JP3827869B2 - 半導体製造装置およびそのクリーニング方法 - Google Patents

半導体製造装置およびそのクリーニング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体製造装置およびそのクリーニング方法に関し、特に有機系材料ガスを用いた酸化膜形成装置およびそのクリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置を製造するために用いられる半導体製造装置の一つにCVD装置がある。このCVD装置は例えば、有機系材料ガスであるTEOS(テトラエトキシシラン)ガス等を用いたシリコン酸化膜の形成などに用いるものである。シリコン酸化膜の形成時には、CVD装置内に余剰生成物が発生し、装置内壁、配管、治具、部品等に付着することによって、パーティクルが発生したり、配管のつまりを生じさせたりする。従って、この余剰生成物を定期的に装置内から除去する必要がある。
【0003】
余剰生成物を装置内から除去する方法としては、例えば、特開平5−214339号公報に開示されているHFガスによる装置内のクリーニング方法がある。この方法は一般に知られており、実用化されているものであるが、余剰生成物のうちカーボン(C)を主体とした固体は除去されずに残ってしまう。また、装置内の精密な温度制御およびHFガス濃度制御をしないと、余剰生成物が多量に付着している場合や室温付近の温度でのクリーニング温度では、反応生成物であるHOにHFが溶解することによってフッ化水素酸を生じてしまう。このフッ化水素酸は装置内の金属部品などを腐食する可能性があり、各部品の寿命を短くするおそれがある。このとき、クリーニング温度とは余剰生成物のクリーニング時における温度である。
【0004】
これを解決するものとして、例えば特開平9−129586号公報には事前に酸素、フッ素、またはフッ素系インタハロゲンガスで暴露した後、HFガスを流してクリーニングする方法が開示されている。酸素、フッ素、またはフッ素系インタハロゲンガスはフッ化水素酸を作る官能基を除去し、インタハロゲンガスはC系固体残留物を除去する性質を持つのであるが、酸素、フッ素、またはフッ素系インタハロゲンガスによる暴露は余剰生成物の表面近傍にしか作用せず、完全な余剰生成物の除去はできなかった。
【0005】
さらに、例えば特開平6−330323号公報には減圧CVD装置でTEOSガスによりシリコン酸化膜を形成した後、石英管内温度を700℃,ClFガスはHFガスに対して5%以下の割合でHFガスとClFガスとを混合して流すことによってクリーニングする装置および方法が開示されている。石英管内温度を700℃に保ったとき、真空排気配管内は700℃とはならずに300℃〜室温程度となる。従って、このクリーニング条件では、石英管内は良好なクリーニングを行えるが、真空排気配管内ではフッ化水素酸が残留し、部品の腐食が生じてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置内のクリーニング方法は以上のようであり、余剰生成物はシリコン酸化膜の主成分であるSiOに限らず、OH基やCを含む微小固体なども含まれている。さらに、余剰生成物が付着する箇所は温度コントロールのできる反応チャンバ内に限らず、室温に近い低温である排気部分にも付着する。従って、従来のクリーニング温度およびHFガスとClFガスとの混合比では充分に装置内をクリーニングすることができないという問題点があった。
【0007】
従って、TEOSガスを用いてシリコン酸化膜を形成する装置では、シリコン酸化膜の形成時に装置内に発生する余剰生成物を完全にクリーニングすることができないために、パーティクルが発生したり、配管のつまりを生じさせたりするという問題点があった。さらに、パーティクルは製造中のシリコンウエハ上に付着し、半導体装置の信頼性を低下させるという問題点もあった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、シリコン酸化膜形成時に発生する余剰生成物を完全に除去できる良好なクリーニング方法およびこのクリーニング機能を備えた酸化膜形成装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る半導体製造装置のクリーニング方法は、成膜装置内の部所の成膜時における温度に応じて、当該部所に供給するHFガスとClFガスとの混合比およびクリーニング温度を変化させるようにし、有機系材料ガスを用いる成膜装置内の、成膜時に高温となる部所にはHFガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を100℃〜200℃とし、成膜時に低温となる部所にはClF ガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を0℃〜50℃とするようにしたものである。
【0010】
この発明の請求項に係る半導体製造装置は、クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのHFガス供給手段および上記局部へのHFガス導入口部の加熱手段を備えるようにしたものである。
【0011】
この発明の請求項に係る半導体製造装置は、クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのClFガス供給手段および上記局部へのClFガス導入口部の冷却手段を備えるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の酸化膜形成装置を示す概略断面図である。酸化膜形成装置は例えば、減圧CVD、常圧CVD、プラズマCVDなどである。図1において、1は反応チャンバ、2は排気ポート、3は真空排気装置であり、さらに、4は有機系材料ガス供給装置、5はHFガス供給源、6はClFガス供給源、7,8はマスフローコントローラー、9,10,11はバルブであり、図示はしていないが、真空排気装置3にはロータリーポンプ、有害ガス回収装置、バルブ等が含まれており、有機系材料ガス供給装置4はTEOSなどの有機系ガス供給源、マスフローコントローラー、バルブ、窒素ガス供給源などで構成されている。
【0013】
まず、図1の装置が、例えば減圧CVD装置の場合のシリコンウエハ上への酸化膜形成方法について説明する。反応チャンバ1内にシリコンウエハを配置した後、バルブ9,10は閉じた状態でバルブ11を開け、有機系材料ガス供給装置4から窒素ガスを例えば80cc/分,TEOSガスを例えば100cc/分で混合し、反応チャンバ1内に導入する。反応チャンバ1内は、真空排気装置3により0.8Torr程度の圧力に制御され、ヒーター(図示せず)により700℃程度の温度に維持された状態で、シリコンウエハ上にTEOSの熱分解によりシリコン酸化膜を形成する。
【0014】
このシリコンウエハ上へのシリコン酸化膜の形成と同時に、反応チャンバ1内の内壁や部品、排気ポート2にも有機系の余剰生成物が堆積する。上述したように、これらの箇所に余剰生成物が堆積すると、発塵源となるためウエハプロセス上不都合であり、この余剰生成物を定期的にクリーニングする必要がある。
【0015】
次に、余剰生成物のクリーニング法を説明する。図2は余剰生成物のクリーニング条件を示した図である。ここでは、余剰生成物は常圧CVD装置でTEOSガスを用いてシリコン酸化膜を形成した場合に付着したものを使用して、クリーニング時の温度、およびHFガスとClFガスとの流量比を変化させたものである。
【0016】
完全なクリーニングが行われなかった場合、クリーニング後に液体(フッ化水素酸),カーボン(C)系の微小固形物,白色固体(SiO)が残留物となる。
まず、残留物のうちの液体は、図2に示すように、温度が低いほど、またHFガスに比べてClFガスの比率が小さいほど残留した。これは余剰生成物とHFの反応に対し余剰のOH基によりHOができ、このHOがClFガスによるOH基の除去効果が小さいため充分に気化されないか、あるいはクリーニング温度が低いために蒸発しきれずに残り、そのためにHFが溶解してフッ化水素酸ができるものと考えられる。
【0017】
また、C系の微小固形物については図2に示すように、HFガスだけでは除去できなかった。したがって、ClFガスに除去効果があることがわかる。
さらに、白色固体が残る場合は余剰生成物が殆どエッチングされていない場合であった。これは除去、つまり余剰生成物の気化(クリーニング)に必要なHOが反応には十分には存在しなかったためと考えられる。その原因としては温度が高すぎるか、あるいはClFガスの反応によって余剰生成物の気化に必要なOH基やHOが除去されてしまうことが考えられる。
【0018】
つまり、余剰生成物を完全に除去するためにはクリーニング温度およびHFガスとClFガスとの流量比を適切な範囲に設定することにより、クリーニング中に生成されるHOあるいは余剰生成物中のOH基を過不足なく制御することが重要である。つまり、HOが多いと液体が残留し、少ないと余剰生成物を除去することができない。さらに、ClFガスがないとC系の微小固形物を除去することができない。
【0019】
従って、図2から判るように、室温〜250℃、HFガス/ClFガス=2/1〜20/1の範囲内の適当な組み合わせにより余剰生成物を完全に除去することができる。さらに、室温〜150℃、HFガス/ClFガス=5/1〜10/1であれば確実に余剰生成物を完全に除去することができる。
【0020】
このことから、図1の酸化膜形成装置においてシリコン酸化膜を形成後、反応チャンバ1内の内壁や部品、排気ポート2の有機系の余剰生成物をクリーニングするためには、真空排気装置3により反応チャンバ1内をいったん真空引きにした後、有機系材料ガス供給装置4から窒素ガスのみを流し反応チャンバ1内の圧力を10〜760Torr、除去速度を考慮して望ましくは400〜760Torrとし、反応チャンバ1内の温度は室温〜150℃に設定する。
【0021】
さらに、クリーニングガスは、HFガス供給源5とClFガス供給源6とからのHFガスおよびClFガスの供給量をマスフローコントローラー7,8により制御し、HFガス/ClFガス=5/1〜10/1の範囲で混合して反応チャンバ1内に一定時間、例えば2時間流すことにより、余剰生成物の完全なクリーニングを行うことができる。
このとき、HFガスの流量制御を行うマスフローコントローラー7とClFガスの流量制御を行うマスフローコントローラー8との制御可能な流量はHFガス/ClFガス=5/1〜10/1の範囲に設定されている。
【0022】
実施の形態2.
上記実施の形態1ではバッチ式の酸化膜形成装置について説明したが、ここでは枚葉式の酸化膜形成装置について説明する。図3はこの発明の実施の形態2の枚葉式常圧CVD装置を示す概略断面図である。図3において、実施の形態1と同様のものには同じ番号を付す。12はシリコンウエハ、13はシリコンウエハ12を支持するステージ、14はステージ13およびシリコンウエハ12を加熱するステージヒータである。
【0023】
さらに、15は反応チャンバ1内にTEOSなどの有機系材料ガスを供給する有機系材料ガス供給ポート、16はオゾンガス供給ポート、17は有機系材料ガス供給ポート15とオゾンガス供給ポート16とから導入されるガスを混合するミキサである。18は表面に多数のノズル穴が形成されたガスヘッドであり、ミキサ17で混合された反応ガスをシリコンウエハ12の全面に均一に吹き付けるものである。
【0024】
また、19は後述の排気ヒータカバー20に付着する余剰生成物を膜状にしてパーティクルを抑制する目的で排気を加熱する排気ヒータ、20は排気ヒータ19への余剰生成物の付着を防ぐための排気ヒータカバー、21はHFガスとClFガスとの混合ガスを導入するためのクリーニングガス供給ポートであり、図1に示したマスフローコントローラー7,8のついたHFガス供給源5とClFガス供給源6とを接続している。図示はないが、図1と同様に、排気ポート2には真空排気装置3が、有機系材料ガス供給ポート15およびオゾンガス供給ポート16にはそれぞれのガス供給源が接続されている。
【0025】
まず、図3の装置を用いてシリコンウエハ12上への酸化膜形成方法について説明する。シリコンウエハ12を成膜表面を下向きにステージ13に固定し、ステージヒータ14を用いて、例えば400℃に加熱する。また、圧力は常圧(760Torr)である。有機系材料ガス供給ポート15より例えばTEOSガスを、オゾンガス供給ポート16よりオゾンを所定の流量で反応チャンバ1内に導入し、ミキサ17によって混合し、ガスヘッド18からシリコンウエハ12表面に吹き付け、シリコン酸化膜を形成する。
【0026】
図3の装置においても実施の形態1と同様に、シリコンウエハ12上へのシリコン酸化膜の形成と同時に、反応チャンバ1内壁、ガスヘッド18、ミキサ17、排気ヒータカバー20、排気ポート2に有機系の余剰生成物が堆積する。このため、定期的にこれらを除去する必要がある。
【0027】
この余剰生成物の堆積はTEOSガスとオゾンガスとが混合するミキサ17においてすでに始まっている。従って、有機系材料ガス供給ポート15に接続されているクリーニングガス供給ポート21からクリーニングガスを導入することによって、ミキサ17,反応チャンバ1内部,排気ポート2の順にクリーニングガスが流れ、それぞれの部位に堆積した余剰生成物を効率良く除去することができる。
【0028】
クリーニングガス供給ポート21からのクリーニングガスはHFガス/ClFガス=5/1〜10/1の比率で混合したものを用い、例えば、窒素ガスの流量を4リットル/分、HFガスを1リットル/分、ClFガスを0.2リットル/分とする。さらに、真空排気装置により反応チャンバ1内をいったん真空引きにした後、窒素ガスのみを流し反応チャンバ1内の圧力を10〜760Torr、望ましくは400〜760Torrとし、反応チャンバ1内の温度は室温〜150℃に設定する。このクリーニング条件で、一定時間、例えば2時間流すことにより、余剰生成物の完全なクリーニングを行うことができる。
【0029】
ここで、シリコン酸化膜の形成温度が実施の形態1では700℃であるのに対してこの場合は400℃と低い。従って、実施の形態1に比べて余剰生成物にOH基が含まれている割合が大きく、OH基を除去するためにHFガスに対するClFガスの比率を実施の形態1よりも大きくする方が、より完全に余剰生成物を除去することができる。
【0030】
実施の形態3.
上記実施の形態2では図3に示す枚葉式の酸化膜形成装置内の反応チャンバ1内壁、ガスヘッド18、ミキサ17、排気ヒータカバー20、排気ポート2すべてを同じクリーニングガスで除去する方法について説明したが、ここでは図3の装置のうち排気ヒータカバー20の部分に付着した余剰生成物を重点的にクリーニングする場合について説明する。
【0031】
図4はこの発明の実施の形態3の排気ヒーターカバーを含む部分の概略断面図である。図4において、HFガスとClFガスとを混合して流すクリーニングガス供給ポート21とは別にHFガス供給ポート22がガスヘッド18近傍の数箇所に、例えば4か所程度に付加されている。HFガス供給ポート22にはバンドヒータ等の加熱機構23が備えられており、HFガス供給ポート22の温度コントロールを行う。また、図示はしていないが、HFガス供給ポート22はHFガス供給源にバルブ,マスフローコントローラーを介して接続されている。
【0032】
排気ヒータカバー20はシリコン酸化膜形成時には、400℃近くになるためこの部分にはOH基が比較的少ない余剰生成物が付着する。OH基の少ない余剰生成物はHFガスと反応してフッ化水素酸を発生しにくい。従って、OH基を除去するClFガスの比率を少なくし、HFガスの比率を大きくしたほうが、さらに短時間で効率良く排気ヒータカバー20部分のクリーニングを行うことができる。このため、HFガス供給ポート22からHFガスだけを導入し、排気ヒータカバー20部分近傍のHFガスの比率を大きくしてクリーニングを行う。
【0033】
ただし、HFガスの比率を大きくすると、クリーニング温度が100℃以下ではやはりフッ化水素酸を発生することになる。従って、この場合、ガス圧力に応じてフッ化水素酸が発生しない程度の100℃〜200℃の温度でクリーニングする必要がある。さらに、HFガス供給ポート22のガス導入口附近ではHFガスの比率が特に大きくなるためにより高温でクリーニングする必要がある。このために、加熱機構23によりHFガス供給ポート22を所望の温度に加熱してクリーニングを行う。
【0034】
この様に、排気ヒータカバー20の部分に付着した余剰生成物をを重点的にクリーニングすれば、実施の形態2の場合よりも短時間で効率良く余剰生成物を完全に除去することができる。
【0035】
実施の形態4.
上記実施の形態3では排気ヒータカバー20部分に付着した余剰生成物を重点的にクリーニングする場合に着いて説明したが、ここでは排気ポート2に付着した余剰生成物を重点的にクリーニングする場合について説明する。図5はこの発明の実施の形態4の排気ポートを含む部分の概略断面図である。
【0036】
図5において、HFガスとClFガスとを混合して流すクリーニングガス供給ポート21とは別にClFガス供給ポート24が反応チャンバ1内の排気ポート2近傍に設けられている。ClF供給ポート24には冷却機構25が備えられており、ClF供給ポート24の温度コントロールを行う。また、図示はしていないが、ClFガス供給ポート24はClFガス供給源にバルブ,マスフローコントローラーを介して接続されている。
【0037】
排気ポート2は反応チャンバ1の外部に設けられているので、シリコン酸化膜形成時においても排気ポート2部の温度は100℃程度にしかならない。従ってこの排気ポート2部分にはOH基の多い余剰生成物が付着する。OH基の多い余剰生成物はHFガスと反応してフッ化水素酸を発生しやすい。このフッ化水素酸は金属部品などを腐食してしまう。従って、OH基を除去する性質を持つClFガスの比率を多くしたほうが、さらに短時間で効率良く排気ポート2部分のクリーニングを行うことができる。このため、ClFガス供給ポート24からClFガスだけを導入し、排気ポート2部分近傍のClFガスの比率を大きくしてクリーニングを行う。
【0038】
ただし、ClFガス供給ポート24のClFガス導入口ではClFガスの比率が特に大きくなり、クリーニング温度が50℃以上では余剰生成物中のOH基が蒸発してなくなるため、余剰生成物がHFガスと反応して気化することができない。つまり、余剰生成物の除去が行えない。従って、この場合、OH基が蒸発してなくならない程度の温度で、ガス圧力に応じて0℃〜50℃の温度でクリーニングする必要がある。さらに、ClFガス供給ポート24のClFガス導入口ではClFガスの比率が特に大きくなるためにより低温でクリーニングをする必要がある。このために、冷却機構25によりClFガス供給ポート24を所望の温度に冷却することによりClFガス導入口部所を冷却してクリーニングを行う。
【0039】
この様に、排気ポート2の部分に付着した余剰生成物を重点的にクリーニングすれば、実施の形態2の場合よりも短時間で効率良く余剰生成物を完全に除去することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、室温〜150℃のクリーニング温度で、HFガスとClFガスとをHFガス流量/ClFガス流量=5/1〜10/1の範囲で混合したガスを用いるようにしたので、フッ化水素酸を発生させることなく、かつカーボン系の微小固体も除去することができ、装置内の余剰生成物を完全に除去することができるので、装置内の金属部品が腐食されることなく、パーティクルの発生を抑えることができる。
【0041】
また、成膜装置内の部所の成膜時における温度に応じて、当該部所に供給するHFガスとClFガスとの混合比およびクリーニング温度を変化させるようにしたので、短時間に効率良く、装置内の余剰生成物を完全に除去することができる。
【0042】
また、有機系材料ガスを用いる成膜装置内の、成膜時に高温となる部所にはHFガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を100℃〜200℃とし、成膜時に低温となる部所にはClFガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を0℃〜50℃とするようにしたので、余剰生成物内のOH基を制御でき、短時間に効率良く、装置内の余剰生成物を完全に除去することができる。
【0043】
また、クリーニングガス供給手段の制御可能なガス流量がHFガス流量/ClF流量=5/1〜10/1であるようにしたので、装置内の余剰生成物を完全に除去することができる半導体製造装置を得ることができる。
【0044】
また、クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのHFガス供給手段および上記局部へのHFガス導入口部の加熱手段を備えるようにしたので、OH基の含有率の低い余剰生成物をフッ化水素酸を発生させることなく短時間に効率良く除去することができる。
【0045】
また、クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのClFガス供給手段および上記局部へのClFガス導入口部の冷却手段を備えるようにしたので、OH基の含有率の高い余剰生成物を短時間に完全に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の酸化膜形成装置を示す概略断面図である。
【図2】 余剰生成物のクリーニング条件を示した図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の枚葉式常圧CVD装置を示す概略断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の排気ヒーターカバーを含む部分の概略断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態4の排気ポートを含む部分の概略断面図である。
【符号の説明】
1 反応チャンバ、2 排気ポート、3 真空排気装置、
4 有機系材料ガス供給装置、5 HFガス供給源、6 ClFガス供給源、
7,8 マスフローコントローラー、9,10,11 バルブ、12 シリコンウエハ、
13 ステージ、14 ステージヒータ、15 有機系材料ガス供給ポート、
16 オゾンガス供給ポート、17 ミキサ、18 ガスヘッド、19 排気ヒータ、
20 排気ヒータカバー、21 クリーニングガス供給ポート、
22 HFガス供給ポート、23 加熱機構、24 ClF3ガス供給ポート、
25 冷却機構。

Claims (3)

  1. 成膜装置内に有機系材料ガスを導入してシリコンウエハ上に成膜した後、HFガスおよびClFガスを用いて、上記成膜装置内に堆積した余剰生成物を除去する半導体製造装置のクリーニング方法において、
    上記成膜装置内の部所の成膜時における温度に応じて、当該部所に供給するHFガスとClFガスとの混合比およびクリーニング温度を変化させるようにし、
    上記成膜装置内の、成膜時に高温となる部所にはHFガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を100℃〜200℃とし、成膜時に低温となる部所にはClF ガスの比率を高めるとともにクリーニング温度を0℃〜50℃とするようにしたことを特徴とする半導体製造装置のクリーニング方法。
  2. 有機系材料ガスを用いる成膜装置およびHFガス供給手段とClF ガス供給手段とからなるクリーニングガス供給手段を備えた半導体製造装置において、
    クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのHFガス供給手段および上記局部へのHFガス導入口部の加熱手段を備えたことを特徴とする半導体製造装置。
  3. 有機系材料ガスを用いる成膜装置およびHFガス供給手段とClF ガス供給手段とからなるクリーニングガス供給手段を備えた半導体製造装置において、
    クリーニングガス供給手段とは別に、局部へのClF ガス供給手段および上記局部へのClF ガス導入口部の冷却手段を備えたことを特徴とする半導体製造装置。
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