JP3827763B2 - 赤外シンボル判別読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記号や符号等のシンボル、具体的には例えばバーコードについて、特に可視光では認識不可能だが赤外光では認識可能な赤外シンボルを、可視光で認識できる通常のシンボルに対して判別し、また、そのシンボルの意味、すなわちシンボル情報を読み取る赤外シンボル判別読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物品の識別用として流通、工程管理等の各種用途でバーコードが機械読取り用のシンボルとして使われている。このような中で、秘密情報として記録できるバーコードもある。例えば、目視不可能な、すなわち可視光領域の光では判別不可能な形態でバーコードを形成しておくものである。
【0003】
▲1▼例えば、図4の断面図に示す如く、基材1上に、通常のバーコードと同様にカーボンブラックの墨インクで墨バーコード91を形成し、さらにこの上の全面に、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色を混ぜあわせて減法混色で墨色とした混色墨インクで隠蔽層92を形成した、隠蔽バーコード90が提案されている。また、図5に白色の用紙上にそれぞれ単独形成した場合の、照射及び測定波長による、混色墨の隠蔽層92の反射率と、墨バーコード91の反射率の比較を示す。同図に示す反射率特性如く、墨バーコードは紫外領域の200nmから赤外領域の1200nmまで全域に吸収特性があり従って反射率は低い。また、混色墨(の隠蔽層)は200nmから可視光領域の赤外側近傍の750nm付近までは墨バーコードど同様に吸収し反射率は低いが750nm付近から赤外光領域の光線は透過する為に、(下地の用紙による反射で)反射率は高い。この隠蔽バーコード90の原理は、カーボンブラックは可視光及び赤外光領域の両方に吸収特性があるが、前記混色墨インクは可視光は吸収するが赤外光に対しては無色透明である性質を利用して、赤外光で照明し赤外光に感度があるフォトセンサで検知すれば、上側の隠蔽層に影響されずに下側のバーコードを認識できるというものである。
【0004】
▲2▼また、可視光領域では吸収がなく無色透明だが赤外領域に吸収がある透明瀬外吸収顔料を含有しインクで形成した透明赤外吸収バーコードもある。このような透明赤外吸収バーコードの反射率の特性を図6に示す。同図の反射率特性では、380〜780nmの可視光領域では吸収がなく(下地の白色の用紙による反射で)反射率が高いが、おおよそ900〜1000nmの赤外光領域(赤外光の狭義の意味では近赤外光領域。)に吸収があり反射率が低くなっている。
なお、このような透明赤外吸収バーコードは、白色基材上に透明赤外吸収インクでバーコードを印刷しただけの構成でも使用され得るが、図7の如くその上に更に赤外光領域の光線に対しては吸収がなく無色透明で且つ可視光に対しては反射又は吸収するインクを重ねて印刷した態様でも使用される。これは、透明赤外吸収インクが(可視光に対して)透明であることを利用して、透明赤外吸収バーコードを印刷済の基材を新たな基材として、その上に例えばプロセスインクのイエロー、マゼンタ、シアン等で赤外領域に透明なインクで、通常の印刷を施すものである。図7の態様では、白色の基材1上に透明赤外吸収バーコード93が形成され、さらに透明赤外吸収バーコード93の全面を覆うように可視及び赤外領域で透明なオーバーコート層94が形成され、オーバーコート層94の上に、イエロー、マゼンタ、シアン等で赤外領域に透明なインクで形成した印刷層95が形成された構成のものである。透明赤外吸収バーコード93上の他の印刷層により、透明赤外吸収バーコードの存在を見にくくできる。なお、他の印刷層が可視光のみに対するバーコードであれば、多重バーコードともなる。
【0005】
▲3▼或いは、例えば可視光には無色もしくは淡色系の色だが可視光で励起されて赤外光を蛍光として発する赤外線蛍光材料でバーコードを形成し、可視光を照明して赤外領域の反射光(但し、インク部分が明部となるので通常のバーコードとは明暗が逆になる)で検知するという、可視光と赤外光の両方を読み取りに用いる赤外蛍光バーコードも提案されている(特開平4−237389号公報)。
なお、赤外線蛍光材料には、例えば波長800nmの(近)赤外光で励起され波長980nm〜1020nmの(近)赤外光を蛍光として発光する、励起光が可視光ではなく赤外光のものもあり(特開平7−214956号公報)、この様なものに対しては、照明光は(励起光を含む)赤外光を用いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の秘密情報を記録できる各種バーコードの読取装置では、赤外領域及び必要により可視領域でも照明する照明装置を用い、赤外光にのみ感度がある赤外フォトセンサを受光素子に用いて反射光を検知することで読み取りが行われる。なお、上記▲1▼及び▲2▼では照明は波長900〜1000nmの赤外光のみでも可能である。▲3▼の様に赤外線蛍光材料によるものに対しては、蛍光の励起に必要な波長域の光を含む励起光を含む可視光を照射する必要がある。励起光が可視光ならはその波長の可視光線を、赤外光ならば特別にその波長の赤外光線を照射する。
しかしながら、これら特殊なインクを用いる▲1▼〜▲3▼等によるバーコードの有無により、従来の読取装置でそれが形成された物品の真偽を判定しようとすると問題が起こる。なぜならば、これらバーコードは人間の目では確かに認識できず、赤外光に感じ得る読取装置では認識でるものであるが、人間が真偽判定のプロセスに介在するならば、(イ) 目視はでなきいが、(ロ) 装置では認識できるという、(イ) 及び(ロ) の二点により真偽を判別できるが、機械のみでバーコードを読み取り真偽判定を任せる場合は、通常のインクで形成されたバーコードも上記特殊なインクのバーコードと同様に読めてしまうからである。それは、通常の墨バーコードはカーボンブラックを黒色顔料としており、カーボンブラックは赤外領域でも吸収があるからである。従って、これを逆手に取れば、通常の墨バーコードで赤外バーコードを容易に偽造できることになってしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記の課題を、以下の各態様に記載の手段により解決するものである。
即ち、本発明の第1の態様は、シンボルからの光線について可視光では認識不可能だが赤外光では認識可能な赤外シンボルか否かを判別し、かつ、そのシンボル情報を読み取る装置であって、判別対象シンボルを可視光及び赤外光で同時に照明する照明手段と、前記照明手段によって照射されたシンボルからの反射光を2分割する手段と、2分割された反射光の一方から赤外光を検知する赤外光検知手段と、2分割された反射光の他方から可視光を検知する可視光検知手段と、前記赤外光検知手段からのシンボル情報と前記可視光検知手段からのシンボル情報とを比較することによって赤外光でのみ認識可能なシンボルか否かを判別してそのシンボル情報を読み取るために、可視光検知手段からはシンボル情報が得られず、赤外光検知手段からのみシンボル情報が得られるシンボルを以って当該赤外シンボルとして判別し、かつ、そのシンボル情報を読み取る赤外シンボル判別読取手段と、を備えたことを特徴とする赤外シンボル判別読取装置である。
また、本発明の第2の態様は、前記第1の態様において、前記赤外シンボルが、可視光に対しては透明だが赤外光は吸収する透明赤外吸収シンボルである。
また、本発明の第3の態様は、前記第1の態様において、前記赤外シンボルが、可視光で赤外光を蛍光発光する赤外蛍光シンボルである。
また、本発明の第4の態様は、前記第1の態様において、前記赤外シンボルが、少なくとも赤外光を吸収する赤外シンボルが、赤外光に対しては透明だが可視光は吸収する隠蔽層で覆われた隠蔽シンボルである。
また、本発明の第5の態様は、前記第1〜4の態様において、前記赤外シンボルが、バーコードである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の赤外シンボル判別読取装置を、シンボルがバーコードである場合を例に、赤外バーコード判別読取装置で説明する。
先ず、図1は本発明の赤外バーコード判別読取装置の一例として、機械的ワーク走査型のポイントスキャナーの構成例を示す概念図である。同図に示す如く、本発明の赤外バーコード判別読取装置は、照明部3、受光部4、赤外バーコード判別読取部5等から構成される。
照明手段である照明部3は赤外光及び可視光で、一定速度で移動される基材(ワーク)1に付いているバーコードを照明する。照明部3は、光源31と光源からの光線を絞ってバーコードを照明する照明レンズ系32等を備えている。なお、ワークを移動させずに光スキャニング方式の装置とする場合は照明光をスキャニングするための鏡等も備えている。照明部3の光源31としては、例えば赤外光発光LED(Light Emitting Diode)と可視光発光LEDとを組み合わせた2波長LEDや、可視光領域から赤外光領域に渡って連続して発光するハロゲンランプ等が使用される。なお、後者のハロゲンランプは熱を持つ点、及び後述のフォトセンサ等の受光素子が検知対象としいな波長域の光をも発光するので、消費電力のロスとなるので、これらの点から前者のLEDの方が優れている。LEDとしては、赤外光用と可視光用をそれぞれ独立した別々のLEDとしても良いが、特に2波長LEDは、赤外光及び可視光の照明用光学系を独立に設ける必要がなく、またコンパクトに出来る点で優れている。
【0009】
なお、照明は赤外光と可視光を別々のタイミングで時分割してバーコードを照明して、これに同期して受光系を動作させて、赤外光照明による赤外と可視の受光信号、可視光照明による赤外と可視の受光信号を、解析して赤外バーコードであるか否かを判別することも可能ではあるが、装置的にも複雑になるので、同時照明の方が良い。
【0010】
次に、図1にて、赤外光と可視光とを区別して検知する検知手段である検知部4では、バーコードからの光線は受光レンズ系41で集光された後、半透鏡(ハーフミラー)で光線を2分割して、赤外光を検知するための受光素子45、可視光を検知するための受光素子46に導かれる。図1の構成の場合は、受光素子45及び46が可視光及び赤外光の両方に感じるフォトセンサを用いる場合を想定してあるので、それぞれの受光素子の前には、フィルターを介在させ必要な波長域の光線のみが受光素子に到達するにようにしてある。赤外光のみを検知する受光素子45の前には不要な波長800nm未満の可視光をカットし赤外光を透過する赤外光透過フィルタ43を介在させ、可視光のみを検知する受光素子46の前には不要な波長800nmm以上の赤外光をカットし可視光を通す赤外光カットフィルタ44を介在させてある。もちろん、受光素子自身に、赤外光のみ、或いは可視光のみに感じるものを用いれば、フィルタ43やフィルタ44は不要である。
以上のように、赤外光検知手段及び可視光検知手段はレンズ系等の一部を共用した検知部4として構成されるが、それぞれ独立に構成しても構わない。
そして、赤外光のみを検知する受光素子45の信号、可視光のみを検知する受光素子46の信号は、赤外シンボル判別読取手段である赤外バーコード判別読取部5で解析される。
【0011】
そして、赤外シンボル判別読取手段である赤外バーコード判別読取部5では、赤外光検知手段と可視光検知手段から得た信号、すなわち受光素子45及び受光素子46の信号の比較等により、赤外バーコードと通常の墨バーコード等との区別と、赤外バーコードからのバーコード情報の読取りとを行う。
図2は、赤外バーコード判別読取部5の構成の一例であり、受光素子からのバーコード信号よりバーコード情報を読み取るバーコード読取部51及び52は、フォトセンサ或いはランイセンサ等の受光素子の形態に応じた受光素子からのバーコード信号を、アナログ信号からデシタル信号に二値化した後、バーコード情報を読み取る。バーコード読取部51及び52は、一次元バーコードならJANシンボル等とその仕様に合わせてバーコード信号からシンボル情報として例えば「491234」等といったバーコード情報を読み取り、また読取対象が二次元バーコードならばその二次元バーコードの仕様に合わせてバーコード信号からシンボル情報としてバーコード情報を読み取る、従来公知の読取手段からなる。このようにシンボル読取手段であるバーコード読取部等のシンボル読取手段は、シンボルの形状的取決め等の仕様に合わせてシンボル信号からシンボル情報を認識し読取る。
そして、バーコード読取部51及び52からの出力は赤外及び可視のそれぞれのバーコード情報として出力されるとともに、マイクロコンピュータ等を用いた比較部53の入力情報となり、比較部53では赤外及び可視のバーコード情報(或いは、バーコード情報が読み取れず読取エラーとなった情報)の読取結果について比較して、赤外バーコードを判別して真又は偽の判別情報を出力する。
【0012】
ところで、赤外バーコードには、前述の如く三種類の形態があったが、本発明の赤外バーコード判別読取装置では、これら三種類のどの赤外バーコードであっても、通常の墨バーコードと区別して読み取ることができる。それは、通常の墨バーコードでは、バーコードから来る検知光が赤外光及び可視光の両方でバーコード情報が得られるが、赤外バーコードでは、これら三種類のどれでも検知光が赤外光の場合のみバーコード情報が得られ、可視光ではバーコード情報が得られないことを利用しているからである。
例えば、赤外バーコードが隠蔽バーコードである場合は、混色墨の隠蔽層により可視光の受光素子からは反射光が検知されず、可視光成分からはバーコード情報は得られない。一方、赤外光の受光素子からは反射光が検知され赤外光成分の信号からバーコード情報が得られることになる。
また、赤外バーコードが透明赤外吸収バーコードである場合には、通常は白色の基材からの反射光が可視光の受光素子から検知されるが、可視光成分からはバーコード情報は得られない。一方、赤外光の受光素子からは、(赤外吸収)バーは暗部であり黒バーに相当し弱い反射光のパターンが得られ、それ以外は明部であり白バーに相当し強い反射光が検知され、このような赤外光成分の信号からバーコード情報が得られることになる。
そして、赤外バーコードが赤外蛍光バーコードである場合には、赤外蛍光バーコードの蛍光発光の励起に可視光を用いる場合には、励起の為に照射された可視光は白色もしくは淡色等の基材からの反射光として可視光の受光素子から検知されるが、可視光成分からはバーコード情報は得られない。一方、赤外光の受光素子からは励起光による蛍光が検知され赤外光成分の信号からバーコード情報が得られることになる。なお、励起光及び蛍光の両方が赤外光のものを対象とする場合には、蛍光は励起光よりも長波長となることを利用して、励起光もカットする赤外透過フィルタを用いて蛍光成分のみを受光素子で検知する様にすれば、検知信号の強弱を大きくできる。
一方、通常の墨バーコードはカーボンブラックを含有しているので、可視光及び赤外光の両方の受光素子からの信号からバーコード情報が得られる。この場合、可視光成分から得られるバーコード情報と赤外光成分から得られるバーコード情報とは、同一のコードを意味するものとなるが、この場合、赤外バーコードでないとして排除する。
【0013】
次に、比較部53による、カーボンブラックの墨バーコード等と赤外バーコードとの判別処理の手順の一例を図3のフローチャートに示す。
比較部53は、可視光及び赤外光の二つの波長領域別のバーコード情報を入力情報(バーコード情報が得られなかった場合は、読取エラー等として例えば空情報が入力情報となる)として比較することで以下の判断を行い、赤外バーコードであるか否かの判別情報を出力する。
すなわち、波長領域別のバーコード情報を比較し(ステップS1)、
▲1▼ それぞれ空情報でなく同一であれば、カーボンブラックの墨バーコード(墨B.C.)として、偽と判断する(ステップS2)。
▲2▼ ▲1▼で同一で無い場合において、赤外部の情報が空情報である場合には(ステップS3)、可視光のみ吸収するYMC(イエロー、マゼンタ、シアン)混色インクやロイコ染料などによる可視光バーコード(可視光B.C.)であることが明らかであり、偽と判断する(ステップS2)。
▲3▼ ▲2▼で赤外部の情報が空情報で無い場合において、可視部の情報が空情報である場合には(ステップS4)、赤外バーコード(赤外B.C.)であることが明らかであり、真と判断する(ステップS5)。
▲4▼ ▲3▼で可視部の情報が空情報で無い場合(ステップS4)、すなわち、赤外部の情報と可視部の情報の双方が存在するが異なっている場合には、ダミーもしくは別用途の可視光バーコードが重複して印刷されている多重バーコード(多重B.C.)等の場合であり、この場合も真と判断する(ステップS5)。
【0014】
なお、以上のような本発明の赤外バーコード判別読取装置の形態としては、例えば、レーザー走査もしくは機械的ワーク走査型のポイントスキャナ、ラインセンサラメラを用いてバーの配列を横切る1ラインで認識するランイスキャナ、もしくは、エリアセンサカメラを用いて1次元もしくは2次元のバーコードを一度に2次元ピクセル列の輻射光の濃淡を読み取るエリアスキャナ等といずれの形態であってもよく、また、定置タイプ又はハンディタイプのいずれであってもよく、限定されるものではない。
また、以上の説明から分かる様に、本発明は可視光と赤外光の検知光別に情報を読取り比較し真偽判定を行うものであり、判別読取りの対象とするパターンはバーコードに限定されるものでなはい。例えば、そのバーコードであっても一次元バーコード以外に二次元バーコードでも良く、二次元バーコードでは二次元イメージの画像認識技術をそのバーコード情報の読取りに用いる。このように、二次元イメージの画像認識の対象となるものであるならば、いかなるパターンであっても、その意味する情報を予め人為的に取り決めたものであれば良く、記号(文字も含む)、符号等のシンボルを対象とする判別読取装置である。
そして、物品の真偽判別手段として、正当な物品には赤外シンボルを形成しておき、形成した赤外シンボルが検出されるか否かにより物品の真偽判定を行うことができ、本発明の赤外シンボル判別読取装置で赤外シンボル有りと判別されその赤外シンボルのシンボル情報が読み取られた場合には、シンボルが形成された物品は正当なものであると判定することで、物品の真偽判定装置として使用できる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の赤外シンボル判別読取装置として、バーコードを対象とする赤外バーコード判別読取装置の実施例を説明する。
【0016】
図1及び図2にに示す様な構成で、機械的ワーク走査型の定置型バーコードスキャナで、赤外・可視・墨(カーボンブラック)バーコードを判別する装置とするべく、照明用の光源として、図8及び図9に示す発光スペクトル分布を示す2波長発光ダイオード(シャープ(株)製、GL526)を用い、また、赤外光と可視光の検知手段としては、図10の分光感度特性を示す、可視及び赤外の両方に感度を有する広波長帯域型フォトダイオードを受光素子として用い、また、バーコードからの光線は、半透鏡で2分割した後に、赤外検知用には図11の透過率特性の赤外光透過フィルタを、可視光検知用には図12の透過率特性の赤外光カットフィルタを用いて、本発明の赤外バーコード判別読取装置とした。
なお、赤外バーコード判別読取部としては、それぞれの受光素子からの信号についてバーコードであると読み取ることができた場合にはバーコード情報を出力処理するとともに、それぞれの信号からバーコード情報が得られたか否か、及びその結果を比較することで、赤外バーコードが読み取られた場合は、真判定を行う仕組みとした。
なお、赤外バーコード判別読取部としては、それぞれの受光素子からの信号を前述の手順に従ってバーコード情報として出力処理するとともに、それぞれの信号からバーコード情報が得られたか否か、及びそのバーコード情報を比較して判断する様にし、赤外バーコードが読0取られた場合は、真判定を行う仕組みとした。
上記装置で、隠蔽バーコード、透明赤外吸収バーコード、赤外蛍光バーコードの3種類の赤外バーコードと、通常の墨バーコード、及び、赤外バーコードと混色墨等による可視バーコードの両方がある多重バーコードとの検知光別のバーコード情報の有無と、その判別結果を示す。
【0017】
【表1】
Figure 0003827763
【0018】
表1の様に、通常のカーボンブラックを用いた墨バーコードに対して赤外バーコードは、赤外光の検知光のみからバーコード情報が得られるか否かにより判別できる。また、バーコードには、可視光で見える可視バーコード(この場合、カーボンブラックを用いたバーコードでは赤外域にも吸収があるので、赤外域に吸収のない色材で墨や有色のバーコードとしたもの)と、赤外バーコードとを重ねた多重バーコードもあるが、多重バーコードでは通常は可視バーコードと赤外バーコードはバーコード情報は異なるので、この信号の不一致を確認することで赤外バーコード(が有ること)を判別できる。但し、可視バーコードと赤外バーコードのバーコード情報が同一の場合には、信号的にはカーボンブラックによる墨バーコードと見かけ上同一となり、赤外バーコードの有無に付いては判別は出来ない。しかし、偽造防止目的では、このような同一バーコード情報を与える多重バーコードを正当な物品に使用しなければ良いだけであり、真偽判定の目的は何ら問題なく達成できるし、バーコード情報の読み取りもできる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の赤外シンボル判別読取装置は、判別対象のシンボルに対して、赤外光及び可視光の両方の成分からなる光線を同時に照射し、照射された部分からの反射光を検知するようにしたので、当該部分が赤外光のみ吸収するか否かの判別が可能となる。
そのため、例えば、判別対象とするシンボルが、バーコードであるとした場合、本発明の赤外シンボル判別読取装置によれば、当該バーコードが、カーボンブラックを用いた通常の墨バーコードであるのか、赤外光でのみ認識可能な赤外バーコードであるのかを判別できる。
従って、赤外光でのみ認識可能な赤外バーコードが通常の墨バーコードで偽造されても、機械的に容易に見分けることができるという効果がある。
なお、赤外バーコードとしては、可視光に対しては透明だが赤外光は吸収する透明赤外吸収バーコード、或いは、可視光や赤外光を励起光として赤外光を蛍光発光する赤外蛍光バーコード、或いは、少なくとも赤外光を吸収する赤外バーコードが赤外光に対しては透明だが可視光は吸収する隠蔽層で覆われた隠蔽バーコードが本発明の判別対象となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外シンボル判別読取装置の一例として赤外バーコード判別読取装置の構成を示す概念図。
【図2】図1において、赤外バーコード判別読取部の概略ブロック構成の一例。
【図3】赤外バーコードを判別する処理手順の一例。
【図4】隠蔽バーコードを示す縦断面図。
【図5】隠蔽バーコードに使われる隠蔽層の混色墨インク、隠蔽層の下の墨バーコードの反射率特性を示す図。
【図6】透明赤外吸収バーコードの反射率特性を示す図。
【図7】透明赤外吸収バーコードの利用形態として、透明赤外吸収バーコード上に可視の印刷層を重ねた構成を示す縦断面図。
【図8】可視光及び赤外光共用の2波長発光ダイオードの発光スペクトル分布図の一例(赤外発光部)。
【図9】図5の2波長発光ダイオードの可視光発光部の発光スペクトル分布図。
【図10】可視光及び赤外光それぞれの受光素子として用いる広波長帯域型フォトダイオードの分光感度特性。
【図11】赤外透過フィルタの分光特性。
【図12】赤外カットフィルタの分光特性。
【符号の説明】
1 基材
2 バーコード
3 照明部
31 光源
32 照明レンズ系
4 検知部
41 受光レンズ系
42 半透鏡(ハーフミラー)
43 赤外透過フィルタ
44 赤外カットフィルタ
45 受光素子(赤外光用)
46 受光素子(可視光用)
5 赤外バーコード判別読取部(赤外シンボル判別読取手段)
51 バーコード情報読取部(赤外光用)
52 バーコード情報読取部(可視光用)
53 比較部
90 隠蔽バーコード
91 墨バーコード
92 隠蔽層
93 透明赤外吸収バーコード
94 オーバーコート層
95 印刷層
100 赤外バーコード判別読取装置(赤外シンボル判別読取装置)
Sn ステップ番号

Claims (5)

  1. シンボルからの光線について可視光では認識不可能だが赤外光では認識可能な赤外シンボルか否かを判別し、かつ、そのシンボル情報を読み取る装置であって、
    判別対象シンボルを可視光及び赤外光で同時に照明する照明手段と、
    前記照明手段によって照明されたシンボルからの反射光を2分割する手段と、
    2分割された反射光の一方から赤外光を検知する赤外光検知手段と、
    2分割された反射光の他方から可視光を検知する可視光検知手段と、
    前記赤外光検知手段からのシンボル情報と前記可視光検知手段からのシンボル情報とを比較することによって赤外光でのみ認識可能なシンボルか否かを判別してそのシンボル情報を読み取るために、可視光検知手段からはシンボル情報が得られず赤外光検知手段からのみシンボル情報が得られるシンボルを以って当該赤外シンボルとして判別し、かつ、そのシンボル情報を読み取る赤外シンボル判別読取手段と、
    を備えたことを特徴とする赤外シンボル判別読取装置。
  2. 前記赤外シンボルが、可視光に対しては透明だが赤外光は吸収する透明赤外吸収シンボルである請求項1記載の赤外シンボル判別読取装置。
  3. 前記赤外シンボルが、可視光で赤外光を蛍光発光する赤外蛍光シンボルである請求項1記載の赤外シンボル判別読取装置。
  4. 前記赤外シンボルが、少なくとも赤外光を吸収する赤外シンボルが、赤外光に対しては透明だが可視光は吸収する隠蔽層で覆われた隠蔽シンボルである請求項1記載の赤外シンボル判別読取装置。
  5. 前記赤外シンボルが、バーコードである請求項1〜のいずれか1項に記載の赤外シンボル判別読取装置。
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