材の間の接合部を鋼製の縦継ぎ部帯板により外側より覆い、前記帯板と継手部材を溶接により固着させるとともに、接合部雌側継手部材と鋼矢板本体を溶接により固着させたことを特徴とする。
【0019】
第6発明は、第5発明において、継手部の接合面のどちらか片側もしくは両側に開先加工を施してあり、開先により生じる空間に、難透水性の粘土またはアスファルトを主成分とする粘弾性材料を常温にて押し込んだ後、各継手部材の間を鋼製の帯板により、外側より覆い帯板と継手部材を溶接により固着させるとともに、接合部雌側継手部材と鋼矢板を溶接により固着することを特徴とする。
【0020】
第7発明は、第5または第6発明において、縦継ぎ溶接時のスリットからの充填材料の漏出を抑制させる手段として、予め粘弾性材料を充填した接合部雌側継手部材および、上矢板もしくは下矢板の継手部材のスリットに所定長にわたりスリット閉塞用鋼板を当てがうことを特徴とする。
【0021】
第8発明は、鋼製矢板本体に設けた1対の嵌合継手のうち、矢板打設時の先打ち側(雌側)となる嵌合継手の空間に予め止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填された鋼製矢板を、縦方向に継ぐ際の前記雌側継手部材の縦継ぎ構造であって、上下の鋼製矢板における前記雌側継手部材の上下方向の端部は上下の鋼製矢板本体の溶接接合位置から離れており、それにより形成される上下の雌側継手部材の間隔に、該間隔を埋める長さ寸法を持ち、かつ前記雌側嵌合継手と同一径で同一断面構造を持つ接合部雌側継手部材を配置し、両雌側継手部材の接合面のどちらか片側もしくは両側に開先加工を施してあり、開先により生じる空間を介して継手部空間に充填された難燃性止水材が、前記開先に上下方向に所定厚さの層をなして存在していることを特徴とする。
【0022】
第9発明は、1対の嵌合継手を止水用充填材を介して互いに嵌合させながら、鋼矢板及び鋼管矢板などの鋼製矢板を打設する継手部の止水方法として、矢板打設時の先打ち側(雌側)となりスリットを有する継手部の空間に、止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料を予め充填した鋼製矢板を縦方向に継ぐに際して、
▲1▼下矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法下方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
▲2▼矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法上方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
▲3▼下矢板と上矢板の本体を溶接により接合した後、下矢板と上矢板の雌側継手部材の間を接続する接合部雌側継手部材を溶接により上矢板継手、下矢板継手及び上下矢板本体に固着するにあたり、継手部内空間で、かつ前記開先の上下方向に所定厚さの層をなすように前記開先により生じる空間を介して難燃性止水材を充填し、その後、開先を溶接することを特徴とする。
【0023】
【作用】
第1と第5の発明によると、外側から帯板を当てがい溶接すれば、溶接アークが直接可燃性の粘弾性材料に接触しないため、引火の危険性を著しく低減することができる。
【0024】
第2と第7の発明によると、溶接熱の影響で充填材が軟化し、継手スリット部分から充填材がはみ出してくるという問題に対して、熱影響部のスリット部分に帯板を当てがい、点付け溶接などで固着させておけば、そのような充填材のはらみだしを防止することができる。
【0025】
第3の発明によると、第2発明のように、スリット部分を完全に閉塞してしまうと、溶接熱により溶接部直近部の粘弾性材料の逃げ道がなくなることから、小さな隙間より充填材が噴出し、溶接アークに引火するという問題があったが、スリット部に当てがった帯板に、充填材料の漏出用の孔を設けることで、溶融充填材の逃げ道を作ることができるため、この問題を緩和できる。
【0026】
第4の発明によると、外側から帯板を当てがい溶接すると、継手鋼管の鋼管間の隙間が、溶接後埋らない可能性がある。そこで、開先部を作って充填材と同じ材料もしくは難透水性材料にてその空間を埋めることで、その止水性を確実なものとする。
【0027】
第8、第9の発明によると、両雌側継手部材の接合面の内部空間において、開先により生じる空間を介して充填された難燃性止水材が、前記接合面の上下方向に所定厚さの層をなして存在させることによっても、この粘性土を介して可燃性の粘弾性材料を溶接アークから隔離させることができ、よって、雌継手内の粘弾性材料に溶接アークが引火するおそれを解消でき、円滑な縦継ぎ作業を遂行できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0029】
図1は、鋼管矢板における上下の鋼管矢板本体11を開先5を介して溶接接合した段階で、上下の継手鋼管12を接合部継手鋼管14で接合する前段階の説明図、図2は、上下の継手鋼管12を接合部継手鋼管14で接合した状態の説明図、図3は継手鋼管12を接合部継手鋼管14を溶接接合する縦継ぎ部帯板22の詳細図である。
【0030】
図1に示すように上下の鋼管矢板本体11の端部を溶接接合位置13で接合したとき、継手鋼管12の端部12aはその鋼管矢板本体11の突合せ端部から離れており、したがって、上下の継手鋼管12における前記端部12aの間には(L)間隔が形成されている。この間隔(L)部に、上下の継手鋼管12と同一径で同一構造の接合部継手鋼管14を配置した後、鋼管矢板本体11に溶接接合したうえ、さらに接合部継手鋼管14と上下の継手鋼管12を溶接接合する(これを本発明では縦継ぎという)。
【0031】
継手鋼管12と接合部継手鋼管14との端部同士を溶接接合する手段として、各継手鋼管12、14内が単なる空間であれば従来の溶接手段で何ら問題はないが、本発明では継手部の止水性を向上させるため、アスファルトを主成分とする粘弾性材料20(図3に示す)が継手鋼管12と接合部継手鋼管14の何れにも充填されている。このアスファルトは可燃性であり、継手鋼管12、14の突合せ部の開先を介して溶接する際、該開先によって形成される内外に通じる間隙から溶接のアークが粘弾性材料20に引火するおそれがある。本発明は縦継ぎ部帯板22(図2以下に示す)を介して両継手部2、14を溶接することでその問題を解決している。
【0032】
さらに説明すると、粘弾性材料20は経時性硬化材であり、継手鋼管12と接合部継手鋼管14に充填した時点では流動性があり、上下の開口やスリット15から流出するおそれがある。このため図1に示すように、両継手鋼管12、14のスリット15は上下に伸長する所定幅のスリット閉塞用鋼板16で閉じ、接着テープなどの仮止め部材17で仮止めする。スリット閉塞用鋼板16の端部、つまり、縦継ぎ溶接部に近い位置では円弧状にえぐることでスリット15との間で小間隙19を形成し、後述の溶接の熱で膨張する粘弾性材料20が膨張し流動化したとき、この小間隙19から流出させ、円滑な溶接を行わせるためである。
【0033】
また、継手鋼管12と接合部継手鋼管14の下端の開口は漏れ防止鋼板18で閉じられていて、鋼管端部との当接部を部分的にスポット溶接することで仮止めされている。こうして容器状に形成された継手鋼管12、14内に流動状の粘弾性材料20を充填し、上端開口も漏れ防止鋼板18で閉じて硬化させる。
【0034】
溶接接合位置13で上下の鋼管矢板本体11を溶接した後、上下の継手鋼管12の間に形成される(L)間隔部に接合部継手鋼管14を配置させる(図2参照)。この時点で粘弾性材料20は硬化しているので、漏れ防止鋼板18は取り外しておく。続いて、接合部継手鋼管14と上下の継手鋼管12の端部の接合部21を覆うように、本発明の主要素である所定幅で半円弧状の2つの縦継ぎ部帯板22を当てがう。縦継ぎ部帯板22の詳細は図3に示されている。同図から理解されるように、2つの縦継ぎ部帯板22は、鋼管矢板本体11と接合部継手鋼管14との溶接部を避けた位置に配置されると共に、スリット閉塞用鋼板16の上下端に形成するスリット15との間の小間隙19を閉じないように、該スリット15の部位を避けて配置する。
【0035】
このように縦継ぎ部帯板22を配置した上、図3(C)に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼の順序で縦継ぎ部帯板22の下側縁23と鋼管矢板本体11の一端縁24と上側縁25を両継手鋼管12、14に隅肉溶接で接合する。それにより縦継ぎ部帯板22を介して両継手鋼管12、14が縦継ぎされる。しかもこのとき両継手鋼管12、14の接合部21に開先などの隙間が存在していても、その部位は溶接部位から離れているから溶接のアークが継手鋼管12、14内に進入するおそれがなく、したがって、継手部内の粘弾性材料20に引火せず円滑な縦継ぎ作業が可能となる。
【0036】
前記の作業に際して、接合部継手鋼管14の上下部と上下の継手鋼管12との間には、必然的に小さな空間が生じるので、両継手鋼管12、14の接合部21に形成される開先の間隙を介して前記小空間に難透水性の粘土またはアスファルトを主成分とする粘弾性材料を常温にて押し込み充填した後、その硬化を待って縦継ぎ部帯板22を配置し、両継手鋼管12、14に溶接するとよい。
【0037】
また、縦継ぎ部帯板22を両継手鋼管12、14に溶接する際の熱で、継手部内の粘弾性材料20が軟化し膨張するが、この膨張した粘弾性材料20は、スリット閉塞用鋼板16の上下端に形成するスリット15との間の小間隙19から流出させることで、両継手鋼管12、14を内側から押し広げるような応力が作用せず、円滑な溶接を妨げるような不具合が生じるおそれを解消している。
【0038】
次に、図4は実施形態2を示し、実施形態1の縦継ぎ部帯板22に代えた別の手段により、上下鋼管矢板における両継手鋼管12、14の縦継ぎ溶接の際、継手部に充填の粘弾性材料20に溶接アークが引火する問題点を解決している。
【0039】
実施形態2では、上部側の継手鋼管12の下端と接合部継手鋼管14下端にそれぞれ開先5が形成されている。そして、この開先5により生じる空間を介して両継手鋼管12、14の内部に難燃性止水材である粘性土26押し込み充填されていて、接合部21(開先5でもある)の上下方向に所定厚さ(約5cm)の層をなして存在している。粘性土の押し込み充填範囲は溶接アークの影響範囲のみでよく、図4(D)、(E)に示すように接合部21の開先5に接する部分のみにドーナツ状に存在させてもよい。図4では、鋼管矢板本体11の外周で、継手鋼管12と対称位置にT型継手6が固着されている。
【0040】
この実施形態2おいては、開先5を溶接することで、両継手鋼管12、14を溶接(つまり、縦継ぎ)する。この場合、開先5の空間から継手部内に溶接アークが進入するが、その部位には難燃性止水材である粘性土26が充填されていて、可燃性のアスファルトを主成分とする粘弾性材料20は開先5の位置から見て粘性土26で隔てられた背後に位置しているから、溶接アークにさらされることがなく、したがって円滑な縦継ぎ作業が進行できる。
【0041】
本発明は、実施形態1、2を設計変更して実施することは構わない。
【0042】
【発明の効果】
本発明によると、継手部止水性向上のため、可燃性材料であるアスファルトを主成分とする粘弾性材料が雌継手の空間に予め充填されている鋼製矢板において、現場施工で鋼製矢板本体を縦継ぎすると共に、前記雌継手を接合部雌継手を介して縦継ぎする場合の問題点、つまり溶接時の熱で粘弾性材料が溶けて継手鋼管の隙間より漏れだし、粘弾性材料に溶接アークが引火して火災が発生し、さらに、引火した際そのヒュームにて溶接品質が低下するという問題点を、前記雌継手と接合部雌継手の接合部を覆うように、かつスリット部を除く位置に所定幅の鋼製の帯板を当てがい、該帯板の端縁部と両雌側継手部材を溶接することで解決している。つまり、この鋼製の帯板と両雌継手との溶接位置は両雌継手の接合部から離れているので、該接合部から雌継手内の粘弾性材料に溶接アークが引火するおそれを解消でき、円滑な縦継ぎ作業を遂行できる。
【0043】
また、両雌側継手部材の接合面の内部空間において、開先により生じる空間を介して充填された難燃性止水材が、前記接合面の上下方向に所定厚さの層をなして存在させることによっても、この難燃性止水材を介して可燃性の粘弾性材料を溶接アークから隔離させることができ、よって、雌継手内の粘弾性材料に溶接アークが引火するおそれを解消でき、円滑な縦継ぎ作業を遂行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は実施形態1を示し、(A)は、鋼管矢板における上下の鋼管矢板本体を開先を介して溶接接合した段階で、上下の継手鋼管を接合部継手鋼管で接合する前段階の正面図、(B)、(C)は、上下の継手鋼管のスリット側の側面図、(D)は、接合部継手鋼管のスリット側の側面図、(E)は、同(B)の(イ)部の詳細図である。
【図2】(A)は、上下の継手鋼管を接合部継手鋼管で接合した状態の正面図、(B)は、図(A)の右側面図である。
【図3】(A)は、図2(B)の(ロ)部の詳細図、(B)は同(A)の平面図、(C)は同(A)側面図である。
【図4】実施形態2を示し、(A)は、上下の鋼管矢板本体および継手鋼管を接合部継手鋼管で接合した状態の斜視図、(B)は、同(A)の(ハ)部の断面図、(C)は、同(B)のニ−ニ断面図、(D)は、同(B)の変形例の断面図、(E)は、同(D)のホ−ホ断面図である。
【図5】従来例1を示し、(A)はP−P継手を有した鋼管矢板の正面図、(B)は、継手鋼管の平面図、(C)は、継手鋼管の側面図である。
【図6】従来例2を示し、(A)はP−T継手を有した鋼管矢板の正面図、(B)、(C)は、T型継手の平面図と正面図、(D)、(E)は、継手鋼管の平面図と正面図、(F)は、同(A)における(ホ)部の詳細図である。
【符号の説明】
1 鋼管矢板本体
2 スリット
3 継手鋼管
4 接合部継手鋼管
5 開先
6 T型継手
7 接合部T型継手
8 溶接接合部
11 鋼管矢板本体
12 継手鋼管
13 溶接接合位置
14 接合部継手鋼管
15 スリット
16 スリット閉塞用鋼板
17 仮止め部材
18 漏れ防止鋼板
19 小間隙
20 粘弾性材料
21 接合部
22 縦継ぎ部帯板
23 下側縁
24 一端縁
25 上側縁
26 粘性土

Claims (9)

  1. 鋼製矢板本体に設けた1対の嵌合継手のうち、矢板打設時の先打ち側(雌側)となり、スリットを有する継手部材の空間に予め止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填された鋼製矢板を、縦方向に継ぐ際の前記雌側継手部材の縦継ぎ構造であって、上下の鋼製矢板における前記雌側継手部材の上下方向の端部は上下の鋼製矢板本体の溶接接合位置から離れており、それにより形成される上下の雌側継手部材の間隔に、該間隔を埋める長さ寸法を持ち、かつ前記雌側継手部材と同一径で同一断面構造を持つ接合部雌側継手部材を配置し、両雌側継手部材の接合部を覆うようにして、かつ継手のスリット部を除く位置に所定幅の鋼製の帯板を当てがい、該帯板の端縁部と両雌側継手部材の間を溶接接合したことを特徴とする鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造。
  2. 前記雌側継手部材と前記接合部雌側継手部材の各々のスリットには、スリット閉塞用鋼板が仮止めされていることを特徴とする請求項1記載の鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造。
  3. 前記スリット閉塞用鋼板に溶接アークで膨張した粘弾性材料の漏出用の孔を設けたことを特徴とする請求項2に記載の鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造。
  4. 前記雌側継手部材と前記接合部雌側継手部材の間に生じる空間には、難透水性の粘土またはアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造。
  5. 1対の嵌合継手を止水用充填材を介して互いに嵌合させながら、鋼矢板及び鋼管矢板などの鋼製矢板を打設する継手部の止水方法として、矢板打設時の先打ち側(雌側)となりスリットを有する継手部の空間に、止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料を予め充填した鋼製矢板を縦方向に継ぐに際して、
    ▲1▼下矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法下方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
    ▲2▼上矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法上方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
    ▲3▼下矢板と上矢板の本体を溶接により接合した後、下矢板と上矢板の雌側継手部材の間を接続する接合部雌側継手部材を溶接により上矢板継手、下矢板継手及び上下矢板本体に固着するにあたり、
    接合部雌側継手部材にも予めアスファルトを主成分とする粘弾性材料を充填しておき、下矢板および上矢板継手部材の間に接合部雌側継手部材を挿入し、各継手材の間の接合部を鋼製の縦継ぎ部帯板により外側より覆い、前記帯板と継手部材を溶接により固着させるとともに、接合部雌側継手部材と鋼矢板本体を溶接により固着させたことを特徴とする鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ方法。
  6. 継手部の接合面のどちらか片側もしくは両側に開先加工を施してあり、開先により生じる空間に、難透水性の粘土またはアスファルトを主成分とする粘弾性材料を常温にて押し込んだ後、各継手部材の間を鋼製の帯板により、外側より覆い帯板と継手部材を溶接により固着させるとともに、接合部雌側継手部材と鋼矢板を溶接により固着することを特徴とする請求項5に記載の鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ方法。
  7. 縦継ぎ溶接時のスリットからの充填材料の漏出を抑制させる手段として、予め粘弾性材料を充填した接合部雌側継手部材および、上矢板もしくは下矢板の継手部材のスリットに所定長にわたりスリット閉塞用鋼板を当てがうことを特徴とする請求項5または6記載の鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ方法。
  8. 鋼製矢板本体に設けた1対の嵌合継手のうち、矢板打設時の先打ち側(雌側)となる嵌合継手の空間に予め止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料が充填された鋼製矢板を、縦方向に継ぐ際の前記雌側継手部材の縦継ぎ構造であって、上下の鋼製矢板における前記雌側継手部材の上下方向の端部は上下の鋼製矢板本体の溶接接合位置から離れており、それにより形成される上下の雌側継手部材の間隔に、該間隔を埋める長さ寸法を持ち、かつ前記雌側嵌合継手と同一径で同一断面構造を持つ接合部雌側継手部材を配置し、両雌側継手部材の接合面のどちらか片側もしくは両側に開先加工を施してあり、開先により生じる空間を介して継手部空間に充填された難燃材である粘性土が、前記開先に上下方向に所定厚さの層をなして存在していることを特徴とする鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ構造。
  9. 1対の嵌合継手を止水用充填材を介して互いに嵌合させながら、鋼矢板及び鋼管矢板などの鋼製矢板を打設する継手部の止水方法として、矢板打設時の先打ち側(雌側)となりスリットを有する継手部の空間に、止水用充填材としてアスファルトを主成分とする粘弾性材料を予め充填した鋼製矢板を縦方向に継ぐに際して、
    ▲1▼下矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法下方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
    ▲2▼上矢板として、粘弾性材料を充填した継手部を矢板本体接続部より所定寸法上方に控えた位置まで設けた鋼製矢板を用い、
    ▲3▼下矢板と上矢板の本体を溶接により接合した後、下矢板と上矢板の雌側継手部材の間を接続する接合部雌側継手部材を溶接により上矢板継手、下矢板継手及び上下矢板本体に固着するにあたり、
    継手部内空間で、かつ前記開先の上下方向に所定厚さの層をなすように前記開先により生じる空間を介して難燃性止水材を充填し、その後、開先を溶接することを特徴とする鋼製矢板の止水継手部の縦継ぎ方法。
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