JP3816109B2 - 人工的ミスマッチハイブリダイゼーション - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は分子生物学の分野に関し、より詳細には核酸ハイブリダイゼーションの分野に関する。
発明の背景
核酸配列の変異を検出する標準的な方法は、一本のオリゴヌクレオチド鎖による相補的な標的核酸鎖の特異的な認識に依存したものである。プローブと標的が同一でない場合は、2本の鎖の相互のアフィニティーは減少する。減少したアフィニティーは、二重鎖の融解温度(Tm)を測定することにより簡便に監視できる2重鎖熱安定性の減少として示される。一方で、完全にマッチした(matched)プローブと標的と、他方、同じプローブと1個のヌクレオチドが第1の標的と異なる第2の標的との間の二重鎖融解温度の差異(ΔTm)はDNAの配列変異を検出するのに有用であることが分かった。Wallace、B.R.らの、Nucleic Acids Research 9:879(1981)では1個の塩基が異なる短いオリゴマー間を区別してする。続いて、Conner,B.J.らは、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 80:278(1983)でWallanceの方法を用いてβ-グロビン遺伝子の点突然変異を明らかにした。この分子識別の背景にある熱力学は更に、Ikuta,S.ら、Nucleic Acid Research 15:797(1987)、Doktycz,M.J.ら、Journal biological Chemistry 270:8439(1995),Breslauer,K.J.ら、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 83:3746(1986)、McGraw,R.A.ら、BioTechniques 8:674-678(1990)によって、更に特性が明らかにされている。結果として、二重鎖熱安定性は配列のミスマッチ(mismatch)に基づいて合理的に正確に予測できる。この節で述べた論文は本明細書に含まれるものとする。
ハイブリダイゼーションは有用で強力な技法であり得るものだが、完全にマッチした二重鎖とミスマッチ二重鎖の安定性の差が、特にそのミスマッチが単一の塩素である場合は、非常に小さいことがあり、2つがTmの0.5度くらいの小さな差に相当する点で限られたものである。Tibanyenda,N.ら、Eur.J.Biochem. 139:19(1984)およびEbel,S.ら、Biochem. 31:12083(1992)を見よ。この両者とも本明細書に含まれるものとする。さらに重要なことに、オリゴマープローブの長さが増加すると、単一塩基ミスマッチの二重鎖の安定性全体に対する影響が減少することが分かっている。これは重要な制限である。なぜなら、単一遺伝子に対するハイブリダイゼーションの特異性を増大させる一方、弱く関連した遺伝子を排除するためにプローブの長さを増加させることが望まれるからである。このように、密接に関連した遺伝子を特異的に区別できる能力は、ゲノムのますます狭い領域にハイブリダイゼーション研究に焦点を合わせたいという希望と歩調が合っていない。望まれるのは、プローブと標的間で形成される二重鎖の融解温度の相違を増大させることにより、密接に関連した遺伝子を区別する能力を向上させる方法である。
ユニバーサルヌクレオシドアナログである1-(2'-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3-ニトロピロールはスタック相互作用を最大にし、一方DNA二重鎖を立体的に破壊することなく水素結合相互作用を最小にする。このアナログはNicholsら、「A universal uncleoside for use at ambiguous sites in DNA primers」Nature 369:492(1994)およびBergstrom,D.E.ら、「Synthesis,Structure and Deoxyribonucleic Acid Sequencing with a Universal Nucleoside: 1-(2'-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3-ニトロピロール」J.A.C.S. 117:1201(1995)に記載されている。この両論文は本明細書に含まれるものとする。このアナログは核酸二重鎖中の塩基対において「ワイルドカード」として機能することができる。
発明の概要
本発明は、核酸標的にオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイゼーションさせる改良された方法が、第1の(「対照」)核酸標的をその対照標的と異なる第2の(「変異」)核酸標的から区別する能力を向上させるという点に要約される。
従って、本発明は、部分的には、全体として対照核酸標的を相補するが完全には相補的でない改変されたオリゴヌクレオチドプローブを使用するハイブリダイゼーション方法である。このプローブは、変異があると分かっている位置とは別の、少なくとも1つの位置において改変したプローブであるという点で対照標的に完全に相補的でない。この改変はプローブと標的間に非相補的ミスマッチを強いるものである。
従って、プローブが単一位置で人工的に改変されている場合は、プローブと対照標的に必ず少なくとも1か所で互いに相違し、配列変異を有する標的とプローブは必ず少なくとも2箇所で(1箇所は人工的ミスマッチ、1箇所は本来の(true)ミスマッチ)互いに相違するであろう。本明細書において、2つのミスマッチを含む二重鎖と1つのミスマッチを含む二重鎖間で見られる二重鎖熱安定性の相違(図1パネルB)の方が、1つのミスマッチ対0個のミスマッチを含む二重鎖間に見られる二重鎖熱安定性の相違(図1パネルA)よりも大きいことが示される。それにより、本方法は変異標的を対照標的からハイブリダイゼーション反応後に、よりよく区別することができる能力を提供する。本発明は、サンプル中の核酸標的が注目している配列変異を含むかどうかを決定する方法でもある。
本方法では、改変されたオリゴヌクレオチドプローブは、適切なハイブリダイゼーション条件下で、対照標的から変異しているかもしれない核酸標的にハイブリダイズされる。このプローブが変異標的と形成する二重鎖は対照標的と形成する二重鎖よりも熱安定性が低く、低い融解温度(Tm)を有する。なぜなら、人工的ミスマッチに加えて本来のミスマッチを含むからである。
2種の二重鎖間のΔTmは、完全にマッチしたらせんと多型性位置のみミスマッチしたらせんとの間の従来比較よりも明確に大きく、従って、対照(すなわち「正常」な)標的な変異標的から区別することを容易にする。本発明の方法は既存の多くの分子生物学的応用に直接使用することができ、このことは向上した特異性と選択性という有益な利点と共に本明細書中の別の箇所で詳細に記載する。
本発明の目的は、配列変異を有するまたは欠く核酸標的間を区別する能力を向上させることである。
本発明の特徴は、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブと対照標的は、配列変異以外の位置における少なくとも1つのヌクレオチド位置で互いに相補的でないことである。
本発明の別の特徴は、加わったプローブの非相補性が安定性およびこのプローブを含む二重鎖のTmを低下させることである。
本発明の利点は、(a)改変したプローブと対照標的間、および(b)改変したプローブと変異標的間、に形成される二重鎖の間で見られるΔTmが、(c)未改変プローブと対照標的、および(d)未改変プローブと変異標的、との間で形成される二重鎖を用いる従来方法に見られるものよりも大きいことである。
本発明の別の利点は、本方法が分子生物学的手法において大きな選択性と特異性を提供することである。
本発明の他の目的、利点および特徴は以下の詳細な説明を添付図面と共に考慮すれば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1A−Cは、単一ヌクレオチド多型を検出するための人工的ミスマッチハイブリダイゼーションストラティジーの2つの態様を表し、既存のストラティジーと比較したものである。
図2は、標的配列と0、1、2または3個のミスマッチ塩基を有するプローブとを含む二重鎖の融解温度を比較したものである。
図3は、標的配列と、長さに沿って種々の位置に1個の人工的ミスマッチを含むプローブとを含む二重鎖の融解温度を比較したものである。同じ標的配列と完全にマッチするプローブを含む二重鎖の融解温度も示した。
図4A−Cは、標的上の本来のミスマッチとプローブ上の人工的ミスマッチとの間隔の影響を比較したものである。図4A−Cはまた、プローブ中の本来のミスマッチに対応する位置を変えることによるΔTmへの影響を示したものである。
図5は、1以上の人工的ミスマッチを有するプローブ上の人工的ミスマッチ間の間隔を変えることによるΔTmへの影響を示したものである。
図6は、ヒトHLA-DR遺伝子座の密接に関連するアレル間を区別するためのアッセイにおいて、従来のハイブリダイゼーション法を本発明の人工的ミスマッチハイブリダイゼーション法に比較したものである。
発明の詳細な説明
本特許出願のためには、「核酸標的」は染色体若しくはそのいかなる一部でもよく、またプラスミド、オリゴヌクレオチド、その他の核酸断片のような組換え核酸分子であり得、天然に現れるまたは合成のものがあり得る。標的が改変されたプローブを相補するに足るほど長ければ、別の箇所で説明するように標的の長さは決定的なものではない。核酸標的はDNAまたはRNAがあり得る。標的がDNAの場合は、1本鎖オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズすることができる変性または1本鎖の形で本法において使用するために提供されることは言うまでもない。
また、本出願においては、「配列変異」または「変異」とは対照あるいは正常な核酸標的に対して、標的配列中のいかなる変化も含み得るものである。相違は1個のヌクレオチド多型のように小さなものでもあり得るが、2以上の隣接するまたは隣接しない単一ヌクレオチド変化も含み得るものであり、また核酸の挿入、欠失、再構成を含む、対照からの著しい変化をも含むものである。そのような挿入および欠失は1ヌクレオチドのように小さいこともあり得るが、オリゴヌクレオチドプローブまたはプライマーが適切に設計されるならば、挿入または欠失サイズのいかなる上限も予測されるものではない。
標的は種々の「変異」標的との関係においてのみ「対照」標的となり得るということは認められるであろう。実際的な目的については、特定のアッセイにおいて臨床的または研究的重要性を有する単一の標的が分析のために求められるならば、その標的は選択したハイブリダイゼーション条件で(特に、塩、温度、およびpH条件を含む)、より安定にオリゴヌクレオチドとの対合を維持すべきである。ハイブリダイゼーション条件は、より低い熱安定性を有する二重鎖が、その変異二重鎖が人工的ミスマッチに加えて本来のミスマッチを2本の鎖の間に持つために、対照二重鎖に対して不安定化されるような条件であるべきである。
従って、特定の核酸標的配列を検出することが望まれ、またはPCRやシーケンシングのようなその後に続く方法中のオリゴヌクレオチドに相当する特定の配列を用いることが望まれるなら、その配列を含む標的を「対照標的」と称するべきである。この応用法については、対照標的に選択したプライマーまたはプローブと選択したハイブリダイゼーション条件下で、より安定にハイブリダイズする核酸標的として同定される。
また本特許出願で「対応する」ヌクレオチドとは、互いに正常な塩基対を作る逆方向鎖上のヌクレオチドをいう。「ミスマッチ」は2本の鎖の間の相補的な領域においてオリゴヌクレオチドと標的の間の、直接のワトソン-クリック塩基対(A/T、G/C、C/G、T/A)対応が存在しない、いかなる位置においても見られるものである。人工的ミスマッチは典型的にはオリゴヌクレオチド中の1以上の単一ヌクレオチド位置で与えられるが、より広範な変化を含み得る。オリゴヌクレオチドと変異標的の間で形成される二重鎖中の本来のミスマッチは、標的に対するオリゴヌクレオチド核酸の置換、挿入、欠失および再構成を含み得る。置換はオリゴヌクレオチド中の1以上の箇所であり得る。
図1A−Cの3つのパネル中で、模式的二重鎖の上側の鎖は、本発明による人工的ミスマッチを形成する、または形成しないオリゴヌクレオチドプローブを表す。下の鎖は正常(左側)または単一ヌクレオチド位置で変異している(右側)標的配列を表す。各パネル中で、尖ったミスマッチは本来のミスマッチを表し、一方、丸い記号は人工的ミスマッチを表す。
パネルAは従来のアレル特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションを表し、完全にマッチした二重鎖と1個の本来のミスマッチを含む二重鎖の熱安定性を比較してものである。パネルBは本発明の人工的ミスマッチハイブリダイゼーションストラティジーを表し、そこではオリゴヌクレオチドプローブは、1塩基ミスマッチ二重鎖と2塩基ミスマッチ二重鎖との間で二重鎖熱安定性における差異が測定されるような、故意に導入された単一の人工的ミスマッチを含んでいる。パネルCは人工的ミスマッチハイブリダイゼーションストラティジーの第2の態様を示したものであり、ここでは1を越える人工的ミスマッチがプローブ中に導入され得る。プローブが人工的ミスマッチを形成するであろう箇所を2つ含む場合は、2塩基ミスマッチと3塩基ミスマッチとの間で異なる二重鎖安定性が測定される。ハイブリダイゼーションは、プローブを標的にハイブリダイズさせるための、従来技術で知られた標準的条件下で行われる。実施例で用いられている条件は適したものだが、塩、温度およびpHの変動はハイブリダイゼーション強度および形成されるあらゆる二重鎖の熱安定性に影響を与えうることは言うまでもない。当業者はハイブリダイゼーション条件を修正して特定のプローブと標的に対して、および特定の応用法について、既存の応用プロトコルに従って望むように本発明を最適化できる。プライマーあるいはプローブの配列およびハイブリダイゼーション条件は、種々のハイブリダイゼーション技術における二重鎖安定性に影響する要因について技術的に認識された知識に従って決定されるべきである。
発明者らは、n個のミスマッチを含む二重鎖をn−1個のミスマッチを含む二重鎖から(図1、パネルBおよびC)区別するのは、1個のミスマッチを含む二重鎖を完全にマッチした二重鎖から(図1、パネルA)区別するよりも容易であり得ることを明らかにした。ここで、nは2またはそれ以上であって、7、あるいはそれよりも大きい範囲になり得る。本発明の方法において、そのような二重鎖間のΔTmは一般には1℃から25℃の間であるが、これより大きいあるいは低いこともあり得る。よりよく区別するために、この差は5℃〜25℃であることが好ましく、より好ましくは10℃〜25℃、もっとも好ましくは15℃〜25℃である。
この原則の予備的な証明として、0、1、2または3個の隣接ミスマッチを含む20mer二重鎖のTmが標準的な方法で測定された。プローブと標的配列は図2のプロットの下に示されている。
図2〜5に示したすべてのテストにおいて、吸光度はHP8909Aペルチェブロックを装備したHewlett Packard 8452A UV分光計で260ナノメーターにおいて測定された。分あたり1℃の温度勾配が用いられた。全ての測定は1.0M NaCl、0.1mM EDTA、10mMリン酸ナトリウム、pH7.0中で、鎖の濃度50μMで行なわれた。すべての融解温度は3回測定され、0.4度未満の変動であった。吸光度対温度を示す融解曲線をプロットし、各二重鎖の平均Tmが測定された。
図2のデータはプロットの下に示した天然のミスマッチ塩基を用いて得られたものである。図2は、標準的な完全マッチング対1個のミスマッチ(ΔTm=65℃−61℃=4℃)よりも1個のミスマッチ対2個のミスマッチ(ΔTm=60℃−47℃=13℃)の方が大きな融解温度差(ΔTm)であることを示している。ミスマッチした天然の塩基の間である種の残基相互作用が存在することが認められる(Werntges、H.ら、Nucleic Acids Research 14:3773(1986)を見よ)。相互作用の程度はミスマッチ塩基の個々の組み合わせによって変動する。更に、二重鎖熱安定性はプローブ中のミスマッチの性質と位置、およびミスマッチの配列の前後およびプローブの長さを含む他の変数によって影響を受けることがある。
ミスマッチ自体の性質によって起こる効果をなくすために、標的と人工的ミスマッチを形成するヌクレオチドはプローブ中の非天然-ヌクレオチド残基であることが好ましい。単純化のため、ミスマッチは実際には改変されたプローブが標的と対になったときにのみ起こるという理解のもと、プローブ中の人工的または本来の「ミスマッチ」に注目することとする。
人工的ミスマッチを導入したことのみによる優先的な安定性効果が全く起こらないように、人工的ミスマッチは4種の天然に現れるヌクレオチドA、C、G、Tにあまり結合しないことが好ましい。適切な天然または非天然の人工的ミスマッチは、従ってユニバーサルミスマッチであることが好ましい。そのようなユニバーサルミスマッチは天然に現れる修飾ヌクレオチドまたは非天然のヌクレオチドであり得る。適した人工的ミスマッチは、オリゴヌクレオチドプローブに取り込まれたときに、好ましくは25〜80℃の範囲にTmを有する、かなり安定な二重鎖を形成しなければならない。非天然に現れるヌクレオチド、1-(2'-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3-ニトロピロール(「3-ニトロピロール2'デオキシリボヌクレオチド」または「3-ニトロピロール」とも言われる)はNicholsらの上述の文献でDNAプライマーの不確かな部位に用いるに適したユニバーサルヌクレオチドとして明らかにされている。このヌクレオチドはスタック相互作用を最大にする一方、二重鎖形成を破壊しないことが示されている。この同じ属性は、この分子を人工的ミスマッチハイブリダイゼーションプローブに使用するための望ましいユニバーサルミスマッチヌクレオチドにしている。しかしながら、短いプローブ長については、3-ニトロピロール人工的ミスマッチを含む二重鎖は不安定過ぎて通常の室温ハイブリダイゼーション条件で形成されないかもしれない。そのような著しい不安定化はオリゴヌクレオチド長を増すことによって克服でき、それによって必然的により高い特異性を有するプローブまたはプライマーが作り出される。従って、そうでなければ本方法に有害でったであろう不安定化は、実際に使用者にはとって大きな利点として働きうる。適した長さのプローブを調製することにより高い特異性に対する要求と都合のよいハイブリダイゼーション温度で反応を行うことへの要求とのバランスをとることができる。従って、人工的ミスマッチの導入が二重鎖形成を妨げるように最初は見える場合であっても、改良された識別を行ことができる。
この開示を考慮すれば、当業者は任意の応用のため適したプローブまたはプライマーであって、本発明の利点を有するものを設計するための十分な情報を持つことになるであろう。さらに、適切なオリゴヌクレオチド配列およびそのようなオリゴヌクレオチドを用いた反応の適切なハイブリダイゼーション条件決定するのに商業的に入手可能なコンピュータープログラムが助けになる。一定条件下でのハイブリダイゼーション反応におけるプローブ及び標的の振舞いを完全に予測することはできないことが技術的に認識されているため、提案されたオリゴヌクレオチド及び条件の経験的にテストすることはプローブまたはプライマー設計の1側面であることが当業者に知られており、従って、過度な実験とは認められないであろう。人工的ミスマッチを取り込むことはその他の点でプローブまたはプライマーが要求することに影響を与えるべきではないが、本明細書に述べるように、識別性を増すためにハイブリダイゼーション条件を調整することは望ましいかもしれない。
他のニトロおよびシアノ置換ピロールデオキシリボヌクレオチドも塩基対特異性における水素結合の役割を小さなものにする、似たような強いスタッキング特性を有することがある。ある場合には、Loakes,D.とD.M.Brown、Nucleic Acids Research 22:4039(1994)に記載された5-ニトロインドール誘導体のような高い二重鎖安定性を与える他のユニバーサル塩基アナログを探すことが望まれるかもしれない。なお、この文献は本明細書中に含まれるものとする。又は、他のニトロまたはシアノ置換インドールも、適した人工的ミスマッチヌクレオチドであるかもしれない。また、塩基を欠くヌクレオチド残基も適しているかもしれない。特に記載しない限り、本出願中の以下の研究は3-ニトロピロールを使用した。
以下に、人工的ミスマッチハイブリダイゼーションにおいて他の変数が二重鎖安定性に与える影響に関する指標を示す。さらなる指標はNicholsらの上述の文献、及びBergstromらの上述の文献でも提供される。この2つの文献は、ユニバーサルアナログが適したプローブにかなり広く取りこめることに関するもので、本明細書に含まれるものとする。
ミスマッチ位置の効果
図3はプローブ中の単一の3-ニトロピロールミスマッチ位置に依存して二重鎖熱安定性が変動することを示している。標的配列(5'AGATACTTCTATAACCAAGAG-3')と15塩基長全体にわたって完全に相補的なプローブとの間の安定な二重鎖のTmは用いた条件下で約52℃であった。人工ミスマッチがオリゴヌクレオチドプローブの中央または中央付近である場合は、プローブ/標的二重鎖は最も不安定化される(例えば、プローブの5番目および9番目間の位置にミスマッチがある場合は完全なマッチに対してTmが15〜17℃減少する。)。人工的ミスマッチがどちらかの端により近いときは、二重鎖が不安定化される程度は低い(例えば、ミスマッチがプローブの末端ヌクレオチドにある時には完全なマッチに対してTmは6℃または7℃減少する。)。
本来のミスマッチと人工的ミスマッチ間の間隔の影響
図4A〜Cでは、3-ニトロピロールヌクレオチドはプローブ中で本来のミスマッチから1〜6塩基離れたところに系統的に導入された。本来のミスマッチは15-merオリゴヌクレオチドプローブの位置8、6または4に対応するように変化させた。各場合について対照標的、変異標的、および6種の変異プローブを各プロットの下に示した。比較のため、図4A〜Cには1および0個のミスマッチを含む二重鎖間のΔTmを(図1のパネルAのように)示したが、これは一般には人工ミスマッチを含む二重鎖のΔTmよりも小さい。
本来のミスマッチが15merプローブの位置8,6または4に位置するかに関わりなく、単一の人工的ミスマッチが本来のミスマッチから3あるいは4塩基離れたところに導入されたときに最大のΔTmが観察される。
図4A〜Cは、人工的ミスマッチハイブリダイゼーション法は標準的ハイブリダイゼーション法におけるよりも二重鎖熱安定性に大きな差異がみられるため、標準的ハイブリダイゼーション法よりも優れた単一ヌクレオチド多型識別力を与えることを直接的に示すものである。更に、この一連の結果は人工的ミスマッチがハイブリダイゼーションの安定性に与える影響は本来のミスマッチと人工的ミスマッチの相対位置に強く依存し、最大の不安定化はこの両者が3から4塩基離れている場合に一貫して起こることを示すものである。そのような最適の間隔において、ΔTmは3℃から8℃増加し、各場合に約50%の識別力のゲインに相当する。
図4A〜Cは、一緒に考慮すると、本来のミスマッチがプローブの末端に近いと、融解温度の最大差は約15℃または16℃から10℃よりも下に低下し、それにより本方法によって与えられる増強をいくぶん低下させることを示している。この観察は図2に示される観察と一致し、本来のミスマッチがプローブの中央か、中央近辺にあるプローブを優先すべきことを示唆するものである。しかしながら、各場合において、従来の方法に対してなお改善が見られる。
天然の未修飾塩基ミスマッチを用いて同様な実験を行ったが、まちまちの結果が得られた。ある場合には、第2のミスマッチを加えると二重鎖を著しく不安定化し、2塩基ミスマッチと1塩基ミスマッチ間の(図1、パネルB)ΔTmは、1塩基ミスマッチと完全にマッチした二重鎖(図1、パネルA)間のΔTmよりもずっと大きかった。しかしながら、他の場合には、第2のミスマッチを加えても、二重鎖を僅かに不安定化するだけで、Tmの差はほとんど見られなかった。天然の塩基のミスマッチにおける固有の曖昧さに対して、プローブ中に天然に現れない塩基を使用することは単一塩基変化を区別する能力を一貫して向上させる。
1を越える人工的ミスマッチを提供することおよびその配置による影響
プローブが1を越える人工的ミスマッチを含む場合は、従来の方法に対して常に増強した識別力が見られた。増強はミスマッチがどこに導入されたかに拘わらず見られたが、あきらかな優先性はミスマッチが完全な1回のらせんで隔てられる、従って互いに比較的接近するように隔てられているときに見られた。人工的ミスマッチの間隔は10塩基であることが好ましい。この距離間隔において見られる著しい熱安定性の低下は、ミスマッチ残基間の物理的または化学的相互作用を示唆するものである。
例えば、図5は21merオリゴヌクレオチドの中央付近に対称的に配置された2個の3-ニトロピロールヌクレオチドが10塩基はなれている場合にTmは最低点(約44℃)まで急激に落ちることを示している。より広い間隔では、Tmは間隔が広くなるとともにゆっくりと増加する。図5に示された、標的とプローブ間に形成される種々の人工ミスマッチ対を含む二重鎖のTmは約56℃から約44℃にわたり、ミスマッチ残基間の距離に依存した。おそらく、ミスマッチがプローブの一方の端により近い場合はいくぶん弱い、しかしなお有意な影響が見られるであろう。これは1個のミスマッチについて、上述の図3および図4A〜Cに見られたのと同様である。比較のため、図5は示された21塩基長の標的とその標的に完全にマッチするプローブとで形成される二重鎖について、約68℃のTmを示している。
表1には従来のハイブリダイゼーションおよびプローブが2個の3-ニトロピロールヌクレオチドを含む場合の人工的ミスマッチハイブリダイゼーションにおける異なる融解温度が報告されている。「Z」は示された位置における3-ニトロピロールを表す。各標的中の多型塩基は下線をつけた。
Figure 0003816109
表1の第1行に示したのは、いずれの場合も、プローブが人工的ミスマッチを全く有しないとき、完全にマッチした二重鎖を単一塩基ミスマッチ二重鎖に比較したΔTmである。完全にマッチした二重鎖においては、標的なプローブに完全に相補的である。単一塩基ミスマッチ二重鎖においては、標的は多型標的AまたはBのいずれかである。
表1の続く行は、2塩基対3塩基ミスマッチに対するΔTmを、図1Cに図示したように、再び多型標的AおよびBの両者を用いて示したものである。種々のプローブを表1に示した。人工的ミスマッチが8または12塩基のいずれか離れているときに、ΔTmはおよそ50%増加し、これは1個の人工的ミスマッチについて得られた結果に類似する。興味深いことに、人工的ミスマッチ間の間隔が10塩基、上のようにほぼ1回の完全ならせんに相当するときはΔTmは、従来の単一塩基ミスマッチよりも著しく、およそ3倍ほど増加する。10塩基の間隔において二重鎖間を区別する能力の急激な向上は、図5に示したような、同じ間隔において観察される安定性の急落と相関する。
この結果は、プローブ配列にさらに追加の人工的ミスマッチを取り込むことにより、プローブの全体長を長くすることが可能であり、それにより、プローブ配列特異性をさらに向上させ、複雑なバックグラウンド中の密接に関連するDNA配列間を区別うるう能力を向上させることが可能である。
ここで提示されたデータは、人工的ミスマッチ間の10ヌクレオチドの間隔が望まれることを示唆する。さらに、より狭い間隔も本発明内において効果的であることは認められるであろう。ΔTmにおける許容できる増加は8塩基の間隔で明らかにされており、4塩基程度の間隔で同様な結果が見られると考えられる。
多すぎるミスマッチを含む二重鎖は室温で形成されるには不安定過ぎるというさらなる認識を考慮すると、本発明で使用するために改変されたプローブ中で人工的ミスマッチ位置は位置の総数の約20%未満にあたることが発明者らには好ましい。プローブ中の位置の15%未満が人工ミスマッチであることがより好ましい。最も好ましくは、プローブ中の位置の10%未満が人工ミスマッチである。
プローブ長とハイブリダイゼーションに関する問題は技術的によく知られていることも認められるであろう。本発明はこの技術に受け入れられるどんな長さのオリゴヌクレオチドにも適用し得る。オリゴヌクレオチドは標的の全長に対応する必要はない。同様に、オリゴヌクレオチドは標的に全体的に相補的な部分以外の配列を含み得る。オリゴヌクレオチド長はヌクレオチドを合成する能力のみによって制限される。現在の技術を用いると、約100-150の範囲のヌクレオチドは簡単に作ることができる。今は、約200塩基より長い合成ヌクレオチドは調製するのがより難しい。しかしながら、発展しつつあるこの分野が成熟すれば、200塩基またはこれ以上の合成オリゴヌクレオチドを合成するのがより容易になることが期待される。より典型的には、約50塩基のオリゴヌクレオチドが簡便に合成され使用され、かつこれが好ましい長さである。しかしながら、オリゴヌクレオチドは約50塩基よりも短くてもよく、より好ましくは約40塩基よりも短く、更により好ましくは約25塩基よりも短い。特定の多型遺伝子座に対する特異性はプローブ長とともに増加するという認識により、プローブの相補的部分は中程度の特異性が要求されるときは少なくとも10塩基であることが好ましい。
必ずしも必要でないが、種々の二重鎖を不安定化させるステップを、本発明と関連し行うことができる。より安定でない二重鎖を完全に除去することが望まれるかもしれないが、これは本質的ではないかもしれない;より安定でない二重鎖を優先的に破壊ことだけが必要になるかもしれない。もうひとつは、より安定でない二重鎖に加えて、より安定な二重鎖のいくつかを、しかし全部ではなく、破壊することが望まれるかもしれない。二重鎖の存在および不存在の間を区別することができる、表面感受性法(surface-sensitive method)を含めた検出方法を用いてよい。ハイブリダイゼーション後に洗浄ステップを要求しない検出方法には、表面プラズモン共鳴およびエバネセント波蛍光(evanescent wave fluorescence)検出が含まれる。
人工的ミスマッチハイブリダイゼーションは正常な配列を点変異から区別する能力を増強する。HLA-DRB遺伝子座における単一ヌクレオチド多型を区別する能力は、本発明の原理を既存の方法に適用することによる、例えば組織適合試験、DNA診断試験、遺伝的同定テスト、アレル特異的PCR、およびハイブリダイゼーションによるシーケンシングの特異性を増強するための、人工的ミスマッチハイブリダイゼーションの有用性を例証したものである。
本発明の概念及び僅かの単一ヌクレオチド変化、および標的間の更に複雑な差異を検出するその能力を証明したので、本発明者らはまた、特定の配列変異の診断的指標以外のやり方で核酸ハイブリダイゼーションを使用する他の技術への一般的な応用性について述べる。
アレル特異PCRおよびアレル特異的DNAシーケンシングは、両者ともアレル間を十分に区別できないことにより限定されたものであった既存技術であるが、制限を受けないそのような使用例である。どちらの場合も、一方の鎖を相補するが他を相補しないプライマーを選択し、次にそのオリゴヌクレオチドプライマー中に人工的ミスマッチを与え、かつ、適切なハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、pH、および塩)を選択することによりオリゴヌクレオチドと1つのアレルとの間に安定な二重鎖が形成されるが、オリゴヌクレオチドと他のアレル間では形成されないことを保証することができる。安定な二重鎖を形成した後、そのように開始される増幅またはシーケンシング反応は既存のプロトコルにより進行させることができ、単一アレルの選択的増幅(例えば、PCRあるいは増幅方法)または(例えば、プライマー伸長にDNAポリメラーゼを使用して)連鎖伸長シーケンシングという利点を有する。
同様に、本明細書で開示する一般的なハイブリダイゼーション法は配列の複雑な混合物中で個々の遺伝子配列の選択的検出に応用できる。例えば、サンプル中のウイルスゲノムのプロフィールが、特定のウイルスに特異的なプローブの組、そこでのプローブは検出特異性を向上させるため人工的ミスマッチを含んでいるが、それを用いてDNAサンプルを連続的または同時に探索することによって完成できることが想像される。同様に、本方法はアレルがプローブを注意深く設計することによって区別できる場合はヘテロ接合の選択的検出を可能とする。
本発明のハイブリダイゼーションにおいて形成される安定二重鎖は、利用できるどんな方法又は手段によっても検出することができる。例えば、検出は、続くPCR増幅断片の産生を監視することにより、または、オリゴヌクレオチドをタギングしその存在を監視することにより、または上記の表面感受性法によって行うことができる。検出ストラテジーのリストは排他的であることを意図したものではない。そうではなく、本改良ハイブリダイゼーション法において形成される二重鎖の検出は、ハイブリダイゼーションステップを含むいかなる既存の応用におけるいかなる方法又は手段を用いても行うことができる。本方法の使用は必ずしも反応中のより安定な二重鎖を検出する欲求によるものではない。両二重鎖は、両者間の安定性の差異を監視、例えば、反応中の結合または分裂の動力学を監視することにより、同じハイブリダイゼーション中で検出することができると考えられる。さらに具体的には、検出ストラテジーは、例えば二重鎖情報の視覚的、聴覚的、又は他の知覚的確証を提供し得る自動化システムで使用することができると考えられる。
出願人はここに、本発明のハイブリダイゼーション法が高度に多型のHLA-DRB遺伝子座における複雑に関連した遺伝子座間を区別するための診断ツールとして使用されるアッセイの非限定的な実施例を提示する。
実施例
HLA-DRBにおける単一ヌクレオチド多型間の識別
ヒトHLA-DRB領域のヌクレオチド配列は多数の多型性部位を含み、それらのいくつかは従来のハイブリダイゼーションによっては互いに区別が困難であることが知られ、かつ示されてきた。
PCRプライマーを用いた増幅により同定されたこの遺伝子座の3つの別個の領域を標的配列として使用した。PCR産物の遺伝子型はDRB1*0301、DRB1*1101およびDRB1*1301であり、これらはBodmer,J.ら、Tissue Antigens 39:161(1992)に記載されており、これらの文献は本明細書に含まれるものとする。増幅された3つの部分はそれぞれ約260ヌクレオチド長である。
DNA標的に完全に相補的であるか、または隣接する1または2個の塩基においてミスマッチする配列の6種のオリゴヌクレオチドプローブをGuo,Z.ら、Nucleic Acids Research 22:5456(1994)に記載されたように、ガラス支持体に固定化した。この文献は本明細書に含まれるものとする。各オリゴヌクレオチドプローブは、上記のGuoに記載されたように、5'端に15塩基長のdTスペーサーと15塩基長のハイブリダイゼーション配列を有している。オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーション配列、それらが対応する配列領域、ガラス支持体上のそれらの位置は表2に示した。標的の多型性に対応するすべての塩基は太字にし下線を引いた。全てのイタリック体で下線付きの塩基は、人工的ミスマッチハイブリダイゼーション実験では3-ニトロピロールによって置換した。
Figure 0003816109
HLA-DRB標的DNAは、1本の蛍光タグ付きプライマーと1本のビオチン化プライマーを用いたPCRによってヒトゲノムDNAから増幅した。使用したプライマーは5′-(F)-CGCCGCTGCACTGTGAAGCTCTC-3′および5′-ビオチン-TTCTTGGAGTACTCTACGTCT-3′である、ここでFはフルオレセイン標識を指す。PCRはPerkinElmer Cetus Thermocycler Model 9600で94℃で30秒、55℃で1分、および70℃で1分30秒として35サイクルで行った。この方法はBaxter-Loweら、J.Clinical Investigation 84:613-18(1989)に、より詳細に記載されており、これは本明細書に含まれるものとする。
2本の相補的な鎖を分離し、蛍光タグのついた鎖を支持体に結合されたオリゴヌクレオチドアレイにハイブリダイズさせた。従来のハイブリダイゼーションのためには、ハイブリダイゼーションは室温、5xSSPE、0.5% SDSバッファー中で行い、続いて2xSSPE、0.1% SDSバッファーを用いて30℃で15分間の洗浄ステップを行った。同じ条件を人工的ミスマッチハイブリダイゼーションに用いたが、室温で5分の短時間の洗浄ステップを行った。室温洗浄ステップはプローブと変異標的間の二重鎖を不安定化させるには十分であると言われている。低い融解温度が溶液ハイブリダイゼーション反応よりも表面ハイブリダイゼーション反応において、特にPCR断片のような大きな標的について、時々観察される。更に、上に示した解析におけるよりもこの実施例では低い塩条件を用い、従って、二重鎖融解温度を更に低下させた。
ハイブリダイゼーションは蛍光スキャンニングで検出した。蛍光イメージはMolecular Dynamics FluorImager 575で得た。人工的ミスマッチハイブリダイゼーションが用いられるとき蛍光PCR産物は完全にマッチしたプローブに対して検出可能な結合を生じさせることが図6から極めて明瞭である。この方法では1または2塩基ミスマッチ二重鎖に関して完全に区別されている。反対に、更に洗浄した後でも、完全にマッチした二重鎖とミスマッチ二重鎖の両方とも従来のミスマッチハイブリダイゼーション法の後では蛍光シグナルを示した。これらの結果は、従来のハイブリダイゼーションアプローチに対する人工的ミスマッチハイブリダイゼーションの高い識別力を証明するものである。
本発明は明細書または実施例中に開示された実施態様に限定することを意図したものではなく、以下の請求の範囲の範囲内に入るすべての修正および変更を含むものである。
配列表
(2)配列:配列番号1
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:20塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号1
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号2
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:20塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号2
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号3
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号3
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号4
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号4
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号5
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号5
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号6
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(8,14)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified base
(B)存在位置:グループ(7,15)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(6,16)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(5,17)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(4,18)
(xi)配列:配列番号6
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号7
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号7
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号8
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(7,15)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(6,16)
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:グループ(5,17)
(xi)配列:配列番号8
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号9
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号9
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号10
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 他の核酸
(xi)配列:配列番号10
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号11
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号11
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号12
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号12
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号13
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号13
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号14
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号14
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号15
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号15
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号16
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号16
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号17
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号17
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号18
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:15塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号18
Figure 0003816109
(2)配列:配列番号19
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:23塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号19
Figure 0003816109
(2)配列番号20に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:21塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド
(xi)配列:配列番号20
Figure 0003816109

Claims (25)

  1. オリゴヌクレオチドを核酸標的にハイブリダイズさせる方法であって、
    部分的に標的に相補的な核酸配列を有するが標的に対して少なくとも1つの本来のミスマッチと、標的に対して少なくとも1つの人工的ミスマッチを含み、人工的ミスマッチおよび本来のミスマッチが異なるヌクレオチド位置にあるオリゴヌクレオチドを提供するステップであって、前記人工的ミスマッチが天然修飾塩基または非天然塩基によって形成される、前記ステップ
    前記オリゴヌクレオチドと前記標的を選択したハイブリダイゼーション条件下で結合させて生成物を形成させるステツプであって、前記ハイブリダイゼーション条件が、前記オリゴヌクレオチドおよび本来のミスマッチを含む第1の二重鎖が、前記オリゴヌクレオチドを含むが本来のミスマッチを欠く第2の二重鎖よりも安定でないステップを含む方法。
  2. 人工的ミスマッチがユニバーサルミスマッチヌクレオシドを含む、請求項1に記載の方法。
  3. ユニバーサルミスマッチヌクレオシドが1-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3-ニトロピロールである、請求項2に記載の方法。
  4. 人工的ミスマッチおよび本来のミスマッチが3あるいは4ヌクレオチド位置隔てられている、請求項1に記載の方法。
  5. オリゴヌクレオチドが2個の人工的ミスマッチを含む、請求項1に記載の方法。
  6. オリゴヌクレオチドが10塩基隔てられた2個の人工的ミスマッチを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 本来のミスマッチが、標的に対する、核酸の置換、挿入、欠失、再構成からなる群より選ばれる、請求項1に記載の方法。
  8. 標的に相補的なオリゴヌクレオチドの部分が150ヌクレオチド未満である、請求項1に記載の方法。
  9. オリゴヌクレオチドを含む二重鎖を検出するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. オリゴヌクレオチドを含む二重鎖を検出するステップが、続くPCR増幅断片の生成のモニタリング、オリゴヌクレオチドのタグ付き型のモニタリング、表面プラズモン共鳴のモニタリング、エバネセンス波蛍光の測定からなる群より選ばれる、請求項9に記載の方法。
  11. 第1の二重鎖を優先的に破壊するステップを含む請求項9に記載の方法。
  12. 破壊するステップが、第1の二重鎖の破壊に好適な条件下で結合ステップの産物を洗浄するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 第2の二重鎖を形成させた後に核酸断片を選択的に増幅させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 第2の二重鎖を形成させた後に核酸断片を選択的に伸長させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
  15. 核酸を含むテストサンプル中の、第1の核酸標的と第1の標的に対して配列変異を有する第2の核酸標的間を区別するための方法であって、
    第1の標的に対して部分的に相補的であるが第1の標的に対して配列変異位置以外の位置に少なくとも1個の人工的ミスマッチを含んでいるオリゴヌクレオチドを供給するステップであって、前記人工的ミスマッチが天然修飾塩基または非天然塩基によって形成される、前記ステップと、
    前記オリゴヌクレオチドと核酸を、選択したハイブリダイゼーション条件下で結合させて生成物を形成させるステップであって、生成物が(a)オリゴヌクレオチドと第1の標的とを含む第1の二重鎖、(b)オリゴヌクレオチドと第2の標的を含み第1の二重鎖よりも安定でない第2の二重鎖、(c)第1の二重鎖と第2の二重鎖の両方を含む混合物、からなる群より選ばれるものであるステップと、
    第1の二重鎖または第2の二重鎖を選択的に検出するステップとを含む方法。
  16. 第1の二重鎖または第2の二重鎖を検出するステップが、続くPCR増幅断片の生成のモニタリング、オリゴヌクレオチドのタグ付き型のモニタリング、表面プラズモン共鳴のモニタリング、エバネセンス波蛍光の測定からなる群より選ばれる、請求項15に記載の方法。
  17. 第2の二重鎖を優先的に破壊するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  18. 破壊するステップが、結合ステップの生成物を第2の二重鎖の破壊に好適な条件下で洗浄するステップを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 人工的ミスマッチがユニバーサルミスマッチヌクレオシドを含む、請求項15に記載の方法。
  20. ユニバーサルミスマッチヌクレオシドが1-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3-ニトロピロールである、請求項19に記載の方法。
  21. 人工的ミスマッチ及び配列変異が3または4ヌクレオチド位置離れている、請求項15に記載の方法。
  22. オリゴヌクレオチドが2個の人工的ミスマッチを含む、請求項15に記載の方法。
  23. オリゴヌクレオチドが10塩基離れた2個の人工的ミスマッチを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 配列変異が、標的に対する、核酸の置換、挿入、欠失および再構成からなる群より選ばれる、請求項15に記載の方法。
  25. 第1の標的に相補的なオリゴヌクレオチドの部分が150ヌクレオチド未満である、請求項15に記載の方法。
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