JP2009180488A - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトな構成としつつも、空気熱交換器の配管作業を含む組立作業を容易に行うことが可能なヒートポンプ式給湯機を提供する。
【解決手段】ケーシング1の上部に空気熱交換器58を、またその下方に圧縮機55と貯湯タンク33とを配置する。貯湯タンク33の頂部を断熱体11で被覆し、断熱体11の上方にドレンパン5を配置すると共に、ドレンパン5の上方に空気熱交換器58を配置したヒートポンプ式給湯機である。断熱体11は、貯湯タンク33の頂部と、それに連なる周側部とを被覆する形状に一体成形して、断熱体11、ドレンパン5、空気熱交換器58を仮組み状態で自立させる。
【選択図】図6
【解決手段】ケーシング1の上部に空気熱交換器58を、またその下方に圧縮機55と貯湯タンク33とを配置する。貯湯タンク33の頂部を断熱体11で被覆し、断熱体11の上方にドレンパン5を配置すると共に、ドレンパン5の上方に空気熱交換器58を配置したヒートポンプ式給湯機である。断熱体11は、貯湯タンク33の頂部と、それに連なる周側部とを被覆する形状に一体成形して、断熱体11、ドレンパン5、空気熱交換器58を仮組み状態で自立させる。
【選択図】図6
Description
この発明はヒートポンプ式給湯機に関するもので、特に、ケーシング内にヒートポンプ加熱源と貯湯タンクとを収納した一体型のヒートポンプ式給湯機に係るものである。
ヒートポンプ式給湯機の簡略回路図を図7に示している。このヒートポンプ式給湯機は、ヒートポンプと、ヒートポンプによって加熱された温湯を貯湯する貯湯タンク33とを有し、貯湯タンク33には、熱交換路44の介設された循環路42が連結されている。そして、上記熱交換路44をヒートポンプにて加熱して、上記貯湯タンク33から循環路42に流出した低温水を沸き上げてこの貯湯タンク33に返流する運転が可能である。また、この貯湯タンク33に貯湯された温湯が図示省略の浴槽等に供給される。この場合、貯湯タンク33には、その底壁に給水口35が設けられると共に、その上壁に給湯口36が設けられている。そして、給水口35から貯湯タンク33に水道水が供給され、給湯口36から給湯用流路37を介して高温湯が出湯される。また、貯湯タンク33には、その底壁に取水口40が開設されると共に、側壁(周壁)の上部に湯入口41が開設され、取水口40と湯入口41とが上記循環路42にて連結されている。そして、この循環路42に水循環用ポンプ43と熱交換路44とが介設されている。なお、給水口35には給水用流路38が接続されている。
そして、ヒートポンプは冷媒回路を備え、この冷媒回路は、圧縮機55と、熱交換路44を構成する水熱交換器56と、電動膨張弁(減圧機構)57と、空気熱交換器(蒸発器)58とを順に接続して構成される。すなわち、圧縮機55の吐出管59を水熱交換器56に接続し、水熱交換器56と電動膨張弁57とを冷媒通路60にて接続し、電動膨張弁57と空気熱交換器58とを冷媒通路61にて接続し、空気熱交換器58と圧縮機55とをマフラ62が介設された冷媒通路63にて接続している。これにより、圧縮機55を駆動すると、水熱交換器56において熱交換路44を流れる水が加熱されることになる。また、空気熱交換器58にはこの空気熱交換器58の能力を調整するファン64が付設されている。
上記のように構成された給湯機によれば、圧縮機55を駆動すると共に、水循環用ポンプ43を駆動(作動)させると、貯湯タンク33の底部に設けた取水口40から貯溜水(低温水)が流出し、これが循環路42の熱交換路44を流通する。そのときこの温湯は水熱交換器56によって加熱され(沸き上げられ)、湯入口41から貯湯タンク33の上部に返流される。このような動作を継続して行うことによって、貯湯タンク33に高温の温湯を貯湯することができる。
そして、上記ヒートポンプ給湯機においては、ヒートポンプユニットとタンクユニットとが分割形成され、両者が別々のケーシング内に収納され、両者を並設する構造が一般的に採用されていた。しかしながら、このように2個のケーシングを並設する構造では、広い設置面積を必要とし、狭小地への設置が大きく制限されることから、近年、ヒートポンプと貯湯タンクとを単一のケーシングに収納した構造の給湯機が普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。このヒートポンプ式給湯機は、空気熱交換器をケーシングの上方部に配置し、ファンの送風をケーシングの上面から排出すると共に、貯湯タンク、圧縮機、水熱交換器などを空気熱交換器の下方に配置し、ケーシングの高さを高くして、設置面積を低減し、狭小地への設置を可能としたものである。
特開2006−234350号公報
ところで上記従来のヒートポンプ式給湯機では、ケーシングの上方部に空気熱交換器を配置するため、ケーシング内部に中間基板を架設し、この中間基板上に空気熱交換器を載置する必要がある。このような配置状況においては、空気熱交換器の周囲は、ケーシングの外郭(パネル)によって覆われているため、ケーシング内が中間基板によって上下に区画された状態となり、そのため、空気熱交換器と圧縮機、水熱交換器などの配管作業を含む組立作業が行いにくいという問題が生じている。
この発明は上記した従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、コンパクトな構成としつつも、空気熱交換器の配管作業を含む組立作業を容易に行うことが可能なヒートポンプ式給湯機を提供することにある。
そこで、請求項1のヒートポンプ式給湯機は、圧縮機55、放熱器として機能する水熱交換器56、減圧手段57、空気熱交換器58を有するヒートポンプ加熱源と、上記水熱交換器56で加熱された温水を貯湯する貯湯タンク33とを備え、ケーシング1の上部に空気熱交換器68を、またその下方に圧縮機55と貯湯タンク33とを配置し、上記貯湯タンク33の頂部を断熱体11で被覆し、断熱体11の上方に中間基板5を配置すると共に、中間基板5の上方に空気熱交換器58を配置したヒートポンプ式給湯機であって、上記断熱体11は、上記貯湯タンク33の頂部と、それに連なる周側部とを被覆する形状に一体成形されていることを特徴とする。
請求項2のヒートポンプ式給湯機は、上記中間基板5は、ドレンパンとしての機能を有することを特徴とする。
請求項3のヒートポンプ式給湯機は、上記中間基板5は、上記断熱体11と直接接触していることを特徴とする。
請求項4のヒートポンプ式給湯機は、上記中間基板5には、ドレン排水孔22が穿設されており、上記断熱体11には、上記ドレン排水孔22から流出するドレン水を外部に排出するための導水路23が穿設されていることを特徴とする。
請求項5のヒートポンプ式給湯機は、上記導水路23は、断熱体11の成形時に同時に成形されることを特徴とする。
請求項6のヒートポンプ式給湯機は、上記貯湯タンク33は、貯湯タンク33の頂部とそれに連なる周側部の一部を被覆する頂部断熱体11と、貯湯タンク33の周側部を被覆する側部断熱体12と、貯湯タンク33の底部とそれに連なる周側部の一部を被覆する底部断熱体13とによって被覆されており、上記頂部断熱体11の導水路23と連通する他の導水路23が、上記側部断熱体12と底部断熱体13にも穿設されていることを特徴とする。
この発明のヒートポンプ式給湯機においては、貯湯タンク33に断熱体11を取り付けた状態において、断熱体11上にドレンパン5、及び空気熱交換器58を載置すると、これらが自立するので、組立作業時において、ドレンパン5、空気熱交換器58などの仮組み状態を容易に実現でき、そのため、配管作業を含めた組立作業を容易化できる。また、ドレンパン5が直接的に断熱体11に接触するので、従来は必要であったドレンパン用の断熱材を省略することができ、そのため、コストダウンを図ることができる。さらに、ドレンパン5にドレン排水孔22を設けると共に、断熱体11に導水孔23を設けたので、従来使用していたドレンパイプを短くしたり、省略したりできるので、コストダウンと省スペース化を図ることができる。
次にこの発明のヒートポンプ式給湯機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1において、1はケーシングであり、このケーシング1内に、上記した貯湯タンク33、水循環用ポンプ(図示せず)、圧縮機55、水熱交換器56、電動膨張弁(図示せず)、空気熱交換器58、ファン(図示せず)、マフラ(図示せず)などが収納されている。
上記ケーシング1は脚部2に支持された概略四角形の基板3を有し、ケーシング1の底面となる基板3の四隅には、それぞれ補強フレーム4が立設されている。また、ケーシング1の上方位置において、各補強フレーム4間には、ドレンパンとして機能する中間基板5が架設されている。そして、上記基板3上には、概略円筒状の貯湯タンク33が立設されているが、この貯湯タンク33は、3本のタンク脚部6によって、ケーシング1の基板3から所定の高さだけ高い位置に配置されている。また、概略四角形の基板3上において、貯湯タンク33の側方に位置するケーシング1の正面側のコーナー部には、圧縮機55、マフラ(図示せず)が配置されている。なお、ケーシング1の正面側とは、図1において、貯湯タンク33の左側部分のことである。そして、貯湯タンク33の正面側に、上記圧縮機55、マフラのほか、各種配管、各種機器が配置され、この構造によりメンテナンス作業を行い易くしている。なお、詳細な図示などは省略するが、上記補強フレーム4、4間には、最終的には薄板パネルが配置され、ケーシング1は全体としては、上下四方がパネルで被覆された状態となる。
また、ケーシング1内において、上記中間基板5上には、概略U字状の空気熱交換器58とファン64(図2参照)とが配置されている。この場合、ファン64は上方に向けて送風し、ケーシング1の側方から空気を吸い込む。そして、空気熱交換器58の開口部は、ケーシング1の正面側に開口して、その内部のファン64などのメンテナンス作業を行い易くしている。
上記基板3上において、貯湯タンク33の底部の下方位置には、水熱交換器56が配置されている。この場合、水熱交換器33は、概略箱形の熱交断熱体7内に収納されている。すなわち、所定厚さを有する熱交断熱体7に上面に向けて開口する凹部8を形成し、この凹部8内に水熱交換器33を配置しているのである。
ところで、上記貯湯タンク33は、図2に示すように、タンク断熱体10によって、その全体が被覆されている。タンク断熱体10は、その全体の概略形状が、四角柱状に形成されたもので、その内部に形成された空洞内に貯湯タンク33を収納するようになっている。タンク断熱体10は、貯湯タンク33の頂部とそれに連なる周側部の一部とを被覆する頂部断熱体11と、周側部の中間部分を被覆する側部断熱体12と、貯湯タンク33の底部とそれに連なる周側部の一部とを被覆する底部断熱体13との3部材からなるものである。そして、底部断熱体13の下方に、上記熱交断熱体7が配置され、その開口部が底部断熱体13の底面に覆われ、閉鎖されている。この場合、平面から見て、上記熱交断熱体7が上記底部断熱体13によって、その全体が覆われるようにしておくのが好ましい。
上記熱交断熱体7は、基板3上に位置決めした状態で配置されている。この位置決め方法としては、上記貯湯タンク33のタンク脚部6を利用する。すなわち、貯湯タンク33の複数の脚部6間に熱交断熱体7を配置し、タンク脚部6に対して、熱交断熱体7を固定している。なお、熱交断熱体7の位置決めは、この方法に限らず、補強フレーム4を利用することによっても可能である。
上記実施形態においては、水熱交換器56を貯湯タンク33の下方位置に配置しているので、ケーシング1の内部、特に基板3上の機器配置スペースを有効に活用できる。すなわち、水熱交換器56と貯湯タンク33とによって占有される床面積を大幅に低減できる。従って、それに応じて貯湯タンク33の直径を大きくでき、その結果、以来よりも貯湯量を増加することができる。しかも、ケーシング1を、その外郭が横断面概略四角形になるように形成すると共に、上記貯湯タンク33を、横断面概略円形になるように形成し、上記圧縮機55を、上記ケーシング1のコーナー部に配置しているので、ケーシング1内のスペースを一段と有効に活用して、このことによっても貯湯タンク33の貯湯量を増加することが可能となる。また、貯湯タンク33の下部に水熱交換器56を配置したので、水熱交換器56からの放熱を抑制でき、水熱交換器56の効率を向上できる。しかも、水熱交換器56を熱交断熱体7内に収納しているので、水熱交換器56からの放熱を抑制でき、水熱交換器56の効率を一段と向上できる。また、熱交断熱体7、すなわち水熱交換器56の位置決めを、タンク脚部6を利用して行っているので、位置決め用に特別な部材を必要とせず、簡素で安価な構造とすることができると共に、水熱交換器56を位置決めしていることで、配管作業時の配管ブレを抑制でき、配管作業を容易化できる。なお、熱交断熱体7は上方へ向けて開口させず、基板3側に向けて開口するように凹部を形成してもよい。
また、図2からも明らかな通り、タンク断熱体10の背面側(図2において右側)の角部は、ケーシング1背面側の一対の補強フレーム4、4に、その内側から密接するように配置されており、その前面側に、圧縮機55を含む各種機器、及び配管類の収納スペースを確保している。
図3に示すように、ケーシング1の背面側(タンク断熱体10が当接している側)の一対の補強フレーム4、4の上部位置(空気熱交換器58の高さ方向中間部の位置)には、連結部材14が配置されており、この連結部材14で上記一対の補強フレームを連結している。そして、この連結部材14に一対の取手15、15が形成されている。
上記のように、貯湯タンク33を全体形状がほぼ四角柱状のタンク断熱体10で被覆すると共に、タンク断熱体10の背面側の角部を補強フレーム4、4の内面に密接させて配置し、さらにケーシング1の背面側に取手15、15を設けているのは、この給湯機の運搬性を改善するためである。すなわち、このヒートポンプ式給湯機は、空気熱交換器58やファン64をケーシング1の上部に配置しているため、縦型で細長い形態となっている。従って、搬送時には、横倒しにして搬送するのが好ましい。しかしながら、ケーシング1の内部に、ヒートポンプだけではなく貯湯タンク33まで収納した構造であるために、全体重量が大きくなる。このように、縦に細長い重量物を横倒しにして搬送するためには、ケーシング1には、それに応じた強度が要求される。また、縦型の貯湯タンク33が搬送中に倒れるのを防止する必要も生じる。そこで、上記構造を採用することによって、上記要請に応えるようにしているのである。
すなわち、搬送時に下側となる位置に補強フレーム4、4を設けると共に、この補強フレーム4、4にタンク断熱体10の背面側の角部を面的に接触させる構造として、ケーシング1の横倒し搬送時の強度(曲げ剛性)を向上しているのである。このような構造を採用すれば、剛性向上のために格別の部材を必要としないので、ケーシング1の側版(外郭部品)を厚板にするよりも、軽量かつ安価に構成可能である。また、横倒し搬送時に下側となる位置に取手15、15を設けているので、搬送作業を容易に行うことができる。さらに、連結部材14を剛性向上用メンバーとして機能させることもできる。
また、上記運搬作業時には、圧縮機55が振動する。それは、圧縮機55が、防音、防振のためにバネ、ゴムなどの弾性体を介して固定されているためである。そして、この運搬時の揺動を抑制するため、運搬時においては、圧縮機55を仮固定している。この固定構造の一例を、図4に示している。同図に示すように、ケーシング1の正面側コーナー部の圧縮機55とマフラ62とが並設されており、これらの周囲が防音材20によって覆われている。そして、このコーナー部において、圧縮機55とマフラ62とが、ケーシング1に対して、ベルト状の規制板(規制手段)21によって固定されている。この規制板21は、運搬終了後の据付作業時に除去されるものである。このようにすれば、横倒し運搬時における圧縮機55の揺動を規制できる。なお、ベルト状の規制板に代えて、エアバッグのような手段を用いて圧縮機55の揺動を規制することもできる。すなわち、圧縮機55とマフラ62の周囲、あるいは横倒し運搬時に下側となる位置にエアバッグを配置して圧縮機55の揺動を規制し、運搬終了後にエアバッグを破断して除去するのである。
ところで、上記タンク断熱体10についてさらに詳しく説明する。図2について説明したように、タンク断熱体10は、貯湯タンク33の頂部と、それに連なる周側部の一部とを被覆する頂部断熱体11と、周側部の中間部分を被覆する側部断熱体12と、貯湯タンク33の底部と、それに連なる周側部の一部とを被覆する底部断熱体13との3部材からなるものである。そして、上記頂部断熱体11の上方に、ドレンパン(中間基板)5が配置されるが、この際、ドレンパン5は、頂部断熱体11と接触状態で配置される。そして、図5、図6に模式的に示しているように、ドレンパン5には、ドレン水を排水するためのドレン排水孔22が穿設されている。具体的にいうと平面視概略四角形のドレンパン5の背面側コーナー部にドレン排水孔22を穿設しているのである。また、上記頂部断熱体11、側部断熱体12、底部断熱体13には、上記ドレン排水孔22と連通して、外部へとドレン水を排水する導水孔23が穿設されている。
上記実施形態のように、タンク断熱体10の上にドレンパン5、及び空気熱交換器58を配置する構造によれば、以下のような利点が生じる。まず、第1には、組立作業時において、ドレンパン5、空気熱交換器58などの仮組み状態を容易に実現できるということである。すなわち、貯湯タンク33に頂部断熱体11を取り付けた状態において、頂部断熱体11上にドレンパン5、及び空気熱交換器58を載置すると、これらは、自立する。まず、貯湯タンク33に頂部断熱体11を嵌合すると、貯湯タンク33の頂部円弧状部が頂部断熱体11の円弧状凹部に嵌入し、また、貯湯タンク33の頂部に連なる周側部の一部が、頂部断熱体11の円筒状凹部に嵌入する。そうすると、頂部断熱体11を傾動させようとする力が作用しても、頂部断熱体11の傾動は、頂部断熱体11の円筒状凹部が貯湯タンク33の周側部に圧接することで抑制される。従って、その上部に、ドレンパン5を介して空気熱交換器58を載置しても、全体としての自立を確保することが可能である。
上記のような自立が確保し得ない場合には、ドレンパン5や空気熱交換器58をケーシング1の補強フレーム4、4に固定し、その上で、配管作業を行う必要があるが、このような作業では、作業可能な領域が補強フレーム4、4によって制限されて狭くなり、作業性が悪くなるという欠点があるが、上記のように自立を確保できる場合には、充分な広さの作業領域を確保することができるので、配管作業などを容易化できる。また、上記実施形態においては、補強フレーム4、4を立設した状態において、頂部断熱体11、ドレンパン5、空気熱交換器58などを自立させて配管作業を行う場合もあるが、このような場合であっても、ケーシング1をパネル状のもので製作するような場合よりも作業領域は拡大できるので、自立による配管作業の容易化という効果は得られる。なお、この場合には、頂部断熱体11が上記補強フレーム4、4によってガイドされるので、自立状態は確実なものとなる。
また、上記実施形態において得られる第2の利点は、ドレンパン5が直接的に頂部断熱体11に接触するので、従来は必要であったドレンパン用の断熱材を省略することができ、そのため、コストダウンを図ることができる。
さらに、上記実施形態において得られる第3の利点は、ドレンパン5にドレン排水孔22を設けると共に、タンク断熱体10に導水孔23を設けたので、従来使用していたドレンパイプを短くしたり、省略したりできるので、コストダウンと省スペース化を図ることができるということである。また、頂部断熱体11、側部断熱体12、底部断熱体13の成形時に、各導水路23を一体成形すれば、一段とコストダウンを図ることが可能となる。
1・・ケーシング、2・・基板、5・・中間基板(ドレンパン)6・・タンク脚部、7・・熱交断熱体、11・・頂部断熱体、12・・側部断熱体、13・・底部断熱体、22・・ドレン排水孔、23・・導水路、33・・貯湯タンク、55・・圧縮機、56・・水熱交換器、57・・電動膨張弁(減圧手段)、58・・空気熱交換器
Claims (6)
- 圧縮機(55)、放熱器として機能する水熱交換器(56)、減圧手段(57)、空気熱交換器(58)を有するヒートポンプ加熱源と、上記水熱交換器(56)で加熱された温水を貯湯する貯湯タンク(33)とを備え、ケーシング(1)の上部に空気熱交換器(68)を、またその下方に圧縮機(55)と貯湯タンク(33)とを配置し、上記貯湯タンク(33)の頂部を断熱体(11)で被覆し、断熱体(11)の上方に中間基板(5)を配置すると共に、中間基板(5)の上方に空気熱交換器(58)を配置したヒートポンプ式給湯機であって、上記断熱体(11)は、上記貯湯タンク(33)の頂部と、それに連なる周側部とを被覆する形状に一体成形されていることを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
- 上記中間基板(5)は、ドレンパンとしての機能を有することを特徴とする請求項1のヒートポンプ式給湯機。
- 上記中間基板(5)は、上記断熱体(11)と直接接触していることを特徴とする請求項2のヒートポンプ式給湯機。
- 上記中間基板(5)には、ドレン排水孔(22)が穿設されており、上記断熱体(11)には、上記ドレン排水孔(22)から流出するドレン水を外部に排出するための導水路(23)が穿設されていることを特徴とする請求項2又は請求項3のヒートポンプ式給湯機。
- 上記導水路(23)は、断熱体(11)の成形時に同時に成形されることを特徴とする請求項4のヒートポンプ式給湯機。
- 上記貯湯タンク(33)は、貯湯タンク(33)の頂部とそれに連なる周側部の一部を被覆する頂部断熱体(11)と、貯湯タンク(33)の周側部を被覆する側部断熱体(12)と、貯湯タンク(33)の底部とそれに連なる周側部の一部を被覆する底部断熱体(13)とによって被覆されており、上記頂部断熱体(11)の導水路(23)と連通する他の導水路(23)が、上記側部断熱体(12)と底部断熱体(13)にも穿設されていることを特徴とする請求項4又は請求項5のヒートポンプ式給湯機。
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