JP4396544B2 - ヒ−トポンプ給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒ−トポンプ方式の給湯機に関するものである。
従来、給湯機としては、ガスや石油を燃料として用い、その燃焼熱で水道水を加熱する給湯機が使用されてきた。これらは、速湯性に優れているという利点がある半面、ガス、石油といった燃料が必要でその供給が不可欠であること、燃焼後の排気ガスが大気に放出され大気汚染を招くこと、燃焼させるので不安全性を常に内在していること、燃焼時の音が大きいことなどの課題があった。特に近年増えている、エネルギ−源を全て電気で行うというオ−ル電化の住宅やマンションでは、燃料を供給する方法がないため、使用できないケ−スも増えてきているのが現状である。
そこで、貯湯タンクを備えた貯湯式のヒ−トポンプ式給湯機が開発されている。これは、燃焼による給湯機の問題を解決し、オ−ル電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要としないで手軽に設置することができ、ヒ−トポンプ式であるため、入力に対する能力は3倍以上確保することが可能となるなど熱効率が良く、運転に際しては安価な深夜電力を用いて、貯湯タンクに高温の湯を貯めることが可能となり、ランニングコストも安価となるなどと言う特長を持ち、徐々に普及してきている。
このような給湯機として、例えば、以下に示されるヒ−トポンプ式給湯機がある。このヒ−トポンプ式給湯機は、図4に示すように、給湯サイクル71と冷媒サイクル72を備え、それぞれ別の本体ユニットである。給湯サイクル71を含む貯湯ユニットと冷媒サイクル72を含むヒ−トポンプユニットの二箱に入れられている。この給湯サイクル71は、底壁に設けられた給水口73と上壁に設けられた給湯口74を有する貯湯タンク75と、水熱交換路76と、水循環用ポンプ77とを備え、水熱交換路76と水循環用ポンプ77が、貯湯タンク75の取水口78と湯入口79とを連結する循環路80に介設されている。また、冷媒サイクル72は、圧縮機81と、熱交換路76を構成する水熱交換器82と、減圧機構83と、空気熱交換器として蒸発器84とを順に冷媒通路85で接続して構成する冷媒サイクルを備える。更に、給湯サイクル71と冷媒サイクル72は、室外側に配設されている連絡配管86,87にて連結される。そして、給水口73から給水し、水循環用ポンプ77にて循環路78に流出させた低温水を水熱交換器82(即ち、水熱交換路76)で沸き上げ、給湯口74から出湯する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このヒ−トポンプ給湯機は、夜間の安価な電力を利用してエネルギ−効率の良い冷媒サイクル(ヒ−トポンプ回路)72を運転し、貯湯タンク75内の水を水順間ポンプ77で循環させながら水熱交換器82で所定の湯温になるまで温め、所定の湯温に達したことを検知して、冷媒サイクル72の運転を停止するようにしている。通常給湯口74で湯を使用する際には、貯湯タンク75内の湯温より低温の水道水と混合して、使用者の所望する適切な温度にして、温水を供給することになるので、貯湯タンク75に貯湯する湯の温度はできるだけ高くする方が良く、それにより温度を下げるために加える水道水の量を多くして、貯湯タンク75から取り出す湯の量を少なくするようにして、湯切れなどの不具合が生じにくいようにしている。
上記ヒ−トポンプ給湯機の冷媒サイクルを含むヒ−トポンプユニットの一例として、図5に示すようなヒ−トポンプユニットがある。このヒ−トポンプユニットでは、圧縮機101と水−冷媒熱交換器102と蒸発器である空気熱交換器103とが冷媒循環用配管(図示せず)にて順次接続されている。そして、ユニット装置の底面を支持する基板104の上部が、騒音防止用の遮音板105によって区画され、一方の区画には縦置き形の圧縮機101が搭載され、他方の区画である送風回路内には、送風ファン106と、送風ファン106の背面に位置する空気熱交換器からなる蒸発器である空気熱交換器103と、送風ファン106の下に位置する水−冷媒熱交換器102とが搭載されている。
また、ヒ−トポンプユニットと貯湯ユニットを一体型としたものも考案されており、例えば、以下に示されるヒ−トポンプ給湯機がある。これは給湯サイクルと冷媒サイクルを一つの箱体内に収納したものであり、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒サイクルと、貯湯タンク、この貯湯タンクの水を循環させる水循環ポンプ、前記水循環ポンプで循環される水を前記放熱器と熱交換させる水−冷媒熱交換器と、前記貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクから給湯する給湯管を備え、前記給水管を前記貯湯タンクの入口側と前記水熱交換器の入口側とに分岐して接続し、前記給湯管を前記貯湯タンクの出口側と前記水熱交換器の出口側とに分岐して接続し、前記貯湯タンクからの給湯と前記水熱交換器からの給湯とを切換える弁を設け、前記水熱交換器及び前記凝縮器からなる水−冷媒熱交換器を、螺旋状に巻いて円筒状に形成すると共に、前記貯湯タンクを囲むように設置し、前記冷媒サイクル及び前記給湯サイクルを一つの箱体内に収納したものである(例えば、特許文献2、非特許文献1参照)。
図6は、そのようなヒ−トポンプ給湯機の回路構成図を示している。
図6に示すヒ−トポンプ給湯機は、冷媒サイクルや給湯サイクルを全て一つのユニット内に収納した一体型で構成されており、冷媒サイクル110、給湯サイクル111、給水管112、給湯管113を備え、給水管112を貯湯タンク114の入口側と水−冷媒熱交換器115の出口側とに分岐して接続し、貯湯タンク114からの給湯と水−冷媒熱交換器115からの給湯とを切りかえる弁116、117を備え、水−冷媒熱交換器115を螺旋状に巻いて円筒状にするとともに、貯湯タンク114を囲むように設置し、冷媒サイクル110及び水循環回路111を一つの箱内に収納したものである。
そして、冷媒サイクル110には、圧縮機118、放熱器である水−冷媒熱交換器115、減圧手段119、蒸発器120が順次接続されて、閉回路が構成されている。
そして、その構成を元に商品化されたものに、図7に示すものがあり、冷媒サイクルと給湯サイクルを一つのユニット内に収納した一体型で構成されている。本体右方に貯湯タンク114を設け、本体左下方に冷媒サイクルとして圧縮機118が載置され、貯湯タンク114には、放熱器である水−冷媒熱交換器115が巻き付けられており、その水−冷媒熱交換器115の下方には、同じく貯湯タンク114に巻き付けられた風呂追炊き熱交換器121が設けられている。また、圧縮機118側方には減圧手段(図示せず)が設けられ、圧縮機118を囲むようにその周囲には、蒸発器120が設けられて、冷媒サイクル110を構成している。また、蒸発器120前方には送風ファン122が設けられている。貯湯タンク114の前方には、給湯サイクル111が設けられており、冷媒サイクルと給湯サイクルを全て一体の筐体内に収納した一体型のヒ−トポンプ給湯機として構成されている。
特開2003−222392号公報 特開2003−314892号公報 週刊エアコン流通人2003年5月15日号(VOL.24−No.896)
しかしながら、上記特許文献1の構成では、給湯サイクルと冷媒サイクルが分かれているので、それぞれが別個に必要であり、また、それぞれをユニット化した場合、それらのユニット寸法が大きく、かつ重量も重いために、設置場所が限られるという面があった。また、連絡配管を室外側に配設するので、凍結防水等が必要であり、施工性やコスト性に課題を有していた。
また、ファミリ−で使用する場合を想定するとその湯量は、370L以上が必要となり、貯湯タンクの容量一杯に湯を貯めた場合を考えると、その質量は、貯湯ユニット、ヒ−トポンプユニット合わせて420kgを超える重さになるので、設置場所の基礎工事、補強を行なって充分な強度を確保しなければならなかった。特にマンションのバルコニ−に設置しようとすれば、バルコニ−の耐荷重強度増さなくてはならず、マンションの建築費用が高くなることもあった。さらには、ヒ−トポンプ給湯機を顧客の設置場所に運搬する際にも2個のユニットを運搬しなければならず、その費用や手間を多く要するものであった。また、連絡配管を室外側に配設するので、凍結防水等が必要であり、施工性やコスト性に課題を有していた。
さらに、貯湯タンク内の湯量が限られるため、人が多く集まった際などには使用湯量が多くなり、貯湯タンク内の湯量がなくなってしまう場合があり、その際には再度沸き上げを行うことが必要となるが、元来深夜電力を用いて、小能力で長時間かけて湯を貯めるという商品であるために、貯湯するまでに相当長い時間を要すること、さらに、昼間の電力を用いて運転を行うため、深夜電力利用のメリットがなくなり、電気代が多くかかることなど、使い勝手に課題があった。
一方、図5のヒ−トポンプユニットでは、基板上部を遮音板によって区画し、一方に圧縮機を搭載し、他方に送風ファンと空気熱交換器と水−冷媒熱交換器を搭載しているために、横に長い形状となり、設置スペ−スが必要となる。さらに、ヒ−トポンプ能力を高めるために空気熱交換器の面積を大きくしようとすると、横幅が大きくなり、設置スペ−スがさらに必要となるという面を持っていた。
加えて、水−冷媒熱交換器、送風ファン及び空気熱交換器が外部に、圧縮機が内部にあるために、その間をつなぐ冷媒配管を防水することが必要となり、コストアップに繋がっていた。その上、上記のような高重量となるために、施工上も住宅、マンションそのものが耐荷重性に優れたものとしなくてはならず、そのため建築費が高くなる、複雑となるなど、設置性、施工性、コスト性の面で課題を有していた。
また、特許文献2、非特許文献1に示されるヒ−トポンプ給湯機は、冷媒サイクルや給湯サイクルを全て一つのユニット内に収納した一体型で構成されており、配管接続が少ないなど施工性は優れているが、ユニット自体が大きく重量も重いため、設置性が悪く搬送もし難いという課題があった。
また、冷媒サイクルの故障などの際に、本体ユニットを交換しようとしても、本体全てを搬送しなくてはならず、多大の費用が発生してしまうということがあった。特に、冷媒として炭酸ガスを用いた場合には、冷媒の圧力が臨界圧力以上で使用されるために、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して3倍以上の圧力が生じる。そのため、配管をロ−付け等の補修を行った場合は、確実な漏れ検査が必要不可欠となり、施工されている現地で修理を行うことは、困難であり、メ−カ−のサ−ビス部門へ持ちかえ
って修理を行うことが必要である。ところが、上記の様に、一体化された本体が大きく、かつ重いことはメンテナンス性の課題としてあった。
したがって本発明は、このような従来の課題を解決すものであり、水−冷媒熱交換器や蒸発器の収納性とメンテナンス性の向上を図ることができ、小型化を図りつつ能力向上を図ることができ、低コストで、使い勝手の良いヒ−トポンプ給湯機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のヒ−トポンプ給湯機は、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の温水と浴槽内の温水を熱交換する水−水熱交換器とを備え、前記冷媒サイクル、前記水−冷媒熱交換器、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を本体ユニットに収納し、前記水−冷媒熱交換器を、前記蒸発器の下方かつ機器内の略端部に配設するとともに、前記圧縮機を、前記水−冷媒熱交換器の側方かつ近傍で、前記水−冷媒熱交換器への出入口部の後方に配し、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を前記本体ユニットの一方の側方に配するとともに、前記圧縮機、前記水−冷媒熱交換器を前記本体ユニットの他方の側方に配したことを特徴とすることを特徴とするもので、本体内の水−冷媒熱交換器を蒸発器下方かつ機器端部に配し、圧縮機という容積的に大きなものを、水−冷媒熱交換器の側内方に配し、本体ユニット内部を有効に活用することができ、ユニットの横寸法を短くすることを可能とし、コンパクトなヒ−トポンプ給湯機とすることができる。また、圧縮機と水−冷媒熱交換器とを最短距離で繋ぐことを可能とし、配管ロスを軽減することにより、熱効率を高く維持することができる。また、水−冷媒熱交換器を交換する際において、圧縮機前方に水−冷媒熱交換器の出入口を設け、その部位を容易に外すことが可能となり、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、一体型の本体ユニットに冷媒サイクルと給湯サイクルを収納することにより防水性を確保して安全性に優れた製品とすることができる。また、冷媒配管、給湯配管をそれぞれ短距離で結ぶことが可能となり、熱交率が低下することを防止するとともに、防水性を確保することができ、安全性に優れた機器とすることが可能であると共に、防水に要する各部品を削減可能であり、機器の合理化、軽量化を図ることができる。
本発明によれば、水−冷媒熱交換器や蒸発器の収納性とメンテナンス性の向上を図ることができ、小型化を図りつつ能力向上を図ることができ、低コストで、使い勝手の良いヒ−トポンプ給湯機を提供できる。
本発明の第1の発明のヒ−トポンプ給湯機は、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の温水と浴槽内の温水を熱交換する水−水熱交換器とを備え、前記冷媒サイクル、前記水−冷媒熱交換器、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を本体ユニットに収納し、前記水−冷媒熱交換器を、前記蒸発器の下方かつ機器内の略端部に配設するとともに、前記圧縮機を、前記水−冷媒熱交換器の側方かつ近傍で、前記水−冷媒熱交換器への出入口部の後方に配し、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を前記本体ユニットの一方の側方に配するとともに、前記圧縮機、前記水−冷媒熱交換器を前記本体ユニットの他方の側方に配したことを特徴とすることを特徴とするもので、本体内の水−冷媒熱交換器を蒸発器下方かつ機器端部に配し、圧縮機という容積的に大きなものを、水−冷
媒熱交換器の側内方に配し、本体ユニット内部を有効に活用することができ、ユニットの横寸法を短くすることを可能とし、コンパクトなヒ−トポンプ給湯機とすることができる。また、圧縮機と水−冷媒熱交換器とを最短距離で繋ぐことを可能とし、配管ロスを軽減することにより、熱効率を高く維持することができる。また、水−冷媒熱交換器を交換する際において、圧縮機前方に水−冷媒熱交換器の出入口を設け、その部位を容易に外すことが可能となり、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、一体型の本体ユニットに冷媒サイクルと給湯サイクルを収納することにより防水性を確保して安全性に優れた製品とすることができる。また、冷媒配管、給湯配管をそれぞれ短距離で結ぶことが可能となり、熱交率が低下することを防止するとともに、防水性を確保することができ、安全性に優れた機器とすることが可能であると共に、防水に要する各部品を削減可能であり、機器の合理化、軽量化を図ることができる。
本発明の第2の発明は、蒸発器に送風する送風ファンと、貯湯タンクの側方に設けられ、前記貯湯タンクと前記送風ファンの送風路とを区画する仕切板とを備え、水−水熱交換器を、前記仕切板の前記貯湯タンク側に固定したことを特徴とするもので、風呂を追い炊きするための風呂熱交換器を仕切板に取り付け、貯湯タンクとは、タンクからの配管を除いて、熱的に隔離しており、貯湯タンク内の温水が、風呂熱交換器への熱伝導により、温度低下をすることを防ぎ、熱交率の向上を図ることができる。
本発明の第3の発明は、水−冷媒熱交換器の上方に蒸発器を配置する中間基板を設け、圧縮機を前記中間基板の下方に配設したことを特徴とするもので、水−冷媒熱交換器を空気−冷媒熱交換器の下方に配したこととなり、水−冷媒熱交換器の大きさを本体奥行き寸法の全てを用いて大きく構成することが可能となり、ヒ−トポンプ性能の向上を図ることができる。これにより、ヒ−トポンプの立ち上がりの悪さを補い、速湯性を高めることが可能となるとともに、COPの向上を図り、電気代によるランニングコストの低減、地球環境への負荷の低減を図ることが可能となる。また、圧縮機を中間基板の内方に配したことにより、圧縮機が中間基板と当接することを防ぐことができ、圧縮機を汎用的な縦置き形とすることにより、コストダウンを実現することができる。また、縦置き形の圧縮機であることにより、冷媒中のオイル量を減ずることも可能となる。
本発明の第4の発明は、圧縮機の前方かつ水−冷媒熱交換器の出入口部の側方に、送水手段である水ポンプを配設したことを特徴とするもので、水ポンプを前面より容易に分解することができ、メンテナンス性の向上をはかることができる。また、振動、騒音の大きな圧縮機の前方に同じく振動、騒音の大きな水ポンプを配して、圧縮機と水ポンプを近づけ、どちらにも共通の防音、防振対策を同時に行うことが可能となり、防音、防振へかかる材料費の合理化ができ、機器のコストダウンにつながる。
本発明の第5の発明は、水−冷媒熱交換器で加熱された温水は、貯湯タンクに給湯されるとともに、前記貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水するようにも構成したことを特徴とするもので、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、貯湯タンクに給湯することができるとともに、一方で貯湯タンクを介さずに蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水されるので、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒ−トポンプ給湯機を提供することができる。
本発明の第6の発明は、冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とするもので、高温給湯の際の熱効率を高めると共に、冷媒が外部に漏れても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しく、リサイクル性にも優れたヒ−トポンプ給湯機とすることができる。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。図1は、本発明のヒ−トポンプ給湯機の概略斜視図、図2は回路構成図、3は正面詳細内観図を示す。
図1より、本体ユニット1内には、冷媒サイクル2と給湯サイクル3が一体に収納して構成され、主に冷媒サイクル2は本体ユニット1の左方に、給湯サイクル3は本体ユニット1の右方に配設されている。
この冷媒サイクル2は、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路が構成されており、縦置き形の圧縮機4と、放熱器5(水−冷媒熱交換器10)と、減圧手段である電動膨張弁6が本体ユニット1の左下方に配置され、その上方には上方から見てL字状の中間基板7があり、本体ユニット後方は幅広の形状となっている。中間基板7には、蒸発器である空気−冷媒熱交換器8が載置されている。圧縮機4は、中間基板7の内方に配されており、この中間基板7より上方まで飛び出している。空気−冷媒熱交換器8の内方には、送風手段である送風ファン9があり、空気−冷媒熱交換器8に風を当て、蒸発能力を高め、ヒ−トポンプ加熱能力を高めるようになっている。10は本体ユニット1の端部に配された給湯サイクル3に含まれる水−冷媒熱交換器(放熱器)であり、放熱器5と水−冷媒交換器10は一体形状となっている。水−冷媒熱交換器10には、水−冷媒熱交換器入口10a、水−冷媒熱交換器出口10bがあり、本体ユニット1の前方に配されており、圧縮機4は、水−冷媒熱交換器10の側方かつ本体ユニット1の内方であり、L字状の中間基板7の内方に配されており、水−冷媒熱交換器入口10a、水−冷媒熱交換器出口10bの後方に配されている。
本体ユニット1の右方には、水−冷媒熱交換器10を除く、主となる給湯サイクル3を構成する部品が設けられており、11は水−冷媒熱交換器10で加熱された水道水を貯めておくための貯湯タンクであり、缶体状になっている。貯湯タンク11の前方には、給湯回路12が配されている。13は貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10に水道水を入水する入水管、14は貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10から温水を給湯端末(蛇口や風呂)に給湯する給湯管である。15は、空気−冷媒熱交換器8、送風ファン9と、貯湯タンク11を仕切るための仕切板であり、後方は空気−冷媒熱交換器8に接続され、前方は本体ユニット1に接続されており、貯湯タンクを外部にさらさない様に仕切っている。
16は風呂のお湯を追い炊きするための風呂熱交換器である。風呂と接続された浴槽入湯管17を介して、圧縮機4の前方に配された風呂循環水ポンプ18で風呂からお湯を引き込み、そのお湯と、貯湯タンク11から追炊きポンプ19で引き込んだ貯湯タンク11内の高温水とを熱交換して、浴槽出湯管20で風呂へ戻すことにより、風呂の追炊きを行う。つまり、風呂熱交換器16は、水−水熱交換器となっているわけである。そして、この風呂熱交換器16は、仕切板15の上方に取り付けられており、貯湯タンク11とは、タンク配管11aだけで、つながっていることになっている。
また、仕切板15の上方に取り付けられているのは、貯湯タンク11の上方の高温のお湯を、追炊きポンプで引き込むことにより、短時間で追炊きが行えるようにするためである。また、追炊きポンプ19は、風呂循環水ポンプ18の上方であり、風呂熱交換器16の近傍に配されている。また、浴槽出湯管20からは、貯湯タンク11からのお湯も供給され、風呂のお湯はりも行う。
次に、図2で、図1で示した各要素部品の回路構成図について詳しく説明する。
図2において、本実施の形態のヒ−トポンプ給湯機は、本体ユニット1内に冷媒サイク
ル2と給湯サイクル3とを一体に収納して構成されている。
冷媒サイクル2は、本体ユニット1内部に配設された圧縮機4と、放熱器5と、例えば電動膨張弁から成る減圧手段6と、L字形状の空気熱交換器から成る蒸発器8(空気−冷媒熱交換器)とが冷媒配管21で接続されて構成されている。また、蒸発器8(空気−冷媒熱交換器)に風を当て、蒸発能力を高めるための送風ファン9が設けられている。
一方、給湯回路は、放熱器5と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器10(例えば、放熱器5と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)と、水−冷媒熱交換器10にて得た温水を貯める貯湯タンク11と、貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10に水道水を入水する入水管13と、貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10から温水を蛇口22やシャワー23の給湯端末に給湯する給湯管14と、貯湯タンク11内の低温の水を送水する給湯循環水ポンプ24から構成されている。
更に、上記給湯回路の構成について説明する。
タンク入水管25は、入水管13から水道水を貯湯タンク11に送る配管であり、途中にタンク入水逆止弁26が設けられている。水道水供給管27は、入水管13から放熱器5(水−冷媒熱交換器10)に水道水を直接供給する配管であり、この水道水給水管27に逆止弁28が設けられている。熱交給水管29は、貯湯タンク11から水−冷媒熱交換器10に、給湯循環水ポンプ24の運転により、貯湯タンク11内の下方に貯まった低温水を送る配管であり、貯湯管30は、水−冷媒熱交換器10で暖めた水道水を、貯湯タンク11や、元混合弁31に送る配管であり、貯湯タンク側配管30aの途中には貯湯三方弁32が、また元混合弁側配管30bの途中には逆止弁A33が設けられている。
また、タンク給湯管34は、貯湯タンク11から高温水(通常は60℃〜90℃)を元混合弁31へ給湯する配管であり、元混合弁31は、貯湯管30(元混合弁側配管30b)とタンク給湯管34とから来る温水や水を混合させる弁であり、逆止弁A33は、元混合弁31手前に設けられた弁である。また、給湯混合弁35は、元混合弁33を通過した温水と、入水管13から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得、蛇口22やシャワー23に供給する弁であり、給湯混合弁35と入水管13の間には逆流防止の逆止弁B35a、35bが設けられている。
そして、給湯混合弁35にて最適温度となった温水が、給湯管14を介して、蛇口22やシャワー23に給湯される。36は風呂注湯混合弁であり、同じく元混合弁31を通過した温水と、入水管13から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得、風呂37に注湯する弁であり、風呂注湯混合弁36と入水管13の間には逆流防止の逆止弁C36bが設けられている。風呂注湯混合弁36にて最適温度となった温水が、風呂注湯管38を介し、逆流防止弁39を通過して、風呂37に注湯され、風呂に湯をはることになる。
16は風呂熱交換器であり、風呂注湯混合弁36から風呂37へとお湯が向かう際に通過することになる。風呂熱交換器16は、風呂37内のお湯を追炊きする際に用いる熱交換器であり、風呂37から、浴槽出湯管17を介して、風呂循環水ポンプ18で風呂からお湯を引き込み、そのお湯と、貯湯タンク11から追炊きポンプ19で引き込んだ貯湯タンク11内の高温水とを熱交換して、浴槽入湯管20で風呂へ戻すことにより、風呂37の温度を一定に保つ保温運転や、風呂37の湯量を足さなくても湯温を上昇させる追炊き運転を行う。つまり、風呂熱交換器16は、水−水熱交換器となっているわけである。
また、40は入水流量計であり、入水流量を測定する計器であり、給湯流量計41は給
湯流量を測定する計器である。排出弁42は、寒冷地等にて長期間使用しない場合に、凍結防止等でタンク内の水を抜くために用いる弁であり、制御弁43は入水流量を制御する弁である。44aは貯湯タンク11の圧力逃がし弁、44bは貯湯タンク11の缶体保護弁である。
また、制御装置45は、冷媒サイクルの高圧側の冷媒温度を検出し、その温度の高低から冷媒サイクルの立ち上がり状態を判定し、元混合弁31や給湯混合弁35、風呂注湯混合弁37の開度を制御する手段である。
これらの部品を本体ユニット内に配したのが図1の概略斜視図であり、図3の内観図である。
次に、本体ユニット1の詳細内観正面図である図3を用いて、各要素の配置構成について説明する。図3は、図1に示すヒ−トポンプ給湯機の詳細正面内観図であり、図2の回路図を配置した図である。
本体ユニット1内の左方には、冷媒サイクル2である、縦置き形の圧縮機4と、放熱器5(水−冷媒熱交換器10)と、減圧手段である電動膨張弁6と、空気−冷媒熱交換器8が環状に結ばれ、配されている。空気−冷媒熱交換器8は、水−冷媒熱交換器10の上方に配され、L字状の中間基板の上方に載置されている。圧縮機4は、中間基板7よりも上方まで突出しており、中間基板に載置された、圧縮機カバ−46で覆われている。この圧縮機カバ−46は、空気−冷媒熱交換器8と一定間隔(50mm〜150mm)を設けて、さらに上方の間隙を広くする形状として、送風ファン9で吸引され、空気−冷媒熱交換器8を通過してきた熱交換用の空気の流れをスム−ズに流すようにしてあり、熱交換率の向上を図るようにしている。
空気−冷媒熱交換器8の内方には、送風手段である送風ファン9がファン支持板47に取り付けられている。本体ユニットの最上方には、制御装置45が配置されており、制御装置カバ−48の中に配されている。ファン支持板47は、圧縮機カバ−46と制御装置カバ−48の間に支持されており、強度面で保持されていると共に、本体ユニットを上下に貫く支え板として本体ユニットの強度維持も図っている。
水−冷媒熱交換器10は本体ユニットの左下方端部に配されており、水−冷媒熱交換器入口10a、水−冷媒熱交換器出口10bは、本体ユニット1の前方であり、圧縮機4の前方に配されている。水−冷媒熱交換器10では、入水した水が冷媒サイクル2で加熱されるので、水−冷媒熱交換器で見ると、水−冷媒熱交換器入口10aは下方に、水−冷媒熱交換器出口10bは上方に配され、水−冷媒熱交換器の内部の流れを円滑とし、熱交換効率を良好とするようにしている。圧縮機4、水−冷媒熱交換器10は、本体ユニット1下方の基板48に載置されており、基板48の下方には、給湯配管を通すための空間を80〜200mm程度設けるように脚49がある。
圧縮機4の前方、水−冷媒熱交換器10の右方には、風呂循環水ポンプ18があり、この風呂循環水ポンプも基板48に載置されている。これは、風呂循環水ポンプは、風呂37内の汚物(髪の毛や垢などの汚れ物)も吸引する可能性がある(実際は風呂37に設けられたフィルタ−で補足するが、フィルタ−にそれらが詰まった場合も想定しなくてはならない)ために、吸引圧力が必要であり、水ポンプそのものが大きくなるために、強度面で十分な基板48に載置しているわけである。風呂循環水ポンプ18の上方には、給湯循環水ポンプ24が配され、貯湯タンク11、水−冷媒熱交換器10と接続されている。給湯循環水ポンプ24の上方には、追い炊きポンプ19が配されており、風呂熱交換器16と貯湯タンク11と接続されている。これら3ケのポンプが、概略上下に、3列に並ぶよ
うにレイアウトされており、前面から見えるようにもなっており、メンテナンス性を向上させている。また、追い炊きポンプ19は、送風ファン9のコ−ナー部に配され。送風経路を邪魔しないようになっている。
本体ユニット1の右方には、主となる給湯サイクル3を構成する部品が設けられており、11は水−冷媒熱交換器10で加熱された水道水を貯めておくための貯湯タンクであり、貯湯タンク11の前方には、給湯回路12が配されている。13は貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10に水道水を入水する入水管であり、本体ユニットの下方にある基板48より若干高い位置に、接続部である配管接続板50があり、配管の接続を容易になるようにしている。14は貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10から蛇口22やシャワー23などの給湯端末に給湯する給湯管であり、これも配管接続板50に接続されている。配管接続板50には、風呂への注湯や追炊きを行うための、浴槽出湯管17、浴槽入湯管20も取り付けられている。浴槽出湯管17の上方には風呂熱交換器16が設けられており、風呂熱交換器16の上方は、貯湯タンク11とタンク配管11aでつながっている。
本体ユニット1の右方の貯湯タンク11と、左方の空気−冷媒熱交換器8、送風ファン9とは仕切板15で区分けされている。そして、この仕切板15に風呂熱交換器16が取り付けられており、貯湯タンク11とは、タンク配管11a、追い炊きポンプ配管19a(図2参照)でつながっているように、この二つの配管を除き熱的に隔離されている。
貯湯タンク11の前方や上方には、給湯サイクル部品が配されており、元混合弁31、給湯混合弁35、風呂注湯混合弁36、圧力逃がし弁44が貯湯タンク11上方に、貯湯三方弁32、逆流防止弁39、制御弁43が貯湯タンク11の前方に配されている。
以下、図面に基づいて、上記ヒ−トポンプ給湯機の動作を説明する。
圧縮機4を運転すると、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、放熱器5(水−冷媒熱交換器10)に送られ、水道水供給管13を通ってきた水道水と熱交換して放熱する。これにより、貯湯管30、元混合弁31に流れる水道水は高温に加熱される。放熱器5(水−冷媒熱交換器10)から流出する冷媒は、減圧手段6にて減圧膨張され、蒸発器(空気−冷媒熱交換器)8に送られ、送風ファン9にて送られた空気と熱交換して、蒸発器(空気−冷媒熱交換器)8を通過する間に、蒸発してガス化する。このガス化した冷媒は、再度圧縮機4に吸入され、再度圧縮される過程を繰り返し、徐々に加熱された水道水は、給湯管30、元混合弁31を通り、蛇口22、シャワー23に給湯したり、風呂37に注湯される。
そして、冷媒サイクル2は立ち上がりが遅く、速湯性に劣っているため、貯湯タンク11によってその立ち上がりの悪さを補っている。すなわち、冷媒サイクル2が立上り、所定の給湯温度となるまでの間は、高温に保たれた貯湯タンク11からタンク給湯管34を通過してきた温水と、まだ立ち上がっていない水−冷媒熱交換器10を通過してきた水(徐々に温度が上がり高温となる水)とを、元混合弁31で混合し、さらに給湯混合弁35、風呂注湯混合弁36で入水管13を通ってきた水道水と混合して、所定の温度の給湯あるいは注湯を行う。
次に冷媒サイクルが立ち上がってくると、元混合弁31の開度を調整し、貯湯タンク11からの高温の温水と、水−冷媒熱交換器10からの温水を適温に混合し、給湯混合弁35や、風呂注湯混合弁36に送り、給湯混合弁35や風呂注湯混合弁36で入水管13を通ってきた水道水と混合して給湯する。
最終的には、元混合弁31の開度を調整して、タンク給湯管34側を閉じて、貯湯タン
ク11からタンク給湯管34を通過してきた温水は用いず、入水管13、水道水供給管27、逆止弁28を通ってきた水道水を冷媒サイクル2の水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を、元混合弁31を介して、給湯混合弁35、風呂注湯混合弁36へ送り、入水管13を通ってきた水道水と、混合し、所定の温度を得て、蛇口22、シャワー23への給湯や、風呂37への注湯を行う。即ち、制御装置45によって、冷媒サイクル2の立ち上がり状態を把握し、元混合弁31や給湯混合弁35、風呂注湯混合弁36の開度を調整し、所定温度の温水を給湯端末に供給する制御が行われる。
また、使用者が、蛇口22、シャワー23を閉じるか、あるいは風呂37に適量のお湯が溜まって給湯する必要がなくなると、水ポンプ24を駆動させ、三方弁32を開き、次回の給湯運転のために、貯湯タンク11に高温の温水を貯湯する貯湯運転が行われる。
このように冷媒サイクル2の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク11に貯めた温水を用いて給湯端末(蛇口33、シャワー23、風呂37)へ給湯、注湯したり、貯湯タンク11を介さずに水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としている。これにより本実施の形態では、リアルタイム給湯を可能とし、使用者が給湯したいときに給湯ができる速湯性能を確保することができ、使い勝手の良いヒ−トポンプ給湯機を提供することができる。換言すれば、この速湯性能の確保によって、貯湯タンク11の容量を貯湯式のヒ−トポンプ給湯機のそれよりも小さいものとすることができ、設置性の大幅な向上、コストダウン、使用性の向上を実現できることにもなる。
この際に、本実施の形態のヒ−トポンプ給湯機では、圧縮機2、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)、減圧手段4、空気熱交換器5を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒サイクル2を本体ユニット1の下方に配し、圧縮機2、放熱器3の上方には、中間基板7を介して空気−冷媒熱交換器8を配し、水−冷媒熱交換器10の水−冷媒熱交換器入口10a、水−冷媒熱交換器出口10bを圧縮機4の前方であり、機器前方とし、圧縮機4には、圧縮機カバ−46にて覆いつつ、空気−冷媒熱交換器内方に突出させていることにより、本体ユニット1の内部を有効に活用することができ、本体ユニット1のコンパクト化を図り、設置汎用性の向上を図ることができる。また、圧縮機4を交換する際には、水−冷媒熱交換器入口10a、水−冷媒熱交換器出口10bを外せば。容易に交換することが可能となり、メンテナンス性の向上が図れる。さらに、圧縮機4近傍に水−冷媒熱交換器10、空気−冷媒熱交換器8、減圧装置6を配し、冷媒配管21を短く、コンパクトにまとめることが可能となり、冷媒配管の放熱ロスを低減し。機器の効率向上を図ることができる。また、本体寸法を小さくしても、空気−冷媒熱交換器6の面積を十分に大きくすることが可能となり、コンパクトなヒ−トポンプ給湯機とすることができる。
次に、風呂37に貯湯されている温水を追い炊きして加熱する場合は、冷媒サイクル2ではなく、給湯サイクル3を用い、風呂37から、風呂循環水ポンプ18で風呂出湯管17を介して温水を引き込み、それを水−水熱交換器である風呂熱交換器16で、貯湯タンク11から、追い炊きポンプ19で送られてきた、貯湯タンク11内の高温水と熱交換して、風呂37に風呂給湯管20を介して戻すことにより、行うわけである。この際に、冷媒サイクル2を用いないのは、冷媒サイクルが霜がついてしまった場合には、除霜作業を行うため、その間は水−冷媒熱交換器10が加熱されなくなり、風呂の加熱ができないためであり、貯湯タンク11の温水を用いることにより、何時でも加熱することが出きるようにしているわけである。
この際に、水−水熱交換器である風呂熱交換器16は、図1、図3で示したように、仕切板15に取り付けられており、貯湯タンク11とは、タンク配管11aと追い炊きポンプ配管19aを除いて、熱的に隔離されており、貯湯タンク11内の温水が、風呂熱交換
器16への熱伝導により、温度低下をすることを防いでいる。特に、水−冷媒熱交換器20で加熱された温水を、貯湯タンクに貯めて、暫くして〜使用する場合に。貯湯タンク11内の温水の温度低下を防ぐことは、効率の面でも非常に重要であると言える。
また、この発明においては、冷媒サイクル2と貯湯タンク11を含む給湯サイクル3を一体型の本体ユニット1に収納しており、給湯サイクル3の給湯回路12は本体ユニット1内に納められ、圧縮機4と放熱器6(水−冷媒熱交換器10)つなぐ冷媒配管21も本体ユニット1内に納められており、外気と触れて、冷却され、熱交率が落ちることを防ぐと共に、防水性を確保することができ、安全性に優れた機器とすることが可能であると共に、防水に要する各部品を削減可能であり、機器の合理化、軽量化を図ることができる。
また、圧縮機4はL字状の中間基板7の内方に配設し、中間基板7の左下方に水−冷媒熱交換器10を配していることにより、水−冷媒熱交換器10を空気−冷媒熱交換器8の下方に配したこととなり、水−冷媒熱交換器10の大きさを本体ユニット1の奥行き寸法の全てを用いて大きく構成することが可能となり、ヒ−トポンプ性能の向上を図ることができる。これにより、ヒ−トポンプの立ち上がりの悪さを補い、速湯性を高めることが可能となるとともに、COPの向上を図り、電気代によるランニングコストの低減、地球環境への負荷の低減を図ることが可能となる。また、圧縮機4をL字状の中間基板7内方に配したことにより、圧縮機がL字状中間基板7と当接することを防ぐことができ、圧縮機4を汎用的な縦置き形とすることにより、コストダウンを実現することができる。また、縦置き形の圧縮機4であることにより、冷媒中のオイル量を減ずることも可能となり、圧縮機4の性能を向上させることができる。
加えて、圧縮機4の前方であり、水−冷媒熱交換器10の出入口側方に風呂循環水ポンプ18を配したこものであり、風呂循環水ポンプ18を前面より容易に分解できる。とくに前述した様に、風呂循環水ポンプ18は、風呂37内の汚物(髪の毛や垢などの汚れ物)も吸引する可能性があるために、吸引圧力が必要であり、水ポンプそのものが大きくなるために、強度面で十分な基板48に載置しており、さらに振動も大きくなる傾向があるが、同じく振動、騒音の大きな圧縮機4の前方に配して、圧縮機4と風呂循環水ポンプ18を近づけ、どちらにも共通の防音、防振対策を同時に行うことが可能となり、防音、防振へかかる材料費の合理化ができ、機器のコストダウンにつながる。
また、風呂循環水ポンプ18の上方には、給湯循環水ポンプ24、さらにその上方には追い炊きポンプ19を配し、同じく共通の防音、防振対策を同時に行うことが可能となり、防音、防振へかかる材料費の合理化ができ、機器のコストダウンにつながると共に、万が一ポンプから水漏れしても、全てが水ポンプであり、水が掛かっても不安全とならない様になっており、安全性に優れた構成としている。
さらに、前述したように、水−冷媒熱交換器10で加熱された水道水は、貯湯タンク11に給湯されると共に、貯湯タンク11を介さずに蛇口22、シャワー23、風呂27などの給湯端末へ直接通水するように構成しており、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒ−トポンプ給湯機とすることができる。
また、本実施の形態では、冷媒として炭酸ガスを用いたヒ−トポンプ給湯機としている。これにより冷媒サイクルは、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界冷媒サイクルであり、臨界圧力以上に昇圧された冷媒により冷媒−水熱交換器の水流路の流水を加熱する構成となり、冷媒−水熱交換器の放熱器を流れる冷媒は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、冷媒−水熱交換器の水流路の流水により熱を奪われて温度が低下しても凝縮することがなく、冷媒−水熱交換器全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。加えて、炭酸ガスであるので、万一冷媒が
外部に漏れたとしても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しいヒ−トポンプ給湯機とすることができる。
したがって本発明によれば、冷媒を循環させる冷媒サイクルを本体ユニットの下方に配し、圧縮機、放熱器の上方には、中間基板を介して空気−冷媒熱交換器を配し、水−冷熱交換器の水−冷媒熱交換器入口、水−冷媒熱交換器出口を圧縮機の前方であり、機器前方とすることにより、本体ユニットの内部を有効に活用することができ、本体ユニットのコンパクト化を図り、設置汎用性の向上を図ることができる。また、冷媒サイクルを短く、コンパクトにまとめることができ、冷媒配管の放熱ロスを低減し。機器の効率向上を図るとができる。
また、風呂を追い炊きするための風呂熱交換器を仕切板に取り付け、貯湯タンクとは、タンクからの配管を除いて、熱的に隔離しており、貯湯タンク内の温水が、風呂熱交換器への熱伝導により、温度低下をすることを防ぎ、熱交率の向上を図ることができる。
さらに、冷媒サイクルと給湯サイクルを一体型の本体ユニットに収納しており、冷媒サイクルと給湯サイクルとを別の本体ユニットに納めて生じる、配管の放熱による熱交率の低下を防ぐと共に、防水性を確保することができ、省エネ、安全性に優れた機器とすることが可能であり、防水に要する部品を削減可能であり、機器の合理化、軽量化を図ることができる。また、水−冷媒熱交換器の大きさを本体ユニットの奥行き寸法の全てを用いて大きく構成することが可能となり、ヒ−トポンプ性能の向上を図ることができ、COPの向上を図り、電気代によるランニングコストの低減、地球環境への負荷の低減を図ることが可能となる。加えて、圧縮機の前方であり、水−冷媒熱交換器の出入口側方に水ポンプを配したことにより、水ポンプを前面より容易に分解でき、メンテナンス性の向上が図れるとともに、圧縮機と水ポンプを共通の防音、防振対策を同時に行うことが可能となり、防音、防振へかかる材料費の合理化ができ、機器のコストダウンを図ることができる。
さらに、水−冷媒熱交換器で加熱された水道水を、貯湯タンクを介さずにダイレクトに給湯端末へ直接通水することができ、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒ−トポンプ給湯機とすることができる。
以上のように、本発明は、ヒ−トポンプサイクルで湯を生成して給湯するヒ−トポンプ給湯機に適用され、例えば、家庭用の瞬間湯沸し器や、業務用の給湯装置などに適している。
本発明の第1の実施の形態におけるヒ−トポンプ給湯機の斜視図 図1に示すヒ−トポンプ給湯機の回路構成図 図1に示すヒ−トポンプ給湯機の正面内観図 従来のヒ−トポンプ給湯機の回路構成図 従来のヒ−トポンプ給湯機(ヒ−トポンプユニット)の正面内観図 従来のヒ−トポンプ給湯機の回路構成図
1 本体ユニット
2 冷媒サイクル
3 給湯サイクル
4 圧縮機
5 放熱器
6 減圧手段(電動膨張弁)
7 中間基板
8 蒸発器(空気−冷媒熱交換器)
9 送風ファン
10 水−冷媒熱交換器
11 貯湯タンク
13 入水管
14 給湯管
15 仕切板
16 風呂熱交換器(水−水熱交換器)
17 浴槽出湯管
18 水ポンプ(風呂循環水ポンプ)

Claims (6)

  1. 圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の温水と浴槽内の温水を熱交換する水−水熱交換器とを備え、前記冷媒サイクル、前記水−冷媒熱交換器、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を本体ユニットに収納し、前記水−冷媒熱交換器を、前記蒸発器の下方かつ機器内の略端部に配設するとともに、前記圧縮機を、前記水−冷媒熱交換器の側方かつ近傍で、前記水−冷媒熱交換器への出入口部の後方に配し、前記貯湯タンク、前記水−水熱交換器を前記本体ユニットの一方の側方に配するとともに、前記圧縮機、前記水−冷媒熱交換器を前記本体ユニットの他方の側方に配したことを特徴とするヒ−トポンプ給湯機。
  2. 蒸発器に送風する送風ファンと、貯湯タンクの側方に設けられ、前記貯湯タンクと前記送風ファンの送風路とを区画する仕切板とを備え、水−水熱交換器を、前記仕切板の前記貯湯タンク側に固定したことを特徴とする請求項1記載のヒ−トポンプ給湯機。
  3. 水−冷媒熱交換器の上方に蒸発器を配置する中間基板を設け、圧縮機を前記中間基板の下方に配設したことを特徴とする請求項1または2に記載のヒ−トポンプ給湯機。
  4. 圧縮機の前方かつ水−冷媒熱交換器の出入口部の側方に、送水手段である水ポンプを配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒ−トポンプ給湯機。
  5. 水−冷媒熱交換器で加熱された温水は、貯湯タンクに給湯されるとともに、前記貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水するようにも構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒ−トポンプ給湯機。
  6. 冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒ−トポンプ給湯機。
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