JP7112045B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、浴槽への湯張り機能を備えた給湯システムに関するものである。
特許文献1には、湯張り機能を備えた貯湯式給湯機が記載されている。この貯湯式給湯機は、貯湯タンクに貯えた高温湯を用いて浴槽内に湯張りする貯湯湯張り運転と、ヒートポンプユニットで沸き上げた湯を貯湯タンクに貯留することなく直接浴槽内に湯張りする直接湯張り運転と、を実行可能なように構成されている。貯湯湯張り運転が選択される時間帯と、直接湯張り運転が選択される時間帯とは、ユーザーによってあらかじめ設定されている。貯湯式給湯機に備えられている制御装置は、時刻情報に基づいて、貯湯湯張り運転と直接湯張り運転とのいずれか一方を選択して実行する。
特開2012-225544号公報
貯湯湯張り運転では、貯湯タンクに貯えられた湯を用いて湯張りが行われるため、湯張り時間を短縮することができる。ただし、貯湯タンクに貯えられた湯には、貯湯時間に応じた放熱ロスが発生する。これに対し、直接湯張り運転では上記の放熱ロスが発生しない。このため、直接湯張り運転のエネルギー効率は、貯湯湯張り運転のエネルギー効率よりも高い。
また、ヒートポンプ熱源機では、一般に、沸上げ温度が高温になるほど機器効率が低下する。直接湯張り運転では、浴槽内の湯として必要な40℃程度の湯を沸き上げればよいのに対し、貯湯湯張り運転では、貯湯タンクでの貯湯のために65℃以上の高温の湯を沸き上げる必要がある。このため、直接湯張り運転と貯湯湯張り運転とのエネルギー効率の差はさらに大きくなる。
しかしながら、直接湯張り運転の湯張り能力は、ヒートポンプ熱源機の能力に依存する。このため、直接湯張り運転での湯張り時間は、貯湯湯張り運転での湯張り時間よりも長くなってしまう。
特許文献1の貯湯式給湯機では、貯湯湯張り運転と直接湯張り運転とのいずれか一方によって湯張りが行われる。上記のように、貯湯湯張り運転により湯張りが行われる場合、湯張り時間を短くできるもののエネルギー効率が低くなってしまう。一方、直接湯張り運転により湯張りが行われる場合、エネルギー効率を高くできるものの湯張り時間が長くなってしまう。したがって、特許文献1の貯湯式給湯機には、湯張り時間とエネルギー効率とを最適化するのが困難であるという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、湯張り時間とエネルギー効率とを最適化できる給湯システムを提供することを目的とする。
本発明に係る給湯システムは、水を加熱するヒートポンプ熱源機と、前記ヒートポンプ熱源機で加熱された温水の少なくとも一部を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに貯留された温水を用いて浴槽への湯張りを行う第1湯張り運転と、前記ヒートポンプ熱源機で加熱された温水を前記貯湯タンクを介さずに前記浴槽に供給して前記浴槽への湯張りを行う第2湯張り運転と、を実行可能に構成された給湯回路と、前記ヒートポンプ熱源機及び前記給湯回路を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、湯張り開始から湯張り完了までの時間として設定された湯張り時間内で、前記第1湯張り運転と前記第2湯張り運転とを組み合わせて実行するように構成されているものである。
本発明によれば、エネルギー効率が低く湯張り速度が速い第1湯張り運転と、エネルギー効率が高く湯張り速度が遅い第2湯張り運転と、が湯張り時間に基づいて組み合わされるため、設定された湯張り時間内で第2湯張り運転の比率をできるだけ高くすることができる。したがって、湯張り時間が長くなるのを抑えつつ、湯張りのエネルギー効率を高めることができる。よって、本発明によれば、湯張り時間とエネルギー効率とを最適化できる。
本発明の実施の形態1に係る給湯システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムが備える給湯装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムが備える給湯装置におけるヒートポンプ直接湯張り運転での水の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムが備える給湯装置におけるタンク湯張り運転での水の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムで実行される省エネルギー湯張り制御の概念を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムで実行される制御の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る給湯システムにおける外気温度と浴室予備暖房時間との関係を示すグラフである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る給湯システムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る給湯システムの全体構成を示す概略図である。まず、給湯システムの給湯対象となる浴室200周りの構成について説明する。図1に示すように、浴室200には、浴槽8及び混合栓5が設けられている。浴槽8及び混合栓5のそれぞれには、給湯システムからの温水が供給されるようになっている。脱衣所100は、浴室200に隣接して設けられている。
給湯システムは、貯湯ユニット20、ヒートポンプ熱源機30、脱衣所暖房装置40、浴室暖房装置50及び集中リモコン60を有している。貯湯ユニット20及びヒートポンプ熱源機30は、給湯システムのうちの給湯装置を構成している。貯湯ユニット20とヒートポンプ熱源機30との間は、水配管を介して接続されている。また、貯湯ユニット20と浴槽8及び混合栓5との間は、水配管を介して接続されている。ヒートポンプ熱源機30は、冷媒が循環するヒートポンプ回路と、冷媒からの放熱により水を加熱する熱交換器と、を有している。ヒートポンプ熱源機30では、貯湯ユニット20側から供給される水が加熱されることにより、高温の温水が沸き上げられる。ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水は、貯湯ユニット20に戻される。貯湯ユニット20に戻された温水は、後述する貯湯タンク1に貯湯されるか、又は給湯対象に直接供給される。
脱衣所暖房装置40は、脱衣所100の暖房を行う暖房装置である。浴室暖房装置50は、浴室200の暖房を行う暖房装置である。暖房装置としては、脱衣所暖房装置40又は浴室暖房装置50の一方のみが設けられていてもよい。暖房装置の熱源には、電気、ガス又はヒートポンプ等を用いることができる。暖房装置の空調方式には、温風、ヒーター輻射、輻射パネル又は床暖房などを用いることができる。集中リモコン60は、ユーザーによる給湯装置及び暖房装置の各種操作を受け付ける操作部と、情報を表示する表示部と、を有している。集中リモコン60は、脱衣所100に設けられている。
貯湯ユニット20、ヒートポンプ熱源機30、脱衣所暖房装置40及び浴室暖房装置50は、ユーザーによる集中リモコン60の操作、タイマー設定、又は情報端末からの遠隔操作をトリガーとして、連動して運転できるように構成されている。すなわち、この給湯ユニットでは、浴槽8への湯張りと、脱衣所100及び浴室200の暖房と、を同期して行うことが可能である。このため、浴槽8への湯張りを行っている間に、脱衣所100又は浴室200の温度を高めておくことができる。これにより、ユーザーが入浴する際には、居室と脱衣所100又は浴室200との温度差を小さくすることができる。例えば、居室の温度が22℃の場合、脱衣所100の温度を20℃にすることができる。したがって、脱衣所100での脱衣時又は浴室200での入浴時のヒートショックを抑制することができる。ヒートショックとは、急激な温度変化により人体が受ける影響のことである。人が暖かい部屋から寒い場所に移動すると、ヒートショックによる血圧の変化に起因して、失神、心筋梗塞、脳梗塞などが引き起こされる場合がある。特に入浴時には、脱衣により皮膚が露出するため、ヒートショックの影響が強く現れやすい。
ヒートポンプ熱源機30のエネルギー効率は、給湯能力及び沸上げ温度などの運転条件と、外気温度などの環境条件とに応じて変化する。本実施の形態は、特に、浴槽8への湯張りを脱衣所100及び浴室200の暖房と連携して行う際に、湯張り時間とヒートポンプ熱源機30のエネルギー効率とを最適化することを目的としている。
図2は、本実施の形態に係る給湯システムが備える給湯装置の構成を示す回路図である。図2に示すように、給湯装置は、温水を貯留する温度成層型の貯湯タンク1を有している。貯湯タンク1は、貯湯ユニット20内に設けられている。貯湯タンク1の下部には低温水が貯留されており、貯湯タンク1の上部には高温水が貯留されている。貯湯タンク1の外壁面には、複数の温度センサ13a~13fが設けられている。複数の温度センサ13a~13fは、貯湯タンク1の複数の水位レベルでの水温を検出できるように、それぞれ異なる高さ位置に取り付けられている。給湯装置は、温水を給湯対象に供給するための給湯回路として、給水配管21、21a、21b、第1循環回路31及び給湯配管23、24、24a、24b等を有している。また、給湯装置は、浴槽8内の温水の追焚きを行う回路として、第2循環回路32及び追焚き回路33を有している。
貯湯タンク1の底面部には、水を補給する給水配管21aが接続されている。給水配管21aは、給水源に接続された給水配管21から分岐している。貯湯タンク1の底面部と貯湯タンク1の上面部との間は、第1循環回路31を介して接続されている。第1循環回路31には、貯湯タンク1の下部の低温水を貯湯タンク1の上部に送る水ポンプ14aと、第1循環回路31を流れる低温水を加熱するヒートポンプ熱源機30と、が設けられている。
貯湯タンク1の上面部と貯湯タンク1の側面下部との間は、第2循環回路32を介して接続されている。第2循環回路32には、熱交換器3と、貯湯タンク1の上部の高温水を熱交換器3を介して貯湯タンク1の下部に送る水ポンプ14bと、が設けられている。第2循環回路32は、貯湯タンク1の上面部と分岐部26との間に設けられたタンク上部配管22を第1循環回路31と共有している。第2循環回路32は、分岐部26で第1循環回路31から分岐している。また、タンク上部配管22は、給湯配管23を介して、三方弁構造を有する給湯混合弁2の一方の流入口に接続されている。給湯混合弁2の他方の流入口には、給水配管21から分岐した給水配管21bが接続されている。給湯混合弁2の流出口には、給湯配管24が接続されている。給湯混合弁2では、一方の流入口から流出口に流れる流量と、他方の流入口から流出口に流れる流量と、の流量比が調節される。給湯配管24には、温度センサ13gが設けられている。給湯配管24は、下流端が混合栓5に接続される給湯配管24aと、下流端が浴槽8に接続される給湯配管24bと、に分岐している。給湯配管24bには、流量調整弁7が設けられている。流量調整弁7は、開閉が可能であるとともに、開状態で少なくとも2段階の開度をとり得るように構成されている。
給湯配管24bのうち流量調整弁7よりも下流側に設けられた接続部25は、給湯配管24bとは別に設けられた追焚き回路33を介して浴槽8に接続されている。追焚き回路33には、水ポンプ14cと熱交換器3とが設けられている。水ポンプ14cは、浴槽8内の低温水を追焚き回路33及び給湯配管24bを介して循環させるように構成されている。熱交換器3では、追焚き回路33を流通する低温水と、第2循環回路32を流通する高温水と、の熱交換が行われる。すなわち、水ポンプ14b及び水ポンプ14cが運転すると、浴槽8内の温水は、追焚き回路33に流出して熱交換器3で加熱され、給湯配管24bを介して浴槽8に戻される。
貯湯ユニット20は、水ポンプ14a、14b、14c、給湯混合弁2及び流量調整弁7を含む貯湯ユニット20の全体を制御する制御部10を有している。制御部10は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等を備えたマイクロコンピュータを有している。制御部10は、ヒートポンプ熱源機30及び集中リモコン60と通信可能に接続されている。制御部10は、脱衣所暖房装置40及び浴室暖房装置50と通信可能に接続されていてもよい。
次に、給湯装置の主な運転モードについて説明する。一般に給湯装置では、深夜に沸上げ運転が行われ、貯湯タンク1内に高温水が貯留される。昼間及び夜間には、貯湯タンク1内に貯留された高温水を用いて給湯が行われる。
(沸上げ運転)
まず、沸上げ運転について説明する。沸上げ運転の開始時には、貯湯タンク1内の高温水は消費されており、貯湯タンク1の下部には水道水の温度に近い低温水が貯留されている。沸上げ運転が開始されると、水ポンプ14a及びヒートポンプ熱源機30が作動する。貯湯タンク1の下部の低温水は、第1循環回路31を流通してヒートポンプ熱源機30で加熱され、高温水として貯湯タンク1の上部に戻される。これにより、貯湯タンク1内の上部に高温水が貯留され、温度境界層を挟んで貯湯タンク1内の下部に低温水が貯留される積層沸上げが行われる。沸上げ量が増えて高温水が多くなると、温度境界層が貯湯タンク1の底面部に近づく。これにより、ヒートポンプ熱源機30の入水温度は次第に上昇する。
ヒートポンプ熱源機30の特性として、沸上げ温度が高くなるか又は入水温度が高くなると、入力当たりの加熱能力を表すCOPが悪化する。この傾向は、ヒートポンプ回路内の冷媒として、超臨界域で運転されるCO冷媒が用いられた場合に顕著に現れる。このため、特にCO冷媒を用いたヒートポンプ熱源機30では、沸上げ温度及び入水温度を低く抑えることがエネルギー効率を高く保つ上で重要になる。
(給湯運転)
次に、給湯運転について説明する。給湯端末である混合栓5で温水が使用されると、給湯混合弁2では、貯湯タンク1の上部の高温水と給水源からの低温水とが、例えば40℃程度の設定温度となるように混合される。これにより、混合栓5には設定温度の温水が供給される。貯湯タンク1の上部から高温水が流出すると、流出した水量分の低温水が水道圧によって貯湯タンク1の下部に補給され、貯湯タンク1の温度境界層が上方に移動する。深夜には、高温水の使用量に応じて沸上げ運転が行われる。貯湯タンク1内の高温水が少なくなった場合には、深夜以外の時間帯であっても沸上げ運転が行われる。
(ヒートポンプ直接湯張り運転)
次に、ヒートポンプ直接湯張り運転について説明する。本実施の形態の給湯装置は、浴槽8への湯張りを行う湯張り運転として、ヒートポンプ直接湯張り運転と、後述するタンク湯張り運転と、を実行可能である。ヒートポンプ直接湯張り運転は、ヒートポンプ熱源機30で加熱された温水を貯湯タンク1を介さずに浴槽8に供給し、浴槽8への湯張りを行う運転である。図3は、本実施の形態に係る給湯システムが備える給湯装置におけるヒートポンプ直接湯張り運転での水の流れを示す図である。
ヒートポンプ直接湯張り運転が開始されると、ヒートポンプ熱源機30及び水ポンプ14aが作動する。給湯混合弁2は、給湯配管23側から流入して給湯配管24側に流出する温水の流量比が高くなるように設定される。流量調整弁7は、相対的に低い開度での開状態に設定される。これにより、図3に示すように、水道水が給水配管21、21aを介して貯湯タンク1の下部に供給され、貯湯タンク1の下部の低温水は、第1循環回路31に流出してヒートポンプ熱源機30で加熱される。加熱された温水は、給湯配管23、給湯混合弁2、給湯配管24、24b及び流量調整弁7を介して、浴槽8に供給される。これにより、浴槽8への湯張りが行われる。浴槽8には、水位センサ(図示せず)が設けられている。浴槽8への湯張りは、設定された水位に達した時点で停止される。ヒートポンプ直接湯張り運転において温水を流通させるための駆動力は、給水配管21、21aを介して貯湯タンク1の下部に供給される補給水の水道圧である。浴槽8に供給される温水の流量は、流量調整弁7の開度で調整される。温度センサ13gで測定される温度が40℃などの設定温度となるように流量調整弁7が制御されることにより、所望の温度での湯張りが可能となる。
図3に示す例では、貯湯タンク1内の高温水は湯張りに使用されていないが、水ポンプ14aでの流量制御により、貯湯タンク1内の高温水も併用することも可能である。水ポンプ14aの回転数が相対的に高く、第1循環回路31の流量が大きい場合には、ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水のみを用いた湯張りが行われる。一方、水ポンプ14aの回転数が相対的に低く、第1循環回路31の流量が小さい場合には、ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水と貯湯タンク1内の高温水とを併用した湯張りが行われる。すなわち、本実施の形態におけるヒートポンプ直接湯張り運転には、ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水のみを用いた湯張り運転だけでなく、ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水と貯湯タンク1内の高温水とを併用した湯張り運転も含まれる。
タンク上部配管22には、開閉弁が設けられていてもよい。あるいは、分岐部26には、混合弁などの三方弁が設けられていてもよい。これらの弁のいずれかが設けられている場合、貯湯タンク1からの温水の流出を遮断できる。このため、貯湯タンク1からの温水の供給量をゼロとすることができ、ヒートポンプ熱源機30で沸き上げられた温水のみを用いた湯張りを行うことができる。この場合、流量調整弁7の開度によってヒートポンプ熱源機30の沸上げ温度が調節される。
上記の沸上げ運転では、蓄熱体積の縮小及びレジオネラの抑制を目的として、65℃以上の沸上げ温度でヒートポンプ熱源機30を運転する必要がある。これに対し、ヒートポンプ直接湯張り運転では、湯張りの設定温度と同等の40℃程度の沸上げ温度でヒートポンプ熱源機30を運転することが可能である。したがって、ヒートポンプ直接湯張り運転では、沸上げ運転よりも20℃以上低い沸上げ温度でヒートポンプ熱源機30を運転できるため、ヒートポンプ熱源機30の運転効率を大幅に高めた湯張りが可能となる。よって、給湯システムの省エネルギー性を向上させることができる。
(タンク湯張り運転)
次に、タンク湯張り運転について説明する。タンク湯張り運転は、貯湯タンク1に貯留された温水を用いて浴槽8への湯張りを行う運転である。図4は、本実施の形態に係る給湯システムが備える給湯装置におけるタンク湯張り運転での水の流れを示す図である。
タンク湯張り運転が開始されると、給湯混合弁2は、給湯配管23側から流入した温水と、給水配管21b側から流入した水道水と、が混合されて流出するように設定される。給湯混合弁2は、温度センサ13gで測定される温度が設定温度となるように制御される。流量調整弁7は、相対的に高い開度での開状態に設定される。これにより、図4に示すように、水道水が給水配管21、21aを介して貯湯タンク1の下部に供給され、貯湯タンク1の上部の高温水はタンク上部配管22に流出する。タンク上部配管22に流出した高温水は、給湯配管23を介して給湯混合弁2に流入し、水道水と混合されて設定温度の温水となる。この温水は、給湯配管24、24b及び流量調整弁7を介して、浴槽8に供給される。これにより、浴槽8への湯張りが行われる。浴槽8への湯張りは、設定された水位に達した時点で停止される。
タンク湯張り運転では、貯湯タンク1内の高温水と低温の水道水とを混合して浴槽8への湯張りが行われる。貯湯タンク1内の高温水は、ヒートポンプ熱源機30によって65℃以上の高温に沸き上げられたものである。このため、ヒートポンプ熱源機30のエネルギー効率を比較すると、タンク湯張り運転はヒートポンプ直接湯張り運転よりも低効率である。したがって、タンク湯張り運転に必要な消費電力量は、ヒートポンプ直接湯張り運転に必要な消費電力量よりも大きくなる。すなわち、タンク湯張り運転は、ヒートポンプ直接湯張り運転と比較して、省エネルギー性で劣っている。
ただし、タンク湯張り運転では、貯湯タンク1に既に貯留されている高温水が用いられるため、短時間で湯張りを行うことができる。これに対し、ヒートポンプ直接湯張り運転の場合、浴槽8への温水の供給速度がヒートポンプ熱源機30の加熱能力によって律速される。このため、タンク湯張り運転は、ヒートポンプ直接湯張り運転と比較して、浴槽8への温水の供給速度が高い点で優れている。以下、浴槽8への温水の供給速度のことを浴槽8への湯張り速度又は湯張り流量という場合がある。
次に、ヒートポンプ直接湯張り運転とタンク湯張り運転とが組み合わされた省エネルギー湯張り制御について説明する。図5は、本実施の形態に係る給湯システムで実行される省エネルギー湯張り制御の概念を示すグラフである。横軸は時間を表しており、縦軸はエネルギー効率を表している。図5に示すように、ヒートポンプ直接湯張り運転のエネルギー効率は、タンク湯張り運転のエネルギー効率よりも高くなっている。また、湯張り全体の所要時間Aは、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間Bとタンク湯張り運転の実行時間Cとの和である(A=B+C)。
ヒートポンプ直接湯張り運転とタンク湯張り運転とを組み合わせて浴槽8への湯張りを行う場合、ヒートポンプ直接湯張り運転の比率をできるだけ高くすれば、高いエネルギー効率で湯張りを行うことができる。この場合、例えば、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間Bは、タンク湯張り運転の実行時間Cよりも長いことが望ましい(B>C)。また、例えば、ヒートポンプ直接湯張りによる浴槽8への湯張り量は、タンク湯張り運転による浴槽8への湯張り量よりも多いことが望ましい。
このように、ヒートポンプ直接湯張り運転のエネルギー効率は、タンク湯張り運転のエネルギー効率よりも高い。ただし、ヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り速度は、タンク湯張り運転の湯張り速度よりも遅い。ヒートポンプ直接湯張り運転とタンク湯張り運転とを組み合わせて実行する際には、これらの点を考慮する必要がある。
図6は、本実施の形態に係る給湯システムで実行される制御の流れの一例を示すフローチャートである。図6に示す制御は、集中リモコン60で湯張り開始操作がユーザーにより行われたとき、又はあらかじめ設定された湯張り開始時刻となったときに、制御部10で実行される。この制御は、集中リモコン60に内蔵された制御部で実行されるようにしてもよい。
ステップS1では、制御部10は、湯張り時間を設定する。湯張り時間は、湯張り開始から湯張り完了までの時間である。湯張り時間は、ユーザーにより設定されるようにしてもよいし、後述するように、脱衣所暖房装置40の予備暖房時間又は浴室暖房装置50の予備暖房時間に基づいて設定されるようにしてもよい。
次に、ステップS2では、制御部10は、設定された湯張り時間に基づいて、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間と、タンク湯張り運転の実行時間と、を決定する。各運転の実行時間は、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間ができるだけ長くなり、タンク湯張り運転の実行時間ができるだけ短くなるように決定される。ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間及びタンク湯張り運転の実行時間は、例えば以下のような条件に基づいて決定される。
ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間とタンク湯張り運転の実行時間との和は、設定された湯張り時間と等しくなる。ヒートポンプ直接湯張り運転による湯張り量とタンク湯張り運転による湯張り量との和は、浴槽8への湯張り目標量と等しくなる。浴槽8への湯張り目標量は、ユーザーによりあらかじめ設定されている。
ヒートポンプ直接湯張り運転による湯張り量は、ヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り速度と、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間と、に基づき算出される。ヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り速度は、あらかじめ設定されているか、給湯装置の湯張り経路に設けられた流量計及び温度センサの検出値を用いた学習運転により取得される。
タンク湯張り運転による湯張り量は、タンク湯張り運転の湯張り速度と、タンク湯張り運転の実行時間と、に基づき算出される。タンク湯張り運転の湯張り速度は、あらかじめ設定されているか、給湯装置の湯張り経路に設けられた流量計及び温度センサの検出値を用いた学習運転により取得される。タンク湯張り運転では水道圧が駆動力となるため、タンク湯張り運転の湯張り速度は、給水配管21の水道圧、貯湯タンク1から浴槽8までの配管長さ、及び貯湯タンク1と浴槽8との高低差、などの設置条件により異なる。また、タンク湯張り運転の湯張り速度は、流量調整弁7の開度によっても調整可能である。学習運転は、流量調整弁7の開度が最大開度であるときに行われる。これにより、流量調整弁7の開度が最大開度よりも小さい場合の湯張り速度は、流量調整弁7の開度に基づき算出される。必要に応じて、流量計の検出値に基づいて流量調整弁7の開度を調整することも可能である。
次に、ステップS3では、制御部10は、ヒートポンプ直接湯張り運転及びタンク湯張り運転の実行順序を決定する。これにより、ヒートポンプ直接湯張り運転及びタンク湯張り運転の一方から他方への切替時刻も決定される。
次に、ステップS4では、制御部10は、決定した実行順序及び各運転の実行時間に基づき湯張りを実行する。一般に、ヒートポンプ熱源機30の起動直後の能力は不安定であるため、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間とヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り量とは、必ずしも比例関係にならない。これに対し、タンク湯張り運転の実行時間とタンク湯張り運転の湯張り量とは、概ね比例関係になる。また、ヒートポンプ直接湯張り運転とタンク湯張り運転との切替え回数は、できるだけ少ないことが望ましい。したがって、設定された湯張り時間の最初にはヒートポンプ直接湯張り運転を極力長い時間行い、途中でヒートポンプ直接湯張り運転からタンク湯張り運転に切り替え、湯張り時間の最後にはタンク湯張り運転を行うことが望ましい。タンク湯張り運転を最後に行うことにより、湯張り終了時間及び湯張り温度の微調整を行うことができる。例えば、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行途中において、浴槽8の湯張り量、ヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り速度、タンク湯張り運転の湯張り速度、及び湯張り時間の残り時間などの情報に基づき、ヒートポンプ直接湯張り運転からタンク湯張り運転へのより適切な切替時刻を算出することが可能である。すなわち、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行途中には、ヒートポンプ直接湯張り運転からタンク湯張り運転への切替時刻を、ステップS3で決定された切替時刻から、より適切な切替時刻に変更することができる。ヒートポンプ直接湯張り運転の実行途中における浴槽8の湯張り量は、湯張り経路に設けられた流量計及び温度センサの検出値によって求められる。また、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行中に、浴槽8内の湯の温度が放熱によって目標温度よりも低下した場合には、タンク湯張り運転での給湯温度を高めに設定することにより、浴槽8内の湯の温度を適温に調整することも可能である。
以上のような制御以外に、以下のような制御を行うこともできる。例えば、制御部10は、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間をタンク湯張り運転の実行時間よりも長くする制御を行ってもよい。ヒートポンプ直接湯張り運転では、ヒートポンプ熱源機30の加熱能力の上限である例えば4~6kWで湯張り能力が制約されるため、大流量での湯張りが困難である。このため、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間を長くすることにより、ヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り量を多くすることができる。したがって、高いエネルギー効率で湯張りを行うことができる。ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間が長くなるのであれば、タンク湯張り運転の後にヒートポンプ直接湯張り運転を行うようにしてもよい。
また、制御部10は、ヒートポンプ直接湯張り運転による湯張り量をタンク湯張り運転による湯張り量よりも多くする制御を行ってもよい。設定された湯張り時間が長い場合、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間とタンク湯張り運転の実行時間との比率設定の自由度が高くなる。このため、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間を長くすることが可能となる。湯張り時間が長い場合としては、例えば、住宅の断熱性能が低く、後述する浴室予備暖房時間が長くなる場合がある。このような場合、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間を極力長く設定し、さらにタンク湯張り運転の際の湯張り速度を極力遅くすることで、ヒートポンプ直接湯張り運転による湯張り量を多くすることができる。したがって、高いエネルギー効率で湯張りを行うことができる。
次に、浴槽8への湯張りと脱衣所暖房装置40及び浴室暖房装置50の運転とを同期して同時に開始する場合について説明する。ここで、脱衣所暖房装置40の運転が開始されてから脱衣所100の温度が設定温度に達するまでの暖房立上げ時間のことを、脱衣所暖房装置40の予備暖房時間という場合がある。また、浴室暖房装置50の運転が開始されてから浴室200の温度が設定温度に達するまでの暖房立上げ時間のことを、浴室暖房装置50の予備暖房時間という場合がある。
浴槽8への湯張りと脱衣所暖房装置40及び浴室暖房装置50の運転とが同時に開始される場合、湯張り時間は、脱衣所暖房装置40の予備暖房時間又は浴室暖房装置50の予備暖房時間と等しい時間に設定されることが望ましい。これは、湯張り又は予備暖房の一方が先に終了してしまうと、保温のためのエネルギーを余分に消費してしまうためである。
図7は、本実施の形態に係る給湯システムにおける外気温度と浴室予備暖房時間との関係を示すグラフである。横軸は外気温度を表しており、縦軸は浴室予備暖房時間を表している。なお、図7では浴室予備暖房時間を例示しているが、脱衣所予備暖房時間についても同様である。図7に示すように、浴室予備暖房時間は、外気温度が低くなるほど長くなる傾向を示す。また、浴室予備暖房時間は、住宅の断熱性能にも依存して変化する。浴室予備暖房時間は、外気温度が低い場合と、住宅の断熱性能が低い場合と、に長くなる。浴室予備暖房時間は、住宅の断熱性能が低くかつ暖房装置の暖房能力が低い場合に特に長時間化する。
断熱性能は、給湯システムが設置される住宅毎に固定された値となるため、変動要素は外気温度となる。本実施の形態の給湯システムでは、制御部10又は集中リモコン60は、浴室暖房装置50による浴室予備暖房を行う度に、浴室予備暖房時間及びその時間帯の平均外気温度を記憶する。これにより、制御部10又は集中リモコン60は、外気温度と浴室予備暖房時間との関係を徐々に学習し、冬期期間が終われば学習が完成する。例えば、浴室予備暖房時間は、外気温度の関数として学習される。外気温度と浴室予備暖房時間との関係は、制御部10又は集中リモコン60に設けられた記憶部に記憶されてもよいし、外部の制御装置又は記憶装置に記憶されてもよい。
図6に示した制御を行う際には、外気温度に基づいて浴室予備暖房時間又は脱衣所予備暖房時間を予測し、予測した浴室予備暖房時間又は脱衣所予備暖房時間を湯張り時間として設定することが望ましい。そして、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間を推定してヒートポンプ直接湯張り運転を先に実行し、湯張り時間の最後にはタンク湯張り運転を実行する。タンク湯張り運転の実行中には、湯張り速度の調整によって湯張りの終了時間が微調整される。これにより、浴槽8への湯張りと、脱衣所100及び浴室200の少なくとも一方の予備暖房と、が同時に終了する。これにより、保温のためのエネルギーを余分に消費してしまうのを防ぐことができ、給湯システムの省エネルギー性を向上させることができる。
なお、湯張りと予備暖房とを同期させるか否かは、ユーザーが集中リモコン60を用いて設定することができる。例えば、短時間での湯張りを予備暖房よりも優先したいユーザーは、集中リモコン60を用いて湯張りと予備暖房との同期が行われないように設定する。これにより、通常の湯張りが可能となる。湯張りと予備暖房とを同期させる制御は、入浴までの時間的な余裕がある場合、及び開始時間をタイマーで設定できる場合などに有効である。湯張りと予備暖房とを同期させるか否かをユーザーが設定できるようにすることにより、給湯システムの省エネルギー性と利便性とを両立させることができる。
湯張りと浴室予備暖房及び脱衣所予備暖房との同期状態、浴槽8への湯張り状況、浴槽8への湯張り完了までの残時間、浴室予備暖房の完了までの残時間、又は脱衣所予備暖房の完了までの残時間は、集中リモコン60に設けられた表示部に表示される。これにより、ユーザーが計画的な入浴を行うことができるため、給湯システムの利便性が向上する。
以上説明したように、本実施の形態に係る給湯システムは、水を加熱するヒートポンプ熱源機30と、ヒートポンプ熱源機30で加熱された温水の少なくとも一部を貯留する貯湯タンク1と、貯湯タンク1に貯留された温水を用いて浴槽8への湯張りを行うタンク湯張り運転と、ヒートポンプ熱源機30で加熱された温水を貯湯タンク1を介さずに浴槽8に供給して浴槽8への湯張りを行うヒートポンプ直接湯張り運転と、を実行可能に構成された給湯回路と、ヒートポンプ熱源機30及び給湯回路を制御する制御部10と、を備えている。ここで、タンク湯張り運転は、第1湯張り運転の一例である。ヒートポンプ直接湯張り運転は、第2湯張り運転の一例である。制御部10は、設定された湯張り時間に基づいて、タンク湯張り運転とヒートポンプ直接湯張り運転とを組み合わせて実行するように構成されている。
この構成によれば、エネルギー効率が低く湯張り速度が速いタンク湯張り運転と、エネルギー効率が高く湯張り速度が遅いヒートポンプ直接湯張り運転と、が湯張り時間に基づいて組み合わされる。このため、設定された湯張り時間内でヒートポンプ直接湯張り運転の比率をできるだけ高くすることができる。したがって、湯張り時間が長くなるのを抑えつつ、湯張りのエネルギー効率を高めることができる。よって、本実施の形態によれば、湯張り時間とエネルギー効率とを最適化できる。
また、本実施の形態に係る給湯システムにおいて、制御部10は、タンク湯張り運転を湯張り時間の最後に実行するように構成されている。ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間とヒートポンプ直接湯張り運転の湯張り量とは必ずしも比例関係にならないのに対し、タンク湯張り運転の実行時間とタンク湯張り運転の湯張り量とは概ね比例関係になる。したがって、タンク湯張り運転を湯張り時間の最後に実行することにより、湯張り時間を容易に予測できるとともに、湯張り終了時間の微調整を行うことができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムにおいて、制御部10は、ヒートポンプ直接湯張り運転の実行時間Bがタンク湯張り運転の実行時間Cよりも長くなるように、タンク湯張り運転及びヒートポンプ直接湯張り運転を実行するように構成されている。この構成によれば、湯張りのエネルギー効率をさらに高めることができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムは、浴槽8が設置された浴室200又は浴室200に隣接する脱衣所100の暖房を行う暖房装置として、浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40をさらに備えている。この構成によれば、居室と浴室200又は脱衣所100との温度差を小さくすることができるため、ヒートショックを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムにおいて、制御部10は、浴槽8への湯張りと浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の運転とを同期して行うように構成されている。また、制御部10は、浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の運転が開始されてから浴室200又は脱衣所100の温度が設定温度に達するまでの暖房立上げ時間を湯張り時間として設定するように構成されている。浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の暖房立上げ時間は、浴室周りの断熱性能、外気温度、暖房能力などの条件によっては、湯張りに要する時間と比較して長くなる場合がある。浴室200又は脱衣所100の温度が設定温度に達するよりも前に湯張りが完了すると、浴室200又は脱衣所100の温度が設定温度に達するまでに浴槽8の湯から放熱してしまうため、エネルギーの無駄が生じてしまう。特に、断熱性能が低い住宅では、エネルギーの無駄が大きくなってしまう。これに対し、上記構成によれば、湯張り時間を暖房立上げ時間と一致させることができるため、給湯システムの省エネルギー性を高めることができる。また、湯張り時間を暖房立上げ時間と一致させることにより、長い湯張り時間を確保することができるため、ヒートポンプ直接湯張り運転の比率をさらに高めることができる。したがって、湯張りのエネルギー効率をさらに高めることができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムにおいて、制御部10は、暖房立上げ時間を外気温度の関数として学習するように構成されている。この構成によれば、浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の暖房立上げ時間をより正確に予測することができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムは、浴槽8への湯張りと浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の運転とを同期して行うか否かの設定操作を受け付ける集中リモコン60をさらに備えている。ここで、集中リモコン60は、操作部の一例である。この構成によれば、浴室200又は脱衣所100の暖房よりも浴槽8への湯張りが優先される場合、浴槽8への湯張りと浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の運転との同期が行われないようにユーザーが設定することができる。したがって、給湯システムの省エネルギー性と利便性とを両立させることができる。
また、本実施の形態に係る給湯システムは、浴槽8への湯張りと浴室暖房装置50又は脱衣所暖房装置40の運転との同期状態、浴槽8への湯張り状況、又は浴槽8への湯張り完了までの残時間を表示する表示部をさらに備えている。この構成によれば、ユーザーが計画的な入浴を行うことができるため、給湯システムの利便性が向上する。
1 貯湯タンク、2 給湯混合弁、3 熱交換器、5 混合栓、7 流量調整弁、8 浴槽、10 制御部、13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g 温度センサ、14a、14b、14c 水ポンプ、20 貯湯ユニット、21、21a、21b 給水配管、22 タンク上部配管、23、24、24a、24b 給湯配管、25 接続部、26 分岐部、30 ヒートポンプ熱源機、31 第1循環回路、32 第2循環回路、33 追焚き回路、40 脱衣所暖房装置、50 浴室暖房装置、60 集中リモコン、100 脱衣所、200 浴室。

Claims (8)

  1. 水を加熱するヒートポンプ熱源機と、
    前記ヒートポンプ熱源機で加熱された温水の少なくとも一部を貯留する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクに貯留された温水を用いて浴槽への湯張りを行う第1湯張り運転と、前記ヒートポンプ熱源機で加熱された温水を前記貯湯タンクを介さずに前記浴槽に供給して前記浴槽への湯張りを行う第2湯張り運転と、を実行可能に構成された給湯回路と、
    前記ヒートポンプ熱源機及び前記給湯回路を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、湯張り開始から湯張り完了までの時間として設定された湯張り時間内で、前記第1湯張り運転と前記第2湯張り運転とを組み合わせて実行するように構成されている給湯システム。
  2. 前記制御部は、前記第1湯張り運転を前記湯張り時間の最後に実行するように構成されている請求項1に記載の給湯システム。
  3. 前記制御部は、前記第2湯張り運転の実行時間が前記第1湯張り運転の実行時間よりも長くなるように前記第1湯張り運転及び前記第2湯張り運転を実行するように構成されている請求項1又は請求項2に記載の給湯システム。
  4. 前記浴槽が設置された浴室又は前記浴室に隣接する脱衣所の暖房を行う暖房装置をさらに備え、
    前記制御部は、前記浴槽への湯張りと前記暖房装置の運転とを同期して行うように構成されている請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の給湯システム。
  5. 前記制御部は、前記暖房装置の運転が開始されてから前記浴室又は前記脱衣所の温度が設定温度に達するまでの暖房立上げ時間を前記湯張り時間として設定するように構成されている請求項4に記載の給湯システム。
  6. 前記制御部は、前記暖房立上げ時間を外気温度の関数として学習するように構成されている請求項5に記載の給湯システム。
  7. 前記浴槽への湯張りと前記暖房装置の運転とを同期して行うか否かの設定操作を受け付ける操作部をさらに備える請求項4~請求項6のいずれか一項に記載の給湯システム。
  8. 前記浴槽への湯張りと前記暖房装置の運転との同期状態、前記浴槽への湯張り状況、又は前記浴槽への湯張り完了までの残時間を表示する表示部をさらに備える請求項4~請求項7のいずれか一項に記載の給湯システム。
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