JP3822725B2 - 基板保持装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば部品を実装すべき基板を所定位置に保持する基板保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の基板保持装置は種々の構造のものが知られている。例えば、一般に、基板保持装置は、基板を搬入するローダと、基板を搬出するアンローダとの間に配置されており、基板に部品などを実装するとき、基板の搬送方向であるX方向と該X方向と直交するY方向とに基板を移動させる必要がある。よって、基板搬送方向であるX方向に基板が移動できるようにするため、ローダ及びアンローダの基板搬入又は搬出用のレールの高さと、基板保持装置での基板保持位置とを異ならせるようにして、基板保持装置で基板をX方向に移動させるとき、ローダ及びアンローダのレールによって妨げられないようにしている。このため、例えば、基板保持装置での基板の保持位置に対して、ローダの基板搬入レールと、アンローダの基板搬出レールが高い場合、基板搬入又は搬出時に、これらのレールが基板保持装置の基板保持位置と大略同一高さになるまで、平行リンクなどの機構により上記レールを下降させることにより、基板搬入又は搬出用のレールの高さと基板保持装置での基板保持高さとを大略一致させて、基板の受け渡しが行えるようにしている。
しかしながら、このような構造のものでは、レールの上下動作時にローダ又はアンローダのレール上の基板に、基板の搬送方向沿いに加速度が付加されてしまい、基板上の電子部品が位置ずれを起こし易くなるといった欠点があった。
これに対して、ローダ及びアンローダのレールを上下動させずに、基板保持装置において、基板搬入又は搬出時にのみ、基板保持装置の基板を載置させるレールフレームをローダ及びアンローダのレールと大略同一高さまで上昇させる一方、実装時にはレールフレームを下降させて、ローダ及びアンローダのレールにより基板のX方向の移動が妨げられないようにしたものがある。
上記基板保持装置のレールフレームの昇降駆動機構は例えば以下のように構成されている。基板保持装置の大略矩形のレールフレームのコーナ部分に対応する4カ所にナット部材を固定し、各ナット部材を基板保持装置に上下方向沿いに設けられたねじ軸に螺合させ、4本のねじ軸の一端に固定したプーリにタイミングベルトを掛け回し、このベルトを1つの駆動モータで正逆回転させることにより、各ねじ軸を同一方向に正逆回転させて、レールフレームを昇降させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造のものでは、4個のナット部材、4本のねじ軸、タイミングベルト、4個のプーリ、駆動モータにより構成されており、部品点数が多く、かつ、ねじ軸を上下方向沿いに立設しているため、レールフレーム昇降機構全体の高さが高くなるといった問題があった。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、部品点数が少なく、全体の高さを低くすることができる基板保持装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、基板の裏面を支持する基板支持部材を有し、上記基板が上記基板支持部材の支持が解除される上記基板の基板搬送位置と、該基板搬送位置より下方であってかつ上記基板の裏面を上記支持部材で支持して所定位置に保持する上記基板の基板保持位置との間で固定台に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降する基板支持装置と、
上記固定台に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降するとともに、上記基板の幅方向の両端部を保持する一対の基板搬送部材を有し、かつ、上記基板の上記基板搬送位置で上記基板支持部材から支持解除された上記基板を上記基板搬送部材で所定方向に搬送する一方、上記基板の上記基板保持位置で上記基板搬送部材で支持された上記基板の裏面が上記基板支持部材により支持されるようにする基板搬送装置と、
上記固定台に備えられ、上記基板搬送位置から上記基板保持位置に向けて、まず、上記基板搬送装置を下降させ、次いで、上記基板搬送装置とともに上記基板支持装置を下降させて、上記基板保持位置で上記基板搬送装置で支持された上記基板の裏面に上記基板支持装置の上記基板支持部材が当接して上記基板の裏面を支持する一方、上記基板保持位置から上記基板搬送装置に向けて、まず、上記基板搬送装置と上記基板支持装置とを一体的に上昇させ、次いで、上記基板の裏面から上記基板支持装置の上記基板支持部材の支持を解除したのち、上記基板支持装置の上昇を停止させ、上記基板搬送装置はさらに上昇して上記基板搬送位置まで上昇させる昇降駆動装置と、
を備えるようにしたことを特徴とする基板保持装置を提供する。
【0005】
本発明の第2態様によれば、上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺に対応してそれぞれ上記基板支持装置と上記固定台との間を連結するように配置されて上記基板支持装置を大略上下方向沿いに案内するリンク機構と、
上記固定台に設けられて上記基板搬送装置の昇降方向に延びる昇降案内用シャフトと、上記固定台に対して上記基板搬送装置とともに上記昇降案内用シャフト沿いに移動する移動リングと、上記移動リングを上記固定台に対して上記基板搬送装置側に付勢する付勢部材とを有して、上記固定台に対して上記基板搬送装置の移動を、上記大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず上記昇降方向沿いにのみ案内して上記基板を大略平行移動させるように案内する昇降案内部材とをさらに備えるようにした第1態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0006】
本発明の第3態様によれば、上記昇降案内用シャフトは、上記基板搬送装置の昇降を案内する上に、上記基板支持装置の大略上下方向沿いの昇降をも案内するようにした第2態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0007】
本発明の第4態様によれば、上記基板搬送装置の各基板搬送部材は、上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺の端部のそれぞれを基板厚み方向沿いに上下に対向する一対の挟持部で挟持又は挟持解放するとともに、下側の挟持部は上記基板を搬送する搬送ベルトを有している挟持部材を備えるとともに、上記矩形基板の各辺に対向して配置された上記基板搬送部材の一方の基板搬送部材の上記挟持部材の一方の挟持部内に付勢部材を備え、上記基板搬送位置の近傍から上記基板保持位置までの間に上記付勢部材の付勢力により上記一方の挟持部を他方の挟持部に押し付けるようにして、上記基板を上記付勢力を利用して挟持するようにした第1〜3態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0008】
本発明の第5態様によれば、上記一対の基板搬送部材のうちの一方の基板搬送部材を、基板幅方向沿いに配置した一対のねじ軸に螺合させ、上記ねじ軸にギアを固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記ギアに螺合する外部ギアを有して、該外部ギアを駆動して上記ねじ軸を回転させて、他方の基板搬送部材に対して上記一方の基板搬送部材を上記基板幅方向沿いに移動させて、上記基板の幅寸法に応じて上記一方の上記基板搬送部材の位置を調整する基板搬送部材幅寄せ用駆動部をさらに備えるようにした第1〜4態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0009】
本発明の第6態様によれば、上記基板支持装置は、上記基板の基準穴に挿入されて上記基板の位置決めを行う基準ピンと、該基準ピンを保持するラックと、該ラックに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動して、上記ピニオンに噛み合った上記ラックを上下動させて上記基準ピンを昇降させる回転駆動機構とを備えるようにした第1〜5態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0010】
本発明の第7態様によれば、上記基準ピンは一対備えられて、上記基板の一対の基準穴に挿入されて上記基板の位置決めを行い、
上記一対の基準ピンのうちの一方の基準ピンは、基板搬送方向沿いに配置された基準ピン駆動用ねじ軸に螺合させ、上記基準ピン駆動用ねじ軸に基準ピン幅寄せ用ギアを固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記基準ピン幅寄せ用ギアに螺合する外部ギアを有して、該外部ギアを駆動して上記基準ピン駆動用ねじ軸を回転させて、他方の基準ピンに対して上記一方の基準ピンを上記基板搬送方向沿いに移動させて、上記基板の搬送方向沿いの長さ寸法に応じて上記一方の上記基準ピンの位置を調整する基準ピン幅寄せ用駆動部をさらに備えるようにした第6態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0011】
本発明の第8態様によれば、上記基板搬送装置に配置されたローラフォロワーと、上記固定台側に移動可能に配置され上記ローラフォロワーに係合するクサビ板と、上記固定台側に配置された上記クサビ板の駆動部材とを備えて、上記基板搬送装置が上記基板保持位置に位置したとき、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板が上記ローラフォロワーに係合して上記基板搬送装置を上記基板保持位置に保持可能とする一方、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板と上記ローラフォロワーとの係合を解除することにより、上記基板搬送装置が上記基板保持位置から上記基板搬送位置に移動可能とするようにした第1〜7態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0012】
上記構成によれば、以下の作用効果を奏することができる。
本発明の第1態様によれば、上記昇降駆動装置により、上記基板搬送位置から上記基板保持位置に向けて、まず、上記基板搬送装置を下降させ、次いで、上記基板搬送装置とともに上記基板支持装置を下降させて、上記基板保持位置で上記基板搬送装置で支持された上記基板の裏面に上記基板支持装置の上記基板支持部材が当接して上記基板の裏面を支持する一方、上記基板保持位置から上記基板搬送装置に向けて、まず、上記基板搬送装置と上記基板支持装置とを一体的に上昇させ、次いで、上記基板の裏面から上記基板支持装置の上記基板支持部材の支持を解除したのち、上記基板支持装置の上昇を停止させ、上記基板搬送装置はさらに上昇して上記基板搬送位置まで上昇させるようにしている。従って、基板を昇降させるためには、上記昇降駆動装置例えばシリンダなどにより上記基板搬送装置及び基板支持装置を昇降させればよく、従来のように、4個のナット部材、4本のねじ軸、1本のタイミングベルト、4個のプーリ、1個の駆動モータにより昇降装置を構成したものと比較して、部品点数が少なくなり、昇降機構を簡単なものにすることができるとともに、全体の高さを低くすることができる。
【0013】
また、本発明の第2態様によれば、基板搬送装置の昇降案内部材の付勢部材により常時上向きに付勢力が作用されるとともに、リンク機構により、基板支持装置の水平度を保ちながら基板支持装置よって基板を昇降させることができる。
また、本発明の第2態様によれば、基板搬送装置の搬送部材の一方の挟持部に付勢部材を備えたことにより、基板搬送装置が昇降動作中、付勢部材の付勢力により一対の挟持部で基板の一端部を固定でき、基準ピンを不要とすることもできる。また、基準ピンを備えていても、より安定して、基板を昇降させることができる。
また、平行リンク機構の昇降動作により基板に基板搬送方向沿いの加速度が作用していた従来技術と比較して、本発明の上記第2態様においては、基板支持装置及び基板搬送装置は平行リンク機構による昇降ではなく、昇降案内部材の案内により、大略上下方向沿いに基板搬送位置と基板保持位置との間で昇降するため、基板支持装置に支持した基板には、基板搬送方向の加速度がかからないため、基板上の電子部品がずれにくい。よって、基板を高速で搬送することができる。
【0014】
また、本発明の第3態様によれば、基板搬送装置の昇降案内用軸と基板支持装置の昇降案内用軸の両方の機能を昇降案内部材のシャフトで兼用することにより、昇降案内機構を簡単なものとすることができる。
【0015】
また、本発明の第5,7態様によれば、基板搬送通路の外部に基板搬送部材幅寄せ駆動部及び基準ピン幅寄せ駆動部を備え、基板搬送装置が、基板搬送位置に位置しかつ上記基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動しとき、基板搬送装置側の各幅寄せ用のギアと各駆動部のギアとが噛み合うようにしたので、基板保持装置の構造自体を簡単なものとすることができるとともに、基板保持装置側の各ギアと各駆動部とが常時噛み合っていないため、ギアの歯が擦り減ることがない。
【0016】
本発明の第6,7態様によれば、基準ピン昇降機構において、ラックとピニオンによる機構を用いたため、長ストロークのわりには機構がコンパクトで、駆動用の配線が不要とすることができる。すなわち、基準ピンを上下させるために、上記したようなラック・アンド・ピニオン機構を用いると次のような利点がある。コンパクトな機構でもって、基準ピンの各ストロークを大きくすることができる。ここで、部品を実装する基板の裏面には、高さの高い(例えば約30mmの高さの)部品が既に実装されている場合がある。そのような部品と基準ピンとが干渉しないようにするためには、各基準ピンのストロークが30mm以上必要となる。このような要望に対して、本発明のラック・アンド・ピニオン機構を使用することにより、各基準ピンのストロークを容易に30mm以上にすることができる。
【0017】
また、本発明の第7態様によれば、一対の基準ピンのうち一方の基準ピンが基板搬送方向沿いに移動させるとき、基準ピンの移動機構にはシリンダが無く、シリンダ駆動のための配線や配管を必要としないため、コンパクトな機構にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態にかかる基板保持装置は、図1,図16に示すように、XYテーブル4の上に、基板1の裏面に接触して支持する基板支持部材の一例としての多数のサポートピン33,…,33を表面の穴30a,…,30aに立設した基板支持装置の一例としてのサポートフレーム31と、サポートフレーム31の搬送方向の両側に配置された基板搬送装置の一例としてのレールフレーム6とを独立してそれぞれ昇降可能に載置している。
上記XYテーブル4は、図1,図2,図8に示すように、固定台2に固定された一対のレール17a,17a上をACサーボーモータ17の駆動によりYテーブル7が進退移動可能に載置されている。このYテーブル7上の一対のレール15a,15a上には、ACサーボーモータ15の駆動によりXテーブル5が進退移動可能に載置されている。Xテーブル5上にはレールフレーム6が昇降可能に載置される。
Xテーブル5の隅部分の近傍の4カ所には、昇降案内部材90,…,90を取り付けて、これら4個の昇降案内部材90,…,90の案内により、レールフレーム6を水平状態に保持したまま、Xテーブル5に対してX方向沿いには移動することなく垂直方向にのみ昇降可能に支持している。
【0019】
各昇降案内部材90は、図19〜図22に示すように、以下のような構成となっている。Xテーブル5上に、Xテーブル5に立設したシャフト89により貫通されるようにシャフト89と同軸で支持ブロック83を固定し、該支持ブロック83上に、シャフト89が同様に貫通した状態でかつシャフト89と同軸に、上向きに凸筒状の下リング84を固定している。下リング84の外周部に、筒状の上リング88を上側から被せるとともに、上リング88の外周部にバネ85を配置している。バネ85は、上リング88の上端鍔部と下リング84の下端鍔部との間に配置されている。上リング88は、ネジ88b,…,88bにより、サポートフレーム31に固定されおり、上リング88の溝88a内には、下リング84に一端が固定されたストッパ81の他端が遊嵌されて、上リング88が下リング84から抜け出すのを防止している。上リング88の内周面と下リング84の外周面との間には、多数のボール80,…,80が配置されて、下リング84に対して上リング88がバネ85の付勢力により常時円滑に上向きに付勢されるようになっている。また、各下リング84の空洞部分には、図21,図22に示すようにレールフレーム6が上昇したときにその一部6g,…,6gが入り込むようになっている。
【0020】
また、ローダ11から搬送方向に搬送されてきた基板1を受け取り、該基板1をサポートテーブル30の所定位置に固定保持するレールフレーム6は、基板搬送方向に対して左右に配置されたレールユニット6a,6aを備えるように構成されている。
図14,15は一対のレールユニット6a,6aの断面図である。右側(図1,2などでの奥側)のレールユニット6aは、図10に示すように、1個のレール69と1個のメインレール788とをボルトで結合して一体的に固定するとともに、1個のレール70と3個のブロック75,75,75をボルトで結合して一体的に固定している。各ブロック75は横向きにT字型に形成されているので、各ブロック75のT字型の突出部分をメインレール788の各穴788aに通したのちレール70に固定することにより、各ブロック75とレール70が、メインレール788に対して、上下方向に移動可能な状態で、レール69とメインレール788とに取り付けられている。
図14の左側(図1,2などでの手前の)レールユニット6aも、上記奥側のレールユニット6aと大略同様の構成であるが、異なる点は、圧縮バネ76が、ブロック75内に組み込まれ、それらの付勢力により、3個のブロック75,75,75とレール70を上向きに付勢していることである。
【0021】
各レールユニット6aの奥側のメインレール788は、XYテーブル4の前後に移動可能に配置されている可動ブロック24,24の上部に固定されて、後述するように、可動ブロック24,24とレールユニット6aが一体的に移動可能となっている。一方、各レールユニット6aの手前側のメインレール788は、XYテーブル4の前後に移動可能に配置されている固定ブロック32,32の上部に固定されてXYテーブル4に対して固定されている。
各レール70の後端側には、ブラケット763を介して大プーリー28を回転可能に取り付けている。さらに、各レール70には、先端側に小プーリー712、後端側のブラケット763の近傍の先端側に一対の小プーリー712,712をそれぞれ回転可能に取り付け、これらのプーリー712,712,712,28の間に基板搬送用の平ベルト735を張設し、大プーリー28をレール駆動モータ729により回転駆動して平ベルト735を移動させるようになっている。
【0022】
レールユニット6a,6aの動作は、次の通りである。生産する(部品を実装すべき)基板1を基板搬送位置IでXYテーブル4に対して搬出入するときは、各レール70と3個のブロック75,75,75とブロック763とレール駆動モータ729と大プーリー28と小プーリー712,712,712と平ベルト735が、図15の上昇位置から図14に示す下降位置まで、各レール69と各メインレール788に対して下がり、図14の隙間Gが生じる。この下降位置において、一対のレールユニット6a,6aのレール駆動モータ729,729を同期して駆動することにより、平ベルト735,735を同時に移動させ、平ベルト735,735に載置する基板1を基板搬送方向に搬送できる。一方、基板1の基板保持位置IIでは、基板生産時(基板1に部品を実装するとき)には、所定位置に位置決めされた基板1を平ベルト735,735上に保持した状態で、各レール70と3個のブロック75,75,75とブロック763とレール駆動モータ729と大プーリー28と小プーリー712,712,712と平ベルト735が、図14の下降位置から図15に示す上昇位置まで、各レール69と各メインレール788に対して上昇し、図14の隙間Gが無くなり、レール69,69と平ベルト735,735との間に基板1の両端がそれぞれ挟み込まれて、レールユニット6a,6aに固定される。
【0023】
次に、基板1の幅に応じて、基板1を搬送する一対のレールユニット6a,6aの幅を調整することができるレールユニット6a,6aの幅寄せ機構について説明する。
図9,図11に示すように、手前側のレールユニット6aは、図9のXYテーブル4の手前側の前端と後端にそれぞれ固定された固定ブロック32に固定されている。前端側(図9では左側)の固定ブロック32にはギア40とプーリー41とが一体的に回転可能に取り付けられているとともに、後端側(図9では右側)の固定ブロック32にはプーリー44が回転可能に取り付けられている。プーリー41と44との間にはタイミングベルト623が張設されている。
一方、奥側のレールユニット6aはXYテーブル4に対して基板搬送方向に対して直交する幅方向に移動可能に配置されている。すなわち、奥側のレールユニット6aのメインレール788は、図9,図11の可動ブロック24,24に固定されている。各可動ブロック24は、各ねじ軸632に螺合したナット632aに固定されているとともに、ドグ35によりねじ軸632の回転に伴って回転しないように規制されつつ、可動ブロック24の下端は、LMガイド621により幅方向に円滑に案内されるようになっている。各ねじ軸632は、その各一端が固定ブロック32に回転自在に支持されるとともに、各他端がXYテーブル4に固定された各ブラケット54に回転自在に支持されている。また、各ねじ軸632の固定ブロック32から外側に突出した一端には上記ギア40が固定されている。
【0024】
よって、ギア40が外部の後述するギア304と噛み合うことによって回転駆動されると、ギア40とプーリー41とが一体的に時計方向又は反時計方向のいずれかの方向に回転し、タイミングベルト623の駆動によりプーリー44も同期して一体的に同一方向に回転するようにしている。この結果、2本のねじ軸632,632が一体的に同一方向に回転して、2つの可動ブロック24,24が幅方向において同一方向に移動し、奥側のレールユニット6aが一体的に幅方向に移動して幅寄せ動作を行うことができ、基板1の幅に応じて、奥側のレールユニット6aの位置を調整することができる。よって、レールフレーム6を種々の幅の基板1に対応して使用することができる。
なお、奥側のレールユニット6aの位置を固定してレール幅を固定するには、図7,図11,図13,図35,図36に示すように、ツメ例えばラチェット34をギア40に噛ませればよい。すなわち、図13に示すように、ブラケット36においてバネ37で常時ギア40に噛み込む方向にラチェット34が付勢されており、ラチェット34が付勢力に抗して回動しない限りギア40に噛み合って、ギア40が付与いに回転して奥側のレールユニット6aが移動してレール幅が変わらないようにしている。
【0025】
よって、奥側のレールユニット6aを移動させてレール幅を調整したい場合には、本実施形態では、以下のように実施される。図12,図13に示すように、ギア40を回転する動力は、図3,図4のレール駆動用モータ303である。レール幅寄せを行う場合は、図1,図2の位置より、Yテーブル7が手前へ例えば15mm移動し、シリンダ47,47がレールフレーム6を基板搬送位置Iの高さまで上昇させる。この結果、図35の2点鎖線が、レール幅寄せ駆動部310とXYテーブル4とが噛み合った状態を示している。すなわち、図27,図35に示すように、レールフレーム6がシリンダ47,47の駆動により基板搬送位置Iまで上昇することにより、ラチェット34と、レール幅寄せ駆動部310に備えられたラチェット駆動用ボルト311が当り、ラチェット34が回動されてギア40に対する噛み込みが解除されて、ギア40が解放される。同時的に、レール幅寄せ駆動部310の駆動用モータ303のギア304とギア40が噛み合い、ギア40が時計方向又は反時計方向に回転させられることにより、奥側のレールユニット6aが幅寄せされる。
このレール幅寄せ動作をするときのみ、Yテーブル7が、図2において手前側へ例えば15mm移動し、ギア40と304が噛み合うので、Yテーブル7が移動しない通常の基板生産時には、ギア40と304とは噛み合わず、歯の摩耗が防げる。
【0026】
また、部品を実装すべき基板1をローダ11から受け取る一方、部品実装後の基板1をアンローダ10に搬送するための基板搬送位置Iから、基板1に部品を実装する基板保持位置IIまで基板1を下降させるため、基板1を支持するサポートフレーム31と上リング88,…,88が上下に昇降するとき、サポートフレーム31の水平度を保つため、4組のリンク87,93;…;87,93と、それら4組を連結するシャフト82,82と、プレート79とが設けられている。すなわち、図17,図18に示すように、Xテーブル5の前部及び後部それぞれの両側に固定された一対のブラケット94,94間に回転自在にシャフト82が支持され、シャフト82の両端部に下リンク87の下端をそれぞれ固定して、両下リンク87,87がシャフト82と一体的に回動するように取り付ける。各下リンク87の上端は、各上リンク93の下端に回動自在に連結するとともに、各上リンク93の上端はサポートフレーム31に回動自在に取り付けられている。また、サポートフレーム31の前部と後部のそれぞれの各上リンク93と各下リンク87との連結部分は、一枚のプレート79で互いに連結している。よって、前後両側の合計4個のリンク機構87,93;…;87,93が、シャフト82,82とプレート79により一体的に同一方向に回動する、言い換えれば、上リンク93と下リンク87との間で屈曲するようにしている。
よって、4個の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85により上方に常時付勢されたサポートフレーム31が、基板1がサポートフレーム31に載置されるなどして下向きの力Fをサポートフレーム31の前後に配置されたプレート86とプレート50に受けると、リンク93,87,79等により水平を保ちながら、サポートフレーム昇降用駆動シリンダ47,47の駆動によりサポートフレーム31が上下に移動可能となる。この上下移動時において、サポートフレーム31に固定されている各上リング88は、ボール80,…,80を介して各下リング84の外周面によって上下方向に案内されるようにしている。
【0027】
基板1をサポートフレーム31の所定位置に位置決めする際には、基板1の手前側の前後端部に貫通して設けられた基板1の位置決め用基準穴1b,1b(図24,図29参照)に基準ピン507,507をそれぞれ挿入するようにしている。この基準ピン507,507の構成は、下記の通りである。
図23(A),(B),図24,図25,図26,図27、特に図24に良く示すように、基準ピン507は2本あり、それぞれブラケット508,509にそれらの各上部から上方に突出するように固定されている。ブラケット508,509は、ラック506,510にそれぞれ固定されている。各側面に上下方向沿いに歯部を有するラック506,510は、上下方向沿いに設けられたLMガイド551,550により上下方向に精度良く直進移動可能となっている。ブラケット508,509はブロック518,519にそれぞれ固定されている。
ブロック518,519には、スプラインシャフト501とボールスクリューシャフト502とが貫通しており、スプラインシャフト501とボールスクリューシャフト502はレールフレーム6に対して回転可能に支持されている。
【0028】
図23(A),(B)は、図24のB−B線断面図であり、基準ピン507の上下動を示す図である。前記ラック506,510には、上下方向沿いに歯部が形成されており、この歯部がピニオン511,512と噛み合うようになっている。ピニオン511,512は、スプラインシャフト501を割り締めしており、スプラインシャフト501が正逆回転すると、図23(A),(B)に示すように、ラックとピニオンの関係で、基準ピン507,507が上下移動するようになっている。
図25に示すように、LMガイド551,550は、ブロック518,519に固定され、図26に示すスプラインシャフト501の2個のナット527,527は、図28に示すように、それぞれ、Cリング528とピニオン511,512との間に挟まれた状態で、ブロック518,519の内部に回転可能にかつスプラインシャフト軸方向には相対的に移動不可に固定されている。また、ボールスクリューシャフト501には1個のナット525が螺合されており、このナット525は、基板搬送方向において下流側(後端側)のブロック519内にネジ526により相対的に回転不可にかつボールスクリューシャフト軸方向には相対的に移動不可に固定されている。他のブロック518内にはナットは設けられてはおらず、単に、ブロック518内をボールスクリューシャフト501が回転可能に貫通しているだけである。よって、スプラインシャフト501が回転するときには、ナット527,527はそれぞれスプラインシャフト501と一体的に回転するが、ブロック518,519には回転力も伝達されず、かつ、スプラインシャフト軸方向への移動力も作用しない。一方、ボールスクリューシャフト502が回転するときには、ブロック518は何等回転力も軸方向の移動力も受けないが、ブロック519には、ナット525が相対的に回転不可に固定されているので、ボールスクリューシャフト502の回転とともに回転はしないが、ナット525がボールスクリューシャフト軸方向に移動することに伴い、ブロック519がボールスクリューシャフト軸方向沿いに移動し、後述する幅寄せ動作を行えるようにする。ブロック519がボールスクリューシャフト軸方向に移動するとき、該軸方向沿いにスプラインシャフト501により案内されることになる。
【0029】
スプラインシャフト501を回転する機構は、図25,図27に示すように、以下のようになっている。すなわち、シリンダ521がレールフレーム6の前端に幅方向沿いに固定されており、シリンダ521のピストンロッド522の先端には、レールフレーム6に下端がA点で回動自在に支持されたレバー505が回動自在に連結されている。レバー505の内側には軸方向沿いに溝が形成されており、この溝内では、カムフォロワー523がレバー505の軸方向沿いに回転しながら移動可能に嵌め込まれており、カムフォロワー523はレバー504の先端に回転自在に取り付けられている。レバー504の下端は、スプラインシャフト501に固定されている。よって、シリンダ521が駆動されてそのピストンロッド522が直進運動すると、レバー505がA点を中心に振れ、レバー505の溝に沿って、レバー504のカムフォロア523が動き、レバー504が、スプラインシャフト501の軸芯を中心に回転して、スプラインシャフト501を回転させる。このスプラインシャフト501の回転力により、スプラインシャフト501に固定されたピニオン511,512が回転し、ピニオン511,512に噛み合ったラック506,510を上下動させて、基準ピン507,507を昇降させるようにしている。よって、基板1がサポートフレーム31の基板搬送位置Iで所定の位置に位置したとき、基板1をXYテーブル4に対して位置決め保持するため、シリンダ521の駆動により基準ピン507,507が上昇して基板1の2つの基準穴1b,1b内にそれぞれ嵌合して基板1の位置決めを行う。一方、上記基板搬送位置Iで基板1を搬送するため、基板1の位置決めを解除する場合には、シリンダ521の上記とは逆方向の駆動により基準ピン507,507が下降して基板1の2つの基準穴1b,1b内からそれぞれ抜け出して基板1の位置決め解除を行う。
【0030】
次に、基板1の幅に応じて、上記基準ピン507,507を幅寄せをする(基板搬送方向沿いの位置を調整する)場合の構成について説明する。
基板1を搬送する方向が図25において右から左である場合、基準ピン507,507のブロック518,519のうち、下流側(前端側)のブロック518は、ブラケット520により図9,図11の固定ブロック32に固定されているので移動しない。図29に実線から2点鎖線で示すように基板1の幅が大きくなった場合には、上流側(後端側)のブロック519が図29の右側に移動して、右側の基準ピン507が大きくなった基板1の右側の角部の基準穴1bに嵌合するために移動する。この幅寄せ動作は、図25に示すように、ブロック519の内部に、ボールスクリューシャフト502のナット525を固定し、ボールスクリューシャフト502が回転することにより、ブロック519はボールスクリューシャフト軸方向沿いに移動することにより、幅寄せが行われる。
【0031】
ボールスクリューシャフト502は、以下のように、外部の動力により回転駆動される。ボールスクリューシャフト502の後端部には傘歯車578aが固定され、この傘歯車578aに噛み合いかつ回転軸が大略90度異なる傘歯車578bをレールフレーム6に回転自在に支持する。傘歯車578bは回転軸577に固定され、回転軸577の外側端部には、ドグ579とギア580とが固定されている。よって、図12,図13,図30,図31に示すように、ギア580を外部の動力で回転するとならば、傘歯車578bが回転し、該傘歯車578bに噛み合った傘歯車578aがボールスクリューシャフト502と一体的に回転する。基準ピン507,507の位置を固定するには、ツメ例えばラチェット573をギア580に噛ませればよい。
【0032】
よって、基準ピン507,507を移動させて基準ピン幅を調整したい場合には、本実施形態では、以下のように実施される。図12,図13に示すように、ギア580を回転する動力は、図3,図4の基準ピン駆動用モータ603である。基準ピン幅寄せを行う場合は、図1,図2の位置より、Yテーブル7が手前へ例えば15mm移動し、シリンダ47,47がレールフレーム6を基板搬送位置Iの高さまで上昇させる。この結果、図30の2点鎖線が、基準ピン幅寄せ動部610とXYテーブル4とが噛み合った状態を示している。すなわち、図30に示すように、レールフレーム6がシリンダ47,47の駆動により基板搬送位置Iまで上昇することにより、ラチェット573と、基準ピン幅寄せ駆動部610に備えられたラチェット駆動用ボルト611が当り、ラチェット573が回動されてギア580に対する噛み込みが解除されて、ギア580が解放される。同時的に、基準ピン幅寄せ駆動部610の駆動用モータ603のギア602とギア580が噛み合い、ギア580が時計方向又は反時計方向に回転させられることにより、基準ピン507,507が幅寄せされる。
この基準ピン幅寄せ動作をするときのみ、Yテーブル7が図2において、手前側へ例えば15mm移動し、ギア580と602が噛み合うので、Yテーブル7が移動しない通常の基板生産時には、ギア580と602とは噛み合わず、歯の摩耗が防げる。
【0033】
次に、レールフレーム6が上下する機構について説明する。図11に示すレールフレーム6にレールユニット6a,6aが取り付けられたレールフレーム6は、図1,図2,図19に示すように、4個の昇降案内部材90,…,90の4本のシャフト89,…,89によって上下動をガイドされる。その断面図を図21に示す。各下リング84の外側には各上リング88が嵌め込まれ、各下リング84の内側は空洞でシャフト89の片端を支えている。各下リング84の空洞部分には、図21.図22に示すようにレールフレーム6が上昇したときにその一部6g,…,6gが入り込むようになっている。レールフレーム6を上昇させる動力は、図1,図2,図7に示すシリンダ47,47である。図7は、シリンダ47,47によってレールフレーム6が、基板搬送高さまで上昇した図を示す。
【0034】
次に、レールフレーム6が、下降した後の基板挟み込み機構について説明する。図5,図6に示すように、Xテーブル5には、シリンダ47,47、クサビ板64,64、及び、LMガイド48,48が取り付けられている一方、レールフレーム6には、ローラフォロワー46が回転自在に取り付けられている。図5は、基板搬送時にレールフレーム6が基板搬送位置Iまで上昇している状態を示す。このとき、シリンダ47,47がクサビ板64,64を引き戻しているため、クサビ板64,64とローラフォロワー46,46との係合が解除されており、ローラフォロワー46,46は、レールフレーム6とともに昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力により上昇している。図6は、基板1へ部品を実装するときにレールフレーム6が下降して基板保持位置IIに位置している状態を示す。このとき、シリンダ47,47が駆動されてクサビ板64,64が押し出されて、各クサビ板64の斜面64aが各ローラフォロワー46を下へ押し付けている。また、図7,図8,図19に示すように、当て面43,…,43が、Xテーブル5の上面に4枚、レールフレーム6の下面に4枚取り付けてあり、各クサビ板64が各ローラフォロワー46を下へ押し付けるとき、Xテーブル5上面の4個の当て面43,…,43とレールフレーム6下面の4個の当て面43,…,43がそれぞれ当接して、常に基板1の上面高さが一定になるようにしている。
また、このとき、各レールユニット6aが基板1を挟み込む動作をする。すなわち、図5の基板搬送時には、図14の各レール70が自重で下がっている。ただし、正確には手前レール70は、バネ76により上側に付勢されているので、自重では下がらない。ローダ11及びアンローダ10の各レールに取り付けられたネジ45,45(図2参照)により押し下げられている。従って、基板1の上面とレール69との間に図14に示す隙間Gが生じ、平ベルト735が回転して基板1をXYテーブル4に対して搬出又は搬入することができる。
【0035】
基板1の搬出入が終了すると、図7のシリンダ47,47のピストンロッド先端部47aが下り、レールフレーム6が下降する。図5で、各レール70に取り付けられたブラケット51,51が、サポートフレーム31の前後端部に取り付けられたプレート86及びプレート50にそれぞれ当接する。さらに、レールフレーム6が下降すると、図14の隙間Gが無くなり、基板1が各レール70と各レール69に挟まれて固定される。上述したように、サポートフレーム31の下の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85を強力にしているため、レールフレーム6は、ブラケット51,51とレール70,70、基板1、レール69,69、メインレール788,788(図14参照)、可動ブロック24,24、LMガイド621,621を通してサポートフレーム31に載った状態になる。
このとき、図5のローラフォロワー46,46とクサビ板64,64は、図32(A),(B)に示すように、互いに前後方向沿い(基板搬送方向沿い)に対向した位置関係となり、図32(A),(B)に示すように、シリンダ47,47を駆動してクサビ板64,64がローラフォロワー側に移動してそれらの斜面64a,64aによりローラフォロワー46,46を下へ押し下げる。このとき、レールフレーム6の下方のバネ85,…,85も、基板1を挟み込む力を発生しながら縮み、Xテーブル5とレールフレーム6の当て面43,…,43が当接してレールフレーム6の下降が止まり、図6及び図34(A),(B)の電子部品実装可能な基板保持位置IIに位置した状態になる。生産する(実装すべき)基板1の厚みが厚い場合は、その分だけサポートフレーム31の下のバネ85,…,85が縮み、基板1の厚さの変化に対応することができる。
【0036】
本実施形態にかかる上記基板保持装置において、各機能を果たすときの各部分の動作について次に説明する。
基板搬送方向を図1〜図4において右から左とし、サポートフレーム31が上記したように基準ピン507,507を備えている場合には、以下のように動作する。
▲1▼図1,図2に示すように、XYテーブル4が原点位置に位置する。なお、連続実装中においてXYテーブル4上に基板1が支持されている場合には、その基板1への部品の実装が終了したのち、XYテーブル4が原点位置に戻る。ローダ11のレール11a,11a上には、XYテーブル4へ搬入して部品実装を行う次の基板1が待機している。
▲2▼基板1を基板保持位置IIから基板搬送位置Iまで上昇させるために、まず、図F32(A),(B)に示すように、図6のクサビ板64,64がシリンダ63,63によって引かれ、ローラフォロワー46,46との係合を解除する。このとき、昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力により、サポートフレーム31、プレート50,86、レール70,70、基板1、レールフレーム6、ローラフォロワー46,46が上方へ付勢されて少し上昇する。このとき、基板1は、レール70,70とレール69,69との間で挟み込まれている。この挟み力はレールフレーム6の自重分である。
▲3▼その後、図5,図7,図33(A),(B)に示すように、シリンダ47,47が駆動されることにより、レールフレーム6が押し上げられ、レール70,70がローダ11及びアンローダ10の各レールと同じ高さ(基板搬送位置I)まで上昇して停止する。このレールフレーム6の上昇動作中、シリンダ521が駆動されてスプラインシャフト501が回転されて、基準ピン507,507を下げて、基板1のサポートフレーム31に対する位置決めを解除する。
【0037】
前述したように、図14の奥側のレール70は自重で下降してレール70とレール69との間に隙間Gができて、奥側のレール70とレール69との間で挟み込んで固定していた基板1の奥側の端部を解放するが、手前側のレール70はバネ76,76,76により上向きに付勢されているため下降しないので、手前側のレール70とレール69との間では基板1の手前側の端部は挟み込まれたままとなってしまう。そこで、図1,図2のローダ11とアンローダ10の手前側のレール11a.10aの端部にそれぞれ備えられたネジ45,45と、上昇してきた手前側のレール70の両端部がそれぞれ当接し、当接した後も、それ以上にレールフレーム6が上昇するので、バネ76,76,76が縮んで手前側レール70にも隙間Gができて、手前側のレール70とレール69との間での基板1の端部の挟み込みが解除される。なお、図14において、74は基板1がレール70から解放されるとき、レール70に貼り付いたままとならないようにするため、レール70の端面から基板1を下方に付勢して分離させる板バネである。
【0038】
▲4▼次いで、基板1が基板搬送位置Iに位置したのち、ローダ11のベルト11a,11aを回転するモータ11b,11b(図1〜図4参照)、XYテーブル4の平ベルト735,735を回転するモータ729,729、アンローダ10のベルト10a,10aを回転するモータ10b,10b(図1〜図4参照)が図39の制御装置700により同期して回転させられ、基板1の搬入及び搬出を行う。
▲5▼XYテーブル4の平ベルト735,735を回転するモータ729,729は、ACサーボモータであって、基板搬送速度を制御できるものとするのが好ましい。ローダ11のレール11a,11a上の基板1をXYテーブル4内に搬入するときは、モータ729,729が例えば最高速度で回転し、図3,図4のレール駆動部310に備えたセンサ114の下を基板1が通過すると、制御装置700の制御によりモータ729,729は減速する。XYテーブル4内にあった基板1が搬出されたことを図3,図4のレール駆動部310に備えたセンサ110が確認後、制御装置700の制御により、図35,図36に示すように、直ちに、レール幅寄せ駆動部310のシリンダ107のピストンロッドが下方に下降する。そして、その先端に取り付けたストッパ320が、搬入されて来た基板1の左辺に当り、基板1とモータ729,729とが共に停止する。実際には、基板1がセンサ110を通過後、数秒でモータ729,729が停止するようにしている。
▲6▼このように停止した基板1の基準穴内に基準ピン507,507(図35参照)が入り、基板1の正確な位置が位置決めされる。
【0039】
▲7▼一方、XYテーブル4からアンローダ10に搬出された基板1が、アンローダ10のセンサ102(図3,図4参照)を通過する一方、上記▲7▼で基準ピン507,507が基板1の基準穴内に入ったことを確認後、制御装置700の制御の元にシリンダ47,47(図7)が下降する。この結果、図32(A),(B)の基板保持位置IIに基板1が下降する。
▲8▼以降▲2▼の逆動作を行い、基板1に対して部品実装可能状態とする。すなわち、図32(A),(B)及び図34(A),(B)に示すように、シリンダ63,63により押されてクサビ板64,64がローラフォロワー46,46側に移動して、それらの斜面64a,64aによりローラフォロワー46,46を介してレールフレーム6を押し下げる。この結果、レールフレーム6の下面がXテーブル4の上面に当て面43,…,43を介して押し付けられてレールフレーム6の下降が停止する。
【0040】
レールフレーム6が下降開始したとき、レールフレーム6の手前側のレール70の両端部から、図1,図2のローダ11とアンローダ10の手前側のレール11a.10aの端部にそれぞれ備えられたネジ45,45が離れることになる。よって、バネ76,76,76の付勢力により手前側レール70と基板1との間の隙間Gがなくなり、手前側のレール70とレール69との間で基板1の端部を挟み込むことになる。よって、レールフレーム6が下降を開始した直後に、すぐにレール70,69により基板1の一方の端部が保持されるのでより安定して下降させることができる。その後、シリンダ47,47の駆動により、レールフレーム6を介して、基板1、レール70,70、レール69,69、プレート50,86、サポートフレーム31が下降させられ、昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力が作用し始めると、サポートフレーム31、プレート50,86、レール70,70、レール69,69を介して、基板1の両端部が、レール70,70とレール69,69との間で挟み込まれた状態となり、レールフレーム6の下面がXテーブル4の上面に当て面43,…,43を介して押し付けられてレールフレーム6の下降が停止する基板保持位置IIまで下降する。
基板保持位置IIでは、XYテーブル4によりX方向及び/又はY方向に基板1を移動させながら所定位置にそれぞれ部品を図示しない部品実装機で実装する。実装後、基板1を基板搬送位置Iまで上昇させてXYテーブル4からアンローダ10に搬送する手順は、上記▲1▼以降の手順である。
【0041】
上記実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)サポートフレーム31の大略四隅の近傍に配置された4個の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85により常時上向きに付勢力が作用されるとともに、上下リンク93,87からなる4組のリンク機構により、サポートフレーム31の水平度を保ちながらサポートフレーム31よって基板1を昇降させることができる。
(2)レールフレーム6の手前側のレール70にバネ76,76,76を備えたことにより、レールフレーム6が昇降動作中、バネ76,76,76の付勢力によりレール70,69で基板1の一端部を固定でき、基準ピンを不要とすることもできる。また、基準ピン507,507を備えていても、より安定して、基板1を昇降させることができる。
(3)レールフレーム昇降案内用軸とサポートフレーム昇降案内用軸の両方の機能を昇降案内部材90,…,90のシャフト89,…,89で兼用することにより、昇降案内機構を簡単なものとすることができる。
【0042】
(4)基準ピン昇降機構において、ラックとピニオンによる機構を用いたため、長ストロークのわりには機構がコンパクトで、駆動用の配線が不要とすることができる。すなわち、基準ピン507,507を上下させるために、上記したようなラック・アンド・ピニオン機構を用いると次のような利点がある。図23(A),(B)に示すように、コンパクトな機構でもって、基準ピン507,507の各ストロークを大きくすることができる。ここで、部品を実装する基板1の裏面には、高さの高い(例えば約30mmの高さの)部品が既に実装されている場合がある。そのような部品と基準ピン507,507とが干渉しないようにするためには、各基準ピン507のストロークが30mm以上必要となる。このような要望に対して、本実施形態のラック・アンド・ピニオン機構を使用することにより、各基準ピン507のストロークを容易に30mm以上にすることができる。また、基準ピン用のブロック519,518のうち一方のブロック519が基板搬送方向沿いに移動しても、ブロック519の移動機構にはシリンダが無く、シリンダ駆動のための配線や配管を必要としないため、コンパクトな機構にすることができる。
(5)平行リンク機構の昇降動作により基板に基板搬送方向沿いの加速度が作用していた従来技術と比較して、本実施形態においては、サポートテーブル31及びレールフレーム6は平行リンク機構による昇降ではなく、昇降案内部材90,…,90の案内により、大略上下方向沿いに基板搬送位置Iと基板保持位置IIとの間で昇降するため、サポートテーブル31に支持した基板1には、XYテーブル4のX方向(基板搬送方向)の加速度がかからないため、基板上の電子部品がずれにくい。よって、基板1を高速で搬送することができる。
【0043】
(6)XYテーブル4の外部にレール幅寄せ駆動部310及び基準ピン幅寄せ駆動部610を固定し、Yテーブル7が、例えば15mm手前側に移動し、かつ、レールフレーム6が、基板搬送位置Iまで上昇したときのみ、レールフレーム6側のギア40とレール幅寄せ駆動部310のギア304とが噛み合うとともに、レールフレーム6側の基準ピン幅寄せ用ギア580と基準ピン幅寄せ駆動部610のギア602とが噛み合うようにしたので、XYテーブル4の構造を簡単なものとすることができるとともに、XYテーブル4側の各駆動ギアと各駆動部の各ギアとが常時噛み合っていないため、ギアの歯が擦り減ることがない。
(7)上記実施形態では、手前側を基準とする生産ラインを想定し、手前側のレールユニット6aは固定とし、奥側のレールユニット6aが幅方向に移動するとともに基準ピン507,507が手前側のみに配置されているようにしているが、以下のようにすれば、奥側を基準とする生産ラインにも本発明を適用することができる。すなわち、上記基板保持装置で使用する最大の基板1の中心とサポートフレーム31の中心とを大略一致させ、かつ、Y方向の長さが同じになるように設計すれば、Yテーブル7上のXテーブル5から上側の機構を上記中心回りに180°回転してYテーブル7に取り付けるようにすれば、手前側が基準ではなく、奥側が基準のラインに容易に対応することができる。このように配置変更すれば、奥側のレールユニット6aが固定となり、手前側のレールユニット6aが幅方向に移動可能となり、かつ、基準ピン507,507が奥側にのみ配置されるようにすることができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、基準ピン507,507を備えなくてもよい。この場合の動作手順は、上記実施形態の▲3▼の手順における基準ピンの動作と▲6▼の動作以外の動作は上記実施形態と同様である。ただし、▲7▼の動作において、シリンダ47,47が下降し、レールフレーム6が下がるとき、基準ピンが基板1に入っていないため、基板1がずれる可能性がある。この対策として、上記したように手前側のレール70がバネ76,76,76により上方向へ付勢されており、レールフレーム6が下降する間、手前側のレール70と69が、基板1を挟み基板1の位置ずれを防止するようにしている。また、基準ピンが無いため、ローダ11からXYテーブル4に基板1が搬入されたとき、XYテーブル4において基板1の初期位置が定まらず、結果的に、電子部品の実装位置がずれてしまうことになる。この対策として▲8▼で、図37に示すように、基板1上の認識マーク1c,1cを認識カメラ900で読み、XYテーブル4に対する基板1のずれ及び傾きを制御装置700中の演算装置で算出し、基板1の正確な位置決めを行うのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる基板保持装置とその前後にローダ及びアンローダを配置した平面図である。
【図2】 図1の状態での各装置の正面図である。
【図3】 上記基板保持装置に使用するレール幅寄せ駆動部及び基準ピン幅寄せ駆動部と上記ローダ及び上記アンローダの平面図である。
【図4】 図3の状態での正面図である。
【図5】 上記基板保持装置の基板搬送位置での正面図である。
【図6】 上記基板保持装置の基板保持位置での正面図である。
【図7】 上記基板保持装置の基板搬送位置での左側面図である。
【図8】 上記基板保持装置のXYテーブルの斜視図である。
【図9】 上記基板保持装置の基板搬送装置の斜視図である。
【図10】 上記基板搬送装置のレールユニットの分解斜視図である。
【図11】 上記基板保持装置のレールユニットの幅寄せ機構の分解斜視図である。
【図12】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構及び基準ピン幅寄せ機構の一部の拡大平面図である。
【図13】 図12の状態での正面図である。
【図14】 上記基板保持装置の上記基板搬送装置において上記基板を挟持する前の状態での断面側面図である。
【図15】 上記基板保持装置の上記基板搬送装置において上記基板を挟持した状態での断面側面図である。
【図16】 上記基板保持装置の基板支持装置の斜視図である。
【図17】 上記基板保持装置の昇降機構を説明するための概略正面図である。
【図18】 上記基板保持装置のリンク機構の分解斜視図である。
【図19】 上記基板保持装置の昇降案内部材の斜視図である。
【図20】 上記昇降案内部材の分解斜視図である。
【図21】 上記昇降案内部材の付勢部材が縮ませられている状態での上記昇降案内部材の断面側面図である。
【図22】 上記昇降案内部材の上記付勢部材が図21に比べて伸びている状態での上記昇降案内部材の断面側面図である。
【図23】 (A),(B)はそれぞれ、上記基板保持装置の基準ピンの昇降機構の基準ピンの下降位置及び上昇位置での側面図である。
【図24】 図23の基準ピン昇降機構の正面図である。
【図25】 図23の基準ピン昇降機構の分解斜視図である。
【図26】 上記基板保持装置の上記レール幅寄せ機構及び基準ピン幅寄せ機構の分解斜視図である。
【図27】 上記基準ピン昇降機構の一部の拡大側面図である。
【図28】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構と基準ピン幅寄せ機構の駆動用シャフトの一部の拡大断面図である。
【図29】 上記基板保持装置の基準ピン幅寄せ機構と基板との関係を示す説明図である。
【図30】 上記基準ピン幅寄せ機構の駆動部と上記機構との関係を示す説明図である。
【図31】 図30の基準ピン幅寄せ駆動部の斜視図である。
【図32】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の動作を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図33】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の上記基板搬送位置での状態を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図34】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の上記基板保持位置での状態を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図35】 上記レール幅寄せ機構の駆動部と上記機構との関係を示す説明図である。
【図36】 図35のレール幅寄せ駆動部の斜視図である。
【図37】 上記基板保持装置で基準ピンを備えない場合の基板の認識マークと認識カメラを示す説明図である。
【図38】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構の斜視図である。
【図39】 上記基板保持装置の各駆動部材と制御装置との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基板、1b…基準穴、1c…認識マーク、2…固定台、4…XYテーブル、5…Xテーブル、6…レールフレーム、6a…レールユニット、7…Yテーブル、10…アンローダ、10b…アンローダ駆動用モータ、11…ローダ、11b…ローダ駆動用モータ、15…Xテーブル駆動用ACサーボモータ、15a…レール、17…Yテーブル駆動用ACサーボモータ、17a…レール、24…可動ブロック、28…大プーリー、30…サポートプレート、31…サポートフレーム、32…固定ブロック、33…サポートピン、34…ラチェット、35…ドグ、36…ブラケット、37…バネ、40…レール幅寄せ用ギア、41…プーリ、43…当て面、44…プーリ、46…ローラフォロワ、47…基板保持装置昇降駆動用シリンダ、48…LMガイド、50…プレート、51…ブラケット、54…固定ブロック、63…クサビ板駆動用シリンダ、64…クサビ板、64a…斜面、69,70…レール、76…バネ、79…プレート、80…ボール、81…ストッパ、82…シャフト、83…支持ブロック、84…下リング、85…バネ、86…プレート、87…下リンク、88…上リング、89…シャフト、90…昇降案内部材、93…上リンク、94…ブラケット、102,110,114…センサ、107…ストッパ駆動用シリンダ、304…ギア、303…レール幅寄せ駆動用モータ、310…レート幅寄せ駆動部、311…ボルト、320…ストッパ、501…スプラインシャフト、502…ボールスクリューシャフト、504,505…レバー、506…ラック、507…基準ピン、508,509…ブラケット、510…ラック、511,512…ピニオン、518,519…ブロック、520…ブラケット、521…基準ピン昇降用シリンダ、522…ピストンロッド、523…カムフォロワー、525…ナット、526…ネジ、527…ナット、528…ネジ、550,551…LMガイド、573…ラチェット、577…回転軸、578a,578b…傘歯車、602…ギア、603…基準ピン幅寄せ駆動用モータ、610…基準ピン幅寄せ駆動部、611…ボルト、621…LMガイド、623…タイミングベルト、632…ねじ軸、700…制御装置、712…小プーリー、735…平ベルト、729…レール駆動モータ、763…ブロック、788…メインレール、I…基板搬送位置、II…基板保持位置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば部品を実装すべき基板を所定位置に保持する基板保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の基板保持装置は種々の構造のものが知られている。例えば、一般に、基板保持装置は、基板を搬入するローダと、基板を搬出するアンローダとの間に配置されており、基板に部品などを実装するとき、基板の搬送方向であるX方向と該X方向と直交するY方向とに基板を移動させる必要がある。よって、基板搬送方向であるX方向に基板が移動できるようにするため、ローダ及びアンローダの基板搬入又は搬出用のレールの高さと、基板保持装置での基板保持位置とを異ならせるようにして、基板保持装置で基板をX方向に移動させるとき、ローダ及びアンローダのレールによって妨げられないようにしている。このため、例えば、基板保持装置での基板の保持位置に対して、ローダの基板搬入レールと、アンローダの基板搬出レールが高い場合、基板搬入又は搬出時に、これらのレールが基板保持装置の基板保持位置と大略同一高さになるまで、平行リンクなどの機構により上記レールを下降させることにより、基板搬入又は搬出用のレールの高さと基板保持装置での基板保持高さとを大略一致させて、基板の受け渡しが行えるようにしている。
しかしながら、このような構造のものでは、レールの上下動作時にローダ又はアンローダのレール上の基板に、基板の搬送方向沿いに加速度が付加されてしまい、基板上の電子部品が位置ずれを起こし易くなるといった欠点があった。
これに対して、ローダ及びアンローダのレールを上下動させずに、基板保持装置において、基板搬入又は搬出時にのみ、基板保持装置の基板を載置させるレールフレームをローダ及びアンローダのレールと大略同一高さまで上昇させる一方、実装時にはレールフレームを下降させて、ローダ及びアンローダのレールにより基板のX方向の移動が妨げられないようにしたものがある。
上記基板保持装置のレールフレームの昇降駆動機構は例えば以下のように構成されている。基板保持装置の大略矩形のレールフレームのコーナ部分に対応する4カ所にナット部材を固定し、各ナット部材を基板保持装置に上下方向沿いに設けられたねじ軸に螺合させ、4本のねじ軸の一端に固定したプーリにタイミングベルトを掛け回し、このベルトを1つの駆動モータで正逆回転させることにより、各ねじ軸を同一方向に正逆回転させて、レールフレームを昇降させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造のものでは、4個のナット部材、4本のねじ軸、タイミングベルト、4個のプーリ、駆動モータにより構成されており、部品点数が多く、かつ、ねじ軸を上下方向沿いに立設しているため、レールフレーム昇降機構全体の高さが高くなるといった問題があった。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、部品点数が少なく、全体の高さを低くすることができる基板保持装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、基板の裏面を支持する基板支持部材を有し、上記基板が上記基板支持部材の支持が解除される上記基板の基板搬送位置と、該基板搬送位置より下方であってかつ上記基板の裏面を上記支持部材で支持して所定位置に保持する上記基板の基板保持位置との間で固定台に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降する基板支持装置と、
上記固定台に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降するとともに、上記基板の幅方向の両端部を保持する一対の基板搬送部材を有し、かつ、上記基板の上記基板搬送位置で上記基板支持部材から支持解除された上記基板を上記基板搬送部材で所定方向に搬送する一方、上記基板の上記基板保持位置で上記基板搬送部材で支持された上記基板の裏面が上記基板支持部材により支持されるようにする基板搬送装置と、
上記固定台に備えられ、上記基板搬送位置から上記基板保持位置に向けて、まず、上記基板搬送装置を下降させ、次いで、上記基板搬送装置とともに上記基板支持装置を下降させて、上記基板保持位置で上記基板搬送装置で支持された上記基板の裏面に上記基板支持装置の上記基板支持部材が当接して上記基板の裏面を支持する一方、上記基板保持位置から上記基板搬送装置に向けて、まず、上記基板搬送装置と上記基板支持装置とを一体的に上昇させ、次いで、上記基板の裏面から上記基板支持装置の上記基板支持部材の支持を解除したのち、上記基板支持装置の上昇を停止させ、上記基板搬送装置はさらに上昇して上記基板搬送位置まで上昇させる昇降駆動装置と、
を備えるようにしたことを特徴とする基板保持装置を提供する。
【0005】
本発明の第2態様によれば、上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺に対応してそれぞれ上記基板支持装置と上記固定台との間を連結するように配置されて上記基板支持装置を大略上下方向沿いに案内するリンク機構と、
上記固定台に設けられて上記基板搬送装置の昇降方向に延びる昇降案内用シャフトと、上記固定台に対して上記基板搬送装置とともに上記昇降案内用シャフト沿いに移動する移動リングと、上記移動リングを上記固定台に対して上記基板搬送装置側に付勢する付勢部材とを有して、上記固定台に対して上記基板搬送装置の移動を、上記大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず上記昇降方向沿いにのみ案内して上記基板を大略平行移動させるように案内する昇降案内部材とをさらに備えるようにした第1態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0006】
本発明の第3態様によれば、上記昇降案内用シャフトは、上記基板搬送装置の昇降を案内する上に、上記基板支持装置の大略上下方向沿いの昇降をも案内するようにした第2態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0007】
本発明の第4態様によれば、上記基板搬送装置の各基板搬送部材は、上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺の端部のそれぞれを基板厚み方向沿いに上下に対向する一対の挟持部で挟持又は挟持解放するとともに、下側の挟持部は上記基板を搬送する搬送ベルトを有している挟持部材を備えるとともに、上記矩形基板の各辺に対向して配置された上記基板搬送部材の一方の基板搬送部材の上記挟持部材の一方の挟持部内に付勢部材を備え、上記基板搬送位置の近傍から上記基板保持位置までの間に上記付勢部材の付勢力により上記一方の挟持部を他方の挟持部に押し付けるようにして、上記基板を上記付勢力を利用して挟持するようにした第1〜3態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0008】
本発明の第5態様によれば、上記一対の基板搬送部材のうちの一方の基板搬送部材を、基板幅方向沿いに配置した一対のねじ軸に螺合させ、上記ねじ軸にギアを固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記ギアに螺合する外部ギアを有して、該外部ギアを駆動して上記ねじ軸を回転させて、他方の基板搬送部材に対して上記一方の基板搬送部材を上記基板幅方向沿いに移動させて、上記基板の幅寸法に応じて上記一方の上記基板搬送部材の位置を調整する基板搬送部材幅寄せ用駆動部をさらに備えるようにした第1〜4態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0009】
本発明の第6態様によれば、上記基板支持装置は、上記基板の基準穴に挿入されて上記基板の位置決めを行う基準ピンと、該基準ピンを保持するラックと、該ラックに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動して、上記ピニオンに噛み合った上記ラックを上下動させて上記基準ピンを昇降させる回転駆動機構とを備えるようにした第1〜5態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0010】
本発明の第7態様によれば、上記基準ピンは一対備えられて、上記基板の一対の基準穴に挿入されて上記基板の位置決めを行い、
上記一対の基準ピンのうちの一方の基準ピンは、基板搬送方向沿いに配置された基準ピン駆動用ねじ軸に螺合させ、上記基準ピン駆動用ねじ軸に基準ピン幅寄せ用ギアを固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記基準ピン幅寄せ用ギアに螺合する外部ギアを有して、該外部ギアを駆動して上記基準ピン駆動用ねじ軸を回転させて、他方の基準ピンに対して上記一方の基準ピンを上記基板搬送方向沿いに移動させて、上記基板の搬送方向沿いの長さ寸法に応じて上記一方の上記基準ピンの位置を調整する基準ピン幅寄せ用駆動部をさらに備えるようにした第6態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0011】
本発明の第8態様によれば、上記基板搬送装置に配置されたローラフォロワーと、上記固定台側に移動可能に配置され上記ローラフォロワーに係合するクサビ板と、上記固定台側に配置された上記クサビ板の駆動部材とを備えて、上記基板搬送装置が上記基板保持位置に位置したとき、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板が上記ローラフォロワーに係合して上記基板搬送装置を上記基板保持位置に保持可能とする一方、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板と上記ローラフォロワーとの係合を解除することにより、上記基板搬送装置が上記基板保持位置から上記基板搬送位置に移動可能とするようにした第1〜7態様のいずれかに記載の基板保持装置を提供する。
【0012】
上記構成によれば、以下の作用効果を奏することができる。
本発明の第1態様によれば、上記昇降駆動装置により、上記基板搬送位置から上記基板保持位置に向けて、まず、上記基板搬送装置を下降させ、次いで、上記基板搬送装置とともに上記基板支持装置を下降させて、上記基板保持位置で上記基板搬送装置で支持された上記基板の裏面に上記基板支持装置の上記基板支持部材が当接して上記基板の裏面を支持する一方、上記基板保持位置から上記基板搬送装置に向けて、まず、上記基板搬送装置と上記基板支持装置とを一体的に上昇させ、次いで、上記基板の裏面から上記基板支持装置の上記基板支持部材の支持を解除したのち、上記基板支持装置の上昇を停止させ、上記基板搬送装置はさらに上昇して上記基板搬送位置まで上昇させるようにしている。従って、基板を昇降させるためには、上記昇降駆動装置例えばシリンダなどにより上記基板搬送装置及び基板支持装置を昇降させればよく、従来のように、4個のナット部材、4本のねじ軸、1本のタイミングベルト、4個のプーリ、1個の駆動モータにより昇降装置を構成したものと比較して、部品点数が少なくなり、昇降機構を簡単なものにすることができるとともに、全体の高さを低くすることができる。
【0013】
また、本発明の第2態様によれば、基板搬送装置の昇降案内部材の付勢部材により常時上向きに付勢力が作用されるとともに、リンク機構により、基板支持装置の水平度を保ちながら基板支持装置よって基板を昇降させることができる。
また、本発明の第2態様によれば、基板搬送装置の搬送部材の一方の挟持部に付勢部材を備えたことにより、基板搬送装置が昇降動作中、付勢部材の付勢力により一対の挟持部で基板の一端部を固定でき、基準ピンを不要とすることもできる。また、基準ピンを備えていても、より安定して、基板を昇降させることができる。
また、平行リンク機構の昇降動作により基板に基板搬送方向沿いの加速度が作用していた従来技術と比較して、本発明の上記第2態様においては、基板支持装置及び基板搬送装置は平行リンク機構による昇降ではなく、昇降案内部材の案内により、大略上下方向沿いに基板搬送位置と基板保持位置との間で昇降するため、基板支持装置に支持した基板には、基板搬送方向の加速度がかからないため、基板上の電子部品がずれにくい。よって、基板を高速で搬送することができる。
【0014】
また、本発明の第3態様によれば、基板搬送装置の昇降案内用軸と基板支持装置の昇降案内用軸の両方の機能を昇降案内部材のシャフトで兼用することにより、昇降案内機構を簡単なものとすることができる。
【0015】
また、本発明の第5,7態様によれば、基板搬送通路の外部に基板搬送部材幅寄せ駆動部及び基準ピン幅寄せ駆動部を備え、基板搬送装置が、基板搬送位置に位置しかつ上記基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動しとき、基板搬送装置側の各幅寄せ用のギアと各駆動部のギアとが噛み合うようにしたので、基板保持装置の構造自体を簡単なものとすることができるとともに、基板保持装置側の各ギアと各駆動部とが常時噛み合っていないため、ギアの歯が擦り減ることがない。
【0016】
本発明の第6,7態様によれば、基準ピン昇降機構において、ラックとピニオンによる機構を用いたため、長ストロークのわりには機構がコンパクトで、駆動用の配線が不要とすることができる。すなわち、基準ピンを上下させるために、上記したようなラック・アンド・ピニオン機構を用いると次のような利点がある。コンパクトな機構でもって、基準ピンの各ストロークを大きくすることができる。ここで、部品を実装する基板の裏面には、高さの高い(例えば約30mmの高さの)部品が既に実装されている場合がある。そのような部品と基準ピンとが干渉しないようにするためには、各基準ピンのストロークが30mm以上必要となる。このような要望に対して、本発明のラック・アンド・ピニオン機構を使用することにより、各基準ピンのストロークを容易に30mm以上にすることができる。
【0017】
また、本発明の第7態様によれば、一対の基準ピンのうち一方の基準ピンが基板搬送方向沿いに移動させるとき、基準ピンの移動機構にはシリンダが無く、シリンダ駆動のための配線や配管を必要としないため、コンパクトな機構にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態にかかる基板保持装置は、図1,図16に示すように、XYテーブル4の上に、基板1の裏面に接触して支持する基板支持部材の一例としての多数のサポートピン33,…,33を表面の穴30a,…,30aに立設した基板支持装置の一例としてのサポートフレーム31と、サポートフレーム31の搬送方向の両側に配置された基板搬送装置の一例としてのレールフレーム6とを独立してそれぞれ昇降可能に載置している。
上記XYテーブル4は、図1,図2,図8に示すように、固定台2に固定された一対のレール17a,17a上をACサーボーモータ17の駆動によりYテーブル7が進退移動可能に載置されている。このYテーブル7上の一対のレール15a,15a上には、ACサーボーモータ15の駆動によりXテーブル5が進退移動可能に載置されている。Xテーブル5上にはレールフレーム6が昇降可能に載置される。
Xテーブル5の隅部分の近傍の4カ所には、昇降案内部材90,…,90を取り付けて、これら4個の昇降案内部材90,…,90の案内により、レールフレーム6を水平状態に保持したまま、Xテーブル5に対してX方向沿いには移動することなく垂直方向にのみ昇降可能に支持している。
【0019】
各昇降案内部材90は、図19〜図22に示すように、以下のような構成となっている。Xテーブル5上に、Xテーブル5に立設したシャフト89により貫通されるようにシャフト89と同軸で支持ブロック83を固定し、該支持ブロック83上に、シャフト89が同様に貫通した状態でかつシャフト89と同軸に、上向きに凸筒状の下リング84を固定している。下リング84の外周部に、筒状の上リング88を上側から被せるとともに、上リング88の外周部にバネ85を配置している。バネ85は、上リング88の上端鍔部と下リング84の下端鍔部との間に配置されている。上リング88は、ネジ88b,…,88bにより、サポートフレーム31に固定されおり、上リング88の溝88a内には、下リング84に一端が固定されたストッパ81の他端が遊嵌されて、上リング88が下リング84から抜け出すのを防止している。上リング88の内周面と下リング84の外周面との間には、多数のボール80,…,80が配置されて、下リング84に対して上リング88がバネ85の付勢力により常時円滑に上向きに付勢されるようになっている。また、各下リング84の空洞部分には、図21,図22に示すようにレールフレーム6が上昇したときにその一部6g,…,6gが入り込むようになっている。
【0020】
また、ローダ11から搬送方向に搬送されてきた基板1を受け取り、該基板1をサポートテーブル30の所定位置に固定保持するレールフレーム6は、基板搬送方向に対して左右に配置されたレールユニット6a,6aを備えるように構成されている。
図14,15は一対のレールユニット6a,6aの断面図である。右側(図1,2などでの奥側)のレールユニット6aは、図10に示すように、1個のレール69と1個のメインレール788とをボルトで結合して一体的に固定するとともに、1個のレール70と3個のブロック75,75,75をボルトで結合して一体的に固定している。各ブロック75は横向きにT字型に形成されているので、各ブロック75のT字型の突出部分をメインレール788の各穴788aに通したのちレール70に固定することにより、各ブロック75とレール70が、メインレール788に対して、上下方向に移動可能な状態で、レール69とメインレール788とに取り付けられている。
図14の左側(図1,2などでの手前の)レールユニット6aも、上記奥側のレールユニット6aと大略同様の構成であるが、異なる点は、圧縮バネ76が、ブロック75内に組み込まれ、それらの付勢力により、3個のブロック75,75,75とレール70を上向きに付勢していることである。
【0021】
各レールユニット6aの奥側のメインレール788は、XYテーブル4の前後に移動可能に配置されている可動ブロック24,24の上部に固定されて、後述するように、可動ブロック24,24とレールユニット6aが一体的に移動可能となっている。一方、各レールユニット6aの手前側のメインレール788は、XYテーブル4の前後に移動可能に配置されている固定ブロック32,32の上部に固定されてXYテーブル4に対して固定されている。
各レール70の後端側には、ブラケット763を介して大プーリー28を回転可能に取り付けている。さらに、各レール70には、先端側に小プーリー712、後端側のブラケット763の近傍の先端側に一対の小プーリー712,712をそれぞれ回転可能に取り付け、これらのプーリー712,712,712,28の間に基板搬送用の平ベルト735を張設し、大プーリー28をレール駆動モータ729により回転駆動して平ベルト735を移動させるようになっている。
【0022】
レールユニット6a,6aの動作は、次の通りである。生産する(部品を実装すべき)基板1を基板搬送位置IでXYテーブル4に対して搬出入するときは、各レール70と3個のブロック75,75,75とブロック763とレール駆動モータ729と大プーリー28と小プーリー712,712,712と平ベルト735が、図15の上昇位置から図14に示す下降位置まで、各レール69と各メインレール788に対して下がり、図14の隙間Gが生じる。この下降位置において、一対のレールユニット6a,6aのレール駆動モータ729,729を同期して駆動することにより、平ベルト735,735を同時に移動させ、平ベルト735,735に載置する基板1を基板搬送方向に搬送できる。一方、基板1の基板保持位置IIでは、基板生産時(基板1に部品を実装するとき)には、所定位置に位置決めされた基板1を平ベルト735,735上に保持した状態で、各レール70と3個のブロック75,75,75とブロック763とレール駆動モータ729と大プーリー28と小プーリー712,712,712と平ベルト735が、図14の下降位置から図15に示す上昇位置まで、各レール69と各メインレール788に対して上昇し、図14の隙間Gが無くなり、レール69,69と平ベルト735,735との間に基板1の両端がそれぞれ挟み込まれて、レールユニット6a,6aに固定される。
【0023】
次に、基板1の幅に応じて、基板1を搬送する一対のレールユニット6a,6aの幅を調整することができるレールユニット6a,6aの幅寄せ機構について説明する。
図9,図11に示すように、手前側のレールユニット6aは、図9のXYテーブル4の手前側の前端と後端にそれぞれ固定された固定ブロック32に固定されている。前端側(図9では左側)の固定ブロック32にはギア40とプーリー41とが一体的に回転可能に取り付けられているとともに、後端側(図9では右側)の固定ブロック32にはプーリー44が回転可能に取り付けられている。プーリー41と44との間にはタイミングベルト623が張設されている。
一方、奥側のレールユニット6aはXYテーブル4に対して基板搬送方向に対して直交する幅方向に移動可能に配置されている。すなわち、奥側のレールユニット6aのメインレール788は、図9,図11の可動ブロック24,24に固定されている。各可動ブロック24は、各ねじ軸632に螺合したナット632aに固定されているとともに、ドグ35によりねじ軸632の回転に伴って回転しないように規制されつつ、可動ブロック24の下端は、LMガイド621により幅方向に円滑に案内されるようになっている。各ねじ軸632は、その各一端が固定ブロック32に回転自在に支持されるとともに、各他端がXYテーブル4に固定された各ブラケット54に回転自在に支持されている。また、各ねじ軸632の固定ブロック32から外側に突出した一端には上記ギア40が固定されている。
【0024】
よって、ギア40が外部の後述するギア304と噛み合うことによって回転駆動されると、ギア40とプーリー41とが一体的に時計方向又は反時計方向のいずれかの方向に回転し、タイミングベルト623の駆動によりプーリー44も同期して一体的に同一方向に回転するようにしている。この結果、2本のねじ軸632,632が一体的に同一方向に回転して、2つの可動ブロック24,24が幅方向において同一方向に移動し、奥側のレールユニット6aが一体的に幅方向に移動して幅寄せ動作を行うことができ、基板1の幅に応じて、奥側のレールユニット6aの位置を調整することができる。よって、レールフレーム6を種々の幅の基板1に対応して使用することができる。
なお、奥側のレールユニット6aの位置を固定してレール幅を固定するには、図7,図11,図13,図35,図36に示すように、ツメ例えばラチェット34をギア40に噛ませればよい。すなわち、図13に示すように、ブラケット36においてバネ37で常時ギア40に噛み込む方向にラチェット34が付勢されており、ラチェット34が付勢力に抗して回動しない限りギア40に噛み合って、ギア40が付与いに回転して奥側のレールユニット6aが移動してレール幅が変わらないようにしている。
【0025】
よって、奥側のレールユニット6aを移動させてレール幅を調整したい場合には、本実施形態では、以下のように実施される。図12,図13に示すように、ギア40を回転する動力は、図3,図4のレール駆動用モータ303である。レール幅寄せを行う場合は、図1,図2の位置より、Yテーブル7が手前へ例えば15mm移動し、シリンダ47,47がレールフレーム6を基板搬送位置Iの高さまで上昇させる。この結果、図35の2点鎖線が、レール幅寄せ駆動部310とXYテーブル4とが噛み合った状態を示している。すなわち、図27,図35に示すように、レールフレーム6がシリンダ47,47の駆動により基板搬送位置Iまで上昇することにより、ラチェット34と、レール幅寄せ駆動部310に備えられたラチェット駆動用ボルト311が当り、ラチェット34が回動されてギア40に対する噛み込みが解除されて、ギア40が解放される。同時的に、レール幅寄せ駆動部310の駆動用モータ303のギア304とギア40が噛み合い、ギア40が時計方向又は反時計方向に回転させられることにより、奥側のレールユニット6aが幅寄せされる。
このレール幅寄せ動作をするときのみ、Yテーブル7が、図2において手前側へ例えば15mm移動し、ギア40と304が噛み合うので、Yテーブル7が移動しない通常の基板生産時には、ギア40と304とは噛み合わず、歯の摩耗が防げる。
【0026】
また、部品を実装すべき基板1をローダ11から受け取る一方、部品実装後の基板1をアンローダ10に搬送するための基板搬送位置Iから、基板1に部品を実装する基板保持位置IIまで基板1を下降させるため、基板1を支持するサポートフレーム31と上リング88,…,88が上下に昇降するとき、サポートフレーム31の水平度を保つため、4組のリンク87,93;…;87,93と、それら4組を連結するシャフト82,82と、プレート79とが設けられている。すなわち、図17,図18に示すように、Xテーブル5の前部及び後部それぞれの両側に固定された一対のブラケット94,94間に回転自在にシャフト82が支持され、シャフト82の両端部に下リンク87の下端をそれぞれ固定して、両下リンク87,87がシャフト82と一体的に回動するように取り付ける。各下リンク87の上端は、各上リンク93の下端に回動自在に連結するとともに、各上リンク93の上端はサポートフレーム31に回動自在に取り付けられている。また、サポートフレーム31の前部と後部のそれぞれの各上リンク93と各下リンク87との連結部分は、一枚のプレート79で互いに連結している。よって、前後両側の合計4個のリンク機構87,93;…;87,93が、シャフト82,82とプレート79により一体的に同一方向に回動する、言い換えれば、上リンク93と下リンク87との間で屈曲するようにしている。
よって、4個の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85により上方に常時付勢されたサポートフレーム31が、基板1がサポートフレーム31に載置されるなどして下向きの力Fをサポートフレーム31の前後に配置されたプレート86とプレート50に受けると、リンク93,87,79等により水平を保ちながら、サポートフレーム昇降用駆動シリンダ47,47の駆動によりサポートフレーム31が上下に移動可能となる。この上下移動時において、サポートフレーム31に固定されている各上リング88は、ボール80,…,80を介して各下リング84の外周面によって上下方向に案内されるようにしている。
【0027】
基板1をサポートフレーム31の所定位置に位置決めする際には、基板1の手前側の前後端部に貫通して設けられた基板1の位置決め用基準穴1b,1b(図24,図29参照)に基準ピン507,507をそれぞれ挿入するようにしている。この基準ピン507,507の構成は、下記の通りである。
図23(A),(B),図24,図25,図26,図27、特に図24に良く示すように、基準ピン507は2本あり、それぞれブラケット508,509にそれらの各上部から上方に突出するように固定されている。ブラケット508,509は、ラック506,510にそれぞれ固定されている。各側面に上下方向沿いに歯部を有するラック506,510は、上下方向沿いに設けられたLMガイド551,550により上下方向に精度良く直進移動可能となっている。ブラケット508,509はブロック518,519にそれぞれ固定されている。
ブロック518,519には、スプラインシャフト501とボールスクリューシャフト502とが貫通しており、スプラインシャフト501とボールスクリューシャフト502はレールフレーム6に対して回転可能に支持されている。
【0028】
図23(A),(B)は、図24のB−B線断面図であり、基準ピン507の上下動を示す図である。前記ラック506,510には、上下方向沿いに歯部が形成されており、この歯部がピニオン511,512と噛み合うようになっている。ピニオン511,512は、スプラインシャフト501を割り締めしており、スプラインシャフト501が正逆回転すると、図23(A),(B)に示すように、ラックとピニオンの関係で、基準ピン507,507が上下移動するようになっている。
図25に示すように、LMガイド551,550は、ブロック518,519に固定され、図26に示すスプラインシャフト501の2個のナット527,527は、図28に示すように、それぞれ、Cリング528とピニオン511,512との間に挟まれた状態で、ブロック518,519の内部に回転可能にかつスプラインシャフト軸方向には相対的に移動不可に固定されている。また、ボールスクリューシャフト501には1個のナット525が螺合されており、このナット525は、基板搬送方向において下流側(後端側)のブロック519内にネジ526により相対的に回転不可にかつボールスクリューシャフト軸方向には相対的に移動不可に固定されている。他のブロック518内にはナットは設けられてはおらず、単に、ブロック518内をボールスクリューシャフト501が回転可能に貫通しているだけである。よって、スプラインシャフト501が回転するときには、ナット527,527はそれぞれスプラインシャフト501と一体的に回転するが、ブロック518,519には回転力も伝達されず、かつ、スプラインシャフト軸方向への移動力も作用しない。一方、ボールスクリューシャフト502が回転するときには、ブロック518は何等回転力も軸方向の移動力も受けないが、ブロック519には、ナット525が相対的に回転不可に固定されているので、ボールスクリューシャフト502の回転とともに回転はしないが、ナット525がボールスクリューシャフト軸方向に移動することに伴い、ブロック519がボールスクリューシャフト軸方向沿いに移動し、後述する幅寄せ動作を行えるようにする。ブロック519がボールスクリューシャフト軸方向に移動するとき、該軸方向沿いにスプラインシャフト501により案内されることになる。
【0029】
スプラインシャフト501を回転する機構は、図25,図27に示すように、以下のようになっている。すなわち、シリンダ521がレールフレーム6の前端に幅方向沿いに固定されており、シリンダ521のピストンロッド522の先端には、レールフレーム6に下端がA点で回動自在に支持されたレバー505が回動自在に連結されている。レバー505の内側には軸方向沿いに溝が形成されており、この溝内では、カムフォロワー523がレバー505の軸方向沿いに回転しながら移動可能に嵌め込まれており、カムフォロワー523はレバー504の先端に回転自在に取り付けられている。レバー504の下端は、スプラインシャフト501に固定されている。よって、シリンダ521が駆動されてそのピストンロッド522が直進運動すると、レバー505がA点を中心に振れ、レバー505の溝に沿って、レバー504のカムフォロア523が動き、レバー504が、スプラインシャフト501の軸芯を中心に回転して、スプラインシャフト501を回転させる。このスプラインシャフト501の回転力により、スプラインシャフト501に固定されたピニオン511,512が回転し、ピニオン511,512に噛み合ったラック506,510を上下動させて、基準ピン507,507を昇降させるようにしている。よって、基板1がサポートフレーム31の基板搬送位置Iで所定の位置に位置したとき、基板1をXYテーブル4に対して位置決め保持するため、シリンダ521の駆動により基準ピン507,507が上昇して基板1の2つの基準穴1b,1b内にそれぞれ嵌合して基板1の位置決めを行う。一方、上記基板搬送位置Iで基板1を搬送するため、基板1の位置決めを解除する場合には、シリンダ521の上記とは逆方向の駆動により基準ピン507,507が下降して基板1の2つの基準穴1b,1b内からそれぞれ抜け出して基板1の位置決め解除を行う。
【0030】
次に、基板1の幅に応じて、上記基準ピン507,507を幅寄せをする(基板搬送方向沿いの位置を調整する)場合の構成について説明する。
基板1を搬送する方向が図25において右から左である場合、基準ピン507,507のブロック518,519のうち、下流側(前端側)のブロック518は、ブラケット520により図9,図11の固定ブロック32に固定されているので移動しない。図29に実線から2点鎖線で示すように基板1の幅が大きくなった場合には、上流側(後端側)のブロック519が図29の右側に移動して、右側の基準ピン507が大きくなった基板1の右側の角部の基準穴1bに嵌合するために移動する。この幅寄せ動作は、図25に示すように、ブロック519の内部に、ボールスクリューシャフト502のナット525を固定し、ボールスクリューシャフト502が回転することにより、ブロック519はボールスクリューシャフト軸方向沿いに移動することにより、幅寄せが行われる。
【0031】
ボールスクリューシャフト502は、以下のように、外部の動力により回転駆動される。ボールスクリューシャフト502の後端部には傘歯車578aが固定され、この傘歯車578aに噛み合いかつ回転軸が大略90度異なる傘歯車578bをレールフレーム6に回転自在に支持する。傘歯車578bは回転軸577に固定され、回転軸577の外側端部には、ドグ579とギア580とが固定されている。よって、図12,図13,図30,図31に示すように、ギア580を外部の動力で回転するとならば、傘歯車578bが回転し、該傘歯車578bに噛み合った傘歯車578aがボールスクリューシャフト502と一体的に回転する。基準ピン507,507の位置を固定するには、ツメ例えばラチェット573をギア580に噛ませればよい。
【0032】
よって、基準ピン507,507を移動させて基準ピン幅を調整したい場合には、本実施形態では、以下のように実施される。図12,図13に示すように、ギア580を回転する動力は、図3,図4の基準ピン駆動用モータ603である。基準ピン幅寄せを行う場合は、図1,図2の位置より、Yテーブル7が手前へ例えば15mm移動し、シリンダ47,47がレールフレーム6を基板搬送位置Iの高さまで上昇させる。この結果、図30の2点鎖線が、基準ピン幅寄せ動部610とXYテーブル4とが噛み合った状態を示している。すなわち、図30に示すように、レールフレーム6がシリンダ47,47の駆動により基板搬送位置Iまで上昇することにより、ラチェット573と、基準ピン幅寄せ駆動部610に備えられたラチェット駆動用ボルト611が当り、ラチェット573が回動されてギア580に対する噛み込みが解除されて、ギア580が解放される。同時的に、基準ピン幅寄せ駆動部610の駆動用モータ603のギア602とギア580が噛み合い、ギア580が時計方向又は反時計方向に回転させられることにより、基準ピン507,507が幅寄せされる。
この基準ピン幅寄せ動作をするときのみ、Yテーブル7が図2において、手前側へ例えば15mm移動し、ギア580と602が噛み合うので、Yテーブル7が移動しない通常の基板生産時には、ギア580と602とは噛み合わず、歯の摩耗が防げる。
【0033】
次に、レールフレーム6が上下する機構について説明する。図11に示すレールフレーム6にレールユニット6a,6aが取り付けられたレールフレーム6は、図1,図2,図19に示すように、4個の昇降案内部材90,…,90の4本のシャフト89,…,89によって上下動をガイドされる。その断面図を図21に示す。各下リング84の外側には各上リング88が嵌め込まれ、各下リング84の内側は空洞でシャフト89の片端を支えている。各下リング84の空洞部分には、図21.図22に示すようにレールフレーム6が上昇したときにその一部6g,…,6gが入り込むようになっている。レールフレーム6を上昇させる動力は、図1,図2,図7に示すシリンダ47,47である。図7は、シリンダ47,47によってレールフレーム6が、基板搬送高さまで上昇した図を示す。
【0034】
次に、レールフレーム6が、下降した後の基板挟み込み機構について説明する。図5,図6に示すように、Xテーブル5には、シリンダ47,47、クサビ板64,64、及び、LMガイド48,48が取り付けられている一方、レールフレーム6には、ローラフォロワー46が回転自在に取り付けられている。図5は、基板搬送時にレールフレーム6が基板搬送位置Iまで上昇している状態を示す。このとき、シリンダ47,47がクサビ板64,64を引き戻しているため、クサビ板64,64とローラフォロワー46,46との係合が解除されており、ローラフォロワー46,46は、レールフレーム6とともに昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力により上昇している。図6は、基板1へ部品を実装するときにレールフレーム6が下降して基板保持位置IIに位置している状態を示す。このとき、シリンダ47,47が駆動されてクサビ板64,64が押し出されて、各クサビ板64の斜面64aが各ローラフォロワー46を下へ押し付けている。また、図7,図8,図19に示すように、当て面43,…,43が、Xテーブル5の上面に4枚、レールフレーム6の下面に4枚取り付けてあり、各クサビ板64が各ローラフォロワー46を下へ押し付けるとき、Xテーブル5上面の4個の当て面43,…,43とレールフレーム6下面の4個の当て面43,…,43がそれぞれ当接して、常に基板1の上面高さが一定になるようにしている。
また、このとき、各レールユニット6aが基板1を挟み込む動作をする。すなわち、図5の基板搬送時には、図14の各レール70が自重で下がっている。ただし、正確には手前レール70は、バネ76により上側に付勢されているので、自重では下がらない。ローダ11及びアンローダ10の各レールに取り付けられたネジ45,45(図2参照)により押し下げられている。従って、基板1の上面とレール69との間に図14に示す隙間Gが生じ、平ベルト735が回転して基板1をXYテーブル4に対して搬出又は搬入することができる。
【0035】
基板1の搬出入が終了すると、図7のシリンダ47,47のピストンロッド先端部47aが下り、レールフレーム6が下降する。図5で、各レール70に取り付けられたブラケット51,51が、サポートフレーム31の前後端部に取り付けられたプレート86及びプレート50にそれぞれ当接する。さらに、レールフレーム6が下降すると、図14の隙間Gが無くなり、基板1が各レール70と各レール69に挟まれて固定される。上述したように、サポートフレーム31の下の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85を強力にしているため、レールフレーム6は、ブラケット51,51とレール70,70、基板1、レール69,69、メインレール788,788(図14参照)、可動ブロック24,24、LMガイド621,621を通してサポートフレーム31に載った状態になる。
このとき、図5のローラフォロワー46,46とクサビ板64,64は、図32(A),(B)に示すように、互いに前後方向沿い(基板搬送方向沿い)に対向した位置関係となり、図32(A),(B)に示すように、シリンダ47,47を駆動してクサビ板64,64がローラフォロワー側に移動してそれらの斜面64a,64aによりローラフォロワー46,46を下へ押し下げる。このとき、レールフレーム6の下方のバネ85,…,85も、基板1を挟み込む力を発生しながら縮み、Xテーブル5とレールフレーム6の当て面43,…,43が当接してレールフレーム6の下降が止まり、図6及び図34(A),(B)の電子部品実装可能な基板保持位置IIに位置した状態になる。生産する(実装すべき)基板1の厚みが厚い場合は、その分だけサポートフレーム31の下のバネ85,…,85が縮み、基板1の厚さの変化に対応することができる。
【0036】
本実施形態にかかる上記基板保持装置において、各機能を果たすときの各部分の動作について次に説明する。
基板搬送方向を図1〜図4において右から左とし、サポートフレーム31が上記したように基準ピン507,507を備えている場合には、以下のように動作する。
▲1▼図1,図2に示すように、XYテーブル4が原点位置に位置する。なお、連続実装中においてXYテーブル4上に基板1が支持されている場合には、その基板1への部品の実装が終了したのち、XYテーブル4が原点位置に戻る。ローダ11のレール11a,11a上には、XYテーブル4へ搬入して部品実装を行う次の基板1が待機している。
▲2▼基板1を基板保持位置IIから基板搬送位置Iまで上昇させるために、まず、図F32(A),(B)に示すように、図6のクサビ板64,64がシリンダ63,63によって引かれ、ローラフォロワー46,46との係合を解除する。このとき、昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力により、サポートフレーム31、プレート50,86、レール70,70、基板1、レールフレーム6、ローラフォロワー46,46が上方へ付勢されて少し上昇する。このとき、基板1は、レール70,70とレール69,69との間で挟み込まれている。この挟み力はレールフレーム6の自重分である。
▲3▼その後、図5,図7,図33(A),(B)に示すように、シリンダ47,47が駆動されることにより、レールフレーム6が押し上げられ、レール70,70がローダ11及びアンローダ10の各レールと同じ高さ(基板搬送位置I)まで上昇して停止する。このレールフレーム6の上昇動作中、シリンダ521が駆動されてスプラインシャフト501が回転されて、基準ピン507,507を下げて、基板1のサポートフレーム31に対する位置決めを解除する。
【0037】
前述したように、図14の奥側のレール70は自重で下降してレール70とレール69との間に隙間Gができて、奥側のレール70とレール69との間で挟み込んで固定していた基板1の奥側の端部を解放するが、手前側のレール70はバネ76,76,76により上向きに付勢されているため下降しないので、手前側のレール70とレール69との間では基板1の手前側の端部は挟み込まれたままとなってしまう。そこで、図1,図2のローダ11とアンローダ10の手前側のレール11a.10aの端部にそれぞれ備えられたネジ45,45と、上昇してきた手前側のレール70の両端部がそれぞれ当接し、当接した後も、それ以上にレールフレーム6が上昇するので、バネ76,76,76が縮んで手前側レール70にも隙間Gができて、手前側のレール70とレール69との間での基板1の端部の挟み込みが解除される。なお、図14において、74は基板1がレール70から解放されるとき、レール70に貼り付いたままとならないようにするため、レール70の端面から基板1を下方に付勢して分離させる板バネである。
【0038】
▲4▼次いで、基板1が基板搬送位置Iに位置したのち、ローダ11のベルト11a,11aを回転するモータ11b,11b(図1〜図4参照)、XYテーブル4の平ベルト735,735を回転するモータ729,729、アンローダ10のベルト10a,10aを回転するモータ10b,10b(図1〜図4参照)が図39の制御装置700により同期して回転させられ、基板1の搬入及び搬出を行う。
▲5▼XYテーブル4の平ベルト735,735を回転するモータ729,729は、ACサーボモータであって、基板搬送速度を制御できるものとするのが好ましい。ローダ11のレール11a,11a上の基板1をXYテーブル4内に搬入するときは、モータ729,729が例えば最高速度で回転し、図3,図4のレール駆動部310に備えたセンサ114の下を基板1が通過すると、制御装置700の制御によりモータ729,729は減速する。XYテーブル4内にあった基板1が搬出されたことを図3,図4のレール駆動部310に備えたセンサ110が確認後、制御装置700の制御により、図35,図36に示すように、直ちに、レール幅寄せ駆動部310のシリンダ107のピストンロッドが下方に下降する。そして、その先端に取り付けたストッパ320が、搬入されて来た基板1の左辺に当り、基板1とモータ729,729とが共に停止する。実際には、基板1がセンサ110を通過後、数秒でモータ729,729が停止するようにしている。
▲6▼このように停止した基板1の基準穴内に基準ピン507,507(図35参照)が入り、基板1の正確な位置が位置決めされる。
【0039】
▲7▼一方、XYテーブル4からアンローダ10に搬出された基板1が、アンローダ10のセンサ102(図3,図4参照)を通過する一方、上記▲7▼で基準ピン507,507が基板1の基準穴内に入ったことを確認後、制御装置700の制御の元にシリンダ47,47(図7)が下降する。この結果、図32(A),(B)の基板保持位置IIに基板1が下降する。
▲8▼以降▲2▼の逆動作を行い、基板1に対して部品実装可能状態とする。すなわち、図32(A),(B)及び図34(A),(B)に示すように、シリンダ63,63により押されてクサビ板64,64がローラフォロワー46,46側に移動して、それらの斜面64a,64aによりローラフォロワー46,46を介してレールフレーム6を押し下げる。この結果、レールフレーム6の下面がXテーブル4の上面に当て面43,…,43を介して押し付けられてレールフレーム6の下降が停止する。
【0040】
レールフレーム6が下降開始したとき、レールフレーム6の手前側のレール70の両端部から、図1,図2のローダ11とアンローダ10の手前側のレール11a.10aの端部にそれぞれ備えられたネジ45,45が離れることになる。よって、バネ76,76,76の付勢力により手前側レール70と基板1との間の隙間Gがなくなり、手前側のレール70とレール69との間で基板1の端部を挟み込むことになる。よって、レールフレーム6が下降を開始した直後に、すぐにレール70,69により基板1の一方の端部が保持されるのでより安定して下降させることができる。その後、シリンダ47,47の駆動により、レールフレーム6を介して、基板1、レール70,70、レール69,69、プレート50,86、サポートフレーム31が下降させられ、昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85の付勢力が作用し始めると、サポートフレーム31、プレート50,86、レール70,70、レール69,69を介して、基板1の両端部が、レール70,70とレール69,69との間で挟み込まれた状態となり、レールフレーム6の下面がXテーブル4の上面に当て面43,…,43を介して押し付けられてレールフレーム6の下降が停止する基板保持位置IIまで下降する。
基板保持位置IIでは、XYテーブル4によりX方向及び/又はY方向に基板1を移動させながら所定位置にそれぞれ部品を図示しない部品実装機で実装する。実装後、基板1を基板搬送位置Iまで上昇させてXYテーブル4からアンローダ10に搬送する手順は、上記▲1▼以降の手順である。
【0041】
上記実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)サポートフレーム31の大略四隅の近傍に配置された4個の昇降案内部材90,…,90のバネ85,…,85により常時上向きに付勢力が作用されるとともに、上下リンク93,87からなる4組のリンク機構により、サポートフレーム31の水平度を保ちながらサポートフレーム31よって基板1を昇降させることができる。
(2)レールフレーム6の手前側のレール70にバネ76,76,76を備えたことにより、レールフレーム6が昇降動作中、バネ76,76,76の付勢力によりレール70,69で基板1の一端部を固定でき、基準ピンを不要とすることもできる。また、基準ピン507,507を備えていても、より安定して、基板1を昇降させることができる。
(3)レールフレーム昇降案内用軸とサポートフレーム昇降案内用軸の両方の機能を昇降案内部材90,…,90のシャフト89,…,89で兼用することにより、昇降案内機構を簡単なものとすることができる。
【0042】
(4)基準ピン昇降機構において、ラックとピニオンによる機構を用いたため、長ストロークのわりには機構がコンパクトで、駆動用の配線が不要とすることができる。すなわち、基準ピン507,507を上下させるために、上記したようなラック・アンド・ピニオン機構を用いると次のような利点がある。図23(A),(B)に示すように、コンパクトな機構でもって、基準ピン507,507の各ストロークを大きくすることができる。ここで、部品を実装する基板1の裏面には、高さの高い(例えば約30mmの高さの)部品が既に実装されている場合がある。そのような部品と基準ピン507,507とが干渉しないようにするためには、各基準ピン507のストロークが30mm以上必要となる。このような要望に対して、本実施形態のラック・アンド・ピニオン機構を使用することにより、各基準ピン507のストロークを容易に30mm以上にすることができる。また、基準ピン用のブロック519,518のうち一方のブロック519が基板搬送方向沿いに移動しても、ブロック519の移動機構にはシリンダが無く、シリンダ駆動のための配線や配管を必要としないため、コンパクトな機構にすることができる。
(5)平行リンク機構の昇降動作により基板に基板搬送方向沿いの加速度が作用していた従来技術と比較して、本実施形態においては、サポートテーブル31及びレールフレーム6は平行リンク機構による昇降ではなく、昇降案内部材90,…,90の案内により、大略上下方向沿いに基板搬送位置Iと基板保持位置IIとの間で昇降するため、サポートテーブル31に支持した基板1には、XYテーブル4のX方向(基板搬送方向)の加速度がかからないため、基板上の電子部品がずれにくい。よって、基板1を高速で搬送することができる。
【0043】
(6)XYテーブル4の外部にレール幅寄せ駆動部310及び基準ピン幅寄せ駆動部610を固定し、Yテーブル7が、例えば15mm手前側に移動し、かつ、レールフレーム6が、基板搬送位置Iまで上昇したときのみ、レールフレーム6側のギア40とレール幅寄せ駆動部310のギア304とが噛み合うとともに、レールフレーム6側の基準ピン幅寄せ用ギア580と基準ピン幅寄せ駆動部610のギア602とが噛み合うようにしたので、XYテーブル4の構造を簡単なものとすることができるとともに、XYテーブル4側の各駆動ギアと各駆動部の各ギアとが常時噛み合っていないため、ギアの歯が擦り減ることがない。
(7)上記実施形態では、手前側を基準とする生産ラインを想定し、手前側のレールユニット6aは固定とし、奥側のレールユニット6aが幅方向に移動するとともに基準ピン507,507が手前側のみに配置されているようにしているが、以下のようにすれば、奥側を基準とする生産ラインにも本発明を適用することができる。すなわち、上記基板保持装置で使用する最大の基板1の中心とサポートフレーム31の中心とを大略一致させ、かつ、Y方向の長さが同じになるように設計すれば、Yテーブル7上のXテーブル5から上側の機構を上記中心回りに180°回転してYテーブル7に取り付けるようにすれば、手前側が基準ではなく、奥側が基準のラインに容易に対応することができる。このように配置変更すれば、奥側のレールユニット6aが固定となり、手前側のレールユニット6aが幅方向に移動可能となり、かつ、基準ピン507,507が奥側にのみ配置されるようにすることができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、基準ピン507,507を備えなくてもよい。この場合の動作手順は、上記実施形態の▲3▼の手順における基準ピンの動作と▲6▼の動作以外の動作は上記実施形態と同様である。ただし、▲7▼の動作において、シリンダ47,47が下降し、レールフレーム6が下がるとき、基準ピンが基板1に入っていないため、基板1がずれる可能性がある。この対策として、上記したように手前側のレール70がバネ76,76,76により上方向へ付勢されており、レールフレーム6が下降する間、手前側のレール70と69が、基板1を挟み基板1の位置ずれを防止するようにしている。また、基準ピンが無いため、ローダ11からXYテーブル4に基板1が搬入されたとき、XYテーブル4において基板1の初期位置が定まらず、結果的に、電子部品の実装位置がずれてしまうことになる。この対策として▲8▼で、図37に示すように、基板1上の認識マーク1c,1cを認識カメラ900で読み、XYテーブル4に対する基板1のずれ及び傾きを制御装置700中の演算装置で算出し、基板1の正確な位置決めを行うのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる基板保持装置とその前後にローダ及びアンローダを配置した平面図である。
【図2】 図1の状態での各装置の正面図である。
【図3】 上記基板保持装置に使用するレール幅寄せ駆動部及び基準ピン幅寄せ駆動部と上記ローダ及び上記アンローダの平面図である。
【図4】 図3の状態での正面図である。
【図5】 上記基板保持装置の基板搬送位置での正面図である。
【図6】 上記基板保持装置の基板保持位置での正面図である。
【図7】 上記基板保持装置の基板搬送位置での左側面図である。
【図8】 上記基板保持装置のXYテーブルの斜視図である。
【図9】 上記基板保持装置の基板搬送装置の斜視図である。
【図10】 上記基板搬送装置のレールユニットの分解斜視図である。
【図11】 上記基板保持装置のレールユニットの幅寄せ機構の分解斜視図である。
【図12】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構及び基準ピン幅寄せ機構の一部の拡大平面図である。
【図13】 図12の状態での正面図である。
【図14】 上記基板保持装置の上記基板搬送装置において上記基板を挟持する前の状態での断面側面図である。
【図15】 上記基板保持装置の上記基板搬送装置において上記基板を挟持した状態での断面側面図である。
【図16】 上記基板保持装置の基板支持装置の斜視図である。
【図17】 上記基板保持装置の昇降機構を説明するための概略正面図である。
【図18】 上記基板保持装置のリンク機構の分解斜視図である。
【図19】 上記基板保持装置の昇降案内部材の斜視図である。
【図20】 上記昇降案内部材の分解斜視図である。
【図21】 上記昇降案内部材の付勢部材が縮ませられている状態での上記昇降案内部材の断面側面図である。
【図22】 上記昇降案内部材の上記付勢部材が図21に比べて伸びている状態での上記昇降案内部材の断面側面図である。
【図23】 (A),(B)はそれぞれ、上記基板保持装置の基準ピンの昇降機構の基準ピンの下降位置及び上昇位置での側面図である。
【図24】 図23の基準ピン昇降機構の正面図である。
【図25】 図23の基準ピン昇降機構の分解斜視図である。
【図26】 上記基板保持装置の上記レール幅寄せ機構及び基準ピン幅寄せ機構の分解斜視図である。
【図27】 上記基準ピン昇降機構の一部の拡大側面図である。
【図28】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構と基準ピン幅寄せ機構の駆動用シャフトの一部の拡大断面図である。
【図29】 上記基板保持装置の基準ピン幅寄せ機構と基板との関係を示す説明図である。
【図30】 上記基準ピン幅寄せ機構の駆動部と上記機構との関係を示す説明図である。
【図31】 図30の基準ピン幅寄せ駆動部の斜視図である。
【図32】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の動作を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図33】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の上記基板搬送位置での状態を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図34】 (A),(B)はそれぞれ上記基板保持装置の上記基板保持位置での状態を示す概略正面図及び一部側面図である。
【図35】 上記レール幅寄せ機構の駆動部と上記機構との関係を示す説明図である。
【図36】 図35のレール幅寄せ駆動部の斜視図である。
【図37】 上記基板保持装置で基準ピンを備えない場合の基板の認識マークと認識カメラを示す説明図である。
【図38】 上記基板保持装置のレール幅寄せ機構の斜視図である。
【図39】 上記基板保持装置の各駆動部材と制御装置との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基板、1b…基準穴、1c…認識マーク、2…固定台、4…XYテーブル、5…Xテーブル、6…レールフレーム、6a…レールユニット、7…Yテーブル、10…アンローダ、10b…アンローダ駆動用モータ、11…ローダ、11b…ローダ駆動用モータ、15…Xテーブル駆動用ACサーボモータ、15a…レール、17…Yテーブル駆動用ACサーボモータ、17a…レール、24…可動ブロック、28…大プーリー、30…サポートプレート、31…サポートフレーム、32…固定ブロック、33…サポートピン、34…ラチェット、35…ドグ、36…ブラケット、37…バネ、40…レール幅寄せ用ギア、41…プーリ、43…当て面、44…プーリ、46…ローラフォロワ、47…基板保持装置昇降駆動用シリンダ、48…LMガイド、50…プレート、51…ブラケット、54…固定ブロック、63…クサビ板駆動用シリンダ、64…クサビ板、64a…斜面、69,70…レール、76…バネ、79…プレート、80…ボール、81…ストッパ、82…シャフト、83…支持ブロック、84…下リング、85…バネ、86…プレート、87…下リンク、88…上リング、89…シャフト、90…昇降案内部材、93…上リンク、94…ブラケット、102,110,114…センサ、107…ストッパ駆動用シリンダ、304…ギア、303…レール幅寄せ駆動用モータ、310…レート幅寄せ駆動部、311…ボルト、320…ストッパ、501…スプラインシャフト、502…ボールスクリューシャフト、504,505…レバー、506…ラック、507…基準ピン、508,509…ブラケット、510…ラック、511,512…ピニオン、518,519…ブロック、520…ブラケット、521…基準ピン昇降用シリンダ、522…ピストンロッド、523…カムフォロワー、525…ナット、526…ネジ、527…ナット、528…ネジ、550,551…LMガイド、573…ラチェット、577…回転軸、578a,578b…傘歯車、602…ギア、603…基準ピン幅寄せ駆動用モータ、610…基準ピン幅寄せ駆動部、611…ボルト、621…LMガイド、623…タイミングベルト、632…ねじ軸、700…制御装置、712…小プーリー、735…平ベルト、729…レール駆動モータ、763…ブロック、788…メインレール、I…基板搬送位置、II…基板保持位置。
Claims (8)
- 基板(1)の裏面を支持する基板支持部材(33)を有し、上記基板が上記基板支持部材の支持が解除される上記基板の基板搬送位置(I)と、該基板搬送位置より下方であってかつ上記基板の裏面を上記支持部材で支持して所定位置に保持する上記基板の基板保持位置(II)との間で固定台(2)に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降する基板支持装置(31)と、
上記固定台に対して大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず大略上下方向沿いに昇降するとともに、上記基板の幅方向の両端部を保持する一対の基板搬送部材(6a)を有し、かつ、上記基板の上記基板搬送位置で上記基板支持部材から支持解除された上記基板を上記基板搬送部材で所定方向に搬送する一方、上記基板の上記基板保持位置で上記基板搬送部材で支持された上記基板の裏面が上記基板支持部材により支持されるようにする基板搬送装置(6)と、
上記固定台に備えられ、上記基板搬送位置から上記基板保持位置に向けて、まず、上記基板搬送装置を下降させ、次いで、上記基板搬送装置とともに上記基板支持装置を下降させて、上記基板保持位置で上記基板搬送装置で支持された上記基板の裏面に上記基板支持装置の上記基板支持部材が当接して上記基板の裏面を支持する一方、上記基板保持位置から上記基板搬送装置に向けて、まず、上記基板搬送装置と上記基板支持装置とを一体的に上昇させ、次いで、上記基板の裏面から上記基板支持装置の上記基板支持部材の支持を解除したのち、上記基板支持装置の上昇を停止させ、上記基板搬送装置はさらに上昇して上記基板搬送位置まで上昇させる昇降駆動装置(47)と、
を備えるようにしたことを特徴とする基板保持装置。 - 上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺に対応してそれぞれ上記基板支持装置と上記固定台との間を連結するように配置されて上記基板支持装置を大略上下方向沿いに案内するリンク機構(87,93)と、
上記固定台に設けられて上記基板搬送装置の昇降方向に延びる昇降案内用シャフト(89)と、上記固定台に対して上記基板搬送装置とともに上記昇降案内用シャフト沿いに移動する移動リング(88)と、上記移動リングを上記固定台に対して上記基板搬送装置側に付勢する付勢部材(85)とを有して、上記固定台に対して上記基板搬送装置の移動を、上記大略上下方向と直交する方向沿いには移動せず上記昇降方向沿いにのみ案内して上記基板を大略平行移動させるように案内する昇降案内部材(90)とをさらに備えるようにした請求項1に記載の基板保持装置。 - 上記昇降案内用シャフトは、上記基板搬送装置の昇降を案内する上に、上記基板支持装置の大略上下方向沿いの昇降をも案内するようにした請求項2に記載の基板保持装置。
- 上記基板搬送装置の各基板搬送部材(6a)は、上記基板が矩形であるとき、該矩形基板の対向する2辺の端部のそれぞれを基板厚み方向沿いに上下に対向する一対の挟持部で挟持又は挟持解放するとともに、下側の挟持部は上記基板を搬送する搬送ベルト(735)を有している挟持部材(69,70)を備えるとともに、上記矩形基板の各辺に対向して配置された上記基板搬送部材の一方の基板搬送部材の上記挟持部材の一方の挟持部内に付勢部材(76)を備え、上記基板搬送位置の近傍から上記基板保持位置までの間に上記付勢部材の付勢力により上記一方の挟持部を他方の挟持部に押し付けるようにして、上記基板を上記付勢力を利用して挟持するようにした請求項1〜3のいずれかに記載の基板保持装置。
- 上記一対の基板搬送部材のうちの一方の基板搬送部材を、基板幅方向沿いに配置した一対のねじ軸(632)に螺合させ、上記ねじ軸にギア(40)を固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記ギアに螺合する外部ギア(304)を有して、該外部ギアを駆動して上記ねじ軸を回転させて、他方の基板搬送部材に対して上記一方の基板搬送部材を上記基板幅方向沿いに移動させて、上記基板の幅寸法に応じて上記一方の上記基板搬送部材の位置を調整する基板搬送部材幅寄せ用駆動部(310)をさらに備えるようにした請求項1〜4のいずれかに記載の基板保持装置。 - 上記基板支持装置は、上記基板の基準穴(1b)に挿入されて上記基板の位置決めを行う基準ピン(507)と、該基準ピンを保持するラック(506,510)と、該ラックに噛み合うピニオン(511,512)と、該ピニオンを回転駆動して、上記ピニオンに噛み合った上記ラックを上下動させて上記基準ピンを昇降させる回転駆動機構(501,504,523,505,522,521)とを備えるようにした請求項1〜5のいずれかに記載の基板保持装置。
- 上記基準ピンは一対備えられて、上記基板の一対の基準穴に挿入されて上記基板の位置決めを行い、
上記一対の基準ピンのうちの一方の基準ピンは、基板搬送方向沿いに配置された基準ピン駆動用ねじ軸(502)に螺合させ、上記基準ピン駆動用ねじ軸に基準ピン幅寄せ用ギア(580)を固定し、
上記基板搬送位置で上記基板搬送装置が基板搬送通路以外に基板幅方向に所定距離移動したとき上記基準ピン幅寄せ用ギアに螺合する外部ギア(602)を有して、該外部ギアを駆動して上記基準ピン駆動用ねじ軸を回転させて、他方の基準ピンに対して上記一方の基準ピンを上記基板搬送方向沿いに移動させて、上記基板の搬送方向沿いの長さ寸法に応じて上記一方の上記基準ピンの位置を調整する基準ピン幅寄せ用駆動部(610)をさらに備えるようにした請求項6に記載の基板保持装置。 - 上記基板搬送装置に配置されたローラフォロワー(46)と、上記固定台側に移動可能に配置され上記ローラフォロワーに係合するクサビ板(64)と、上記固定台側に配置された上記クサビ板の駆動部材(63)とを備えて、上記基板搬送装置が上記基板保持位置に位置したとき、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板が上記ローラフォロワーに係合して上記基板搬送装置を上記基板保持位置に保持可能とする一方、上記駆動部材の駆動により上記クサビ板と上記ローラフォロワーとの係合を解除することにより、上記基板搬送装置が上記基板保持位置から上記基板搬送位置に移動可能とするようにした請求項1〜7のいずれかに記載の基板保持装置。
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