JP4828880B2 - 紙葉類の真偽判別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した有価証券等の紙葉類の真偽を判別する紙葉類の真偽判別装置に関する。
赤外励起蛍光体インクは、特定波長の赤外光を励起光として照射することにより、それとは異なる特定波長の蛍光発光を生ずることを特徴としていて、可視光においては無色のインクである。これらの特徴は、市販のカラーコピーやスキャナ等では取得、再現が困難であるため、また不可視であり、その部分にセキュリティ情報が存在することが目視で確認できないため、真偽保証を必要とする有価証券等の紙葉類の有効な印刷技術の1つとして使用されている。
蛍光体インクの材料の組成により、可視光を発光するもの、赤外光を発光するものが知られている。従来、有価証券等の紙葉類を読取、判別する装置においては、特定波長の赤外光を励起光として照射し、その励起による蛍光発光を、蛍光発光波長を選択的に受光する光学読取装置で受光し、得られた信号から発光の有無を演算処理することにより、紙葉類を真偽判別するものが一般的であった(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、蛍光体インクには、さらに残光特性を有するものもあり、有価証券等に利用されている(たとえば、特許文献3参照)。従来、有価証券等の紙葉類を読取、判別する装置においては、上記同様な光学読取装置の構成で、時間的に間欠に光を照射し、非照射時の残光を受光するものや、上記同様な光学読取装置に紙葉類を搬送する機構を追加した構成で、受光する位置を残光時間と紙葉類の搬送速度とから決まる距離分を照射する位置よりずらすことにより、残光のみを受光するもの、などがある(たとえば、特許文献4参照)。
特開2002−285061号公報 特開2002−274000号公報 特開平7−90265号公報 特開2001−76086号公報
一般に、蛍光体インクは、発光が微弱であること、あるいは、励起光波長、発光波長、発光強度の点で製造ごとのばらつきが大きいことなどにより、判別性能の確保が困難である。
また、蛍光発光波長が1μm以上の中赤外域となる材料も多く、その場合に使用する赤外センサは、一般的に感度が低く、冷却が必要である上に、感度が温度に依存する。このように、出力が小さく、温度に対して安定ではないため、判別性能の確保も困難であり、また、赤外センサの実装上の取り扱いに手がかかるため、複雑かつ高価となる問題がある。
また、従来の判別方法では、特定波長の発光のみを選択的に受光するための構成として、狭域の光学フィルタを設けたり、励起光波長と蛍光発光波長とが近く、光学フィルタでの分離が困難である場合には、さらに励起光による反射光が受光されないように、構造的に遮光する必要があり、複雑かつ高価となる問題がる。
残光特性を利用した方法は、上記の構成上の問題について、励起光の照射に対して時間的あるいは位置的に受光をシフトすることにより、比較的に簡易に蛍光発光のみを受光することを実現しているが、蛍光体インク自体の問題については、その影響は防げない。
そこで、本発明は、赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有した紙葉類に対して、赤外励起蛍光体の赤外透過特性を捉えて、簡易な構成で紙葉類を精度よく真偽判別することができる紙葉類の真偽判別装置を提供することを目的とする。
本発明の紙葉類の真偽判別装置は、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を照射する光源と、この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第1の信号取得手段と、この第1の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより透過光量および透過光パターンの特徴量を求める第1の処理手段と、前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第2の信号取得手段と、この第2の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより反射光量および反射光パターンの特徴量を求める第2の処理手段と、前記第1、第2の処理手段から得られる各特徴量を、あらかじめ真正なデータに基づき求められた同特徴量の基準値と比較照合することにより当該紙葉類の真偽を判別する判別手段とを具備している。
また、本発明の紙葉類の真偽判別装置は、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を含む光を照射する光源と、この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第1の信号取得手段と、この第1の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより透過光量および透過光パターンの特徴量を求める第1の処理手段と、前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第2の信号取得手段と、この第2の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより反射光量および反射光パターンの特徴量を求める第2の処理手段と、前記第1、第2の処理手段から得られる各特徴量を、あらかじめ真正なデータに基づき求められた同特徴量の基準値と比較照合することにより当該紙葉類の真偽を判別する判別手段とを具備している。
赤外励起蛍光体インクによる印刷部は、照射された赤外光が励起に使われるか、あるいは反射してしまうため、その光は紙葉類を透過せず、赤外透過光学系で画像を取得した場合、その部分は赤外吸収があり、暗部となって現れる。通常、赤外透過画像においては、何も印刷されていない可視域で無色の部分や赤外吸収のないインクにより印刷した部分では明部となって現れるが、赤外蛍光体インクは可視域で無色でありながら暗部なって現れるため、その違いから分離が可能となる。
また赤外透過画像だけで判別した場合に、赤外吸収インクも赤外励起蛍光体インクと同様に暗部となるため分離できない。励起光の照射面側で赤外反射画像を取得した場合、赤外励起蛍光体インクでは、照射された赤外光の励起による発光あるいは照射光がそのまま反射した光により明部となって現れるが、赤外吸収インクによる印刷部は暗部となるため、その違いから分離が可能となる。
これにより、本発明によれば、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類に対して、赤外透過光信号と赤外反射光信号との組合わせを捉えて、簡易な構成で紙葉類を精度よく真偽判別することができる紙葉類の真偽判別装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有した有価証券などの紙葉類10の一例を模式的に示すもので、インクの種類により赤外吸収がない印刷部11および赤外吸収がある印刷部12があり、さらに、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13があるものとする。この場合、赤外励起蛍光体インク印刷部13は、赤外吸収がない印刷部11に重なっていてもよい。
図2は、第1の実施の形態に係る紙葉類の真偽判別装置の構成を概略的に示すものである。紙葉類10は、搬送手段としての搬送部30により1枚ずつ順次搬送され、読取位置Dに順次送出される。光源20と第1の信号取得手段としての透過信号取得部21は、読取位置Dに対して、搬送部30を間に介在して相対向配設されている。光源20は、読取位置Dにおいて紙葉類10の一方の面に光を照射し、透過信号取得部21は、読取位置Dでの紙葉類10の透過光を受光して電気信号に変換する。この場合、光源20および透過信号取得部21の光軸は、紙葉類10の搬送面に対してそれぞれ垂直でなくてもよい。
透過信号取得部21は、紙葉類10の搬送方向に対して直交方向にライン状に配設された複数の受光素子からなる例えばラインセンサであり、ラインごとの電気信号を紙葉類10の搬送に同期して逐次取得することにより、図3(a)に示すような2次元の信号を得るようになっている。
この場合、光源20は、たとえば、ハロゲンランプのような赤外光を含む光を出力する光源で、透過信号取得部21が赤外波長域の光のみを選択的に透過するフィルタとセンサで構成されており、これにより赤外透過画像を取得する。
あるいは、光源20は、たとえば、赤外光LEDのような赤外光のみを放射する光源で、透過信号取得部21が赤外波長域の光を含む領域に感度を持つセンサで構成されてもよく、このようにしても同様に赤外透過画像を取得することができる。
同様に、第2の信号取得手段としての反射信号取得部22は、読取位置Dに対して光源20と同一面側に配置されており、読取位置Dでの紙葉類10の反射光を受光して電気信号に変換する。この場合、反射信号取得部22は、読取位置Dに対して光源20と正反射方向には配置されない。
反射信号取得部22は、紙葉類10の搬送方向に対して直交方向にライン状に配設された複数の受光素子からなる例えばラインセンサであり、ラインごとの電気信号を紙葉類10の搬送に同期して逐次取得することにより、図4(a)に示すような2次元の信号を得るようになっている。
透過信号取得部21の出力信号は、第1の信号処理手段としての透過信号処理部23に送られ、反射信号取得部22の出力信号は、第2の信号処理手段としての反射信号処理部24に送られる。透過信号処理部23は、透過信号取得部21から得られる電気信号(透過光信号)に基づき後述する種々の特徴量演算を行ない、また、反射信号処理部24は、反射信号取得部22から得られる電気信号(反射光信号)に基づき後述する種々の特徴量演算を行なう。
透過信号処理部23および反射信号処理部24の各出力は、それぞれ総合処理手段としての総合処理部25に送られる。総合処理部25は、透過光信号の演算結果と反射光信号の演算結果を基に、さらに総合的に後述する1つあるいは複数の処理・演算を行なう。
総合処理部25の出力は、真偽判別手段としての真偽判別部26に送られる。真偽判別部26は、総合処理部25から得られる処理・演算結果を基に当該紙葉類10の真偽を判別する。
次に、このような構成において、図5に示すフローチャートを参照して第1の実施の形態に係る処理の流れについて説明する。
図1に示した紙葉類10に対して透過信号取得部21から得られる透過光信号は、図3(a)に示すような透過画像とになり、この透過画像を透過入力画像pt(x,y)とする。透過信号処理部23では、図3(a)に示すように、この透過入力画像pt(x,y)に対して、あらかじめ真正な紙葉類から得られる赤外励起蛍光体インクによる印刷部13があると期待される領域Eと、赤外励起蛍光体インクによる印刷部13がないと期待される領域Fをそれぞれ設定するものとする。
図3(a)からわかるように、透過入力画像pt(x,y)は、赤外吸収がある印刷部12と赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13の部分が暗くなり、赤外吸収がない印刷部11とそれ以外の無地の部分は明るくなる。
また、図1に示した紙葉類10に対して反射信号取得部22から得られる反射光信号は、図4(a)に示すような反射画像とになり、この反射画像を反射入力画像pr(x,y)とする。反射信号処理部24では、図4(a)に示すように、この反射入力画像pr(x,y)に対して、あらかじめ真正な紙葉類から得られる赤外励起蛍光体インクによる印刷部13があると期待される領域Eと、赤外励起蛍光体インクによる印刷部13がないと期待される領域Fをそれぞれ設定するものとする。
図4(a)からわかるように、反射入力画像pr(x,y)は、赤外吸収がある印刷部12の部分のみが暗くなり、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13、赤外吸収がない印刷部11およびそれ以外の無地の部分は明るくなる。
まず、透過信号処理部23、反射信号処理部24は、透過入力画像pt(x,y)、反射入力画像pr(x,y)について、下記数1に示す演算を行なうことにより、領域Eおよび領域Fの明るさの透過積分値ITE、ITF、反射積分値IRE、IRFをそれぞれ求める(ステップS1,S2)。
Figure 0004828880
次に、透過信号処理部23、反射信号処理部24は、下記数2に示す演算を行なうことにより、透過入力画像pt(x,y)、反射入力画像pr(x,y)を、真正な紙葉類からあらかじめ得られる透過2値化スライスレベルθtBIN、反射2値化スライスレベルθrBINに対して2値化することにより、図3(b)に示す透過2値化画像bt(x,y)、図4(b)に示す反射2値化画像br(x,y)に変換する(ステップS3,S4)。
Figure 0004828880
透過2値化画像bt(x,y)は、図3(b)に示すように、赤外吸収がある印刷部12と赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13が暗状態(1レベル)となり、赤外吸収がない印刷部11とそれ以外の無地の部分は明状態(0レベル)となる。
反射2値化画像br(x,y)は、図4(b)に示すように、赤外吸収がある印刷部12の部分のみが暗状態(1レベル)となり、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13、赤外吸収がない印刷部11およびそれ以外の無地の部分は明状態(0レベル)となる。
次に、総合処理部25は、まず、得られた2値化画像bt(x,y)およびbr(x,y)に対して、下記数3に示す排他的論理和の演算を行なうことにより、図6に示すような赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に変換する(ステップS5)。
Figure 0004828880
上記演算により、図3(b)に示す透過2値化画像bt(x,y)と図4(b)に示す反射2値化画像br(x,y)で差異のある赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13のみが、図6に示すように抽出され(1レベル)、それ以外の部分は抽出されない(0レベル)。
次に、総合処理部25は、先に得られた各積分値ITE、ITF、IRE、IRFから、下記数4に示す演算を行なうことにより、比較値(ITF−ITE)、(ITF/ITE)、(IRF−IRE)、(IRF/IRE)、(IRE−ITE)、(IRE/ITE)をそれぞれ求める(ステップS6)。
Figure 0004828880
次に、総合処理部25は、下記数5に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS5で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、明るさ重心G(Xg、Yg)を求める(ステップS7)。
Figure 0004828880
次に、総合処理部25は、下記数6に示す演算を行なうことにより、ステップS5で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、暗画素数(赤外励起蛍光体インク印刷部の画素数(面積))Aを計数する(ステップS8)。
Figure 0004828880
次に、総合処理部25は、下記数7に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS5で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、射影パターンPy(x)、Px(y)をそれぞれ求める(ステップS9)。
Figure 0004828880
次に、総合処理部25は、下記数8に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS9で求めた射影パターンPy(x)、Px(y)に対して、それぞれX方向長さLx、Y方向長さLyを算出する(ステップS10)。
Figure 0004828880
次に、総合処理部25は、あらかじめ透過光信号の真正な参照パターン(基準画像)r(x,y)を準備しておき、下記数9に示す演算式に基づき、赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)とのパターンマッチング処理を行なうことにより、類似度Sを算出する(ステップS11)。
Figure 0004828880
次に、真偽判別部26は、透過信号処理部23、反射信号処理部24および総合処理部25で得られた種々の特徴量、すなわち、たとえば、明るさの積分値ITE、ITF、IRE、IRF、各積分値の比較値(ITF−ITE)、(ITF/ITE)、(IRF−IRE)、(IRF/IRE)、(IRE−ITE)、(IRE/ITE)、明るさ重心G(Xg、Yg)、赤外励起蛍光体インク印刷部の画素数(面積)A、X方向長さLx、Y方向長さLy、および、類似度Sに対して、それぞれ真正なデータに基づきあらかじめ求められた同特徴の基準値との比較照合を行なうことにより、適正性を判定し、最終的な当該紙葉類10に対する真偽判別を行なう。
次に、第2の実施の形態について説明する。
赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有する紙葉類が有価証券の場合、図1に示される赤外励起蛍光体インク印刷部を含む各印刷部の図柄が決まっている場合があり、それらを限定的に検査する場合には、より簡素な構成で実現可能である。また、本装置が複数の種類の異なる判別装置で構成され、それぞれが相補的に機能する判別システムの中の1ユニットとして動作する場合には、同様により簡素な構成で実現可能である。このような場合に適用されるのが第2の実施の形態である。
図8は、第2の実施の形態に係る紙葉類の真偽判別装置の構成を概略的に示すものである。第2の実施の形態の第1の実施の形態(図2)と異なる点は、反射信号取得部22、反射信号処理部24および総合処理部25が削除された点にあり、それ以外の部分は第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
次に、このような構成において、図9に示すフローチャートを参照して第2の実施の形態に係る処理の流れについて説明する。
図1に示した紙葉類10に対して透過信号取得部21から得られる透過光信号は図3(a)に示すような透過画像とになり、この透過画像を透過入力画像p(x,y)とする。透過信号処理部23では、図3(a)に示すように、この透過入力画像p(x,y)に対して、あらかじめ真正な紙葉類から得られる赤外励起蛍光体インクによる印刷部13があると期待される領域Eと、赤外励起蛍光体インクによる印刷部13がないと期待される領域Fをそれぞれ設定するものとする。
まず、透過信号処理部23は、透過入力画像p(x,y)について、前記数1に示す演算を行なうことにより、領域Eおよび領域Fの明るさの透過積分値I、Iをそれぞれ求める(ステップS21)。
次に、透過信号処理部23は、ステップS21で得られた各積分値I、Iから、下記数10に示す演算を行なうことにより、比較値(I−I)、(I/I)をそれぞれ求める(ステップS22)。
Figure 0004828880
次に、透過信号処理部23は、前記数2に示す演算を行なうことにより、透過入力画像p(x,y)を、真正な紙葉類からあらかじめ得られる透過2値化スライスレベルθBINに対して2値化することにより、図3(b)に示す透過2値化画像b(x,y)に変換する(ステップS23)。
透過2値化画像b(x,y)は、図3(b)に示すように、赤外吸収がある印刷部12と赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13が暗状態(1レベル)となり、赤外吸収がない印刷部11とそれ以外の無地の部分は明状態(0レベル)となる。
次に、透過信号処理部23は、紙葉類10の図柄が一定であるため、赤外励起蛍光体インク印刷部があると期待される領域が既知であるので、それに基づくマスクパターンをあらかじめ用意しておき、ステップS23で選られた透過2値化画像b(x,y)に対してマスクすることで、赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)を生成する(ステップS24)。
次に、透過信号処理部23は、前記数5に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS24で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、明るさ重心G(Xg、Yg)を求める(ステップS25)。
次に、透過信号処理部23は、前記数6に示す演算を行なうことにより、ステップS24で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、明画素数(赤外励起蛍光体インク印刷部の画素数(面積))Aを計数する(ステップS26)。
次に、透過信号処理部23は、前記数7に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS24で得られた赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)に対して、射影パターンPy(x)、Px(y)をそれぞれ求める(ステップS27)。
次に、透過信号処理部23は、前記数8に示す演算を行なうことにより、図7に示すように、ステップS27で求めた射影パターンPy(x)、Px(y)に対して、それぞれX方向長さLx、Y方向長さLyを算出する(ステップS28)。
次に、透過信号処理部23は、あらかじめ透過光信号の真正な参照パターン(基準画像)r(x,y)を準備しておき、前記数9に示す演算式に基づき、赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像pl(x,y)とのパターンマッチング処理を行なうことにより、類似度Sを算出する(ステップS29)。
次に、真偽判別部26は、透過信号処理部23で得られた種々の特徴量、すなわち、たとえば、明るさの積分値I、I、各積分値の比較値(I−I)、(I/I)、明るさ重心G(Xg、Yg)、赤外励起蛍光体インク印刷部の画素数(面積)A、X方向長さLx、Y方向長さLy、および、類似度Sに対して、それぞれ真正なデータに基づきあらかじめ求められた同特徴の基準値との比較照合を行なうことにより、適正性を判定し、最終的な当該紙葉類10に対する真偽判別を行なう。
このように、上記実施の形態においては、赤外領域に感度を有する透過光学系、あるいは、透過光学系と反射光学系との組合わせの光学手段を構成し、得られる紙葉類の透過光信号あるいは反射光信号に対して、光量、パターンの違いを検出することにより、赤外励起蛍光体インク特徴の有無を判断し、紙葉類の真偽判別を行なうものである。これにより、赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有した紙葉類に対して、赤外励起蛍光体インクの赤外光学特性を捉えて、簡易な構成で紙葉類を精度よく真偽判別することが可能となる。
なお、透過信号取得部21および反射信号取得部22は、読取位置Dで紙葉類10の赤外励起蛍光体インク印刷部13が通過する位置に配置される単一の受光素子で1次元信号を取得することとしてもよい。
また、搬送部30を持たずに、透過信号取得部21および反射信号取得部22を紙葉類10の全域あるいは一部の2次元の信号を取得できるエリアセンサ(カメラ)としてもよい。
また、前述した各特徴量抽出の処理は実施の一形態であり、この例により何ら限定されるものではなく、また、各演算式も説明のための一般式であり、この演算式により何ら限定されるものではない。
さらに、本発明は、単一で簡易的な紙葉類の真偽判別装置として使用しても、複数の真偽判別機能を有した大規模な真偽判別装置の相補的な一機能として使用してもよい。
本発明に係る赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有した有価証券などの紙葉類の一例を示す模式図。 本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類の真偽判別装置の構成を概略的に示す模式図。 図1の紙葉類に対する透過画像と透過2値化画像の一例を示す図。 図1の紙葉類に対する反射画像と反射2値化画像の一例を示す図。 第1の実施の形態に係る処理の流れについて説明するフローチャート。 赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像の一例を示す図。 図6の赤外励起蛍光体インク印刷部抽出画像に対する射影パターンの一例を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る紙葉類の真偽判別装置の構成を概略的に示す模式図。 第2の実施の形態に係る処理の流れについて説明するフローチャート。
符号の説明
10…紙葉類(有価証券)、11…赤外吸収がない印刷部、12…赤外吸収がある印刷部、13…赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部、30…搬送部(搬送手段)、D…読取位置、20…光源、21…透過信号取得部(第1の信号取得手段)、22…反射信号取得部(第2の信号取得手段)、23…透過信号処理部(第1の信号処理手段)、24…反射信号処理部(第2の信号処理手段)、25…総合処理部(総合処理手段)、26…真偽判別部(真偽判別手段)。

Claims (4)

  1. 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を照射する光源と、
    この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第1の信号取得手段と、
    この第1の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより透過光量および透過光パターンの特徴量を求める第1の処理手段と、
    前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第2の信号取得手段と、
    この第2の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより反射光量および反射光パターンの特徴量を求める第2の処理手段と、
    前記第1、第2の処理手段から得られる各特徴量を、あらかじめ真正なデータに基づき求められた同特徴量の基準値と比較照合することにより当該紙葉類の真偽を判別する判別手段と、
    を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。
  2. 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を含む光を照射する光源と、
    この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第1の信号取得手段と、
    この第1の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより透過光量および透過光パターンの特徴量を求める第1の処理手段と、
    前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第2の信号取得手段と、
    この第2の信号取得手段から得られる電気信号に基づき特徴量演算を行なうことにより反射光量および反射光パターンの特徴量を求める第2の処理手段と、
    前記第1、第2の処理手段から得られる各特徴量を、あらかじめ真正なデータに基づき求められた同特徴量の基準値と比較照合することにより当該紙葉類の真偽を判別する判別手段と、
    を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。
  3. 前記紙葉類を読取位置に順次搬送する搬送手段を有し、
    前記第1、第2の信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送に同期して電気信号を逐次取得することを特徴とする請求項または請求項記載の紙葉類の真偽判別装置。
  4. 前記第1、第2の信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送方向に対して直交方向にライン状に配設された複数の受光素子からなり、ラインごとの電気信号を前記紙葉類の搬送に同期して逐次取得することにより2次元の信号を得ることを特徴とする請求項項または請求項記載の紙葉類の真偽判別装置。
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