JP3821649B2 - 炊飯器における保湿機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
炊飯器の一般的な構造は、内釜を収容する炊飯器本体の上面を開閉自在の蓋で覆うとともに内釜の上面を気密的に被蓋し、内釜の上面を被蓋する蓋に蒸気通路を形成しておき、炊飯時に内釜の内部で発生する蒸気を器外に逃がすようにしている。本発明は、上記蓋に形成される蒸気通路を開閉する弁の構造に関連する炊飯器における保湿機構の発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来の炊飯器は、図5に示すように内釜Aの上面を密閉する蓋Bに器外に通じる蒸気通路Cを形成し、この蒸気通路Cを常時開放しておくことによって炊飯時に発生する蒸気を器外に放出させるようにしている。また、図4に示すように蓋Bの蒸気通路Cの内部にボールによって蒸気通路を開閉するボール弁Dを配置し、内釜の内部が一定の圧力以上になったときに通気するものや、特開平9−154717号に開示されるように蒸気通路に配置した弁を外力によって強制的に開閉するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来例では、蒸気通路Cが常時開放されているため、保温中に水分が失われてご飯が乾燥してしまう欠点があった。また、蒸気通路Cにボール弁Dを配置した図4に示す従来例では、内釜の内部が高圧になったときにのみボール弁が開放される。そのため、炊飯時の内釜内部の温度は必ずしも炊飯に適した温度とはならず、しかも炊飯時の状況によって炊飯温度にばらつきを生じるといった欠点があった。また、蒸気通路に配置した弁を何らかの機構によって強制的に開閉させる方法では、開閉機構が複雑になるという欠点があった。
【0004】
上記、従来技術の欠点に鑑み、炊飯時や保温時に内釜の内部が必要以上に高温、高圧になることがなく、適切な温度で炊飯を行うことができるとともに、保温時においても蒸気通路から水分が蒸発してご飯が乾燥してしまうようなことがないとともに、必要以上に高温とならない炊飯器を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では内釜3を収容する炊飯器本体1の上面を開閉自在の蓋4で被蓋し、蓋4に器外へ連通する蒸気通路7を形成する炊飯器において、蒸気通路7の一部に移動可能な球形のボール8によって通気孔9を閉塞する弁を配置ことにより、内釜3の内部圧力が上昇した場合に蒸気を排出するようにする。このとき、弁を構成するボール8を、バイメタル 10 の変形に連動させて強制的に移動させる。すなわち、内釜3内が一定温度以上になったときに通気孔を開放するとともに、内釜3の内部圧力が上昇した場合に通気させるようにする。
【0006】
蒸気通路7を開閉するボール8を強制的に移動させるバイメタル8として、円板状の二種類の金属の外周を接合して温度変化によって椀型に変形するものや、短冊状のバイメタルを使用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の炊飯器における保湿機構の実施の形態を添付の図に基づいて説明する。
図1は、一部を切欠して示す炊飯器全体の側面図である。炊飯器本体1の内部には電磁コイルなどの加熱手段2によって加熱される内釜3が収容され、炊飯器本体1の上面は背部を支点として開閉する蓋4によって被蓋される。
【0008】
蓋4の底面には加熱手段を備えた放熱板5及びパッキン6が装着されており、
内釜3の上面を気密的に覆うとともに、放熱板5によって結露の発生を防止している。蓋4には器外に連通する蒸気通路7を形成するとともに、蒸気通路7の一部にボール8によって蒸気通路7を開閉するとともに、バイメタル 10 によっても蒸気通路を開放する弁を設ける。この弁の機構は、例えば蒸気通路を構成する筒体 7a の一端に帽状に形成した弁本体 11 を螺着することによって実施することができる。
【0009】
図2に、本発明の実施形態である保湿機構の具体的な構造を示している。すなわち、図2に示す実施形態の保湿機構は、ボール8と椀型に変形するバイメタル10を組合せたものである。弁本体 11 は、中心部に蒸気通路7に連通する第一通気孔12を穿設している。そして、弁本体11の上にバイメタル10を配置し、バイメタル10の上にボール8を配置する。バイメタル10の中心部には貫通孔13を穿設するとともに、環状溝14を隔てた外周壁15に蒸気通路7に連通する第二通気孔16 , 16を穿設している。
【0010】
上記構成の弁において、図2の(a) に示すように内釜内の温度が低温であってバイメタル10が平面状態である場合は、バイメタル10の中心部に貫通孔13が穿設されているためボール8によって第一通気孔12を塞いでいる。この状態で、内釜内の圧力が上昇すると、内釜内が低温であっても内圧によってボール8が押し上げられ、点線の矢印で示すように第一通気孔12及びバイメタル10の貫通孔13を通って蒸気が蒸気通路7に排出される。
【0011】
続いて、内釜内の温度が一定温度以上に上昇すると、図2の(b) に示すようにバイメタル10が椀型に変形し、ボール8を持ち上げる。ボール8が持ち上げられると、第一通気孔12の上方が開放され、内釜内の蒸気は矢印で示すように第一通気孔12から環状溝14及び外周壁15の第二通気孔16を通って蒸気通路7に排出される。図2に示す実施形態では、ボール8をバイメタル10の中心位置に維持させるため、二点鎖線で示すボール8のガイド手段17を設け
ておくとよい。
【0012】
図3は、ボール8と短冊状のバイメタル22を組み合わせた弁の実施形態を示すものである。この実施形態は、通気孔19の先方を傾斜面20、基方を平面21とした弁本体18と、弁本体18の上に載置し通気孔19を塞ぐボール8とで構成している。短冊状のバイメタル22は、一端を弁本体18の平面21の一部に固定し、先端をボール8の下底部に当接させている。
【0013】
上記構成の弁において、図3の(a) に示すように内釜内の温度が低温でバイメタル22が平面状態である場合は、ボール8が通気孔19を塞いでいる。この状態で、内釜内の圧力が上昇すると、内釜内が低温であっても内圧によってボール8が押し上げられ、点線の矢印で示すように通気孔19を通って蒸気が蒸気通路7に排出される。内釜内の温度が一定温度以上に上昇すると、バイメタル22が図9の(b) に示すように反り返る。バイメタル22が反り返ると、バイメタルの先端がボールの下底部に当接しているためボール8を傾斜面20方向に押し上げ、閉塞されていた通気孔19を開放する。これにより、内釜内の蒸気は矢印で示すように通気孔19から蒸気通路7に排出される。
【0014】
以上述べたように、本発明は炊飯器の内釜と器外を連通する蒸気通路7の一部にボール8によって開閉すると同時に、バイメタル10 や 22によってボールを強制的に移動させるため、蒸気通路7は内釜の内部温度と圧力の両方の条件によって自動的に開閉される。したがって、例えば炊飯中に開放され蒸気を排出している蒸気通路が保温中は閉じられて、ご飯が乾燥してしまうようなことを防止できることになる。逆に、内釜の内部が低温であっても高圧の場合は、蒸気を安全に蒸気通路7に排出する。バイメタルの作動温度は、本発明者の実験によれば摂氏70〜100度とすることによって、炊飯中の蒸気排出機能と保温中の保湿機能の両方の条件を満足することができる。すなわち、炊飯中は多量の水分が沸騰して蒸気が発生するが、通常この蒸気は湿り蒸気であって摂氏100度未満であり、摂氏70〜100度で蒸気を排出させることによって最適の条件で炊飯することができる。一方、保温は摂氏70度程度で行うのが好ましく、蒸気通路が開放されることによるご飯の乾燥と高温によるご飯の変質を防ぐことが可能となる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の炊飯器における保湿機構によれば、内釜の内部と器外に連通する蒸気通路の一部にバイメタルによって開閉する弁を配置するため、安定した温度で炊飯することができるとともに、保温中のご飯が乾燥することを防止することができる。また、保温中においても一定の温度以上になったときに蒸気通路を自動的に開放するため、保温中のご飯が高温変質することを防止し、かつ一定の温度以下では蒸気通路を閉塞するため、保温に適した温度範囲で保温することができる。この際、ボールを利用した弁の特長とバイメタルを利用した弁の特長の両方の特長を備えた保湿機構、蒸気通路の構造を実現することができる。すなわち、炊飯時において水分が沸騰して内部圧力が上昇すると、内部温度に関係なく発生する蒸気を器外に排出させる。保温状態では、常時蒸気通路を閉塞することによってご飯の乾燥を防止し、高温になると蒸気通路を開放することによって内釜内の温度を下げ、ご飯の変質を防止する。という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の加熱調理器における保湿機構を備えた、一部を切欠して示す炊飯器全体の側面図、
【図2】 図2は、バイメタルによる弁の一例を示す縦断面図、
【図3】 図3は、バイメタルによる弁の別の一例を示す縦断面図、
【図4】 図4は、ボールを使用した弁の従来の炊飯器の一例であって一部を切欠して示す炊飯器全体の側面図、
【図5】 図5は、弁を使用しない従来の蒸気通路構造の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…炊飯器本体、 2…加熱手段、 3…内釜、 4…蓋、 5…放熱板、 6…パッキン、 7…蒸気通路、7a…筒体、 8…ボール、 9…通気孔、 10 …バイメタル、 11 …弁本体、 12 …第一通気孔、 13 …貫通孔、 14 …環状溝、 15 …外周壁、 16 …第二通気孔、 17 …ガイド手段、 18 …弁本体、 19 …通気孔、 20 …傾斜面、 21 …平面、 22 …バイメタル。
Claims (1)
- 内釜を収容する炊飯器本体の上面を開閉自在の蓋で覆うことによって内釜の上面を気密的に被蓋するとともに、前記蓋に内釜内部から器外に通じる蒸気通路を形成する炊飯器において、蒸気通路の一部に移動可能な球形のボールによって通気孔を閉塞し、内釜の内部圧力が上昇した場合にボールの移動により通気孔を開放する弁を配置するとともに、内釜内が一定温度以上になったときは、前記弁のボールをバイメタルの変形に連動させて強制的に移動させることによ って通気孔を開放することを特徴とする炊飯器における保湿機構。
Priority Applications (1)
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JP2001007326A JP3821649B2 (ja) | 2001-01-16 | 2001-01-16 | 炊飯器における保湿機構 |
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