JP4274103B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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本発明は、ヒートポンプ方式の給湯機に関するものである。
従来、給湯機としては、ガスや石油を燃料として用い、その燃焼熱で水道水を加熱する給湯機が使用されてきた。これらは、速湯性に優れているという利点がある半面、ガス、石油といった燃料が必要でその供給が不可欠であること、燃焼後の排気ガスが大気に放出され大気汚染を招くこと、燃焼させるので不安全性を常に内在していること、燃焼時の音が大きいことなどの課題があった。特に近年増えている、エネルギー源を全て電気で行うというオール電化の住宅やマンションでは、燃料を供給する方法がないため、使用できないケースも増えてきているのが現状である。
そこで、貯湯タンクを備えた貯湯式のヒートポンプ給湯機が開発されている。これは、燃焼による給湯機の問題を解決し、オール電化の住宅、マンションでも新たなインフラ整備を必要とせず手軽に設置することができ、ヒートポンプ式であるため、入力に対する能力は3倍以上確保することが可能となるなど熱効率が良く、運転に際しては安価な深夜電力を用いて、貯湯タンクに高温の湯を貯めることが可能となり、ランニングコストも安価となるなどと言った特長を持ち、徐々に普及してきている。
このような給湯機として、に示されるヒートポンプ給湯機がある。このヒートポンプ式給湯機は、図9に示すように、給湯サイクル71と冷媒サイクル72を備え、これら給湯サイクル71と冷媒サイクル72の本体を二つに分割し、循環路78、循環路80で接続している。この給湯サイクル71は、底壁に設けられた給水口73と上壁に設けられた給湯口74を有する貯湯タンク75と、水熱交換路76と、水循環用ポンプ77とを備え、水熱交換路76と水循環用ポンプ77が、貯湯タンク75の給湯口74と湯入口79とを連結する循環路80に介設されている。また、冷媒サイクル72は、圧縮機81と、水熱交換路76を構成する水熱交換器82と、減圧機構83と、空気−冷媒熱交換器84とを順に冷媒通路85で接続して構成する冷媒循環回路を備える。更に、給湯サイクル71と冷媒サイクル72は、室外側に配設されている連絡配管86,87にて連結される。そして、給水口55から給水し、水循環用ポンプ57にて循環路58に流出させた低温水を水熱交換器76(すなわち水熱交換器82)で沸き上げ、給湯口74から出湯する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
上記ヒートポンプ式給湯機にて、給湯サイクル71と冷媒サイクル72の部分を一体化したものも考案されており、それは圧縮機と空気−冷媒熱交換器を貯湯タンクの上部に配置するように構成されており、空気−冷媒熱交換器の熱交換を促進するために空気を流通させる送風ファンが、空気−冷媒熱交換器の側方に配され、横方向の風路を構成している。そして、それらを一つの筐体に納めることにより、コンパクト化を図るヒートポンプ給湯機となっている(例えば、特許文献2参照)。
また、除霜運転時の水処理性能を向上させた蒸発器を備えたヒートポンプ給湯機として、空気−冷媒熱交換器部分が示されているが、その構成は2台以上鉛直方向に積み重ねた
空気−冷媒熱交換器の前方には、送風ファンが配され、同じく横方向の風路を構成している(例えば、特許文献3参照)。
さらに、小型化を可能としたヒートポンプ給湯機が示されているが、その構成はU字状の放熱器を上方に配し、その下方に貯湯手段を配し、筐体の背面と少なくとも片側面を流通させるように、送風ファンを、放熱器前方に配し、特許文献2、3と同じく横方向の風路を構成し、充分なヒートポンプ給湯機の加熱能力を得ながらも、筐体をコンパクトに、特に横幅を小さくする構成としている(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−222392号公報 特開平7−98156号公報 特開2004−144344号公報 特開2004−176992号公報
しかしながら、上記特許文献1である図9の構成では、給湯サイクル51と冷媒サイクル52が分かれているので、それぞれが別個に必要であり、また、それぞれを二つ設置した場合、それらの寸法が大きく、かつ重量も重いために、設置場所が限られるという面があった。また、連絡配管を室外側に配設するので、施工面でも手作業が増し、工賃が高くなりコストアップを招き、また寒冷地では凍結防水等が必要であるなど、施工性やコスト性に課題を有していた。
一方、特許文献2のヒートポンプ給湯器では、給湯サイクルと冷媒サイクルを一体の筐体の中に入れ小型化を図ったものであるが、近年高層マンション等の集合住宅への設置を行う際に、給湯サイクルと冷媒サイクルを分離した構成では、給湯サイクルを含むユニットをメーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)に入れる例がある。それに対して、高層マンションなどの集合住宅における給水配管、排水配管などを配置するPS(パイプスペース)あるいはMB(メーターボックス)に収納することを目的としておらず、PSやMBに設置できるほど装置を小型化するための構想は開示されていなかった。
また、空気−冷媒熱交換器の面積も大きくすることが出来ず、加熱能力が十分に取れないという課題も有していた。そのため、小さいものしか出来ずまた、例えメーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)に入れた場合も、冷媒サイクルにある空気−冷媒熱交換器には、熱交換を促進するために送風ファンで風を送る必要があるが、その風が前方に吹出されるために、その場所にいる人の顔付近に当たり、不快感を与えるということがなど、搬送性、使用性で課題を有していた。
さらに、貯湯タンク内の湯量が限られるため、人が多く集まった際などには使用湯量が多くなり、貯湯タンク内の湯量がなくなってしまう場合があり、その際には再度沸き上げを行うことが必要となるが、元来深夜電力を用いて、小能力で長時間かけて湯を貯めるという商品であるために、貯湯するまでに相当長い時間を要すること、さらに、昼間の電力を用いて運転を行うため、深夜電力利用のメリットがなくなり、電気代が多くかかることなど、使い勝手に課題があった。
また、特許文献3のヒートポンプ給湯機では、送風ファン9を2ケ用い、空気−媒熱交換器の面積を大きくし、加熱能力を大きくすることが可能となる。しかし、この例でも、冷媒サイクル(図示せず)にある空気−冷媒熱交換器には、熱交換を促進するために送風ファンで風を送る必要があるが、その風が前方に吹出されるために、その場所にいる人の顔付近に当たり、不快感を与えるという面あり、メーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)内に組み込むには不適切であった。また、空気−冷媒熱交換器の面積を大き
くし、それに合わせて送風ファンと2ケの送風ファンを用いているために、コストアップも招くなど、使用性、コスト面で課題を有していた。
さらに、特許文献4のヒートポンプ給湯機では、空気−冷媒熱交換器をU字状として面積を大きくし、送風ファン95を二つ備えることにより、十分な加熱能力を得るための構成を示しているが、前述した特許文献3と同じく、冷媒サイクル(図示せず)にある空気−冷媒熱交換器には、熱交換を促進するために送風ファンで風を送る必要があるが、その風が前方に吹出されるために、その場所にいる人の顔付近に当たり、不快感を与えるという面あり、メーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)内に組み込むには不適切であった。また、空気−冷媒熱交換器93の面積を大きくし、それに合わせて送風ファンに2ケの送風ファンを用いているために、コストアップも招くなど、使用性、コスト面で課題を有していた。
したがって本発明は、十分な加熱能力を備えつつも、コンパクトで、使い勝手の良く、低コストを実現できるヒートポンプ給湯機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明のヒートポンプ給湯機は、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒循環回路と、前記蒸発器に送風する送風手段と、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯手段と、機器の外郭の少なくとも一部を形成する筐体とを備え、前記蒸発器を前記筐体の略上方部に配するとともに、前記蒸発器と前記貯湯手段とを水平方向に略並列に配し、前記貯湯手段と前記蒸発器との間に、前記貯湯手段の方向へ拡がり部を形成するように仕切板を設け、前記送風手段によって発せられる空気流が、前記蒸発器側方側から前記拡がり部に沿って流れ、前記筐体の上面側から排出されるように構成したもので、蒸発器の高さ方向を抑えつつ、外周方向を伸ばすことにより、面積を大きくすることが可能となり、コンパクトな筐体を維持しつつ、加熱給湯能力を大幅に向上することが可能となり、コンパクトで加熱能力の大きなヒートポンプ給湯機とすることができる。
また、外周方向全域から空気を吸って、蒸発器にて熱交換することが可能となり、MB(メーターボックス)内などの閉塞された空間に設置したとしても、加熱能力が減じてしまうことがなくなり、設置汎用性に秀でたヒートポンプ給湯機とすることができる。
加えて、MB(メーターボックス)に本体を設置した際に、蒸発器で熱交換されて、送風手段で送り出される冷気は、機器の上方に送られ、MB(メーターボックス)の天井付近の上方から外に排出することができるので、冷気が人に当たることが無くなり、使用性が大幅に向上する。また、貯湯タンク側方からも空気を流通させ、貯湯手段側方の蒸発器で熱交換を行うことにより、蒸発器をコンパクトに抑えつつ、面積を大きくすることが可能となり、ヒートポンプ加熱能力を高めることが可能となる。
本発明によれば、コンパクトな構成であるにかかわらず、加熱能力が大きく、使い勝手が良く、低騒音で、低コストのヒートポンプ給湯機を提供できる。
第1の発明は、圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒循環回路と、前記蒸発器に送風する送風手段と、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯手段と、機器の外郭の少なくとも一部を形成する筐体
とを備え、前記蒸発器を前記筐体の略上方部に配するとともに、前記蒸発器と前記貯湯手段とを水平方向に略並列に配し、前記貯湯手段と前記蒸発器との間に、前記貯湯手段の方向へ拡がり部を形成するように仕切板を設け、前記送風手段によって発せられる空気流が、前記蒸発器側方側から前記拡がり部に沿って流れ、前記筐体の上面側から排出されるように構成したもので、蒸発器の面積を本体ユニット内で極力大きくすることが可能となり、加熱能力を増すことが可能となり、給湯時の湯切れ等の不具合が生じない、安定してお湯を供給できるヒートポンプ給湯機を供給することができる。
また、貯湯タンク側方からも空気を流通させ、貯湯手段側方の蒸発器で熱交換を行うことにより、蒸発器をコンパクトに抑えつつ、面積を大きくすることが可能となり、ヒートポンプ加熱能力を高めることが可能となる。
また、本体寸法を小さくしても、蒸発器の面積を十分に大きくすることが可能となり、コンパクトなヒートポンプ給湯機とすることができる。
さらに、近年増えているヒートポンプ給湯機を集合住宅に設置する際に、ヒートポンプ給湯機をメーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)等の狭少部設置すること際にも、蒸発器で熱交換され送風手段で送られる冷気が本体上方から出ることにより、メーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)の天井付近の上方、つまりが冷風が人に当たらない位置から排出することが可能となり、使用性の良いヒートポンプ給湯機とすることができる。
第2の発明は、蒸発器を筐体の上面側からみて略ロの字状に構成し、送風手段を前記蒸発器の内方またはその上部近傍で上方側に配設したもので、蒸発器をコンパクトにしつつ、熱交換面積を大きくすることが可能となり、ヒートポンプ加熱能力を向上することが可能となる。さらに、蒸発器をロの字状として、全周から空気を流すことができるために、MB(メーターボックス)などの閉塞された空間に設置した場合にも、熱交換能力がダウンすることがなく、設置汎用性を高めることができる。特に、ロの字状の蒸発器と組み合わせれば、4方向から空気を流通させ、熱交換することができるので、筐体は大きくしなくても、さらにヒートポンプ加熱能力を高めることができる。
第3の発明は、蒸発器を筐体の上面側からみて略コの字状に構成し、送風手段を前記蒸発器の内方またはその上部近傍で上方側に配設したもので、第2の発明と同じく、空気−冷媒熱交換器をコンパクトにしつつ、熱交換面積を大きくすることが可能となり、ヒートポンプ加熱能力を向上することが可能となる。さらに、蒸発器をコの字状として、3方向から空気を流すことができるために、MB(メーターボックス)などの閉塞された空間に設置した場合にも、熱交換能力がダウンすることがなく、設置汎用性を高めることができる。また、コの字状としていることにより、コの字の開いている部位を、貯湯手段側に持ってくることにより、空気の流通により貯湯手段側方に空気が流れ、貯湯手段が冷却され、貯湯能力が低下することを防ぐことができる。
第4の発明は、貯湯手段を略円筒状とするとともに、仕切板は前記貯湯手段の略円筒状と略同心円状としたもので、貯湯タンク側方からも空気を流通させ、貯湯手段側方の蒸発器で熱交換を行うことにより、蒸発器をコンパクトに抑えつつ、面積を大きくすることが可能となり、ヒートポンプ加熱能力を高めることが可能となる。特に、ロの字状の蒸発器と組み合わせれば、4方向から空気を流通させ、熱交換することができるので、筐体は大きくしなくても、さらにヒートポンプ加熱能力を高めることができる。
第5の発明は、蒸発器の下方に、前記蒸発器を支える熱交支持板を設け、前記熱交支持板は上方に凸状の部位を有し、前記凸状の部位内方に圧縮機を配する構成としたもので、
圧縮機を下方に配すことで、機器の安定性を保つとともに、ロの字状あるいはコの字状の蒸発器の中央下方に配し、蒸発器の熱交換性能を損ねることなく、コンパクトに圧縮機を納めることが可能となり、コンパクト性、加熱能力の向上を図ることができる。
第6の発明は、水−冷媒熱交換器で暖められた温水は、貯湯手段に貯湯されるとともに、前記貯湯手段を介さずに給湯端末へ直接通水できるように構成したもので、水−冷媒熱交換器で暖められた水道水は、貯湯タンクに給湯することができるとともに、一方で貯湯タンクを介さずに蛇口やシャワー等の給湯端末へ直接通水されるので、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒートポンプ給湯機を提供することができる。また、運転立ち上がり当初は貯湯タンクから給湯し、圧縮機が最適運転周波数になった後には、ダイレクトに給湯するという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機とすることが可能となる。
第7の発明は、冷媒として炭酸ガスを用いたもので、高温給湯の際の熱効率を高めるとともに、冷媒が外部に漏れても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しく、リサイクル性にも優れたヒートポンプ給湯機とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯機の概略斜視図、図2は図1に示す回路構成図、図3は正面内観図である。
本体ユニット1内には、冷媒循環回路と給湯回路とを一体に収納して構成される。この冷媒循環回路は、本体ユニット1内部に配設された縦置き形の圧縮機2と、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)と、減圧手段である電動膨張弁4が下方に配置され、その上方には熱交支持板5がある。熱交支持板5には、蒸発器である空気−冷媒熱交換器6が載置されている。この空気−冷媒熱交換器6の内方あるいはその上部近傍で上方側には、送風手段である送風ファン7があり、空気−冷媒熱交換器6に風を当て、蒸発能力を高め、ヒートポンプ加熱能力を高めるようになっている。また、この送風ファン7は本体ユニット1の上面より上方側へ風を流す、つまり、空気−冷媒熱交換器6の側方から吸引して、空気−冷媒熱交換器で熱交換を行い、熱交換された排気を上方に流すようになっている。
一方、給湯回路は、放熱器3と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器8(例えば、放熱器3と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)と、水−冷媒熱交換器8にて得た温水を貯める貯湯タンク9と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8に水道水を入水する入水管10と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8から温水を蛇口32や風呂33の給湯端末に給湯する給湯管11と、貯湯タンク9内の低温の水を送水する水ポンプ12とから構成されている。貯湯タンク9は、空気−冷媒熱交換器6の側方に配されている。12は貯湯タンク9に温水を供給するための水ポンプであり、圧縮機2の側方に配されている。
図2に示す回路構成図にて説明する。本体ユニット1に冷媒循環回路と給湯回路とを一体に収納して構成され、この冷媒循環回路は、本体ユニット1内部に配設された縦置き形の圧縮機2と、放熱器3と、減圧手段である例えば電動膨張弁4と、蒸発器である空気−冷媒熱交換器6とが冷媒配管13で接続されて構成されている。また、空気−冷媒熱交換器6に風を当て、蒸発能力を高めるための送風ファン7が設けられている。
一方、給湯回路は、放熱器3と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器8(例えば、放熱器3と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)と、水−冷媒熱交換器8にて得た温水を貯める貯湯タンク9と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8に水道水を入水する入水管10と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8から温水を蛇口32や風呂33の給湯端末に給湯する給湯管11と、貯湯タンク9内の低温の水を送水する水ポンプ12とから構成されている。
更に図2をもとに、上記給湯回路の構成について説明する。
タンク入水管19は、入水管10から水道水を貯湯タンク9に送る配管であり、途中にタンク入水逆止弁20が設けられている。水道水供給管21は、入水管10から水−冷媒熱交換器8に水道水を直接供給する配管であり、この水道水給水管21に逆止弁22が設けられている。熱交給水管23は、貯湯タンク9から水−冷媒熱交換器8に、水ポンプ12の運転により、貯湯タンク9内の下方に貯まった低温水を送る配管であり、貯湯管24は、水−冷媒熱交換器8で暖めた水道水を貯湯タンク9や元混合弁27に送る配管であり、貯湯タンク側配管24aの途中には貯湯電磁弁25が、また元混合弁側配管24bの途中には逆止弁A28が設けられている。
また、タンク給湯管26は、貯湯タンク9から高温水(通常は60℃〜90℃)を元混合弁27へ給湯する配管であり、元混合弁27は、貯湯管24(元混合弁側配管24b)とタンク給湯管26とから来る温水や水を混合させる弁であり、逆止弁A28は、元混合弁27手前に設けられた弁である。また、先混合弁29は、元混合弁27を通過した温水と、入水管10から供給される水道水とを混合し、適切な給湯温度を得る弁であり、先混合弁29と入水管10の間には逆流防止の逆止弁B30が設けられている。そして、先混合弁29にて最適温度となった温水が、注湯管31及び給湯管11を介して、蛇口32や風呂33に注湯される。
また、入水流量計34は入水流量を測定する計器であり、給湯流量計35は給湯流量を測定する計器である。排出弁36は、寒冷地等にて長期間使用しない場合に、凍結防止等でタンク内の水を抜くために用いる弁であり、制御弁37は入水流量を制御する弁である。そして、制御装置38は、冷媒循環回路の高圧側の冷媒温度を検出し、その温度の高低から冷媒循環回路の立ち上がり状態を判定し、元混合弁27や先混合弁29の開度を制御する手段である。
図3は正面内観図であり、図1の概略斜視図をより具体的に記載したものである。図1、図2と同じく、本体ユニット1の内部には縦置き形の圧縮機2と、圧縮機2の左方には放熱器3(水−冷媒熱交換器8)、圧縮機2と放熱器3の間には減圧手段である電動膨張弁4が配置され、その上方には熱交支持板5がある。熱交支持板5には、蒸発器である空気−冷媒熱交換器6が載置されている。この空気−冷媒熱交換器6は、フィンチューブタイプと呼ばれ、アルミ製のフィン6aと、冷媒が流通される主として銅製の管、つまり銅管6bで構成されている。空気−冷媒熱交換器6の上方には送風ファン7があり、空気−冷媒熱交換器6に風を当て、蒸発能力を高め、ヒートポンプ加熱能力を高めるようになっている。
また、この送風ファン7は上方へ風を流す、つまり、空気−冷媒熱交換器6の側方から吸引して、空気−冷媒熱交換器で熱交換を行い、熱交換された排気を上方に流すようになっている。14は送風ファン7を支持するファン指示金具であり、15はファン指示金具14に取り付けられ、送風ファン7を回転させるためのファンモータである。16は送風ファンの風量を増し、さらに低騒音化を図るために、送風ファン7外方に設けられたベルマウスである。また、空気−冷媒熱交換器6は縦に2列の銅管6bを設けているが、内上
方は銅管6bを1列にして、ベルマウス16と間隙を保つことにより、風の流れをスムーズにして、低騒音化を図るようにしている。17は風の流れを示したものであり、空気−冷媒熱交換器7の全域から、送風ファンにて上方に風は流れ、その際に空気−冷媒熱交換器と熱交換されて、能力を出すようになっている。
一方、給湯回路は、放熱器3と熱交換を行って水道水などを温水に変える水−冷媒熱交換器8(例えば、放熱器3と一体形状となっている二重管構造の熱交換器)を、空気−冷媒熱交換器7の下方に配し、水−冷媒熱交換器8にて得た温水を貯める貯湯タンク9を空気−冷媒熱交換器7の右方に配している。貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8に水道水を入水する入水管10と、貯湯タンク9や水−冷媒熱交換器8から温水を蛇口32や風呂33の給湯端末に給湯する給湯管11は貯湯タンク9の前方に配されている。12は貯湯タンク9に温水を供給するための水ポンプであり、圧縮機2の右側方に配されている。
貯湯タンク9の上方には、元混合弁27、先混合弁29が配置されており、それらが貯湯タンク側配管24a、元混合弁側配管24bなどで結び付けられており、図2に記した配管構成となっている。また、これらの制御を司る制御装置38は、貯湯タンク9の前方に配されている。
以下、図面に基づいて、上記ヒートポンプ給湯機の動作を説明する。
圧縮機2を運転すると、高圧まで圧縮されて吐出された冷媒は、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)に送られ、水道水供給管21を通ってきた水道水と熱交換して放熱する。これにより、貯湯管24、元混合弁27に流れる水道水は高温に加熱される。放熱器3から流出する冷媒は、減圧手段4にて減圧膨張され、蒸発器5に送られ、送風ファン7にて送られた空気と熱交換して、蒸発器5を通過する間に、蒸発してガス化する。このガス化した冷媒は、再度圧縮機2に吸入され、再度圧縮される過程を繰り返し、徐々に加熱された水道水は、注湯管31、給湯管11、蛇口32を通り、風呂33に注湯される。
そして、冷媒循環回路は立ち上がりが遅く、速湯性に劣っているため、貯湯タンク9によってその立ち上がりの悪さを補っている。すなわち、冷媒循環回路が立ち上がり、所定の給湯温度となるまでの間は、高温に保たれた貯湯タンク9からタンク給湯管26を通過してきた温水と、まだ立ち上がっていない水−冷媒熱交換器8を通過してきた水(徐々に温度が上がり高温となる水)とを、元混合弁27で混合し、さらに先混合弁29で入水管10を通ってきた水道水と混合して、所定の給湯を行う。
次に冷媒循環回路が立ち上がってくると、元混合弁27の開度を調整し、貯湯タンク9からの高温の温水と、水−冷媒熱交換器8からの温水を適温に混合し、先混合弁29に送り、さらに先混合弁29で入水管10を通ってきた水道水と混合して給湯する。
最終的には、貯湯タンク9からタンク給湯管26を通過してきた温水は用いず、水道水供給管21を通ってきた水道水を冷媒循環回路の水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水と、入水管10を通ってきた水道水とを、先混合弁29で混合し、所定の給湯を行う。即ち、制御装置38によって、冷媒循環回路の立ち上がり状態を把握し、元混合弁27や先混合弁29の開度を調整し、所定温度の温水を給湯端末に供給する制御が行われる。
また、使用者が、蛇口32を閉じるか、あるいは風呂33に適量のお湯が溜まって給湯する必要がなくなると、水ポンプ12を駆動させ、貯湯電磁弁25を開き、次回の給湯運転のために、貯湯タンク9に高温の温水を貯湯する貯湯運転が行われる。
このように冷媒循環回路の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク9に貯めた温水を用い
て給湯端末へ給湯したり、貯湯タンク9を介さずに水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としている。これにより本実施の形態では、リアルタイム給湯を可能とし、使用者が給湯したいときに給湯ができる速湯性能を確保することができ、使い勝手の良いヒートポンプ給湯機を提供することができる。換言すれば、この速湯性能の確保によって、貯湯タンク9の容量を貯湯式のヒートポンプ給湯機のそれよりも小さいものとすることができ、設置性の大幅な向上、コストダウン、使用性の向上を実現できることにもなる。
この際に、本実施の形態ヒートポンプ給湯機では、圧縮機2、放熱器3(水−冷媒熱交換器8)、減圧手段4、空気熱交換器5を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒循環回路を本体ユニット1の下方に配し、圧縮機2、放熱気の上方には、熱交支持板5を介して空気−冷媒熱交換器6を配し、送風ファン7を空気−冷媒熱交換器6の内方あるいはその上方に配し、上方へ空気の流れを生じさせ、空気−冷媒熱交換器6の熱交換性能を促進させる構成としておることにより、空気−冷媒熱交換器の面積を本体ユニット内で極力大きくすることが可能となり、加熱能力を増すことが可能となり、給湯時の湯切れ等の不具合が生じない、安定してお湯を供給できるヒートポンプ給湯機を供給することができる。
また、本体寸法を小さくしても、空気−冷媒熱交換器6の面積を十分に大きくすることが可能となり、コンパクトなヒートポンプ給湯機とすることができる。
さらに、近年増えているヒートポンプ給湯機を集合住宅に設置する際に、ヒートポンプ給湯機をメーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)等の狭少部設置すること際にも、凝縮器である空気−冷媒熱交換器6で熱交換された、送風ファン7で送られる冷気が本体上方から出ることにより、メーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)の天井付近の上方、つまり冷風が人に当たらない位置から排出することが可能となり、使用性の良いヒートポンプ給湯機とすることができる。特に、メーターボックス(MB)やパイプスペース(PS)部は、その外方が廊下であることや、アルコーブであるような例が集合住宅では多数であり、人が通ることは頻繁なので、人に風を当てないことは重要である。
また、水−冷媒熱交換器8で暖められた水道水は、貯湯タンク9に給湯されるとともに、貯湯タンク9を介さずに給湯管11へ直接通水するようにしたものであり、水−冷媒熱交換器8で暖められた水道水は、貯湯タンク9に給湯することができるとともに、一方で貯湯タンク9を介さずに蛇口32へ直接通水されるので、速湯性に優れ、使い勝手が良く、湯切れの心配もないヒートポンプ給湯機を提供することができる。また、運転立ち上がり当初は貯湯タンク9から給湯し、圧縮機2が最適運転周波数になった後には、ダイレクトに給湯するという瞬間湯沸かし型のヒートポンプ給湯機とすることが可能となる。
また、冷媒として炭酸ガスを用いたヒートポンプ給湯機としたものであり、これにより冷媒循環回路は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界冷媒循環回路であり、臨界圧力以上に昇圧された冷媒により冷媒−水熱交換器の水流路の流水を加熱する構成となり、冷媒−水熱交換器の放熱器を流れる冷媒は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、冷媒−水熱交換器の水流路の流水により熱を奪われて温度が低下しても凝縮することがなく、冷媒−水熱交換器全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。加えて、炭酸ガスであるので、万一冷媒が外部に漏れたとしても、地球温暖化に及ぼす影響を、一般的エアコンに用いられているR−410Aの冷媒に比して大幅に低減することができ、環境に優しいヒートポンプ給湯機とすることができる。
(実施の形態2)
図4、図5は、本発明の第2の実施の形態におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図である。付与している番号に付いては、第1の実施の形態と同一である。
図4において、6は空気−冷媒熱交換器であり、上方から見てロの字状に構成されており、本体ユニット1の左方全域が空気−冷媒熱交換器6となるように構成されている。空気−冷媒熱交換器6の内方には送風ファンが設けられており、上方へ風を流すようになっている。一点鎖線で記載している16は、送風ファン7外方のベルマウスである。9は空気−冷媒熱交換器6の左方に設けられた貯湯タンクである。貯湯タンク9の上方には元混合弁27、先混合弁29が配されおり、各給湯回路側部品をコンパクトに納めている。36は風の流れを示しており、ロの字状の空気−冷媒熱交換器6の全周から風を流し、熱交換させている。
図5は、送風ファン7を空気−冷媒熱交換器6の上方に配した例を示しており、その付与番号は図4と同じである。正面内観図は、図3を参照していただければ、その配置は図3と同等である。
図4、図5で示すように、空気−冷媒熱交換器6をロの字状として、その面積を本体ユニット1に比して大きくすることが可能となる。特に設置面積で見れば、空気−冷媒熱交換器6の面積はデッドスペースもなく大きくすることができるために、蒸発面積が大きくなり、ひいてはヒートポンプ能力、加熱能力を高めることが可能となる。給湯に際しては、冷媒循環回路の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク9に貯めた温水を用いて給湯端末へ給湯したり、貯湯タンク9を介さずに水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としていので、加熱能力が大きいことは、その分貯湯タンクを小さくすることができ、さらなるコンパクト化を図ることが可能となる。
それにより、コストダウンも可能となる。また、送風ファン7を1ケしか用いないでも、2ケ送風ファンを用いる従来例に近い、あるいは同等の蒸発能力を確保できるために、送風ファンにより騒音を低減でき、使用性が大幅に向上すとともに、コストダウンも可能となる。
また、ロの字状の空気−冷媒熱交換器6の全周から空気を流して熱交換することにより、MB(メーターボックス)などの閉塞された空間に設置した場合にも、熱交換能力がダウンすることがなく、設置汎用性を高めることができる。
また、送風ファン7を空気−冷媒熱交換器6の内方に入れた図4と、上方に配した図5を比較すると、同一面積として考えてみると、図4の様に内方に入れたほうが、空気−冷媒熱交換器をより上方まで延伸できるので、その面積は大きくすることができる。
しかし、その分、送風ファン7の径を小さくしなくてはならないので、送風ファン7の風量は少なくなる。図5の様に、送風ファン7を空気−冷媒熱交換器6の上方に配した場合は、空気−冷媒熱交換器6の面積は小さくなるが、送風ファン7の風量は稼ぐ事が可能であり、同一風量で見れば、低騒音化も可能となる。これに関しては、各種性能を含めて最適形状を考えれば良いということが言える。いずれにしても、従来例で示した、空気−冷媒熱交換器6を平板状あるいは、U字状にして、送風ファン7による風の流れを前方に流す場合と比べれば、加熱性能の大幅な向上と、低騒音化が実現できることになる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図であり、付与している番号に付いては、第1の実施の形態と同じである。
図6において、6は空気−冷媒熱交換器であり、上方から見て右方が開いたコの字状(つまり⊂字状)に構成されており、本体ユニット1の左方が空気−冷媒熱交換器6となるように構成されている。空気−冷媒熱交換器6の上方には送風ファンが設けられており、上方へ風を流すようになっている。(実施の形態2で示したように、送風ファンを7を空気−冷媒熱交換器6の内方に入れる場合も当然あるが、実施の形態2から考えうる派生の形態として図示はしていない)一点鎖線で記載している16は、送風ファン7外方のベルマウスである。9は空気−冷媒熱交換器6の左方に設けられた貯湯タンクであり、貯湯タンクと、空気−冷媒熱交換器は仕切板42で仕切られている。貯湯タンク9の上方には元混合弁27、先混合弁29が配されおり、各給湯回路側部品をコンパクトに納めている。39は送風ファン7による風の流れを示しており、コの字状の空気−冷媒熱交換器6の3方向から風を流し、熱交換させている。
図6で示すように、空気−冷媒熱交換器6をコの字状(図では⊂字状)として、その面積を本体ユニット1に比して大きくすることが可能となる。特に設置面積で見れば、空気−冷媒熱交換器6は前方を延伸させることが可能となりその面積を大きくすることができるために、蒸発面積が大きくなり、ひいてはヒートポンプ能力、加熱能力を高めることが可能となる。給湯に際しては、冷媒循環回路の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク9に貯めた温水を用いて給湯端末へ給湯したり、貯湯タンク9を介さずに水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としていので、加熱能力が大きいことは、その分貯湯タンクを小さくすることができ、さらなるコンパクト化を図ることが可能となる。それにより、コストダウンも可能となる。また、送風ファン7を1個しか用いないでも、2個送風ファンを用いる従来例に近い、あるいは同等の蒸発能力を確保できるために、送風ファンにより騒音を低減でき、使用性が大幅に向上すとともに、コストダウンも可能となる。
また、コの字状(図では⊂字状)の空気−冷媒熱交換器6の3方向から空気を流して、貯湯タンク9側からは流さないことにより、空気の流れで、貯湯タンクが冷却されて、貯湯されているお湯の温度が下がることを防ぐことが出来、実使用に際して湯切れなどの不具合が生じにくいようにすることが可能である。
(実施の形態4)
図7は、本発明の第4におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図であり、付与している番号に付いては、第1の実施の形態と同じである。
図7において、6は空気−冷媒熱交換器であり、上方から見てロの字状に構成されており、本体ユニット1の左方全域が空気−冷媒熱交換器6となるように構成されている。空気−冷媒熱交換器6の内方には送風ファンが設けられており、上方へ風を流すようになっている。一点鎖線で記載している16は、送風ファン7外方のベルマウスである。9は空気−冷媒熱交換器6の左方に設けられた貯湯タンクであり、貯湯タンクと、空気−冷媒熱交換器は上方から見て「<」状の仕切板42で仕切られている、つまり、貯湯タンク9の方向へ拡がり部を有する形状をなしている。貯湯タンク9の上方には元混合弁27、先混合弁29が配されおり、各給湯回路側部品をコンパクトに納めている。
39は空気−冷媒熱交換器6に送られる空気の流れを示したものであり、仕切板42を「<」状としていることにより、貯湯タンク9側からも空気の流れがあり、空気−冷媒熱交換器6を全周有効に熱交換させることが可能となる。
また、仕切板42は、貯湯タンク9と概略同心円状の形状としていることにより、その効果をより高めることが可能となる。
特に設置面積で見れば、空気−冷媒熱交換器6を前面有効に活用できることは、蒸発面積が大きくなり、ひいてはヒートポンプ能力、加熱能力を高めることが可能となる。給湯に際しては、冷媒循環回路の立ち上がり状態に応じて、貯湯タンク9に貯めた温水を用いて給湯端末へ給湯したり、貯湯タンク9を介さずに水−冷媒熱交換器8で加熱して得た温水を給湯端末へ直接給湯したりすることができる構成としていので、加熱能力が大きいことは、その分貯湯タンクを小さくすることができ、さらなるコンパクト化を図ることが可能となり、加えて、コストダウンも可能となる。また、送風ファン7を1ケしか用いないでも、2ケ送風ファンを用いる従来例に近い、あるいは同等の蒸発能力を確保できるために、送風ファンにより騒音を低減でき、使用性が大幅に向上すとともに、コストダウンも可能となる。
また、ロの字状の空気−冷媒熱交換器6の全周から空気を流して熱交換することにより、MB(メーターボックス)などの閉塞された空間に設置した場合にも、熱交換能力がダウンすることがなく、設置汎用性を高めることができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の第5の実施の形態おけるヒートポンプ給湯機の正面内観図である。付与してある番号は実施の形態1と同等であるので、詳細は割愛し、違っている箇所だけ説明する。40は熱交支持板5に載置され、圧縮機2を覆うように上方に凸状に張り出された部位である圧縮機カバーである。この圧縮機カバー40は、ロの字状あるいは、コの字状の空気−冷媒熱交換器6の下方に配されている。圧縮機2は縦型の形状のために、縦に大きくなるが、その部位を張り出すことにより、空気−冷媒熱交換器6の熱交換性能は損なわないで、コンパクト化を維持することが可能となる。
また、送風ファン7で吸引され、空気−冷媒熱交換器6内方の空気の流れは、41のようになる。空気−冷媒熱交換器6の下方から流入した空気は、空気−冷媒熱交換器6で熱交換され、圧縮機カバー40に沿って上方に流れることになる。この際に、全周(ロの字状の場合)あるいは3方向(コの字状の場合)から流入した空気は、中央で衝突し、そのため衝突音が生じ、騒音値を高めてしまうことがあるが、圧縮機カバー40にて、整流されるために、そのような異常音が発生せず、騒音を低くすることが可能となる。
それにより、コンパクト性、大加熱能力、低騒音という3要素を管属することが可能なヒートポンプ給湯機とすることができる。
以上のように、本発明は、ヒートポンプサイクルで湯を生成して給湯するヒートポンプ給湯機に適用され、例えば、家庭用の瞬間湯沸し器や、業務用の給湯装置などに適している。
本発明の第1の実施形態におけるヒートポンプ給湯機の概略斜視図 同ヒートポンプ給湯機の回路構成図 同ヒートポンプ給湯機の正面内観図 本発明の第2の実施形態におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図 同ヒートポンプ給湯機の上面内観図 本発明の第3の実施形態におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図 本発明の第4の実施形態におけるヒートポンプ給湯機の上面内観図 本発明の第5の実施形態におけるヒートポンプ給湯機の正面内観図 従来のヒートポンプ給湯機の回路構成図
符号の説明
1 筐体(本体ユニット)
2 圧縮機
3 放熱器
4 減圧手段
6 蒸発器(空気−冷媒熱交換器)
7 送風ファン(送風手段)
8 水−冷媒熱交換器
9 貯湯手段(貯湯タンク)
40 凸状に張り出した部位(圧縮機カバー)
42 仕切板

Claims (7)

  1. 圧縮機、放熱器、減圧手段および蒸発器を順次接続して閉回路を構成し、冷媒を循環させる冷媒循環回路と、前記蒸発器に送風する送風手段と、前記放熱器と熱交換を行う水−冷媒熱交換器と、前記水−冷媒熱交換器と接続され、前記水−冷媒熱交換器で加熱された温水を貯湯する貯湯手段と、機器の外郭の少なくとも一部を形成する筐体とを備え、前記蒸発器を前記筐体の略上方部に配するとともに、前記蒸発器と前記貯湯手段とを水平方向に略並列に配し、前記貯湯手段と前記蒸発器との間に、前記貯湯手段の方向へ拡がり部を形成するように仕切板を設け、前記送風手段によって発せられる空気流が、前記蒸発器側方側から前記拡がり部に沿って流れ、前記筐体の上面側から排出されるように構成したヒートポンプ給湯機。
  2. 蒸発器を筐体の上面側からみて略ロの字状に構成し、送風手段を前記蒸発器の内方またはその上部近傍で上方側に配設した請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  3. 蒸発器を筐体の上面側からみて略コの字状に構成し、送風手段を前記蒸発器の内方またはその上部近傍で上方側に配設した請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  4. 貯湯手段を略円筒状とするとともに、仕切板は前記貯湯手段の略円筒状と略同心円状とした請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
  5. 蒸発器の下方に、前記蒸発器を支える熱交支持板を設け、前記熱交支持板は上方に凸状の部位を有し、前記凸状の部位内方に圧縮機を配する構成とした請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
  6. 水−冷媒熱交換器で暖められた温水は、貯湯手段に貯湯されるとともに、前記貯湯手段を介さずに給湯端末へ直接通水できるように構成した請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
  7. 冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
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