JP3332507B2 - 地下構造物の構築方法 - Google Patents

地下構造物の構築方法

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JP3332507B2
JP3332507B2 JP26556193A JP26556193A JP3332507B2 JP 3332507 B2 JP3332507 B2 JP 3332507B2 JP 26556193 A JP26556193 A JP 26556193A JP 26556193 A JP26556193 A JP 26556193A JP 3332507 B2 JP3332507 B2 JP 3332507B2
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▲しん▼市 豊福
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株式会社イセキ開発工機
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも1つの係合
部を備える複数の管を、隣り合う管の係合部が互いに係
合するように、管推進工法により水平に配置して、地中
壁、補強体、止水体等の地下構造物を構築する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】地下構造物を管推進工法により構築する
いわゆるパイプルーフ工法に用いる管は、一般に、筒状
の主体部の外周面に該主体部の長手方向へ伸びるように
配置された少なくとも1つの係合部を備え、隣り合う管
の係合部が互いに係合するように水平に配置される。
【0003】これらの管を地中に配置するとき、地下水
が管の周りから発進用立坑へ流出することを防止しなけ
ればならない。このため、従来では、管の断面形状に対
応した形状の穴をゴム板に形成し、該ゴム板を発進用立
坑の側壁に取り付け、シールド型トンネル掘削機および
管を前記穴を介して地中に押し込む方法を採用してい
る。
【0004】しかし、パイプルーフ工法に用いる管の断
面形状が複雑であるから、該管と発進用立坑の側壁との
間の液密性を確実に維持する形状の穴をゴム板に形成す
ることは難しい。このため、従来では、管を配置する全
長さ領域にわたって止水剤を注入しなければならなかっ
た。
【0005】上記課題を解決するために、管の主体部の
断面の大きさとほぼ同じ大きさの断面を有するシールド
型トンネル掘削機の外周面に管の係合部の断面の大きさ
とほぼ同じ大きさの断面を有する第1の部材を前記主体
部の外周面における前記係合部の位置に対応して配置
し、これの後またはこれに先だって前記掘削機を発進用
立坑に配置し、これの後またはこれに先だって弾性変形
可能の第2の部材を前記掘削機と前記第1の部材との組
立体の周りに配置し、型枠を前記第2の部材の周りに配
置し、モルタルを前記型枠内に打設して前記第2の部材
を凝結したモルタルを介して前記立坑の側壁に担持さ
せ、それにより掘削機の後部に続く管の周りの水密性す
なわち液密性を第2の部材および凝結したモルタルとに
維持させる方法が提案された(特開平4−38397号
公報)。
【0006】しかし、掘削機は、通常、掘削物を前端面
から掘削機内に受け入れる構造を有するから、上記の方
法では、型枠内に打設されたモルタルが掘削機の前端面
から掘削機内に入り込み、掘削機内で凝結してしまう。
【0007】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、型枠内に打
設されたモルタルが掘削機の前端面から掘削機内に入り
込むことを防止することにある。
【0008】
【解決手段、作用、効果】本発明の構築方法は、管の主
体部の断面の大きさとほぼ同じ大きさの断面を有するシ
ールド型トンネル掘削機であってその外周面に管の係合
部の断面の大きさとほぼ同じ大きさの断面を有する第1
の部材が前記主体部の外周面における前記係合部の位置
に対応して配置されたシールド型トンネル掘削機を発進
用立坑に配置し、これの後またはこれに先だって弾性変
形可能の第2の部材を前記掘削機と前記第1の部材との
組立体の周りに配置するとともに前記掘削機の前面をモ
ルタルの通過を阻止するモルタル阻止部材で覆い、型枠
を前記第2の部材の周りに配置し、モルタルを前記型枠
内に打設して前記第2の部材を凝結したモルタルを介し
て前記立坑の側壁に担持させ、前記掘削機により地盤を
掘削しつつ前記掘削機を前進させると同時に、前記掘削
機の後部に続く前記管を前進させて、前記管を地中に配
置することを含むことを特徴とする。
【0009】本発明において、第2の部材は、凝結した
モルタルに維持された状態において、管の断面形状に対
応する形状の穴を有しており、また掘削機と第1の部材
との外周面に押圧される。これにより、管が第2の部材
に形成された穴に挿入されると、第2の部材が自己の復
元力により管の外周面に押圧されるから、管と立坑の側
壁との間の液密性は、第2の部材と凝結したモルタルと
により確実に維持される。
【0010】シート状部材のようなモルタル阻止部材
は、掘削機が前進されることにより、掘削機による掘削
力、掘削機と切羽との間の摩擦力等により小さく引き裂
かれ、掘削物とともに掘削機内に取り込まれる。
【0011】本発明によれば、掘削機の前面をモルタル
阻止部材で覆った後、モルタルを型枠内に打設するか
ら、型枠内に打設されたモルタルが掘削機の前端面から
掘削機内に入り込むおそれがない。
【0012】前記前面から前記掘削機の前端部外周にま
で達する領域を前記モルタル阻止部材で覆い、前記モル
タル阻止部材を変形可能の長尺部材で前記掘削機の前端
部外周に液密的に装着することが好ましい。これによ
り、掘削機の前面を容易にかつ確実に閉鎖することがで
きる。
【0013】前記前面から前記掘削機の前端部外周を経
て前記第2の部材の前端部外周にまで達する領域を前記
モルタル阻止部材で覆い、前記モルタル阻止部材を変形
可能の長尺部材で少なくとも前記第2の部材の前端部外
周に液密的に装着することが好ましい。これにより、モ
ルタル阻止部材は、掘削機の前進にともなって破壊され
て、掘削物とともに掘削機内に取り込まれる。
【0014】さらに、前記掘削機を前記立坑内に配置す
るに先だって前記掘削機を前進させる穴を前記立坑の側
壁に形成し、型枠を前記第2の部材の周りに配置するに
先だって掘削機の前端部を前記穴に入れることを含むこ
とが好ましい。これにより、モルタルが凝結した後、直
ちに掘削機を前進させることができる。
【0015】
【実施例】先ず、図1を参照して、本発明で用いる第1
および第2の管10および12の実施例について説明す
る。
【0016】図1において、第1の管10は、円筒状の
主体部14と、C字状の断面形状を有しかつ主体部14
の外周面を主体部14の長手方向へ伸びる一対のC型係
合部16とを備える。
【0017】両C型係合部16は、主体部14と同じ長
さを有しており、またC型係合部16の間隙18が主体
部14の半径方向外方となるように主体部14に溶接さ
れている。各間隙18は、対応するC型係合部16の一
端から他端まで連続して伸びている。
【0018】これに対し、第2の管12は、円筒状の主
体部20と、C字状の断面形状を有しかつ主体部20の
外周面を主体部20の長手方向へ伸びるC型係合部22
と、C型係合部16,22に係合可能のT字状の断面形
状を有するT型係合部24とを備える。
【0019】C型係合部22は、主体部20とほぼ同じ
長さを有しており、またC型係合部22の間隙26が主
体部20の半径方向外方となるように主体部20に溶接
されている。各間隙26も、対応するC型係合部22の
一端から他端まで連続して伸びている。T型係合部24
は、主体部20とほぼ同じ長さを有しており、また主体
部20に溶接されている。
【0020】第1および第2の管10,12のそれぞれ
は、同じ断面形状および大きさを有する複数の短尺管ユ
ニットに分割されている。短尺管ユニットは、管推進工
法による敷設時にボルト、溶接等により互いに連結され
る。
【0021】次に、図2〜図13を参照して、第1およ
び第2の管10,12を用いるパイプルーフ工法の実施
例について説明する。
【0022】第1の管10の敷設
【0023】A1)先ず、図2および図3に示すよう
に、第1の管10およびシールド型トンネル掘削機30
を発進させるための穴32が発進立坑34の側壁36に
形成される。
【0024】穴32は、第1の管10およびシールド型
トンネル掘削機30の通過を許すべく、第1の管10の
断面形状とほぼ同じ断面形状を有しており、また第1の
管10の断面の大きさよりやや大きい。発進立坑34の
周りの土砂38には、予め止水剤を注入する止水処理が
なされている。止水処理は、少なくとも掘削機30の長
さの範囲にわたって行われている。
【0025】掘削機30は、例えば特公平4−6971
9号公報等に記載されているように、管推進工法に用い
られている既知の装置である。この掘削機30は、掘削
用のカッタ組立体が配置された第1のシールド本体30
aと、該第1のシールド本体の後部に連結された第2の
シールド本体30bとを備える。掘削機30は、発進立
坑34内に設置された元押し装置によりレール組立体4
0上をほぼ水平方向に前進されて、第1のシールド本体
30aの先端部が穴32に受け入れられるように配置さ
れる。
【0026】A2)上記のステップと平行して、好まし
くは上記のステップの前に、図4および図5に示すよう
に、第1の管10と側壁36との間の液密性を維持する
シール手段42(図6および図7参照)を形成するため
に用いる棒状の一対の第1の部材44が、掘削機30の
外周面に第1の管10の主体部12の外周面におけるC
型係合部16の位置に対応して配置される。
【0027】両第1の部材44は、第1の管10のC型
係合部16の直径とほぼ同じ直径の円形の断面形状を有
しており、また第1のシールド本体30aの後端部から
第2のシールド本体30bの前端部にわたって掘削機3
0の長手方向へ伸びるように、接着等により、掘削機3
0の外周面に取り付けられる。これにより、掘削機30
と第1の部材44とを組み合せた組立体の断面形状が第
1の管10のそれとほぼ同じにされる。第1の部材44
は、例えば発泡スチロールで製作することができる。
【0028】A3)上記A2のステップの後、図6およ
び図7に示すように、ゴムのように弾性変形可能の第2
の部材46が掘削機30と両第1の部材44との組立体
の周りに配置される。
【0029】第2の部材46は、第1の部材44の長さ
寸法とほぼ同じ幅寸法を有する長い板状の主体部46a
と、該主体部の一方の面の側に主体部の幅方向に間隔を
おいて形成されたリブ状の複数の突部46bとを備え
る。この場合は、たとえば、掘削機30および両第1の
部材44を図示のように配置した後に、第2の部材46
を配置することができる。
【0030】しかし、筒状の主体部と、該主体部の外周
面に軸線方向へ間隔をおいて形成されたリブ状の複数の
突部とを備える第2の部材を用いてもよい。この場合
は、たとえば、第1および第2の部材44,46を掘削
機30に予め配置した状態で、掘削機30を図示のよう
に配置してもよい。
【0031】第2の部材46は、複数のバンド48およ
び該バンドを相互に連結する複数の止め具50により、
掘削機30と第1の部材44との組立体に締付けられて
おり、また第1および第2のシールド本体30a,30
bにわたるように、すなわち第1および第2のシールド
本体30a,30bの連結部を主体部で閉鎖するよう
に、配置されて、第1の部材44の長手方向全体を覆
う。
【0032】A4)上記A3のステップの後、図6に示
すように、モルタルの通過を阻止するモルタル阻止部材
49が、掘削機30の前面から掘削機30の前端外周面
すなわち第1のシールド本体30aの外周面を経て第2
の部材46の前端部外周を液密的に覆うように、配置さ
れる。モルタル阻止部材49は、後述するように打設さ
れたモルタルが固化するまで、そのモルタルが掘削機3
0内に入り込むことを阻止する部材であり、例えば、ビ
ニールシート、油紙、圧紙、普通紙、不織布、織布等の
ようなシート状部材を用いることができる。
【0033】モルタル阻止部材49は、モルタルの通過
を阻止する材料、例えば不透水性の材料により、予め袋
状またはキャップ状に形成したものとすることができ
る。しかし、シート状の部材を、掘削機30の前面から
第1のシールド本体30aの外周面を経て第2の部材4
6の前端部外周にわたる領域を液密的に覆うように、配
置してもよい。
【0034】モルタル阻止部材49は、変形可能の複数
の長尺部材51により、掘削機30の前端外周面および
第2の部材46の前端部外周に装着される。長尺部材5
1としては、ゴム、紐、針金、ワイヤー、ベルト等を用
いることができる。
【0035】A5)上記のA1〜A4のステップを終了
した後、図6および図7に示すように、型枠52と複数
のアンカー54とが第2の部材46の周りに配置され
る。
【0036】型枠52は、底板部52aと、一対の側板
部52bと、後板部52cとを備えており、また両側板
部52bが第2の部材46およびバンド48の外周面に
接触し、後板部52cが第2の部材46の後端縁に接す
るように配置される。このため、側壁36と型枠52と
により形成される空間は、掘削機30、第1および第2
の部材44,46ならびにバンド48により上下の室に
区画される。
【0037】アンカー54は、側壁36に取り付けられ
る。掘削機30の上方に配置されたアンカー54は複数
の鉄筋56により互いに連結され、下方に配置されたア
ンカー54は他の複数の鉄筋56により互いに連結され
る。各側板部52bも、該側板部から内方へ伸びる複数
のアンカー58を有する。
【0038】型枠52の後板部52cには、第1の管1
0の断面とほぼ同じ形状および同じ大きさを有する穴が
形成されている。
【0039】A6)次いで、図6および図7に示すよう
に、側壁36と型枠52とにより形成される空間にモル
タルが打設される。モルタルは、上方から上方の室に注
入されるとともに後板部52cに形成された注入口60
から下方の室に注入される。これにより、図6に示すよ
うに、第2の部材46は、弾性変形されて掘削機30お
よび第1の部材44に押し付けられる。
【0040】打設されたモルタルの一部は、穴32と掘
削機30および第2の部材46との間の空隙と、該空隙
を経て掘削機30の前方とへ流出する。しかし、モルタ
ル阻止部材49が掘削機30の前面から第1のシールド
本体30aの外周面を経て第2の部材46の前端部外周
を液密的に覆うように配置されているから、流出したモ
ルタルが掘削機30の前面からおよび第1および第2の
シールド本体30a,30bの連結部から掘削機内へ流
入することは、モルタル阻止部材49により防止され
る。
【0041】モルタルが凝結すると、第2の部材46
は、凝結したモルタル62を介して側壁36に支持され
る。掘削機30と側壁36との間の空間は、第2の部材
46および凝結したモルタル62により閉鎖される。こ
れにより、第1および第2の部材44,46ならびに凝
結したモルタル62は、掘削機30と側壁36との間の
空間を液密的に閉鎖する。
【0042】A7)次いで、図8に示すように、掘削機
30が所定距離前進された後、第1の管10の最初の短
尺管ユニットが複数のボルトにより掘削機30の後端部
に連結される。最初の短尺管ユニットは、その主体部が
掘削機30と一致し、C型係合部が第1の部材44と一
致するように配置される。
【0043】掘削機30の前進時、第2の部材46は、
凝結したモルタル62を介して側壁36に支持されてい
るから、前進されないが、自己の復元力により掘削機3
0の外面に押圧される。また、モルタル阻止部材49
は、掘削機30の前進にともなって破断され、掘削物と
ともに掘削機30内に受け入れられる。
【0044】A8)次いで、図9に示すように、掘削機
30により土砂を掘削しつつ掘削機30および第1の管
10を前進させる工程と、最後部の短尺管ユニットに次
の短尺管ユニットを連結する工程とを、掘削機30が到
達立坑に到達するまで繰り返す。
【0045】この間、第1の管10が第2の部材46の
内側を移動し、また、第2の部材46が自己の復元力に
より第1の管10の外面に押圧されるから、第2の部材
46とモルタル54は、側壁36と第1の管10との間
の空間を液密的に閉鎖するシール手段42として作用す
る。このため、第1の管10を敷設する間、発進立坑3
4への地下水の漏出が防止される。
【0046】図10に示すように、最先端の短尺管ユニ
ットのC型係合部16の最前端部は、円錐状のキャップ
64により予め閉鎖されている。このため、土砂または
地下水が最先端部の短尺管ユニットのC型係合部16の
最前端部からC型係合部16に入ることが防止される。
【0047】各短尺管ユニットの各C型係合部には、水
ガラスのような硬化剤を封入した袋65が配置されてい
る。このため、C型係合部16が液密的に閉鎖されるか
ら、土砂または地下水がC型係合部16の間隙18から
C型係合部16内へ入ることが防止されるとともに、各
C型係合部16が水道として作用することが防止され
る。
【0048】第1の部材44は、工程A8の実施に先立
って除去してもよいし、除去しなくてもよい。第1の部
材44を工程A8の実施に先立って除去しないときは、
第1の部材44は、土圧またはキャップ64により破壊
される。
【0049】A9)図11に示すように、掘削機30が
到達立坑66の直前に到達すると、到達立坑66の側壁
68に穴70が形成される。穴70は、掘削機30を到
達立坑66内に移動させ、第1の管10の先端部を受け
入れるべく、第1の管10の断面とほぼ同じ形状および
大きさを有する。
【0050】到達立坑66の周りの土砂72にも、予め
止水剤を注入する止水処理がなされている。止水処理
は、少なくとも掘削機30の長さの範囲にわたって行わ
れている。
【0051】A10)図11に示すように、第1の管1
0の先端部が到達立坑66内に達すると、第1の管10
と穴70との間を液密的に維持するシール手段74が形
成される。
【0052】シール手段74は、シール手段42と同様
に、第1の管の周りに配置される弾性変形可能の部材7
6、該部材を第1の管に取り付ける複数のバンド(図示
せず)、該バンドを互いに連結する止め具(図示せず)
および型枠78とを用い、側壁68と型枠78とにより
形成される空間にモルタルを打設し、該モルタルを凝結
させることにより形成することができる。しかし、モル
タルを穴70に注入し、該モルタルを凝結させることに
より、穴70を凝結したモルタルで閉鎖してもよい。
【0053】A11)その後、第2の管12を敷設され
た第1の管の隣りに敷設すべく、掘削機30が到達立坑
から取り出され、再び発進立坑に設置される。
【0054】第2の管12の敷設
【0055】B1)図12に示すように、先ず、型枠5
2の一方の側板部52bが、それに取り付けられている
アンカー58をシール手段42に残すように除去され
る。これにより、第1の管10に巻け付けられた第1の
部材46およびバンド48のうち、除去された側板部に
当接していた部位と、除去した側板部に設けられていた
アンカー58の端面とがシール手段42の側面に露出さ
れる。
【0056】B2)次いで、第1の部材46およびバン
ド48の露出された部位が切除される。これにより、一
方のC型係合部16の間隙18がシール手段42の側面
に開口される。
【0057】B3)次いで、第2の管12および掘削機
30を発進させるための穴80が発進立坑34の側壁3
6に形成される。穴80は、第2の管12および掘削機
30の通過を許すべく、T型係合部24を除く第2の管
12の断面形状とほぼ同じ断面形状を有しており、ま
た、第1の管10の断面の大きさよりやや大きい。掘削
機30は、その先端部が穴80に受け入れられるように
配置される。
【0058】穴80は、第2の管12のT型係合部24
が図13に示すように第1の管10の一方のC型係合部
16と係合することができるように、第1の管10のた
めに側壁36に形成された穴と連通される。
【0059】B4)上記工程B3と平行して、好ましく
は上記工程B3の前に、図12に示すように、第2の管
12と側壁36との間の液密性を維持するシール手段8
2を形成するために用いる、第1の部材44と同様の第
1の部材84が掘削機30の外周面に第2の管12の主
体部20の外周面におけるC型係合部22の位置に対応
させて配置される。
【0060】第1の部材84は、第1の部材44と同様
に、第2の管12のC型係合部22の直径とほぼ同じ直
径の円形の断面形状を有しており、また掘削機30の長
手方向へ伸びるように、接着等により、掘削機30の外
周面に配置される。これにより、掘削機30と第1の部
材84とを組み合せた組立体の断面形状はT型係合部2
4を除いた第2の管10のそれとほぼ同じになる。
【0061】B5)上記工程B4の後、図12に示すよ
うに、第2の部材46と同様の弾性変形可能の第2の部
材86が掘削機30と第1の部材84との組立体の周り
に配置される。
【0062】第2の部材86は、第2の部材46と同様
に、複数のバンド88および該バンドを相互に連結する
複数の止め具90により、掘削機30と第1の部材84
との組立体に締付けられる。各バンド88は、シール手
段42に残存するアンカー58に連結される。
【0063】B6)上記工程B5の後、第1の管10の
場合と同様に、図6に示すようなモルタル阻止部材49
が、掘削機30の前面から掘削機30の前端外周面を経
て第2の部材84の前端部外周を液密的に覆うように、
長尺部材51により取り付けられる。
【0064】B7)次いで、図12に示すように、型枠
92と複数のアンカー94とが第2の部材86の周りに
配置される。
【0065】型枠92は、底板部92aと、側板部92
bと、後板部(図示せず)とを備えており、また側板部
92bが第2の部材86およびバンド88の外周面に接
触し、後板部が第2の部材86の後端縁に接し、さらに
シール手段42が1つの側板部として作用するように、
配置される。このため、側壁36、シール手段42およ
び型枠92とにより形成される空間は、掘削機30、第
1および第2の部材84,86ならびにバンド88によ
り上下の室に区画される。
【0066】アンカー94は、側壁36に取り付けられ
る。掘削機30の上方に配置されたアンカー94は複数
の鉄筋96により互いに連結され、下方に配置されたア
ンカー94は他の複数の鉄筋96により互いに連結され
る。
【0067】側板部92bも、該側板部から内方へ伸び
る複数のアンカー98を有する。型枠92の後板部に
は、第2の管12の断面とほぼ同じ形状および同じ大き
さを有する穴が形成されている。
【0068】B8)次いで、前記工程A6と同様に、側
壁36と型枠92とにより形成される空間にモルタルが
打設される。モルタルは、上方から上方の室に注入され
るとともに後板部に形成された注入口から下方の室に注
入される。これにより、図12に示すように、第2の部
材86は、弾性変形されて掘削機30および第1の部材
84に押し付けられる。
【0069】この場合も、打設されたモルタルの一部
は、穴80と掘削機30および第2の部材86との間の
空隙と、該空隙を経て掘削機30の前方とへ流出する。
しかし、モルタル阻止部材49が掘削機30の前面から
掘削機30の外周面を経て第2の部材86の前端部外周
を液密的に覆うように配置されているから、流出したモ
ルタルが掘削機30の前面からおよび第1および第2の
シールド本体の連結部から掘削機内へ流入することは、
モルタル阻止部材49により防止される。
【0070】モルタルが凝結すると、第2の部材86
は、凝結したモルタル62を介して発進立坑の側壁36
に支持される。掘削機30と側壁36との間の空間は、
第2の部材86および凝結したモルタル100により閉
鎖される。これにより、第1および第2の部材84,8
6および凝結したモルタル100は、掘削機30と側壁
36との間の空間を液密的に閉鎖する。
【0071】B9)次いで、工程A7と同様に、掘削機
30が所定距離前進された後、第2の管12の最初の短
尺管ユニットが複数のボルトにより掘削機30の後端部
に連結される。最初の短尺管ユニットは、その主体部が
掘削機30と一致し、C型係合部26が第1の部材84
と一致し、T型係合部24が敷設された第1の管10の
C型係合部16と一致するように配置される。
【0072】掘削機30の前進時、第2の部材86は、
凝結したモルタル100を介して発進立坑の側壁36に
支持されているから、前進されないが、自己の復元力に
より掘削機30の外面に押圧される。また、モルタル阻
止部材49は、掘削機30の前進にともなって破断さ
れ、掘削物とともに掘削機30内に受け入れられる。
【0073】B10)次いで、前記した工程A8と同様
に、掘削機30により土砂を掘削しつつ掘削機30およ
び第2の管12を前進させる工程と、最後部の短尺管ユ
ニットに次の短尺管ユニットを連結する工程とを、掘削
機30が到達立坑66に到達するまで繰り返す。
【0074】この間、第2の管12が第2の部材86の
内側を移動し、また、第2の部材86が自己の復元力に
より第2の管12の外面に押圧される。これにより、第
2の管12を敷設する間、発進立坑34への地下水の漏
出が防止される。
【0075】第2の管12を敷設するときも、図10に
示すキャップ64と同種のキャップが、最先端の短尺管
ユニットのC型係合部の最前端部に配置され、また、硬
化剤を封入した袋が各短尺管ユニットの各C型係合部に
配置される。
【0076】第2の管12の敷設時、第2の管12のT
型係合部24は、図13に示すように、敷設された第1
の管10のC型係合部16に係合されており、また、C
型係合部16に配置された袋を破壊する。
【0077】B11)掘削機30が到達立坑の直前に到
達すると、工程A9と同様に、掘削機30を到達立坑内
に移動させ、第2の管12の先端部を受け入れる穴が到
達立坑の側壁に形成される。
【0078】また、第2の管12の先端部が到達立坑内
に達すると、工程A10と同様に、第2の管12と到達
立坑の即壁に形成された前記穴との間を液密的に維持す
るシール手段が形成される。
【0079】B12)次いで、次の第2の管を今回敷設
された第2の管12の隣りに敷設すべく、掘削機30
が、到達立坑から取り出され、再び発進立坑に設置され
る。
【0080】B13)その後は、次の第2の管を今回敷
設された第2の管12の隣りに敷設すべく、工程B1〜
B12が次に敷設すべき第2の管の数により決定される
回数繰り返される。
【0081】上記の工程において、掘削機30ならびに
第1および第2の管は、少なくとも1つのジャッキを用
いた元押し装置により前進させることができる。
【0082】上記の工程を行うことにより、地中には、
係合部が互いに係合された複数の管からなる地下構造物
が構築される。地下構造物の断面形状は、四角形、円
形、コ字状、U字状、V字状、逆U字状、逆V字状等の
他の形状であってもよい。
【0083】第1の管10の主体部14の軸線を中心と
する両C型係合部16のなす角度は、図示の例のように
180度である必要はなく、構築すべき地下構造物の断
面形状に応じて任意な角度とすることができる。同様
に、第2の管12の主体部20の軸線を中心とするC型
係合部22とT型係合部24との角度も、構築すべき地
下構造物の断面形状に応じて任意な角度とすることがで
きる
【0084】掘削機30の第1および第2のシールド本
体部30a,30bの連結部がモルタル打設用の空間内
に位置しない場合、前記連結部が第2の部材により覆わ
れている場合、掘削機30が第1および第2のシールド
本体部30a,30bに分割されていない場合、または
前記連結部からモルタルが掘削機内に流入するおそれの
ない場合には、モルタル阻止部材は、少なくとも掘削機
30の前面を覆うように配置すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる第1および第2の管の一実施例
を示す断面図である。
【図2】本発明の一つの工程を示す断面図である。
【図3】図2の3−3線に沿って得た断面図である。
【図4】本発明の他の一つの工程を示す断面図である。
【図5】図4の5−5線に沿って得た断面図である。
【図6】本発明の他の一つの工程を示す断面図である。
【図7】図6の7−7線に沿って得た断面図である。
【図8】本発明の他の一つの工程を示す断面図である。
【図9】本発明の他の一つの工程を示す断面図である。
【図10】C型係合部に配置されたキャップと袋を示す
図である。
【図11】本発明の他の一つの工程を示す断面図であ
る。
【図12】本発明の他の一つの工程を示す図3と同様の
断面図である。
【図13】C型係合部とT型係合部とを係合させた状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
10 第1の管 12 第2の管 14,20 主体部 16,22 C型係合部 24 T型係合部 30 シールド型トンネル掘削機 32,80 穴 34 発進立坑 36 側壁 42,82 シール手段 44,84 第1の部材 46,86 第2の部材 49 モルタル阻止部材 51 長尺部材 52,92 型枠 62,100 モルタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 E21D 9/04 E21D 9/06 311

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の主体部と、該主体部の外周面にあ
    って該主体部の長手方向へ伸びる少なくとも1つの係合
    部とを備える複数の管を、隣り合う管の係合部が互いに
    係合するように、管推進工法により水平に配置すること
    により地下構造物を構築する方法において、前記主体部
    の断面の大きさとほぼ同じ大きさの断面を有するシール
    ド型トンネル掘削機であってその外周面に前記係合部の
    断面の大きさとほぼ同じ大きさの断面を有する第1の部
    材が前記主体部の外周面における前記係合部の位置に対
    応して配置されたシールド型トンネル掘削機を発進用立
    坑に配置し、これの後またはこれに先だって弾性変形可
    能の第2の部材を前記掘削機と前記第1の部材との組立
    体の周りに配置するとともに前記掘削機の前面をモルタ
    ルの通過を阻止するモルタル阻止部材で覆い、型枠を前
    記第2の部材の周りに配置し、モルタルを前記型枠内に
    打設して前記第2の部材を凝結したモルタルを介して前
    記立坑の側壁に担持させ、前記掘削機により地盤を掘削
    しつつ前記掘削機を前進させると同時に、前記掘削機の
    後部に続く前記管を前進させて、前記管を地中に配置す
    ることを含む、地下構造物の構築方法。
  2. 【請求項2】 前記前面から前記掘削機の前端部外周に
    まで達する領域を前記モルタル阻止部材で覆い、前記モ
    ルタル阻止部材を変形可能の長尺部材で前記掘削機の前
    端部外周に液密的に装着する、請求項1に記載の構築方
    法。
  3. 【請求項3】 前記前面から前記掘削機の前端部外周を
    経て前記第2の部材の前端部外周にまで達する領域を前
    記モルタル阻止部材で覆い、前記モルタル阻止部材を変
    形可能の長尺部材で少なくとも前記第2の部材の前端部
    外周に液密的に装着する、請求項1に記載の構築方法。
  4. 【請求項4】 さらに、前記掘削機を前記立坑内に配置
    するに先だって前記掘削機を前進させる穴を前記立坑の
    側壁に形成し、型枠を前記第2の部材の周りに配置する
    に先だって掘削機の前端部を前記穴に入れることを含
    む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構築方法。
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