JP3825439B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents
ヒートポンプ給湯機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3825439B2 JP3825439B2 JP2003404907A JP2003404907A JP3825439B2 JP 3825439 B2 JP3825439 B2 JP 3825439B2 JP 2003404907 A JP2003404907 A JP 2003404907A JP 2003404907 A JP2003404907 A JP 2003404907A JP 3825439 B2 JP3825439 B2 JP 3825439B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- hot water
- refrigerant
- storage tank
- heat exchanger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
Description
そこで、貯湯タンクを備えた貯湯式のヒートポンプ式給湯機が開発されている。これは、燃焼による給湯機の問題を解決し、オール電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要とせず手軽に設置することができ、ヒートポンプ式であるため、入力に対する能力は3倍以上確保することが可能となるなど熱効率が良く、運転に際しては安価な深夜電力を用いて、貯湯タンクに高温の湯を貯めることが可能となり、ランニングコストも安価となるなどと言った特長を持ち、徐々に普及してきている。
このような給湯機として、例えば特許文献1に示されるヒートポンプ式給湯機がある。このヒートポンプ式給湯機は、図4に示すように、給湯サイクル51と冷媒サイクル52を備える。この給湯サイクル51は、底壁に設けられた給水口55と上壁に設けられた給湯口56を有する貯湯タンク53と、熱交換路54と、水循環用ポンプ57とを備え、熱交換路54と水循環用ポンプ57が、貯湯タンク53の取水口59と湯入口60とを連結する循環路58に介設されている。また、冷媒サイクル52は、圧縮機65と、熱交換路54を構成する水熱交換器66と、減圧機構67と、空気熱交換器68とを順に冷媒通路69で接続して構成する冷媒循環回路を備える。更に、給湯サイクル51と冷媒サイクル52は、室外側に配設されている連絡配管62,63にて連結される。そして、給水口55から給水し、水循環用ポンプ57にて循環路58に流出させた低温水を水熱交換器66(即ち、水熱交換路54)で沸き上げ、給湯口56から出湯する構成となっている。
上記ヒートポンプ式給湯機の冷媒サイクルの部分をユニット化した一例として、図5、図6に示すようなヒートポンプユニットがある。このヒートポンプユニットでは、圧縮機103と水−冷媒熱交換器104と蒸発器である空気熱交換器105とが冷媒循環用配管(図示せず)にて順次接続されている。そして、ユニット装置の底面を支持する基板113の上部が、騒音防止用の遮音板114によって区画され、一方の区画には縦置き形の圧縮機103が搭載され、他方の区画である送風回路内には、送風ファン115と、送風ファン115の背面に位置する空気熱交換器105と、送風ファン115の下に位置する水−冷媒熱交換器104とが搭載されている。
また、例えば特許文献2には、横置き形圧縮機を送風ファンの下方に設置し、室外ユニットの外郭を構成する外箱の間に収納することにより、コンパクト化を図る空気調和機が開示されている。
一方、図5、図6のヒートポンプユニットでは、基板上部を遮音板によって区画し、一方に圧縮機を搭載し、他方に送風ファンと空気熱交換器と水−冷媒熱交換器を搭載しているために、横に長い形状となり、設置スペースが必要となる。さらに、ヒートポンプ能力を高めるために空気熱交換器の面積を大きくしようとすると、横幅が大きくなり、設置スペースがさらに必要となるという面を持っていた。
加えて、水−冷媒熱交換器、送風ファン及び空気熱交換器が外部に、圧縮機が内部にあるために、その間をつなぐ冷媒配管を防水することが必要となり、コストアップに繋がっていた。その上、上記のような高重量となるために、施工上も住宅、マンションそのものが耐荷重性に優れたものとしなくてはならず、そのため建築費が高くなる、複雑となるなど、設置性、施工性、コスト性の面で課題を有していた。
また、特許文献2に示される室外ユニットの横置き形圧縮機は汎用的でなく、コストアップに繋がっていた。
さらに、貯湯タンク内の湯量が限られるため、人が多く集まった際などには使用湯量が多くなり、貯湯タンク内の湯量がなくなってしまう場合があり、その際には再度沸き上げを行うことが必要となるが、元来深夜電力を用いて、小能力で長時間かけて湯を貯めるという商品であるために、貯湯するまでに相当長い時間を要すること、さらに、昼間の電力を用いて運転を行うため、深夜電力利用のメリットがなくなり、電気代が多くかかることなど、使い勝手に課題があった。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のヒートポンプ給湯機において、前記蒸発器を前記水−冷媒熱交換器の上方に中間基板を介して配設したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯機において、前記圧縮機を縦置き形としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機において、前記水−冷媒熱交換器で暖められた前記水道水は、前記貯湯タンクに給湯されると共に、前記貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水するように構成したことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機において、前記冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする。
特に、貯湯タンクを備え、この貯湯タンクを右方に配し、圧縮機、水−冷媒熱交換器、水ポンプを左方に配することにより、内部空間が有効に使え、本体寸法を大きくしなくても、貯湯タンクの容量を大きくすることが可能となる。
さらに、ヒートポンプ能力を高め、貯湯タンクを介さないで、ヒートポンプ単独の運転で給湯運転をするために、蒸発器である空気熱交換器の面積を大きくするために上方へ延伸しても、設置面積はまったく変わらないようにすることができ、その分高さ方向に貯湯タンクの容量を増すことができ、設置自由度を向上させつつ、使用性を向上させることが可能となる。
さらに、圧縮機、水−冷媒熱交換器と配置上の干渉のない貯湯タンクは、本体ユニット後方が外方へ張り出すように配設していることにより、本体設置必要スペースに影響が出ない範囲で、貯湯タンクを極力大きくすることができ、低温時にも速湯性を確保することが可能となる。
加えて、圧縮機と水−冷媒熱交換器を同一区画内に配することができ、防水関連の部品が不要となると共に、配管長を短くすることも可能となリ、配管経路での熱ロスを減じ、効率向上を図ると共に、コスト面でも低下させることが可能となる。これにより、瞬間湯沸かしの性能を向上させ、広い能力幅と、優れた制御性を有する、瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機を安価に提供することが可能となる効果を奏する。
また、一体型の本体ユニットに収納することにより、防水性を確保することができ、安全性に優れた製品とすることができるとともに、運転立ち上がり当初は貯湯タンクから給湯し、圧縮機が最適運転周波数になった後には、ダイレクトに給湯するという瞬間湯沸し型のヒートポンプ給湯機とすることが可能となる。
また、貯湯タンクを本体ユニットの一方の側方に配し、圧縮機と水−冷媒熱交換器とを本体ユニットの他方の側方に配したことにより、ユニット内部空間を有効に活用することができ、ユニット寸法を大きくしなくても大容量の貯湯タンクを設置することができる。
また、水−冷媒熱交換器や圧縮機を送風ファンの下方に配したことにより、本体ユニットの横幅を狭くすることが可能となり、設置面積を大きく減ずることができるため、コンパクトで、設置自由度が大きく向上するヒートポンプ給湯機を提供することができるとともに、同じ空間内で圧縮機と水−冷媒熱交換器とを最短距離で繋ぐことが可能であり、配管ロスを軽減することにより、熱効率を高く維持することができる。
また、騒音源、振動源である圧縮機や水ポンプを近い位置に配設することで、どちらにも共通の防音、防振対策を同時に行うことが可能となり、防音、防振へかかる材料費の合理化ができ、機器のコストダウンにつながる。
また、膨らみ部を利用して貯湯タンクを本体ユニット後方へ張り出すように配設して貯湯タンク前方を空けることにより、この空けた部分に給湯回路部品を配設して本体の薄型化を実現することができ、施工性、設置性の大幅な向上を図ることが可能となる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるヒートポンプ給湯機おいて、蒸発器を水−冷媒熱交換器の上方に中間基板を介して配設したものである。本実施の形態によれば、中間基板を介して、水−冷媒熱交換器を蒸発器の下方に配したことにより、水−冷媒熱交換器の大きさを本体奥行き寸法の全てを用いて大きく構成することが可能となり、ヒートポンプ性能の向上を図ることができる。これにより、ヒートポンプの立ち上がりの悪さを補い、速湯性を高めることが可能となるとともに、COPの向上を図り、電気代によるランニングコストの低減、地球環境への負荷の低減を図ることが可能となる。
本発明の第3の実施の形態は、第1または第2の実施の形態によるヒートポンプ給湯機おいて、圧縮機を縦置き形としたものである。本実施の形態によれば、圧縮機を汎用的な縦置き形とすることにより、コストダウンを実現することができる。また、縦置き形の圧縮機であることにより、冷媒中のオイル量を減ずることも可能となり、冷媒中にオイルが混じったことによる、ヒートポンプ能力の低下を防ぐことが可能となり、能力確保ができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態によるヒートポンプ給湯機おいて、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、貯湯タンクに給湯されると共に、貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水するように構成したものである。本実施の形態によれば、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、貯湯タンクに給湯することができるとともに、一方で貯湯タンクを介さずに蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水されるので、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒートポンプ給湯機を提供することができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4の実施の形態によるヒートポンプ給湯機おいて、冷媒として炭酸ガスを用いたものである。本実施の形態によれば、高温給湯の際の熱効率を高めると共に、冷媒が外部に漏れても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しく、リサイクル性にも優れたヒートポンプ給湯機とすることができる。
本実施例のヒートポンプ給湯機は、本体ユニット1に冷媒循環回路と給湯回路とを一体に収納して構成される。この冷媒循環回路は、本体ユニット1内部に配設された縦置き形の圧縮機2と、放熱器3と、例えば電動膨張弁から成る減圧手段4と、L字形状の空気熱交換器から成る蒸発器5とが冷媒配管6で接続されて構成されている。また、蒸発器5に風を当て、蒸発能力を高めるための送風ファン7が設けられている。
一方、給湯回路は、放熱器3と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器8(例えば、放熱器3と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)と、水−冷媒熱交換器8にて得た温水を貯める貯湯タンク9と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8に水道水を入水する入水管10と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8から温水を蛇口32や風呂33の給湯端末に給湯する給湯管11と、貯湯タンク9内の低温の水を送水する水ポンプ12とから構成されている。
タンク入水管19は、入水管10から水道水を貯湯タンク9に送る配管であり、途中にタンク入水逆止弁20が設けられている。水道水供給管21は、入水管10から水−冷媒熱交換器8に水道水を直接供給する配管であり、この水道水給水管21に逆止弁22が設けられている。熱交給水管23は、貯湯タンク9から水−冷媒熱交換器8に、水ポンプ12の運転により、貯湯タンク9内の下方に貯まった低温水を送る配管であり、貯湯管24は、水−冷媒熱交換器8で暖めた水道水を貯湯タンク9や元混合弁27に送る配管であり、貯湯タンク側配管24aの途中には貯湯電磁弁25が、また元混合弁側配管24bの途中には逆止弁A28が設けられている。
また、タンク給湯管26は、貯湯タンク9から高温水(通常は60℃〜90℃)を元混合弁27へ給湯する配管であり、元混合弁27は、貯湯管24(元混合弁側配管24b)とタンク給湯管26とから来る温水や水を混合させる弁であり、逆止弁A28は、元混合弁27手前に設けられた弁である。また、先混合弁29は、元混合弁27を通過した温水と、入水管10から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得る弁であり、先混合弁29と入水管10の間には逆流防止の逆止弁B30が設けられている。そして、先混合弁29にて最適温度となった温水が、注湯管31及び給湯管11を介して、蛇口32や風呂33に注湯される。
また、入水流量計34は入水流量を測定する計器であり、給湯流量計35は給湯流量を測定する計器である。排出弁36は、寒冷地等にて長期間使用しない場合に、凍結防止等でタンク内の水を抜くために用いる弁であり、制御弁37は入水流量を制御する弁である。そして、制御装置38は、冷媒循環回路の高圧側の冷媒温度を検出し、その温度の高低から冷媒循環回路の立ち上がり状態を判定し、元混合弁27や先混合弁29の開度を制御する手段である。
図2は、図1に示すヒートポンプ給湯機の正面内観図であり、本体ユニット1を鉛直に切断し、前方から見た透視図である。
本体ユニット1内には、縦置き形の圧縮機2と、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)と、蒸発器5と、送風ファン7と、水ポンプ12とが、左方(即ち、本体ユニット1の一方の側方)に配されている。また、圧縮機2、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)及び水ポンプ12は、送風ファン7の下方に配されている。また、圧縮機2の側方に水ポンプ12を配して、圧縮機2と放熱器3(水−冷媒熱交換器8)とを近づけて配した構成としている。
さらに、貯湯タンク9は、蒸発器5や、圧縮機2の右方(即ち、本体ユニット1の他方の側方)に配設されている。そして、入水管10と給湯管11は、貯湯タンク9の前方に配されている。
図3(c)は、下方のX−X矢視で切断した透視図であり、圧縮機2、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)等を示している。貯湯タンク9は、基板13上に載置されているが、本体ユニット1後方に飛びださせており、その部分の外装部品は外側に膨らませた膨らみ部1aを設けている。放熱器3(水−冷媒熱交換器8)は、蜷局状に巻かれており、全高をできる限り低くしつつ、配管長を長くするようにしている。入水管10、給湯管11は、本体ユニット1の前方であり、貯湯タンク9の前方に配されており、ここで、施工時に配管接続が行われる。
図3(b)は、ほぼ中央のY−Y矢視で切断し、上方から見た透視図であり、縦置き形の圧縮機2、蒸発器5、水ポンプ12等が示されている。蒸発器5、水ポンプ12は、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)の上方に配された中間基板14上に載置されている。中間基板14は、例えば板金製であり、縦置き形の圧縮機2を上方に延伸するために、その右前方部分に切り欠き部14aを有している。
また、蒸発器5はL字形状となっており、貯湯タンク9の近傍まで伸ばしている。中間基板14には水抜き穴14bが設けられて、蒸発器5の凝縮水を排水処理するようになっている。そのため、中間基板14は、水抜き穴14bに向かって1度から2度の傾斜が付いており、本体ユニット1外部へ排水するようになっている。仕り切板15は、圧縮機2や水ポンプ12と、貯湯タンク9とを区画分けしている。
図3(a)は、本体ユニット1の上方のZ−Z矢視で切断し、上方から見た透視図である。中間基板14上に中間カバー16を取付け、その中間カバー16上に、取付け金具16aを取付ける。更に、取付け金具16aに送風モータ台16bを取付け、その送風モータ台16bに送風モータ17を取付け、その送風モータ17に送風ファン7を取付けている。送風ファン7を回転させて蒸発器5の蒸発能力と送風能力を高めるために、ベルマウス18が本体ユニット1に設けられている。
圧縮機2を運転すると、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)に送られ、水道水供給管21を通ってきた水道水と熱交換して放熱する。これにより、貯湯管24、元混合弁27に流れる水道水は高温に加熱される。放熱器3から流出する冷媒は、減圧手段4にて減圧膨張され、蒸発器5に送られ、送風ファン7にて送られた空気と熱交換して、蒸発器5を通過する間に、蒸発してガス化する。このガス化した冷媒は、再度圧縮機2に吸入され、再度圧縮される過程を繰り返し、徐々に加熱された水道水は、注湯管31、給湯管11、蛇口32を通り、風呂33に注湯される。
そして、冷媒循環回路は立ち上がりが遅く、速湯性に劣っているため、貯湯タンク9によってその立ち上がりの悪さを補っている。すなわち、冷媒循環回路が立ち上がり、所定の給湯温度となるまでの間は、高温に保たれた貯湯タンク9からタンク給湯管26を通過してきた温水と、まだ立ち上がっていない水−冷媒熱交換器8を通過してきた水(徐々に温度が上がり高温となる水)とを、元混合弁27で混合し、さらに先混合弁29で入水管10を通ってきた水道水と混合して、所定の給湯を行う。
次に冷媒循環回路が立ち上がってくると、元混合弁27の開度を調整し、貯湯タンク9からの高温の温水と、水−冷媒熱交換器8からの温水を適温に混合し、先混合弁29に送り、さらに先混合弁29で入水管10を通ってきた水道水と混合して給湯する。
最終的には、貯湯タンク9からタンク給湯管26を通過してきた温水は用いず、水道水供給管21を通ってきた水道水を冷媒循環回路の水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水と、入水管10を通ってきた水道水とを、先混合弁29で混合し、所定の給湯を行う。即ち、制御装置38によって、冷媒循環回路の立ち上がり状態を把握し、元混合弁27や先混合弁29の開度を調整し、所定温度の温水を給湯端末に供給する制御が行われる。
また、使用者が、蛇口32を閉じるか、あるいは風呂33に適量のお湯が溜まって給湯する必要がなくなると、水ポンプ12を駆動させ、貯湯電磁弁25を開き、次回の給湯運転のために、貯湯タンク9に高温の温水を貯湯する貯湯運転が行われる。
また、本実施例では、圧縮機2、水−冷媒熱交換器3、貯湯タンク9などを、一体型の本体ユニット1に収納した構成としている。一体化することによって、配管等の防水対策が不要となり、低コストや安全性に優れた製品とすることができる。
また、図2及び図3で示しているように、貯湯タンク9を本体ユニット1の右方に配し、圧縮機2、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)及び水ポンプ12を左方に配した構成としている。これによって、本体ユニット1の上下左右寸法を目一杯活用することができるために、貯湯タンク9の大きさを可能な範囲で大きくすることができる。換言すれば、本体ユニット1の寸法を大きくしなくても、大容量の貯湯タンク9を設置することができる。従って、コンパクトで且つ給湯性の良いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
なお、従来の貯湯式のヒートポンプ給湯機よりは小さくできるが、気温が低く冷媒循環回路の立ち上がりが遅い場合などには、貯湯タンク9から給湯する時間が長くなったり、湯切れを起こしたりするので、これを回避するためには、貯湯タンク9は大きい方が望ましい。それに対して、本実施例であれば、圧縮機2、水−冷媒熱交換器9、水ポンプ12を一方(左方)に配し、他方(右方)の貯湯タンク9とは離れた位置に配していることにより、本体ユニット1の内法寸法を最大限活用して、大きな貯湯タンク9を設置できるのである。
また、本実施例では、蒸発器5を水−冷媒熱交換器8の上方に中間基板14を介して配設した構成としている。この構成により、本体ユニット1の奥行き寸法に合わせて、水−冷媒熱交換器8(放熱器3)の寸法を目一杯に大きくすることができる。従って、水−冷媒熱交換器8(放熱器3)の熱交換面積が増えてヒートポンプ性能の向上を図ることができる。
また、本実施例では、圧縮機2の側方に水−冷媒熱交換器8に水を送る水ポンプ12を配設した構成としている。この構成により、本体ユニット1の騒音源や震動源は、圧縮機2、送風ファン7及び水ポンプ12であるが、その部位を纏めることができ、その部位に共通の防音対策を施すことが可能となる。例えば、圧縮機2と水ポンプ12の前方の本体ユニット1内側に防音材を貼ることや、送風ファン7を固定している送風モータ台16bや中間カバー16に、防振鋼鈑を用いることなどして、振動を抑えるといった際に、共用部品として対応することが可能となる。これにより、低騒音、低振動への部品材料コストを大幅に低減することができ、機器のコストダウンに結びつけることが可能となる。
さらに、本実施例では、仕切り板15で、貯湯タンク9と圧縮機2、水ポンプ12を区分けしていることにより、高温となる貯湯タンクから遮熱した状態で圧縮機2、水ポンプ12を配設でき、貯湯タンク9から受熱し、さらに自己発熱も加わり、温度が異常に上昇することを防ぐことができ、機器の信頼性を向上させることが可能となる。
また、本実施例では、冷媒として炭酸ガスを用いたヒートポンプ給湯機としている。これにより冷媒循環回路は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界冷媒循環回路であり、臨界圧力以上に昇圧された冷媒により冷媒−水熱交換器の水流路の流水を加熱する構成となり、冷媒−水熱交換器の放熱器を流れる冷媒は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、冷媒−水熱交換器の水流路の流水により熱を奪われて温度が低下しても凝縮することがなく、冷媒−水熱交換器全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。加えて、炭酸ガスであるので、万一冷媒が外部に漏れたとしても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しいヒートポンプ給湯機とすることができる。
1a 膨らみ部
2 圧縮機
3 放熱器
4 減圧手段
5 蒸発器
6 冷媒配管
7 送風ファン
8 水−冷媒熱交換器
9 貯湯タンク
10 入水管
11 給湯管
12 水ポンプ
14 中間基板
32 蛇口
38 制御装置
Claims (5)
- 圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒循環回路と、前記蒸発器に送風する送風ファンと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する略円筒形の貯湯タンクと、前記水−冷媒熱交換器に送水する水ポンプと、前記水−冷媒熱交換器、前記貯湯タンク、前記水ポンプ、温水を給湯端末に給湯する給湯管、水道水を前記貯湯タンクまたは前記水−冷媒熱交換器に入水する入水管から構成される給湯回路と、前記冷媒循環回路と前記給湯回路とを一体に収納した本体ユニットとを備え、前記蒸発器、前記圧縮機、前記送風ファン、前記水−冷媒熱交換器、前記水ポンプを前記本体ユニットの一方の側方に配し、前記貯湯タンクを前記本体ユニットの他方の側方に配するとともに、前記圧縮機、前記水−冷媒熱交換器、前記水ポンプを、前記送風ファンの下方で、かつ、近接させ配設し、前記本体ユニットの後方に、前記貯湯タンクが外方へ張り出して配設するための膨らみ部を設け、前記貯湯タンクの前方に前記入水管と前記給湯管を配設したことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
- 前記蒸発器を前記水−冷媒熱交換器の上方に中間基板を介して配設したことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ給湯機。
- 前記圧縮機を縦置き型としたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯機。
- 前記水−冷媒熱交換器で暖められた前記水道水は、前記貯湯タンクに給湯されると共に、前記貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
- 前記冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003404907A JP3825439B2 (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | ヒートポンプ給湯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003404907A JP3825439B2 (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | ヒートポンプ給湯機 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006156837A Division JP4045354B2 (ja) | 2006-06-06 | 2006-06-06 | ヒートポンプ給湯機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005164158A JP2005164158A (ja) | 2005-06-23 |
JP3825439B2 true JP3825439B2 (ja) | 2006-09-27 |
Family
ID=34727779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003404907A Expired - Fee Related JP3825439B2 (ja) | 2003-12-03 | 2003-12-03 | ヒートポンプ給湯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3825439B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104048403A (zh) * | 2013-03-11 | 2014-09-17 | 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 | 一种分体式暖风热泵热水器 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007155257A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ヒートポンプ給湯機 |
JP4907973B2 (ja) * | 2005-12-08 | 2012-04-04 | パナソニック株式会社 | ヒートポンプ給湯機 |
JP2007192461A (ja) * | 2006-01-19 | 2007-08-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ヒートポンプ式給湯機 |
JP4904856B2 (ja) * | 2006-03-10 | 2012-03-28 | パナソニック株式会社 | ヒートポンプ式給湯機 |
JP5029306B2 (ja) * | 2007-11-19 | 2012-09-19 | パナソニック株式会社 | ヒートポンプ給湯機 |
JP2009180488A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-13 | Daikin Ind Ltd | ヒートポンプ式給湯機 |
KR101604322B1 (ko) * | 2011-12-22 | 2016-03-17 | 가부시키가이샤 니혼 이토믹 | 히트 펌프식 열원기 |
-
2003
- 2003-12-03 JP JP2003404907A patent/JP3825439B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104048403A (zh) * | 2013-03-11 | 2014-09-17 | 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 | 一种分体式暖风热泵热水器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005164158A (ja) | 2005-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2006030903A1 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4349312B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP5082536B2 (ja) | ヒートポンプ給湯装置 | |
WO2007004460A1 (ja) | ヒートポンプ式給湯装置 | |
JP3825439B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4045354B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2007192461A (ja) | ヒートポンプ式給湯機 | |
US6457653B1 (en) | Blowerless air conditioning system | |
JP3772894B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2007155257A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2006234350A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2006046817A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4228976B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2006200777A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2008224070A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4110843B2 (ja) | 空気調和装置、空気調和装置据付方法 | |
JP4301210B2 (ja) | ヒートポンプ給湯装置 | |
JP4899510B2 (ja) | ヒートポンプ式給湯装置 | |
JP4274103B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4396544B2 (ja) | ヒ−トポンプ給湯機 | |
JP4124172B2 (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP2005226858A (ja) | ヒートポンプ式給湯機 | |
JP2010007934A (ja) | ヒートポンプ給湯機 | |
JP4274109B2 (ja) | ヒ−トポンプ給湯機 | |
WO2019167136A1 (ja) | ヒートポンプ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20051130 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20051206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060331 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060502 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060526 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060605 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060620 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060629 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140707 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |