JP2005226858A - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP2005226858A
JP2005226858A JP2004033181A JP2004033181A JP2005226858A JP 2005226858 A JP2005226858 A JP 2005226858A JP 2004033181 A JP2004033181 A JP 2004033181A JP 2004033181 A JP2004033181 A JP 2004033181A JP 2005226858 A JP2005226858 A JP 2005226858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
water
storage tank
water storage
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004033181A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuto Nakatani
和人 中谷
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Seiichi Yasuki
誠一 安木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004033181A priority Critical patent/JP2005226858A/ja
Publication of JP2005226858A publication Critical patent/JP2005226858A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
  • Details Of Fluid Heaters (AREA)
  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)

Abstract

【課題】貯湯タンクを用いたヒートポンプ式給湯機において、コンパクトさによる設置性の向上を図りつつ、耐久性の向上を実現することが必要である。
【解決手段】 冷媒循環回路と、水−冷媒熱交換器と、貯湯タンクを備え、ヒートポンプにより、水道水を加熱し、貯湯タンクに貯湯すると共に、加熱された温水を貯湯タンクから給湯することもでき、それとは別にヒートポンプで加熱し、貯湯タンクを介さずダイレクトにリアルタイムで給湯を行うことも出来る、貯湯−瞬間湯沸し兼用型給湯機能を備えた、ヒートポンプ式給湯機において、貯湯タンクを二つ備え、それらをつなぐ配管を並列に配することにより、貯湯タンクの耐久性の向上を図るとろもに、貯湯タンクを一つの場合、二つの場合と異なった使用方法が出来、設置性の向上を図ることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ方式の給湯機に関するものであり、貯湯タンクを備え、ヒートポンプにより、水道水を加熱し、貯湯タンクに貯湯すると共に、加熱された温水を貯湯タンクから給湯することもでき、それとは別にヒートポンプで加熱し、貯湯タンクを介さずダイレクトにリアルタイムで給湯を行うことも出来る、貯湯−瞬間湯沸し兼用型給湯機能を備えた、ヒートポンプ式給湯機に関するものである。
瞬間湯沸し型給湯機としては、ガスや石油を燃料として用い、その燃焼熱で水道水を加熱する給湯機が従来から使用されてきた。これらは、速湯性に優れているという利点がある半面、ガス、石油といった燃料が必要で、その供給方法が不可欠であるということ、燃焼後の排気ガスが大気に放出され大気汚染を招くということ、燃焼をさせるということでの不安全性を常に内在させているということ、燃焼時の音が大きいということなどの課題があった。
特に近年増えている、エネルギー源を全て電気で行うというオール電化の住宅、マンションでは、燃料を供給する方法がないため、使用できないケースも増えてきているのが現状である。
そこで、貯湯タンクを備えた貯湯式のヒートポンプ式給湯機が開発されている。これは、燃焼による給湯機の問題を解決し、オール電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要とせず手軽に設置することが出来、ヒートポンプ式であるため入力に対する能力は3倍以上確保することが可能となるなど熱効率が良く、運転に際しては安価な深夜電力を用いて、貯湯タンクに高温の湯を貯めることが可能となり、ランニングコストも安価となるなどと言った特徴を持ち、徐々に普及してきている。
しかし、貯湯タンクユニットが大きく(幅650mm×奥行700mm×高さ2150mm程度必要となる)、かつ重量も重く(貯湯タンク水量満了時560kg)、さらに、ヒートポンプユニット(幅800mm×奥行320mm×高さ700mm、60kg程度)が別個に必要となるために、設置スペースがさらに必要となり、その上、施工上も住宅、マンションそのものが耐荷重性に優れたものとしなくてはならず、そのため建築費が高くなる、複雑となるなど、設置性、施工性、コスト性の面で課題を有していた。
さらに、貯湯タンク内の湯量が限られるため、人が多く集まった際などには、使用湯量が多くなり、貯湯タンク内の湯量がなくなってしまう場合があり、その際には再度沸き上げを行うことが必要となるが、元来深夜電力を用いて、少能力で長時間かけて湯を貯めるという商品であるために、貯湯するまでに相当長い時間を要していしまいうということ、さらに、昼間の電力を用いて運転を行うため、深夜電力利用のメリットがなくなり、電気代が多くかかってしまうということがあるなど、使い勝手で課題があった。
この問題を解決するために、ヒートポンプによる瞬間湯沸しの発想は従来よりあったが、ヒートポンプの場合は燃焼式の給湯機と違い、気温や湿度や水温などの自然条件によって給湯能力が変動する。しかも、給湯流量が変化する条件下で幅広い給湯能力をカバーし、素早く一定の出湯温度を維持することが難しかった。
この問題を解決するために、ヒートポンプによる瞬間湯沸し装置により、図9に示すように、閉回路に構成される冷媒流路1で圧縮機2、放熱器3、減圧手段4、吸熱器5が接
続された冷媒循環回路7と、放熱器3の冷媒流路8aと熱交換を行う水流路9を備えた熱交換器10と、この水流路9に水道水を供給する給水管11と、前記水流路9とシャワーや蛇口等の給湯端末12とを接続する給湯回路13と、給湯回路13に設け給湯温度を検出する温度センサ14と、圧縮機2の回転数を制御するインバータ15を備え、圧縮機2を温度センサ14の検出温度と設定温度との差に応じてインバータ15の出力周波数を変換するようにしていた。すなわち従来の給湯装置では設定温度に対して給湯温度が低い場合は圧縮機2の回転数を上げ、給湯温度が高い場合は回転数を下げるように制御するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
瞬間湯沸し型では給湯時における給湯負荷が一定ではない。特に流量は使用者が給湯目的によってさまざまに変化させるために給湯負荷は大きく変ってしまう。例えば家庭用の給湯の場合、シャワーや風呂への湯張りに給湯する場合は10〜15L/minの大流量となるが、台所で食器を洗う場合や洗面への給湯では3〜5L/minと少流量である。また、季節による入水温度の変化によっても給湯負荷は大きく変る。
こうした流量や水温の変化により大きくかわる給湯負荷を、従来のヒートポンプ給湯装置のように単一の熱交換器や吸熱器に対して単一の圧縮機の回転数を変えるだけで給湯熱量を制御しようとした場合に、まずシャワー等の大流量の給湯負荷に対応するために大型の圧縮機に大型の熱交換器や吸熱器が必要になる。
しかし、こうした大型の装置では温度や圧力の立ち上がりが遅く、さらに小さな給湯負荷に対して能力を低くしようとする場合に限界があり、こうした低負荷に対応しにくくなる不都合が生じてくる。このように、従来のヒートポンプ給湯装置では、大型の装置で単一の圧縮機の回転数を変えるだけの制御では能力変更幅に限界があり、例えば冬場のシャワーと風呂の湯張りの同時使用といった大能力から、夏場の食器洗いなどの微小能力までの幅広い給湯能力をカバーできなかった。そのためシャワー温度が低下したり、食器洗いで熱い湯が出たりするなどの不都合がでる可能性があった。
また、気温や水温や給湯負荷によりヒートポンプサイクルの運転条件が変ると、運転効率も変化するが、従来のヒートポンプ給湯装置では給湯温度に応じて大型の圧縮機の回転数を変えるだけなので、温度立上りが遅くなるだけでなく、給湯負荷が小さい場合でも大型圧縮機を運転するために機械損失が大きく運転効率の悪い条件で運転されていた。したがって条件によっては極端に効率が悪化し、能力が発揮できなくなるばかりでなく、ランニングコストも高いものなる可能性もあった。
以上のように従来のヒートポンプ給湯装置では給湯負荷や外気条件の大小に関わりなく単一の熱交換器や吸熱器に対して単一の圧縮機により運転を行うために幅広い給湯負荷への対応が困難であったり、応答性が悪化したり、効率が悪化するなどの問題があった。
そこで、圧縮機、放熱器、減圧手段と共に、本体に貯湯タンクを備え、それを一体型の本体に収納することにより、立ち上がり当初は貯湯タンクから高温の温水を出し、それを水道水と混合して、適切な温度とし、圧縮機が立ち上がった後は、ヒートポンプ運転により、ダイレクトに給湯することにより、幅広い給湯負荷や外気条件に対応して、圧縮機の運転周波数を可変しするという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機が商品化されてきている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平2−223767号公報 (図9) 週間エアコン流通人2003年5月15日号(VOL.24−No.896)
しかしながら、従来のヒートポンプ式給湯機は、図10に示すような構成となっており、圧縮機、放熱器、減圧手段を二つ備え、それを一体型の本体に収納することにより、幅広い給湯負荷や外気条件に対応して、圧縮機の運転周波数、運転台数を可変する事により対応するという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機の構成であり、そのため圧縮機2ケ(2、2b)と放熱器2ケ(3、3b)、減圧手段2ケ(4、4b)、蒸発器2ケ(5、5b)で構成した冷媒循環回路(7、7b)と貯湯タンク18、給水管11、給湯回路13を全て一つの本体に収納した一体型で構成しているために、本体が大きくなり、重量も重くなり、搬送性が悪いという面があった。本体は、重量が180kg、全高が1900mmもあるために、二人の作業員では到底運搬できず、3人から4人以上の作業員が必要となるということ。合わせて、マンションに設置する場合はクレーンリフトで搬送しなくてはならず、施工費用的に多大な金額がかかり、コストアップにつながっているということ。性能面でも、一つの本体に収納させるため、蒸発器の大きさを十分に確保することができず、能力的に少なくなってしまい、瞬間湯沸かし器としては、能力的に不十分であると言う課題を有していた。
そこで、圧縮機、放熱器、減圧手段、貯湯タンクをそれぞれ一つ備え、それを一体型の本体に収納することにより、運転立ち上がり当初は貯湯タンクから給湯し、圧縮機が最適運転周波数になった後には、ダイレクトに給湯するという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機の構成も考えられている。ところが、その際には、圧縮機が一つであり、運転能力が低いと言うことがあり、貯湯タンクも容量的に150L以上必要となってしまう。そのため、それらを本体内に収納すると、全高が非常に高いものとなり、重量も重くなり、荷重が一点に集中しやすくなり、同じく搬送性が悪いという面があった。
そこで、全高を抑えるために、貯湯タンクを二つのユニットに分割し、それぞれを横方向に並べて設置することにより、搬送性と設置性を向上させるという仕様が考えられる。
その際の、貯湯タンクは、前記大型の貯湯タンクを分割した構成としているために、二つの貯湯タンクを直列に配管で繋いでいるものであった。
ところが、このように貯湯タンクを二つ(あるいはそれ以上の複数個)を配管で直列につないだ場合、貯湯タンク内の湯温は図一方は全て高温、他方は下方のみ低温でその他は高温となる。
図11において、閉回路に構成される冷媒流路1cで圧縮機2c、放熱器3c、減圧手段4c、吸熱器5cが接続された冷媒循環回路7cと、放熱器3cの冷媒流路8cと熱交換を行う水−冷媒熱交換器10cと、この水−冷媒熱交換器10cに水道水を供給する給水管11cと、前記水−冷媒熱交換器10cとシャワーや蛇口等の給湯端末12cとを接続する給湯回路13cとで構成されている。そして、水−冷媒熱交換器10cで加熱された水道水は、直列につなっがた貯湯タンク上18cに供給され、貯湯タンク上18cから貯湯タンク下18dまで貯湯される。
つまり、水−冷媒熱交換器10cにて加熱された水道水は、貯湯タンク上18cから供給され、貯湯タンク上18cから高温の温水が溜まっていき、貯湯タンク下18d(水道水の入水口のある部位)は低温水となる。そして、最終的には一般的に積層沸き上げという、高温/低温できれいに2層に分離した状態で貯湯タンク18c、18d内の温水は溜まっていくこととなる。
貯湯タンク上18c、貯湯タンク下18d内には、水道水が勢いよく入ってくるために、それで温水の分布が乱され、積層沸き上げが崩れてしまうことがある。それを防ぐため
に、貯湯タンク内には、小さな穴の空いた拡散ノズル19b、左右に拡散するための拡散板19c、19d、19e、19fが取り付けられており、貯湯タンクにスポット溶接で取り付けられている。
貯湯タンク上18cの上方から、高温水となり、貯湯タンク下18d下方で低温水となるような、積層沸き上げとなった場合、貯湯タンク上18c下方、貯湯タンク下18dの上方も高温の温水が滞留された状態となる。ところが、その箇所には、貯湯タンク内の温度分布を乱さないように、拡散板19c、19dが取り付けられているとういうことになる。
図12は、隙間腐食特性を示したものであり、横軸に温水の温度、縦軸に隙間腐食の発生する電位を示している。電位が低ければ、腐食は発生しないが、電位が大きくなれば腐食しやすくなること、温水の温度が高くなっても、隙間腐食が発生しやすいことがわかる。
貯湯タンクの材料としては、耐食性に優れたSUS444が使用される場合が多く、SUS304と比べると4〜5倍隙間腐食電位が高く、耐食性に優れていると言える。ところが、温水温度が高くなると、極端に隙間腐食電位が下がり、腐食される可能性が高くなることがわかる。
特に、隙間腐食は残留塩素等のマイナスイオンの多く含んだ水で生じやすく、わずかな隙間に滞留している温水が、そのまま循環せず、残存している場合に、電池が形成され、隙間腐食電位が発生し、それが材料の隙間腐食電位を超えると、腐食が進行することとなる。そして、腐食が徐々に進行し、孔が空く場合があり、それも4−5年たった後発生するといった場合が多く、耐久試験での評価がしづらい面がある。
そのため、貯湯タンク上18c下方や、貯湯タンク下18d上方である高温の温水が滞留しているところに、拡散板19c、19d、19e、19fのような形状のものを溶接することは耐久面で課題を有していることとなる。
対策として、拡散板の変わりに、拡散ノズル19bを取り付け、攪拌を防ぐことが考えられるが、拡散ノズル19bは細かい穴があいた形状をしており、それを直列でつなっがた貯湯タンクの間に入れれば、圧損が大きくなり、給湯がうまく出来なくなってしまい、採用は出来ない。
このような課題を防ぐためには、設計段階から、品質に配慮しておくことが必須であり、上記のように、貯湯タンク高温部に拡散板のようなものを溶接することは避けておかなければならない。しかし、拡散板を取付けないと、貯湯タンク内の温水が攪拌され、上方の高温水と下方の低温水が混ざり、その結果、貯湯タンクから出て行く温水の温度が下がってしまうこととなってしまうため、拡散板を取付けない場合は、使用性の面で、不具合が生じてしまう。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ式給湯機は、閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する水−冷媒熱交換給水管と、水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へダイレクトに通水するように接続した給湯管と、水−冷媒熱交換器に接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯する第一の貯湯タンクを備え、この第1の貯湯タンクには水道水を下方から入水する第一の入水管、水−冷媒熱交換器に下方から水ポン
プを介して供給する、第一のタンク給水管を有し、第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンクを備え、第2の貯湯タンクにも水−冷媒熱交換器と接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯すると共に、第2の貯湯タンクにも水道水を下方から入水する第2の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第2のタンク給水管を備え、第1の貯湯タンク、圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、水−冷媒熱交換器と、水−冷媒熱交換給水管と、給湯管を備えた第1の本体ユニット単独でも給湯運転が可能とすると共に、第2の貯湯タンクを組み合わせ、貯湯タンクを二つ含んだ本体ユニットとして、給湯運転することも可能としている。
そのため、貯湯タンクを二つ含んだ本体ユニットとした場合は、第1の貯湯タンクに設けた、第1のタンク給水管と第2の貯湯タンクに設けた第2のタンク給水管は、水ポンプ手前で合流し、合流タンク給水管となり、水−冷媒熱交換器に送られ、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水は、第1の貯湯タンクと第2の貯湯タンクに並列に供給される配管構成としている。
さらに、第1の貯湯タンク内方の第1の入水管の接続部上方、第2の貯湯タンク内方の第2の入水管の接続部上方には、入水した水道水を左右方向に拡散するための、第1の拡散板、第2の拡散板をそれぞれ設けている。
また、使用する冷媒としては炭酸ガスを用いており、高温給湯の際の熱効率を高める共に、冷媒が外部に漏れても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比し大幅に低減することができ、環境に優しく、リサイクル性にも優れた構成としている。
この構成により、本体の全高を低くしつつ容量を確保するために、貯湯タンクを背の低い二つに分割した際に、耐久性を大幅に向上させることが可能となる。また、貯湯タンクを一つの場合と、二つの場合に分割し、それを一つの状態でも動作させることが可能であり、二つの状態でも動作させることが可能となり、使用性の大幅な向上が可能となる。さらに、本体を設置するために搬送する場合も、貯湯タンクを一つ分別に搬送することが可能となり、搬送性と設置性を向上させ、二人の作業員でも施工工事が可能となり、加えて瞬間湯沸かしの性能を向上させ、広い能力幅と、優れた制御性を有する、瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機を提供することが可能となる。
第1の発明は、閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する水−冷媒熱交換給水管と、水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へダイレクトに通水するように接続した給湯管と、水−冷媒熱交換器に接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯する第1の貯湯タンクを備え、第1の貯湯タンクには水道水を下方から入水する第1の入水管、水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第1のタンク給水管を備え、第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンクを備え、第2の貯湯タンクも水−冷媒熱交換器と接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯すると共に、第2の貯湯タンクにも水道水を下方から入水する第2の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第2のタンク給水管を備えたヒートポンプ式給湯機とすることにより、本体の全高を低くしつつ貯湯タンクの容量を確保することが可能となり、圧縮機を一つで構成すことによりヒートポンプ能力を落としたとしても、最初は二つの貯湯タンクかた給湯を行ない、立ち上がりの遅いヒートポンプ能力が所定の能力を確保した場合は
、ヒートポンプ単独でダイレクトに給湯することが可能となり、使用性を大幅に向上することができる。さらに、第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンクを配設することにより、床に加わる積載荷重を分散することが可能となり、建物の躯体の強度を余り上げないでも設置することが可能となり、設置汎用性を高めることが出来る。また、例えば温暖地では貯湯タンクを一つだけ用いて機器を構成する、寒冷地では貯湯タンクを二つつなげて機器を構成するといったことが可能となり、汎用性に優れたヒートポンプ給湯機とすることが出来る。さらに、本体を設置するために搬送する際も、貯湯タンクを一つ分別個に搬送することが可能となり、搬送が容易となり、据付費用の削減を図ることが可能となる。
第2の発明は、第1の貯湯タンク含んだ本体ユニットは、閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する水−冷媒熱交換給水管と、前記水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へ通水するように接続した注湯管を備え、この第1の貯湯タンクを含んだ本体ユニットと、第2の貯湯タンクを含んだ貯湯タンクユニットに分割することが可能としたしたものであり、本体を設置するために搬送する際も、貯湯タンクを一つ分別個に搬送することが可能となり、搬送が容易となり、据付費用の削減を図ることが可能となる。
第3の発明は、第1の貯湯タンクに設けた、第1のタンク給水管と第2の貯湯タンクに設けた第2のタンク給水管は、水ポンプ手前で合流し、合流タンク給水管となり、水−冷媒熱交換器に送られるようにしたヒートポンプ式給湯機であり、水−冷媒熱交換器で加熱された温水を二つの貯湯タンク平行して貯留することができるため、水回路の圧損を減じることが可能となり、水ポンプの能力を小さくすることが可能となり、コストダウンを実現できる。
第4の発明は、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水は、第1の貯湯タンクと第2の貯湯タンクに並列に供給されるヒートポンプ式給湯機であり、同じく、水回路の圧損を減じることが可能となり、水ポンプの能力を小さくすることが可能となり、コストダウンを実現できる。
第5の発明は、第1の貯湯タンク内方の第1の入水管の接続部上方、第2の貯湯タンク内方の第2の入水管の接続部上方には、入水した水道水を左右方向に拡散するための、第1の拡散板、第2の拡散板をそれぞれ設けたヒートポンプ式給湯機としたものであり、第1、第2の拡散板の部分は低温水とすることが可能となるために、隙間腐食の問題が生じず、耐久性に優れたヒートポンプ給湯機とすることが可能となる。
第6の発明は、閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する水−冷媒熱交換給水管と、水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へ通水するように接続した給湯管と、水−冷媒熱交換器に接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯する第1の貯湯タンクを備え、第1の貯湯タンクには水道水を下方から入水する第1の入水管、水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第1のタンク給水管を備え、第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンク、さらに複数個の貯湯タンクを備え、前記第2、あるいはそれ以降の複数個の貯湯タンクも水−冷媒熱交換器と接続され、水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯すると共に、前記第2、あるいはそれ以上の複数個の貯湯タンクにも水道水を下方から入水する第2、あるいは複数個の入水管、水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第2、あるいは複数個のタンク給水管を備えた、ヒートポンプ式給湯機としたものであり、さらなる寒冷地においても、貯湯タンクの量を容易に増やすことが可能となり、汎用性に優れたヒートポンプ給湯機とすることができる。
第7の発明は、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、第1の貯湯タンク、第2、あるいはそれ以上複数個の貯湯タンクに、給湯されると共に、貯湯タンクを介さず、蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水するようにしたヒートポンプ式給湯機としたものであり、ダイレクトに給湯することが可能となり、貯湯タンクの容量が150L程度と少なくても、実用上は湯切れ等の問題の生じない、ヒートポンプ給湯器とすることが可能となり、貯湯タンクの容量の小型化に伴う、設置性の向上、部品コストの削減を実現できる。
第8の発明は、冷媒として炭酸ガスを用いたものであり、これにより冷媒循環回路は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルであり、臨界圧力以上に昇圧された冷媒により冷媒−水熱交換器の水流路の流水を加熱する構成となり、冷媒−水熱交換器の放熱器を流れる冷媒は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、冷媒−水熱交換器の水流路の流水により熱を奪われて温度低下しても凝縮することがなく、冷媒−水熱交換器全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。加えて、炭酸ガスにより、例え冷媒が外部に漏れたとしても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比し大幅に低減することができ、環境に優しいヒートポンプ給湯機とすることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機の冷媒回路、水回路の構成を示したものである。
21は第1の貯湯タンクを含んだ本体ユニットであり、22は、本体ユニット内部に配設された圧縮機、23は放熱器、24は減圧手段であり、電動膨張弁が使用される例が多い。25は蒸発器である。そして、圧縮機22から、水−冷媒熱交換器である放熱器23、減圧手段24、蒸発器25は接続され、冷媒循環回路26を構成している。27は、蒸発器25に送風を当て、蒸発能力を高めるための送風ファンである。23aは放熱器23と熱交換を行なう水−冷媒熱交換器である。
28は第1の貯湯タンクであり、ヒートポンプ機能で加熱され高温となった水道水を貯めておくものであり、蒸発器27の、側方に配設されている。29は第1の貯湯タンク28に水道から入水するための第1の入水管であり、30は貯湯タンク28から給湯するための第1の給湯管である。31は第1の貯湯タンク28に貯湯する場合用い、貯湯タンク28に給水するための水ポンプである。
32は第2の貯湯タンクであり、33は第2の貯湯タンク31を含んだ貯湯タンクユニットである。34は第2の貯湯タンク32に水道から入水するための第2の入水管であり、35は第2の貯湯タンク32から給湯するための第2の給湯管である。
36は、第1の入水管29と第2の入水管34を一体化して、入水する入水管である。37は水−冷媒熱交換器23に水道水を供給する水道水供給管、38は入水管37に設けられた逆止弁、39は第1の貯湯タンク28から、水−冷媒熱交換器23に、水ポンプ31の運転により、第1の貯湯タンク28内下方の低温水を送る第1の熱交給水管、40は第2の貯湯タンク32から、水−冷媒熱交換器23に、水ポンプ31の運転により、第2の貯湯タンク32内下方の低温水を送る第2の熱交給水管であり、第1の熱交給水管39と第2の熱交給水管40は、水ポンプ31手前で合流している。41は水−冷媒熱交換器23で暖められた水道水を第1、第2の貯湯タンク28,32に送る貯湯管であり、中途
には貯湯電磁弁42が設けられている。43、44は貯湯管41を第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32に並列に供給する第1の貯湯管、第2の貯湯管である。
45は第1の給湯管30、第2の給湯管35を合流させた後の給湯管、46は貯湯管と給湯管を混合させるための元混合弁、47は元混合弁手前に設けられた逆止弁A、48は、元混合弁46を通過した温水と、水道水を混合し、適切な給湯温度を得る先混合弁であり、先混合弁と48と入水管36の間には逆流防止の逆止弁B49が設けらている。50は注湯管であり、先混合弁48にて最適温度となった温水が、蛇口51を介して、風呂52に注湯される。53は入水流量を測定する入水流量計、54は注湯流量を測定する注湯流量計である。
55は、第1の貯湯タンク28内の第1の入水管29と一体の間隔を介して設けられた第1の入水拡散板であり、56は同じく第2の貯湯タンク32に設けられた第2の入水拡散板である。57は第1の貯湯タンク28内の第1の熱交給水管39の給水部に一定の間隔を介して設けられた第1の給水拡散板であり、58は同じく第2の貯湯タンク32に設けられた第2の給水拡散板である。
そして、これら拡散板は図2に示すような形状となっており、入水あるいは給水される時に、左右方向に流れの広がりを持たせるものであり、貯湯タンク内の暖められた温水が攪拌さることを防ぐものであり、貯湯タンクにスポット溶接されている。
59は、第1の貯湯タンク28内の第1の貯湯管の下方に設けられた、第1の拡散ノズルであり、同じく60は第2の貯湯タンク32に設けられた第2の拡散ノズルであり、貯湯される再に勢いよく入ってくる温水により貯湯タンク内の暖められた温水が攪拌さることを防ぐものであり、貯湯タンクの開口部にさし込んである。これは図3に示す形状となっている。
61は寒冷地にて、長期間使用しない場合に、凍結防止でタンク内の水を抜くため等、タンク内の水を抜くために用いる排出弁であり、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32の下方のそれぞれ第1の排出管62、第2の排出管63とつなっがている。
以下図面に基づいて、上記ヒートポンプ式給湯機の動作を説明する。
圧縮機22が運転すると、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、放熱器23、水−冷媒熱交換器23aに送られ、水道水供給管37を通ってきた水道水と熱交換して放熱される。これにより、貯湯管41、元混合弁46に流れる水道水は高温に加熱される。放熱器23から流出する冷媒は、減圧手段24にて減圧膨張され、蒸発器25に送られ、送風ファン27にて送られた空気と熱交換して、蒸発器25を通過する間に、蒸発しガス化される。このガス化された冷媒は、再度圧縮機22に吸入され、再度圧縮される過程を繰り返し、徐々に水道水が加熱され、注湯管50、蛇口51を通り、風呂52に注湯されることととなる。
入水管36から、水道圧にて供給された水道水は、水道水供給管37と、第1の入水管29、第2の入水管34に分流される。第1、第2の入水管29、34から、それぞれ第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32に供給される。この際に、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク内には第1の入水拡散板55、第2の入水拡散板56が設置されており、水道圧で勢いよく貯湯タンク内に入水しても、左右に拡散され、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32内の温水が攪拌され、水が交じり合い、貯湯タンク内の積層沸き上げ状態を損ねることや、温度の低下を防いでいる。
水ポンプ31を動作させると、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32から、貯湯タンク下方の低温の水が供給され、同じく水−冷媒熱交換器で熱交換され、高温に加熱された温水が、貯湯管41を通り、貯湯電磁弁42を開とすることにより、第1の貯湯管、第2の貯湯管に分流され、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32に上方より供給される。
その際も、第1のタンク給水管39、第2のタンク給水管40の鉛直部に、第1の給水拡散板57、第2の給水拡散板58を設けており、勢いよく水ポンプ31に吸引されても、貯湯タンク内の水は攪拌されにくく、それにより貯湯タンク内の積層沸き上げ状態を損ねることや、温度の低下を防いでいる。
図4は拡散板なし/ありでのタンク内の温度分布を比較したものであるが、拡散板がある方が、積層沸き上げ状態が良好であることがわかる。
積層沸き上げが良好であれば、第1のタンク給水管39、第2のタンク給水管40から、合流タンク給水管40あを通り、水−冷媒熱交換器23aに送られる水の温度を低くすることが出来るため、入水温上昇によりCOPを悪化させることがなくなる。それにより、貯湯にかかるランニングコストを抑えることができ、使用性の向上が図れる。
また、貯湯タンク上方には、第1の拡散ノズル、第2の拡散ノズルを用いており、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32内を攪拌し、温水が交じり合うことを防いでいる。
これは図3に示すように、第1の貯湯管43、第2の貯湯管44に平行につけられており、スポット溶接で取り付けているわけではないので、高温域にあったとしても隙間腐食に関しては問題は生じない。
そのため、隙間腐食の生じる可能性のある拡散板を比較的低温域に、取りつけることが可能となり、耐隙間腐食性を向上させることが出来、耐久性に優れた機器とすることが可能となる。
図12は、隙間腐食特性を示したものであり、横軸に温水の温度、縦軸に隙間腐食の発生する電位を示している。電位が低ければ、腐食は発生しないが、電位が大きくなれば腐食しやすくなること、温水の温度が高くなっても、隙間腐食が発生しやすいことがわかる。
貯湯タンクの材料としては、耐食性に優れたSUS444が使用される場合が多く、SUS304と比べると4〜5倍隙間腐食電位が高く、耐食性に優れていると言える。ところが、温水温度が高くなると、極端に隙間腐食電位が下がり、腐食される可能性が高くなることがわかる。
特に、隙間腐食は残留塩素等のマイナスイオンの多く含んだ水で生じやすく、わずかな隙間に滞留している温水が、そのまま循環せず、残存している場合に、電池が形成され、隙間腐食電位が発生し、それが材料の隙間腐食電位を超えると、腐食が進行することとなる。そして、腐食が徐々に進行し、孔が空く場合があり、それも4−5年たった後発生するといった場合が多く、耐久試験での評価がしづらい面がある。
そのため、第1の貯湯タンク28と第2の貯湯タンク32を直列につないでいた場合には、第1の貯湯タンクの下方や、第2の貯湯タンクの上方である高温の温水が滞留しているところに、拡散板のような形状のものを溶接することは耐久面で課題を有していること
となる。それに対して、第1の貯湯タンク28と第2の貯湯タンク32を並列に接続し、貯湯タンク下方は低温域としていることにより、耐久性に優れたヒートポンプ式給湯機とすることが可能となる。
また、この貯湯タンクは、ヒートポンプ給湯機の立ち上がりの悪さを補うもので、ヒートポンプ給湯機が所定の温度の給湯を行うまでは、第1の貯湯タンク28、第2の貯湯タンク32内の温水を、第1の給湯管30、第2の給湯管35を通り、給湯管45で合流させ、立ちあがりがまだ不十分で、水道水が十分に加熱されておらず、水−冷媒熱交換器23aを取ってきた水と、元混合弁46にて、混合比を変えつつ混合させ、先混合弁48に送る。先混合弁48では、水道水と混合させ、所定の温度の温水を注湯管50を通して、蛇口51から供給し、風呂52にお湯を貯めるようになっている。
その後、冷媒循環回路26が立ち上がり、水道水供給管37から供給され、水−冷媒熱交換器23aにて、所定の温度に加熱された水道水は、元混合弁46を通り、先混合弁48にて、水道水と混合され、所定の温度の温水を注湯管50を通して、蛇口51から供給し、風呂52にお湯を貯めるようになる。この際は、元混合弁46の、給湯管45側は閉止しており、貯湯タンクを介さず、ヒートポンプ回路でダイレクトに注湯することが可能となり、瞬間式のヒートポンプ給湯機としての機能を発揮する。そのため、貯湯タンクの容量は、貯湯式のヒートポンプ給湯機よりも小さいものとすることができ、設置性の大幅な向上、コストダウン、使用性の向上が可能となる。
(実施の形態2)
図5、図6は本発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式給湯機の斜視図を示したものである。
給湯時における給湯負荷は、使用者の条件(家族人数等)、外気温に左右される。このことは、設置場所、設置地域によっても左右されると言うことである。例えば、冷泉が出る環境下で、全戸に一定温度(15〜20℃)の温水を季節に関わらず供給する事が可能なマンション等で、給湯のため25〜30℃だけ沸かせば問題なくしようできると言った、少能力で十分な場合には貯湯タンクの容量は少なくても構わない。ワンルームマンションであっても少なくても問題は生じない。逆に、大家族の家庭の場合は、使用する給湯量も多く、さらに使用頻度も高いため、ヒートポンプからダイレクトに給湯することは容易ではなくなるので、貯湯タンクの容量は出来る限り大きいほうが良い。ただし、極力ヒートポンプで加熱し、ダイレクトに給湯するようにすれば、本体をコンパクトにすることが可能となり、設置性の大幅な向上が図れる。
瞬間給湯を行なう、ヒートポンプ給湯機において、貯湯タンクを二つ備えた場合は、それらを並列につなぐことにより、貯湯タンクを一つの場合と、二つの場合と容易に入替えることが可能となる。
図1にて、太い点線で記入した部分64は第2の貯湯タンクユニットである。この第2の貯湯タンクユニット64部分を本体と切り離した形態とするということも容易に可能となる。
図5、図6はそれを表したものである。図5は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機の斜視図であり、分割した所を示している。図6は、同じく本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯機であり、一体化された所を示している。
図5において、21は第2の貯湯タンクを含んだ本体ユニット、25は蒸発器であり、L字状の形状としている。28は第1の貯湯タンクであり、ヒートポンプ機能で加熱され
高温となった水道水を貯めておくものであり、L字状の蒸発器27の、前方延伸部27aの反対側に配設されている。29は第1の貯湯タンク28に水道から入水するための第1の入水管であり、30は貯湯タンク28から給湯するための第1の給湯管である。31は第1の貯湯タンク28に貯湯する場合用い、貯湯タンク28に給水するための水ポンプである。32は第2の貯湯タンクであり、64は第2の貯湯タンク31を含んだ貯湯タンクユニットである。34は第2の貯湯タンク32に水道から入水するための第2の入水管であり、35は第2の貯湯タンク32から給湯するための第2の給湯管である。
第1の貯湯タンクを含んだ本体ユニット21と第2の貯湯タンクを含んだ貯湯タンクユニット33は、図5の様に二つに分割することが可能となっている。
図6は、貯湯タンクを含んだ本体ユニット21と第2の貯湯タンクを含んだ貯湯タンクユニット64を一体化した形状であり、第1の入水管29と第2の入水管34は、つなぎ合わされ、水道水を入水するようになっている。また、第1の給湯管30と第2の給湯管35もつなぎ合わされ、給湯管として機能するようになっている。
これは、図1で示したように、第1の貯湯タンク28と第2の貯湯タンク32を並列的に配管でつないでいることにより容易となっているものであり、図11のような直列につないでいる状態では、給湯管を変更せねばならず、また二つをつなぐ管を新たに設けなくてはならず非常に困難である。そのため、使用ケースによって切りかえることが容易である。
また、二つに分割しておくことにより、工場での組立時、梱包時、搬送時は二つのユニット(第1の貯湯タンクを含んだ本体ユニットと、第2の貯湯タンクを含んだ貯湯タンクユニット)に分割し、実際に動かすときには一つの本体としていることにより、工場での生産に於いては、極端に大きな製品を作る必要がなくなり、工数の削減、生産設備の共用化、工程の簡素化が可能となり、コストダウンを実現できる。
また、設置に於いては、それぞれのユニットが軽量化され(概算では110kg程度と30kg程度)、二人で搬送することが可能となり、施工性の大幅向上が図れる。さらに、マンション等の設置の場合は、エレベーターに載せることが必要となるが、一体化された大きなものは、それが不可能になる場合があありうる。そのため、クレーン等のリフトで搬送する場合があり、施工費用が多大なものとなることがある。このようなユニットに分割することにより、そのような問題がなくなり、施工費用を安価にすることができる。
(実施の形態3)
図7は、第1の貯湯タンク28を含んだ第1の本体ユニットであり、これ単独でも貯湯タンクの小さな瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機として使用できるというものである。動作的には、実施の形態1の大1の貯湯タンク側の動きと同じである。
例えば、使用湯量の少ないワンルームマンションなどでは、この仕様であっても、湯切れ等の心配なく使用できると言うものである。また、近年マンションで、一定温度の給水(15〜20℃、季節に関係なし)を供給し、それを少しだけ暖めるという場合が出てきている。あるいは、マンションから冷泉が出る場合なども出てきている。そのような場合には、第1の貯湯タンク28だけを組み合わせた状態で使用することにより、コンパクトさを保つことが出来るとともに、コスト面でも安価とすることが可能となる。
また、貯湯タンクが一つ(概略80L)では不十分な場合は、容易に第2の貯湯タンクを組合すことが可能となり、汎用性有る商品とすることができる。
(実施の形態4)
図8は、第1の貯湯タンク28を含んだ第1の本体ユニット21に、2ヶ以上の貯湯タンクユニットをつないだ状態を示している。このように、第1の貯湯タンクから、第2、あるいはそれ以降の貯湯タンクを並列に配管する構成としていることにより、容易に貯湯タンクを増設することが可能となり、外気温、使用環境(使用者の人数、あるいは業務用で過大な給湯使用量となる場合など)に適応した、瞬間式のヒートポンプ給湯機を提供することが可能となる。
以上のように本発明にかかるヒートポンプ式給湯機は、冷媒循環回路と、水−冷媒熱交換器と、第1の貯湯タンクと第2の貯湯タンクを備え、ヒートポンプにより、水道水を加熱し、貯湯タンクに貯湯すると共に、加熱された温水を貯湯タンクから給湯することもでき、それとは別にヒートポンプで加熱し、貯湯タンクを介さずダイレクトにリアルタイムで給湯を行うことも出来る、貯湯−瞬間湯沸し兼用型給湯機能を備えた、ヒートポンプ式給湯機において、耐久性の向上、設置性の向上が図ることができる。
本発明の一実施形態を示すヒートポンプ給湯機の構成図 本発明に用いている拡散板の斜視図 本発明に用いている拡散ノズルの斜視図 本発明における、貯湯タンク内沸き上げ状態の比較図 本発明の一実施形態を示すヒートポンプ給湯機の斜視図 同一実施形態のヒートポンプ給湯機の一体化した際の斜視図 本発明のその他の実施形態を示すヒートポンプ給湯機の構成図 本発明のその他の実施形態を示すヒートポンプ給湯機の斜視図 従来のヒートポンプ給湯機の構成図 従来のその他のヒートポンプ給湯機の構成図 従来のその他のヒートポンプ給湯機の構成図 隙間腐食の特性を示す図
符号の説明
21 第1の貯湯タンクを含んだ本体ユニット
22 圧縮機
23 放熱器
23a 水−冷媒熱交換器
24 減圧手段
25 蒸発器
26 冷媒循環回路
27 送風ファン
28 第1の貯湯タンク
29 第1の入水管
30 第1の貯湯管
31 水ポンプ
32 第2の貯湯タンク
34 第2の入水管
35 第2の貯湯管
36 入水管
37 水道水供給管
39 第1のタンク給水管
40 第2のタンク給水管
40a 合流タンク給水管
41 貯湯管
42 貯湯電磁弁
43 第1の貯湯管
44 第2の貯湯管
45 給湯管
50 注湯管
51 蛇口
55 第1の入水拡散板
56 第2の入水拡散板
57 第1の給水拡散板
58 第2の給水拡散板
64 貯湯タンクユニット

Claims (8)

  1. 閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する入水管と、前記水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へダイレクトに通水するように接続した注湯管と、前記水−冷媒熱交換器に接続され、前記水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯する第1の貯湯タンクを備え、前記第1の貯湯タンクには水道水を下方から入水する第1の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する第1のタンク給水管を有し、前記第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンクを備え、前記第2の貯湯タンクにも前記水−冷媒熱交換器と接続され、前記水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯すると共に、前記第2の貯湯タンクにも水道水を下方から入水する第2の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する第2のタンク給水管を備えたヒートポンプ式給湯機。
  2. 第1の貯湯タンク含んだ本体ユニットと、第2の貯湯タンクを含んだ貯湯タンクユニットに分割することが可能としたした請求項1記載のヒートポンプ式給湯機。
  3. 第1のタンク給水管と第2のタンク給水管は、水ポンプ手前で合流し、合流タンク給水管となり、水−冷媒熱交換器に送られる請求項1記載のヒートポンプ式給湯機。
  4. 前記水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水は、第1の貯湯タンクと第2の貯湯タンクに並列に供給される請求項1記載のヒートポンプ式給湯機。
  5. 第1の入水管の接続部上方、第2の入水管の接続部上方には、入水した水道水を左右方向に拡散するための、第1の入水拡散板、第2の入水拡散板をそれぞれ設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
  6. 閉回路に構成され冷媒を搬送する圧縮機、放熱器、減圧手段、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、水道水を供給する水−冷媒熱交換給水管と、前記水−冷媒熱交換器から蛇口やシャワー等の給湯端末へ通水するように接続した給湯管と、前記水−冷媒熱交換器に接続され、前記水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯する第1の貯湯タンクを備え、前記第1の貯湯タンクには水道水を下方から入水する第1の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第1のタンク給水管を有し、前記第1の貯湯タンクの側方に第2の貯湯タンク、さらに複数個の貯湯タンクを備え、前記第2、あるいはそれ以降の複数個の貯湯タンクも前記水−冷媒熱交換器と接続され、前記水−冷媒熱交換器で所定の温度に暖められた水道水を貯湯すると共に、前記第2、あるいはそれ以上の複数個の貯湯タンクにも水道水を下方から入水する第2、あるいは複数個の入水管、前記水−冷媒熱交換器に下方から水ポンプを介して供給する、第2、あるいは複数個のタンク給水管を備えたヒートポンプ式給湯機。
  7. 水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、第1の貯湯タンク、第2、あるいはそれ以上複数個の貯湯タンクに、給湯されると共に、貯湯タンクを介さず、蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水するようにした、請求項6に記載のヒートポンプ式給湯機。
  8. 冷媒として炭酸ガスを用いた請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
JP2004033181A 2004-02-10 2004-02-10 ヒートポンプ式給湯機 Pending JP2005226858A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004033181A JP2005226858A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 ヒートポンプ式給湯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004033181A JP2005226858A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 ヒートポンプ式給湯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005226858A true JP2005226858A (ja) 2005-08-25

Family

ID=35001716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004033181A Pending JP2005226858A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 ヒートポンプ式給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005226858A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273146A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Kyocera Corp 固体酸化物形燃料電池システム
JP2008215784A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Tokyo Gas Co Ltd 給湯装置
JP2009216263A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式温水器および貯湯タンクユニット
JP2012181002A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Corona Corp 貯湯式給湯装置
CN102788415A (zh) * 2012-08-29 2012-11-21 彭勇 一种改进的利用灶台余热加热的热水器
JP2015152207A (ja) * 2014-02-13 2015-08-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ給湯装置
CN111623510A (zh) * 2020-06-30 2020-09-04 王柳兵 一种基于智能家居的自动计量上水的热水器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273146A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Kyocera Corp 固体酸化物形燃料電池システム
JP2008215784A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Tokyo Gas Co Ltd 給湯装置
JP2009216263A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式温水器および貯湯タンクユニット
JP2012181002A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Corona Corp 貯湯式給湯装置
CN102788415A (zh) * 2012-08-29 2012-11-21 彭勇 一种改进的利用灶台余热加热的热水器
JP2015152207A (ja) * 2014-02-13 2015-08-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ給湯装置
CN111623510A (zh) * 2020-06-30 2020-09-04 王柳兵 一种基于智能家居的自动计量上水的热水器
CN111623510B (zh) * 2020-06-30 2021-07-06 上海申瑞环球家屋科技有限公司 一种基于智能家居的自动计量上水的热水器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006030903A1 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5082536B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
KR101201131B1 (ko) 복합 냉난방 온수 장치
JP4349312B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
WO2014044864A1 (fr) Installation de chauffe-eau sanitaire à fonction de chauffage
JP2005226858A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP4715439B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2007192461A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP3772894B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2007155257A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2011163617A (ja) 給湯装置および給湯システム
JP4375095B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2008057857A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2006234350A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4045354B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2006046817A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP3825439B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4228976B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP7151442B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4124172B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2020091092A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2019086163A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2005090816A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP4396544B2 (ja) ヒ−トポンプ給湯機
WO2010109618A1 (ja) 負荷側中継ユニット及びそれを搭載した空調給湯複合システム