JP3827802B2 - ホログラムを有するシートの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維基材層の表面に印刷絵柄層とホログラムが形成された意匠効果の優れたシートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光線の位相情報に応じた干渉縞をフイルム表面の凹凸で記録したホログラムを各種の物品に形成した製品がプレミアム、パッケージ、POP、出版をはじめ偽造防止の用途等に一般的に使用されている。各種の物品にホログラムを形成するには、ホログラムフイルムを貼りつける方法、ステッカー状のホログラムフイルムを貼り付ける方法等により行われているが、ホログラムフイルムを貼り付ける方法では、得られたシートの風合が損なわれる上に貼付ける手間が煩雑であるという欠点があった。ホログラムフイルムを貼付ける方法における上記の欠点を解消した、ホログラムを物品の表面に形成する方法として、特開平7−261647号に記載されているように、紫外線硬化性樹脂等からなる樹脂層を基材上に形成し、ホログラムフイルムの凹凸面を樹脂層の表面に押圧してホログラムを樹脂層の表面に転写すると同時に紫外線等を照射して樹脂層を硬化させるホログラムの形成方法が知られている。しかしながら、この方法の場合には、樹脂層として紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を使用するものであるために、ホログラムフイルムの凹凸面を樹脂層の表面に押圧して転写すると同時に、紫外線等により樹脂層を硬化させる必要があるために、樹脂層を塗布する装置及び塗布した樹脂層を硬化させる装置を設置しなければならず、ホログラムの形成工程がきわめて煩雑になるという欠点があった。また、印刷絵柄を設けるにはホログラムの形成工程と別工程にて行う必要があり、工程が増えるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な工程で低価格で作製することのできる、印刷絵柄を備えた意匠性の優れたホログラムを有するシートの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層、接着剤層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、一方の面に熱可塑性樹脂層が形成された繊維基材層の前記熱可塑性樹脂層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層、接着剤層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成するホログラムを有するシートの製造方法である。この場合、印刷絵柄層とホログラムの相乗効果により意匠性の優れた合成皮革等の繊維基材からなるホログラムを有するシートが得られる。
【0005】
ホログラム層面に透明樹脂層と印刷絵柄層と接着剤層が形成されたホログラム転写シートを使用して、熱可塑性樹脂層が形成された繊維基材層の熱可塑性樹脂層面に転写により形成することで、1回の転写工程にて印刷絵柄層とホログラムを形成することができるので、製造工程が簡単となり低価格で意匠性の優れたホログラムを有するシートを作製できる。
【0006】
基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、一方の面に模様状に部分的な熱接着性樹脂層が形成された繊維基材層の前記熱接着性樹脂層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成することを特徴とするホログラムを有するシートの製造方法である。この場合、繊維基材層面に印刷絵柄層とホログラムを模様状に部分的に形成することができるので、模様状に形成された印刷絵柄層とホログラムの相乗効果により優れた意匠性を有するホログラムを有するシートが得られる。また、絵柄意匠の多様化を図ることが可能となる。
【0007】
基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層、模様状に部分的な熱接着性樹脂層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、繊維基材層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層、熱接着性樹脂層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成することを特徴とするホログラムを有するシートの製造方法により、1回の転写工程にて模様状に形成された印刷絵柄層とホログラムを形成できると共に、熱接着性樹脂層の模様により絵柄意匠を任意に変えることが可能となので、低価格で意匠性の優れたホログラムを有するシートを作製することができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明のホログラムを有するシートの製造方法で得られるホログラムを有するシートの第1実施形態を示す断面図、図2は第1実施形態の製造に使用するホログラム転写シートを示す断面図、図3は第1実施形態の転写工程の概略を示す図、図4は第1実施形態の他の転写工程の概略を示す図、図5は本発明のホログラムを有するシートの製造方法で得られるホログラムを有するシートの第2実施形態を示す断面図、図6は第2実施形態の製造に使用するホログラム転写シートを示す断面図、図7は第2実施形態の製造に使用する模様状に熱接着性樹脂層が形成された繊維基材層を示す断面図、図8は第2実施形態の転写後における(イ)は剥離したホログラムフイルムを(ロ)は完成したホログラムを有するシートを示す断面図であって、1は繊維基材層、2は熱接着性樹脂層、3、3’はホログラム転写シート、4はホログラムフイルム、4aは基材フイルム層、4bはホログラム層、5は透明樹脂層、6は印刷絵柄層、7は接着剤層、8はホログラム、9は熱接着性樹脂層、10は加熱ロール、10’は加熱板、11は加圧ロール、11’は台盤をそれぞれ表す。
【0010】
ホログラムを有するシートの第1実施形態の構成は、図1に示すとおり、繊維基材層1の一方の面に熱可塑性樹脂層2と接着剤層7と印刷絵柄層6と透明樹脂層5が順に積層され、透明樹脂層5の上面にホログラム8が形成された構成である。繊維基材層1としては、綿、絹、麻、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン等の繊維からなる織布ないしは不織布が使用される。熱可塑性樹脂層2としては、柔軟性があり、耐磨耗性に優れた、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の樹脂が好適に使用できる。繊維基材の一方の面に上記の熱可塑性樹脂からなる層が形成された合成皮革ないしは樹脂加工布を使用するのが望ましい。繊維基材層1を黒色ないしは暗色に着色しておくことにより、透明樹脂層5の上面に形成されたホログラム8のホログラム効果が顕著に現れるようになる。
【0011】
第1実施形態において、ホログラム8を形成する方法は下記のとおりである。ホログラム8はホログラム転写シート3を使用して熱転写することにより形成されるものであり、ホログラム転写シート3は図2に示す構成のものを使用する。ホログラム転写シート3は、透明なフイルム基材層4aの一方の面に紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなるホログラム層4bが形成されたホログラムフイルム4を使用して、ホログラムフイルム4のホログラム層4b面に、透明樹脂層5と印刷絵柄層6と接着剤層7が順に形成された構成である。透明樹脂層5はホログラム転写シート3において剥離層の働きをするものであり、繊維基材層1の熱可塑性樹脂層2面に転写された状態で、上面にホログラム8を備えた透明樹脂層5となるものである。ホログラム転写シート3は、ホログラムフイルム4のホログラム層4b面に、透明樹脂層5と印刷絵柄層6と接着剤層7とをグラビア印刷方式等により印刷して形成されて製造される。接着剤層7としては変成ビニル系樹脂が使用される。
【0012】
ホログラム8を形成する方法は、図3に示すように、熱可塑性樹脂層2が積層された繊維基材層1の熱可塑性樹脂層2面と、ホログラム転写シート3の接着剤層7面を重ね合わせて、加熱ロール10と加圧ロール11間を通して熱プレスすることにより行われる。熱プレスした後に、ホログラム転写シート3のホログラムフイルム4を剥離することにより、図1に示す第1実施形態のホログラムを有するシートが作製される。上記では、加熱ロール10と加圧ロール11間で熱プレスする方法について説明したが、図4に示すように、平板状の熱板10' と台盤11' 間に載置し熱プレスする方法にて転写することもできる。また、熱ロールでプレスした後に平板で熱プレスする両者を併用する方法で転写してもよい。転写の条件としては、加熱ロール10と加圧ロール11間を通して熱プレスする方法の場合は、熱ロール温度が150〜170℃、圧力は7〜15kg/cm、速度は3〜10m/分、熱板10' と台盤11' 間に載置し熱プレスする方法の場合は、熱板温度が130〜150℃、圧力は5〜10kg/cm2 、加圧時間は20〜30秒が適当である。
【0013】
ホログラムを有するシートの第2実施形態の構成は、図5に示すとおり、繊維基材層1面に模様を形成するように部分的に熱接着性樹脂層9が形成され、熱接着性樹脂層9の面に印刷絵柄層6と透明樹脂層5が順に積層され、透明樹脂層5の上面にホログラム8が形成された構成である。繊維基材層1の面に形成される熱接着性樹脂層9は部分的に形成されるものであり、模様状に形成することにより、印刷絵柄層6とホログラム8が模様状に形成されることになるので、意匠性が一層優れたものとなると共に、印刷絵柄層6とホログラム8により絵柄意匠の多様化を図ることが可能になる。繊維基材層1としては、綿、絹、麻、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン等の繊維からなる織布ないしは不織布が使用される。熱接着性樹脂層2としては、熱可塑性ポリウレタン、変成ビニル系樹脂、ナイロン系樹脂、アクリル系樹脂等からなる接着性及び風合に優れるものが好適に使用できる。繊維基材、熱接着性樹脂を黒色ないしは暗色に着色しておくことにより、熱接着性樹脂層9面に積層される透明樹脂層5に形成されるホログラム8のホログラム効果をより顕著に出現させることができる。
【0014】
第2実施形態において、ホログラム8を形成するために使用するホログラム転写シート3’としては、図6に示すように、透明なフイルム基材層4aの一方の面に紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなるホログラム層4bが形成されたホログラムフイルム4のホログラム層4b面に、透明樹脂層5と印刷絵柄層6が順に積層された構成のものを使用する。ホログラム転写シート3’における透明樹脂層5は剥離層の働きをするものであり、繊維基材層1に形成された熱接着性樹脂層9面に転写された際に、上面にホログラム8を備えた透明樹脂層5となるものである。ホログラム転写シート3’は、ホログラムフイルム4のホログラム層4b面にグラビア印刷等により透明樹脂層5と印刷絵柄層6を印刷により形成することにより作製される。
【0015】
図6に示すホログラム転写シート3’を使用して繊維基材層1面にホログラムを形成するには、図7に示すように、繊維基材層1面に予め熱接着性樹脂層9を模様状に部分的に形成しておくことが必要である。熱接着性樹脂層9は織布ないしは不織布の面にシルクスクリーン方式にて模様状に印刷することにより塗布される。熱接着性樹脂層9は、織布ないしは不織布の面に10〜30μの厚さの皮膜を形成するように塗布する必要がある。織布ないしは不織布のように表面が平滑でない面に熱接着性樹脂層9を10〜30μの厚さに塗布するにはシルクスクリーン方式が最も適した方法である。熱接着性樹脂として固形分の多いエマルジョンタイプのものを使用することにより、厚く塗布できると共に皮膜形成性がよいので、塗布作業が容易となる。
【0016】
繊維基材層1の表面にホログラム8を形成する方法は、第1実施形態の場合と同様である。図7に示す、熱接着性樹脂層9が模様状に部分的に形成された繊維基材層1の熱接着性樹脂層9面と、図6に示す、ホログラムフイルム4のホログラム層4b面に透明樹脂層5と印刷絵柄層6が順に積層された構成のホログラム転写シート3’の印刷絵柄層6面とを重ね合わせて、図3に示す、加熱ロール10と加圧ロール11間で熱プレスする方法により転写される。ロール転写方法が普通であるが、図4に示すように、平板状の熱盤10' と台盤11' 間で熱プレスする方法により転写することもできる。
【0017】
上記のようにして熱プレスした後にホログラム転写シート3’のホログラムフイルム4を剥離すると、図8(イ)に示すように、繊維基材層1の熱接着性樹脂層9が形成されていない部分に対応する領域に印刷絵柄層6と透明樹脂層5とが転写せずに残った状態でホログラムフイルム4が剥離されて、図8(ロ)に示すように、熱接着性樹脂層9が模様状に部分的に形成された繊維基材層1の熱接着性樹脂層9面に印刷絵柄層6と上面にホログラム8が形成された透明樹脂層5とが転写された構成の第2実施形態のホログラムを有するシートができあがる。繊維基材層1の熱接着性樹脂層9が形成された部分のみに、印刷絵柄層6と上面にホログラム8が形成された透明樹脂層5とが転写されて、模様状にホログラムが形成されるものである。第2実施形態の場合には、繊維基材層1面に形成する熱接着性樹脂層9の模様を変化させることにより、任意の模様状にホログラム8を形成したホログラムを有するシートが得られるので、意匠性が優れると共に意匠の多様化を図ることができるのできわめて効果的である。
【0018】
第2実施形態のホログラムを有するシートは、図6に示すホログラム転写シート3’を使用する方法とは別に、図示しないが、ホログラムフイルム4のホログラム層4b面に透明樹脂層5と印刷絵柄層6と模様状の部分的な熱接着性樹脂層9が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、繊維基材層1の面に転写することにより作製することもできる。上記ホログラム転写シートにおいても、熱接着性樹脂層9は、固形分の多いエマルジョンタイプの熱接着性樹脂を使用して、シルクスクリーン方式により形成するのが好ましい。
【0019】
ホログラムフイルム4としては、市販のホログラムフイルムを使用することができる。これらのホログラムフイルムは、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム等の基材層4aの表面に紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなる樹脂層を形成し、その樹脂層面にホログラム基体を圧着した状態で紫外線等を照射することにより樹脂層を硬化させた後にホログラム基体を剥離することによりホログラム層4bを形成する方法か、ないしは、ホログラム基体のホログラム面に紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を塗布し、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム等の基材層4aを、樹脂層面に圧着した状態で紫外線等を照射して樹脂層を硬化させた後にホログラム基体を剥離することによりホログラム層4bを形成する方法により製造されるものである。
【0020】
ホログラム転写シート3, 3' の透明樹脂層5及び印刷絵柄層6に使用する樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂等が使用できるが、柔軟性及び耐磨耗性に優れた常温硬化型ウレタン系樹脂が特に適している。常温硬化型ウレタン系樹脂を使用することにより、ホログラム8が形成されている透明樹脂層5の耐磨耗性がよくなるので表面物性及び風合いの優れたホログラムを有するシートが得られる。
【0021】
【実施例】
実施例1
厚さ25μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムにホログラム層を形成した構成のホログラムフイルム(クルツ社製SBタイプ)のホログラム層面に、透明樹脂層と印刷絵柄層と接着剤層をグラビア印刷により形成してホログラム転写シートを作製した。透明樹脂層にはアクリルポリオールとイソシアネートからなる樹脂を、絵柄印刷用のインキにはウレタン系樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とからなる樹脂を、接着剤層には変成ビニル系樹脂をそれぞれ使用した。
ホログラム転写シートの接着剤層面と、繊維基材層の一方の面に黒色に着色した熱可塑性ウレタン樹脂層が積層された合成皮革(東洋クロス、セシーナ)の熱可塑性ウレタン樹脂層面とを重ね合わせて、熱ロールと加圧ロールからなる熱転写装置を使用して、150℃、10kg/cm、5m/分の条件で熱プレスし、次いで、熱板と台盤からなる平板式の熱転写装置を使用して、150℃、10kg/cm2 、20秒の条件で熱プレスした後に、ホログラムフイルムをポリウレタン樹脂層から剥離して、ポリウレタン樹脂層の表面にホログラムを転写により形成した合成皮革を作製した。得られた合成皮革は、表面にホログラムを備えた意匠性及び風合の優れたものであった。
【0022】
【実施例】
実施例2
厚さ25μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムにホログラム層を形成した構成のホログラムフイルム(クルツ社製SBタイプ)のホログラム層面に、透明樹脂層と印刷絵柄層とをグラビア印刷により形成してホログラム転写シートを作製した。透明樹脂層を構成する樹脂及び絵柄印刷層を構成する樹脂は実施例1と同じものを使用した。
一方ポリエステル繊維からなる布地に、ウレタンポリアミド系樹脂からなる熱接着性樹脂層を20μの厚さになるように水玉状にシルクスクリーン方式により印刷して形成した。
上記で作製した、ホログラム転写シートの印刷絵柄層面と、水玉状に熱接着性樹脂層を形成した布地の熱接着性樹脂層面とを重ね合わせて、熱ロールと加圧ロールからなる熱転写装置を使用して、150℃、10kg/cm、5m/分の条件で熱プレスした後に、ホログラムフイルムを熱接着性樹脂層が形成された布地から剥離することにより、水玉状に印刷絵柄層が形成されると共に印刷絵柄層面にホログラムを有する透明樹脂層が形成された布地からなるホログラムを有するシートが得られた。得られたホログラムを有するシートは意匠性及び風合に優れると共に表面物性の優れた衣料用としての使用に適したものであった。
【0023】
【発明の効果】
繊維基材層の一方の面に熱可塑性樹脂層と接着剤層と印刷絵柄層と透明樹脂層が順に積層され、透明樹脂層の上面にホログラムが形成された構成のホログラムを有するシートとすることにより、印刷絵柄層とホログラムの相乗効果によって意匠性の優れた繊維基材からなるホログラム付シートが得られる。
上記のホログラムを有するシートにおいて、ホログラムが、ホログラムフイルムのホログラム層面に透明樹脂層と印刷絵柄層と接着剤層が形成されたホログラム転写シートを使用して、熱可塑性樹脂層が形成された繊維基材層の熱可塑性樹脂層面に転写することにより形成することにより、1回の転写工程により印刷絵柄層とホログラムを形成することができるので、複雑な工程を必要とせずに低価格でホログラムを有するシートが得られる。
繊維基材層の一方の面に模様状に部分的な熱接着性樹脂層が形成され、熱接着性樹脂層面に印刷絵柄層と透明樹脂層が順に形成され、透明樹脂層の上面にホログラムが形成された構成のホログラムを有するシートとすることにより、繊維基材層面に印刷絵柄層とホログラムを模様状に形成することができるので、模様状の印刷絵柄層とホログラムの相乗効果により、一層優れた意匠効果が得られると共に意匠の多様化を図ることが可能となり、衣料用等に適した繊維基材からなるホログラムを有するシートが得られる。
上記のホログラムを有するシートにおいて、ホログラムを、ホログラムフイルムのホログラム層面に透明樹脂層と印刷絵柄層が形成されたホログラム転写シートを使用して、一方の面に模様状に部分的な熱接着性樹脂層が形成された繊維基材層の熱接着性樹脂層面へ転写する方法にて形成するか、或いは、ホログラムフイルムのホログラム層面に透明樹脂層と印刷絵柄層と模様状の部分的な熱接着性樹脂層が形成されたホログラム転写シートを使用して、繊維基材層面に転写する方法にて形成することにより、簡単な工程にて低価格で、印刷絵柄層とホログラムが模様状に形成されたきわめて意匠性に優れた衣料用等に適した繊維基材からなるホログラムを有するシートが得られる。
上記のホログラムを有するシートにおいて、繊維基材層、熱可塑性樹脂層、熱接着性樹脂層の内の1つの層が着色された構成とすることにより、ホログラムのホログラム効果が顕著に出現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のホログラムを有するシートの製造方法で得られるホログラムを有するシートの第1実施形態を示す断面図。
【図2】 第1実施形態の製造に使用するホログラム転写シートを示す断面図。
【図3】 第1実施形態の転写工程の概略を示す図。
【図4】 第1実施形態の他の転写工程の概略を示す図。
【図5】 本発明のホログラムを有するシートの製造方法で得られるホログラムを有するシートの第2実施形態を示す断面図。
【図6】 第2実施形態の製造に使用するホログラム転写シートを示す断面図。
【図7】 第2実施形態の製造に使用する模様状に熱接着性樹脂層が形成された繊維基材層を示す断面図。
【図8】 第2実施形態の転写後における(イ)は剥離したホログラムフイルムを(ロ)は完成したホログラムを有するシートを示す断面図。
【符号の説明】
1 繊維基材層
2 熱可塑性樹脂層
3,3’ホログラム転写シート
4 ホログラムフイルム
4a 基材フイルム層
4b ホログラム層
5 透明樹脂層
6 印刷絵柄層
7 接着剤層
8 ホログラム
9 熱接着性樹脂層
10 加熱ロール
10’ 加熱板
11 加圧ロール
11’ 台盤

Claims (3)

  1. 基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層、接着剤層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、一方の面に熱可塑性樹脂層が形成された繊維基材層の前記熱可塑性樹脂層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層、接着剤層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成することを特徴とするホログラムを有するシートの製造方法
  2. 基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、一方の面に模様状に部分的な熱接着性樹脂層が形成された繊維基材層の前記熱接着性樹脂層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成することを特徴とするホログラムを有するシートの製造方法
  3. 基材フィルム層の一方の面に、ホログラム層、透明樹脂層、印刷絵柄層、模様状に部分的な熱接着性樹脂層が順に形成されたホログラム転写シートを使用して、繊維基材層面に、前記ホログラム転写シートの透明樹脂層、印刷絵柄層、熱接着性樹脂層を転写して、該透明樹脂層の上面にホログラムを形成することを特徴とするホログラムを有するシートの製造方法
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