JP3818277B2 - 化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法 - Google Patents

化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法に関する。また本発明は特に微小な空間での化学反応を利用した化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法に関する。さらに本発明は核酸やタンパク質等の生体関連分子を対象とする化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、微小な空間を構成し、化学反応を行わせる技術が発展しつつある。微小な空間を構成する方法としては、半導体の製造工程で頻繁に使用されるフォトリソグラフィー技術を用いる方法がある。フォトリソグラフィーを用いてシリコン基板などに溝を構成し、その上に別の基板を貼り付けることで微小な流路を形成して、流路内の流体を駆動するマイクロ流体デバイスを構成できる。これらの微小空間を利用した化学反応による物質生産(例えば非特許文献1)や化学分析(例えば非特許文献2)が提案されている。
【0003】
微粒子に固定された酵素を利用した化学反応では、さまざまな酵素反応に対して研究されている。酵素を固定化した微粒子につき、溶液中に懸諾して化学反応を起こさせる方法や、微粒子より遥かに大きな径を有するカラム内に充填して使用する方法がある。また微粒子を用いて特定分子を精製する方法として、微粒子上に例えばプロテインAを固定してカラムに充填し、抗体の精製カラムとして使用する方法なども、微粒子と液界面での化学反応を利用する方法の一つとして知られている。
【0004】
一方、生体関連分子を計測する方法としては、マイクロウエルプレートの各ウエルにプローブ分子を固定して、ウエル毎に試料を分注し、そのプローブ分子に捕捉された生体関連分子を計測する方法がある。たとえば、プローブ分子として抗体を使用し、試料中の生体関連分子の量を計測する方法として、エライザ法がある。この場合、試料中の計測対象となる生体関連分子に親和性をもつ抗体分子をプレートに固定し、抗体分子で生体関連分子を補足した上で、生体関連分子に親和性をもつ酵素標識二次抗体を用い、酵素を利用した化学発光による高感度な計測を行う。
【0005】
生体関連分子を計測するもう一つの方法として、複数のプローブ分子を固相の違う領域に固定し、そのプローブ分子に捕捉された生体関連分子を計測する方法が発展しつつある。例えば、ガラス等の平面基板に複数のプローブDNAを固定し、核酸分子を計測するDNAチップが挙げられる。チップ上に蛍光ラベルされた核酸分子を含む溶液を載せ、ハイブリダイゼーション反応を行わせた後に、チップ上の蛍光を検出する。これにより、溶液中の計測対象核酸分子の量を計測する。このDNAチップの作製によく使用される方法としては、スライドガラスにDNAプローブをスポットする方法(例えば非特許文献3)や、フォトリソグラフィーと光化学反応によるDNAの逐次合成反応を利用する方法(例えば非特許文献4)がある。同様にタンパク質の同時多数計測を同時に行うプロテインチップも提案されている(例えば非特許文献5 )。また平面ではなく、流路を形成させたデバイスとしては、キャピラリーの内部にDNAプローブを固定したDNAキャピラリー(例えば特許文献1)や、プローブを固定した微粒子をキャピラリーの内部に並べたプローブアレー(例えば特許文献2)などが提案されている。
【非特許文献1】
Analytical Chemistry, 74, 3112-3117(2002)
【非特許文献2】
Analytical Chemistry, 73, 2112-2116(2001)
【非特許文献3】
Science, 270, 467-470 (1995)
【非特許文献4】
Science, 251, 767-773 (1991)
【非特許文献5】
Analytical Biochemistry, 278, 123-131(2000))
【特許文献1】
特開平11-75812号公報
【特許文献2】
特開平11−243997号公報
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、固相上に固定された分子と溶液中の分子との化学反応を行なわせる化学反応装置や、固相上に固定された分子が溶液中の分子を化学反応で捕捉し、その後捕捉された分子を計測する化学分析装置において、多量試料を短時間に処理することは難しい。
【0006】
具体的には、従来の技術に述べた、微粒子をカラムに充填する方法、マイクロウエルプレートを用いる方法、及びDNAチップ等では、微小な空間で反応を行ないつつ、試料を流通させることが難しい。その結果、化学反応効率を高めて処理を短時間化することは難しい。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、固相上に固定された分子と溶液中の分子との化学反応、固相上に固定された分子が溶液中の分子を化学反応で捕捉し、その後捕捉された分子を計測する化学分析において、反応効率を高め、反応時間を短縮化することである。また、スループットを高めて、低濃度の試料に対する反応効率をも高めることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
微小な空間では、化学反応に関与する分子が分子拡散によって移動できる空間の範囲が限られ、反応しうる分子同士の接触確立が高まるため、効率のよい均一な化学反応が期待できる。また空間が小さいため、使用する化学物質や廃棄物の量と、試料のロスとを減らすことができる。
【0009】
そこで、流路内の微小空間を反応空間とし、反応に関与する特定分子を流路内に固定した微小流体デバイスを使用して反応効率を高めることが考えられる。この際に流路が狭いと、溶液が分子の固定された特定の領域を通過する時間が短くなり、溶液内の反応分子の拡散が不十分となり、十分な反応効率を得ることが難しいと考えられる。一方、十分な拡散時間を確保して反応効率を高めるために流速を下げると、今度は試料の処理量が下がるおそれがある。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、流路を化学反応を生じさせる空間とし、その内壁に特定分子を固定し、流路内部に構造物もしくは流れに対する障害物を設置した、化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法提供する。この構造物もしくは障害物によって、通常層流であるマイクロ流体デバイス中の試料溶液の流れに乱れが生じ、溶液中にある分子の実質的な拡散定数を大幅に増加させることをできるため、反応効率の大幅な増加が、試料の処理量を減ずることなく、達成できる。同時に反応および分析時間を短縮し、低い濃度の試料に対して対応できる。
【0011】
本発明を利用した化学反応デバイスは、溶液を納める流路と、流路の内部に納める構造物とを有し、流路の内壁には、溶液に含まれる任意の物質と化学反応する特定分子が固定されることを特徴とする。ここで、構造物の径は、流路の径の30%以上90%以下であるあってもよく、また、流路の内部で試料の流れる空間の体積をV1とし、流路の内部の体積をV2として、V1/V2が0.4から0.95の範囲であってもよい。また、構造物は、微粒子、もしくは帯状部材であってもよく、帯状部材とはワイヤー状のものや、棒状のものなどであってもよい。化学反応デバイスの流路の内部では、溶液の流れの少なくとも一部が乱流となってもよい。また、流路とは、第1の基板に設けた溝と、溝を覆って設置される第2の基板とから構成されてもよく、またキャピラリーの内部であってもよい。
【0012】
さらに、本発明を利用した化学反応システムは、溶液と構造物を納める反応デバイスを設置する恒温槽と、反応デバイスへ任意の溶液を導入する溶液導入手段とを有し、反応デバイスの内壁に固定された特定分子と、溶液導入手段で導入される溶液に含まれる任意の物質とを化学反応させる。該化学反応システムは、反応デバイスの内部で生じる反応を検出する反応検出手段をさらに有しても良い。
【0013】
さらに、本発明を利用した化学反応方法では、内壁に特定分子を固定され、内部に構造物を納める反応デバイスを用意する工程と、反応デバイスに溶液を導入する工程と、特定分子と、溶液に含まれる任意の分子とを化学反応させる工程とを有し、化学反応させる工程では、溶液は構造物に対して相対的に動くことを特徴とする。該化学反応方法は、化学反応させる工程の所要時間は、10分程度以上としてもよい。この所要時間は、化学反応の所望の条件により、5分程度以上から15分程度以上の間で任意の時間とできる。標準的には、10分程度以上で一定以上の化学反応効率が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を、図を参照にして詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施例の化学反応デバイスと化学反応装置の構造を模式的に示す図である。図1(A)は、本発明における化学反応デバイスの反応容器の一例の一部分を拡大した例である。この反応容器はキャピラリー101の内壁に酵素102を固定し、キャピラリー101の内部に流れの障害物となる構造物として、ガラスビーズ103を詰めた流路である。このキャピラリー101の内部に酵素反応の基質となる分子を含んだ反応溶液を流通させることで、酵素反応を起こすことができる。様々な酵素反応に対してこの反応容器を用いることができるが、ここでは一例としてタンパク質の分解を目的としたトリプシン固定化反応容器について示す。この反応容器を用いて分解されたタンパク質分解産物は、例えばタンパク質のフィンガープリントとして使用でき、また質量分析計による分子量測定を行うことで、未知のタンパク質を同定するために使用することもできる。トリプシンが内壁に固定されたキャピラリー101は、例えば次のような手順で作製できる。ここでは内径150ミクロンの溶融石英キャピラリーを使用した。まず、キャピラリーの内壁を洗浄しヒドロオキシ基を導入するために、純水で洗浄した後、80℃の1N水酸化ナトリウム水溶液を10分間流通させ、再度pHが中性に戻るまで、純水で洗浄する。次にキャピラリーの内壁にアミノ基を導入するため、3−アミノプロピルトリメトキシシランの1%水溶液をキャピラリーの内部に添加し、室温で10分間反応させた後、純水で洗浄し、その後120℃のオーブン中で60分間放置する。次にカルボキシル基を導入するため、500mMの無水コハク酸(1−メチル−2−ピロリドン溶液)をキャピラリーの内部に添加し、50℃で60分間反応させた後、純水でよく洗浄する。次に導入されたカルボキシル基を活性化するため、20mMのN−ヒドロキシスクシイミドと100mMのN−エチル−N'−3−メチルアミノプロピルカルボジイミド(0.1Mホウ酸バッファー(pH6.2)溶液)をキャピラリーの内部に添加し、室温で60分間放置した後、0.1Mホウ酸バッファー(pH6.2)と純水で洗浄する。最後にトリプシンを固定するため50mg/mLトリプシン(0.1Mホウ酸バッファー(pH6.2)溶液)をキャピラリー内部に添加し、4℃の冷蔵庫で一昼夜放置し、その後10mMトリス塩酸バッファー(pH8.0)で洗浄する。実際に使用するまでは、10mMトリス塩酸バッファー(pH8.0)をキャピラリー内部に添加し4℃で保存する。実際に使用する際には、直前に適当な長さ、例えば20cmのキャピラリーを切り出して、障害物を内部に納めて使用する。ここでは障害物としてガラスビーズ103を使用した。本実施例では126ミクロンメッシュの篩に掛けて通ったもののうち、105ミクロンメッシュの篩に掛けて篩上に残ったガラスビーズを超音波洗浄したものを使用した。ガラスビーズ103の大きさは均一でも不均一でもよい。また、障害物として利用するビーズの素材は、樹脂などガラス以外の素材であってもよい。また、形も真円、楕円、多角体等のいずれでもよい。ビーズについては、以下、径というときには、真円の時は直径、楕円の時は長径、多角形の時は表面上の1点と当該多角形の中心点に対して対称的に位置する点を結んだ線分の長さのうち最長のものをいう。
【0016】
さらに他の障害物として、例えば100ミクロン程度の直径を持つステンレスワイヤーを切断して代用することもできる。図1(B)にステンレスワイヤーを障害物として使用した反応容器の例を示す。この反応容器はキャピラリー104の内壁に酵素105を固定し、キャピラリー104の内部に100ミクロンのステンレス製の106を納めた流路である。このワイヤーや同様の帯状部材、円筒部材等である障害物を用いた場合、障害物はキャピラリーの内部で溶液の流れによって動くことが可能なように設置されても、または機械的に動くような構成により設置されても良い。
【0017】
径が数ミクロン程度で、キャピラリーの径に比べてはるかに小さい微粒子を構造物として密に充填する、微粒子充填カラム等の場合には、基質を含んだ溶液が流れる隙間が非常に小さくなり、圧力損失が非常に大きくなる。その場合には、溶液の流れが層流となって物質の実質的な拡散定数が上がらず、内壁に固定された酵素102にまで基質が到達しにくくなる。そして、結果として反応効率が下がる。例えば内径150ミクロンのキャピラリーを反応容器として使用した場合には、障害物として納めるビーズの径は、キャピラリーと比較して小さすぎず、かつキャピラリーに収まりつつも化学反応を促進させる溶液の流れを形成しうる範囲として、50ミクロンから130ミクロン程度が最適である。すなわち、ビーズの径は、キャピラリーの径の30%程度以上、90%程度以下とする。この場合には、反応溶液の流れを層流ではなく、乱流への遷移領域もしくは乱流とすることができる。流れが層流の場合には、流れの中心部にある基質は壁面近傍への移動に十分な時間を必要とするが、以上のように流れを乱流、もしくは部分的な乱流を生じる乱流への遷移領域とすることにより、全ての分子が壁面に衝突しやすくなり、化学反応効率を上げることができる。なお、この場合にキャピラリーの内部において、複数のビーズがその各々の中心点が実質的に一の直線上にあるように配置されてもよく、また、図1(A)に示されるように各々の中心点が一の直線上にはない状態で配置されてもよい。
【0018】
キャピラリーすなわち流路の内部の体積に対する、構造物以外の空間の体積の割合であり、キャピラリー内部で試料の流れる空間の体積をV1とし構造物(もしくは障害物)が存在しない場合の空間体積をV2とした場合にV1/V2で示される、空隙率という観点から考えると、微粒子充填カラムの場合には、自由空間での最密充填である六方最密充填の場合の空隙率0.26に近い空隙率を持つ。上記した通り、微粒子充填カラムでは、溶液の流れが層流となって物質の実質的な拡散定数が上がらず、内壁に固定された酵素102にまで基質が到達しにくくなる。そして、結果として反応効率が下がる。そこで、微粒子充填カラムよりも大きい空隙率とし、かつ化学反応を促進させる溶液の流れを形成しうる空隙率の範囲として、障害物としてビーズを用いる際の空隙率は0.5程度から0.7程度の範囲が適当である。図1(B)に示すように、障害物が真円や楕円などの球形ではない帯状の連続体場合には、任意の空隙率をとりやすくなり、0.4程度から0.95程度の範囲の空隙率をとれる。以上のような範囲の空隙率を確保しうる障害物を利用すると、反応溶液の流れを層流ではなく、乱流、もしくは部分的な乱流を生じる乱流への遷移領域とすることができる。これにより、ビーズの径を規定する場合と同様に化学反応効率を上げることができる。
【0019】
図1(C)は、本発明の第1の実施例の化学反応デバイスを使用した化学反応装置全体の構造を模式的に示す図である。反応容器110は、図1(A)に記述した、キャピラリー101の内壁に酵素102を固定し、ガラスビーズ103を詰めたものである。反応容器110の両端には、反応容器110の内部に詰めたガラスビーズ103が送液中に外に出ていくことを妨げ、送液用のキャピラリー112、112'に接続するためのコネクター111、111'を設置する。一方の送液用キャピラリー112の端部に酵素反応の基質となる分子の入った反応溶液が入ったサンプルチューブ113をセットし、他方の送液用のキャピラリー112’の端にシリンジポンプ115上にセットされたシリンジ114を接続する。このシリンジポンプ115を動かすことでサンプルチューブ113に入った反応溶液が反応容器110の中に引き込まれ、引き続いてシリンジポンプ115の動きによって、反応溶液が反応容器110の中を一方的に、もしくは往復して動く。これにより、反応容器110の内壁に固定された酵素と反応溶液内の基質物質との反応を促進することができる。化学反応時の温度を一定に保つためには、これらの装置一式を恒温槽116の内部に設置して使用すればよい。シリンジ114およびシリンジポンプ115が、温度に対する負荷に弱い場合には、シリンジ114およびシリンジポンプ115を恒温槽116の外側に設置してもよい。図1(A)の説明で述べたトリプシン固定化ガラスビーズを用いたタンパク質の分解反応の場合、サンプルの容量が1μL〜300μL程度の反応溶液が無理なく操作できる。例えば、毎分1〜100μL程度の体積流量となるようにシリンジポンプ115を動かせば、反応容器110の内部での反応溶液の挙動が層流ではなく、乱流への遷移領域となり、基質分子の実質的な拡散定数を大きくすることができる。
【0020】
本装置の使用例を以下に述べる。タンパク質の一つであるチトクロムCをこの化学反応装置でトリプシンにより分解した。10μLの0.2mg/mLのチトクロムC(10mMトリス塩酸緩衝溶液(pH8.0))を反応溶液とし、流速を毎分10μLとして反応容器の中を往復させ、反応温度を37℃として、トリプシンによる分解反応を行った。反応時間は0分間(反応させず)、15分間、30分間、60分間とした。反応後の反応溶液を5μL採り、2μLのローディングバッファー(313mMTris-HCl、10%SDS、10%メルカブトエタノール、30%グリセロール、0.01%プロモフェノルブルー、pH6.8)を添加し、95℃で約2分間加熱して、そのうち3μLを電気泳動の試料とした。電気泳動にはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添加した15%ポリアクリルアミドゲルを使用し、電気泳動用の緩衝液(25mM トリス塩酸、192mMグリシン、0.1%SDS、pH8.5)を用いた。電気泳動電流を20mAに設定し、2時間の電気泳動を行った後、クマジーブリリアントブルーで1時間染色し、10%酢酸−40%メタノール溶液で2時間脱色し、電気泳動結果を得た。また、比較のために、本発明による反応装置を使用せずに、50μLの2mg/mLチトクロムC(10mMトリス塩酸溶液(pH8.5))に、濃度1mg/mLのトリプシン溶液を1μLと純水39μLを添加し、反応チューブ内に静置して37℃で分解反応を行った。反応時間は0時間(反応させず)、1時間、4時間、16時間、20時間とした。これらの反応産物も化学反応装置を用いた場合と同様の方法で電気泳動し、電気泳動結果を得た。図2に上記のチトクロムCのトリプシンによる分解反応産物を電気泳動した結果を示す。図2(A)は図1に示す化学反応装置を使用した場合の電気泳動結果を、図2(B)は反応チューブ内に静置した場合の電気泳動結果を、それぞれ示す。図1で示した化学反応装置を使用した場合には、図2(A)に示す通り、反応時間0分間(反応なし)のサンプルの場合に濃く観察されるチトクロムC由来のバンドが、反応時間15分間、30分間、60分間のサンプルの場合には観測することができず、チトクロムCがトリプシンの分解反応により分解されていることがわかる。分解された産物のバンドは観測されていないが、これは分解の結果生じる断片の種類が多くかつ種類ごとの量が少ないこととその断片の長さが短いことが原因であると考えられる。これに対して、反応チューブ内に静置して反応させた場合には、図2(B)に示す通り、反応時間が1時間(60分間)の場合にも、反応時間が0時間(反応なし)の場合とほとんど変わらない。反応時間が長くなるにつれてバンドの濃さは減少し、トリプシンによる分解反応は進んではいるが、反応時間が20時間の場合にも完全にはバンドが消えず、分解反応を受けないチトクロムCが残存していると考えられる。これらの結果から、本発明による反応容器によりトリプシンの分解反応が促進され、15分間でチトクロムCが完全に分解されていることが分かる。一般には、トリプシンによるタンパク質の分解反応を静置したままで完全に行う際には、溶液中の反応で一昼夜程度かかるのが普通である。これに対し、本発明の方法によれば、10〜20分間程度で反応を行うことができるため、分析時間が大きく短縮される。なお、この実施例では酵素反応デバイスとして、キャピラリー内部に固定するプローブとして酵素を使用し、酵素反応を対象とした化学分析装置の例を示したが、同様に核酸プローブを利用した反応等も行うことができる。固定する分子としては核酸と酵素の他にも、他の種類の生体関連分子等が使用可能であり、また計測対象としても核酸、タンパク質、さらに他に生体関連分子等が同様に可能である。化学反応として酵素反応を行わせた場合には、反応後に酵素反応を終えた溶液のキャピラリーからの回収等を行う。また、化学反応として、プローブに対して特異的な物質の結合を行わせた場合には、反応後にプローブに結合した特異的物質の回収、もしくは検出などを行う。
【0021】
障害物となるガラスビーズ等に化学反応に関与する分子を固定する方法に比べると、反応溶液の内壁に分子を固定する方法をとる本発明の方が、ガラスビーズを反応容器に入れる際にビーズの表面にダメージを与えるような操作を許容でき、ビーズの取扱いが比較的容易になる。またこのため、反応装置が安価に再現性よく作製できる。また、ガラスビーズのような表面が曲率を持つ障害物の表面では、反応溶液が流れる際に流れの剥離が起こるため、曲率を持たない流路(ここではキャピラリー)の内壁表面に比べて大きな力を受ける。そのため、固定された化学反応に関与する分子が比較的剥がれやすい。これは、特に物理吸着、すなわち分子間力による吸着を利用して分子を固定した場合に常に問題となる。物理吸着を利用した分子の固定は簡便に行うことができるため、分子固定方法として有用であるが、固相と固定された分子の間に共有結合が存在しないため、流体などの物理的な負荷に弱く剥がれやすい。しかし、本発明による方法の場合は、反応処理中に分子が剥がれにくいようにに固定されているため、反応効率を高く保つことができる。
分子の固定を物理吸着で行い、固定された分子の剥がれ易さを検討した例をしめす。装置の構成としては、図1(B)に示したものと、キャピラリー内壁へ酵素が固定されていることを除き同様のものを使用した。図3は、分子の固定を物理吸着で行った、化学反応デバイスを模式的に示す図である。図3(A)は、酵素をキャピラリーの内壁に物理吸着で固定させた化学反応デバイスの流路の一部分を拡大した模式図である。キャピラリー201の内壁に酵素202を物理吸着で固定し、キャピラリー201の内部に流れの障害物としてガラスビーズ203を納めてある。図3(B)はキャピラリーの内壁ではなく、ガラスビーズに酵素を物理吸着で固定させた化学反応デバイスの流路の一部分を拡大した模式図である。ここでは例としてトリプシンを固定した化学反応デバイスを作製した。物理吸着によるトリプシンの固相表面への固定は、例えば次のような手順で行う。図3(A)のようにキャピラリー201の内壁に固定する場合には、まずキャピラリーを純水で洗浄した後、80℃の1N水酸化ナトリウム水溶液を10分間流通させ、再度pHが中性に戻るまで、純水で洗浄する。水酸化ナトリウムで処理することにより溶融石英キャピラリーの内面にヒドロオキシ基を導入され、表面がマイナス電荷を帯びる。次に1mg/mLのトリプシン(0.05Mトリス緩衝液(pH7.0))をキャピラリーに1時間室温で流通させ、その後0.05Mトリス緩衝液(pH7.0)でキャピラリーを洗浄する。トリプシンの等電点は計算上約8.5であるため、pH7.0の溶液中ではプラス電荷を帯び、その結果ガラス表面に物理吸着で固定されることになる。実際に使用するまでは、0.05Mトリス緩衝液(pH7.0)をキャピラリー内部に納めて4℃で保存することができる。実際に使用する直前に適当な長さのキャピラリーを切り出して、ガラスビーズを納めれば図3(A)に示す化学反応デバイスが作製できる。酵素を物理吸着で固定したガラスビーズを作製する際にも同様の反応条件で、ガラスビーズ表面への固定を行えばよい。作製したガラスビーズ205をキャピラリー205に詰めることにより、図3(B)で模式的に示す反応容器を作成できる。キャピラリーとガラスビーズ以外には第1の実施例に記載したのと同じものを使用し、この二つの反応容器を図1(B)で示す化学反応装置の一部としてセッティングし、タンパク質を含まないトリス緩衝溶液(pH7.0)を流通させて、残っているトリプシンの量を測定した。緩衝溶液の量は100μLとし、流速は毎分50μLとして反応容器を往復させた。往復させる時間を振って、緩衝溶液に中に剥がれてきたトリプシンの量を計測した。微量のタンパク質を標識なしで定量することは難しいため、この検討では放射性同位体の一つであるC13で標識したトリプシンを使用した。まず、トリプシンの固定の前後に固定用トリプシン溶液のトリプシン由来の放射線量を検出し、検出量の減少した量から固定されたトリプシンの量を算出しておく。その後、キャピラリーを流通した緩衝液の放射線量を計測し、はがれた結果、緩衝液に含まれるトリプシンの量を算出し、前もって算出したおいた固定トリプシン量との比較を行った。
【0022】
図4は、最初に各化学反応デバイスの中に固定されているトリプシンの量を1として規格化し、緩衝液の流通後に残っているトリプシンの量の経時変化を表したものである。白丸210で表現されているのが図3(A)に示すキャピラリー201の内壁に酵素202をつけ、ガラスビーズ203を詰めた化学反応デバイスに対するデータであり、白三角211で表現されているのが図3(B)に示す酵素を固定化したガラスビーズ205をキャピラリー204に詰めた化学反応デバイスに関するデータである。例えば反応時間を20分間とした場合には、それぞれ約80%と約50%のトリプシンが残っている。このことより、有効トリプシン量が多い、キャピラリー201の内面に酵素202を固定した化学反応デバイスの方がより高い反応効率が得られることがいえる。ここでは、特に物理吸着を利用して分子を固定した場合について示したが、共有結合により固定した場合についても、同様にキャピラリーの内面に酵素を固定した場合により高い反応効率を得ることが出来る。なお、この図2及び図4の結果を踏まえると、化学反応の所要時間としては、化学反応が十分に進行しかつ反応デバイスからの特定分子はがれ等に基づく反応効率低下の開始のおそれがあるタイミングを考慮し、化学反応の所望の条件に応じて5分程度以上から15分程度以上の間で任意の時間と考えられる。標準的には、10分程度以上で一定以上の化学反応効率が得られる。
【0023】
一般に、微粒子に酵素を固定し、化学反応基質分子の入った溶液に懸濁して、化学反応を行う際に、微粒子を完全に懸濁させることは難しい。すなわち、この場合には、溶液中に存在する基質分子に対して、微粒子をまんべんなく接触させて化学反応を起こさせることが難しい。また、上記の通り、酵素固定化微粒子充填カラムを使用する際には、反応容器内の充填率が高くかつ空隙率が低いために、反応溶液の流れる速度が遅くなり、また流れが層流となって実質的な拡散速度が遅くなるため、反応効率を上げることが難しい。また流速を上げたい際には、高圧のポンプの使用が必要となる。本発明によれば、特定物質を反応容器の内壁に固定して、特定物質との反応の対象となる分子に強制的に狭い空間を通過させ、かつ溶液の流れとして、層流ではない乱れを作る構成をとり、短い反応時間で効率の良い反応を行うことができる。さらに、上記の通り、反応容器の内壁に特定物質を固定しかつ反応容器の内部に構造物もしくは障害物を納める構成により、微粒子に分子を固定する系で問題となる、固定化された分子の剥がれを小さくできるという利点もある。
【0024】
図5は本発明の第2の実施例の化学分析デバイスの構造を模式的に示す図である。図5(A)はチップ形状を持つDNA計測デバイスの一例の全体図である。このデバイスは平らなスライドガラス302の上に、化学反応部兼計測部となる流路303を持つポリジメチルシロキサン(PDMS)基板301を貼り付けて構成されている。スライドガラス302の大きさは25mm×75mmであり、その厚みは約1mmである。後の蛍光測定のためスライドガラス302にはクラウンガラス製の無蛍光なものを使用した。PDMS基板301は約2mmの厚みを持ち、スライドガラス302の長辺から内側へ約2mmの部分を残し、スライドガラス302を覆っている。PDMS基板301で覆わなかったところは、後の蛍光計測時に使用するDNAチップスキャナーへの差込の際に、デバイスを保持するための掴み部分として使用される。流路303の断面は150ミクロン×150ミクロンであり、長さは4cmである。流路303に分析の対象となる試料溶液や洗浄液を入れるための溶液穴304と流路内に溶液を引き込み動かすための外部ポンプ等に接続する接続穴305が流路303の両端に構成されている。このデバイスの作製は、例えば非特許文献6に記載されているように、フォトリソグラフィーの技術を用いて作ったPDMS部分の型となる鋳型に対して、未反応のPDMSを流し込んで硬化させ、硬化したPDMS基板301を鋳型から外し、スライドガラス302と張り合わせることで行われる。図5(B)は、図5(A)に示した化学反応部兼計測部となる流路303の一部分を拡大した模式図である。流路303はPDMS基板301とスライドガラス302の間に構成されている。PDMS基板301には突起311が付いており、この突起311が流路303の上側から流路303の中に突き出している。この突起311には反応溶液の流れを乱して基質の実質的な拡散速度を向上させる効果がある。PDMS基板301は、あまりに細い構造物では作成が困難だが、流路303の溶液の流れを乱して反応速度を向上させるためには、構造物がある程度の大きさを有することが必要である。そこで、例えば、流路の幅や高さに対してその1/3以上程度の凹凸が適当であると考えられる。ここでは、突起311は75ミクロンの立方体の形状を取っている。突起311の間隔は200ミクロンとした。この実施例では、流路303のスライドガラス302側にはDNA計測のためのDNAプローブ310がスポットしてある。スポットの大きさに特に規定はないが、ここではスポットの径は50〜100ミクロン程度のスポットとした。DNAプローブ310のスポッティングは市販のスポッターを利用して行うことができる。このDNAプローブのスライドガラス302に対するスポッティングは、PDMS基板301を貼り付ける前に行っておいてもよい。DNAプローブ310同士の間隔は突起311の間隔と同じく200ミクロンとした。
【0025】
図6は図5で示したDNA計測デバイスを組み込んだ化学分析装置の構成を模式的に示す図である。分析の対象となる試料溶液や洗浄液を入れるための溶液穴304と流路303と接続穴305を持つDNA計測デバイス321は恒温槽322の中に設置される。接続穴305にコネクター323を介して接続用のキャピラリー329を接続する。接続用のキャピラリー324は三方弁327により3方に分岐されている。分岐したキャピラリー331の一端はシリンジポンプ326上に設置されたシリンジ325に接続され、分岐したキャピラリー330の一端は廃液溜め328に繋がっている。DNAの分析を行う際には、通常のDNAチップと同様、計測対象となる蛍光標識されたターゲットDNAをDNAプローブに化学反応の一種であるハイブリダイゼーション反応で捕捉し、蛍光測定を行う。この蛍光計測には、蛍光顕微鏡の使用などさまざまな方法が使用できる。例えば、DNAチップスキャナー様の装置を使用する場合を図6(B)に示す。レーザー351から出た光はダイクロイックミラー355で曲げられ、ダイクロイックミラー353を通過し、レンズ354にて集光されてDNA計測デバイスを照射する。レーザー光の照射による発する蛍光標識されたターゲットDNA由来の蛍光はレンズ354によって集光され、ダイクロイックミラー353によりその光路を曲げられ、光学フィルター356を通過して光電子倍増管352によって計測され、パーソナルコンピュータ357によって解析される。DNA計測デバイス中の各DNAプローブについて計測を行うためには、DNA計測デバイスを移動しレーザー光をスキャンさせたり、上記のスキャナー様装置の構成の一部分を可動的にしてこれを移動させたりすればよい。なお、同様のスキャナー様装置は、図1(a)、(b)、(c)に示した実施例の場合にも使用できる。すなわち、図1(a)、(b)、(c)に示した実施例の場合であって、化学反応としてプローブに対して特異的な物質の結合を行わせた場合に、反応後にキャピラリー内に納めたビーズやワイヤーなどの構造物をキャピラリーから除去し、図6(b)と同様な構成を用いて、プローブに直接/間接的にに結合した蛍光標識から発せられる蛍光を検出することもできる。
【0026】
このDNA計測デバイス321を用いた化学分析装置によるDNAの分析例を以下に示す。DNAプローブとしてp53の各エクソン(但しエクソン1と3は使用せず、合計10種。プローブ1〜10とする。)のアンチセンス側の塩基配列の一部を持つ18塩基長の合成DNAを用意した。ターゲットDNAとしては、DNAプローブと完全に相補であり、Cy3蛍光体で標識された18塩基長の合成DNA(合計10種。ターゲット1〜10とする。)を準備した。相補的なDNAプローブとターゲットDNAの融解温度は約70℃であった。配列を以下に示す。
DNAプローブ1の配列:5'−TGTCACCGTCGTGGAAAG−3'(配列番号1)
DNAプローブ2の配列:5'−ATCTGACTGCGGCTCCTC−3' (配列番号2)
DNAプローブ3の配列:5'−AAGAAGCCCAGACGGAAA−3' (配列番号3)
DNAプローブ4の配列:5'−GCCTCACAACCTCCGTCA−3' (配列番号4)
DNAプローブ5の配列:5'−TCATAGGGCACCACCACA−3' (配列番号5)
DNAプローブ6の配列:5'−ATGATGGTGAGGATGGGC−3' (配列番号6)
DNAプローブ7の配列:5'−CCCTTTCTTGCGGAGCTT−3'' (配列番号7)
DNAプローブ8の配列:5'−TTTCTTCTTTGGCTGGGG−3' (配列番号8)
DNAプローブ9の配列:5'−CCTGGGCATCCTTGAGTT−3' (配列番号9)
DNAプローブ10の配列:5'−ATGGCGGGAGGTAGACTG−3' (配列番号10)
DNAターゲット1の配列:5'−CTTTCCACGACGGTGACA−3' (配列番号11)
DNAターゲット2の配列:5'−GAGGAGCCGCAGTCAGAT−3' (配列番号12)
DNAターゲット3の配列:5'−TTTCCGTCTGGGCTTCTT−3' (配列番号13)
DNAターゲット4の配列:5'−TGACGGAGGTTGTGAGGC−3' (配列番号14)
DNAターゲット5の配列:5'−TGTGGTGGTGCCCTATGA−3' (配列番号15)
DNAターゲット6の配列:5'−GCCCATCCTCACCATCAT−3' (配列番号16)
DNAターゲット7の配列:5'−AATCTCCGCAAGAAAGGG−3' (配列番号17)
DNAターゲット8の配列:5'−CCCCAGCCAAAGAAGAAA−3' (配列番号18)
DNAターゲット9の配列:5'−AACTCAAGGATGCCCAGG−3' (配列番号19)
DNAターゲット10の配列:5'−CAGTCTACCTCCCGCCAT−3' (配列番号20)
DNAプローブの固定にはさまざまな方法が可能であるが、ここでは、スポッターを利用し、ポリ−L−リジンのコーティングされたスライドガラスに対して、DNAプローブ溶液をピン先でスポットする方法を採用した。スポットの順序は溶液穴304側から接続穴305側の方向に一列に、DNAプローブ1からDNAプローブ10の順とした。スポッティング後のスライドガラスに水蒸気を数秒当てるリハイドレーションを行った後、UVクロスリンカー内で60mJのUVを照射し、DNAプローブの固定を行った。非特異なハイブリダイゼーション防ぐため、20分間ブロッキング溶液につけ、純水とエタノールで順に洗浄した。ブロッキング溶液は、335mLの1−メチル−2−ピロリドンと5.5g無水コハク酸と1Mホウ酸ナトリウム(pH8.0)15mLを混合して作製した。ハイブリダイゼーションバッファーとしては4xSSC−0.1%SDS溶液を使用し、各ターゲットDNAの濃度を1x10-10Mとなるように調製した。分析の直前にターゲットDNAを含む試料溶液を94℃で2分間加熱して熱変性させた後、氷上で冷やした。分析は以下の手順で行った。まず、恒温槽322を45℃に設定し、温度が安定するように10分間放置した。次に、氷上の試料溶液を10μLとり、溶液穴304に入れた。三方弁327をシリンジ325と接続穴305がつながる方向に設定し、シリンジポンプ326を動かして試料溶液をDNAプローブがスポットされている流路303に引き込んで通過させた。流路303の内体積は1μL以下であるため、引き込まれた試料溶液はそのまま接続穴305を通過しキャピラリー329に引き込まれる。シリンジ325が試料体積と同じ10μL動いた時点でシリンジポンプ326を止める。この時試料溶液が三方弁327に到達しないように、三方弁327と接続穴305の間のキャピラリー329の内体積は10μLより大きくなるようにあらかじめ設定しておく。その後シリンジポンプ326によりシリンジ325のピストンを往復させることで、試料溶液をDNAプローブが固定された流路303内を往復させ、ハイブリダイゼーション反応を進行させる。この例では体積流量を毎分10μLとした。体積流量としては、流路303内の突起(図5に記載された突起311)により流れに乱れが生じるように設定しておくことが重要で、これによりハイブリダイゼーション反応を高速に起こさせることができる。流れが乱れることでターゲットDNAがDNAプローブにまで到達しやすくなるためである。10分間の反応時間の後、三方弁327を超えてシリンジ325側に試料溶液を引き込んだ後、三方弁327をシリンジ325と廃液溜め328が接続するように設定し、引き込んだ反応後の試料溶液を廃液溜め328に廃棄する。次に、30μLの1xSSC−0.03%SDS溶液、30μLの0.2xSSC、30μLの0.05xSSC、30μLの純水を順に使って洗浄を行う。洗浄の過程も反応の過程と同じ手順の送液を行ったが、体積流量を毎分30μL、洗浄時間を各1分間とし、その後に廃液溜め328に廃棄するという条件とした。洗浄時の温度も45℃であり、融解温度よりも十分低いため、特異的なハイブリダイゼーションによってDNAプローブ上にハイブリダイゼーション反応で捕捉されたターゲットDNAのほとんどは、洗浄では剥がれない。洗浄後にDNA計測デバイス321を恒温槽322から取り出し、DNAチップスキャナーによって、蛍光の計測を行った。DNA計測デバイスの素材であるスライドガラスとPDMS樹脂は可視光に対してほぼ透明であり、また蛍光も発しないため、計測対象としているCy3の蛍光計測を妨げることはない。図7は反応後のDNA計測デバイス321をDNAチップスキャナーにて計測し、流路303の部分を拡大した場合の模式図を示す。これはターゲット5のみを含む試料溶液を分析した結果である。ターゲット5に相補的な配列を持つプローブ5をスポットしたところにのみ蛍光が観測され、それ以外のプローブがスポットされた場所(白い点線の円で表記)には蛍光が観測されないことから、確かに配列に依存したハイブリダイゼーションが計測されていることが分かる。このように、流路内のDNAプローブの近傍に突起という構造物を設置し、試料の流れに乱れを起こすことにより、通常時間のかかるハイブリダイゼーション反応を、10分間程度で計測することができた。
【0027】
この実施例ではデバイスの材料としてPDMS樹脂とスライドガラスの組み合わせを使用したが、ガラス同士の貼り合わせや他の樹脂(ポリメチルメタクリレートなど)を使用することも可能である。また構造物としては単純な立方体状の突起の繰り返し以外にも、様々な形状の流路の凹凸を利用することができる。流れの乱れは構造物の周辺で生じるため、DNAプローブをスポットする場所と構造物の距離が近いことが重要である。一般に単純な流路の場合には流れが定常になる助走距離が流路幅の数倍程度といわれていることから、DNAプローブをスポットする位置の中心とと構造物の中心の溶液の流れ方向における距離は、溶液の流れ方向と実質的に垂直な面における流路の幅、ずなわちスポットが固定された流路壁面から対面壁面への高さの3倍以内程度であることが適当である。また第1の実施例のように、構造物の替わりにガラスビーズなどの障害物をDNAプローブが固定された流路に納めて、流れに乱れを生じさせ、ハイブリダイゼーション反応を高速化することもできる。この場合にも、障害物が光学的にほぼ透明であればDNAチップスキャナー等の光学装置で直接蛍光を測定することもできるし、障害物がほぼ透明といえない場合にもその障害物を反応後に取り除いて計測すればよい。この実施例ではDNA計測デバイスとして、プローブにDNAを使用し、DNAを計測した化学分析装置の例を示したが、同様に抗体等を利用した免疫分析等も行うことができる。固定する分子としては核酸と抗体の他にも、他の種類のタンパク質が可能であり、また計測対象としても核酸、タンパク質、生体関連分子等が同様に可能である。この実施例では捕捉された分子を測定しているが、例えば固定化酵素による検出対象分子に対する特異的な反応産物を流路下流の別な領域で計測するという酵素センサー型の化学分析デバイスも同様に可能である。また、この実施例では蛍光計測によって捕捉された分子の検出を行ったが、他にも化学発光、呈色反応、表面プラズモン散乱等を利用した計測を利用して高感度な化学分析装置を構成することができる。
【0028】
【非特許文献6】
Electrophoresis, 22, 328-33(2001)
【発明の効果】
反応効率の高く、試料の処理量も大きい化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法を実現できる。また反応速度が短く、対象分子の数が少ない場合にも有効な化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法を実現できる。また高感度な化学反応デバイス、化学反応システムおよび化学反応方法を実現できる。
【配列表】
Figure 0003818277
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【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に基づく化学反応デバイスと化学反応装置の構造の模式図。
【図2】本発明の一実施例に基づく化学反応デバイスと化学反応装置を用いたタンパク質の酵素分解産物の電気泳動結果。
【図3】本発明の一実施例に基づく化学反応デバイスと比較となる化学反応デバイスの模式図。
【図4】本発明の一実施例に基づく化学反応デバイスと比較となる化学反応デバイス中に残る固定化酵素量と経過時間の関係を示すグラフ。
【図5】本発明の一実施例に基づく化学分析デバイスの構造の模式図。
【図6】本発明の一実施例に基づく化学分析装置の構造の模式図。
【図7】本発明の一実施例に基づく化学分析デバイスの蛍光計測結果。
【符号の説明】
101:キャピラリー、102:酵素、103:ガラスビーズ、104:キャピラリー、105:酵素、106:ステンレス製ワイヤー、110:反応容器、111, 111':コネクター、112, 112':送液用のキャピラリー、113:サンプルチューブ、114:シリンジ、115:シリンジポンプ、201:キャピラリー、202:物理吸着で固定された酵素、203:ガラスビーズ、204:キャピラリー、205:酵素を物理吸着で固定したガラスビーズ、210:白丸、211:白三角、301:PDMS基板、302:スライドガラス、303:流路、304:溶液穴、305:接続穴、310:DNAプローブ、311:突起、321:DNA計測デバイス、322:恒温槽、323:コネクター、325:シリンジ、326:シリンジポンプ、327:三方弁、328:廃液溜め、329:接続用のキャピラリー、330:接続用のキャピラリー、331:接続用のキャピラリー、351:レーザー、352:光電子増倍管、353:ダイクロイックミラー、354:レンズ、355:ミラー、356:光学フィルター、357:パーソナルコンピュータ。

Claims (13)

  1. 溶液を納める流路と、
    前記流路の内部に納める構造物とを有し、
    前記流路の内壁には、前記溶液に含まれる任意の物質と化学反応する特定分子が固定され、前記構造物の径は、前記流路の径の 30 %以上 90 %以下であることを特徴とする化学反応デバイス。
  2. 前記流路の内部で試料の流れる空間の体積をV1とし、前記流路の内部の体積をV2として、V1/V2が0.4から0.95の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  3. 前記構造物は、微粒子又は帯状部材であることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  4. 前記構造物は、複数の微粒子であり、前記流路において前記微粒子は各々の中心点が一の直線上にはない状態で配置されることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  5. 前記流路の内部で、前記溶液の流れの少なくとも一部が乱流となることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  6. 前記特定分子が、核酸、タンパク質のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  7. 前記流路が、第1の基板に設けた溝と、前記溝を覆って設置される第2の基板とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  8. 前記流路が、キャピラリーの内部であることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  9. 前記特定分子は前記流路に位置する固定領域に固定され、
    前記構造物の中心と前記固定領域の中心との前記溶液の流れの方向における距離は、前記溶液の流れの方向と実質的に垂直な面における流路の幅の3倍以内程度であることを特徴とする請求項1に記載の化学反応デバイス。
  10. 溶液と構造物を納めてかつ流路を具備する反応デバイスを設置する恒温槽と、
    前記反応デバイスへ任意の溶液を導入する溶液導入手段とを有し、
    前記反応デバイスの内壁に固定された特定分子と、前記溶液導入手段で導入される前記溶液に含まれる任意の物質とを化学反応させ、前記構造物の径は、前記流路の径の30%以上90%以下であることを特徴とする化学反応システム。
  11. 前記反応デバイスの内部で生じる反応を検出する反応検出手段をさらに有し、前記反応検出手段は、前記化学反応の結果を検出することを特徴とする請求項10に記載の化学反応システム。
  12. 内壁に特定分子を固定され、内部に構造物を納めてかつ流路を具備する反応デバイスを用意する工程と、
    前記反応デバイスに溶液を導入する工程と、
    前記特定分子と、前記溶液に含まれる任意の分子とを化学反応させる工程とを有し、
    前記化学反応させる工程では、前記溶液は前記構造物に対して相対的に動き、前記構造物の径は、前記流路の径の30%以上90%以下であることを特徴とする化学反応方法。
  13. 前記化学反応させる工程の所要時間は、10分程度以上とすることを特徴とする請求項12に記載の化学反応方法。
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