JPS597855Y2 - 保温式ガス炊飯器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 炊飯完了後電熱装置により保温する形式のガス炊飯器で
は、炊飯中に於いても、炊飯釜を中蓋により閉塞し、さ
らに、その上方に、保温層及び電熱装置を有する蓋体を
被蓋させる構造を採る。

ところが、炊飯中に発生する水蒸気を器具外部へ導くと
共に、同時に生成するおねば等は、理想的には炊飯釜に
帰還させ、器具外部への流出を防止することが望ましい
。

ガス炊飯では炊飯用熱量が大きく設定されているため、
前記水蒸気の発生量及びおねばの生戒量は、電気式炊飯
器にくらべ多くなり、かかる課題を解決することが一段
と重要である。

本考案は、かかる課題を解決すべく工夫したものであり
、以下にその構或、効果を図示実施例に従って詳述する
。

図示実施例の保温式ガス炊飯器は、保温層１内に上部保
温用の電熱装置２を内蔵させた蓋体３が、本体ケース４
上端の一部とヒンジ構造（図示せず）で連結されて片開
可能に構或したものであり、本体ケース４内には、炊飯
釜５を挿抜可能に内挿した内胴６を設け、該内胴外周に
電熱装置７を内蔵させた保温層８を巻回させ、さらにそ
の外周の中胴９と本体ケース４間に上端縁に開口する環
状の排気通路１０を形或している。

前記保温層は、内胴６と中胴９間に断熱材料を充填して
構或するが、中胴９側壁は本体ケース４に固定され、他
方その底部１１は、複数個の支持片１２により本体ケー
ス４の下端に連設する下部ケース１３と連結されており
、これら支持片の中程には屈曲部１４を形威している。

内胴６下端には炊飯釜を支持する承部１５が突設され、
炊飯釜５の底部が中胴９の底部１１中央から突出する炊
飯バーナ１６に対向露出し、熱応動装置１７等からなる
炊飯諸装置に対応している。

又、炊飯釜５の上端縁には段部１８が設けられて、該段
部に中蓋１９が載置され、その中央部に突設したつまみ
軸２０の頭部２１が蓋体３に形或した筒部２２下端の弾
性リング２３内に嵌入し、さらに、前記頭部上端は、筒
部２２内に昇降可能に収容されかっぱね２４により付勢
された当て板２５に圧接されて、中蓋１９は蓋体３に連
結保持されている。

この中蓋１９は中央に向って段階的にくぼんだ断面形状
を有し、中央のつまみ軸２０近傍には複数個の透孔２６
，２６が配設され、これら透孔は、つまみ軸２０に昇
降可能に遊嵌する円板状のウェイト２７により閉塞され
ており、さらに、該ウェイトは、比重１に近い値を持つ
シリコン樹脂等により或形されたものである。

さらに、蓋体３には、その下面から上面に向って貫通す
る二つの筒部２８ ．２９が対称位置に設けられ、その
上底部３０ ．３１は蓋体３上面から突出して位置し、
これら上底部には複数個の小孔３２ ．３２が穿設され
ている。

上記構造の保温式ガス炊飯器では、炊飯中に、炊飯釜５
内が沸騰し始めるとその内圧が上昇してウェイト２７を
持ち上げ、水蒸気は中蓋１９の透孔２６，２６から上方
の空室３３に達し、さらに、蓋体３に設けた筒部２８
．２９の小孔３２ ．３２から吐出する。

さらに、炊飯が進行すると、でん粉溶液等から或るおね
ばが生威され、前記水蒸気と共に透孔２６，２６から空
室３３内に吐出するが、これらは、中蓋１９上面に貯留
され、この場合にも水蒸気のみが筒部３０．３１の小孔
３２，３２から吐出される。

この時、ウェイト２７はシリコン樹脂等の比重１に近い
材質で構或されているため、該ウェイトは透孔２６，２
６から吐出されるおねばに浮いた状態にあるため、炊飯
中の水蒸気、おねば等の吐出を妨げないと同時に、炊飯
完了後は、中蓋１９上面に貯留しているおねばのほとん
どを炊飯釜５内へ帰還させ、その後は透孔２６，２６を
確実に閉塞する。

従って、炊飯後の保温に於いて、余分な水蒸気の逃散、
すなわち米飯の乾燥を未然に防止することができる。

又、図示実施例の場合、二つの筒部２８．２９から水蒸
気を逃散させるようにしたから、発生水蒸気の多いガス
式炊飯器の場合に於いても蒸気抜き不足による器具内部
へのふきこぼれ等の悪影響も防止し得る。

さらに、内胴６、中胴９は耐熱性向上の為鋼板のホーロ
ー仕上げが常用されるが、これらを固定するための支持
片１２．１２の中程には屈曲部１４が形或してあるから
、炊飯バーナ１６の加熱により外装ケース４と内胴６あ
るいは中胴９間に熱膨張差が生じても、前記屈曲部がこ
れらを吸収して、歪の発生に基因するホーロー皮膜の損
傷等も未然に防止される。

同様に組立途上に於ける本体ケース４と下部ケース１３
との固定に際し寸法のバラツキをも吸収する効果がある
。

以上詳記したように、本考案の蒸気抜き装置は、炊飯釜
の上部及び側部を積極的に加熱保温する形式の保温式ガ
ス炊飯器に於いて、炊飯釜５を閉塞する中蓋１９を中央
に向ってくぼんだ断面形状とすると共に、蓋体３と着脱
可能に連結し、該中蓋中央のつまみ軸２０近傍に複数の
透孔２６，２６を穿設して、これら透孔をつまみ軸２０
に昇降可能に遊嵌させた比重１近傍の合或樹脂製ウェイ
ト２７により閉塞可能と威し、蓋体３に一対の蒸気抜き
用筒部２８ ．２９を設け、これら筒部内を中蓋１９上
方の空室３３に連通させたことを特徴とするものである
から、保温式ガス炊飯器に於ける炊飯中の蒸気抜きが円
滑に行なわれ、おねば等の炊飯釜５外への流出も未然に
防止される。

また、保温中に於ける余分な水蒸気の逃散による米飯の
乾燥も防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の断面図であり、図中、３・・・
・・・蓋体、５・・・・・・炊飯釜、１９・・・・・・
中蓋、２６・・・・・・透孔、２７・・・・・・ウエイ
｝、２８．２９・・・・・・筒部、３３・・・・・・空
室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炊飯釜の側部及び上部を積極的に加熱保温する形式の保
   温式ガス炊飯器に於いて、炊飯釜５を閉塞する中蓋１９
   を中央に向ってくぼんだ断面形状とすると共に、蓋体３
   と着脱可能に連結し、該中蓋の中央のつまみ軸２０近傍
   に複数の透孔２６ ，２６を配設して、これら透孔をつ
   まみ軸に昇降可能に遊嵌させた比重１近傍の合戊樹脂製
   ウェイト２７により閉塞し、蓋体３に一対の蒸気抜き用
   筒部２８，２９を設けてこれら筒部内を中蓋１９上方の
   空室３３に連通させたことを特徴とする保温式ガス炊飯
   器。