JP5082536B2 - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

ヒートポンプ給湯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5082536B2
JP5082536B2 JP2007083740A JP2007083740A JP5082536B2 JP 5082536 B2 JP5082536 B2 JP 5082536B2 JP 2007083740 A JP2007083740 A JP 2007083740A JP 2007083740 A JP2007083740 A JP 2007083740A JP 5082536 B2 JP5082536 B2 JP 5082536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
refrigerant
heat exchanger
storage tank
water supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007083740A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008241175A (ja
Inventor
和人 中谷
伸二 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007083740A priority Critical patent/JP5082536B2/ja
Publication of JP2008241175A publication Critical patent/JP2008241175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5082536B2 publication Critical patent/JP5082536B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、ヒートポンプ方式のヒートポンプ給湯装置に関するものである。
従来、一般的な給湯機としては、ガスや石油を燃料として用い、その燃焼熱で水道水を加熱するようにしたものがある。これらは、速湯性に優れているという利点がある半面、ガス、石油といった燃料が必要でその供給が不可欠であること、燃焼後の排気ガスが大気に放出され大気汚染を招くこと、燃焼させるので不安全性を常に内在していること、燃焼時の音が大きいことなどの課題があった。特に近年増えている、エネルギー源を全て電気で行うというオール電化の住宅やマンションでは、燃料を供給する方法がないため、使用できないケースも増えてきている。
そこで、貯湯タンクを備えた貯湯式のヒートポンプ給湯装置が開発されている。これは、燃焼による給湯装置の問題を解決し、オール電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要としないで手軽に設置することができると共に、ヒートポンプ式であるため、入力に対する能力は3倍以上確保することが可能となり、熱効率が良く、運転に際しては安価な深夜電力を用いて、貯湯タンクに高温の湯を貯めることが可能となり、ランニングコストも安価になるなどの特長を持ち、徐々に普及してきている。
このようなヒートポンプ給湯装置として、図4に示されるようなものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図4は、上記特許文献1に記載された従来のヒートポンプ給湯装置の回路構成図である。
図4において、従来のヒートポンプ給湯装置は、給湯サイクル71と、冷媒サイクル72を備え、それぞれ別の本体ユニットである。給湯サイクル71を含む貯湯ユニットと、冷媒サイクル72を含むヒートポンプユニットの二箱に入れられている。この給湯サイクル71は、底壁に設けられた給水口73と、上壁に設けられた給湯口74を有する貯湯タンク75と、水熱交換路76と、水循環用ポンプ77とを備え、水熱交換路76と水循環用ポンプ77が、貯湯タンク75の取水口78と湯入口79とを連結する循環路80に介設されている。
また、冷媒サイクル72は、圧縮機81と、水熱交換路76を構成する水−冷媒熱交換器82と、減圧機構83と、冷媒蒸発器である空気−冷媒熱交換器84とを順に冷媒通路85で接続して構成されている。更に、給湯サイクル71と冷媒サイクル72は、室外側に配設されている連絡配管86、87にて連結される。そして、給水口73から給水し、水循環用ポンプ77にて循環路78に流出させた低温水を水−冷媒熱交換器82(即ち、水熱交換路76)で沸き上げ、給湯口74から出湯する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
そして、この従来のヒートポンプ給湯装置は、夜間の安価な電力を利用してエネルギー効率の良い冷媒サイクル(ヒートポンプ回路)72を運転し、貯湯タンク75内の水を水循環用ポンプ77で循環させながら、水−冷媒熱交換器82で所定の湯温になるまで温め、所定の湯温に達したことを検知して、冷媒サイクル72の運転を停止するようにしている。
通常給湯口74で湯を使用する際には、貯湯タンク75内の湯温より低温の水道水と混合して、使用者の所望する適切な温度にして、温水を供給することになるので、貯湯タンク75に貯湯する湯の温度はできるだけ高くする方が良く、それにより温度を下げるために加える水道水の量を多くして、貯湯タンク75から取り出す湯の量を少なくするようにして、湯切れなどの不具合が生じにくいようにしている。
ただし、この冷媒サイクル72において、初冬などの外気温度が低く、比較的多湿の環境下で運転を行うと、外気と熱交換する冷媒蒸発器である空気−冷媒熱交換器84に着霜が発生するため、着霜した霜を取り除くための除霜運転が必要となる。その除霜方法としては、いわゆるホットガスバイパス方式と呼ばれているもの(例えば、特許文献2参照)と共に、冷媒サイクルに冷媒加熱手段を設け、除霜運転時に、冷媒加熱手段で冷媒の加熱を行うことにより、除霜を行うものも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
図5は、上記特許文献3に記載された従来のヒートポンプ給湯装置の回路構成図である。尚、図4に示されたヒートポンプ給湯装置と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図5において、冷媒サイクル72の低圧側に冷媒加熱ヒ−タ−88を設けるとともに、制御装置89は、除霜運転時に冷媒加熱ヒ−タ−88にて冷媒の加熱を行っている。水−冷媒熱交換器82の熱容量によって初期的には高温冷媒が温度低下してしまい除霜能力が十分確保されない場合があるが、そこでこの高温側からの冷媒の熱エネルギーに加え、低圧側に冷媒加熱ヒ−タ−88などの冷媒加熱手段を設けて、冷媒を直接加熱することにより、除霜能力を格段に向上させて除霜時間を短縮しようというものである。
特開2003−222392号公報 特公平7−99297号公報 特開2005−180869号公報
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2に記載された従来のヒートポンプ給湯装置の構成では、冷媒サイクル72の空気−冷媒熱交換器84に着霜した場合には、除霜するまでに多くの時間を要することとなり、貯湯タンク75の残湯量が少ない時に、除霜運転に入った場合は、貯湯タンク75から給湯できないために、給湯運転を停止せざるを得ないという課題を有している。
また、特許文献3に記載された従来のヒートポンプ給湯装置の構成でも同様に、除霜運転に入ると、減圧機構83を構成する電動膨張弁(図示せず)をほぼ全開し、さらに水循環用ポンプ77を停止させ、水熱交換器82での熱交換を抑える。それから圧縮機81の回転数を調整する。
それにより、高温のままの冷媒が減圧装置83で減圧されて、空気−冷媒熱交換器84へ送られ、除霜が行われる。その際に、冷媒加熱ヒーター88で冷媒を加熱して、除霜能力を高めているものである。ところが、水−冷媒熱交換器82での熱交換を抑えるために、水循環ポンプ77を停止させているために、貯湯タンク75の残湯量が減じた際に、除霜運転に入った場合は、貯湯タンク75から給湯できないために、給湯運転を停止せざるを得ないという課題を有していた。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、冷媒サイクルが簡易なバイパス回路で構成でき、除霜を短時間で行うことができるとともに、貯湯タンクの残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できるヒートポンプ給湯装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクと連結され、前記貯湯タンクの熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うもので、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際には、前記第2バイパス回路の第2二方弁を開放して前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行なうと共に、前記第1バイパス回路の第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことが可能となり、給湯運転を行ないながら除霜運転を実施することができる。そのため、貯湯タンクの残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、貯湯タンクの容量を小さくすることが可能となり、本体の小型化を図ることが可能となるとともに、合理化を図ることができる。また、第1、第2二方弁を開放すると、圧縮機の吸入側の圧力が急上昇して、冷媒循環量が増し、圧縮機のオイルが多く吐出してしまうときに、第1二方弁を開放する運転を任意の時間遅らせて、動作させることで、圧縮機の吸入側の低圧上昇を抑え、オイル吐出を最小限に抑え、圧縮機の信頼性を高め、耐久性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
また、本発明のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、水−冷媒熱交換器と直結され、前記水−冷媒熱交換器の熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒
熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うもので、空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、第2二方弁を開放して空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行なうと共に、第1二方弁を開放して、蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことが可能となり、給湯運転を行ないながら除霜運転を実施することができる。そのため、貯湯タンクの残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、貯湯タンクの容量を小さくすることが可能となり、本体の小型化を図ることが可能となるとともに、合理化を図ることができる。また、蓄熱式冷媒加熱装置が、水−冷媒熱交換器と直結され、水−冷媒熱交換器の熱量を貯めるようにしたことにより、蓄熱の際、貯湯タンクが不要となるので、貯湯タンクの配置に左右されることなく、本体を構成することができる。すなわち、冷媒サイクルと給湯サイクルが別個の本体となっているようなヒートポンプ給湯装置であっても、問題なく構成することが可能となり、汎用性が広がったヒートポンプ給湯装置を提供することができる。また、第1、第2二方弁を開放すると、圧縮機の吸入側の圧力が急上昇して、冷媒循環量が増し、圧縮機のオイルが多く吐出してしまうときに、第1二方弁を開放する運転を任意の時間遅らせて、動作させることで、圧縮機の吸入側の低圧上昇を抑え、オイル吐出を最小限に抑え、圧縮機の信頼性を高め、耐久性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
本発明のヒートポンプ給湯装置は、冷媒サイクルが簡易なバイパス回路で構成でき、除霜を短時間で行うことができるとともに、貯湯タンクの残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施することができ、使用者に対して、使用継続性に優れたヒートポンプ給湯装置を提供できると共に、湯切れの心配がなくなるので貯湯タンクの容量を小さくすることが可能となり、コンパクトな本体構成とすることができる。
第1の発明は、圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクと連結され、前記貯湯タンクの熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うもので、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際には、前記第2バイパス回路の第2二方弁を開放して前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行なうと共に、前記第1バイパス回路の第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことが可能となり、給湯運転を行ないながら除霜運転を実施することができる。そのため、貯湯タンクの残湯量がかなり減じてい
る場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、貯湯タンクの容量を小さくすることが可能となり、本体の小型化を図ることが可能となるとともに、合理化を図ることができる。また、第1、第2二方弁を開放すると、圧縮機の吸入側の圧力が急上昇して、冷媒循環量が増し、圧縮機のオイルが多く吐出してしまうときに、第1二方弁を開放する運転を任意の時間遅らせて、動作させることで、圧縮機の吸入側の低圧上昇を抑え、オイル吐出を最小限に抑え、圧縮機の信頼性を高め、耐久性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
第2の発明は、圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、水−冷媒熱交換器と直結され、前記水−冷媒熱交換器の熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うもので、空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、第2二方弁を開放して空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行なうと共に、第1二方弁を開放して、蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことが可能となり、給湯運転を行ないながら除霜運転を実施することができる。そのため、貯湯タンクの残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、貯湯タンクの容量を小さくすることが可能となり、本体の小型化を図ることが可能となるとともに、合理化を図ることができる。また、蓄熱式冷媒加熱装置が、水−冷媒熱交換器と直結され、水−冷媒熱交換器の熱量を貯めるようにしたことにより、蓄熱の際、貯湯タンクが不要となるので、貯湯タンクの配置に左右されることなく、本体を構成することができる。すなわち、冷媒サイクルと給湯サイクルが別個の本体となっているようなヒートポンプ給湯装置であっても、問題なく構成することが可能となり、汎用性が広がったヒートポンプ給湯装置を提供することができる。
また、第1、第2二方弁を開放すると、圧縮機の吸入側の圧力が急上昇して、冷媒循環量が増し、圧縮機のオイルが多く吐出してしまうときに、第1二方弁を開放する運転を任意の時間遅らせて、動作させることで、圧縮機の吸入側の低圧上昇を抑え、オイル吐出を最小限に抑え、圧縮機の信頼性を高め、耐久性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の水−冷媒熱交換器で加熱された温水は、貯湯タンクに貯湯されると共に、前記貯湯タンクを介さずに給湯端末へ直接通水できるようにも構成したもので、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、貯湯タンクに給湯することができるとともに、一方で貯湯タンクを介さずに蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水されるので、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒートポンプ給湯装置を提供することができる。また、運転立ち上がり当初は、貯湯タンクから給湯し、圧縮機が最適運転周波数になった後には、ダイレクトに給湯するという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯装置とすることも可能となり、使用性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。そして、その際に、給湯運転しながら除霜運転ができることにより、たとえ貯湯タンクの残湯量が減じたときでも、連続で給湯運転が可能となり、使用性を大幅に向上させることができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の冷媒サイクルと、水−冷媒熱交換器と接続された貯湯タンクと、水道水を供給する入水管と、加熱された温水を給湯端末へ通水するように接続した給湯管を備えた給湯サイクルと、蓄熱式冷媒加熱装置を、一体の筐体に収納したもので、貯湯タンクユニットを小型化することにより、本体ユニットの小型化を図ることができる。また、蓄熱式冷媒加熱装置と貯湯タンクを近接することができ、熱損失を減じたままで、効率よく蓄熱式冷媒加熱装置に蓄熱させることが可能となり、省エネ性の向上を図ることができる。さらに、施工に際しても、冷媒サイクルと給湯サイクルを連結する配管が不要となり、そのための施工作業も不要となり、施工時間の大幅な短縮を図ることができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の冷媒として炭酸ガスを用いたもので、高温給湯の際の熱効率を高めるとともに、冷媒が外部に漏れても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しく、リサイクル性にも優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図、図2は、同ヒートポンプ給湯装置のタイムチャート図である。
図1において、本実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置は、ヒートポンプ給湯装置本体ユニット1(以下「本体ユニット1」という)内に、冷媒サイクル2を収納して構成され、その本体ユニット1と配管で接続された給湯サイクル3を収納した貯湯タンク本体ユニット50が一体の筐体である本体ユニット1内に配されている。
冷媒サイクル2は、本体ユニット1内部に配設された圧縮機4と、放熱器5と、例えば電動膨張弁から成る減圧手段6と、冷媒蒸発器である空気−冷媒熱交換器7とが、冷媒配管8で環状に接続されて構成されている。また、空気−冷媒熱交換器7に風を当て、蒸発能力を高めるための送風ファン9が設けられている。
一方、給湯サイクル3は、放熱器5と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器10(例えば、放熱器5と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)と、水−冷媒熱交換器10にて得た温水を貯める貯湯タンク11と、貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10に水道水を入水する入水管12と、貯湯タンク11や水−冷媒熱交換器10から、温水を蛇口13aやシャワー13b等の給湯端末に給湯する給湯管14と、貯湯タンク11内の低温の水を送水する給湯循環水ポンプ15から構成されている。タンク入水管16は、入水管12から水道水を貯湯タンク11に送る配管である。水道水供給管17は、入水管12から放熱器5(水−冷媒熱交換器10)に水道水を直接供給する配管である。
熱交給水管18は、貯湯タンク11から水−冷媒熱交換器10に、給湯循環水ポンプ15の運転により、貯湯タンク11内の下方に貯まった低温水を送る配管であり、貯湯管19は、水−冷媒熱交換器10で加熱された水道水を、貯湯タンク11や、元混合弁20に送る配管であり、貯湯管19から、貯湯タンク11へ送るためのタンク貯湯管19aの途中には貯湯三方弁21が設けられている。
22は、貯湯管19から、元混合弁20に送るための元混合弁側配管である。また、タンク給湯管23は、貯湯タンク11から高温水(通常は60℃〜90℃)を元混合弁20へ給湯する配管であり、元混合弁20は、元混合弁側配管22とタンク給湯管23とから来る温水や水を混合させる弁である。また、給湯混合弁24は、元混合弁20を通過した温水と、入水管12から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得、蛇口13aやシャワー13bに供給する弁である。そして、給湯混合弁24にて最適温度となった温水が、給湯管14を介して、蛇口13aやシャワー13bに給湯されるのである。
25は、風呂注湯混合弁であり、同じく元混合弁20を通過した温水と、入水管12から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得、風呂26に注湯する弁である。風呂注湯混合弁25にて最適温度となった温水が、風呂注湯管27を介し、逆流防止弁27aを通過して、風呂26に注湯され、風呂に湯をはることになる。
28は、風呂熱交換器であり、風呂注湯混合弁25から風呂26へとお湯が向かう際に通過することになる。風呂熱交換器28は、風呂26内のお湯を追炊きする際に用いる熱交換器であり、風呂26から、浴槽出湯管29aを介して、風呂循環水ポンプ30で風呂からお湯を引き込み、そのお湯と、貯湯タンク11から追炊きポンプ31で引き込んだ貯湯タンク11内の高温水とを熱交換して、浴槽入湯管29bで風呂へ戻すことにより、風呂26の温度を一定に保つ保温運転や、風呂26の湯量を足さなくても湯温を上昇させる追炊き運転を行う。つまり、風呂熱交換器28は、水−水熱交換器となっているわけである。
また、32は入水流量計であり、入水流量を測定する計器であり、給湯流量計33は給湯流量を測定する計器である。排出弁34は、寒冷地等にて、ヒートポンプ給湯装置を長期間使用しない場合に、凍結防止等で貯湯タンク11内の水を抜くために用いる弁であり、34aは貯湯タンク11の圧力逃がし弁、34bは貯湯タンク11の缶体保護弁である。
35は、貯湯タンク11と連結された蓄熱式冷媒加熱装置であり、貯湯タンク11の熱量を保温材で蓄熱するように蓄熱配管36a、36bで貯湯タンク11と連結されている。また、この蓄熱式冷媒加熱装置35は、冷媒配管と密着されており、圧縮機4と空気−冷媒熱交換器7の間の配管37aと、放熱器5と減圧手段6の間の配管37bを連結する第1バイパス回路38が、蓄熱式冷媒加熱装置35と密着するようになっている。そして、この第1バイパス回路38の放熱器5と減圧手段6に近いほうに、第1二方弁39が設けられている。
また、圧縮機4と放熱器5との間の配管40aと、減圧手段6と空気−冷媒熱交換器7との間の配管40bを連結する第2バイパス回路41も設けられており、この第2バイパス回路41の中途には、減圧手段6と空気−冷媒熱交換器7に近いほうに、第2二方弁42が設けられている。
43は、冷媒サイクル2の制御装置、44は、給湯サイクル3の制御装置であり、この二つの制御装置43、44は連動しつつ、ヒートポンプ給湯装置として動作する。
以下、図面に基づいて、上記ヒートポンプ給湯装置の動作を説明する。
通常の運転を開始する際には、第1バイパス回路38の第1二方弁39と、第2バイパス回路41の第2二方弁42は閉じている。圧縮機4が起動し、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、放熱器5(水−冷媒熱交換器10)に送られ、水道水供給管17を通ってきた水道水と熱交換して放熱する。
これにより、貯湯管19、元混合弁20に流れる水道水は高温に加熱される。放熱器5(水−冷媒熱交換器10)から流出する冷媒は、減圧手段6にて減圧膨張され、空気−冷媒熱交換器7に送られ、送風ファン9にて送られた空気と熱交換して、空気−冷媒熱交換器7を通過する間に、蒸発してガス化する。このガス化した冷媒は、再度圧縮機4に吸入され、再度圧縮される過程を繰り返し、徐々に加熱された水道水は、元混合弁側配管22、元混合弁20を通り、蛇口13a、シャワー13bに給湯したり、風呂26に注湯される。
その際に、冷媒サイクル2は立ち上がりが遅く、速湯性に劣っているため、貯湯タンク11によってその立ち上がりの悪さを補っている。すなわち、冷媒サイクル2が立上り、所定の給湯温度となるまでの間は、高温に保たれた貯湯タンク11からタンク給湯管23を通過してきた温水と、まだ立ち上がっていない水−冷媒熱交換器10を通過してきた水(徐々に温度が上がり高温となる水)とを、元混合弁20で混合し、さらに給湯混合弁24、風呂注湯混合弁25で入水管12を通ってきた水道水と混合して、所定の温度の給湯あるいは注湯を行う。
次に冷媒サイクル2が立ち上がってくると、元混合弁20の開度を調整し、貯湯タンク11からの高温の温水と、水−冷媒熱交換器10からの温水を適温に混合し、給湯混合弁24や、風呂注湯混合弁25に送り、給湯混合弁24や風呂注湯混合弁25で入水管12を通ってきた水道水と混合して給湯する。
最終的には、元混合弁20の開度を調整して、タンク給湯管23側を閉じて、貯湯タンク11からタンク給湯管23を通過してきた温水は用いず、入水管12を通ってきた水道水を冷媒サイクル2の水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を、元混合弁20を介して、給湯混合弁24、風呂注湯混合弁25へ送り、入水管12を通ってきた水道水と、混合し、所定の温度の温水を得て、蛇口13a、シャワー13bへの給湯や、風呂26への注湯を行う。
即ち、冷媒サイクル2の制御装置43、給湯サイクル3の制御装置44によって、冷媒サイクル2の立ち上がり状態を把握し、元混合弁20や給湯混合弁24、風呂注湯混合弁25の開度を調整し、所定温度の温水を給湯端末に供給する制御が行われる。
また、使用者が、蛇口13a、シャワー13bを閉じるか、あるいは風呂26に適量のお湯が溜まって給湯する必要がなくなると、給湯循環水ポンプ15を駆動させ、貯湯三方弁21を開き、次回の給湯運転のために、貯湯タンク11に高温の温水を貯湯する貯湯運転が行われる。
このように、冷媒サイクル2の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク11に貯めた温水を用いて給湯端末(蛇口13a、シャワー13b、風呂26)へ給湯、注湯したり、貯湯タンク11を介さずに水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としている。
これにより本実施の形態では、リアルタイム給湯を可能とし、使用者が給湯したいときに給湯ができる速湯性能を確保することができ、使い勝手の良いヒートポンプ給湯装置を提供することができる。換言すれば、この速湯性能の確保によって、貯湯タンク11の容量を貯湯式のヒートポンプ給湯装置のそれよりも小さいものとすることができ、それはひいては、本体ユニット1のコンパクト化につながり、設置性の大幅な向上、コストダウン、使用性の向上を実現できることにもなる。
また、貯湯タンク11の残湯量が減じた場合にも、貯湯タンク11を介さないで、水−冷媒熱交換器10で加熱した温水をそのまま、給湯端末へ直接給湯することとなる。ところが、その時に、空気−冷媒熱交換器7が着霜している場合には、熱交換されないために、温水が供給されないこととなる。そこで、その際には、図2に示したような、タイムチャート図に則って、第1二方弁39、第2二方弁42の運転が行われる。
貯湯タンク11の残湯量が減じている状態で、給湯が行われており、その際に、空気−冷媒熱交換器7につながった配管7aに配された、温度センサー7c、7dと、制御装置43による除霜開始判断手段で、除霜開始という判断がなされると、ステップ1にて、第2バイパス回路41にある、第2二方弁42に通電され、第2二方弁42が開かれる。それに合わせて、電動膨張弁から成る減圧手段6が閉塞状態または、ほぼ閉塞状態まで閉じられ、さらに圧縮機4の回転数が徐々に下げられる。
次にステップ2で、圧縮機4の回転数が所定の回転数まで下がると、第1バイパス回路38の第1二方弁39が開かれ、それと共に、さらに送風ファン9が停止される。
ステップ3で、冷媒加熱運転に移行し、それと同時に除霜運転も行う。冷媒加熱運転は、第1バイパス回路38を冷媒が流れ、第1バイパス回路38と密着している蓄熱式冷媒加熱装置35を通ることにより、蓄熱式冷媒加熱装置35で冷媒が加熱されて行われる。冷媒が、配管7aを介し、圧縮機4に送られ、圧縮機4は、冷媒搬送運転を行う。
それにより、蓄熱式冷媒加熱装置35で加熱された冷媒は、放熱器5に送られ、第1二方弁39を介して、蓄熱式冷媒加熱装置35に送られ再び、加熱される。放熱器5では、入水管12を通ってきた水道水を、冷媒サイクル2の水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を、元混合弁20を介して、給湯混合弁24、風呂注湯混合弁25へ送り、入水管12を通ってきた水道水と、混合し、所定の温度を得て、蛇口13a、シャワー13bへの給湯や、風呂26への注湯を行う。
ただし、蓄熱式冷媒加熱装置35は、貯湯タンク11の熱量を蓄熱したものであり、その熱量で冷媒を加熱し、それを放熱器5で熱交換するために、注湯される温度は若干低下する傾向があるが、停止してしまうよりは十分に使用性に優れた使い方ができることとなる。
また、除霜運転時には、圧縮機4から送られた高温の冷媒は、配管40aを介し、第2バイパス回路41を通り、第2二方弁42を通過して、配管40bを通り、空気−冷媒熱交換器7に送られ、空気−冷媒熱交換器7の除霜が行われる。配管40bの、第2バイパス回路41と空気−冷媒熱交換器7の間には、絞り配管40eがあり、電動膨張弁から成る減圧手段6の作動性を安定化させている。
ステップ4で、除霜終了と共に、第1二方弁39は閉じられ、圧縮機4は、所定の回転数まで徐々に戻され、電動膨張弁から成る減圧手段6は所定の開度まで徐々に開かれ、送風ファン7も所定の回転数で回転する。
ステップ5で、第2二方弁42が閉じられ、除霜する前の状態に戻り、通常のヒートポンプ運転となり、貯湯が行われることとなる。
このように、貯湯タンク11の残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、使用性の大幅な向上を図ることができる。
また、貯湯タンク11を使用する機会が減るため、貯湯タンク11をコンパクトにすることができ、ひいては筐体をコンパクトにすることも可能となり、設置性の大幅な向上を図
ったヒートポンプ給湯装置とすることができる。
また、図2のタイムチャート図で示したように、空気−冷媒熱交換器7の除霜を行う際には、圧縮機4の回転数を可変しつつ、第2バイパス回路41の第2二方弁42を開放して空気−冷媒熱交換器7に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行い、その後、任意の時間後に、第1バイパス回路38の第1二方弁39を開放して、蓄熱式冷媒加熱装置35で加熱された冷媒を圧縮機4の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行う運転をすることにより、第2バイパス回路41と第1のバイパス回路38の第2、1二方弁42、39を同時に開放すると、圧縮機4の吸入側の圧力が急上昇して、冷媒循環量が増し、圧縮機4のオイルが多く吐出してしまうが、第1バイパス回路38の第1二方弁39を開放にする運転を任意の時間遅らせて、行なうことで、圧縮機4の吸入側の低圧上昇を抑え、オイル吐出が最小限に抑えられ、圧縮機4の信頼性が向上し、耐久性に優れたヒートポンプ給湯装置とすることができる。
以上のように、貯湯タンク11の残湯量が減じている状態で、給湯が行われており、その際に、空気−冷媒熱交換器7に着霜しているような状態での動作を説明したが、残湯量が減じておらず、給湯に余裕のある場合には、貯湯タンク11の湯と、入水管12を通ってきた水道水を混同して、所定の温度にして、給湯端末13a、13bから給湯を行うので、冷媒サイクル2は、送風ファン9を停止させ、減圧手段6を閉じ、第2二方弁42を開けて、第1二方弁39を閉じたままで、冷媒を蓄熱式冷媒加熱装置35に流さないで、除霜を行うこととなる。
また、本実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置では、ヒートポンプ式の冷媒サイクル2と、水−冷媒熱交換器10と接続され、水−冷媒熱交換器10で加熱された温水を貯湯する貯湯タンク11と、水道水を供給する入水管12と、加熱された温水を給湯端末であるは蛇口13a、シャワー13bへ通水するように接続した給湯管14を備えた給湯サイクル3と、冷媒サイクル2と給湯サイクル3といずれにも、連結された蓄熱式冷媒加熱装置35を一体の本体ユニット1に収納しているために、給湯サイクル3を構成する貯湯タンク11と、冷媒サイクル2と密着している蓄熱式冷媒加熱装置35を、連結することが容易であり、上記の運転をコストをかけないで容易にできることになる。
さらに、このヒートポンプ給湯装置では、冷媒として炭酸ガスを用いているので、万一冷媒が外部に漏れたとしても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しいヒートポンプ給湯装置とすることができる。
以上のように、本実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置は、圧縮機4、放熱器5、減圧手段6および空気−冷媒熱交換器7を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクル2と、放熱器5と熱交換を行う水−冷媒熱交換器10と、水−冷媒熱交換器10と接続され、水−冷媒熱交換器10で加熱された温水を貯湯する貯湯タンク11と、水道水を供給する入水管12と、加熱された温水を蛇口13a、シャワー13bへ通水するように接続した給湯管14を備えた給湯サイクル3と、貯湯タンク11と連結し、さらに冷媒サイクル2とも連結した貯湯タンク11の熱を蓄熱しておく、蓄熱式冷媒加熱装置35を備え、これらを一体の本体ユニット1に収納し、減圧手段6と放熱器6の間と、圧縮機4と空気−冷媒熱交換器7の間を連結し、蓄熱式冷媒加熱装置35と連結した第1バイパス回路38と、圧縮機4と放熱器5の間と、減圧手段6と空気−冷媒熱交換器7の間を連結する第2バイパス回路41を設け、第1バイパス回路38には第1二方弁39と、蓄熱式冷媒加熱装置35を直列に設け、第2バイパス回路41には、第2二方弁42を設け、空気−冷媒熱交換器7の除霜を行う際には、第2バイパス回路41の第2二方弁42を開放して、空気−冷媒熱交換器7に冷媒を通過させる第2バイパス
回路運転を行い、その後に、第1バイパス回路38の第1二方弁39を開放して、蓄熱式冷媒加熱装置35で加熱された冷媒を圧縮機4の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことにより、給湯運転をしつつ、除霜運転ができるので、使用性に優れ、さらに貯湯タンク11の小型化を図ることも可能となり、コンパクト性にも優れたヒートポンプ給湯装置を提供することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図である。
本実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置と、上記第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置とは、蓄熱式冷媒加熱装置45、蓄熱配管46a、46bのみ異なるもので、他の構成は、上記第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置と同一なので、同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する(図3で、符号を○で囲んだ部分)。
本実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の蓄熱式冷媒加熱装置45は、蓄熱配管46a、46bを介して放熱器5と連結されており、放熱器5で加熱された熱量を蓄熱するようになっている。動作としては、上記第1の実施の形態と同じであり、図2に示したステップ1〜5の動作を行うこととなる。
つまり、貯湯タンク11の残湯量が減じている状態で、給湯が行われており、その際に、空気−冷媒熱交換器7が着霜している場合には、ステップ1にて、第2バイパス回路41にある第2二方弁42に通電され、第2二方弁42が開かれ、それとともに、電動膨張弁から成る減圧手段6が閉塞状態または、ほぼ閉塞状態まで閉じられ、さらに圧縮機4の回転数が徐々に下げられる。
次にステップ2で、圧縮機4の回転数が所定の回転数まで下がると、第1バイパス回路38の第1二方弁39が開かれ、それと共に、さらに送風ファン9が停止される。
ステップ3で、冷媒加熱運転に移行し、それと同時に除霜運転も行う。冷媒加熱運転は、第1バイパス回路38を冷媒が流れ、第1バイパス回路38と密着している蓄熱式冷媒加熱装置45を通ることにより、蓄熱式冷媒加熱装置45で冷媒が加熱されて行われる。冷媒が、配管7aを介し、圧縮機4に送られ、圧縮機4は冷媒搬送運転を行う。それにより、蓄熱式冷媒加熱装置45で加熱された冷媒は、放熱器5に送られ、第1二方弁39を介して、蓄熱式冷媒加熱装置45に送られ再び、加熱される。
放熱器5では、入水管12を通ってきた水道水を冷媒サイクル2の水−冷媒熱交換器10で加熱して得た温水を、元混合弁20を介して、給湯混合弁24、風呂注湯混合弁25へ送り、入水管12を通ってきた水道水と、混合し、所定の温度を得て、蛇口13a、シャワー13bへの給湯や、風呂26への注湯を行う。
ただし、蓄熱式冷媒加熱装置45は、放熱器6の熱量を蓄熱したものであり、その熱量で冷媒を加熱し、それを放熱器5で熱交換するために、注湯される温度は若干低下する傾向があるが、停止してしまうよりは十分に使用性に優れた使い方ができることとなる。
ステップ4で、除霜終了と共に、第1二方弁39は閉じられ、圧縮機4は、所定の回転数まで徐々に戻され、電動膨張弁からなる減圧手段6は、所定の開度まで徐々に開かれ、送風ファン7も所定の回転数で回転する。
ステップ5で、第2二方弁42が閉じられ、除霜する前の状態に戻り、通常のヒートポンプ運転となり、貯湯が行われることとなる。
このように、貯湯タンク11の残湯量がかなり減じている場合にも、給湯運転を継続しながら、除霜運転を実施できることにより、使用性の大幅な向上を図ることができる。また、貯湯タンク11を使用する機会が減るので、貯湯タンク11をコンパクトにすることができ、ひいては、本体ユニット1をコンパクトにすることも可能となり、設置性の大幅な向上を図ったヒートポンプ給湯装置を提供することができる。
また、蓄熱式冷媒加熱装置45を、放熱器6と連結させているために、実施の形態1では、ヒートポンプ式冷媒サイクル2と、給湯サイクル3を一体の本体ユニット1に収納している形態であったが、冷媒サイクル2と、給湯サイクル3を分離した形態であっても、同様の効果を実現できることとなる。
以上のように、本発明に係るヒートポンプ給湯装置は、ヒートポンプサイクルで温水を生成して給湯するヒートポンプ給湯装置に適用され、例えば、家庭用の瞬間湯沸し器や、業務用の給湯装置などに適している。
本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図 同ヒートポンプ給湯装置のタイムチャート 本発明の第2の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図 従来のヒートポンプ給湯装置の回路構成図 従来の他のヒートポンプ給湯装置の回路構成図
1 ヒートポンプ給湯装置本体ユニット(本体ユニット、筐体)
2 冷媒サイクル
3 給湯サイクル
4 圧縮機
5 放熱器
6 減圧手段(電動膨張弁)
7 空気−冷媒熱交換器
9 送風ファン
10 水−冷媒熱交換器
11 貯湯タンク
12 入水管
13a 蛇口(給湯端末)
13b シャワー(給湯端末)
35、45 蓄熱式冷媒加熱装置
38 第1バイパス回路
39 第1二方弁
41 第2バイパス回路
42 第2二方弁

Claims (5)

  1. 圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクと連結され、前記貯湯タンクの熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
  2. 圧縮機、放熱器、減圧手段および空気−冷媒熱交換器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させるヒートポンプ式の冷媒サイクルと、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、水−冷媒熱交換器と直結され、前記水−冷媒熱交換器の熱を蓄熱すると共に、前記冷媒サイクルとも連結された蓄熱式冷媒加熱装置と、前記蓄熱式冷媒加熱装置を介して前記減圧手段と前記放熱器の間と、前記圧縮機と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結した第1バイパス回路と、前記圧縮機と前記放熱器の間と、前記減圧手段と前記空気−冷媒熱交換器の間とを連結する第2バイパス回路とを備え、前記第1バイパス回路には第1二方弁を、前記第2バイパス回路に第2二方弁をそれぞれ設け、前記空気−冷媒熱交換器の除霜を行う際に、前記第2二方弁を開放して、前記空気−冷媒熱交換器に冷媒を通過させる第2バイパス回路運転を行った後に、前記第1二方弁を開放して、前記蓄熱式冷媒加熱装置で加熱された冷媒を前記圧縮機の吸入側に流す第1バイパス回路運転を行うことを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
  3. 水−冷媒熱交換器で加熱された温水は、貯湯タンクに貯湯されると共に、前記貯湯タンク
    を介さずに給湯端末へ直接通水できるようにも構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯装置。
  4. 冷媒サイクルと、水−冷媒熱交換器と接続された貯湯タンクと、水道水を供給する入水管と、加熱された温水を給湯端末へ通水するように接続した給湯管を備えた給湯サイクルと、蓄熱式冷媒加熱装置を、一体の筐体に収納したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  5. 冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
JP2007083740A 2007-03-28 2007-03-28 ヒートポンプ給湯装置 Expired - Fee Related JP5082536B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007083740A JP5082536B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 ヒートポンプ給湯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007083740A JP5082536B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 ヒートポンプ給湯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008241175A JP2008241175A (ja) 2008-10-09
JP5082536B2 true JP5082536B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=39912740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007083740A Expired - Fee Related JP5082536B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 ヒートポンプ給湯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5082536B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101254367B1 (ko) * 2008-08-26 2013-04-12 엘지전자 주식회사 히트펌프 연동 온수 순환 시스템 및 제어 방법
US8657207B2 (en) 2008-08-26 2014-02-25 Lg Electronics Inc. Hot water circulation system associated with heat pump and method for controlling the same
KR101264472B1 (ko) 2009-12-11 2013-05-14 엘지전자 주식회사 냉매 시스템 연동 물 순환 시스템
KR101008215B1 (ko) * 2010-05-18 2011-01-17 (주)거성에너지 주택난방 동시 가동용 저온 저장고 냉동시스템
JP2012037130A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Panasonic Corp 冷凍サイクル装置
JP2012057869A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Panasonic Corp 空気調和機
CN102128528B (zh) * 2011-03-30 2012-07-18 华南理工大学 一种用于空气源热泵热水器的相变蓄热型除霜系统
CN102798214B (zh) * 2012-07-27 2015-04-08 太原理工大学 一种相变蓄热空气源热泵热水机组
JP6440006B2 (ja) * 2014-01-28 2018-12-19 株式会社ノーリツ ヒートポンプ式熱源機
JP7112045B2 (ja) * 2018-05-09 2022-08-03 三菱電機株式会社 給湯システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004218944A (ja) * 2003-01-15 2004-08-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ式冷暖房給湯装置
JP4452051B2 (ja) * 2003-09-17 2010-04-21 パナソニック株式会社 ヒートポンプ給湯装置
JP2007040658A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和装置
JP4339293B2 (ja) * 2005-08-18 2009-10-07 株式会社コロナ 蓄熱式給湯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008241175A (ja) 2008-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5082536B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP4958460B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
WO2006030903A1 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4378900B2 (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP2010019477A (ja) 貯湯式給湯暖房装置
WO2014155993A1 (ja) 給湯装置
JP4231863B2 (ja) ヒートポンプ給湯浴室暖房乾燥装置
JP4726573B2 (ja) ヒートポンプ給湯床暖房装置
JP5958411B2 (ja) ヒートポンプシステム及びその制御装置
JP5034569B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2004278876A (ja) ヒートポンプ式給湯暖房機
JP5176474B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2007155257A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2005315480A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2005207622A (ja) ハイブリッド型熱源機および給湯装置
JP3284905B2 (ja) ヒートポンプシステム
JP4228976B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2010054145A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2004286261A (ja) 給湯装置
JP2006046817A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4244533B2 (ja) 多機能給湯装置
JP3890322B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP4058447B2 (ja) ヒートポンプ式給湯暖房機
JP2009281629A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP5741256B2 (ja) 貯湯式給湯機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090727

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees